JP5543301B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁パッド、失禁ライナ等の吸収性物品に関する。
失禁パッドや生理用ナプキンのように、下着の内側に固定して使用するタイプの吸収性物品がある。このような物品は、日常的な活動をする女性により使用されることが多く、着用中、特に歩行中や着座時によれが生じたり、ずれたりすることがある。このずれが、装着者に不快感を与え、場合によっては排泄液等の漏れを生じさせる。一度ズレたりすると、下着の内部に着用した物品のため、そのズレを戻すことが容易ではないという事情もある。そのような状況を防ぐ目的で、通常、上記物品の裏面シートには下着に固着するためのズレ止め部が形成されている。
例えば、特許文献1では、縦長の吸収性物品において、その縦方向に沿うようにズレ止め部が平面視においてI字状の配置パターンにされている。つまり、縦長のズレ止め部が前後において幅広に配され、他方、縦方向中央では幅方向中央にのみ配される配置である。また、特許文献2には、縦長の吸収性物品において、ズレ止め部が縦方向に多数間欠的に配置されており、該個々のズレ止め部の形状が長手方向両端部分から股間部分に向うにつれ幅方向長さが短くなるようにされている。これらの吸収性物品は、その股間部分における幅方向の側縁部が着衣と固定されず変形可能であることで、激しい身体の動きによる位置ずれを緩和しようとするものである。特許文献3では、バックシート表面の少なくとも60%以上に下着との固定手段としての接着剤が設けられていないと記載されている。しかし、接着剤の具体的配置までは開示はされていない。
特開昭63−54164号公報 特開2003−10245号公報 特開2000−512872号公報
ところで、失禁パッドなどの吸収性物品は30〜50歳代の比較的若い層の女性によく使用される。このような使用者にとって、装着状態での活動的な生活は避けがたく、また多忙で交換の機会を失うこともある。特に仕事中には、デスクワークや会議等の都合によって長時間装着せざるを得ず、しかも座位状態で同じ体勢をとり続けなければならないことがある。この場合、単に歩行や着座行為等の運動における瞬間的な外力とは異なり、継続的な外力が股下部分に加わる。このような継続的に加わる外力が、細かいヨレやズレを起こす原因ともなる。また、吸収性物品は、長時間の使用で水分を含むと塑性変形しやすく、ヨレが一層生じやすくなる。これを防止しようとして単にズレ止め剤の塗布量を増やすと通気性を損ねることともなる。本発明者らは上記のような現象解析を通じ、この種の吸収性物品におけるズレ及びヨレの一層高い制御・防止技術の検討を行った。
上記の点に鑑み本発明は、下着等の着衣の内側に装着する吸収性物品であって、長時間の着用においてもヨレやズレを抑えて着用中の不快感及び液漏れの発生を制御・防止し、かつ高い通気性を維持する吸収性物品を提供することを課題とする。
本発明は、着用時に肌面側に配置される表面シート、非肌面側に配置される裏面シート、及び前記両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備する吸収性物品であって、
該吸収性物品は、縦方向とこれに交差する幅方向とを備えて着衣の内側に配して使用される縦長の形状を有しており、かつ、その縦方向の両端に前記吸収体の存在しない端縁部を有し、前記吸収体は平面視において四隅に丸みを帯びた長方形状の輪郭を有し、その吸収体の存在する領域において前記裏面シートの非肌面側には、前記着衣に固着するためのズレ止め部が配置されており、該ズレ止め部の配置領域は、前記吸収体の縦方向に関して、その前後端近傍で幅方向左右一対の前記丸みを帯びた部分の間に前記ズレ止め部がその長さを幅方向に向けて配置された前後端ズレ止め領域と、その間で前記ズレ止め部が縦方向に所定の間隔をあけてその長さを幅方向に向けて複数配列された中央ズレ止め領域とに区分され、前記中央ズレ止め領域における個々のズレ止め部の縦方向長さ(w)が、前記所定の間隔(v)よりも短くされている(w<v)吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品は、下着等の着衣の内側に装着する吸収性物品であって、長時間の着用においてもヨレやズレを抑えて着用中の不快感及び液漏れの発生を制御・防止し、かつ高い通気性を維持するという優れた作用効果を奏する。
本発明における一実施形態(実施形態1)としての失禁パッドを肌面側から模式的に示した一部切欠斜視図である。 本発明における一実施形態としての失禁パッドを非肌面側(裏面シート側)から模式的に示した平面図である。 本実施形態の失禁パッドを固着する着衣の股下部分の状態を説明するためのモデル化した斜視図である。 図1のIV−IV線断面の拡大断面図である。 接着固定部における接着剤の塗布パターンを裏面シートの肌面側から模式的に示す部分拡大説明図である。 本実施形態としての失禁パッドにおけるズレ止め部の配設パターンの変形例を模式的に示す模式図である。 本実施形態としての失禁パッドにおけるズレ止め部の配設パターンの他の変形例を模式的に示す模式図である。
