JP2017201930A - 家畜の異常検知システム、及び異常検知装置 - Google Patents

家畜の異常検知システム、及び異常検知装置 Download PDF

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Abstract

【課題】家畜の異常をいち早く、事前に把握することができるように、出荷前の家畜の異常状態を監視する家畜の異常検知システム、及び異常検知装置を提供する。【解決手段】家畜の異常検知システムにおいて、気温情報、時刻情報などの環境情報を参照しつつ、家畜の日常姿勢情報、及び/または日常活動情報などの日常生活情報を検知する第1ステップと、前記日常生活情報として採取されるデータが閾値を超えて変化する異常生活情報を検知する第2ステップと、前記異常生活情報を解析する第3ステップと、前記第3ステップにおける解析結果に基づき、前記異常生活情報が継続的または断続的に繰返し観察されるときには、前記家畜に異常が発生したと判断し、該判断の情報を前記家畜の関係者に知らせる第4ステップを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、出荷前の家畜の異常状態を監視する家畜の異常検知システム、及び家畜の異常検知装置に関するものである。
近年、酪農及び肉用牛生産をめぐって離農と後継者不足、農村の人口減少により、担い手と労働力の両面で人手不足が深刻化している。また、乳用牛・肉用繁殖牛の飼養頭数の減少により、生乳生産量が減少し、肉用子牛価格が高騰している。さらに、世界的な穀物需給の変化等により、飼料価格が高水準で推移している。例えば乳牛の場合、雌牛の分娩間隔の短縮化や仔牛増産のために、雌牛の発情時期を判別することが重要であり、雌牛の歩数を計測・集計し、発情の開始時期を判断する技術が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、牛、豚、馬等の脚部、首部、顎部等に装着型振動計を装着し、牛、豚、馬等の発情がもたらす興奮による振動、歩行状況、停止状況などの振動数値情報をパソコンなどの集中計算装置に時間毎に伝送、入力、記憶し、記憶された振動数値情報を数値化し、数値の解析により、牛、豚、馬等の発情予知機能、分娩日時予知機能、疾病発見機能などで、牛、豚、馬等の発情・分娩日時の予知・疾病の発見をする方法と、それに用いる装着型発情・分娩日時予知、疾病発見装置を開示している。
特許文献1によれば、酪農専用として開発し、1時間単位で振動数値情報を無線伝送でパソコンなどの集中計算装置に24時間送り続けていることで、発情開始時間からピーク時間および発情終了時間が判り、授精時間が適確に判るようになったとされている。また、搾乳しない牛でも歩数が正確にリアルタイムで判るようになり、放牧した牛、繋ぎ飼育牛・育成牛・黒毛和牛などでも簡単に発情が判るようになったとされている。さらに、疾病発見機能を有することから、肝蛭症や卵巣腫瘍などの疾病を発見することができるようになったとされている。
特開2003−325077号公報
特許文献1に開示された発明装置は、牛等の発情がもたらす興奮による振動、歩行状況、停止状況などの振動数値情報を基本としている。しかしながら、牛等の発情や分娩日時の予知以外にも、畜産者にとって対処すべき重要な課題がある。例えば、出荷前の肉牛の異常(熱中症、鼓腸症、外傷、ビタミン欠乏症等)をいち早く、事前に検知しなければならないという課題がある。
具体的には、肉牛の場合、出荷前約500日程度は最終畜産者にて養育が行われ、この間牛は十分な栄養を摂取し出荷を待つ。牛自らが歩行し、摂食などを行い、就寝時には腹臥位で就寝する。しかしながら出荷直前になると、肉牛として霜降り等のサシを入れるため、エサに含まれる栄養素のうち強制的にビタミンを切らしたものに切り替える。例えば、ビタミンB1が欠乏することで牛は脚気となると共に、牛の体重は500kgを超えるため自重を支えきれなくなり、転倒しやすくなる。万が一転倒した場合、自力で起き上がることができず、また、栄養素の欠乏により腹部にガスが貯まりやすくなって肺を圧迫するなどして、1時間から数時間で呼吸が困難となり、最悪の場合死に至ることがある。このような場合、1頭あたり100〜数千万円の経済的損失を生じることとなる。したがって、肉牛が転倒するかどうかを監視し、その情報を事前に把握することは、畜産者にとって非常に重要である。
