以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、各々を識別可能な識別情報の可変表示を実行し、表示結果を導出表示する可変表示手段に特定表示結果が導出表示された後に遊技者にとって有利な有利価値が付与される遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、たとえば下皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえば下皿の中央部分)等に、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図4を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図4を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図4を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図4を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図4を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、たとえば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行なう演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行なう可変表示装置に相当する。具体的には、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面において、同時に縦方向にスクロールした場合に演出図柄の変動表示を可能な表示部が、それぞれ、左、中および右に形成される。また、左、中および右の各表示部では、演出図柄の停止図柄が停止表示された状態で、それぞれ、上段、中段および下段に演出図柄の停止図柄が停止表示されるうるエリアが形成されるのであるが、この実施の形態では、それらの停止図柄が停止表示されうるエリアのことを図柄表示エリアという。
この実施の形態では、上記のような演出図柄の変動表示を可能な表示部が左、中および右に形成され、各表示部において上段、中段および下段の3つの図柄表示エリアが形成されていることによって、上段、中段および下段に加えて、左上から右下および左下から右上の合計5つの入賞ライン(演出表示装置9の表示画面中に表示される大当り図柄が導出表示されうる表示ライン)が形成される。
また、この実施の形態では、後述するように、演出図柄の変動方向が3種類存在する。1つ目の変動方向は、左、中および右の各表示部において演出図柄を縦の順方向にスクロール(上から下に向けてスクロール)させるものであり、以下、「縦順方向」という。また、2つ目の変動方向は、左、中および右の各表示部において演出図柄を縦の逆方向にスクロール(下から上に向けてスクロール)させるものであり、以下、「縦逆方向」という。さらに、3つ目の変動方向は、上段、中段および下段において演出図柄を横方向にスクロール(本例では、右から左に向けてスクロール)させるものであり、以下、「横方向」という。
遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴なって演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴なって演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように可変表示の表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、上段、中段、下段、左上から右下または左下から右上のいずれかの入賞ラインにおいて、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行なわれる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行なう。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行なわれる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行なわれる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドに基づいて認識した変動時間を計測することによって行なわれる。)、演出表示装置9を用いた演出を行なう場合、たとえば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行なわれたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行なわれる等、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行なうことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(たとえば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。たとえば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(たとえば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、大当り遊技状態における後述するラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。たとえば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(たとえば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(たとえば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLED等の発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、たとえば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLED等の発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、たとえば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰返すような表示を行なうことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、たとえば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰返すような表示を行なうことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、たとえば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。また、演出表示装置9には、演出図柄を変動表示可能な左、中および右の3つの表示部が設けられている。そして、たとえば、上段、中段、下段、左上から右下または左下から右上のいずれかの入賞ラインにおいて、左、中および右の全ての表示部が同じ図柄で揃った状態で停止されると、大当り図柄が停止表示された状態となる。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。これにより、繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。本実施の形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLED等に限らず、たとえば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(たとえば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。このような確変状態および時短状態のそれぞれは、遊技者にとって有利な価値(有利価値)が付与される有利状態である。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、たとえば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。したがって、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。したがって、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。したがって、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、パチンコ遊技機1に設けられた可動物の構成および動作態様を示す拡大正面図である。
演出表示装置9の周囲には、画像表示装置5における表示画面の前面に対して出没する等、所定の動作を行なうことが可能な可動体としての可動物(演出用模型または演出用役物装置ともいわれる)が設けられている。当該可動物は、図2(a)〜(e)に示すように複数設けられており、独立的に動作を行なうことが可能な第1可動物140と第2可動物150とを含む。
図2(a)〜(c)に示すように、第1可動物140は、たとえば円盤形状のような所定形状をなし所定の文字が付された第1部材141(「イ」の文字が付与)、第2部材142(「ツ」の文字が付与)、および、第3部材143(「ア」の文字が付与)の3つの部材が、ワイヤー等の線状部材146により連結されたものであり、演出表示装置9の表示画面周囲における左上方部において、パチンコ遊技機1の内部に収納可能に設けられている。第1可動物140は、パチンコ遊技機1の内部に設けられたステッピングモータよりなる第1可動物用モータ130を駆動源として駆動される。第1可動物140と第2可動物150とは、それぞれが単独で動作させられる場合と、両方が動作させられる場合(たとえば、同時に動作する場合)とがある。
第1可動物140は、標準状態としてパチンコ遊技機1の内部に収納されており、擬似連の再変動後にスーパーリーチとなる変動表示が実行されるときのような所定の動作条件が成立した場合に、後述する擬似連の再変動ごとに、図2(a)〜(c)のように複数段階(第1部材141のみを出現させる第1段階、第1部材141および第2部材142を出現させる第2段階、および、第1部材141、第2部材142、および、第3部材143を出現させる第3段階)に分けて表示画面の前面に出現する動作をすることが可能である。また、第1可動物140は、図2(e)のように、一度に、第1部材141、第2部材142、および、第3部材143の全部を出現させる動作をすることも可能である。このように、第1可動物140は、1段階、2段階、および、3段階に分けて出現する動作をさせられる場合と、一度に全部出現させられる場合とがある。
なお、「擬似連」とは、識別情報の可変表示(演出図柄の変動表示)が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに(1回の変動表示中に)、一旦非特定表示結果(はずれ図柄)となる特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させた後に変動表示を再度実行する再可変表示(再変動)を1回または複数回実行する演出である。すなわち、実際には1回の変動表示を実行している場合に、恰も複数回の変動が行なわれているように見せる演出である。一般に、擬似連の演出が実行される場合には、擬似連中の再変動回数が多くなればなる程、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成されている。したがって、擬似連の演出を実行し、より多くの再変動が継続して実行されることによって、遊技者に対して大当りに対する期待度を高めさせることができる。
また、「特殊表示結果」(チャンス目図柄)とは、非特定表示結果(はずれ図柄)のうち特殊な態様の表示結果とすることによって再変動が発生することを示唆するものである。この実施の形態では、後述するように、チャンス目図柄として、左、中および右の各表示部に、いずれかの入賞ラインにおいて、「112」や「223」等、左中右の図柄のうち2つまでが同じ図柄で揃って特定表示結果(大当り図柄)の一部を形成するものの、リーチともならない図柄の組合せが用いられる。
なお、チャンス目図柄として用いられる図柄の組合せは、この実施の形態で示したものに限らず、たとえば、「135」や「357」等、所定の順序にしたがった数字の並びであることを遊技者が認識可能な図柄の組合せをチャンス目図柄として用いてもよい。また、たとえば、特定の図柄(たとえば、特定の文字やキャラクタを含む図柄)を含む図柄の組合せをチャンス目図柄として用いてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連回数を表す場合に、演出図柄の変動開始後に最初に行なわれる初回変動を含めずに、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に行なわれる再変動の回数を指すものとする。たとえば、この実施の形態では、1回〜3回の擬似連が行なわれるのであるが、擬似連(1回)とは、初回変動の後、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に再変動が1回行なわれるもの、すなわち、初回変動も含めると、1回の変動表示中に合計2回の変動が行なわれるものである。また、擬似連(2回)とは、初回変動の後、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に再変動が2回行なわれるもの、すなわち、初回変動も含めると、1回の変動表示中に合計3回の変動が行なわれるものである。また、擬似連(3回)とは、初回変動の後、1回目の特殊表示結果(チャンス目図柄)の仮停止表示後に再変動が3回行なわれるもの、すなわち、初回変動も含めると、1回の変動表示中に合計4回の変動が行なわれるものである。なお、擬似連回数の表し方は、この実施の形態で示したものに限らず、初回変動も含めて擬似連回数を表すようにしても構わない。また、擬似連において実行される再変動の回数は、この実施の形態で示したものに限らず、たとえば、再変動が3回以上実行される擬似連を実行するように構成してもよい。
図2(a)のように第1段階の動作が行なわれると、第1部材141の出現により「イ」の文字が示される。図2(b)のように第2段階の動作が行なわれると、第1部材141および第2部材142の出現により「ツ」「イ」の文字が示される。図2(c)のように第3段階の動作が行なわれると、第1部材141、第2部材142、および、第3部材143の出現により「ア」「ツ」「イ」の文字が示される。「アツイ」は、たとえば、遊技状態が遊技者にとって期待感が持てる状態であることを示唆する意味を持つ用語であり、当該用語の表示される完成度が高い程、遊技者にとって、期待度が高いと感じさせることができる(たとえば、期待度は「アツイ」>「ツイ」>「イ」の関係であると感じさせることができると考えられる)。
たとえば、図2(a)〜(c)に示すように、第1可動物140は、擬似連の再変動後にスーパーリーチ演出が行なわれる変動パターンにおいて、擬似連の再変動が実行されるごとに出没し、出現するごとに、出現する部材数が増加するような動作態様で、複数段階で動作する。たとえば、第1可動物140は、擬似連の各再変動の開始時に所定時間出現した後、内部に引き込まれる。このような動作態様で第1可動物140が動作することにより、擬似連の再変動が実行されていること、および、擬似連の再変動の回数を遊技者に示唆することができる。
なお、擬似連の再変動後にスーパーリーチ演出が行なわれるときにおいて第1可動物140を動作させるときには、擬似連の再変動が行なわれる前の初回変動時、すなわち、当該擬似連となる変動パターンでの変動表示の開始時にも、第1可動物140を前述のように動作させる制御を行なうようにしてもよい。このように、第1可動物140の動作は、擬似連の初回変動時の動作のように擬似連が実行されることを示唆するための動作であってもよく、擬似連の再変動時の動作のように擬似連が実行されていることを示唆するための動作であってもよく、擬似連の演出の実行を示唆する動作として実行するものであればよい。そして、第1可動物140の動作は、擬似連の演出を示唆するものに限らず、特定の演出の実行を示唆する動作として実行するものであればよい。また、擬似連の再変動後にスーパーリーチ演出が行なわれるときにおいて第1可動物140を動作させるときには、擬似連の再変動が行なわれる前の初回変動の開始時から再変動開始時までの変動表示におけるいずれかの期間に定められたタイミングにおいて、第1可動物140を前述のように動作させる制御を行なうようにしてもよい。このように擬似連の再変動が行なわれる前にも第1可動物140を動作させる制御を行なう場合には、1つの変動パターンで最大4回分、可動物140が動作されることとなる。
また、第1可動物140は、複数の部材が複数段階で出現する動作が可能なものを示したが、たとえば図(c)に示すような1段階で出現する動作態様での動作のみが可能なものであってもよく、その場合には、擬似連の再変動が実行されるごとに、図(c)に示すような1段階で同様の動作をするものであってもよい。この場合には、擬似連の再変動が実行されていることのみを示すことができる。
図2(d)に示すように、第2可動物150は、たとえばT字形状のような特定形状をなした部材により構成されたものであり、演出表示装置9の表示画面周囲における右下方部において、パチンコ遊技機1の内部に収納可能に設けられている。第2可動物150は、パチンコ遊技機1の内部に設けられたソレノイドよりなる第2可動物用ソレノイド131を駆動源として駆動される。第2可動物150には、LEDよりなる発光部として、赤色で発光する可動物LED(赤)151と、白色で発光する可動物LED(白)152とが設けられいる。可動物LED151,152のそれぞれは、第2可動物150の動作時において発光させられる。
第2可動物150は、標準状態としてパチンコ遊技機1の内部に収納されており、特定の変動パターンで突然確変大当り(小当りとなるときも含む)となるときのような特定の動作条件が成立したときに、変動表示が停止する演出を実行するときの所定のタイミングで、たとえば、図2(d)のように1段階で表示画面の前面に出現する動作をすることが可能である。このような動作態様で第2可動部材150が単独動作する割合は、たとえば、可変表示が行なわれるときの表示結果に関して、突然確変大当り決定時>小当り決定時というような割合に設定することにより、このような動作態様で第2可動物150が動作することにより、突然確変大当りとなることを遊技者に示唆することができる。このように、第2可動物150は、単独動作をさせられる場合がある。
なお、第2可動物150は、1つの部材が1段階で出現する動作態様での動作のみが可能なものを示したが、第1可動物140のように、複数の部材が複数段階で出現する動作が可能なものであってもよい。その場合には、特定の変動パターンで突然確変大当りとなるときのような特定の動作条件が成立したときに、複数の部材が段階的に出現する動作をするものであってもよい。
また、第2可動物150を単独で動作させるその他の例としては、時短状態を50回、および、100回のような可変表示の実行回数により制限する制御を行なう場合において、変動表示前に時短状態の継続回数が選択決定されているときに、第2可動部材150が単独動作する割合を、たとえば、選択された時短回数に関して、100回>50回というような割合に設定することにより、第2可動物150が単独で動作することにより、時短状態の継続回数の多少を遊技者に示唆することができる。
このような第1可動物140および第2可動物150については、図2(a)〜(c)のように第1可動物140が単独で動作するときと、図2(d)のように第2可動物150が単独で動作するときとのように一方が単独で動作する動作態様で駆動される制御パターンの他に、図2(e)のように両方の可動物が動作する動作態様で駆動される制御パターンがある。
第1可動物140および第2可動部材150は、同時期に動作することが可能であり、たとえば、ノーマルリーチからスーパーリーチへのリーチ発展演出が行なわれる変動パターンでの変動表示が実行されるときのような所定の動作条件が成立したときに、リーチ発展演出を実行するときのような所定のタイミングで、図2(e)のように第1可動物140および第2可動部材150の両方が、表示画面の前面に同時に出現する動作が実行される。このような動作態様で第1可動物140および第2可動部材150が動作する割合は、たとえば、可変表示が行なわれるときの表示結果に関して、確変大当り決定時>通常大当り決定時>はずれ決定時というような割合に設定することにより、第1可動物140および第2可動部材150が同時動作することにより、第1可動物140および第2可動部材150が同時動作しない場合と比べて、確変大当りとなる可能性(期待度)が高いことを遊技者に示唆することができる。なお、第1可動物140および第2可動部材150の同時動作は、確変大当りとなることが決定されているときにのみ実行するようにしてもよい。このようにすれば、第1可動物140および第2可動部材150が同時に動作すると必ず確変大当りとなるので、遊技の興趣をより一層高めることができる。
この実施の形態では、第2可動部材150が単独で動作するときの第2可動部材150の動作態様と、第1可動物140および第2可動部材150が同時に動作するときの第2可動部材150の動作態様とは、同じ動作態様である。なお、第2可動部材150が単独で動作するときの第2可動部材150の動作態様と、第1可動物140および第2可動部材150が同時に動作するときの第2可動部材150の動作態様とを、異なる動作態様となるように制御してもよい。
また、図2(e)のように第1可動物140および第2可動部材150の両方を動作させるときの動作態様については、第1可動物140および第2可動部材150が同時に動作していると遊技者に認識させることが可能な動作期間があればよく、第1可動物140と第2可動部材150とが動作するときに、これらの動作期間中における一部の動作期間においてこれらが同時に動作するようにしてもよく、全部の動作期間においてこれらが同時に動作するようにしてもよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。たとえば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行なう。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、第1可動物用モータ130および第2可動物用ソレノイド131のそれぞれを駆動制御する。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、可動物LED(赤)151、および、可動物LED(白)152のそれぞれの表示制御を行なう。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行なわせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにしたがってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータを予め格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図4には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、信号ごとに設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図3に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート108を介して第1可動物用モータ130に駆動信号を出力することにより、第1可動物140を前述のような動作態様で動作させる。そして、演出制御用CPU101は、出力ポート108を介して第2可動物用ソレノイド131に駆動信号を出力することにより、第2可動物150を前述のような動作態様で動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号に基づいて枠LED28等の枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、S1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップアップS(以下単位にSという)1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化等)を行なった後(S4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(S5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(たとえば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(S10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(S8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(S43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り、またははずれ)を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(S44)。そして、S14に移行する。なお、S44において、CPU56は、たとえば、後述する特別図柄ポインタの値もバックアップRAMに保存している場合には、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンド(図15参照)も送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄変動指定コマンドや第2図柄変動指定コマンドを受信したことに基づいて、第4図柄の変動表示を再開するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。したがって、停電復旧した場合には、S44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、この実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。したがって、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(たとえば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値または予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(たとえば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、たとえば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(S13)。たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。CPU56は、たとえば、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行なう。