図1は、本発明における一実施形態(実施形態1)としての失禁パッドを肌面側から模式的に示した一部切欠斜視図である。図2は本発明における一実施形態としての失禁パッドを非肌面側(裏面シート側)から模式的に示した平面図である。なお、図2においては、ズレ止め部5と吸収体3の外形との関係の理解のため、ズレ止め部5及び吸収体3を実線で示し、失禁パッド10の外形を一点鎖線で示し、他の部材を省略して示した。
本実施形態における失禁パッド10は、着用時に肌面側に配置される液透過性の表面シート1、非肌面側に配置される防漏性の裏面シート2及び両シート間に介在された液保持性の吸収体3を有している。前記裏面シート2の非肌面側には、ズレ止め部5が配置されている。該ズレ止め部5は、例えば接着剤(固着性で脱着可能なもの)を塗布して形成できる。前記ズレ止め部5が後述の配置パターンとされることで長時間の着用であってもヨレ等が効果的に防止され得る。本実施形態において、失禁パッド10の幅方向左右両側部には、起立防漏壁Tをなすサイドシート4,4が配されている。失禁パッド10は、着用された時に、着用者の腹部から股下部を介して背側部に向かう方向に沿うように配される縦方向(X方向)と、これに直交する幅方向(Y方向)とを備え、着衣の内側に配して使用される縦長の形状を有している。
本発明においては、特に断らない限り、人体に接触する側の面を肌側面ないし肌当接面といい、これと反対側の面を非肌面ないし非肌当接面という。この2つの面において、肌側面に近い方ないしその延長方向を肌面側、肌当接面側といい、非肌面に近い方ないしその延長方向を非肌面側、非肌当接面側という。吸収性物品の平面視において腹側部から股下部を亘り背側部に至る方向を縦方向といい、この縦方向と直交する方向を幅方向という。装着時に人体の前側に位置する方向を前方といい後側に位置する方向を後方として説明する。前記縦方向は典型的には装着状態において人体の前後方向と一致する。物品の外形において、前方及び後方の外縁を端縁とし、幅方向側の外縁を側縁として説明する。吸収性物品の表面又は裏面の法線方向を厚み方向といいその量を厚さという。
本実施形態において、表面シート1、サイドシート4、及び裏面シート2が吸収体3の縦方向外方に延びてヒートシール等により接合されている。この接合された部分が、失禁パッド10の縦方向端縁部E,Eをなす。一方、吸収体3の幅方向において、表面シート1が該吸収体3の肌面側からその左右両側面を越え非肌面側へと入り込み、さらにその外側からサイドシート4が吸収体3の非肌面側へと入り込んでいる。該表面シート1及びサイドシート4が入り込んだ部分は裏面シート2及び吸収体3との間で接合されている。特にサイドシート4が接合された部分は、前記起立性防漏壁Tの基底部tをなす。こうして形成される失禁パッド10の平面視の外形において、図2に示すとおり、幅方向の外周側縁10i,10iが縦方向に延び、その前後端が、縦方向端縁部E,Eにおいて、外方に張出すよう湾曲した縦方向の外周端縁10j,10jと連接されている。なお、この外周端縁10j,10jのうち前記幅方向の外周側縁10i,10iと連接されている四隅の凸な部分を曲線部分qとして示す。縦方向の外周端縁10jの形状は、本実施形態において全体が凸な曲率をもつ曲線部分をなすが、これに限らず幅方向に向かい合う曲線部分qを直線状等で繋ぐ形状であってもよい。その意味において、曲線部分qは、失禁パッド10の四隅の凸な部分として、後述のズレ止め部5との関係で機能的ないし形態的に定められればよく、前述の形態に限定されるものではない。
吸収体3は、吸収性コア31とこれを被覆する抗菌消臭台紙32とを有する。さらに該吸収性コア31の縦方向の中央部分には、その肌面側から側面の途中までを覆うように消臭シート33が配されている(図1参照)。こうして形成される吸収体3の平面視の外形において、図2に示すとおり、幅方向の側縁3i,3iが縦方向に延び、その前後端は、縦方向端縁側において四隅の丸みを帯びた部分(以下、曲線部分rという。)と連接され、全体が長方形状の輪郭を有する。本実施形態においては、縦方向の前後端縁のそれぞれにおいて幅方向に向かい合う2つの曲線部分r,rが連続して1つの円弧状の端縁3jとなっている。なお縦方向端縁3j,3jの外形は、本実施形態の形状に限らず、幅方向に向かい合う曲線部分r,rの間を直線状等で繋ぐ形状であってもよい。その意味において、曲線部分rは、四隅の丸みを帯びた部分として、後述のズレ止め部5との関係で機能的ないし形態的に定められればよく、前述の形態に限定されるものではない。