本発明は上記の事情に着目してなされたものであって、その目的は、家畜の異常をいち早く、事前に把握することができるように、出荷前の家畜の異常状態を監視する家畜の異常検知システム、及び異常検知装置を提供することにある。
上記課題を解決し得た本発明の家畜の異常検知システムは、気温情報、時刻情報などの環境情報を参照しつつ、家畜の日常姿勢情報、及び/または日常活動情報などの日常生活情報を検知する第1ステップと、前記日常生活情報として採取されるデータが閾値を超えて変化する異常生活情報を検知する第2ステップと、前記異常生活情報を解析する第3ステップと、前記第3ステップにおける解析結果に基づき、前記異常生活情報が継続的または断続的に繰返し観察されるときには、前記家畜に異常が発生したと判断し、該判断の情報を前記家畜の関係者に知らせる第4ステップを含むことに特徴を有する。
本発明の家畜の異常検知システムにおいて、異常生活情報が、家畜の通常の健康状態ではあり得ない下肢の運動、歩数、角度、温度の少なくとも1つを含むものであることが好ましく、異常生活情報が、家畜の転倒を含むものであることが好ましい。
本発明の家畜の異常検知システムにおいて、転倒を含むものが、さらに家畜の熱中症、鼓腸症、怪我などの外傷、ビタミン欠乏による各種障害のいずれか1つ以上を含むことが好ましく、日常生活情報が、さらに、放牧状態に置かれた家畜の日常位置情報を含むものであっても良い。
本発明の家畜の異常検知システムにおいて、放牧状態に置かれた家畜の日常位置情報及び異常生活情報が、家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度情報、及び/または家畜の運動量情報を含むことが好ましい。
本発明の家畜の異常検知システムにおいて、家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度の絶対値が所定の値であるとき、家畜が転倒を含む異常であると判断することが好ましく、当該絶対値が、水平面に対して50〜90°であることが好ましい。
本発明の家畜の異常検知システムにおいて、家畜の運動量が所定の値を超えるとき、家畜が転倒を含む異常であると判断することが好ましく、家畜の運動量の評価としての合成加速度が、14.7m/s以上であることが好ましい。
本発明の家畜の異常検知システムを備える家畜の異常を判断する家畜の異常検知装置も本発明に包含され、家畜の体に装着される検知装置と、検知装置からの情報を家畜の関係者に無線送信するための中継器と、中継器からの信号を家畜の関係者に受信させる受信装置とを含むことが好ましい。
本発明の家畜の異常検知装置において、検知装置が、家畜の体に装着される筐体を含み、筐体内には、家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度、及び/または運動量を検知する検知部と、筐体内に収納されて、検知部で検知された角度、及び/または運動量から家畜が転倒を含む異常であるか否かを判断する判断部と、筐体内に収納されて、判断部で判断されたデータに基づく情報を当該家畜の関係者に送信する送信部と、筐体内に収納されて、検知部、判断部、及び送信部に電源を供給する電源部と、を含むことが好ましい。
本発明の家畜の異常検知装置において、検知部が、角度センサ、及び/または3軸加速度センサであることが好ましい。
本発明の家畜の異常検知システムは、気温情報、時刻情報などの環境情報を参照しつつ、家畜の日常姿勢情報、及び/または日常活動情報などの日常生活情報を検知する第1ステップと、前記日常生活情報として採取されるデータが閾値を超えて変化する異常生活情報を検知する第2ステップと、前記異常生活情報を解析する第3ステップと、前記第3ステップにおける解析結果に基づき、前記異常生活情報が継続的または断続的に繰返し観察されるときには、前記家畜に異常が発生したと判断し、該判断の情報を前記家畜の関係者に知らせる第4ステップを含む構成であることから、複雑なシステム構成を構築しなくとも、簡便な構成により、家畜の異常をいち早く検知することができる。
また、本発明の家畜の異常検知装置は、家畜の体に装着される検知装置と、該検知装置からの情報を家畜の関係者に無線送信するための中継器と、該中継器からの信号を家畜の関係者に受信させる受信装置と、を含む構成であることから、簡便な構成により、家畜の異常をいち早く検知することができる。
