JP5545042B2 - 燃焼悪化検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関の燃焼悪化を判定する燃焼悪化検出装置に関する。
内燃機関において、各気筒内で正常に燃焼が起きている場合、点火周期毎のクランクシャフトの平均回転数は一定の値を示す。これを利用して、クランクシャフトの回転変動に基づいてエンジンの燃焼悪化を判定することが可能である。これにより、例えば特許文献1等において、クランクシャフトの回転変動に基づいて、失火を検出することが開示されている。
特許文献1の内燃機関の失火検出装置は、回転角センサの出力に基づき、内燃機関が任意気筒の爆発行程に所定の角度回転するのに要する時間T(x)、連続する次の爆発行程に所定の角度回転するのに要する時間T(x+1)、上記時間T(x)の開始から360゜CA後に所定の角度回転するのに要する時間T(x+360゜CA)、及び時間T(x+1)の開始から360゜CA後に所定の角度回転するのに要する時間T(x+360゜CA+1)をそれぞれ計測する。そして、この360゜CAの2階差分{T(x)−T(x+1)}−{T(x+360゜CA)−T(x+360゜CA+1)}をとり、該差分値と失火判定値CKとを比較することによって失火の有無を判定する。
特許文献1の記載によると、上記の{T(x)−T(x+1)}−{T(x+360゜CA)−T(x+360゜CA+1)}といったような2階差分をとることにより、クランク角度の誤差を相殺することができる。これにより得られた2階差分値と失火判定値とを比較すれば、内燃機関の失火の有無(燃焼悪化率)について、信頼性の高い正確な判定を行うことができる。
特開平7−217488号公報
ところで、燃焼悪化率は、運転条件、車両の状態、路面の状態や、内燃機関の燃焼悪化時の燃焼状態などに影響を受ける。例えば、悪路走行により車両振動が発生しているときには、その影響が顕著に出てしまうため、誤検出の可能性が高くなり、結果として燃焼悪化率の検出値のばらつきが大きくなる。また、燃焼悪化率が大きくなるほど、燃焼状態が不安定となり発生トルク差のばらつきが拡大していく。
上記のように、回転変動の2階差分処理を行うことにより燃焼悪化率を算出する場合には、揺り返しに起因する回転変動誤差を誤検出することを低減することができる。しかしながら、2階差分処理を行うことにより、悪路走行による車両振動や、燃焼状態変化によるトルクの変動の影響がより顕著になり、燃焼悪化と判定される頻度にばらつきが生じ、燃焼悪化率の検出精度が低下する。
そこで、本発明は悪路走行やトルク変動に起因する燃焼悪化率の検出値のばらつきを低減し、検出精度を向上することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明の燃焼悪化検出装置は、所定期間内の検出タイミングごとに、失火検出対象となる第1気筒及び当該第1気筒の次に燃焼が起こる第2気筒の回転角速度差分から、前記第1気筒から360゜クランク角の位相差をもつ第3気筒及び第3気筒の次に燃焼が起こる第4気筒の回転角速度差分を差し引いて算出した2階差分値と、内燃機関の運転状態から算出した失火判定値と、を比較し、前記2階差分値が前記失火判定値を超えている場合、燃焼状態が悪化していると判定する燃焼悪化検出装置であって、前記検出タイミングごとに検出された検出値の平均値を前記所定期間の燃焼悪化率として算出することを特徴とする。

このような構成とすることにより、悪路走行による車両振動や、トルク変動による誤差を均一化して相殺することができる。これにより、燃焼悪化率の検出値のばらつきが低減され、燃焼悪化率の検出精度が向上できる。
上記の燃焼悪化検出装置において、前記所定期間を可変とすることができる。運転状況により燃焼悪化率のばらつき状況は変化する。上記のように所定期間を可変とすることにより、運転状況に応じて所定期間を選択することができる。これにより、柔軟に燃焼悪化率の値を算出できる。
上記の燃焼悪化検出装置において、前記燃焼悪化率の値に応じて、前記所定期間を変更する構成とすることができる。このような構成とすることにより、燃焼悪化率が大きいほど所定期間を長くすることができる。これにより、燃焼悪化率の検出ばらつきを相殺できるため、精度の高い燃焼悪化率を検出できる。