吸収体3の外形は前記失禁パッド10の外形と略相似形であり、その縦方向の端縁3j,3jは失禁パッド10の縦方向端縁部E,Eよりも内側に位置する。そのため該縦方向端縁部E,Eは、吸収体3が配されない部分である。なお、吸収体3の外形について、幅方向の長さ(D)及び縦方向の長さ(W)として説明する(図2参照)。また、前記縦方向の長さ(W)のうち、吸収体の直線状の外周側縁3iの部分を直線輪郭領域(W)とし、その両側の向かい合う曲線部分r,rからなる部分(外周端縁3jに囲まれた部分)を曲線輪郭領域(W)と区別して説明する(図2参照)。なお、吸収体3の形状は、本実施形態の長方形状に限定されず、この種の物品に通常用いられる形状を採用でき、例えば縦方向中央部分が括れた略砂時計形状であってもよい。
失禁パッド10の表面シート1の肌面側には一対の圧縮溝9,9が形成されている(図1参照)。この圧縮溝9は、表面シート1と吸収体3とを一体化するエンボス加工等によって形成され、失禁パッド10が変形するための可撓軸として作用する。サイドシート4がなす起立性の防漏壁Tは、防漏面部Tと起立壁部Tとから構成されている(図4参照)。防漏面部Tは、失禁パッド10の幅方向外方にほぼ水平に張り出しており、その自由端部の内部には糸ゴムからなる弾性部材15が伸張状態で固定されている(図4参照)。これによって、防漏面部Tにギャザーが形成され、防漏面部Tが着用者の肌に面で密着当接し、横漏れが効果的に防止される。他方、前記起立壁部Tによって、サイドシート4と、吸収体3との間にポケットPが形成されている。これにより、排泄された液が表面シート1の表面を伝って流れ出ても、ポケットPに捕捉されて、それ以上の流出が阻止される。
失禁パッド10は、その表面シート1側を着用者の肌面に向け、かつ、その縦方向を下腹部から臀部にかけて配し、換言すればその幅方向を左右の脚をつなぐラインの方向に向けて配して装着される。その際、失禁パッド10の裏面シート2と着衣とがズレ止め部5によって固着される。本実施形態のズレ止め部5の配置によって、詳細は後述するが、外力、特に継続的な外力によって徐々に増加するひずみが主にズレ止め部5のない非存在領域6における着衣部分で緩和されるので、剛性の高い失禁パッド10、特に着衣との接着部分へのひずみの波及が軽減され得る。これにより、失禁パッド10と着衣とのヨレやズレが効果的に防止され得る。なお、使用済みとなった失禁パッド10は、着衣から剥され新たな失禁パッドと交換できる。
本実施形態の裏面シート2の非肌面側において、ズレ止め部5は、吸収体3の存在する領域に縦方向に間欠的に21条配設されている(図2参照)。ズレ止め部5は、吸収体3の存在する領域をしっかりと固定するべく、吸収体3の縦方向の長さ全体に亘って実質的に均等な間隔で配列されている。該ズレ止め部5の配置領域は、吸収体3の曲線輪郭領域(W),(W)に対応する前後端ズレ止め領域51,51と、吸収体3の直線輪郭領域Wに対応する中央ズレ止め領域52とに区分される(図2参照)。個々のズレ止め部5はいずれも、幅方向に延びる長方形状であり幅方向長さ(d)と縦方向長さ(w)とを有する。隣接する個々のズレ止め部5に挟まれた部分は、ズレ止め部が配置されない非存在領域6をなす。特に中央ズレ止め領域52において、各非存在領域6の縦方向長さ(v)は、各ズレ止め部5の縦方向長さ(w)より長く((w)<(v))され、個々のズレ止め部5は、その塗布幅(縦方向長さ(w))よりも広い間隔(非存在領域の縦方向長さ(v))をおいて実質的に均等に配置されている。ここで、個々のズレ止め部5の実質的に均等な配置とは、ズレ止め部5の縦方向の長さ(w)と非存在領域6の縦方向の長さ(v)との関係が(w)<(v)であり、かつその比率(w)/(v)がズレ止め部5の配列全体を通して概ね一致していることをいい、製造上の誤差を許容する意味である。なお、本実施形態において裏面シート2の非肌面側において示す「存在する」及び「対応する」とは、吸収体3の形状を裏面シート2の非肌面側に投影して概ね一致する領域あるいは部分を意味する。
本実施形態において、中央ズレ止め領域52で、個々のズレ止め部5の縦方向の長さ(w)と非存在領域6の縦方向長さ(v)との関係が((w)<(v))となる配置であることで、該非存在領域6の変形可能領域が広がり、日常的な活動により下着がねじれたり、曲げられたり等変形しても変形可能領域で裏面シートは自由に変形して失禁パッドが変形することを抑えることができ、これにより継続的な外力による細かいヨレやズレなどを防止することができる。この観点から、中央ズレ止め領域52において、ズレ止め部5の縦方向長さ(w)と非存在領域6の縦方向長さ(v)との比(w)/(v)の平均値は0.20〜0.91が好ましく、0.33〜0.45がさらに好ましい。あるいは、又は加えて、中央ズレ止め領域52におけるズレ止め部5と非存在領域6の縦方向長さの差(v)−(w)の平均値は0.1〜30mmが好ましく、0.18〜20mmがさらに好ましい。さらに、個々のズレ止め部の縦方向長さ(w)の総和(Σw)と個々の非存在領域6の縦方向長さ(v)の総和(Σv)との比(Σw)/(Σv)は0.30〜0.93が好ましく、0.50〜0.90がさらに好ましい。上記下限値以上とすることで、ヨレやズレの防止と快適な通気性を確保でき、上記上限値以下とすることで非存在領域6の縦方向長さ(v)を大きくしすぎることによるヨレやズレの防止を一層高めることができる。