本発明の異常検知システムのブロック構成図である。 本発明の異常検知アルゴリズムの一例を示す図である。 本発明の異常検知システムを用いて検知されるデータの一例を示す図である。 本発明の異常検知システムを用いて検知されるデータの他の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の異常検知システムは、気温情報、時刻情報などの環境情報を参照しつつ、家畜の日常姿勢情報、及び/または日常活動情報などの日常生活情報を検知する第1ステップと、前記日常生活情報として採取されるデータが閾値を超えて変化する異常生活情報を検知する第2ステップと、前記異常生活情報を解析する第3ステップと、前記第3ステップにおける解析結果に基づき、前記異常生活情報が継続的または断続的に繰返し観察されるときには、前記家畜に異常が発生したと判断し、該判断の情報を前記家畜の関係者に知らせる第4ステップを含む点に特徴を有する。本発明の異常検知システムによれば、気温情報、時刻情報などの環境情報を参照しながら、家畜の日常の生活情報(日常姿勢情報、日常活動情報など)を検知しつつ、採取されたデータから異常生活情報を検知、解析することをベースにして構成されるものであるから、複雑なシステム構成を構築しなくとも、簡便な構成により、家畜の異常をいち早く検知することができる。
本発明の異常検知システムは、異常生活情報が、前記家畜の通常の健康状態ではあり得ない下肢の運動、歩数、角度、体温等の少なくとも1つを含むものであっても良い。このシステムによれば、家畜の通常の健康状態と対比させる構成であるから、正常と異常の相違を明確に判断することができる。
本発明の異常検知システムは、異常生活情報が、前記家畜の転倒を含むものであっても良い。このシステムによれば、家畜の転倒が異常であることを容易に且つ確実に検知することができる。
本発明の異常検知システムは、前記転倒を含むものが、さらに前記家畜の熱中症、鼓腸症、怪我などの外傷、ビタミン欠乏による各種障害のいずれか1つ以上を含むものであっても良い。このシステムによれば、家畜の疾病を容易に且つ確実に検知することができる。
本発明の異常検知システムは、前記日常生活情報が、さらに、放牧状態に置かれた家畜の日常位置情報を含むものであっても良い。このシステムによれば、屋内の厩舎に留まらず、屋外においても同様に、家畜の異常を容易に且つ確実に検知することができる。
本発明の異常検知システムは、前記放牧状態に置かれた家畜の日常位置情報及び異常生活情報が、前記家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度情報、及び/または前記家畜の運動量情報を含むことが好ましい。このシステムによれば、家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度情報、及び/または前記家畜の運動量情報を含むことから、家畜の異常検知として、最も感度の高い箇所で定量的に把握することが可能となる。
本発明の異常検知システムは、前記家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度の絶対値が所定の値であるとき、前記家畜が転倒を含む異常であると判断するものであっても良く、前記絶対値が、水平面に対して50〜90°であることが好ましく、より好ましくは60〜90°、さらに好ましくは70〜90°とするのが良い。家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度の絶対値が水平面に対して50°以上の場合、家畜における座位の姿勢の崩れを正確に把握することができる。また、家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度の絶対値が水平面に対して90°以下の場合、家畜における立位の姿勢の崩れを正確に把握することができる。
本発明の異常検知システムは、前記家畜の運動量が所定の値を超えるとき、前記家畜が転倒を含む異常であると判断するものであっても良く、前記家畜の運動量の評価としての合成加速度が、14.7m/s(1.5G)以上であることが好ましく、より好ましくは16.7m/s(1.7G)以上、さらに好ましくは19.6m/s(2.0G)以上とするのが良い。家畜の運動量の評価としての合成加速度が14.7m/s(1.5G)以上の場合、家畜の転倒を含む異常の発生をいち早く検知することができる。
