JP5543317B2 - 牛の発情検知方法 - Google Patents

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Description

本発明は、牛の発情検知方法に関し、特に、牛の発情開始時期を正確に検知することが可能な牛の発情検知方法に関する。
肉牛の生産における牛の繁殖は、人工授精が一般化されている。牛の受胎期間は約10ヶ月であり、また、一度の受胎で通常1頭の子牛しか生まれないため、肉牛の生産業者にとっては、肉牛の生産効率を向上させることが急務となっている。人工授精は、牝牛の体がそれに適した期間で行う必要があるため、牛の発情を的確に把握することが必要であり、特に、発情の開始時期が重要となる。このため、牛の発情を検知する方法が開示されている。
牛の発情検知は、牛の行動量を逐次収集して、収集した牛の行動量と通常時の牛の行動量とを比較して、行動量の差異を検出することにより行われている。例えば、特許文献1には、動物の歩行数のカウントデータと、過去の所定の基準時刻間の積算カウントデータを用いて積算カウントデータから閾値を設定し、各データから算出した相対比が閾値を超えた場合、警報信号を出力する発明が開示されている。
また、特許文献2には、牛舎内における乳牛の歩行距離を積算し、単位時間当たりの歩行距離について過去の所定日数間の平均値と比較し、前記単位時間当たりの歩行距離が平均値に照らして所定量増加したことを検知した際に発情を特定する発明が開示されている。
特開平11−128210号公報 特許3634308号公報
従来の牛の発情検知は、牛の発情期に見られる特異な行動パターン、例えば、休息時に歩き回ったり、走ったりする行動に着目し、牛の行動量を収集して、行動量の差異を検出することにより行われていた。これらの行動を検知するために、牛の足に歩数計等を装着して、牛の歩数をカウントして発情を検知している。しかしながら、牛の発情期には、歩行、走行以外に他の牛に熨しかかる、相手の牛を舐める、他の牛をど突く等の行動パターンが見られる。このため、歩行、走行等の計測のみでは、牛の発情を正確に把握できない恐れもあった。また、歩数計等に用いられている振動センサーによる振動数のカウント、微細振動等の振動強度による発情の検知では、短時間に走行し、残りの時間で休止状態であっても、この短時間のみ振動数、振動強度が上昇して発情と判断される懸念もあり、このため発情を正確に検知できない恐れがある。
また、牛の1歩のみの動きも振動センサーでカウントされるため、短時間における牛の動作が、振動センサーのカウント数に累積されることにより、牛の行動を正確に把握できない恐れもある。
また、牛の発情行動には、個体差があるため、全ての牛に、同一の基準値を適用して発情の判定を行うと、判定結果にバラツキが発生する恐れがあり、牛毎に発情の判定を行うことが望まれる。
そこで本発明は、牛の活動時間に着目して、牛の首に装着したタグに内蔵したモーションセンサの信号から前もって設定した所定時間以上継続した信号を検出し、検出した信号から牛の活動時間である活動数を取得して、活動数を単位時間毎に累積することにより単位時間活動数を算出して、牛の活動時間を示す単位時間活動数を基に牛の発情検知を行うことで、牛毎の発情開始時期を正確に検知することが可能な牛の発情検知方法を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明の牛の発情検知方法は、牛に装着したタグに内蔵した牛の動きを検出するモーションセンサの信号から、前もって設定した所定時間以上継続した信号を検出し、検出した信号の継続時間を前記所定時間単位の数値に変換して活動数を取得し、前記活動数を単位時間毎に累積して、牛の活動時間である単位時間活動数を算出して、前記単位時間活動数を基に牛の発情検出を行うことを特徴とする。
また、本発明の牛の発情検知方法の前記牛の発情検出は、最新の前記単位時間活動数の時間帯から、順に過去に遡る時間帯の範囲を示す規定活動時間までの各時間帯における単位時間活動数の平均値である平均活動数を算出し、最新の単位時間活動数の日付の前日から、順に過去に遡る日数の範囲を示す規定活動日数までの各日における最新の単位時間活動数と同一の時間帯における前記平均活動数の平均値である平均標準活動数を算出し、前記平均活動数から前記平均標準活動数を引いて活動差を算出して、前記活動差が予め設定した閾値以上のときに発情と判断することを特徴とする。