なお、本発明において、ズレ止め部5の形状は、吸収体3の形状に対応するよう概ね幅方向に延びる形状であれば、本実施形態の長方形状に限定されず、例えば、長楕円形状や括れのある形状であってもよい。このようにズレ止め部5及び非存在領域6の縦方向の長さが一定でない場合、ズレ止め部5と非存在領域6との好ましい数値範囲を、前記ズレ止め部5の縦方向の長さ(w)及び非存在領域6の縦方向長さ(v)に代えて、ズレ止め部5の面積と非存在領域6の面積の平均値の比率及び/又は差で示してもよい。
通常、失禁パッドを固着する着衣には様々な外力が加わる。特に、着用者がほぼ同じ体勢を長時間とりつづける場面などでは、圧縮力による細かいヨレが生じやすい。また捻りやせん断力との組み合わせで複雑な外力が継続的に加わり、特に失禁パッド10の股下部分に徐々にゆがみやめくれ等が生じやすくなる。たとえ装着当初は外力によるひずみが小さかったとしても、長時間の継続的な外力はひずみを徐々に増大させやすい。この点につき図3を参照して説明する。図3は、失禁パッドを固着する着衣Pの股下部分の状態を説明するためのモデル化した斜視図である。各種寸法の比率や形状等が実際に使用されるものとは必ずしも一致させずモデル化して図示する。図3では、着衣Pを着用したときの形状である横断主曲率面25と縦断主曲率面26を有する鞍面として模式的、かつ、部分的に示した。鞍面の形状は、横断主曲率面25は負(D)の方向に曲率半径の中心を有する凸面とすれば、縦断主曲率面26は正(U)の曲率半径の中心を有する凹面としてみることができる。すなわち、鞍面形状は、逆の方向に曲率の中心点を有する2つの円弧が互いに直向するように円弧頂点で交差し、両円弧を矛盾なく延長して構成される面である。
図3では、右足、左足のための足回り開口部をなす端縁11(すそ回り)が形成され、手前の面が腹側に向う面となる。図3に示すとおり、典型的には股下部分に矢印f,fがかかり横断主曲率面25の曲率が大きくなろうとし、反対に縦断主曲率26の曲率が小さくなろうとする背反する力が働く。座位状態など着用者が同じ姿勢をとる場面では、着衣の股下部分、例えば、横断主曲率面25の点Bにおいては、矢印fの外力が徐々に加わって右足側からクロッチ中心点Aに向ってひずみが徐々に大きくなる。他方、該クロッチ中心点Aにおいては、前記矢印fの外力に連動して前後方向から矢印fの力が加わり、着衣Pの前後端からその内方の中心点Aへと向う力となってひずみが徐々に大きくなる。このような背反する力の作用により、着衣Pの股下部分は絞られるようにして縒れが大きくなってくる。また、同時に着用者が右足、左足を前後にずらしたままの姿勢をとったり、そのまま足を組む姿勢をとったりすると、足回り開口部11,11付近では左右で全く逆の方向の力f、fがかかる。この場合、前記矢印f及びfの力とともに、着衣Pの股下部分においてさらに複雑な細かい縒れを生じやすくなる。
このような複雑な外力が加わり続けると、通常、柔軟で変形可能な着衣と吸収体部分で剛直な失禁パッドとを固定した状態では、着衣の方が時間とともに変形しようとし、特に失禁パッドの股下部分にあたるズレ止め部に徐々に大きなひずみが波及してしまう。また、長時間の装着の場合、吸収体が排泄液等で水分を含んでしまうことで、その素材の繊維は弾性を失って塑性変形する傾向が強くなり吸収体にしわが生じやすい。これに対して、単に粘着幅を広げて着衣との固着力を高めるだけでは剛直な接着部分が広がりすぎ、外力を緩和し得る変形が得られない。そのため、かえってひずみによる剥がれが助長されかねない。また、失禁パッドの通気性、透湿性の点からも固着部をむやみに広げるのは好ましくない。逆に、固着部分を少なめに設定してしまうと、失禁パッドの着衣への固着力が外力に対して十分でなく、縒れや剥がれ等が生じやすくなってしまう。
これに対し本実施形態の失禁パッド10においては、図2に示すとおり、中央ズレ止め領域52で、各ズレ止め部5に対して非存在領域6を変形可能領域として十分に確保することで、外力によるひずみを緩和することができる。具体的には、中央ズレ止め領域52において、ズレ止め部5の縦方向長さ(w)と非存在領域6の縦方向長さ(v)との平均比率(w)/(v)、あるいはその差の平均値(v)−(w)を上述の好ましい範囲に設定したことで、外力、特に股下部分に加わる継続的な外力の波及をより緩和することができる。本実施形態において、ズレ止め部5の幅(w)と非存在領域6の幅(v)とが前述の間隔で交互に配されることで、失禁パッド10と着衣Pとがいわば蛇腹状に固定されて一体となっている。しかもズレ止め部5と非存在領域6とが剛性の吸収体3の位置に対応しており、吸収体3の部分と着衣Pとが間接的に蛇腹状に固定される(図2参照)。この固定した状態で、失禁パッド10と着衣Pとが、外力に柔軟に対応できる可動構造となる。