また、本発明は、家畜の異常検知システムを備えて、家畜の異常を判断する家畜の異常検知装置であって、前記家畜の体に装着される検知装置と、前記検知装置からの情報を前記家畜の関係者に無線送信するための中継器と、前記中継器からの信号を前記家畜の関係者に受信させる受信装置と、を含む家畜の異常検知装置も包含する。本発明の異常検知装置によれば、複雑な装置を構成しなくとも、簡便な構成により、事前に家畜の異常を検知することができる。
本発明の異常検知装置は、前記検知装置が、前記家畜の体に装着される筐体を含み、前記筐体内には、前記家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度、及び/または運動量を検知する検知部と、前記筐体内に収納されて、前記検知部で検知された角度、及び/または運動量から前記家畜が転倒を含む異常であるか否かを判断する判断部と、前記筐体内に収納されて、前記異常判断部で判断されたデータに基づく情報を当該家畜の関係者に送信する送信部と、前記筐体内に収納されて、前記検知部、前記判断部、及び前記送信部に電源を供給する電源部と、を含むことが好ましい。この装置によれば、複雑な装置を構成しなくとも、簡便な構成で、且つ精度良く、家畜の異常をいち早く検知することができる。
本発明の異常検知装置は、前記検知部が、角度センサ、及び/または3軸加速度センサであっても良い。この装置によれば、検知部に対して特別な機器を適用しなくとも、通常用いられる機器を適用することができると共に、簡便な構成で、且つ精度良く、家畜の異常をいち早く検知することができる。
以下、より詳細な実施の形態を説明するが、本発明は以下の実施の形態のみに限定されず、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
図1に本発明の異常検知システムのブロック図を示す。当該システムは、4つのステップで構成される。
まず、第1ステップでは、気温情報、時刻情報などの環境情報、例えば、夏と冬、昼と夜等の違いを参照しつつ、家畜の日常姿勢情報、及び/または日常活動情報などの日常生活情報を検知する。環境情報とは、家畜の周囲の情報を表し、具体的には、温度(屋内の場合では室温、屋外の場合では外気温)、湿度、気圧、時刻などである。日常姿勢情報とは、家畜の立位、座位などの具体的体位に関し、例えば、水平面に対する角度を指標とする情報である。日常活動情報とは、例えば、家畜の日常の運動量を指標とする情報である。
第2ステップでは、日常生活情報として採取されるデータ(体温、角度、運動量など)が、所定の閾値を超えて変化する異常生活情報を検知する。
第3ステップでは、異常生活情報を解析する。解析としては、主に、当該異常生活情報として採取されるデータの継続性に注目する。
第4ステップでは、第3ステップにおける解析結果に基づき、異常生活情報が継続的または断続的に繰返し観察されるときには、家畜に異常が発生したと判断し、該判断の情報を家畜の関係者に知らせる。
異常生活情報とは、家畜の通常の健康状態ではあり得ない下肢の運動、歩数、角度、温度の少なくとも1つを含むものである。具体的には、通常の健康状態にある家畜の運動量、歩数、水平面に対する角度、厩舎内の温度、及び外気温のデータを予め蓄積しておき、各データに閾値を設定しておく。閾値は、例えば、各蓄積データから最大値、最小値、平均値、標準偏差等を算出し、これらの結果を基に求めることができる。なお、当該閾値は、家畜の種類や周囲環境等に影響を受けやすいことから、数値の設定は慎重に行う必要がある。各データが当該閾値を超えた場合、当該データが異常値と判断され、この情報が異常生活情報として認識される。
図2に、異常検知アルゴリズムを示す。この図を用いて、異常検知の仕組みを以下説明する。家畜の生活情報(運動量、歩数、角度、温度等)が各種センサにより採取される。例えば、運動量、歩数、角度は3軸加速度センサや角度センサを用いて採取され、温度は温度センサにより採取される。このとき、各センサの測定項目毎に警告(アラート)が発生できるように、各種データに対して点数化を行う。例えば、家畜の運動量の評価としての合成加速度が測定される場合、当該合成加速度が9.8〜11.8m/s(1.0〜1.2G)の範囲であれば0点、11.8〜14.7m/s(1.2〜1.5G)の範囲であれば1点、14.7m/s(1.5G)以上の範囲であれば3点のように点数化を行う。一定時間内の運動量の合計が所定の点数(例えば10点)以上であれば、異常であると判断し、その情報を家畜関係者に伝達する。所定の点数に満たない場合は、生活情報の採取が継続される。