また、本発明の牛の発情検知方法の前記活動数は、前記所定時間単位での牛の活動時間を表すものであることを特徴とする。
また、本発明の牛の発情検知方法の前記規定活動時間は、牛の発情の継続時間から規定した時間であることを特徴とする。
また、本発明の牛の発情検知方法の前記閾値は、前記活動差及び前記平均標準活動数から算出した定数を各時間帯における前記平均標準活動数に掛けた値であることを特徴とする。
また、本発明の牛の発情検知方法の前記タグは、牛の首に装着したことを特徴とする。
本発明によれば、牛の首に装着したタグに内蔵したモーションセンサの牛の動きにより発生する信号から前もって設定した所定時間以上継続した信号を検出し、検出した信号から牛の活動時間である活動数を取得し、その活動数を単位時間毎に累積して単位時間活動数を算出し、その単位時間活動数を基に牛の発情検知を行うようにしたことにより、牛の発情及び発情開始時期を正確に検知することが可能となる。
また、本発明によれば、モーションセンサの動作信号が所定時間を満たしていないときには、活動数として出力されないため、1回限りの首の動き、1歩のみの動き等は活動数としてカウントされないため、短時間における牛の動作が活動数として累積されることがなく、牛の行動を正確に把握することができる。
また、本発明によれば、発情期に見られる歩行、走行以外の牛の行動パターンである他の牛に熨しかかる、相手の牛を舐める、他の牛をど突く等も活動数として検知するため、牛の発情を正確に把握することができる
また、牛の発情を判定する閾値は、各牛の活動差、平均標準活動数等から算出した定数を平均標準活動数に掛けた値であり、平均標準活動数は、最新の単位時間活動数の時間帯から、順に過去に遡る時間帯の範囲を示す規定活動時間までの各時間帯における単位時間活動数の平均値である。これにより、平均標準活動数は、個々の牛における夏冬等の季節による活動時間の変化、昼夜等による活動時間の変化、飼育環境の変化に対応して自動的に変動するため、閾値を手動で設定する必要がなく個々の牛の発情管理が容易となる。
また、本発明によれば、発情開始時期を正確に検知することができるため、人工授精作業、受精卵移植作業等のスケジュール化が可能となり、肉牛の生産効率を上げることができる。
牛の発情検知を行う発情検知システムの構成を示す図である。 コンピュータによる牛の発情を検知する処理の流れを示すフローチャートである。 日時における単位時間活動数、平均活動数、平均標準活動数、活動差、閾値及び発情判定のデータの一例を示す表である。 図3に示す活動差及び閾値の56時間分をグラフ化した図である。
以下図面を参照して、本発明による牛の発情検知方法を実施するための形態について説明する。尚、本発明による牛の発情検知方法は、牛の活動時間に着目して、牛の首に装着したタグに内蔵したモーションセンサの信号から前もって設定した所定時間以上継続した信号を検出し、検出した信号から活動数を検知して、活動数を単位時間毎に累積して単位時間活動数を算出し、単位時間活動数を基に牛の発情検知を行うようにして、牛の発情開始時期を正確に検知するようにしたものである。
[発情検知システムの構成]
図1は、牛の発情検知を行う発情検知システムの構成を示す図である。図1に示すように、発情検知システム1は、牛2の首に装着したタグ3と、タグ3から無線信号で出力される活動数、牛2の識別情報等を受信するアンテナを有するレシーバ7と、レシーバ7で受信したタグ3からのデータの記憶、データの解析処理等を行って発情を判断するコンピュータ5と、レシーバ7、コンピュータ5等を接続する通信網としてのLAN8を備えている。
牛2の首に装着したタグ3は、牛2の動きを検知するモーションセンサ3aを内蔵しており、牛の動きを詳細に検知することが可能となっている。これにより、牛の歩行及び走行を含め、他の牛に熨しかかる、相手の牛を舐める、他の牛をど突く等の動きも検知することができる。尚、牛2の首へのタグ3の装着は、牛2の頚部を挟んで安定させるスタンチョンを活用して、タグ3の両端から延びたベルト4又はロープで牛2の首に固定して行われる。また、タグ3には、牛2を識別するための識別番号が前もって付与されており、タグ3は、データ送信時に識別番号も同時に送信するため、どの牛からのデータであるかを一義的に確定することができるようになっている。