上記の燃焼悪化検出装置において、路面状況を検出する路面状況検出手段を備え、前記路面状況検出手段が検出した路面状況に応じて前記所定期間を変更する構成とすることができる。平坦な路面と悪路とでは車両の振動状況が異なるが、一律に所定期間を長くすると、燃焼悪化率の検出頻度が低下する。そこで、上記の構成とすることにより、検出精度の向上と、検出頻度の要求を満たすことができる。
上記の燃焼悪化検出装置における前記路面状況が悪路である場合と平坦路である場合とにおいて、異なる重み付けを与えて燃焼悪化率を算出する構成とすることができる。このような構成とすることにより、検出精度の高い平坦路と検出精度の低い悪路との関係を考慮して燃焼悪化率を算出できる。これにより、燃焼悪化率の検出精度を向上できる。
上記の燃焼悪化検出装置において、前記所定期間内における検出値の検出タイミングを可変とすることができる。これにより、燃焼悪化率の検出精度が高い場合には、検出タイミングを早めて早期に検出値を算出することができる。反対に燃焼悪化率の検出精度が低い場合には、平均化する期間を長くして、検出精度を向上することができる。
本発明は、所定期間内に検出された検出値の平均値を期間の燃焼悪化率として算出することにより、悪路走行やトルク変動に起因する燃焼悪化率の検出値のばらつきを低減し、検出精度を向上することを課題とする。
燃焼悪化検出装置を組み込んだエンジンの概略構成を示した説明図である。 燃焼悪化率の算出について示した制御フローである。 (a)は燃焼悪化率とエンジンの回転履歴との関係を示し、(b)は燃焼悪化率検出値とエンジンの回転履歴との関係を示している。
以下、本発明を実施するための一形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施例の燃焼悪化検出装置1を組み込んだエンジン100の概略構成を示した説明図である。エンジン100は、シリンダブロック2内をピストン3が摺動する4気筒のレシプロエンジンである。エンジン100は、ピストン3とコンロッド4を介して接続されるクランクシャフト5を備えている。ピストン3、シリンダブロック2、シリンダヘッド6により燃焼室7が区画され、燃焼室7に連通した吸気管8を通り新気が燃焼室7内へ供給される。また、吸気管8内にはスロットルバルブ9が配置されており、スロットルバルブ9の開閉により、燃焼室7内への吸入空気量が調整される。
また、エンジン100は、ECU(Electronic Control Unit)20を備えている。ECU20は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の形式のディジタルコンピュータからなる。ECU20は、クランクシャフト5の回転角を計測するクランク角センサ21、シリンダブロック2内に形成されたウォータジャケット10内の冷却水の温度を計測する水温センサ22、スロットルバルブ9の開度角を計測するスロットル開度センサ23、アクセルペダルの開度角を計測するアクセルペダル開度センサ24、車両の振動を計測する振動センサ25と電気的に接続されている。また、ECU20は、エンジン100の制御のために設けられているその他各種センサや作動装置と信号をやり取りしてエンジン100を制御する。
次に、燃焼悪化率の算出処理について説明する。図2は、燃焼悪化率の算出にかかる制御フローを示している。以下、燃焼悪化率の算出処理について図2の制御フローを参照しつつ説明する。
ECU20は、ステップS1において、エンジン100の運転状態を取得する。ここでは、各種センサにおいて計測された情報に基づいて、エンジンの運転状態を把握する。具体的には、クランク角センサ21からクランク回転角θを検出し、始動後のエンジン回転履歴及び回転変動を算出する。また、水温センサ22からエンジン冷却水の温度Twを取得する。さらに、スロットル開度センサ23、アクセルペダル開度センサ24からスロットル開度変化量Thvを取得し、車両の速度v、アクセルペダルの未操作時にONとなるアイドル信号IDS、エンジン100の負荷率KLを算出する。なお、車両の速度vは車速計(図示しない)から取得し、負荷率KLはエアフロメータ(図示しない)から取得される流入空気量(GN値)に基づいて算出することもできる。ECU20は、ステップS1を終えるとステップS2へ進む。