本実施形態において、前後端ズレ止め領域51,51では歩行時や着座時などの瞬間的な外力によるひずみを抑え、中央ズレ止め領域52では前記可動構造によって継続的な外力を効果的に緩和し得る。該可動構造においては、非存在領域6の部分で着衣Pが伸縮自在にされており、この着衣P部分が外力による伸縮や縒れ、捩れ等に対して柔軟に追従して変形可能である。この十分に広い非存在領域6の変形で外力を緩和しつつ、その変形においても各ズレ止め部5の部分で失禁パッド10と着衣Pとの固定が保持され得る。つまり、本実施形態の失禁パッド10は、着衣Pとの一体的な変形が可能な構造である。たとえ長時間の継続的な外力が加わりつづけても、該可動構造の非存在領域6の部分が継続的に変形状態を維持し、柔軟な裏面シート2は応力緩和によりクリープ変形して裏面シート2に加わる外力を吸収し、ズレ止め部5の部分が粘着剤などにより下着と強固に接着されているので、その外力が効果的に緩和されて失禁パッド10と着衣Pとの固定部分におけるひずみの増大が抑えられる。その結果、細かい縒れやズレ等が効果的に防止される。
本実施形態において、ズレ止め部5と非存在領域6とを前述の設定で交互に配置とすることで、十分に通気性及び透湿性を維持することができ、また、通常よりも全体の塗布量を抑えることができるので省資源及び廃棄後の環境保全にも資することとなると共にコストダウンをはかることができる。また通気性及び透湿性の十分な確保により、通常より個々のズレ止め部5を幅広くまたは粘着剤等を塗布する坪量を高くすることが可能となる。換言すれば、このズレ止め部5と非存在領域6との配置が、ズレ止め部5の縦方向長さ(w)及びの坪量の調製による接着固定力の向上と、通気性及び透湿性の確保との両立を可能にする。この観点から、中央ズレ止め領域52において、ズレ止め部5の総面積(Aa)と非存在領域6の総面積(At)との比(Aa)/(At)は、0.20〜0.91が好ましく、0.33〜0.85がさらに好ましく、個々のズレ止め部5の平均坪量は、20〜120g/mが好ましく、30〜100g/mがさらに好ましい。全ズレ止め部の個数は、縦方向に3〜80個、特に5〜60個であることが好ましい。
本実施形態において、個々のズレ止め部5の幅方向の長さ(d)が吸収体3全体における幅方向の側縁3i,3i付近までを着衣にしっかりと固定しうる。そのためヨレ等があっても吸収体3の幅方側縁の位置からのズレや捲れがおき難い。また、水分による吸収体3の弾性喪失の場合においても、幅方向の長さ(d)を持つ配置が吸収体3を幅方向にしっかりと支えて形状の復元性を保持しようとする。本実施形態において、吸収体3の幅方向をしっかりと支えるズレ止め部5の幅方向長さ(d)は、前述の蛇腹状の配置との組み合わせにより、継続的な外力が加わっても、図3に示されるような3次元的な複雑な変形にも幅方向に非存在領域6の変形量を変えて追従することで好適にズレや捲れを抑えることができる。この観点から、個々のズレ止め部5の幅方向長さ(d)と失禁パッド10の幅方向の長さ(D)の比(d)/(D)は、0.5〜0.99が好ましく、0.6〜0.95が好ましい。
本実施形態において、図2の示すとおり、前後端ズレ止め領域51,51のズレ止め部5が、幅方向長さ(d)を持ってそれぞれ吸収体3の曲線輪郭領域(W),(W)に対応する部分に配されている。吸収体3の曲線輪郭領域(W)においては、その形状から外力を分散させつつズレ止め部5でしっかりと固定されているので、ズレや捲れが防止され易くなっている。また、このような配置が前記可動構造と相俟って、継続的な外力が加わってもズレ止め部5の剥がれが十分に抑制できる。更に、本実施形態では、前後端ズレ止め領域51のズレ止め部5は剛性の高い吸収体端縁曲線部分rに接続されているため、吸収体3が配されない柔軟な部分をきっかけとする捲れが吸収体端縁曲線部分rのズレ止め部5の剥がれを防止できるので好ましい。この観点から、曲線輪郭領域(W)を画定する曲線部分r,rは、吸収体3の縦方向からのズレ等を有効に防止し、該ズレ止め部5が有効な幅方向長さ(d)を持って配される範囲として定められればよい。