タグ3は、モーションセンサ3aの信号から前もって設定した所定時間以上継続した信号を検出し、検出した信号の継続時間を所定時間単位の数値に変換して活動数として随時出力する。例えば、所定時間を5秒と設定し、モーションセンサ3aからの信号が12秒間継続して出されたときには、タグ3から出力される活動数は2となる。また、モーションセンサ3aからの信号が、5秒未満のときは、活動数は0である。タグ3には、無線通信用の送受信器を有しており、モーションセンサ3aにより検知した活動数、タグ3の識別番号等が送信可能となっている。
レシーバ7は、タグ3から発信される電波によりデータを受信し、受信したデータをLAN8を介してコンピュータ5に送信するようになっている。レシーバ7とタグ3は、例えば、WiFi(登録商標)準拠(IEEE802.11b)の電波によって通信が行われる。レシーバ7は、牛舎内に設置されているが、必要により牛舎外にも設置する。図1では、レシーバ7を2台設置した例を示す。尚、レシーバ7は、発情検知システムの運用形態によって増設することも可能となっている。
コンピュータ5は、表示装置(図示せず)、キーボード(図示せず)、ハードディスク装置等の記憶装置5a、通信用回路(図示せず)等を備えており、レシーバ7からのデータの受信、記憶等を行うように構成されている。コンピュータ5の記憶装置5aは、発情を管理する牛毎の識別番号、耳標、発情回数、最新発情日等のデータをデータベース形式で記憶している。また、コンピュータ5には、発情処理用のプログラムが内蔵されている。コンピュータ5は、発情処理用のプログラムを実行して、牛の首に装着したタグ3からの活動数等のデータを受信し、受信した牛毎の活動数から、所定の処理を行って牛の発情の検知を行う。また、コンピュータ5の記憶装置5aに、タグ3を装着した牛毎の活動数の蓄積、発情処理の結果を記憶するようにする。
通信網としてのLAN8には、レシーバ7、コンピュータ5が接続されている。尚、通信網は、LAN8以外のものであってもよく、通信網として機能するものであればよい。例えば、通信網としてインターネットであってもよい。また、通信網としてLAN8とインターネットを併用することも可能である。
尚、上述した発情検知システム1の構成は、一例であり、コンピュータ5に代えてサーバを使用することも可能であり、本発明は、上記構成に限定するものではない。
[発情検知の処理]
次に、発情検知システム1による牛の発情検知について図2乃至図4を用いて説明する。図2は、コンピュータ5による牛の発情を検知する処理の流れを示すフローチャートであり、図3は、日時における単位時間活動数、平均活動数、平均標準活動数、活動差、閾値及び発情判定のデータの一例を示す表であり、図4は、図3に示す活動差及び閾値の56時間分をグラフ化した図である。尚、図3に示すデータは、4月16日の時間帯4時以前のデータ及び4月18日の時間帯11時以後のデータは、図示していない。
最初に、牛の首に装着するタグ3には、個々の牛を特定するための識別番号を付与しておき、タグ3からのデータ送信時に識別番号を付加するようにする。これにより、タグ3からのデータは、コンピュータ5で識別番号を認識することにより、どの牛からの信号かを特定することができる。また、タグ3は、前もってタグ3内のモーションセンサ3aの検知間隔時間である所定時間を設定しておき、モーションセンサ3aの動作信号が連続して所定時間を越えるものを牛の活動時間として検知する。タグ3は、モーションセンサ3aの動作信号を所定時間単位で確認し、所定時間単位毎に活動数を1としてカウントして、カウント数を活動数として出力する。例えば、モーションセンサ3aの所定時間を5秒に設定し、モーションセンサ3aが12秒間連続で動作信号を出力したときには、タグ3から活動数として2が出力される。また、モーションセンサ3aが3秒間連続で動作信号を出力し、その後動作信号が出力されないときには、所定時間を満たしていないため、活動数は0となり、タグ3から活動数のデータは出力されない。これにより、モーションセンサ3aの動作信号が所定時間を満たしていないときには、活動数として検知しないため、例えば、1回限りの首の動き、1歩のみの動きは活動数としてカウントされないため、短時間における牛の動作が活動数として累積されることがなく、牛の行動を正確に把握することができる。
[単位時間活動数の算出]