次に、ECU20は、ステップS2において、燃焼悪化判定実行条件が成立しているか否かを判断する。燃焼悪化判定を実行するか否かは、燃焼悪化が発生する状態か否かにより判断される。従って、燃焼悪化の発生時に生じると予想される各現象を燃焼悪化判定実行条件とすることができる。例えば、ECU20は、ステップS1で取得したエンジン100の状態に基づいて、(a)冷却水温度Twが所定値A未満であること、(b)始動後のエンジン回転履歴が所定値B未満であること、(c)エンジン100の回転変動が所定値C以上であること、(d)スロットル開度の変化量Dが所定値未満であること、(e)エンジン100を搭載した車両の速度が所定値E以上、またはアイドル信号がOFFの状態で、負荷率が所定値F以内であること、の少なくとも1つが当てはまる場合、燃焼悪化判定条件が成立すると判断する。ECU20はステップS2において、YESと判断する場合、すなわち、燃焼悪化判定条件が成立すると判断する場合、ステップS3へ進む。
ECU20はステップS3で、燃焼悪化判定処理を実行する。燃焼悪化判定処理は、例えば、従来から実施されている失火判定処理である。失火検出対象となる第1の気筒及び第1の気筒の次に燃焼が起こる第2の気筒の回転角速度差分から、第1の気筒から360゜クランク角の位相差をもつ第3の気筒及び第3の気筒の次に燃焼が起こる第4の気筒の回転角速度差分を差し引いて算出した2階差分値と、エンジン100の運転状態から算出した失火判定値とを比較する。
2階差分値は、クランク角速度をωとして、
ω(x)− ω(x + 1) (1)
ω(x + 360°CA)− ω(x +360°CA + 1) (2)
で表わされた(1)式と(2)式との差分により求められる。
また、燃焼悪化判定処理は、燃焼室7内の圧力を計測する燃焼圧センサが取得する波形に基づいてエンジンの燃焼状態を把握し、不完全燃焼、もしくは失火をしているか判定することとしてもよい。ECU20はステップS3の処理を終えるとステップS4へ進む。
ECU20はステップS4で、燃焼悪化(不完全燃焼、または失火)が発生しているか否かを判断する。ECU20は、上記で説明した失火判定処理において、回転角速度の2階差分値が失火判定値を超えている場合、または、燃焼室7内の圧力を計測している場合には、燃焼圧センサが取得する波形の変化に基づいて、燃焼悪化が発生していると判断する。ECU20はステップS4でYESと判断する場合、すなわち、燃焼悪化が発生していると判断するとステップS5へ進む。
ECU20はステップS5で、燃焼悪化率Rの算出期間、及び燃焼悪化率検出値Rの算出タイミングを決定する。燃焼悪化率検出値Rは検出時における燃焼悪化率の検出値を示している。従って、この燃焼悪化率検出値Rは悪路走行やトルク変動に起因するばらつきを含んでいる。
燃焼悪化率Rの算出期間は、本発明の所定期間に相当する。この算出期間は、例えば、燃焼悪化率の検出時点からエンジン回転数にして3000(rev)遡った時点を算出開始時、検出時点を算出終了時とする。また、算出期間は可変とすることができ、上記の3000(rev)に相当する期間を長くすることも短くすることもできる。算出期間は、この算出処理のロジックにおいて算出される燃焼悪化率の値に応じて変更することができる。例えば、燃焼状態が悪い、すなわち、燃焼悪化率が高い場合、算出期間を拡大し、燃焼悪化率が低い場合、算出期間を短縮することができる。また、算出期間は、エンジンの回転変動、失火率、筒内圧から決定することとしてもよい。
また、燃焼悪化率の算出タイミングは、例えば、1000(rev)毎にすることができる。また、この算出タイミングは可変であり、エンジン100の運転状態に応じて変更することができる。例えば、精度の高い検出ができるアイドル運転時などでは、早期の検出を図り、200(rev)毎とすることができる。ECU20はステップS5の処理を終えると、ステップS6へ進む。
ECU20はステップS6で、燃焼悪化カウント値nを1増加する。ECU20はステップS6の処理を終えると、ステップS7へ進む。ここでのnはステップS5で決定された算出期間と算出タイミングとにより、上限が決定される。例えば、ステップS5で決定した算出期間が3000(rev)、算出タイミングが1000(rev)であった場合、nの上限は3となる。なお、燃焼悪化率検出値Rは燃焼悪化カウント値nを所定の回転履歴mで除した値n/mとして算出される。