そして、S15において、CPU56は、所定時間(たとえば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値としてたとえば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄をリーチ状態(本例では、左右の図柄のみ同じ図柄で停止した状態で中図柄のみ変動を継続させた状態)としたり、所定のキャラクタを用いた演出(たとえば、味方と敵のキャラクタがバトルを行なうような態様の演出)を行なったりする等様々な態様の演出により実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(たとえば「135」)が停止表示される場合もある)。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた変動パターン種別や変動パターンを決定する抽選を行なうことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、たとえば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、演出図柄表示領域における「左」、「中」、「右」の各表示部に、いずれかの入賞ラインで演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(たとえば「135」)が停止表示される場合もある)。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行なわれた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。たとえば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行なわれると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図7および図8は、予め用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1の変動パターンが用意されている。このうち、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2は、ノーマルリーチのみを伴なう変動パターンであり、ノーマルPB2−1は、ノーマルリーチとともに擬似連を伴なう変動パターンである。また、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4は、スーパーリーチとともに擬似連を伴なう変動パターンであり、スーパーPB3−1は、スーパーリーチのみを伴なう変動パターンである。そして、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4におけるスーパーリーチは、所定回数の再変動(2回目または3回目)が行なわれたときにノーマルリーチからスーパーリーチに発展する発展型のリーチ演出が行なわれるものである。このような発展型のリーチ演出は、リーチ発展演出と呼ばれる。一方、スーパーPB3−1におけるスーパーリーチは、ノーマルリーチからの発展を伴なわないスーパーリーチの演出が行なわれるものである。
また、この実施の形態では、図7および図8に示すように、擬似連には、擬似連αと擬似連βとの2種類がある。擬似連αが指定されている場合、演出図柄の変動方向を様々に組合せて初回変動および各再変動が実行される。たとえば、変動パターンで擬似連αが指定されている場合、必ずしも初回変動および再変動の全てで縦順方向の変動表示が行なわれるとは限らず、たとえば、縦順方向の初回変動が行なわれた後に縦逆方向や横方向の再変動が行なわれたり、初回変動でいきなり縦逆方向や横方向の変動表示が行なわれたりする場合がある。以下、このように、擬似連αが指定されている場合に、擬似連中の演出図柄の変動方向を様々に組合せた態様で行なわれる演出を「変動方向組合せ演出」ともいう。なお、この実施の形態では、後述するように、擬似連を伴なわない変動表示が行なわれる場合にも、必ずしも縦順方向の可変表示が行なわれるとは限らず、縦逆方向や横方向の可変表示が行なわれる場合がある。
また、擬似連βが指定されている場合、擬似連演出の種類と、擬似連の後に実行されるスーパーリーチ演出の種類とを様々に組合せた演出が実行される。この実施の形態では、たとえば、擬似連βが指定されている場合に実行される擬似連演出の種類として擬似連A〜Cの3種類があり、スーパーリーチ演出の種類としてスーパーリーチA〜Cの3種類がある。この実施の形態では、「擬似連A」とは擬似連中にキャラクタAが登場するものであり、「擬似連B」とは擬似連中にキャラクタBが登場するものであり、「擬似連C」とは擬似連中にキャラクタCが登場するものである。また、この実施の形態では、「スーパーリーチA」とは擬似連Aと同じキャラクタAが登場するスーパーリーチ演出であり、「スーパーリーチB」とは擬似連Bと同じキャラクタBが登場するスーパーリーチ演出であり、「スーパーリーチC」とは擬似連Cと同じキャラクタCが登場するスーパーリーチ演出である。たとえば、変動パターンで擬似連βが指定されている場合、必ずしも擬似連とその後に実行されるスーパーリーチ演出とで同じキャラクタが登場するとは限らず、異なるキャラクタが登場する場合がある。以下、このように擬似連βが指定されている場合に、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類とを組合せた態様で行なわれる演出を「擬似連/スーパーリーチ組合せ演出」ともいう。
また、図7に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴なう非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行なわれる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴なう変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行なわれる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴なう変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には再変動が2回行なわれ、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には再変動が3回行なわれる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄(本例では、特殊表示結果(チャンス目図柄))を仮停止表示させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図8に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−2、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。このうち、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4は、ノーマルリーチのみを伴なう変動パターンであり、ノーマルPB2−2は、ノーマルリーチとともに擬似連を伴なう変動パターンである。また、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8は、スーパーリーチとともに擬似連を伴なう変動パターンであり、スーパーPB3−2は、スーパーリーチのみを伴なう変動パターンである。そして、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8におけるスーパーリーチは、所定回数の再変動(2回目または3回目)が行なわれたときにノーマルリーチからスーパーリーチに発展する発展型のリーチ演出が行なわれるものである。一方、スーパーPB3−2におけるスーパーリーチは、ノーマルリーチからの発展を伴なわないスーパーリーチの演出が行なわれるものである。なお、図8において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。
また、図8に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴なう変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が1回行なわれる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴なう変動パターンのうち、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−6を用いる場合には再変動が2回行なわれ、スーパーPA3−7〜スーパーPA3−8を用いる場合には再変動が3回行なわれる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴なう特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行なわれる。
図9は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)(4)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。たとえば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、リーチを伴なわない変動パターンを含む変動パターン種別と、ノーマルリーチを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、たとえば、擬似連を実行可能に構成する場合には、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴なわない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、たとえば、擬似連に加えて滑り演出等の特定演出を実行可能に構成する場合には、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出等の特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りである場合および確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴なう変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴なう変動パターン(擬似連があるものとないもの両方を含む)を含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。
また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴なわない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴なわないが特定演出を伴なう変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴なわない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴なう変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、スーパーリーチを伴なう変動パターン(擬似連があるものとないもの両方を含む)を含む変動パターン種別であるスーパーCA2−6とに種別分けされている。
図6に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図10(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図10(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図10(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図10(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図10(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行なうときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行なうときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図10(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図10(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図10(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行なう場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行なう場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図10(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行なうように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行なわないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図10(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図10(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図10(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図10(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。したがって、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図10(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図10(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行なわれるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図10(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行なわれるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図10(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。したがって、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行なわない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行なう場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図10(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。たとえば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、たとえば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、たとえば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。
この実施の形態では、図10(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(たとえば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するS142〜S145参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、この実施の形態では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するS170,S171参照。ただし、突然確変大当りであるか小当りであるかをより認識しにくくするために、確変状態中に突然確変大当りになった場合にのみ確変状態(高確率状態)に移行するとともに時短状態(高ベース状態)にも移行するようにし、通常状態中に突然確変大当りとなった場合には高確率状態に移行するのみで時短状態(高ベース状態)には移行しないようにしてもよい。)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するS134参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行なわれ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行なわれる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図11(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
たとえば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、たとえば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図11(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図11(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図12(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図12(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図12(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図12(C)は、遊技状態が確変状態または時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図12に示す例では、遊技状態が確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cを用いる場合を示しているが、確変状態または時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図12(C)に示す例では、1つの確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、確変/時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。たとえば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、たとえば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。たとえば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。たとえば、第1特別図柄の変動表示を行なう場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、たとえば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。たとえば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(たとえば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−5、スーパーCA2−6の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、この実施の形態では、図11に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図12(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。たとえば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、たとえば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、たとえば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図13(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果等に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図13(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴なう変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴なう変動パターン(擬似連があるものとないもの両方を含む)を含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。
また、図13(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図13(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出等の特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、たとえば、特殊CA4−1は、特定演出を伴なわない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴なう特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図14は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
なお、図14に示す例では、変動パターン種別として、非リーチ且つ通常変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、非リーチかつ特定演出を伴ない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、非リーチ且つ短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴なう変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴なう変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、スーパーリーチを伴なう変動パターン(擬似連があるものとないもの両方を含む)を含む変動パターン種別であるスーパーCA2−6とに種別分けされている場合が示されている。