図2に示すように、牛の首に装着したタグ3から出力される識別番号、活動数をレシーバ7で受信して、コンピュータ5は、レシーバ7で受信した識別番号、活動数をメモリに記憶する。コンピュータ5は、メモリに入力された識別番号及び活動数から、識別番号毎に用意されているメモリエリアに活動数の累積を行う(ステップS1)。活動数は、1時間毎の単位時間に新たな活動数を累積するようにして(ステップS2)、1日を24の時間帯に区分された活動数が時間帯毎に累積される。1時間(単位時間)毎の累積した活動数である単位時間活動数は、識別番号毎に、日付及び時間帯(図3に示す)と関連付けてコンピュータ5の記憶装置5aに記憶される(ステップS3)。このように、単位時間活動数は、1時間(単位時間)当たりの牛の動作をタグ3で検出した活動数の累積を示すものである。単位時間活動数は、モーションセンサ3aの所定時間を5秒に設定した場合には、最大値が720であり最小値は0である。例えば、単位時間活動数が300のときは、その時間帯で牛は少なくとも25分以上動いていたことがわかる。尚、単位時間活動数は、単位時間として1時間当たりの活動数の累積としたが、単位時間を1時間に限定するものではなく、例えば、30分又は2時間であってもよい。
このように、単位時間活動数は、識別番号毎に、日時及び時間帯と関連付けてコンピュータ5の記憶装置5aに逐次記憶されていく。また、単位時間活動数は、必要により記憶装置5aから読み出されるようになっている。
[平均活動数の算出]
次に、単位時間活動数に基づいて牛の発情の検知処理について述べる。単位時間活動数を記憶装置5aに格納後に、コンピュータ5は、識別番号毎に最新の単位時間活動数の時間帯から、順に過去に遡る時間帯の範囲を示す規定活動時間までの各時間帯における単位時間活動数の平均値を算出する。このときの平均値を平均活動数という(ステップS4)。
以下の処理では、最新の単位時間活動数が、図3に示す4月17日の0時から1時までのものであるとする。尚、0時から1時までの時間帯を時間帯0時と記す。規定活動時間を18時間とし、また、単位時間活動数が、単位時間を1時間としたときのデータである場合には、平均活動数は、最新の単位時間活動数の4月17日の時間帯0時から順に過去の4月16日の時間帯7時までの単位時間活動数を合計して、合計した値を規定活動時間の18で除した値である。これにより得られた平均値が平均活動数である。図3に示す4月17日の時間帯0時の平均活動数は、232が算出される。尚、規定活動時間は、18時間に限定するものではなく、牛の発情の持続時間内から規定した値であることが望ましい。尚、通常、牛の発情の持続時間は、12時間から20時間程度である。
以上述べた平均活動数は、以下に示す式(1)で表すことができる。平均活動数をM、単位時間活動数をAi、規定活動時間をTとすると、平均活動数Mは、式(1)から算出することができる。但し、iは、時間帯を示し、i=0は、最新の単位時間活動数の時間帯、以後順にi=1は、最新の単位時間活動数の時間帯の1つ前の過去の時間帯であり、i=T−1までの時間帯を示す。例えば、A0は、最新の単位時間活動数を示すものである。
Figure 0005543317
[平均標準活動数の算出]
次に、コンピュータ5は、平均活動数を算出後に、識別番号毎に最新の単位時間活動数の日付の前日から、順に過去に遡る日数の範囲を示す規定活動日数までの各日における最新の単位時間活動数と同一の時間帯における前記平均活動数の平均値を算出する。このときの平均値を平均標準活動数という(ステップS5)。規定活動日数は、例えば、6日間とし、また、単位時間活動数が、単位時間を1時間としたときのデータである場合には、平均標準活動数は、最新の単位時間活動数が4月17日の時間帯0時の場合には、前日の4月16日から1日ごとに順に過去の4月11日までの6日間の0時の平均活動数を合計して、合計した値を規定活動日数の6で除した値となる。これにより得られた平均値が平均標準活動数である。図3に示す4月17日の時間帯0時の平均標準活動数は、211が算出される。尚、規定活動日数は、6日間に限定するものではなく、他の日数であってもよく、5日間以上とすることが好適である。規定活動日数が5日間未満では、平均標準活動数にバラツキが発生する恐れがあるためである。
以上述べた平均標準活動数は、以下に示す式(2)で表すことができる。平均標準活動数をN、平均活動数をMj、規定活動日数をDとすると、平均標準活動数Nは、式(2)から算出することができる。但し、jは、各日における最新の単位時間活動数と同一の時間帯を示し、j=1は、最新の単位時間活動数の日付の前日における最新の単位時間活動数と同一の時間帯であり、j=Dまでの最新の単位時間活動数と同一の時間帯を示す。例えば、M1は、最新の単位時間活動数の日付の前日における最新の単位時間活動数と同一の時間帯の平均活動数を示す。