本実施形態において、前後端ズレ止め領域51のズレ止め部5は、それぞれ失禁パッド10の縦方向端縁部E,Eにかからないようそれよりも内側に配置されている(図2参照)。失禁パッド10の縦方向端縁部Eは、吸収体3が配されない柔軟な部分としてむしろ固定されないことで外力を吸収し得る。特に、前記曲線部分qの部分で外力を分散させつつ変形可能であるので好ましい。このような配置が前記吸収体3に対応した可動構造と、吸収体3の曲線輪郭領域(W)の形状と前後ズレ止め領域51に配されたズレ止め材5の配置構造と相俟って、継続的な外力が加わっても前記曲線部分qで持続的に外力を分散し、曲線輪郭領域に直接的な外力が加わりにくいと共に、曲線輪郭領域に加わった力を面方向に分散し易く、しかも前後ズレ止め領域51のズレ止め材が湾曲輪郭領域部分の捲れを抑制する。更に、本実施形態では、前後端ズレ止め領域51のズレ止め部5は剛性の高い吸収体端縁曲線部分rに接続されているので、そこからの吸収体3の部分での捲れを抑止するのに適しており、十分な捲れ抑制効果を得られるので好ましい。また失禁パッド10の縦方向端縁部Eを非固定とすることでやわらかな風合い、通気性及び透湿性を確保することができるので好ましい。吸収体3が配されない柔軟な部分をきっかけとする捲れが吸収体端縁曲線部分rのズレ止め部5の剥がれを防止する観点から、前後端ずれ止め領域51,51におけるズレ止め部5は、吸収体3の縦方向の端縁3j,3jと接触するか越えて配置されていることが好ましい。
本実施形態において、図4に示すとおり、サイドシート4は、その一端が表面シート1の肌面側において弾性部材15を包んで起立性の防漏壁Tをなし、他端で裏面シート2の肌面側に入り込んで接合されて起立性の防漏壁Tの基底部tをなす。この基底部tは、吸収体3の幅方向に対応して、ズレ止め部5の幅方向長さ(d)にかかるようにやや内方に入り込んでいる。こうすることで、剛直な吸収体3及びズレ止め部5の前記可動構造とともにサイドシート4の不用意な変形が回避されて、防漏壁Tと肌との密着性が良好となり好ましい。また、防漏壁Tの基底部tと着衣Pとが、外力に柔軟に対応できる可動構造となり縒れを防ぐことで漏れにくくすることができる。
本実施形態において、図4に示すとおり、裏面シート2は、その肌面側において吸収体3ないしはサイドシート4と接着固定部8にて接合されている。本実施形態において、接着固定部8は、ホットメルト接着剤をスパイラル塗工により塗布することで形成されている。接着固定部8の形成において、図5に示すとおり、接着剤の重複部分が直線状に複数条できる。その部分は、他の部分よりも接着剤の坪量が多く接着力が極大になる部分(以下、極大部分8aという。)である。本実施形態において、前記極大部分8aが縦方向に延びて幅方向に間欠的に配されている。換言すれば、該極大部分8aは、裏面シート2の非肌面側の非存在領域6に対して直交する方向に延び、該非存在領域6とできるだけ重ならないように配されている。このような配置とすることで、非存在領域6の部分の通気性及び透湿性が良好となり好ましい。
図6及び図7は、本実施形態としての失禁パッド10におけるズレ止め部5の配設パターンの変形例1及び2を模式的に示す模式図である。なお、ズレ止め部の変形例としてその形状の理解のため、その配設数や吸収体との関係についてその細部を省きモデル化して示す。
変形例1におけるズレ止め部5は、その幅方向中央部分が失禁パッド10の縦方向中央に向かって凸な弓状にされている。このような形状とすることで、ズレ止め部5の側縁部と中央部で異なる外力が加わり、変形することに追従しやすくなるので好ましい。変形例2におけるズレ止め部5は、縦方向中央部分に配されたズレ止め部を除き、縦方向中央部分に凸なくの字状にされている。このような形状とすることで、変形例1と同じ理由で好ましいが、さらにくの字の角度や幅を変えて活動度に適したパターンを設計しやすいので好ましい。なお、これら変形例1及び2においては、ズレ止め部5及び非存在領域の幅方向の形状に変化があり縦方向の長さが一定でないため、個々のズレ止め部5の面積の平均と個々の非存在衣領域6の面積の平均を、ズレ止め部5の縦方向長さ(w)及び非存在領域6の縦方向長さ(v)に代えて定めることができる。
以下、本実施形態の失禁パッド10を構成する部材の素材について説明する。
[ズレ止め部]
ズレ止め部5は、失禁パッド10を着衣に固定する手段として、この種の物品に通常用いられるもの制限なく用いて形成することができる。例えば、エマルジョン系、水系、溶剤系の粘着剤やそれらを塗工した粘着テープ等が挙げられるが、充分な位置ずれ防止性能及び安定な生産性を得る観点から、ホットメルト粘着剤等の粘着剤を塗布して形成されるのが好ましい。該粘着剤としては、この種の物品に通常用いられるものを制限なく採用することができるが、主に天然ゴム類似の基本構造を有する合成ゴム系のブロック共重合体を用いることが好ましい。そのようなブロック共重合体としては、例えばスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−エチレン−プロピレン−エチレン共重合体(SEPS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−エチレン共重合体(SEBS)等が挙げられる。粘着剤は、これらのブロック共重合体から選択される一種又は二種以上のベースポリマーを10〜65重量%、特に30〜50重量%含むことが好ましい。
[接着固定部]