なお、この実施の形態では、図13(A)に示すように、大当りとなる場合には、再変動3回の擬似連が実行されるスーパーPA3−7〜スーパーPA3−8の変動パターンは、再変動2回の擬似連が実行されるスーパーPA3−5〜スーパーPA3−6の変動パターンと比較して、判定値の割振りが多い。なお、スーパーCA3−3において、再変動1回の擬似連が実行される変動パターンを選択可能に設け、その変動パターンへの判定値の割振りと比較して、再変動2回の擬似連が実行される変動パターンの方が判定値の割振りが多くなるように設定してもよい。一方で、図14に示すように、はずれとなる場合には、再変動3回の擬似連が実行されるスーパーPA3−3〜スーパーPA3−4の変動パターンは、再変動2回の擬似連が実行されるスーパーPA3−1〜スーパーPA3−2の変動パターンと比較して、判定値の割振りが少ない。なお、スーパーCA2−6において、再変動1回の擬似連が実行される変動パターンを選択可能に設け、その変動パターンへの判定値の割振りと比較して、再変動2回の擬似連が実行される変動パターンの方が判定値の割振りが少なくなるように設定してもよい。したがって、この実施の形態では、擬似連が実行される場合に、再変動の回数が多くなるにしたがって、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。
なお、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、特定の可変表示パターンによる可変表示(たとえば、スーパーリーチを伴なう変動表示)や、特定の予告演出、擬似連等の特定演出が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。たとえば、擬似連が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合に擬似連が実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方に擬似連が実行される割合)を計算することによって求められる。
図15および図16は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15および図16に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7および図8に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、たとえば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、たとえば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、たとえば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(たとえば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、たとえば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。たとえば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15および図16に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取込み処理を開始する。
図15および図16に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴なって演出を行なう画像表示装置9等の演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図17は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち第1始動入賞口13への始動入賞が発生していたら、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。第1始動入賞口スイッチ13aおよび第2始動口スイッチ14aのいずれもオンしていなければ、始動口スイッチ通過処理(S312)に移行することなく、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行ない、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことに基づいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図27参照)、S22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンドごとに実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。また、遊技状態を示すフラグ(たとえば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放ごとに実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての大入賞口の開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図18は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオンしている場合であるか否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、S217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図19参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S215)。なお、S215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図19は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図19に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしている場合であるか否かを確認する(S217)。第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図19参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S221)。なお、S221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域に予め格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S222)。
図20および図21は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行ない(S51A)、処理を終了する。なお、たとえば、CPU56は、S51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることに基づいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(S52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S54)。
この実施の形態では、S52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行なう。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行なう。また、CPU56は、確変フラグも時短フラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行なう。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、たとえば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S28)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値や小当り判定値(図10参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図10(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図10(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図10(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図10(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図10(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(S62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(S63)、S75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(S62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままS75に移行する。
S71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(S72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図10(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図10(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(S73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファに予め格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行なう。また、この場合に、図10(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。たとえば、予め特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数に基づいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果に基づいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図22は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S81)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図11(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(S82)。そして、S90に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S83)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図11(D)参照)を選択する(S84)。そして、S90に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(S85)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(S85のY)、CPU56は、S89に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(S85のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(S86)。合算保留記憶数が3未満であれば(S86のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択する(S87)。そして、S90に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(S86のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図12(B)参照)を選択する(S88)。そして、S90に移行する。
時短フラグがセットされている場合(S85のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図12(C)参照)を選択する(S89)。そして、S90に移行する。
この実施の形態では、S85〜S89の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図12(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、図12(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するS90の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、S92の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図14参照)。したがって、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行なわれる場合がある。なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(C)参照)と、保留記憶数に基づく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図12(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(たとえば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行なわないようにしてもよい。この場合、たとえば、CPU56は、S85でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図12(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、S82,S84,S87,S88またはS89の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S90)。
次いで、CPU56は、S90の変動パターン種別の決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図13参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図14参照)のうちのいずれかを選択する(S91)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、S91の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S92)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値に基づいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S93)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行なう。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行なう。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S94)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S95)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S96)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果に基づいて、S85〜S89,S90の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、予め非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図12に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図12に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−5、スーパーCA2−6の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果に基づいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるにしたがってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図23は、表示結果指定コマンド送信処理(S302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図15参照)を送信する制御を行なう。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S110)。セットされていない場合には、S116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行なう(S111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行なう(S113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行なう(S115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(S110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行なう(S117)。小当りフラグもセットされていないときは(S116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行なう(S118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(S303)に対応した値に更新する(S119)。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(S303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(S121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、たとえば、後述するS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、S121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行なう。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(S125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(S126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう(S127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する(S128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図25は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグや、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認し、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、その確変フラグや時短フラグをリセットする(S134)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行なう(S135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、たとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(たとえば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(S138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S139)。
また、S133で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(S140)。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(S141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(S144)、時短フラグをリセットする(S145)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(S148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、たとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(たとえば2回)をセットする(S150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(S308)に対応した値に更新する(S151)。
小当りフラグもセットされていなければ(S147のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S152)。
図26は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(S161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行なう(S162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行なわれている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S163)、処理を終了する。
S164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(S165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(S166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(S167)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(たとえば100回)をセットする(S168)。そして、S173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(S171)。そして、S173に移行する。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りである場合に無条件に確変状態および時短状態の両方に制御する場合を示しているが、突然確変大当りである場合には確変状態のみに制御して時短状態(高ベース状態)には制御しない(すなわち、高確率/低ベース状態)に制御するようにしてもよい。また、たとえば、突然確変大当りである場合に、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であるか否かを確認するようにし、現在の遊技状態が時短状態(高ベース様態)であれば、確変状態に制御するとともに時短状態を継続し(すなわち、高確率/高ベース状態に制御し)、現在の遊技状態が時短状態でなければ(低ベース状態であれば)、高確率/低ベース状態に制御するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、たとえば、突然確変大当りが発生した後と小当りが発生した後とで共通態様の演出を実行する(たとえば、以降の変動表示を同じ色の背景色(たとえば、黄色)で実行する)ようにし(すなわち、いわゆる潜伏演出を実行し)、確変状態に制御されているか否かを認識不能であるように制御するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、S167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(S27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行なう。また、S167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S173)。