ECU20はステップS7で、燃焼悪化率検出値Rの算出タイミングか否かを判断する。算出タイミングはステップS5で決定したタイミングである。ECU20はステップS7でYESと判断した場合、すなわち、燃焼悪化率検出値Rの算出タイミングであると判断した場合、ステップS8へ進む。
ECU20はステップS8で、最新に取得した燃焼悪化率検出値RをR(k)として格納し、1つ前の燃焼悪化率検出値をR(k−1)、2つ前の燃焼悪化率検出値をR(k−2)、・・・k−n+1前の燃焼悪化率検出値をRm(k−n)として、格納する。ECU20はステップS8の処理を終えると次にステップS9で燃焼悪化率Rを算出する。算出式は、次式の通りである。
Figure 0005545042
すなわち、燃焼悪化率Rは燃焼悪化率の算出期間中に取得した燃焼悪化率検出値Rの平均値となる。ECU20がステップS9の処理を終えるとリターンとなる。
ところで、ECU20が、ステップS2においてNOと判断する場合、すなわち、燃焼悪化判定条件が成立しないと判断する場合、または、ステップS4でNOと判断する場合、すなわち、燃焼悪化が発生していないと判断する場合、または、ステップS7でNOと判断する場合、すなわち、燃焼悪化率検出値Rの算出タイミングでないと判断する場合、リターンとなる。
次に、上記の算出処理による効果を説明する。図3(a)は燃焼悪化率Rとエンジン100の回転履歴との関係を示している。図3(b)は燃焼悪化率検出値Rとエンジン100の回転履歴との関係を示している。図3(a)、図3(b)中のΔR、ΔRはそれぞれ検出ばらつきを表わしている。なお、図3は、燃焼悪化率の算出期間を3000(rev)、算出タイミングを1000(rev)とした場合である。
図3(a)の3000(rev)時点における燃焼悪化率Rは図3(b)の0〜3000(rev)における燃焼悪化率検出値Rの平均値である。また、図3(a)の4000(rev)時点における燃焼悪化率Rは図3(b)の1000〜4000(rev)における燃焼悪化率検出値Rの平均値である。同様に、図3(a)の5000(rev)時点における燃焼悪化率Rは図3(b)の2000〜5000(rev)における燃焼悪化率検出値Rの平均値である。
図3(b)の燃焼悪化率検出値Rは、悪路走行やトルク変動に起因するばらつきを含んだ値であるため、検出ばらつきΔRが大きい。これに対し、図3(a)では、検出時点より3000(rev)遡った期間に検出された燃焼悪化率検出値Rを平均化することにより、悪路走行やトルク変動に起因するばらつきを相殺している。このため、検出ばらつきΔRがΔRより小さく、燃焼悪化率Rは、実燃焼悪化率Rにより近似し、検出精度の高い値として算出される。
以上説明したように、本実施例の処理により算出された燃焼悪化率Rは、算出時から遡った算出期間に得られた検出値を平均化することにより、悪路走行やトルク変動に起因する検出値のばらつきを低減するため、高い検出精度が得られる。また、燃焼悪化率の算出期間を可変とすることにより、運転状況に応じて算出期間を選択する。これにより、柔軟に燃焼悪化率の値を算出できる。特に、算出期間を燃焼悪化率の値に応じて変更する。燃焼悪化率が大きいほど算出期間を長くして、ばらつきを相殺するため、精度の高い燃焼悪化率を検出できる。また、算出期間内における燃料悪化率検出値の検出タイミングを可変とする。すなわち、燃焼悪化率の検出精度が高い場合には、検出タイミングを早めて早期に検出値を算出する。反対に燃焼悪化率の検出精度が低い場合には、平均化する期間を長くして、検出精度を向上する。
次に、燃焼悪化率の算出処理のその他の例を説明する。ここで説明する例は、上記の例と比較して、車両が走行する路面状況を考慮する点で上記の例と異なる。路面状況が異なると、検出される燃焼悪化率にも差異が現われる。具体的には、走行する路面が悪路である場合、平坦路に比べて、振動による影響が大きくなり、燃焼悪化率の検出精度が低下する。そこで、本例では、路面状況に応じて算出期間を変更する。路面状況は振動センサ25により取得する。振動センサ25が検出する振動が大きい、または振動の頻度が多い場合、走行している路面が悪路であるとして、上記フローのステップS5において決定する算出期間を拡張する。例えば、走行している路面が平坦路である場合、算出期間を3000(rev)とし、走行している路面が悪路である場合、算出期間を5000(rev)とする。これにより、悪路による検出精度の低下を抑制する。