異常と判断された情報の家畜関係者への伝達は、例えば、インターネット経由で家畜関係者に情報を発信することができる。情報発信としては、例えば、上記点数やデータのグラフ情報等をメールにて添付するという方法を用いることができる。
図3に、異常検知システムを用いて検知されたデータの一例を示す。具体的には、実際に家畜の足に取付けたセンサのY軸方向(地面に対して垂直方向)における角度の経時変化を示す。言い換えれば、当該角度の経時変化とは、家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度の経時変化を意味する。図3より、約5秒経過後に角度の変化がプラスからマイナスに急激に変化していることから、家畜が約5秒後に立位から座位に変化しているのを読み取ることができる。
図4に、異常検知システムを用いて検知されたデータの別の例を示す。具体的には、実際に家畜の足に取付けたセンサのY軸方向(地面に対して垂直方向)における角度の経時変化と、加速度の経時変化を示す。家畜の転倒を含む異常の発生を判断するにあたり、図3で示す単なる角度による評価だけではなく、家畜の運動量(例えば、家畜の足が上を向いて、ばたばたするような運動)を加味することで、さらに異常検知の精度を向上させることができる。図4より、家畜が測定開始約3秒までは立位を保持した状態であり、その後足を折り曲げてゆっくりと座位に変化し、すぐに起き上がり歩行を行っている様子を読み取ることができる。さらに、数秒間立位を保持して、測定開始約47秒後に速足で歩きだした様子を読み取ることができる。
本発明の家畜の異常検知装置は、上述した異常検知システムを備える。具体的には、家畜の体に装着される検知装置と、該検知装置からの情報を家畜の関係者に無線送信するための中継器と、該中継器からの信号を家畜の関係者に受信させる受信装置とから構成される。
検知装置の装着個所は特に限定されるものではなく、家畜の行動を妨げることなく、且つ、感度良く検知することを考慮して、家畜の足や頸部に装着することが好ましい。
中継器の仕様は特に限定されるものではなく市販のものを用いることができるが、インターネット経由での高速データ通信を行うことを考慮して、3G、4G回線が適用できるものが好ましい。なお、農場等の場所によっては3G、4G回線圏外の場所もあるため、その場所に応じた最適なデータ通信方法を適宜選択することができる。
受信装置の仕様についても、中継器と同様に、特に限定されるものではなく市販のものを用いることができるが、他の通信網との混線を避けるため可能な限りUHF帯以下の帯域の無線の使用が好ましく、インターネット経由での高速データ通信を行うことを考慮して、3G、4G回線が適用できるものが好ましい。
検知装置は、家畜の体に装着される筐体内に収納され、筐体内には、家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度、及び/または運動量を検知する検知部と、筐体内に収納されて、検知部で検知された角度、及び/または運動量から家畜が転倒を含む異常であるか否かを判断する判断部と、筐体内に収納されて、判断部で判断されたデータに基づく情報を家畜の関係者に送信する送信部と、筐体内に収納されて、検知部、判断部、及び送信部に電源を供給する電源部とから構成される。
筐体は、家畜の体重がかかった場合を想定して耐荷重性、耐衝撃性を有するものが好ましく、また、雨水や湿気を考慮して、防水性を有する材料からなるものが好ましく、完全密閉構造であることが好ましい。具体的には、繊維強化プラスチック(FRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いることができる。さらに、装着時に家畜に怪我をさせないことを考慮して、エッジ部やアンテナ等の突起物を完全に無くした形状とするのが好ましい。
検知部は、家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度、及び/または運動量を検知するためのセンサを有しており、当該センサは、角度センサや3軸加速度センサを用いることができる。角度センサや3軸加速度センサの仕様について、家畜に異常が発生していることを即時に検知することができ、耐久性を備えるものであれば特に限定されない。また、センサからの応答がなくなった場合(送信が1分以上途絶えた場合など)には、24時間常時、警告(アラーム)できるような仕様とすることが好ましい。