接着固定部8は、裏面シート2と吸収体3ないしはサイドシート4とを接着固定する部分であり、失禁パッド10の通気性及び透湿性を確保する観点から、前述のとおりホットメルト接着剤を所望の配置でスパイラルパターンで塗工する方法が挙げられる。なお、これ以外の接着固定方法として、接着剤に代えて、ヒートシール等の他の任意の接合方法を用いることもできる。また、接着剤で接合する場合、スロットコーター等によるべた塗りでも良いが、通気性及び透湿性の観点からパターン塗工が好ましい。パターン塗工の塗工パターンの好ましい例としては、スパイラルパターン、ドットパターン、ストライプパターン(縞状パターン)、格子パターン、市松模様状のパターン等が挙げられる。
[その他]
表面シート1、裏面シート2、吸収体3、サイドシート4、弾性部材15の形成材料としては、この種の物品に採用されるものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート1としては、各種不織布(たとえば、エアスルー不織布やスパンボンド不織布など)の重ね合わせた構成や、不織布とフィルムとのラミネートからなり多数の開孔が形成されている複合シート等が用いられる。
裏面シート2としては、例えば、液防漏性であれば特に限定されないが、通気性及び透湿性を有していればより好ましく、例えば疎水性の熱可塑性樹脂と、炭酸カルシウム等からなる微小な無機フィラー又は相溶性のない有機高分子等とを溶融混練してフィルムを形成し、該フィルムを一軸又は二軸延伸して得られる多孔性フィルムが挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが挙げられる。該ポリオレフィンとしては、高〜低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられ、これらを単独で又は混合して用いることができる。
サイドシート4としては、撥水性不織布が好ましく、具体的には、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン(SM)不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)不織布等が用いられる。弾性部材15としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、或いはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
吸収体3は、例えば、パルプなどの吸液性の繊維材料を主体とする吸収性コアに高吸収性ポリマーの粒子が混合されて構成されたものである。また、抗菌消臭台紙32及び消臭シート33の材料、製法における条件や、製品の寸法緒言は特に限定されないが、特開2001−70339号公報、特開2008−63711号公報に記載の事項を参照することができる。
本発明の吸収性物品は、上記の実施形態に制限されるものではなく、例えば使い捨ておむつ、生理用ナプキン、失禁ライナ等に適応することができる。また、本発明の吸収性物品は下着に装着されることに限定されず、たとえば、おむつカバーやおむつなどに装着されてもよい。更に、ズレ止め部の配置数は、本実施形態のものに限定されず、本発明の吸収性物品のサイズに合わせて任意に設定することができる。
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1、2に示す失禁パッドを作製した。物品の全長、全幅はそれぞれ225mm、75mmとし、吸収体全長(Wt)、曲線輪郭領域(W)はそれぞれ190mm、15mmとした。各ズレ止め部の縦方向長さ(w)を3.5mm、ズレ止め部間の間隔(非存在領域の縦方向長さ(v))を4.8mmとし、ズレ止め部を21本配置した。各ズレ止め部としてホットメルトを55g/mの坪量で設けた。なお、ズレ止め部の物品幅方向長さ(d)と物品幅方向長さ(D)の比は0.79であった。
(比較例)
実施例1において、ズレ止め部の縦方向長さ(w)とズレ止め部間の間隔(非存在領域の縦方向長さ(v))をともに2.0mm、各ズレ止め部のホットメルト坪量を50g/m、ズレ止め材本数と41本とした以外は同様にして失禁パッドを作製した。
実施例及び比較例の失禁パッドについて、以下の方法によって粘着層の接着力と通気度の評価を行った。
<粘着層の接着力の測定方法>
20℃、50%HRの環境内でテンシロン引張試験機を用いて評価する。失禁パッドの露出したズレ止め粘着剤の層を上に向けて、試験布としてのカナキン〔JIS染色堅ろう度試験用(JIS L0803準拠);長さ200mm×幅50mm〕を該層上に貼付した。2kgのローラーを貼付面上で静かに一往復させて加圧した。次いで、テンシロン引張試験機の一方のチャックにナプキンの長手方向に沿う一端を固定すると共に、他方のチャックにカナキンの一端を固定してT字状試験片となした後、引張速度300mm/minで引張試験を行い、引張に要する力を1cm当たりに換算したものを初期粘着力とした。
<通気度>
