JP5544914B2 - 反射型マスクの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、LSI、超LSIなどの高密度集積回路の製造に用いられるEUV露光用反射型マスクの製造方法に係り、特に、反射型マスクのパターンを露光特性が良いとされるテーパー角度とする反射型マスクの製造方法に関する。
半導体デバイスの微細化に伴い、現在、ArFエキシマレーザを用いた光学式の投影露光装置により、フォトマスクを用いてウェハ上にパターン転写する露光方法が行なわれている。これらの光学式の投影露光装置による露光方法では、いずれ解像限界に達するため、電子線描画装置による直描やインプリントリソグラフィやEUVリソグラフィのような新しいパターン形成方法が提案されている。
これらの新しいリソグラフィ技術の中で、EUVリソグラフィは、エキシマレーザよりもさらに短波長の波長13.5nm程度のEUV光を用い、通常1/4程度に縮小して露光する技術で、紫外線露光の短波長化の極限と見なされており、半導体デバイス用のリソグラフィ技術として注目されている。EUV露光では、短波長のために屈折光学系が使用できないので、反射光学系が用いられ、マスクとしては反射型マスクが提案されている。EUV露光用反射型マスクは、EUV光を反射する多層の反射層と、この反射層上にEUV光を吸収する吸収層とを少なくとも設けてパターンを形成したマスクである。
上記のように、EUV露光は反射光学系による露光であるために、マスク面で反射された反射光を、同じマスクへの入射光と相互に干渉させずに投影光学系に入らせなくてはならない。このため、反射型マスクに入射されるEUV光は垂直ではなく、マスク面に対して所定の角度(通常6°程度)の方向から斜めに入射し、EUVマスクで斜めの反射光となる。そのため、反射型マスクのパターン端部が垂直であると、斜め入射、斜め反射となるために、射影効果(Shadowing Effect)と呼ばれるパターンの影が生じてしまい、EUV露光における課題となっている。
この射影効果を低減する方法の一つとして、吸収層パターンの側面をEUV光の入射角に近い順テーパー形状に傾斜させたマスクとし、転写性能を上げる提案がされている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。特許文献1には、図7に示すように台形形状をなす吸収体パターンを有するEUV露光用反射型マスクが開示されており、特許文献2には、順テーパー形状を備えた吸収部パターンが開示されている。上記の文献における吸収体、吸収部は本発明の吸収層と同じ意味なので、以後、本発明では吸収層と記す。
また、上記の特許文献1および特許文献2には、テーパー角を持つ吸収層パターンを備えた反射型マスクの製造方法についても開示されている。特許文献1では、レジストパターンの断面形状を露光量によって調節して台形形状とし、エッチングによってレジストパターンの断面形状を吸収層に転写させることで、吸収層パターンにテーパー角をもたせる反射型マスクの製造方法が開示されている。また、特許文献2では、一度吸収層パターンを作製してから、テーパー角をつけたい箇所に、2度目のレジストパターンを若干ずらして形成し、再度エッチングして順テーパー形状を有する吸収層パターンを作製する方法が記載されている。2度目のレジストパターンをずらすかずらさないかで、吸収層パターンの断面形状を順テーパーにするか垂直にするかを調節できるとしている。
特開2006−148113号公報 特開2009−147200号公報
しかしながら、特許文献1に記載された反射型マスクの製造方法は、目的とする吸収層パターン形状に適した断面を持つレジストパターンを作成することが困難であり、さらにそのレジストパターンの断面形状の通りに吸収層に精度良く正確に転写することが容易ではないという問題があった。また、特許文献2に記載された反射型マスクの製造方法は、最初に形成した吸収層パターンに合わせて2回目のレジストパターン形成時にアライメント露光を行う必要がある上、わずかなアライメントずれが致命的な形状悪化を引き起こすという問題があった。