図27は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(S32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(S3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行なう(S3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行なうための特別図柄表示制御データを設定または更新する。たとえば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(S22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(S3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行なう(S3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(S22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、S3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行なわれないので、S22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データに基づいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、S3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(S32)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことに基づいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことに基づいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図28は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行なう(コマンド解析処理:S704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行なう(S706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数等の乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S707)。その後、S702に移行する。
図29は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。したがって、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15および図16参照)であるのか解析する。
図30〜図33は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(S612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(S617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(S618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(S622)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(S623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(S624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(S625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(S627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(S631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行なう(S632)。初期画面には、予め決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(S633)、予め決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行ない(S634)、停電復旧フラグをセットする(S635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(S641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(S642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(S643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(S644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(S645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(S646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(S651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(S652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数にしたがって、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(S653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(S654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(S655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数にしたがって、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(S656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(S657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(S658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数にしたがって、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(S659)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(S660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(S661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数にしたがって、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(S662)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(S663)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする(S663A)。次いで、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に予め決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行なう(S664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことに基づいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(たとえば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(S665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。S665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(S666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(たとえば、青色の表示色の背景画面)に変更する(S667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(S668)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(S669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(たとえば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(S670)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(S671)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(S673)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(たとえば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(S674)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(S675)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(S676)。そして、S611に移行する。
図34は、図28に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。たとえば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。たとえば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行なう。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。たとえば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行なう。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。たとえば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図35は、図28に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(S812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に更新する(S813)。なお、前述したように、この実施の形態では、停電復旧時にも表示結果指定コマンドの送信が行なわれる(S44参照)のであるが、図35に示すように、この実施の形態では、通常時には、変動パターンコマンドを受信したことに基づいて演出図柄変動開始処理に移行し演出図柄の変動表示を開始するので、変動パターンコマンドを受信することなく表示結果指定コマンドを受信したのみでは演出図柄の変動表示は開始されない。
図36は、図34に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(S8001)。
次いで、演出制御用CPU101は、S8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、S8002において、擬似連中の仮停止ごとの仮停止図柄としてチャンス目図柄(本例では、いずれかの入賞ラインにおいて、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組合せ)も決定する。
図37は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図37に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」の演出図柄の組合せを決定する。なお、突然確変大当りの場合に、リーチを伴なう変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合には、停止図柄「135」を決定するとともにリーチ図柄も決定する。
また、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組合せを決定する。ただし、リーチ演出を伴なう場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組合せ(リーチ図柄)を決定する。
また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドに基づいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。たとえば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」等の停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、S8002において、たとえば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。そして、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、擬似連αが指定されている場合に変動方向組合せ演出の設定を行なったり、擬似連が指定されていない場合の演出図柄の変動方向を設定する変動方向設定処理を実行する(S8003)。また、演出制御用CPU101は、擬似連βが指定されている場合に擬似連/スーパーリーチ組合せ演出の設定を行なう擬似連/リーチ演出設定処理を実行する(S8004)。
なお、この実施の形態では、擬似連αが指定されている場合にのみ変動方向組合せ演出を実行し、擬似連βが指定されている場合にのみ擬似連/スーパーリーチ組合せ演出を実行することによって、1回の演出図柄の変動表示中に変動方向組合せ演出または擬似連/スーパーリーチ組合せ演出のいずれか一方のみを実行する場合を示しているが、1回の演出図柄の変動表示中に変動方向組合せ演出および擬似連/スーパーリーチ組合せ演出の両方を実行可能に構成してもよい。この場合、たとえば、変動パターンで擬似連が指定されている場合には、擬似連αであるか擬似連βであるかを区別することなく、S8003の変動方向設定処理およびS8004の擬似連/リーチ演出設定処理の両方を実行するように構成すればよい。
次いで、演出制御用CPU101は、所定の条件が成立したときに第1可動物140および第2可動物150のうちの一方または両方を動作させるための設定を行なう可動物設定処理を実行する(S8005)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンや、S8003で設定した変動方向に応じたプロセステーブルを選択する(S8006)。なお、予告演出を実行する場合には、その予告演出に応じたプロセステーブルを選択するようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、S8005で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S8007)。
図38は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行なう。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
本実施の形態において、第1可動物140および第2可動物150については、プロセスデータとは別個に設けられた制御データを用いて制御が行なわれる例を示す。しかし、これに限らず、プロセスデータに、第1可動物140および第2可動物150の駆動制御を実行するためのデータを含め、当該プロセスデータに基づいて、第1可動物140および第2可動物150を制御するようにしてもよい。
図38に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや、変動方向に応じて用意されている。なお、予告演出を実行可能に構成する場合において、予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されているプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴なう変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。
なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連が実行される場合には、S8006において選択されたプロセステーブルにしたがって擬似連中の初回変動が実行され、その後、再変動ごとにプロセスデータを切替えてプロセスタイマを再スタートさせることによって(後述するS8109,S8111,S8112参照)、各再変動(最終変動を含む)が実行されるものとする。また、この実施の形態では、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するタイミングでも、プロセスデータを切替えてプロセスタイマを再スタートさせることによって(後述するS8113〜S8115参照)、スーパーリーチへの発展演出が実行されるものとする。
また、擬似連やスーパーリーチが実行される場合であっても、プロセスデータの切替えを行なうことなく、S8006で再変動やスーパーリーチへの発展演出も含めたプロセスデータを一括して選択して擬似連やスーパーリーチを伴なう演出図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)にしたがって演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を開始する(S8008)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、擬似連αが指定されている場合や擬似連が指定されていない場合には、S8003の変動方向の決定結果にしたがって、S8008の処理が実行されることによって、縦順方向、縦逆方向または横方向に演出図柄の変動表示が開始される。また、擬似連βが指定されている場合には、後述するように、一律に縦順方向に演出図柄の変動表示が開始される。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行なわれるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S8009)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S8010)。
図39は、S8003の変動方向設定処理を示すフローチャートである。変動方向設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、S8001で読み出した変動パターンコマンドで示される変動パターンが擬似連を指定するものであるか否かを確認する(S1501)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドにおいて、非リーチPA1−4やノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、特殊PG1−3の変動パターン(図7〜図8参照)が指定されているか否かを確認する。擬似連が指定されていれば、演出制御用CPU101は、さらに、指定されている擬似連が擬似連αであるか否かを確認する(S1502)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドにおいて、非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1、スーパーPA3−3、スーパーPA3−5、スーパーPA3−7、特殊PG1−3の変動パターン(図7〜図8参照)が指定されているか否かを確認する。
擬似連αが指定されていれば、演出制御用CPU101は、再変動回数3回の擬似連αであるか否かを確認する(S1503)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドにおいて、スーパーPA3−3またはスーパーPA3−7の変動パターン(図7〜図8参照)が指定されているか否かを確認する。再変動回数3回の擬似連αが指定されていれば、演出制御用CPU101は、初回変動および再変動の変動方向を決定するためのテーブルとして、再変動3回用の変動方向決定用テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した再変動3回用の変動方向決定用テーブルを用いて、初回変動および再変動の変動方向を決定するための乱数を用いた抽選処理を行なうことによって、初回変動および1〜3回目の再変動の変動方向を決定する(S1504)。
S1503で再変動回数3回の擬似連αが指定されていなければ、演出制御用CPU101は、再変動回数2回の擬似連αであるか否かを確認する(S1505)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドにおいて、スーパーPA3−1またはスーパーPA3−5の変動パターン(図7〜図8参照)が指定されているか否かを確認する。再変動回数2回の擬似連αが指定されていれば、演出制御用CPU101は、初回変動および再変動の変動方向を決定するためのテーブルとして、再変動2回用の変動方向決定用テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した再変動2回用の変動方向決定用テーブルを用いて、初回変動および再変動の変動方向を決定するための乱数を用いた抽選処理を行なうことによって、初回変動および1〜2回目の再変動の変動方向を決定する(S1506)。
S1505で再変動回数2回の擬似連αが指定されていなければ(すなわち、再変動回数1回の擬似連αが指定されている場合であれば)、演出制御用CPU101は、初回変動および再変動の変動方向を決定するためのテーブルとして、再変動1回用の変動方向決定用テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した再変動1回用の変動方向決定用テーブルを用いて、初回変動および再変動の変動方向を決定するための乱数を用いた抽選処理を行なうことによって、初回変動および1回目の再変動の変動方向を決定する(S1507)。
そして、演出制御用CPU101は、S1504,S1506,S1507で決定した初回変動および各再変動の変動方向を、RAMに設けられた変動方向格納領域に格納する(S1508)。
変動パターンで擬似連が指定されていなければ(S1501のN)、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動方向を決定するためのテーブルとして、擬似連なし用の変動方向決定用テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択した擬似連なし用の変動方向決定用テーブルを用いて、演出図柄の変動方向を決定するための乱数を用いた抽選処理を行なうことによって、演出図柄の変動方向を決定する(S1509)。
そして、演出制御用CPU101は、S1508で決定した演出図柄の変動方向を、RAMに設けられた変動方向格納領域に格納する(S1510)。
図40は、再変動3回用の変動方向決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図40(A)は、今回の変動表示が大当りとなる場合に選択される再変動3回用の変動方向決定用テーブル(大当り時)を示している。また、図40(B)は、今回の変動表示がはずれとなる場合に選択される再変動3回用の変動方向決定用テーブル(はずれ時)を示している。図40に示すように、再変動2回用の変動方向決定用テーブルには、初回変動、再変動1回目、再変動2回目、および、再変動3回目の変動方向の組合せのパターン(以下、変動方向パターンともいう)として、パターンA〜パターンMが設定されており、それぞれ判定値が割振られている。
S1504では、演出制御用CPU101は、まず、今回の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動結果指定コマンドを確認することにより、大当りとなるか否かを判定できる。次いで、演出制御用CPU101は、大当りである場合には、図40(A)に示す再変動3回用の変動方向決定用テーブル(大当り時)を選択し、大当りでない場合には、図40(B)に示す再変動3回用の変動方向決定用テーブル(はずれ時)を選択する。そして、選択した再変動3回用の変動方向決定用テーブルを用いて乱数に基づく抽選処理を行なうことにより、変動方向パターンとして、パターンA〜パターンMのいずれかを決定する。
図41は、再変動2回用の変動方向決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図41(A)は、今回の変動表示が大当りとなる場合に選択される再変動2回用の変動方向決定用テーブル(大当り時)を示している。また、図41(B)は、今回の変動表示がはずれとなる場合に選択される再変動2回用の変動方向決定用テーブル(はずれ時)を示している。図41に示すように、再変動2回用の変動方向決定用テーブルには、初回変動、再変動1回目および再変動2回目の変動方向の組合せのパターン(以下、変動方向パターンともいう)として、パターンN〜パターンVが設定されており、それぞれ判定値が割振られている。