Figure 0005543317
[発情の判定]
次に、コンピュータ5は、4月17日の時間帯0時における平均活動数Mから平均標準活動数Nを引いて活動差を算出する(ステップS6)。図3に示す4月17日の時間帯0時の活動差は、22が算出される。次に、4月17日の時間帯0時における平均標準活動数に前もって設定している閾値用定数を掛けて、発情判定用の閾値を算出する(ステップS7)。
尚、牛の発情時に、牛の活動時間の累積が15%から25%ほど増加することが一般的である。しかしながら、牛の発情行動には、個体差があるため、各牛毎に閾値用定数を算出して、平均活動数を基に算出された平均標準活動数に掛けることにより、発情判定用の閾値を算出するようにする。
閾値用定数は、以下に示す計算から算出するようにする。図3に示す時間帯における平均活動数から平均標準活動数を引いた活動差が正のときに、活動差を平均標準活動数で除した値を算出して、算出した値に100を掛けて、%単位の数値を求める。各時間帯における算出した%単位の数値の平均値を求め、平均値の2倍を閾値用定数とする。図3に示す閾値は、閾値用定数が、22%(0.22)のときのものである。これにより、例えば図3に示す4月17日の時間帯0時の閾値は、46が算出される。
尚、牛にタグを装着した直後の最初の運用期間での閾値用定数は、例えば、初期設定値として20%(0.2)を設定するようにする。最初の運用期間経過後に、閾値用定数を上述した計算式から算出して、算出した閾値用定数を使用するようにする。
これにより、平均標準活動数は、夏冬等の季節による牛の活動時間の変化、昼夜等による活動時間の変化、飼育環境の変化に対応して自動的に変動するため、平均標準活動数に閾値用定数を掛けて得られた閾値も自動的に変動し、手動で設定する必要がなく牛の発情管理が容易となる。
コンピュータ5は、活動数から算出した発情判定用の閾値を引いた値が0以上であるかをチェックして発情判定を行う(ステップS8)。図3に示す4月17日の時間帯0時における発情判定では、活動数から閾値を引いた値が−26であるため、発情判定では発情無し(FALSE)と判定して、ステップS1に移行する。また、図3に示す4月17日の時間帯2時のように活動数が発情判定用の閾値以上のときには、発情あり(MG)と判断し、識別番号から該当する牛を特定して、表示装置等に発情に該当する牛等のメッセージを表示するようにする(ステップS9)。その後、ステップS1に移行する。
このように、コンピュータは、最新の単位時間活動数のデータが取得された毎に、記憶装置に記憶されている過去の単位時間活動数、平均活動数、平均標準活動数を読み出して、最新の単位時間活動数の時間帯における平均活動数、平均標準活動数、活動差及び閾値を算出して、活動差と閾値から発情の判定を行うようにしている。図3に示すデータでは、4月17日の2時から19時までの時間帯で発情ありと判定したことを示している。
図4は、図3に示す活動差及び閾値の4月16日の時間帯4時から56時間分をグラフ化した図である。図4に示すように、発情は、4月17日の時間帯2時から4月17日の時間帯19時までの18時間連続して検知されている。通常、牛の発情の持続時間は、12時間から20時間程度である。また、図3及び図4に示す活動差のグラフから、4月17日の時間帯2時から活動差が急激に上昇していることが確認される。このため、発情の開始時期は、4月17日の時間帯2時であると判定することができる。
牛の発情を検知後、発情開始時間から72時間後にエコー検査を行って、妊娠可能であるかを確認する。妊娠可能であれば発情開始時間から96時間後に人工授精を施して、以後エコー検査を行って、経過を観察するようにする。
以上述べたように、本発明によれば、牛の首に装着したタグに内蔵したモーションセンサの信号から前もって設定した所定時間以上継続した信号を検出し、検出した信号から牛の活動時間である活動数を取得し、その活動数を単位時間毎に累積して単位時間活動数を算出し、その単位時間活動数を基に牛の発情検知を行うようにしたことにより、牛の発情及び発情開始時期を正確に検知することが可能となる。