さらに、本発明者は、吸収層のエッチング条件を調節することで、テーパー形状を有する吸収層パターンを作製しようと試みたが、パターンの種類やパターン密度、パターンのマスク面内位置による相違により、吸収層パターンの断面の形状ばらつきが大きく、制御性良く均一なテーパー角を有する吸収層パターンを得ることが困難であった。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、EUV露光用反射型マスクの製造において、所定のテーパー角度を有する吸収層パターンを比較的容易に高精度で形成することができる反射型マスクの製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法は、基板と、前記基板上に形成されたEUV光を反射する反射層と、前記反射層上に形成されたEUV光を吸収する吸収層とを少なくとも有する反射型マスクブランクを準備し、前記吸収層上にハードマスク層を設け、前記ハードマスク層上にレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをマスクとして前記ハードマスク層をエッチングしてハードマスクパターンを形成し、前記レジストパターンを剥離した後、前記ハードマスクパターンをマスクとして前記吸収層をドライエッチングして吸収層パターンを形成する工程を含む反射型マスクの製造方法であって、前記吸収層パターンを形成する工程において、前記基板にバイアスパワーを印加し、前記ハードマスクパターンの端部をハードマスクパターンの面内方向に後退させながら前記吸収層をエッチングしていき、順テーパー形状に傾斜した側面を有する前記吸収層パターンを形成することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法は、請求項1に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法において、前記所定のテーパー角度が、前記EUV光が前記反射層に入射する角度と同じ角度で形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法は、請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法において、前記吸収層パターンの断面が、台形形状であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射型マスクの製造方法において、前記吸収層が、タンタル(Ta)を主成分とする材料で形成され、前記ハードマスク層が、クロム(Cr)またはハフニウム(Hf)を主成分とする材料で形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射型マスクの製造方法において、前記吸収層のドライエッチングに用いられる装置が、誘導結合プラズマ型ドライエッチング装置であることを特徴とする
ものである。
請求項6に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法は、請求項5に記載の反射型マスクの製造方法において、前記所定のテーパー角度を持つ吸収層パターンを形成するときの前記バイアスパワーが、前記吸収層を垂直にエッチングするときのバイアスパワーに対して、2倍以上3倍以下の大きさの範囲であることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法は、請求項5または請求項6に記載の反射型マスクの製造方法において、前記吸収層のドライエッチングにCF系ガスを用い、前記ドライエッチングにおけるソースパワーが200W〜500W、バイアスパワーが50W〜100Wの範囲であることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明に係る反射型マスクの製造方法は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の反射型マスクの製造方法で作製された前記ハードマスクパターンを備えた前記吸収層パターンの微小寸法を計測し、前記微小寸法が目標寸法より大きい場合には、前記吸収層パターンのドライエッチングを追加することを特徴とするものである。
本発明の反射型マスクの製造方法によれば、EUV光を吸収する吸収層をドライエッチングする工程において、該吸収層上に設けたハードマスクパターンを用い、ドライエッチングのバイアスパワーを高めてドライエッチングすることにより、パターンの種類やパターン密度、パターンの位置に依存することなく、所定のテーパー角度を有する吸収層パターンを均一に制御性良く比較的容易に作製することができるという効果を奏する。
また、本発明の反射型マスクの製造方法によれば、ハードマスクパターンを備えた吸収層パターンの微小寸法(CD)を計測し、微小寸法が所定の寸法以下の場合には、吸収層パターンのドライエッチングを追加することで、高精度のパターン寸法を有する反射型マスクを得ることができる。