S1506では、演出制御用CPU101は、まず、今回の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動結果指定コマンドを確認することにより、大当りとなるか否かを判定できる。次いで、演出制御用CPU101は、大当りである場合には、図41(A)に示す再変動2回用の変動方向決定用テーブル(大当り時)を選択し、大当りでない場合には、図41(B)に示す再変動2回用の変動方向決定用テーブル(はずれ時)を選択する。そして、選択した再変動2回用の変動方向決定用テーブルを用いて乱数に基づく抽選処理を行なうことにより、変動方向パターンとして、パターンN〜パターンVのいずれかを決定する。
図42は、再変動1回用の変動方向決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図42(A)は、今回の変動表示が大当りとなる場合に選択される再変動1回用の変動方向決定用テーブル(大当り時)を示している。また、図42(B)は、今回の変動表示がはずれとなる場合に選択される再変動1回用の変動方向決定用テーブル(はずれ時)を示している。図42に示すように、再変動1回用の変動方向決定用テーブルには、初回変動および再変動1回目の変動方向の組合せのパターン(変動方向パターン)として、パターンW〜パターンBBが設定されており、それぞれ判定値が割振られている。
S1507では、演出制御用CPU101は、まず、今回の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動結果指定コマンドを確認することにより、大当りとなるか否かを判定できる。次いで、演出制御用CPU101は、大当りである場合には、図42(A)に示す再変動1回用の変動方向決定用テーブル(大当り時)を選択し、大当りでない場合には、図42(B)に示す再変動1回用の変動方向決定用テーブル(はずれ時)を選択する。そして、選択した再変動1回用の変動方向決定用テーブルを用いて乱数に基づく抽選処理を行なうことにより、変動方向パターンとして、パターンW〜パターンBBのいずれかを決定する。
図43は、擬似連なし用の変動方向決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図43(A)は、今回の変動表示が大当りとなる場合に選択される擬似連なし用の変動方向決定用テーブル(大当り時)を示している。また、図43(B)は、今回の変動表示がはずれとなる場合に選択される擬似連なし用の変動方向決定用テーブル(はずれ時)を示している。図43に示すように、擬似連なし用の変動方向決定用テーブルには、演出図柄の変動方向として、縦順方向、縦逆方向および横方向が設定されており、それぞれ判定値が割振られている。
S1508では、演出制御用CPU101は、まず、今回の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動結果指定コマンドを確認することにより、大当りとなるか否かを判定できる。次いで、演出制御用CPU101は、大当りである場合には、図43(A)に示す擬似連なし用の変動方向決定用テーブル(大当り時)を選択し、大当りでない場合には、図43(B)に示す擬似連なし用の変動方向決定用テーブル(はずれ時)を選択する。そして、選択した擬似連なし用の変動方向決定用テーブルを用いて乱数に基づく抽選処理を行なうことにより、演出図柄の変動方向として、縦順方向、縦逆方向または横方向のいずれかを決定する。
図43に示すように、この実施の形態では、演出図柄の変動表示が行なわれるときに、大当りとなる場合には、変動方向が横方向である場合が最も判定値の割振りが多く、その次に縦逆方向である場合が判定値の割振りが多く、縦順方向である場合が最も判定値の割振りが少ない。逆に、はずれとなる場合には、変動方向が縦順方向である場合が最も判定値の割振りが多く、その次に縦逆方向である場合が判定値の割振りが多く、横方向である場合が最も判定値の割振りが少ない。したがって、この実施の形態では、変動方向が横方向である場合に大当りに対する期待度(信頼度)が最も高く、変動方向が縦逆方向である場合が大当りに対する期待度(信頼度)が次に高く、変動方向が縦順方向である場合に大当りに対する期待度(信頼度)が最も低くなる。
また、図40に示すように、この実施の形態では、再変動3回の擬似連αが実行される場合、パターンA〜パターンMの各変動方向パターンのうち、パターンMが大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるように判定値が割振られており、以下、パターンL、パターンK、・・・の順に徐々に大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっていくように判定値が割振られている。そして、パターンAが大当りに対する期待度(信頼度)が最も低くなっている。
また、図41に示すように、この実施の形態では、再変動2回の擬似連αが実行される場合、パターンN〜パターンVの各変動方向パターンのうち、パターンVが大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるように判定値が割振られており、以下、パターンU、パターンT、・・・の順に徐々に大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっていくように判定値が割振られている。そして、パターンNが大当りに対する期待度(信頼度)が最も低くなっている。
また、図42に示すように、この実施の形態では、再変動1回の擬似連αが実行される場合、パターンW〜パターンBBの各変動方向パターンのうち、パターンBBが大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるように判定値が割振られており、以下、パターンAA、パターンZ、・・・の順に徐々に大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっていくように判定値が割振られている。そして、パターンWが大当りに対する期待度(信頼度)が最も低くなっている。
このように、この実施の形態では、擬似連αが実行される場合に初回変動および各再変動の変動方向の組合せによって大当りに対する期待度(信頼度)が異なるので、初回変動および各再変動の変動方向の組合せに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図43に示したように、変動1回あたりの大当りに対する期待度(信頼度)は、縦順方向<縦逆方向<横方向の順に高くなっていくのであるが、この実施の形態では、図40〜図42に示すように、たとえば、擬似連αの実行中に横方向の変動が出現したとしても、必ずしも横方向の変動が全く出現しなかった場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるとは限らず、逆転するケースも生じうる。たとえば、パターンRにしたがって再変動2回の擬似連αが実行された場合には、再変動1回目および再変動2回目で横方向の変動が行なわれるのであるが、初回変動、再変動1回目および再変動2回目のいずれにおいても横方向の変動が行なわれないパターンSの擬似連α(本例では、初回変動、再変動1回、再変動2回目および再変動3回目の全てで縦逆方向の変動が行なわれる)の方が大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。このように、この実施の形態では、擬似連αが実行される場合には、単に初回変動や各再変動における個別の変動の変動方向ではなく、初回変動および各再変動の変動方向の組合せ全体を見て、大当りに対する期待度(信頼度)がどの程度であるかを認識することができる。したがって、単に個別の変動の変動方向に注目させるのではなく、初回変動および各再変動の変動方向の組合せ全体に注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図41および図42に示すように、この実施の形態では、擬似連αにおけるある再変動の変動方向として、必ず、前回の初回変動または前回の再変動の変動方向と大当りに対する期待度(信頼度)が同じであるか、または大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるものが選ばれるようにしている。すなわち、擬似連αの実行中に徐々に大当りに対する期待度(信頼度)が低下していくような変動方向の組合せとならないように変動方向パターンが設定されている。たとえば、初回変動が縦逆方向であれば、必ず再変動1回目が縦逆方向または横方向の変動方向となるようにし、初回変動が横方向であれば、必ず再変動1回目が横方向の変動方向となるように変動方向パターンが設定されている。また、たとえば、再変動1回目が縦逆方向であれば、必ず再変動2回目が縦逆方向または横方向の変動方向となるようにし、再変動1回目が横方向であれば、必ず再変動2回目が横方向の変動方向となるように変動方向パターンが設定されている。また、たとえば、再変動2回目が縦逆方向であれば、必ず再変動3回目が縦逆方向または横方向の変動方向となるようにし、再変動2回目が横方向であれば、必ず再変動3回目が横方向の変動方向となるように変動方向パターンが設定されている。そのように構成することによって、この実施の形態では、擬似連α中に前回の変動よりも大当りに対する期待度(信頼度)が低い変動方向に低下していくような事態を防止し、遊技者が一度抱いた期待感を損なうことを防止している。
なお、この実施の形態では、擬似連αが実行される場合の初回変動および各再変動の変動方向を1回の抽選処理で一括して決定する場合を示したが、初回変動および各再変動の変動方向をそれぞれ個別の抽選処理で決定するようにしてもよい。この場合、たとえば、先の変動(初回変動または再変動1回目)の変動方向を縦逆方向と決定した場合には、次の変動(再変動1回目または再変動2回目)の変動方向を、縦逆方向または横方向のみが設定されたテーブルを用いた抽選処理を行なって決定するようにし、先の変動の変動方向を横方向と決定した場合には、次の変動の変動方向を、横方向のみが設定されたテーブルを用いた抽選処理を行なって決定するようにして、大当りに対する期待度(信頼度)が低い変動方向に低下していくことがないようにすればよい。また、たとえば、先の変動よりも大当りに対する期待度(信頼度)が低い変動方向を抽選処理で選択した場合には、大当りに対する期待度(信頼度)が同じか高い変動方向が選択されるまで抽選処理を何度も繰返し実行するように制御してもよい。また、たとえば、先の変動の変動方向を横方向と決定した場合には、次の変動の変動方向を強制的に横方向と決定するようにしてもよい。
また、上記のように、初回変動および各再変動の変動方向をそれぞれ個別の抽選処理で決定するように構成する場合、必ずしも、初回変動および各再変動全ての変動方向を演出図柄の変動開始時に決定しなくてもよく、変動方向の決定タイミングとして様々なものが考えられる。たとえば、初回変動の変動方向のみ演出図柄の変動開始時に決定し、各再変動の変動方向については、その再変動が開始されるタイミングでそれぞれ決定するように構成してもよい。たとえば、1回目の再変動の変動方向は、1回目の再変動を開始するタイミングで決定し、2回目の再変動の変動方向は、2回目の再変動を開始するタイミングで決定し、3回目の再変動の変動方向は、3回目の再変動を開始するタイミングで決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連αを実行するとともに擬似連後にリーチ演出となる場合に、最後の再変動の変動方向のままその後のリーチ演出も行なわれるものとする(たとえば、図40では再変動3回目の変動方向のままその後のリーチ演出も行なわれ、図41では再変動2回目の変動方向のままその後のリーチ演出も行なわれ、図42では再変動1回目の変動方向のままその後のリーチ演出行なわれる)。なお、図40〜図42で決定される最後の再変動の変動方向(図40では再変動3回目の変動方向、図41では再変動2回目の変動方向、図42では再変動1回目の変動方向)は、その最後の再変動の開始からリーチ成立までの変動方向であるものとし、擬似連後のリーチ演出中の変動方向は一律に同じ変動方向(たとえば、縦順方向)としてもよい。
また、この実施の形態では、擬似連αの初回変動や各再変動の変更方向や擬似連を実行しない場合の変動方向を演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定する場合を示したが、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定するようにしてもよい。この場合たとえば、予め擬似連αが指定されるとともに初回変動や各再変動の変動方向も指定された変動パターンや、擬似連なしが指定されるとともに変動方向も指定された変動パターンを用意しておき、変動パターンを決定することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で変動方向を決定するように構成してもよい。
図44は、S8004の擬似連/リーチ演出設定処理を示すフローチャートである。擬似連/リーチ演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、S8001で読み出した変動パターンコマンドで示される変動パターンが擬似連を指定するものであるか否かを確認する(S1551)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドにおいて、非リーチPA1−4やノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、特殊PG1−3の変動パターン(図7〜図8参照)が指定されているか否かを確認する。擬似連が指定されていれば、演出制御用CPU101は、さらに、指定されている擬似連が擬似連βであるか否かを確認する(S1552)。具体的には、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドにおいて、スーパーPA3−2やスーパーPA3−4、スーパーPA3−6、スーパーPA3−8の変動パターン(図7〜図8参照)が指定されているか否かを確認する。
擬似連βが指定されていれば、演出制御用CPU101は、今回の変動表示において実行する擬似連演出の種類およびスーパーリーチ演出の種類を決定する(S1553)。そして、演出制御用CPU101は、S1553で決定した擬似連演出の種類およびスーパーリーチ演出の種類を、RAMに設けられた擬似連/スーパーリーチ演出種類格納領域に格納する(S1554)。
図45は、擬似連演出の種類およびスーパーリーチ演出の種類を決定するための擬似連/リーチ演出種類決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図45(A)は、今回の変動表示が大当りとなる場合に選択される擬似連/リーチ演出種類決定用テーブル(大当り時)を示している。また、図45(B)は、今回の変動表示がはずれとなる場合に選択される擬似連/リーチ演出種類決定用テーブル(はずれ時)を示している。図45に示すように、この実施の形態では、擬似連演出の種類として擬似連A〜Cの3種類があり、スーパーリーチ演出の種類としてスーパーリーチA〜Cの3種類がある。そして、図45に示すように、擬似連/リーチ演出種類決定用テーブルには、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せごとに、それぞれ判定値が割振られている。
S1553では、演出制御用CPU101は、まず、今回の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている変動結果指定コマンドを確認することにより、大当りとなるか否かを判定できる。次いで、演出制御用CPU101は、大当りである場合には、図45(A)に示す擬似連/リーチ演出種類決定用テーブル(大当り時)を選択し、大当りでない場合には、図45(B)に示す擬似連/リーチ演出種類決定用テーブル(はずれ時)を選択する。そして、選択した擬似連/リーチ演出種類決定用テーブルを用いて乱数に基づく抽選処理を行なうことにより、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せを決定する。
なお、この実施の形態では、擬似連A〜CおよびスーパーリーチA〜Cは、登場するキャラクタが異なるだけで演出時間は同じである。この実施の形態では、そのように、擬似連演出およびスーパーリーチ演出の演出時間自体は共通にすることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100側で擬似連演出およびスーパーリーチ演出の種類を選択するように構成しても、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と、演出制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間とにずれが生じないようにしている。
なお、スーパーリーチA〜Cのいずれかによって演出時間が異なるようにしてもよい。この場合、たとえば、予めスーパーリーチA〜Cのいずれを実行するかが指定された変動パターンをそれぞれ用意するようにしておき、変動パターンを決定することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560側でスーパーリーチ演出の種類をスーパーリーチA〜Cのいずれとするかを決定するように構成してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンで指定されているスーパーリーチ演出の種類と、大当りであるか否かとに応じて、スーパーリーチ演出に組合せる擬似連演出の種類を擬似連A〜Cのいずれとするかを決定するようにしてもよい。
また、逆に、擬似連A〜Cのいずれかによって演出時間が異なるようにしてもよい。この場合、たとえば、予め擬似連A〜Cのいずれを実行するかが指定された変動パターンをそれぞれ用意するようにしておき、変動パターンを決定することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で擬似連演出の種類を擬似連A〜Cのいずれとするかを決定するように構成してもよい。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンで指定されている擬似連演出の種類と、大当りであるか否かとに応じて、擬似連演出に組合せるスーパーリーチ演出の種類をスーパーリーチA〜Cのいずれとするかを決定するようにしてもよい。
また、擬似連A〜CおよびスーパーリーチA〜Cのそれぞれとしては、キャラクタ自体が異なるものではなく、たとえば、共通のキャラクタが登場するがキャラクタが登場するタイミングが異なるものでもよく、共通のキャラクタが登場するがキャラクタの動作が異なるものでもよい。つまり、擬似連A〜Cとしては、キャラクタを用いた演出が異なるものであればよい。
また、擬似連A〜CおよびスーパーリーチA〜Cのそれぞれとしては、キャラクタを用いた演出が異なるのではなく、たとえば演出実行時に表示される背景画像が異なるというような演出図柄の変動中に表示される基本的な演出画像そのものが異なってもよい。基本的な演出画像そのものが異なる例としては、擬似連に関する演出が行なわれる全期間において基本的演出画像が異なるものでもよく、擬似連に関する演出が行なわれる一部期間において基本的演出画像が異なるものでもよい。一部期間において基本的演出画像が異なる例としては、たとえば、当該全期間のうちの途中まで共通の基本的演出画像が表示された後、異なる基本的演出画像となるもの(たとえば、演出内容が複数種類に分岐するようなもの)が該当する。
また、擬似連A〜CおよびスーパーリーチA〜Cのそれぞれとしては、前述のようなキャラクタを用いた演出または基本的な演出画像が異なるのではなく、たとえば演出実行時に変動表示される演出図柄の変動方向が異なるというような演出図柄の変動態様が異なってもよい。演出図柄の変動態様が異なる例としては、たとえば、擬似連A(またはスーパーリーチA)のときに全期間に亘り縦順方向の変動表示が実行され、擬似連B(またはスーパーリーチB)のときに縦逆方向の変動表示が実行され、擬似連C(またはスーパーリーチC)のときに縦逆方向の変動表示が実行されるようなものが該当する。
また、擬似連A〜CおよびスーパーリーチA〜Cのそれぞれとしては、前述のようなキャラクタを用いた演出が異なるもの、基本的な演出画像が異なるもの、および、演出図柄の変動態様が異なるもののうち、いずれか2つまたは全部を組合せた演出を用いてもよい。
図46は、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せと、大当りに対する期待度(信頼度)との関係を示す説明図である。図45に示すように、この実施の形態では、大当りとなる場合には、同じキャラクタが登場する擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せ(本例では、擬似連AとスーパーリーチA、擬似連BとスーパーリーチB、擬似連CとスーパーリーチC)に対して最も多くの判定値(本例では、60個)が割振られており、逆に、はずれとなる場合には、同じキャラクタが登場する擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せ(本例では、擬似連AとスーパーリーチA、擬似連BとスーパーリーチB、擬似連CとスーパーリーチC)に対して最も少ない判定値(本例では、10個)が割振られている。したがって、この実施の形態では、図46に示すように、同じキャラクタが登場する擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せ(本例では、擬似連AとスーパーリーチA、擬似連BとスーパーリーチB、擬似連CとスーパーリーチC)となる場合に、大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなる(図46では、「高信頼度」と表現している)。
一方、図45および図46に示すように、異なるキャラクタが登場する擬似連演出の種類とスーパーリーチの組合せ(たとえば、擬似連AとスーパーリーチB、擬似連CとスーパーリーチB)となる場合には、同じキャラクタが登場する擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せとなる場合よりも、大当りに対する期待度(信頼度)が低くなる。なお、図45において、大当りとなる場合に30個の判定値が割振られるとともに、はずれとなる場合に30個の判定値が割振られる組合せ(たとえば、擬似連AとスーパーリーチB)については、図46において「中信頼度」と表現している。また、図45において、大当りとなる場合に10個の判定値が割振られるとともに、はずれとなる場合に60個の判定値が割振られる組合せ(たとえば、擬似連CとスーパーリーチB)については、図46において「低信頼度」と表現している。
なお、この実施の形態では、擬似連βが指定されている場合には、必要以上に演出と大当りに対する期待度(信頼度)との関係が複雑になることを防止するため、初回変動および各再変動において一律に縦順方向の変動を行なうものとする。なお、擬似連βが指定されている場合であっても、縦逆方向や横方向の変動を行なうように構成してもよい。
また、この実施の形態では、擬似連βが実行される場合の擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せを1回の抽選処理で一括して決定する場合を示したが、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類とをそれぞれ個別の抽選処理で決定するようにしてもよい。この場合、たとえば、まず、抽選処理により擬似連演出の種類を決定する。そして、たとえば、擬似連Aに決定した場合には、大当りであれば、スーパーリーチAに対して最も多くの判定値が割振られたテーブルを選択して抽選処理を行ない、高い割合でスーパーリーチAが決定されるようにすればよい。逆に、はずれであれば、スーパーリーチAに対して最も少ない判定値が割振られたテーブルを選択して抽選処理を行ない、スーパーリーチAが決定される割合が低くなるようにすればよい。
また、この実施の形態では、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せにより付与される価値として、大当りが付与される割合が異なる例を示した。なお、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せにより付与される価値としては、確変大当りが付与される割合が異なるようにしてもよく、時短状態が付与される割合が異なるようにしてもよく、その他遊技に関して有利となる価値が付与される割合が異なるようにしてもよい。また、その以外には、遊技者が遊技に直接関係ない特典(たとえば、遊技機メーカが運営するWEBサイトにおいて付与される特典(ディジタルコンテンツ等)を受けるためのサービス用のコインまたはポイント等の価値が付与される割合が異なるようにしてもよい。
図47は、S8005の可動物設定処理を示すフローチャートである。可動物設定処理において、演出制御用CPU101は、今回の変動表示に基づいて突然確変大当りまたは小当りとなるか否かを確認する(S1701)。具体的には、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンドに基づいて、今回の表示結果として、突然確変大当りまたは小当りが指定されているか否かを確認する。