判断部は、検知装置の中枢であり、検知部で検知された角度、及び/または運動量から家畜が転倒を含む異常であるか否かを判断する。具体的には、マイクロチップに実装されたプロセッサ(マイクロプロセッサ)を用いることができる。
送信部は、判断部で判断されたデータに基づく情報を家畜の関係者に送信するものであれば特に限定されるものではないが、耐久性を備えるものであれば特に好ましい。
電源部は、検知部、判断部、及び送信部に長期にわたり安定した電源を供給し、メンテナンスフリー、省スペースであることを考慮して、高寿命1次電池(例えば、リチウム1次電池など)を用いることができる。

Claims (13)

  1. 気温情報、時刻情報などの環境情報を参照しつつ、家畜の日常姿勢情報、及び/または日常活動情報などの日常生活情報を検知する第1ステップと、
    前記日常生活情報として採取されるデータが閾値を超えて変化する異常生活情報を検知する第2ステップと、
    前記異常生活情報を解析する第3ステップと、
    前記第3ステップにおける解析結果に基づき、前記異常生活情報が継続的または断続的に繰返し観察されるときには、前記家畜に異常が発生したと判断し、該判断の情報を前記家畜の関係者に知らせる第4ステップを含むことを特徴とする家畜の異常検知システム。
  2. 前記異常生活情報が、前記家畜の通常の健康状態ではあり得ない下肢の運動、歩数、角度、温度の少なくとも1つを含むものである請求項1に記載の家畜の異常検知システム。
  3. 前記異常生活情報が、前記家畜の転倒を含むものである請求項1または2に記載の家畜の異常検知システム。
  4. 前記転倒を含むものが、さらに前記家畜の熱中症、鼓腸症、怪我などの外傷、ビタミン欠乏による各種障害のいずれか1つ以上を含む請求項3に記載の家畜の異常検知システム。
  5. 前記日常生活情報が、さらに、放牧状態に置かれた家畜の日常位置情報を含む請求項1に記載の家畜の異常検知システム。
  6. 前記放牧状態に置かれた家畜の日常位置情報及び異常生活情報が、前記家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度情報、及び/または前記家畜の運動量情報を含む請求項5に記載の家畜の異常検知システム。
  7. 前記家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度の絶対値が所定の値であるとき、前記家畜が転倒を含む異常であると判断する請求項6に記載の家畜の異常検知システム。
  8. 前記絶対値が、水平面に対して50〜90°である請求項7に記載の家畜の異常検知システム。
  9. 前記家畜の運動量が所定の値を超えるとき、前記家畜が転倒を含む異常であると判断する請求項6に記載の家畜の異常検知システム。
  10. 前記家畜の運動量の評価としての合成加速度が、14.7m/s以上である請求項9に記載の家畜の異常検知システム。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の家畜の異常検知システムを備えて、家畜の異常を判断する家畜の異常検知装置であって、
    前記家畜の体に装着される検知装置と、
    前記検知装置からの情報を前記家畜の関係者に無線送信するための中継器と、
    前記中継器からの信号を前記家畜の関係者に受信させる受信装置と、
    を含む家畜の異常検知装置。
  12. 前記検知装置が、前記家畜の体に装着される筐体を含み、
    前記筐体内には、前記家畜の踵と蹄を結ぶ面と地面との角度、及び/または運動量を検知する検知部と、
    前記筐体内に収納されて、前記検知部で検知された角度、及び/または運動量から前記家畜が転倒を含む異常であるか否かを判断する判断部と、
    前記筐体内に収納されて、前記判断部で判断されたデータに基づく情報を当該家畜の関係者に送信する送信部と、
    前記筐体内に収納されて、前記検知部、前記判断部、及び前記送信部に電源を供給する電源部と、を含む請求項11に記載の家畜の異常検知装置。
  13. 前記検知部が、角度センサ、及び/または3軸加速度センサである請求項12に記載の家畜の異常検知装置。
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