本発明の反射型マスクの製造方法の一例を示す工程断面模式図である。 本発明の反射型マスクの製造方法の他の例を示す工程断面模式図である。 本発明の反射型マスクの製造方法を用いたシングルライン残しパターンの所定のテーパー角度を有する吸収層パターンの断面形状を示すSEM写真図である。 本発明の反射型マスクの製造方法を用いたライン/スペースパターンの所定のテーパー角度を有する吸収層パターンの断面形状を示すSEM写真図である。 本発明の反射型マスクの製造方法を用いたシングルライン抜けパターンの所定のテーパー角度を有する吸収層パターンの断面形状を示すSEM写真図である。 本発明の反射型マスクの製造方法を用いた他の例の抜けパターンの所定のテーパー角度を有する吸収層パターンの断面形状を示すSEM写真図である。 従来の傾斜した側面を備えたEUV露光用反射型マスクの構造を示す断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の反射型マスクの製造方法を示す工程断面模式図である。
先ず、図1(a)に示すように、基板11と、基板11上に形成された多層膜構造でEUV光を反射する反射層12と、反射層12上に形成されたEUV光を吸収する吸収層14とを少なくとも有する反射型マスクブランク10を準備し、吸収層14上にハードマスク層15を設ける。図1では、反射層12上に反射層12を保護するキャッピング層13が設けてある。
次に、図1(b)に示すように、ハードマスク層15上に電子線レジストを塗布し、電子線描画装置でパターン描画して、レジストパターン16を形成する。
次に、レジストパターン16をマスクにしてハードマスク層15をエッチングし、図1(c)に示すように、ハードマスクパターン17aを形成した後、レジストパターン16を剥離する。
次に、ハードマスクパターン17aをマスクとして吸収層14をドライエッチングするが、図1(d)に示すように、吸収層14をドライエッチングする工程において、基板11にバイアスパワーを印加し、このバイアスパワーを、ハードマスクパターン17aの端部にダメージが集中してハードマスクパターン17aの端部が後退する大きさに調整し、図1(d)の矢印方向に示すように、ハードマスクパターン17aの端部をダメージにより順次後退させながら吸収層14をエッチングしていき、図1(e)に示すように、所定のテーパー角度を持つ吸収層パターン19を有する反射型マスク20を形成する。
上記のように、本発明の反射型マスクの製造方法は、基板に印加したバイアスパワーによりハードマスクパターン17aの端部にイオンが集中してハードマスクパターン17aの端部のダメージが増大し、吸収層14エッチング中のハードマスクパターン17aのダメージによるパターン端部の後退を利用し、テーパー角を持つ吸収層パターン19を作成するものである。
ハードマスクパターン17aの端部にダメージを集中させて、パターンを後退させるためには、基板11に高周波(RF)バイアスパワーを印加し、このバイアスパワーを、吸収層14を垂直にエッチングするときの通常の条件よりも高くした条件を用いればよい。テーパー角度を持つ吸収層パターン19を形成するときのバイアスパワーは、吸収層14を垂直にエッチングするときのバイアスパワーに対して、2倍以上3倍以下の大きさの範囲であるのが好ましい。バイアスパワーが通常の垂直エッチング条件の2倍未満では、ハードマスクパターン17a端部のダメージが弱いためにテーパーが生じにくく、一方、3倍を超えると、ハードマスクパターン17aの端部のダメージが大きくなりすぎるからである。
また、本発明においては、基板11に印加するバイアスパワーを調節することで吸収層パターン19のテーパー角度を調節することができる。反射型マスクの特性としては、テーパー角度が、EUV光が反射層に入射する角度と同じ所定のテーパー角度で形成されているのが、良好な転写パターンを形成する上で好ましい。例えば、所定のテーパー角度としては、6度前後の角度が挙げられる。
吸収層パターン19は、射影効果を防止もしくは低減するためにテーパー角度を有するので、吸収層パターンの断面は、台形形状であるのが好ましい。本発明の製造方法は、吸収層14をドライエッチングする工程におけるハードマスクパターン17aの端部の後退が、パターンの種類やパターン密度、パターンのマスク面内位置に依存することが少ない。したがって、本発明の製造方法は、マスク面内全域にわたって、吸収層パターンの断面形状のばらつきが小さく、制御性良く均一なテーパー角を有する吸収層パターンを得ることが可能であるという効果を奏する。
本発明の製造方法においては、吸収層パターン19形成後、ハードマスクパターン17cは必要に応じて除去すればよい。例えば、Crを主成分とする材料からなるハードマスクパターン17cは塩素と酸素の混合ガスによるエッチングで容易に除去することができる。吸収層パターン19を光学検査する場合には、吸収層パターン19上にパターンの光学検査に使用する検査光の反射率が低い低反射層を積層している場合が多く、検査光による反射像のコントラストを上げるために、ハードマスクパターン17cは除去した方が好ましい。一方、パターンを電子線検査する場合には、Crなどからなるハードマスクパターン17cは導電性で帯電防止効果を有しているため、SEM像の画質を安定し向上させて検査感度を安定化させるので、ハードマスクパターン17cを残しておく方が好ましい。