S1701で突然確変大当りまたは小当りとなるときには、S1711に進み、第2可動物150を単独で動作させることに関する設定をするための処理が行なわれる。
一方、S1701で突然確変大当りまたは小当りとならないとき(確変大当り、通常大当り、または、はずれ)には、S1712に進み、第1可動物140を単独で動作させることに関する設定をするための処理と、第1可動物140および第2可動物150を同時に動作させることに関する設定をするための処理とが行なわれる。
まず、第1可動物140を単独で動作させることに関する設定をするための処理について説明する。S1701で突然確変大当りまたは小当りとならないときには、今回の変動表示がスーパーリーチの変動表示であるか否かを確認する(S1702)。具体的には、変動パターンコマンドにおいて、いずれかのスーパーリーチが指定されているか否かを確認する。S1702でスーパーリーチの変動表示でないときには、処理を終了する。
一方、S1702でスーパーリーチの変動表示であるときには、今回の変動表示が擬似連を伴なう変動表示であるか否かを確認する(S1703)。具体的には、変動パターンコマンドにおいて、擬似連とすることが指定されているか否かを確認する。S1703で擬似連を伴なう変動表示でないときには、S1705に進む。
一方、S1703で擬似連を伴なう変動表示であるときには、図48(a)の第1可動物単独動作決定テーブルを用いて、変動パターンにより指定された擬似連の再変動回数に応じて、各再変動時における第1可動物140の動作態様を選択決定し、決定した動作態様で第1可動物140を単独で動作させるためのデータ(第1可動物単独動作態様データ)をRAMに設けられた第1可動物単独動作態様記憶領域に記憶することで、第1可動物単独動作態様データを設定する(S1704)。具体的な第1可動物単独動作態様の決定処理の内容については、図48(a)を用いて後述する。これにより、スーパーリーチの変動パターンで擬似連となるときには、第1可動物140が単独で動作されることとなる。S1704の後、S1705に進む。
なお、可動物設定処理においては、擬似連の各再変動回で第1可動物140を単独で動作させるためのデータを擬似連の変動パターンによる可変表示の開始前に一括的に決定する例を示した。しかし、これに限らず、擬似連の各変動回で第1可動物140を単独で動作させるためのデータは、各再変動回ごとに各再変動の開始前に決定するようにしてもよい。
次に、第2可動物150を単独で動作させることに関する設定をするための処理について説明する。S1701で突然確変大当りまたは小当りとなるときには、今回の変動表示が、突然確変大当りまたは小当りとなるときに選択される特殊PG1−1〜1−3、特殊PG2−1,2−2の変動パターンのうちのノーマルリーチとなる変動パターン(特殊PG2−1,2−2)の変動表示であるか否かを確認する(S1711)。具体的には、変動パターンコマンドにおいて、特殊PG2−1,2−2の変動パターンが指定されているか否かを確認する。S1711でノーマルリーチとなる変動パターンでないときには、処理を終了する。
一方、S1711でこのようなノーマルリーチとなる変動パターンの変動表示であるときには、図48(b)の第2可動物単独動作決定テーブルを用いて、第2可動物150を単独で動作させるか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行なうことによって、変動表示の結果の種別に応じて異なる割合で、このような第2可動物単独動作を実行するか否か(第2可動物単独動作の有無)を決定する(S1712)。具体的な第2可動物単独動作の有無の決定処理の内容については、図48(b)を用いて後述する。
次に、S1713において、S1712で第2可動物単独動作有と決定されたか否かを確認する(S1713)。S1712において第2可動物単独動作無と決定されたときには、処理を終了する。一方、S1712において第2可動物単独動作有と決定されたときには、第2可動物150の動作態様として、ノーマルリーチの終了時に所定の動作をさせるためのデータ(ノーマルリーチ終了時動作態様データ)をRAMに設けられた第2可動物単独動作態様記憶領域に記憶することで、第2可動物単独動作態様データを設定する(S1714)。
そして、第2可動物150を単独で動作させることを指定するための第2可動物単独動作フラグをセットし(S1715)、処理を終了する。
このように、突然確変大当りまたは小当りとなるときにノーマルリーチが実行されるときには、変動表示の結果の種別に応じて異なる割合で、第2可動物150が単独で動作されることとなる。
次に、第1可動物140および第2可動物150を同時に動作させることに関する設定をするための処理について説明する。
S1705に進んだときは、今回の変動表示が、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するリーチ発展演出を伴なう変動表示であるか否かを確認する(S1705)。具体的には、変動パターンコマンドにおいて、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展するリーチ発展演出を実行することが指定されているか否かを確認する。
S1705でこのようなリーチ発展演出を伴なう変動表示でないときには、処理を終了する。一方、S1705でこのようなリーチ発展演出を伴なう変動表示であるときには、図48(c)の可動物同時動作決定テーブルを用いて、第1可動物140および第2可動物150を同時に動作させるか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行なうことによって、変動表示の結果の種別に応じて異なる割合で、このような可動物同時動作を実行するか否か(可動物同時動作の有無)を決定する(S1706)。具体的な可動物同時動作の有無の決定処理の内容については、図48(c)を用いて後述する。
次に、S1706において、S1705で可動物同時動作有と決定されたか否かを確認する(S1707)。S1706において可動物同時動作無と決定されたときには、処理を終了する。一方、S1706において可動物同時動作有と決定されたときには、第1可動物140の動作態様として、リーチ発展演出時に第2可動物150とともに所定の動作をさせるためのデータ(リーチ発展時動作態様データ)をRAMに設けられた同時動作時第1可動物動作態様記憶領域に記憶することで、同時動作時第1可動物動作態様データを設定する(S1708)。さらに、第2可動物150の動作態様として、リーチ発展演出時に第1可動物140とともに所定の動作(たとえば、図2(e)のように一度に3段階第1可動物140が出現した後引き込まれる動作)をさせるためのデータ(リーチ発展時動作態様データ)をRAMに設けられた同時動作時第1可動物動作態様記憶領域に記憶することで、同時動作時第2可動物動作態様データを設定する(S1709)。
そして、第1可動物140および第2可動物150を同時に動作させることを指定するための同時動作フラグをセットし(S1710)、処理を終了する。
このように、ノーマルリーチからスーパーリーチのリーチ発展演出が実行されるときには、変動表示の結果の種別に応じて異なる割合で、第1可動物140および第2可動物150が同時に動作されることとなる。
なお、第1可動物140の単独動作、および、第1可動物140および第2可動物150の可動物同時動作のそれぞれに関しては、スーパーリーチの変動パターンに限らず、その他の変動パターンについても、動作を実行可能とする処理を行なうようにしてもよい。
また、第1可動物140の単独動作に関しては、スーパーリーチとなる擬似連の変動パターンに限らず、スーパーリーチとならない擬似連の変動パターン(たとえば、図7のスーパーPB2−1、図8のスーパーPB2−2)についても、動作を実行可能とする処理を行なうようにしてもよい。また、第1可動物140の単独動作に関しては、リーチとなる擬似連の変動パターンに限らず、リーチとならない擬似連の変動パターン(たとえば、図7の非リーチPA1−4)についても、動作を実行可能とする処理(たとえば、変動表示開始時から所定時間経過時のタイミング等の特定のタイミングで動作させる)を行なうようにしてもよい。
図48は、第1可動物140および第2可動物150の動作に関する決定をするために用いられるデータテーブルを示すフローチャートである。図48においては、(a)に第1可動物単独動作決定テーブル、(b)に第2可動物単独動作決定テーブル、(c)に可動物同時動作定テーブルが示されている。これらデータテーブルは、演出制御基板80に設けられたROMに記憶されている。
図48(a)の第1可動物単独動作決定テーブルでは、変動パターンが指定する擬似連の回数(合計回数)と、その擬似連における各再変動回において実行する第1可動物140の動作態様との関係が示されている。
たとえば、擬似連1〜3回のいずれの変動パターンでも、再変動1回目の開始時に、図2(a)のように、第1部材141のみを出現させる第1段階の動作をさせることにより「イ」を表示する動作を所定時間した後、引き込まれる動作態様が設定される。
また、擬似連2回および3回の変動パターンでは、再変動2回目の開始時に、図2(b)のように、第1部材141および第2部材142を出現させる第2段階の動作をさせることにより「ツ」「イ」を表示する動作を所定時間した後、引き込まれる動作態様が設定される。
また、擬似連3回の変動パターンでは、再変動3回目の開始時に、第1部材141、第2部材142および第3部材143を出現させる第3段階の動作をさせることにより「ア」「ツ」「イ」を表示する動作を所定時間した後、引き込まれる動作態様が設定される。
前述のS1704では、このような第1可動物単独動作決定テーブルを用いて、擬似連の各再変動回における第1可動物140の動作態様を決定し、決定した動作態様に対応する動作対応データを記憶することとなる。S1704では、擬似連の各再変動回の開始時に第1可動物140が単独で動作するように動作態様が決定されるので、第1可動物150が単独で動作したときには、擬似連の再変動が実行されていることを示唆する動作であると遊技者が認識する。
図48(b)の第2可動物単独動作決定テーブルでは、突然確変大当りと小当りとを含む判定結果と、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される第2可動物単独動作決定用の乱数値(合計70個の数値)のうちの第2可動物動作有と決定する判定値、および、第2可動物動作無と決定する判定値のそれぞれとの関係が示されている。実際の第2可動物単独動作決定テーブルでは、突然確変大当りおよび小当りのそれぞれの判定結果に、第2可動物単独動作決定用の乱数値の判定値が割振られているが、図48(b)では、割振りの割合が明確となるように、判定値の割振数が示されている。
たとえば、突然確変大当りのときには、小当りのときと比べて、第2可動物動作有と決定する割合が高く、第2可動物動作無と決定する割合が低くなるように、判定値が割振られている。なお、図48(b)では、小当りとなるときに第2可動物動作有と決定される場合がある例を示したが、これに限らず、小当りとなるときには、第2可動物動作有と決定されないようにし、第2可動物150の単独動作が実行されないようにしてもよい。
前述のS1712では、第2可動物単独動作決定用の乱数値を抽出し、このような第2可動物単独動作決定テーブルを用い、表示結果指定コマンドが指定する表示結果を対象として、その抽出値に対応する判定値が、第2可動物動作有と第2可動物動作無とのどちらに割振られているかに基づいて、第2可動物動作の有無を決定する。S1712では、突然確変大当りのときの方が小当りのときよりも第2可動物動作有と決定する割合が高くなるので、第2可動物150が単独で動作したときには、突然確変大当りとなることを示唆する動作であると遊技者が認識する。
図48(c)の可動物同時動作決定テーブルでは、確変大当り(突然確変大当りを除く)と、通常大当りと、はずれとを含む判定結果と、演出制御用マイクロコンピュータ100により更新される可動物同時動作決定用の乱数値(合計90個の数値)のうちの同時動作有と決定する判定値、および、同時動作無と決定する判定値のそれぞれとの関係が示されている。実際の可動物同時動作決定テーブルでは、確変大当り、通常大当り、および、はずれのそれぞれの判定結果に、可動物同時動作決定用の乱数値の判定値が割振られているが、図48(c)では、割振りの割合が明確となるように、判定値の割振数が示されている。
たとえば、可動物同時動作有と決定する割合は、確変大当り>通常大当り>はずれという関係、可動物同時動作無と決定する割合は、はずれ>通常大当り>確変大当りという関係となるように、判定値が割振られている。なお、図48(c)では、はずれのときに可動物同時動作有と決定される場合がある例を示したが、これに限らず、はずれのときには、可動物同時動作有と決定されないようにし、第1可動物140および第2可動物150の同時動作が実行されないようにしてもよい。
前述のS1706では、特定可動物同時動作決定用の乱数値を抽出し、このような可動物同時動作決定テーブルを用い、表示結果指定コマンドが指定する表示結果を対象として、その抽出値に対応する判定値が、可動物同時動作有と可動物同時動作無とのどちらに割振られているかに基づいて、可動物同時動作の有無を決定する。S1706では、確変大当り>通常大当り>はずれという関係で、可動物同時動作有と決定する割合が高くなるので、第1可動物140および第2可動物150が同時に動作したときには、確変大当りとなることを示唆する動作であると遊技者が認識する。
なお、第1可動物140および第2可動物150の同時動作時の動作態様としては、前述のように第1可動物140を予め定められた3段階目まで一度に出現させる動作態様(図2(e)の動作態様)とするのではなく、確変大当りとなる期待度を示唆する態様で第1可動物140を前述の複数段階のうちのいずれかの段階で動作させるようにしてもよい。たとえば、確変大当りとなることが決定されているときには、第1段階<第2段階<第3段階の割合で動作する段階を選択し、確変大当りとなることが決定されていないとき(通常大当り、小当りのとき)には、第1段階>第2段階>第3段階の割合で動作する段階を選択し、第1可動物140を動作させるようにしてもよい。このようにすれば、第1可動物140および第2可動物150の同時動作時において、第1可動物140の動作段階に基づいて確変大当りとなる期待度を示唆することができ、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、第1可動物140および第2可動物150の同時動作時の動作態様としては、第1可動物と第2可動物との同時動作期間の長さが長い程、遊技者にとって有利となる(確変大当りとなる)期待度が高くなるように制御するようにしてもよい。このようにすれば、第1可動物140および第2可動物150の同時動作期間の長さに基づいて確変大当りとなる期待度の大きさを示唆することができ、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、第1可動物140および第2可動物150の同時動作時の動作態様としては、第1可動物140および第2可動物150を同時動作させるときに、いずれか一方を他方よりも長い期間にわたり動作を継続する制御を実行可能なようにしておき、第1可動物と第2可動物とのいずれか一方の合計動作期間(たとえば、同時動作期間+単独動期間)の長さが長い程、遊技者にとって有利となる(確変大当りとなる)期待度が高くなるように制御するようにしてもよい。このようにすれば、第1可動物140および第2可動物150の同時動作に加えて、いずれか一方の動作期間の長さに基づいて確変大当りとなる期待度の大きさを示唆することができ、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、第1可動物140および第2可動物150の同時動作時の動作態様としては、確変大当りとなる期待度を示唆する態様で第2可動物150の発光部(可動物LED151,152)を動作させるようにしてもよい。たとえば、第1可動物140および第2可動物150を同時動作させるときには、発光部のうちのいずれか一方を発光させるようにし、確変大当りとなることが決定されているときには、可動物LED(赤)151>可動物LED(白)152という割合で発光動作するLEDを選択し、確変大当りとなることが決定されていないとき(通常大当り、小当りのとき)には、可動物LED(赤)151<可動物LED(白)152という割合で発光動作するLEDを選択するようにしてもよい。このようにすれば、第1可動物140および第2可動物150の同時動作時において、第2可動物150の発光動作態様により、確変大当りとなる期待度を示唆することができ、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、第1可動物140および第2可動物150の同時動作時に第2可動物150の発光部(可動物LED151,152)を動作させるその他の例としては、次のような制御を行なうようにしてもよい。たとえば、時短状態に制御することが決定されているときに、時短状態を50回、および、100回のような可変表示の実行回数により制限する制御を行なう場合において、変動表示前に時短状態の継続回数が選択決定されているときに、時短状態を100回とすることが決定されているときには、可動物LED(赤)151>可動物LED(白)152という割合で発光動作するLEDを選択し、時短状態を50回とすることが決定されているときには、可動物LED(赤)151<可動物LED(白)152という割合で発光動作するLEDを選択するようにしてもよい。このようにすれば、第1可動物140および第2可動物150の同時動作時において、第2可動物150の発光動作態様により、時短状態の継続回数についての期待度を示唆することができ、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、第2可動物150については、単独動作をするときに可動物LED(白)152を発光させ、第1可動物140および第2可動物150が同時動作するときに可動物LED(赤)151を発光させる制御を行なうことにより、単独動作時と同時動作時とで発光動作態様を異ならせるようにしてもよい。このようにすれば、動作態様の違いにより、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
また、第2可動物150については、単独動作をするときに第2可動物150を比較的遅い第1動作速度で出現させる動作を行ない、第1可動物140および第2可動物150が同時動作するときに第2可動物150を第1動作速度よりも早い第2動作速度で出現させる動作を行なうことにより、単独動作時と同時動作時とで動作態様を異ならせるようにしてもよい。このようにすれば、動作態様の違いにより、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
また、擬似連の演出において前述のように第1可動物140を単独で動作させる場合において、擬似連の各再変動で第1可動物140を単独で動作させた後、たとえば、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展演出が実行される前のタイミング等の所定のタイミングで、確変大当りとなることが決定されているときには、第1可動物140出現後第2可動物150が出現してこれらが同時に動作する第1順番同時動作と、第2可動物150出現後第1可動物140が出現してこれらが同時に動作する第2順番同時動作とを実行可能とし、次のような制御を行なうようにしてもよい。たとえば、確変大当りとなることが決定されているときには、第1順番同時動作有>第2順番同時動作有>可動物同時動作無という割合で第1順番同時動作と、第2順番同時動作と、可動物同時動作無とのいずれかを選択し、確変大当りとなることが決定されていないとき(通常大当り、小当りのとき)には、第1順番同時動作有<第2順番同時動作有<可動物同時動作無という割合で第1順番同時動作と、第2順番同時動作と、可動物同時動作無とのいずれかを選択し、その選択結果に基づいて、発展演出実行前の当該所定のタイミングで第1可動物140および第2可動物150を選択された動作態様で同時に動作させるようにしてもよい。このようにすれば、第1可動物140の単独動作後における第1可動物140および第2可動物150の同時動作態様の種別に基づいて確変大当りとなる期待度を示唆することができ、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。また、第1可動物140出現後第2可動物150が出現することにより、擬似連の演出(第1可動物140単独動作)と見せかけて確変大当りの示唆演出(同時動作)をすることができ、第2可動物150出現後第1可動物140が出現することにより、突然確変大当りの示唆演出(第2可動物150単独動作)と見せかけて確変大当りの示唆演出(同時動作)をすることができるので、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
図49は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S8101)、変動時間タイマの値を1減算する(S8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(S8103)、プロセスデータの切替を行なう。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(S8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データに基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S8105)。
なお、擬似連αが指定されている場合や擬似連が指定されていない場合には、S8003の変動方向の決定結果にしたがって、S8105の処理が実行されることによって、縦順方向、縦逆方向または横方向に演出図柄の変動表示が実行される。また、擬似連βが指定されている場合には、既に説明したように、一律に縦順方向に演出図柄の変動表示が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、擬似連を含む変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信している場合であるか否かを確認する(S8106)。擬似連が実行される場合でなければ、そのままS8112に移行する。擬似連が実行される場合であれば、演出制御用CPU101は、特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させる仮停止タイミングとなっているか否かを確認する(S8107)。なお、仮停止タイミングであるか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。仮停止タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、S8002で決定した特殊表示結果(チャンス目図柄)を仮停止表示させる(S8108)。
なお、S8107,S8108では包括的に表現しているが、この実施の形態では、まず左の表示部に仮停止図柄が仮停止され、次に所定時間(たとえば1秒)をおいて右の表示部に仮停止図柄が仮停止され、最後に所定時間(たとえば1秒)をおいて中の表示部に仮停止図柄が仮停止される。したがって、正確には、まずS8107で左の表示部の仮停止タイミングであると判定するとS8108で左の表示部に仮停止図柄を仮停止し、次にそれ以降のタイマ割込においてS8107で右の表示部の仮停止タイミングであると判定するとS8108で右の表示部に仮停止図柄を仮停止し、さらにそれ以降のタイマ割込においてS8107で中の表示部の仮停止タイミングであると判定するとS8108で中の表示部に仮停止図柄を仮停止する。
仮停止図柄の仮停止タイミングでなければ、演出制御用CPU101は、再変動を開始する再変動のタイミングとなっているか否かを確認する(S8109)。なお、再変動のタイミングであるか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。再変動のタイミングとなっていなければ、S8112に進む。一方、再変動のタイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、S8003の変動方向設定処理で決定した変動方向や、S8004の擬似連/リーチ演出設定処理で決定した擬似連演出の種類に応じた再変動用のプロセスデータへの切替えを行ない(S8110)、プロセスタイマを再スタートする(S8111)。
なお、演出図柄の変動表示中に擬似連が実行される場合には、まず、演出図柄変動開始処理のS8007で選択されたプロセスデータにしたがってS8009,S8105が実行されることによって初回変動が実行される。そして、特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示され(S8108,S8110参照)、再変動が開始されるごとにS8110でプロセスデータが切替えられて、切替え後のプロセスデータにしたがってS8105が実行されることによって各再変動が実行される。
また、擬似連の各再変動時における所定期間に設定された第1可動物140の単独動作の制御タイミングであるか否かを確認する(S8112)。S8112で制御タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、可動物設定処理のS1704で設定された動作態様データに基づいて、第1可動物用モータ130を駆動制御する(S8112A)。これにより、各再変動回の変動開始時の所定期間において、図2(a)〜(c)に示すような動作態様で第1可動物140が単独で動作させられる。