また、本発明によれば、モーションセンサの動作信号が所定時間を満たしていないときには、活動数として出力されないため、1回限りの首の動き、1歩のみの動き等は活動数としてカウントされないため、短時間における牛の動作が活動数として累積されることがなく、牛の行動を正確に把握することができる。
また、本発明によれば、発情期に見られる歩行、走行以外の牛の行動パターンである他の牛に熨しかかる、相手の牛を舐める、他の牛をど突く等も活動数として検知するため、牛の発情を正確に把握することができる。
また、牛の発情を判定する閾値は、各牛の活動差、平均標準活動数等から算出した定数を平均標準活動数に掛けた値であり、平均標準活動数は、最新の単位時間活動数の時間帯から、順に過去に遡る時間帯の範囲を示す規定活動時間までの各時間帯における単位時間活動数の平均値である。これにより、平均標準活動数は、個々の牛における夏冬等の季節による活動時間の変化、昼夜等による活動時間の変化、飼育環境の変化に対応して自動的に変動するため、閾値を手動で設定する必要がなく個々の牛の発情管理が容易となる。
また、本発明によれば、発情開始時期を正確に検知することができるため、人工授精作業、受精卵移植作業等のスケジュール化が可能となり、肉牛の生産効率を上げることができる。
以上説明した牛の発情判定は、牛の活動時間に着目して、モーションセンサを内蔵したタグからの所定時間毎の活動数を単位時間毎に累積して、単位時間の時間帯毎の前記所定時間単位での牛の活動時間である単位時間活動数を算出して、単位時間活動数を基に行うものである。また、牛の発情判定は、牛の移動距離に注目して、無線信号を発するタグ及びレシーバから得られる牛の位置情報を基に、単位時間当たりの牛の移動距離を算出して、1時間当たりの単位時間移動距離を基に 発情を検知することも可能である。尚、位置情報の検出には、牛舎に複数個のレシーバを配置するようにする。移動距離による牛の発情判定は、前述した活動数を移動距離に置き換えて、以後活動数と同様の処理を行うようにする。
このように、牛の発情判定は、前述した牛の活動時間に基づくもの、又は、牛の移動距離に基づくもの、若しくは、牛の活動数と牛の移動距離を併用した形態であってもよい。
この発明は、その本質的特性から逸脱することなく数多くの形式のものとして具体化することができる。よって、上述した実施形態は専ら説明上のものであり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。
1 発情検知システム
2 牛
3 タグ
3a モーションセンサ
4 ベルト
5 コンピュータ
5a 記憶装置
7 レシーバ
8 LAN(通信網)

Claims (6)

  1. 牛に装着したタグに内蔵した牛の動きを検出するモーションセンサの信号から、前もって設定した所定時間以上継続した信号を検出し、検出した信号の継続時間を前記所定時間単位の数値に変換して活動数を取得し、
    前記活動数を単位時間毎に累積して、牛の活動時間である単位時間活動数を算出して、前記単位時間活動数を基に牛の発情検出を行うことを特徴とする牛の発情検知方法。
  2. 前記牛の発情検出は、最新の前記単位時間活動数の時間帯から、順に過去に遡る時間帯の範囲を示す規定活動時間までの各時間帯における単位時間活動数の平均値である平均活動数を算出し、
    最新の単位時間活動数の日付の前日から、順に過去に遡る日数の範囲を示す規定活動日数までの各日における最新の単位時間活動数と同一の時間帯における前記平均活動数の平均値である平均標準活動数を算出し、
    前記平均活動数から前記平均標準活動数を引いて活動差を算出して、前記活動差が予め設定した閾値以上のときに発情と判断することを特徴とする請求項1に記載の牛の発情検知方法。
  3. 前記活動数は、前記所定時間単位での牛の活動時間を表すものであることを特徴とする請求項1に記載の牛の発情検知方法。
  4. 前記規定活動時間は、牛の発情の継続時間から規定した時間であることを特徴とする請求項2に記載の牛の発情検知方法。
  5. 前記閾値は、前記活動差及び前記平均標準活動数から算出した定数を各時間帯における前記平均標準活動数に掛けた値であることを特徴とする請求項2に記載の牛の発情検知方法。
  6. 前記タグは、牛の首に装着したことを特徴とする請求項1に記載の牛の発情検知方法。
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