ここで、上記の反射型マスクブランクを構成する材料の望ましい形態について述べる。
(基板)
本発明の反射型マスクの製造方法に用いる基板11としては、パターン位置精度を高精度に保持するために低熱膨張係数を有し、高反射率および転写精度を得るために平滑性、平坦度が高く、マスク製造工程の洗浄などに用いる洗浄液への耐性に優れたものが好ましく、石英ガラス、SiO2−TiO2系の低熱膨張ガラス、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスなどのガラス基板などを用いることができる。マスクブランクスの平坦度としては、例えば、パターン領域において50nm以下が求められている。
(反射層)
反射層12としては、EUV露光に用いられるEUV光を高い反射率で反射する材料が用いられ、MoとSiからなる多層膜が多用されており、例えば、2.74nm厚のMoと4.11nmのSiを各40層積層した多層膜よりなる反射層が挙げられる。MoとSiからなる多層膜の場合、DCマグネトロンスパッタ法により、まずSiターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でSi膜を成膜し、その後、Moターゲットを用いて、Arガス雰囲気下でMo膜を成膜し、これを1周期として、30〜60周期、好ましくは40周期積層されて、多層反射層が得られる。上記のように、EUV光を高い反射率で反射させるために、13.4nmのEUV光を入射角6.0度で入射したときの多層の反射層12の反射率は、通常、60%以上を示すように設定されている。
(キャッピング層)
反射層12の反射率を高めるには屈折率の大きいMoを最上層とするのが好ましいが、Moは大気で酸化され易くて反射率が低下するので、酸化防止やマスク洗浄時における保護のための保護膜として、スパッタリング法などによりSiやRuを成膜し、キャッピング層を設けることが好ましい。例えば、キャッピング層13としてSiは反射層12の最上層に11nmの厚さに設けられる。
(吸収層)
マスクパターンを形成し、EUV光を吸収する吸収層14の材料としては、タンタル(Ta)を主成分とする材料で形成されているのが好ましく、例えば、Ta、TaB、TaBNなどが、膜厚30nm〜100nm程度の範囲、より好ましくは50nm〜85nmの範囲で用いられる。このようなタンタル系材料からなる吸収層は、マグネトロンスパッタリングなどのスパッタ法で形成するのが好ましい。上記のTa系材料はフッ素系ガスでエッチングすることができる。
(ハードマスク層)
ハードマスク層の材料としては、加工が容易であるとともに、Taを主成分とする吸収層とエッチングの選択比が十分に取れる必要がある。また必要に応じて、ハードマスクを除去する必要がある場合には、これを容易に取り除けることが望ましい。クロム(Cr)またはハフニウム(Hf)を主成分とする材料からなるハードマスク層は加工が容易であるとともに、Ta加工時のダメージが少なく好ましい。特にCr系の材料はフッ素系ガスのプラズマに対しては非常に強い耐性を持っており、例えば、膜厚50nm〜200nmの範囲で用いることができる。また、Cr系の材料からなるハードマスク層15のエッチングでは、Taを主成分とする吸収層との選択比を十分に取ることができることから、塩素と酸素の混合ガスによるドライエッチングが好ましく、これによってパターンにダメージを与えず容易に除去することができる。Hf系の材料からなるハードマスク層は、塩素でエッチングすることができる。上記の本発明におけるハードマスク層はスパッタ法で成膜して形成される。
本発明の反射型マスクの製造方法を用いるマスクブランクとしては、吸収層エッチング時の反射層・キャッピング層へのエッチングダメージを防止するために、キャッピング層上にバッファ層が設けられていてもよい。また、吸収層上に、光学検査時の検出感度を上げるために反射防止層が設けられていてもよい。この場合、ハードマスク層は反射防止層の上に形成される。また、EUV露光用マスクブランクのパターン形成側と反対側の面に、マスクを露光装置に設定するときの静電チャック用に導電層が設けられていてもよい。
本発明において、吸収層のドライエッチングに用いられる装置としては、ソースパワーとは独立してバイアスパワーを印加し制御できる装置が好ましく、誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)型ドライエッチング装置あるいはECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマ型ドライエッチング装置などが挙げられるが、ICP型ドライエッチング装置がバイアスパワーの制御が容易でより好ましい。ICP型ドライエッチング装置は、エッチング容器の外壁面もしくは内部に設けたコイル状の電極アンテナに高周波電流を流すことでプラズマを発生し、さらにエッチング対象の被加工基板の近傍に電極を設けて高周波電流を流してプラズマイオンのエネルギーを制御してエッチング特性を制御する。本発明において、プラズマを発生させる高周波などの電力をソースパワーと言い、バイアスパワーとは基板を載せる下部電極にかける高周波電力を意味するものであり、バイアスパワーによってイオンエネルギーを制御するものである。