上記のように、燃焼悪化率の検出精度が低い場合に算出期間を拡張することにより検出精度が向上できる。ところが、算出期間を拡張するため、燃焼悪化率の検出頻度が低下する。本例では、平坦路のように検出精度が低くない場合、算出期間を拡張することがないため、燃焼悪化率の検出頻度の低下を抑制する。このように、算出期間を適切に設定することにより、燃焼悪化率の検出精度の向上と検出頻度の低下抑制とを両立する。
また、上記のステップS9の算出式において、燃焼悪化率検出値Rに路面状況に応じて重み付けを行ってもよい。すなわち、路面状況が悪路である場合と平坦路である場合とにおいて、異なる重み付けを与えて燃焼悪化率を算出することができる。例えば、上記のフローのステップS9の数式1を下記の数式2とすることができる。
Figure 0005545042
aは悪路に対する重みであり、bは平坦路に対する重みである。平坦路走行時の燃焼悪化率の検出精度が悪路走行時の燃焼悪化率の検出精度よりも高いため、a<bの関係にある。このように路面状況に応じた重み付けを行うことにより、燃焼悪化率の検出精度を向上できる。上記の数式2は一例であり、重み付けの値a、bは路面の状況により入れ替わる。
なお、路面状況は、振動センサ25に代えて、車両のサスペンションの減衰状態を計測する手段、スプリングコイルの沈み量を計測する手段、車両の傾斜角を計測する手段、路面摩擦係数を計測する手段を用いて取得してもよい。
上記のように、平坦な路面と悪路とでは車両の振動状況が異なるが、一律に所定期間を長くすると、燃焼悪化率の検出頻度が低下する。そこで、本例では、路面状況に応じて燃焼悪化率の算出期間を変更する。これにより、検出精度の向上と、検出頻度の要求を満たすことができる。また、路面状況が悪路である場合と平坦路である場合とにおいて、異なる重み付けを与えて燃焼悪化率を算出する。これにより、検出精度の高い平坦路と検出精度の低い悪路との関係を考慮して燃焼悪化率を算出し、燃焼悪化率の検出精度を向上できる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 燃焼悪化検出装置
20 ECU
21 クランク角センサ
22 水温センサ
23 スロットル開度センサ
24 アクセルペダル開度センサ
25 振動センサ
100 エンジン

Claims (6)

  1. 所定期間内の検出タイミングごとに、失火検出対象となる第1気筒及び当該第1気筒の次に燃焼が起こる第2気筒の回転角速度差分から、前記第1気筒から360゜クランク角の位相差をもつ第3気筒及び第3気筒の次に燃焼が起こる第4気筒の回転角速度差分を差し引いて算出した2階差分値と、内燃機関の運転状態から算出した失火判定値と、を比較し、前記2階差分値が前記失火判定値を超えている場合、燃焼状態が悪化していると判定する燃焼悪化検出装置であって、
    前記検出タイミングごとに検出された検出値の平均値を前記所定期間の燃焼悪化率として算出することを特徴とした燃焼悪化検出装置。
  2. 請求項1記載の燃焼悪化検出装置において、
    前記所定期間を可変とすることを特徴とした燃焼悪化検出装置。
  3. 請求項2記載の燃焼悪化検出装置において、
    前記燃焼悪化率の値に応じて、前記所定期間を変更することを特徴とした燃焼悪化検出装置。
  4. 請求項2記載の燃焼悪化検出装置において、
    路面状況を検出する路面状況検出手段を備え、
    前記路面状況検出手段が検出した路面状況に応じて前記所定期間を変更することを特徴とした燃焼悪化検出装置。
  5. 請求項4記載の燃焼悪化検出装置において、
    前記路面状況が悪路である場合と平坦路である場合とにおいて、異なる重み付けを与えて燃焼悪化率を算出することを特徴とした燃焼悪化検出装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか記載の燃焼悪化検出装置において、
    前記所定期間内における検出値の検出タイミングを可変とすることを特徴とした燃焼悪化検出装置。
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