S8106で擬似連なしと判定された場合には、演出制御用CPU101は、S8113に進む。S8113では、特殊PG2−1,2−2の変動パターンでのノーマルリーチの演出の終了時における所定期間に設定された第2可動物150の単独動作の制御タイミングであるか否かを確認する(S8113)。S8113で制御タイミングではないときは、S8116に進む。一方、S8113で制御タイミングであるときは、前述の第2可動物単独動作フラグがセットされているか否かを確認する(S8114)。
S8114で第2可動物単独動作フラグがセットされていないときは、第2可動物150を動作させる決定がされていないときであるので、S8116に進む。一方、S8114で第2可動物単独動作フラグがセットされているときは、前述のような第2可動物150を動作させる決定がされているときであるので、S1714で設定された動作態様データに基づいて、第2可動物用ソレノイド131を駆動制御する(S8115)。これにより、確変大当りまたは小当りとなる変動パターンにおけるノーマルリーチの終了時において、図2(d)に示すような動作態様で第2可動物150が単独で動作させられる。S8115の後、S8116に進む。
S8116では、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展タイミングとなっているか否かを確認する(S8116)。なお、スーパーリーチへの発展タイミングであるか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。
なお、この実施の形態では、擬似連が実行されるともにスーパーリーチも実行される場合には、擬似連中の全ての再変動を実行した後にノーマルリーチが発生するとともにスーパーリーチの発展タイミングが到来してスーパーリーチへの発展が行なわれるものとする。したがって、擬似連が実行される場合には、全ての再変動タイミングが到来して再変動を実行した後に、S8116でYと判定される場合がある。
スーパーリーチへの発展タイミングとなっていた場合には、演出制御用CPU101は、スーパーリーチ用のプロセスデータへの切替えを行なう(S8117)。この場合、演出制御用CPU101は、擬似連βを実行した後である場合には、S8004の擬似連/リーチ演出設定処理で決定したスーパーリーチ演出の種類に応じたスーパーリーチ用のプロセスデータへの切替えを行なう。なお、この実施の形態では、擬似連αを実行した後や擬似連を実行しない場合にスーパーリーチに発展する場合には、S8117において、演出用CPU101は、一律にスーパーリーチA用のプロセスデータへの切替えを行なうものとする。なお、擬似連αを実行する場合や擬似連を実行しない場合にも、スーパーリーチA〜Cのいずれのスーパーリーチの種類とするかを決定して、決定したスーパーリーチの種類に応じたプロセスデータへの切替えを行なうようにしてもよい。また、たとえば、スーパーリーチA〜Cとは異なるスーパーリーチを設けて、その擬似連αや擬似連なし用のスーパーリーチに応じたプロセスデータへの切替えを行なうようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを再スタートし(S8118)、S8119に進む。
なお、スーパーリーチへの発展タイミングとなると、S8117でスーパーリーチ用のプロセスデータに切替えられて、以降のタイマ割込において、切替え後のプロセスデータにしたがってS8105が実行されることによって、スーパーリーチ演出が実行される。
S8119では、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展演出の開始時の所定期間に設定された第1可動物140および第2可動物150の同時動作の制御タイミングであるか否かを確認する(S8119)。S8119で制御タイミングではないときは、S8123に進む。一方、S8119で制御タイミングであるときは、前述の同時動作フラグがセットされているか否かを確認する(S8120)。
S8120で同時動作フラグがセットされていないときは、第1可動物140および第2可動物150を同時動作させる決定がされていないときであるので、S8123に進む。一方、S8119で同時動作フラグがセットされているときは、前述のような第1可動物140および第2可動物150を同時動作させる決定がされているときであるので、S1708で設定された動作態様データに基づいて第1可動物用モータ130を駆動制御し(S8121)、S1709で設定された動作態様データに基づいて第2可動物用ソレノイド131を駆動制御する(S8122)。これにより、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展演出の開始時において、図2(e)に示すような動作態様で第1可動物140および第2可動物150が同時に動作させられる。S8122の後、S8123に進む。
S8123では、動時間タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(S8123)。そして、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S8123)、演出制御用CPU101は、以降の制御に不要となる所定のフラグ(たとえば、第2可動物単独動作フラグ、同時動作フラグ等)をリセットし(S8124)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S8125)。そして、処理を終了する。
なお、第1可動物140および第2可動物150を同時動作させるときのその他の制御例として、次のような制御を行なうようにしてもよい。たとえば、図47のS1706で同時動作の有無が決定されたときにおいては、同時動作有の決定がされたか否かにかかわらず、先に第2可動物150を出現させておき、同時動作有の決定がされているときには、その出現動作時から所定時間経過したときに第1可動物140を出現させることで同時動作させ、同時動作無の決定がされているときには、その出現動作時から所定時間経過しても第1可動物140を出現させないようにする制御を行なうようにしてもよい。このように第1可動物140および第2可動物150を同時動作させた後はノーマルリーチからスーパーリーチに発展する演出を行なうことが好ましい。このようにすれば、同時動作有の決定と、同時動作無の決定との動作態様の違いにより、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。たとえば、第1可動物140の単独動作だけと見せかけて第1可動物140および第2可動物150の同時動作を実行する演出を行なうことができるので、擬似連の演出と見せかけて確変大当りの示唆演出が行なわれるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、図47のS1706で同時動作の有無が決定されたときにおいては、同時動作有の決定がされたか否かにかかわらず、先に第1可動物140を出現させておき、同時動作有の決定がされているときには、その出現動作時から所定時間経過したときに第2可動物150を出現させることで同時動作させ、同時動作無の決定がされているときには、その出現動作時から所定時間経過しても第2可動物150を出現させないようにする制御を行なうようにしてもよい。このように第1可動物140および第2可動物150を同時動作させた後はノーマルリーチからスーパーリーチに発展する演出を行なうことが好ましい。このようにすれば、同時動作有の決定と、同時動作無の決定との動作態様の違いにより、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。たとえば、第2可動物150の単独動作だけと見せかけて第1可動物140および第2可動物150の同時動作を実行する演出を行なうことができるので、突然確変大当りの示唆演出と見せかけて確変大当りの示唆演出が行なわれるため、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、図47のS1706で同時動作の有無が決定されたときにおいては、同時動作有の決定がされたか否かにかかわらず、先に第1可動物140を出現させて引き込ませた後、第2可動物150を出現させて引き込ませる演出(この段階までは第1可動物140と第2可動物150とが同時動作する期間はない、第1可動物140と第2可動物150との出現する順番はどちらが先でもよい。)を行なうことで、同時動作か否かの可能性を示唆しておき、その後、同時動作有の決定がされているときには、第2可動物150の引き込み時から所定時間経過したときに第1可動物140および第2可動物150を同時に出現させることで同時動作させ、同時動作無の決定がされているときには、その第2可動物150の引き込み時から所定時間経過してもいずれの可動物も出現させないようにする制御を行なうようにしてもよい。このように第1可動物140および第2可動物150を同時動作させた後はノーマルリーチからスーパーリーチに発展する演出を行なうことが好ましい。このようにすれば、擬似連の演出と突然確変大当りの示唆演出とのいずかと見せかけて確変大当りの示唆演出が行なわれるため、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
このような演出図柄変動中処理においては、前述のような第1可動物140と第2可動物150とを用いた演出制御を行なうことにより、遊技に対する興趣をより一層向上させることができる。さらに、このような可動物を用いた演出が、S8109〜S8111により実行される特定の演出の実行中に複数回実行される可変表示における可変表示方向の組合せによって、有利価値を付与する割合が異なるようにする演出制御とは独立的に実行されるので、これらの演出制御の一方が実行されたり、両方が実行されたりする場合があるため、遊技に対する興趣をより一層向上させることができる。また、このような可動物を用いた演出は、前述したような擬似連/スーパーリーチ組合せ演出とは、独立的に実行されるので、これらの演出制御の一方が実行されたり、両方が実行されたりする場合があるため、遊技に対する興趣をさらに一層向上させることができる。
図50は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(S871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、S877に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、S876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにS878で停止図柄表示フラグがリセットされる。したがって、S871で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、S872〜S873の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、S877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、または小当り図柄)を停止表示させる制御を行なう(S872)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行なうようにしてもよい。
そして、S872で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:S873のN)には、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(S874)。たとえば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグ等のコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(たとえば、図35のS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S875)。
S872で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(S873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(S876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(S877)。ファンファーレフラグがセットされたときは(S877のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(S878)。
次いで、演出制御用CPU101は、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(S879)、プロセスタイマをスタートさせる(S880)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に対応した値に設定する(S881)。ただし、小当りである場合には、大当りではないのであるから、大当り表示処理(S804)〜大当り終了演出処理(S807)の大当り中の演出を実行するのではなく、S879でセットしたプロセスデータにしたがって所定の演出期間にわたって小当り遊技に応じた演出を実行し、S800の変動パターンコマンド受信待ち処理に戻るようにすることが好ましい。
図51は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(S804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(S901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(S901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(S902)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(S903)。たとえば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタ等を表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行なう(S905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(S901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(S907)、大入賞口開放中表示コマンドの内容に基づいてラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(S908)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(S909)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に設定する(S910)。
図52は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(S807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマの値を1減算する(S971)。なお、演出期間計測タイマは、たとえば、ラウンド中演出(S805参照)またはラウンド後処理(S806参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことに基づいてセットされる。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(S972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(S973)、プロセスデータnの内容にしたがって演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(S974)。たとえば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(S975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行なう(S976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(S977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(S972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(S979)。たとえば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグ等のコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S979)。
なお、各擬似連演出や各スーパーリーチ演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。たとえば、各擬似連演出や各スーパーリーチ演出として、背景画面が所定の風景となるような演出を実行したり、所定の図形が登場するような演出を実行してもよい。たとえば、擬似連AとスーパーリーチAの組合せが実行される場合、擬似連AとスーパーリーチAとで共通の海の風景の背景画面が表示されるような演出を実行してもよい。また、たとえば、大当りに対する期待度(信頼度)が高い組合せ(たとえば、擬似連AとスーパーリーチAとの組合せ)の場合に、共通のキャラクタや共通の背景画面となるような演出を実行する場合に限らず、何らかの関連性を連想させるような態様の演出を実行するようにしてもよい。たとえば、擬似連Aでは海の風景の背景画面となるような演出を実行した後に、スーパーリーチAでは水着を着たキャラクタが登場するような演出を実行してもよく、様々な演出の態様が考えられる。
また、この実施の形態では、擬似連演出の種類として擬似連中に異なるキャラクタA〜Cが登場するものを示したが、たとえば、擬似連演出の種類として、擬似連中の変動方向を異ならせたものを用いるようにしてもよい。たとえば、擬似連演出の種類として、擬似連中に縦順方向に変動する擬似連Aと、擬似連中に縦逆方向に変動する擬似連Bと、擬似連中に横方向に変動する擬似連Cとが存在するようにしてもよい。そして、この実施の形態と同様の処理にしたがって、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せを決定することにより、擬似連中の変動方向と発展するスーパーリーチとの組合せに応じて、大当りに対する期待度(信頼度)が異なるようにしてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、擬似連において、初回変動および各再変動の変動方向を、複数種類の変動方向(本例では、縦順方向、縦逆方向、横方向)の中から決定する。そして、擬似連の実行中に複数回実行される変動における変動方向の組合せによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なる。そのため、擬似連において複数の変動が実行される場合に変動方向の組合せに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、擬似連演出を演出態様が異なる複数種類の演出(本例では、擬似連A〜C)の中から決定するとともに、リーチ演出を演出態様が異なる複数種類のリーチ演出(本例では、スーパーリーチA〜C)の中から決定する。そして、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なる。そのため、複数の変動を実行する擬似連演出と、その後に実行されるスーパーリーチ演出との組合せに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態においては、第1可動物140が単独動作するときに示唆する演出として、擬似連の回数の特定、および、擬似連が実行されている(継続している)ことの示唆等の擬似連に関する演出を一例として説明したが、第1可動物140が単独動作するときに示唆する演出としては、確変大当りの予告演出等のその他の特定演出であってもよい。
また、この実施の形態においては、第2可動物150が単独動作するときに示唆する有利価値として、突然確変大当りを一例として説明したが、第2可動物150が単独動作するときに示唆する有利価値としては、確変大当りの付与、通常大当りの付与、確変状態の継続期間、時短状態の継続期間等のその他の有利価値であってもよい。
また、この実施の形態においては、第1可動物140および第2可動物150が同時動作するときに示唆する有利価値として、確変大当りを一例として説明したが、第1可動物140および第2可動物150が同時動作するときに示唆する有利価値としては、第2可動物150が単独動作するときに示唆する有利価値よりも有利な価値であるという条件が成立する有利価値であればよく、通常大当りの付与、確変状態の継続期間、時短状態の継続期間等のその他の有利価値であってもよい。
なお、図46で説明した擬似連のような特定の演出の種類とリーチ演出の種類との組合せによって付与する割合が異なる所定価値Aと、第2可動物150が単独動作するときに付与されることが示唆される有利価値Bと、第1可動物140および第2可動物150が同時動作するときに付与されることが示唆される有利価値Cとの有利さの関係は、次のような第1〜第3の関係のいずれであってもよい。第1の関係は、A=B,B≠Cという関係である。第2の関係は、A=C,B≠Cという関係である。第3の関係は、A≠B≠Cという関係である。より具体的には、少なくとも有利価値Cが有利価値Bより有利度合いが高ければよいという前提で、有利価値Aと有利価値Bとはどちらが有利度合いが高くてもよく、有利価値Aと有利価値Cとはどちらが有利度合いが高くてもよい。
また、この実施の形態においては、第2可動物150が単独動作するときに突然確変大当りのような有利価値が付与されることを示唆することを示した。この場合においては、第2可動物150が単独動作することにより、突然確変大当りのような有利価値が付与されることが確定したことを示唆するようにする制御を行なうようにしてもよい。
また、この実施の形態においては、第1可動物140および第2可動物150が同時動作するときに確変大当りのような有利価値が付与されることを示唆することを示した。この場合においては、第1可動物140および第2可動物150が同時動作することにより、確変大当りのような有利価値が付与されることが確定したことを示唆するようにする制御を行なうようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、擬似連を実行する場合の変動方向や、擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類とを組合せる場合を示したが、複数の変動を伴なう演出であれば、擬似連に限らず、たとえば、先読み予告演出を行なう場合に、この実施の形態で示した構成を適用してもよい。「先読み予告演出」とは、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する予告演出である。ここで、先読み予告演出として、予告対象の変動表示が開始される以前に実行される複数回の変動表示において、たとえば、最終停止図柄としてチャンス目図柄を連続して停止表示させるような連続演出が実行されるものとする。
先読み予告演出として連続演出を実行する場合、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞口13,14を遊技球が始動入賞したときに、抽出したランダムRやランダム1〜2に基づいて、予め大当りとなるか否かや、大当り種別、変動パターン種別を判定する処理を実行し(始動時判定手段)、その判定結果を示す入賞時判定結果コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する入賞時判定処理を実行する。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、図18に示した始動口スイッチ通過処理において、S215,S221を実行して各ソフトウェア乱数値やランダムRを抽出した後に入賞時判定処理を実行し、予め大当りとなるか否かや、大当り種別、変動パターン種別を判定して、その判定結果を示す入賞時判定結果コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信すればよい。
なお、入賞時判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かを確認するようにし(たとえば、確変フラグがセットされているか否かを確認し)、確変状態であれば、図10(A)の右欄の確変時大当り判定テーブルを用いて、大当りとなるか否かを判定するようにしてもよい。