上記のように、吸収層14にTa系材料を用いた場合には、吸収層のエッチングガスとしてCF系のガス、例えば、CF4、CHF3などが用いられる。ICP型ドライエッチング装置を用い、所定のテーパー角度を持つ吸収層パターンを形成するとき、バイアスパワーは、吸収層を垂直にエッチングするときのバイアスパワーに対して、2倍以上3倍以下の大きさの範囲であるのが好ましい条件である。このとき、ドライエッチングにおけるソースパワーは200W〜500W、基板に印加するバイアスパワーは50W〜100Wの範囲で用いるのが好ましい。
本発明の製造方法は、吸収層をパターンエッチング後、ハードマスクパターンを除去する前に、ハードマスクパターンを備えた吸収層パターンの微小寸法(CD:Critical Dimension)を計測し、もしも微小寸法が目標寸法より大きい場合には、吸収層パターンのドライエッチングを追加することで、目標とするCDの高精度のパターン寸法を有する反射型マスクを得ることができる。
(実施例1)
光学研磨された大きさ6インチ角(厚さ0.25インチ)の合成石英基板の一方の主面上に、DCマグネトロンスパッタ法により、Arガス雰囲気下で、Siターゲットを用いてSi膜を4.2nm成膜し、続いてMoターゲットを用いてMo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として40周期積層して反射層とした後、最後にSi膜を11nm成膜してキャッピング層とし、MoとSiの多層膜よりなるEUV光を反射する反射層を形成した。 続いて、上記の反射層上に、DCマグネトロンスパッタ法により、TaおよびBを含むターゲットを用いて、Arと窒素の混合ガス雰囲気下で、TaBN膜を50nmの厚さで成膜してEUV光を吸収する吸収層とし、反射型マスクブランクを作製した。
次に、この反射型マスクブランクの吸収層上にCr膜を10nmの厚さに成膜し、ハードマスク層とした。
次に、このCrハードマスク層を有するEUV露光用マスクブランクを用い、電子線レジストを塗布し、電子線描画装置でパターン描画して、レジストパターンを形成した。パターンとしては複数の種類のパターンを用いた。
次に、レジストパターンをマスクにして、塩素と酸素との混合ガスによりCrハードマスク層をドライエッチングし、Crハードマスクパターンを形成した。
次いで、レジストパターンを除去した後、ICP型ドライエッチング装置を用い、Crハードマスクパターンをマスクにして、基板にバイアスパワーを印加しながらTaBN膜の吸収層をCF4ガスを用いてエッチングし、吸収層パターンを形成した。
吸収層パターンのエッチングは以下の条件とした。バイアスパワーは通常の垂直エッチングする時の条件30W〜50Wの2倍〜3.3倍に相当する。
ソースパワー:400W
バイアスパワー:100W
エッチングガス:CF4
ガス圧力:5mTorr
上記のエッチングにおいて、高いバイアスパワーが基板に印加されることにより、Crハードマスクパターンの端部にダメージが集中し、Crハードマスクパターンの端部が後退しながら、吸収層がエッチングされ、所定のテーパー角度を持つTaBN膜の吸収層パターンを形成した。
次に、Cr膜よりなるハードマスクパターンを塩素と酸素との混合ガスによりドライエッチングして除去し、反射型マスクを形成した。上記の反射型マスク製造工程の後、反射型マスクを最終的に検査したところ、TaBN膜の吸収層パターンが所定のテーパー角度を持つ反射型マスクが得られた。
図3〜図6は、本実施例の製造方法を用いた1枚のマスク面内における複数種類のTaBN膜吸収層パターンの断面形状を示すSEM写真図である。図3はシングルライン残しパターン、図4は1対1のライン/スペースパターン、図5はシングルライン抜けパターン、図6は他の例の抜けパターンである。いずれも残しパターン部または抜けパターン部の底辺が150nm、吸収層パターン厚さ50nmである。図3〜図6が示すように、本実施例の製造方法によれば、パターンの種類によらず均一なテーパー形状の吸収層パターンを有する反射型マスクが得られた。
(実施例2)
実施例1と同じ工程で得られたCr膜よりなるハードマスクパターンを除去していない状態の反射型マスクを用い、CD−SEMでパターン寸法を測長したところ、TaBN膜の吸収層パターンの寸法がまだ所定の目標寸法より大きかった。