JIS Z−0208を準拠し、以下の様に行った。まず、透湿フィルム(ズレ止め部を有する裏面シート)より直径60mm以上の円形を切り取り、これを試験片として作成した。18gの塩化カルシウムが入ったカップの上に試験片を置き、試験片の直径60mmの周囲を封ロウ剤で固め、上皿電子天秤にて質量を量る(このときの質量をW0とする)。次に、30℃90%RH恒温恒湿装置の中の試料台にロウで固めた試験片付カップを置き、テ-ブルを回転させる。1時間後、カップを取り出し上皿電子天秤で質量を量る(このときの質量をW1とする)。
次式より透湿度を求める。
透湿度[g/100cm・hr]=(W1−W0)×3.54
実施例1の失禁パッドは、比較例のものと比べて、ズレ止め部の粘着力は38%向上し、通気度は15%向上した。したがって、本発明品は長時間装着においてもヨレやズレを抑えて着用中の不快感及び液漏れの発生を制御・防止し、かつ高い通気性を維持できるため快適性において優れていることが分かる。
1 表面シート
2 裏面シート
3 吸収体
4 サイドシート
5 ズレ止め部
6 非存在領域
8 接着固定部
10 失禁パッド

Claims (6)

  1. 着用時に肌面側に配置される表面シート、非肌面側に配置される裏面シート、及び前記両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備する吸収性物品であって、
    該吸収性物品は、縦方向とこれに交差する幅方向とを備えて着衣の内側に配して使用される縦長の形状を有しており、かつ、その縦方向の両端に前記吸収体の存在しない端縁部を有し、
    前記吸収体は平面視において四隅に丸みを帯びた長方形状の輪郭を有し、その吸収体の存在する領域において前記裏面シートの非肌面側には、前記着衣に固着するためのズレ止め部が配置されており、該ズレ止め部の配置領域は、前記吸収体の縦方向に関して、その前後端近傍で幅方向左右一対の前記丸みを帯びた部分の間に前記ズレ止め部がその長さを幅方向に向けて配置された前後端ズレ止め領域と、その間で前記ズレ止め部が縦方向に所定の間隔をあけてその長さを幅方向に向けて複数配列された中央ズレ止め領域とに区分され、前記中央ズレ止め領域における個々のズレ止め部の縦方向長さ(w)が、前記所定の間隔(v)よりも短くされており(w<v)
    前記吸収性物品には前記吸収体の左右幅方向外方に防漏壁をなすサイドシートが配されており、該サイドシートの端部が前記吸収体の非肌面側に巻き込まれて前記裏面シートと接合されて前記防漏壁の基底部をなし、該基底部が前記ズレ止め部の幅方向両側縁より内方にまで形成されている吸収性物品。
  2. 前記裏面シートと前記吸収体ないし前記サイドシートとが接着固定部で固定されており、該接着固定部の接着力が極大にされた部分が幅方向に間欠的になるように配置されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 着用時に肌面側に配置される表面シート、非肌面側に配置される裏面シート、及び前記両シート間に介在された液保持性の吸収体を具備する吸収性物品であって、
    該吸収性物品は、縦方向とこれに交差する幅方向とを備えて着衣の内側に配して使用される縦長の形状を有しており、かつ、その縦方向の両端に前記吸収体の存在しない端縁部を有し、
    前記吸収体は平面視において四隅に丸みを帯びた長方形状の輪郭を有し、その吸収体の存在する領域において前記裏面シートの非肌面側には、前記着衣に固着するためのズレ止め部が配置されており、該ズレ止め部の配置領域は、前記吸収体の縦方向に関して、その前後端近傍で幅方向左右一対の前記丸みを帯びた部分の間に前記ズレ止め部がその長さを幅方向に向けて配置された前後端ズレ止め領域と、その間で前記ズレ止め部が縦方向に所定の間隔をあけてその長さを幅方向に向けて複数配列された中央ズレ止め領域とに区分され、前記中央ズレ止め領域における個々のズレ止め部の縦方向長さ(w)が、前記所定の間隔(v)よりも短くされており(w<v)、
    前記ズレ止め部として、縦方向外方から物品中央部分に向って凸形状に屈曲又は湾曲した形状の中央ズレ止め領域を有する吸収性物品。
  4. 前記ズレ止め部各々が、その縦方向長さ(w)と前記所定の間隔(v)との比(w/v)で0.20〜0.91となるよう配置された請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性物品において吸収体の存在しない前後端の端縁部には前記ズレ止め部が存在しない請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記前後端ズレ止め領域において、前記ズレ止め部が前記吸収体の側部外縁と接触又は超えて存在する請求項1〜のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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