そこで、上記のCrハードマスクパターンを有する反射型マスクをさらに追加エッチングし、吸収層パターンの寸法を目標寸法とした後、Cr膜よりなるハードマスクパターンを塩素と酸素との混合ガスによりドライエッチングして除去し、反射型マスクを形成した。
上記の反射型マスク製造工程の後、反射型マスクを最終的に検査したところ、TaBN膜吸収層パターンが所定のテーパー角度を持ち、目標とするパターン寸法を有する高精度の反射型マスクが得られた。
10 反射型マスクブランク
11、21 基板
12、22 反射層
13、23 キャッピング層
14 吸収層(パターニング前)
15 ハードマスク層
16 レジストパターン
17a ハードマスクパターン
17b 端部が後退したハードマスクパターン
17c 吸収層エッチング後のハードマスクパターン
18 吸収層エッチング中の吸収層パターン
19 所定のテーパー角度を持つ吸収層パターン
20、30、40 反射型マスク
27a ハードマスクパターン
27b 端部が後退したハードマスクパターン
29a 寸法大の吸収層パターン
29b 目標寸法で所定のテーパー角度を持つ吸収層パターン
CD1 計測した寸法値
CD2 目標の寸法値
70 従来の反射型マスク
71 基板
72 反射層
73 Siウェーハ
74 吸収層パターン
75、76 傾斜した側面
80 吸収層パターン間の距離
81 対応パターン間の距離
82 対応パターンの一つの長さ
83 吸収層パターンの一つの長さ

Claims (8)

  1. 基板と、前記基板上に形成されたEUV光を反射する反射層と、前記反射層上に形成されたEUV光を吸収する吸収層とを少なくとも有する反射型マスクブランクを準備し、前記吸収層上にハードマスク層を設け、前記ハードマスク層上にレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをマスクとして前記ハードマスク層をエッチングしてハードマスクパターンを形成し、前記レジストパターンを剥離した後、前記ハードマスクパターンをマスクとして前記吸収層をドライエッチングして吸収層パターンを形成する工程を含む反射型マスクの製造方法であって、
    前記吸収層パターンを形成する工程において、前記基板にバイアスパワーを印加し、前記ハードマスクパターンの端部をハードマスクパターンの面内方向に後退させながら前記吸収層をエッチングしていき、順テーパー形状に傾斜した側面を有する前記吸収層パターンを形成することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
  2. 前記所定のテーパー角度が、前記EUV光が前記反射層に入射する角度と同じ角度で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクの製造方法。
  3. 前記吸収層パターンの断面が、台形形状であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の反射型マスクの製造方法。
  4. 前記吸収層が、タンタル(Ta)を主成分とする材料で形成され、前記ハードマスク層が、クロム(Cr)またはハフニウム(Hf)を主成分とする材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射型マスクの製造方法。
  5. 前記吸収層のドライエッチングに用いられる装置が、誘導結合プラズマ型ドライエッチング装置であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射型マスクの製造方法。
  6. 前記所定のテーパー角度を持つ吸収層パターンを形成するときの前記バイアスパワーが、前記吸収層を垂直にエッチングするときのバイアスパワーに対して、2倍以上3倍以下の大きさの範囲であることを特徴とする請求項5に記載の反射型マスクの製造方法。
  7. 前記吸収層のドライエッチングにCF系ガスを用い、前記ドライエッチングにおけるソースパワーが200W〜500W、バイアスパワーが50W〜100Wの範囲であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の反射型マスクの製造方法。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の反射型マスクの製造方法で作製された前記ハードマスクパターンを備えた前記吸収層パターンの微小寸法を計測し、前記微小寸法が目標寸法より大きい場合には、前記吸収層パターンのドライエッチングを追加することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
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