また、入賞時判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)ランダムRを用いた大当りとなるか否かの判定と、(2)ランダム1を用いた大当り種別の判定と、(3)ランダム2を用いた変動パターン種別とのいずれか1つのみを実行してもよいし、(1)〜(3)のうちのいずれか2つのみの判定を実行してもよい。また、(1)〜(3)の全ての判定を実行してもよい。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞時判定結果コマンドを受信すると、受信した入賞時判定結果コマンドで示される判定結果に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かや、実行する先読み予告演出の種類を決定する先読み予告決定処理を実行する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば、図30〜図33に示すコマンド解析処理において、入賞時判定結果コマンドを受信したか否かを確認する処理を行なうとともに、入賞時判定結果コマンドを受信していれば、そのコマンド受信のタイミングでコマンド解析処理において先読み予告決定処理を実行して、先読み予告演出の有無や種類を決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば、コマンド受信時のコマンド解析処理では、受信した入賞時判定結果コマンドを格納する処理のみを行ない、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで、図36に示す演出図柄変動開始処理において、格納されている入賞時判定結果コマンドに基づいて先読み予告決定処理を実行して、先読み予告演出の有無や種類を決定するようにしてもよい。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、先読み予告決定処理の決定結果に基づいて、たとえば、図36に示す演出図柄変動開始処理のS8005で先読み予告演出に応じたプロセステーブルを選択し、選択したプロセステーブルにしたがってS8007の処理や図49に示す演出図柄変動中処理のS8105の処理を実行することによって、その始動入賞時の判定対象となった演出図柄の変動表示が開始される以前に、複数の変動表示において先読み予告演出として連続演出を実行する(特定演出実行手段)。
上記のように、先読み予告演出として連続演出を実行するように構成する場合に、この実施の形態と同様の構成を適用して、たとえば、先読み予告決定処理において、図39に示した変動方向設定処理と同様の処理を実行して、先読み予告演出中の各変動表示の変動方向を、複数種類の変動方向(たとえば、この実施の形態と同様に、縦順方向、縦逆方向、横方向)の中から決定する(可変表示方向決定手段)。そして、先読み予告演出の実行中に複数回実行される変動における変動方向の組合せによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なるようにすればよい。そのように構成すれば、先読み予告演出において複数の変動が実行される場合に変動方向の組合せに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上記のように、先読み予告演出として連続演出を実行するように構成する場合に、この実施の形態と同様の構成を適用して、たとえば、先読み予告決定処理において、図44に示した擬似連/リーチ演出設定処理と同様の処理を実行して、先読み予告演出を演出態様が異なる複数種類の演出(たとえば、先読み予告演出の種類として、先読み予告A〜Cを予め用意しておく)の中から決定するとともに、リーチ演出を演出態様が異なる複数種類のリーチ演出(たとえば、この実施の形態と同様に、スーパーリーチA〜C)の中から決定する。そして、先読み予告演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なるように構成すればよい。そのように構成すれば、複数の変動表示において実行される先読み予告演出と、その後に実行されるスーパーリーチ演出との組合せに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側でそのような組合せにかかるスーパーリーチ演出の種類を決定してもよい。このように、先読み予告演出として連続演出を実行するときにおいて、先読み予告演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なるようにする構成を採用する場合には、擬似連の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なるようにする場合を対象として前述した、演出時間に関する変形例、キャラクタを用いた演出の変形例、基本的演出画像を用いた演出の変形例、および、演出図柄の変動態様を用いた演出の変形例等の各種変形例は、擬似連の演出を連続予告の演出に置換えることで同様に実行可能である。
また、この実施の形態では、擬似連を実行するときに、第1可動物150を図2(a)〜(c)に示すように駆動制御する制御例を示したが、複数の変動を伴なう演出であれば、擬似連に限らず、たとえば、前述したように連続した複数回の変動表示において連続演出が行なわれる先読み予告演出を実行する場合に、この実施の形態で示した第1可動物140の制御を適用してもよい。
このように、先読み予告演出を行なう場合に、この実施の形態で示した第1可動物140の制御を適用するときには、次のような制御を行なう。たとえば、図48(a)の第1可動物単独動作決定テーブルについては、先読み予告として連続演出が行なわれる連続する変動表示の回数(合計回数)と、その連続する変動表示における各変動表示回において実行する第1可動物140の動作態様との関係を示す構成とする。
そして、先読み予告を実行する決定がされたときに、図47の可動物設定処理に対応する処理において、S1703に対応するステップにおいて、先読み予告を実行することが決定されたか否かを確認し、先読み予告を実行することが決定されたときには、このような構成の第1可動物単独動作決定テーブルを用いて、先読み予告として連続演出が行なわれる各変動表示回における第1可動物140の動作態様を決定することにより、先読み予告中の各変動表示回における第1可動物140の動作態様を決定する。そして、このように決定された先読み予告中における第1可動物140の動作態様を特定する動作態様データをRAMに記憶しておき、その動作態様データに基づいて、各変動表示回において、第1可動物140を動作させる制御を行なう。
各変動表示回における第1可動物140の制御は、たとえば、図49の演出図柄変動中処理において、S8106に対応するステップにおいて、先読み予告を実行する変動表示であるか否かを確認する。そして、先読み予告を実行する変動表示であるときには、図49のS8112に対応するステップにおいて、先読み予告の各変動表示時における所定期間に設定された第1可動物140の単独動作の制御タイミングであるか否かを確認し、当該制御タイミングとなっていれば、前述のように記憶された第1可動物140の動作態様を特定する動作態様データに基づいて、第1可動物用モータ130を駆動制御する。これにより、先読み予告を実行する連続した変動表示の各変動表示回の変動開始時の所定期間において、図2(a)〜(c)に示すような動作態様で第1可動物140が単独で動作させられる。なお、このような先読み予告を実行するときには、前述した擬似連での変動の場合と異なり、先読み予告が行なわれるときの最初の変動表示回から第1可動物140を動作させるのが好ましい。また、先読み予告の演出としては、第1可動物140等の可動物の動作による演出そのものを先読み予告の演出として実行するようにしてもよい。
このように、先読み予告演出を行なう場合に、この実施の形態で示した第1可動物140の制御を適用することが可能となるので、先読み予告演出の各変動表示回において第1可動物140を用いた演出を行なう場合にも、前述した擬似連演出の各再変動回において第1可動物140等の可動物を用いた演出を行なう場合に得られる効果と同様の効果を得ることができる。
また、この実施の形態によれば、大当りと決定されているか否かに応じて異なる選択割合で変動方向を決定する。そして、変動方向の組合せを決定する場合に、後に実行される変動が、先に実行される変動と比較して、大当りに対する期待度度(信頼度)が同程度または高くなるように変動方向を決定する。そのため、遊技者が一度抱いた期待感を損なうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、擬似連において再変動回数が同じ回数であっても、擬似連演出とスーパーリーチ演出との組合せによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なる。そのため、再変動回数が同じ回数であっても大当りに対する期待度(信頼度)が異なるケースを設けることができるので、擬似連演出と、その後に実行されるスーパーリーチ演出との組合せにさらに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、第1可動物140および第2可動物150のような可動物を用いて、前述のような擬似連または先読み予告の演出を実行するときには、可動物の演出パターンを複数種類設け、これら演出パターンのうちから選択した演出パターンで可動物を動作させるようにしてもよい。その場合は、これら演出パターンと、スーパーリーチのようなリーチの種類との組合せにより、確変大当り等の有利価値が付与される割合が異なるようにする制御を行なうようにしてもよい。このようにすれば、可動物の演出とスーパーリーチ演出との組合せにさらに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
第1実施形態で示した構成に加えて、さらに、演出図柄の変動表示中に予告演出を実行可能に構成してもよい。以下、予告演出も実行可能に構成した第2実施形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1実施形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施形態と異なる部分について説明する。
図53は、第2実施形態における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。この実施の形態では、演出図柄変動開始処理において、S8001〜S8004の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
擬似連/リーチ演出設定処理(S8004)を実行すると、演出制御用CPU101は、予告演出の有無を決定するとともに、予告演出の態様を設定する予告演出設定処理を実行する(S8004A)。S8005の処理は、第1実施形態で示した処理と同様の可動物設定処理であり、変動表示結果および変動パターンに応じて、前述のような動作態様で第1可動物140および第2可動物150を動作させるための処理である。次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンや、S8003で設定した変動方向、S8004Aで決定した予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(S8006A)。
なお、この実施の形態では、後述するように、S8004Aの予告演出設定処理においてステップアップ予告演出および一発告知予告演出の設定が行なわれるのであるが、擬似連を伴なわない演出図柄の変動表示を行なう場合には、S8006Aにおいて、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理の設定内容に応じて、ステップアップ予告演出や一発告知予告演出を実行するように設定されたプロセステーブルを選択する場合がある。また、擬似連を伴なう演出図柄の変動表示を行なう場合であれば、初回変動でステップアップ予告演出を実行することに決定されていれば、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出を実行するように設定されたプロセステーブルを選択する(なお、再変動でステップアップ予告演出を実行することに決定されている場合には、後述するS8110A,S8110Bでステップアップ予告演出を実行するように設定されたプロセスデータへの切替えが行なわれて再変動が行なわれる)。また、擬似連を伴なう演出図柄の変動表示を行なう場合、この実施の形態では、最終の再変動でのみ一発告知予告演出を行なう場合があるので、S8005Aでは、一発告知予告演出を実行するように設定されたプロセステーブルを選択することはない。
なお、S8006〜S8009の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
図54は、第2実施形態におけるS8004Aの予告演出設定処理を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出図柄の変動表示中にステップアップ予告演出を実行するか否かを決定するとともに、実行するステップアップ予告演出の種類を決定する(S1601)。
なお、「ステップアップ予告演出」とは、予め定められた順番にしたがって1段階目の演出から複数段階目の演出までの複数の演出を段階的に行なう予告演出である。この実施の形態では、後述するように、ステップごとに異なるキャラクタが登場する演出が実行され、1段階目のステップ1(SU1)の演出から最大で5段階目のステップ5(SU5)の演出までが実行される場合がある。また、ステップアップ予告演出は、必ずしも5段階目のステップ5(SU5)の演出までが実行されるとは限らず、1段階目のステップ1(SU1)の演出だけで終わってしまう場合や、2段階目のステップ2(SU2)の演出まで継続して終わる場合、3段階目のステップ3(SU3)の演出まで継続して終わる場合等、複数の態様がある。なお、ステップアップ予告演出が実行される場合、多くの段階目のステップの演出まで継続する程、大当りに対する期待度が高くなる。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に擬似連が実行される場合には、その初回変動や各再変動ごとに個別にステップアップ予告演出を実行可能である。たとえば、初回変動と1回目の再変動とで両方ともステップアップ予告演出を実行することに決定した場合には、初回変動でステップ1からステップ3までの演出を実行した後に特殊表示結果(チャンス目図柄)が仮停止表示されたことによりステップアップ予告演出を一旦終了し、1回目の再変動において再びステップ1からステップアップ予告演出が開始される。
したがって、この実施の形態では、擬似連が指定されている場合には、S1601において、演出制御用CPU101は、初回変動および各再変動ごとに、ステップアップ予告演出を実行するか否かを決定するとともに、実行するステップアップ予告演出の種類を決定する。
なお、擬似連が指定されている場合、初回変動および各再変動の全てでステップアップ予告演出を実行することに決定されるとは限らず、たとえば、間欠的にステップアップ予告演出が実行される場合もある。すなわち、たとえば、初回変動においてステップアップ予告演出が実行された後に、1回目の再変動ではステップアップ予告演出が出現せず、2回目の再変動において再びステップアップ予告演出がステップ1から実行される場合もある。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(S1602)。ステップアップ予告演出を実行することに決定している場合には、演出制御用CPU101は、S1601で決定したステップアップ予告演出の有無およびステップアップ予告演出の種類を、RAMに設けられたステップアップ予告決定結果格納領域に格納する(S1603)。
図55は、第2実施形態におけるステップアップ予告演出を決定するためのステップアップ予告決定用テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図55(A)は、今回実行する変動表示が大当りとなる場合に用いられるステップアップ予告決定用テーブルである。また、図55(B)は、今回実行する変動表示がはずれとなる場合に用いられるステップアップ予告決定用テーブルである。
図55において、「ステップアップ予告演出なし」とは、ステップアップ予告演出を実行しないことに決定することを示している。また、「SU1」とは、1段階目のステップ1(SU1)の演出のみで終了するステップアップ予告演出を実行することに決定することを示している。また、「SU1→SU2」とは、1段階目のステップ1(SU1)の演出から2段階目のステップ2(SU2)の演出まで継続して終了するステップアップ予告演出を実行することに決定することを示している。また、「SU1→SU2→SU3」とは、1段階目のステップ1(SU1)の演出から3段階目のステップ3(SU3)の演出まで継続して終了するステップアップ予告演出を実行することに決定することを示している。
また、「SU1→SU2→SU3→SU4−1」とは、1段階目のステップ1(SU1)の演出から4段階目のステップ4−1(SU4−1)の演出まで継続して終了するステップアップ予告演出を実行することに決定することを示している。また、この実施の形態では、4段階目の演出として、ステップ4−1(SU4−1)とは別に設けられた分岐ステップ4−2(SU4−2)がある。図55において、「SU1→SU2→SU3→SU4−2」とは、1段階目のステップ1(SU1)の演出から3段階目のステップ3(SU3)の演出まで継続した後、4段階目でステップ4−2(SU4−2)の演出に分岐し、その4段階目の分岐ステップ4−2(SU4−2)の演出で終了するステップアップ予告演出を実行することに決定することを示している。
また、「SU1→SU2→SU3→SU4−1→SU5」とは、1段階目のステップ1(SU1)の演出から最大の5段階目のステップ5(SU5)の演出まで継続して終了するステップアップ予告演出を実行することに決定することを示している。また、「SU1→SU2→SU3→SU4−2→SU5」とは、1段階目のステップ1(SU1)の演出から3段階目のステップ3(SU3)の演出まで継続した後、4段階目でステップ4−2(SU4−2)の演出に分岐し、その後さらに5段階目のステップ5(SU5)の演出まで継続して終了するステップアップ予告演出を実行することに決定することを示している。
図55に示すように、1ステップのみのステップアップ予告演出である「SU1」は、大当り時の割振数が5個で、はずれ時の割振数が20個であるのに対して、2ステップのステップアップ予告演出である「SU1→SU2」は、大当り時の割振数が10個と多く、はずれ時の割振数が15個と少なくなっている。したがって、この実施の形態では、2ステップのステップアップ予告演出が実行される場合には、1ステップのみのステップアップ予告演出が実行される場合と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。また、3ステップのステップアップ予告演出である「SU1→SU2→SU3」は、大当り時の割振数が20個とさらに多く、はずれ時の割振数が10個とさらに少なくなっている。したがって、この実施の形態では、3ステップのステップアップ予告演出が実行される場合には、2ステップのステップアップ予告演出が実行される場合と比較して、さらに大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
また、4ステップのステップアップ予告演出である「SU1→SU2→SU3→SU4−1」や「SU1→SU2→SU3→SU4−2」は、大当り時の割振数の合計数が20個+5個=25個とさらに多く、はずれ時の割振数の合計数が4個+1個=5個とさらに少なくなっている。したがって、この実施の形態では、4ステップのステップアップ予告演出が実行される場合には、3ステップのステップアップ予告演出が実行される場合と比較して、さらに大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
さらに、5ステップのステップアップ予告演出である「SU1→SU2→SU3→SU4−1→SU5」や「SU1→SU2→SU3→SU4−2→SU5」は、はずれ時の割振数の合計数が5個+0個=5個と4ステップのステップアップ予告演出と同じであるものの、大当り時の割振数の合計数が30個+5個=35個とさらに多くなっている。したがって、この実施の形態では、5ステップのステップアップ予告演出が実行される場合には、4ステップのステップアップ予告演出が実行される場合と比較して、さらに大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。
S1601では、演出制御用CPU101は、まず、今回の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する。なお、大当りとなるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンド(S618参照)を確認することによって判定できる。大当りである場合には、演出制御用CPU101は、図55(A)に示す大当り用のステップアップ予告決定用テーブルを選択する。一方、はずれである場合には、演出制御用CPU101は、図55(B)に示すはずれ用のステップアップ予告決定用テーブルを選択する。そして、演出制御用CPU101は、選択したステップアップ予告決定用テーブルを用いて、ステップアップ予告決定用乱数に基づく抽選処理を行ない、ステップアップ予告演出の有無、および実行するステップアップ予告演出の種類を決定する。
図56は、ステップアップ予告演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図56において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。
まず、5ステップの「SU1→SU2→SU3→SU4−1→SU5」のステップアップ予告演出を実行する場合を説明する。この場合、演出図柄の変動表示が開始され、ステップアップ予告演出の開始タイミングとなると、まず、図56(1)に示すように、キャラクタ301が登場して1段階目のステップ1(SU1)の演出が実行される。次いで、ステップの切替タイミングとなると、図56(2)に示すように、別のキャラクタ302が登場して2段階目のステップ2(SU2)の演出が実行される。次いで、ステップの切替タイミングとなると、図56(3)に示すように、さらに別のキャラクタ303が登場して3段階目のステップ3(SU3)の演出が実行される。次いで、ステップの切替タイミングとなると、図56(4−1)に示すように、さらに別のキャラクタ304が登場して4段階目のステップ4−1(SU4−1)の演出が実行される。そして、最後のステップの切替タイミングとなると、図56(5)に示すように、さらに別のキャラクタ305が登場して5段階目のステップ5(SU5)の演出が実行される。
なお、この実施の形態では、1段階目のステップ1(SU1)の演出から3段階目のステップ3(SU3)の演出まで継続した後、4段階目で分岐ステップの演出に分岐する場合がある。この場合、図56(3)に示すステップ3(SU3)の演出を実行した後、ステップの切替タイミングとなると、図56(4−2)に示すように、キャラクタ304とは別のキャラクタ306が登場して分岐ステップであるステップ4−2(SU4−2)の演出が実行される。そして、最後のステップの切替タイミングとなると、図56(5)に示すように、キャラクタ305が登場して5段階目のステップ5(SU5)の演出が実行される。
なお、上記の説明では、1段階目の演出から5段階目の演出までの全てが実行される場合を示したが、たとえば、4ステップのステップアップ予告演出を実行する場合には、図56(1)に示す態様の演出から開始して、図56(4−1)または図56(4−2)に示す態様の演出まで実行して、ステップアップ予告演出を終了する。また、たとえば、3ステップのステップアップ予告演出を実行する場合には、図56(1)に示す態様の演出から開始して、図56(3)に示す態様の演出まで実行して、ステップアップ予告演出を終了する。また、たとえば、2ステップのステップアップ予告演出を実行する場合には、図56(1)に示す態様の演出から開始して、図56(2)に示す態様の演出まで実行して、ステップアップ予告演出を終了する。また、たとえば、1ステップのみのステップアップ予告演出を実行する場合には、図56(1)に示す態様の演出のみを実行して、ステップアップ予告演出を終了する。
また、この実施の形態では、擬似連が実行される場合に、初回変動や各再変動ごとに図56に示すようなステップアップ予告演出が実行される場合がある。この実施の形態では、たとえば、擬似連αが実行される場合にステップアップ予告演出も実行される場合には、演出図柄の変動表示を演出表示装置9の表示画面の左上に縮小表示することによって、擬似連αの演出内容とステップアップ予告演出の演出内容とが重ならないようにする。また、たとえば、擬似連βが実行される場合にステップアップ予告演出も実行される場合には、演出図柄の変動表示を演出表示装置9の表示画面の左上に縮小表示するとともに、擬似連A〜Cに登場するキャラクタA〜Cを縮小表示したり、ステップアップ予告演出の間だけ消去することによって、擬似連βの演出内容とステップアップ予告演出の演出内容とが重ならないようにする。
なお、この実施の形態では、初回変動および各再変動ごとのステップアップ予告演出を演出図柄の変動開始時に一括して決定する場合を示しているが、ステップアップ予告演出の決定タイミングは、この実施の形態で示したものにかぎられない。たとえば、演出図図柄の変動開始時には初回変動のステップアップ予告演出の決定のみを行ない、各再変動において実行するステップアップ予告演出については、その再変動を開始するタイミングでそれぞれ決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、今回の変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(S1604)。なお、大当りとなるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンド(S618参照)を確認することによって判定できる。大当りであれば、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に一発告知予告演出を実行するか否かを決定する(S1605)。
なお、「一発告知予告演出」とは、演出図柄の停止図柄が停止表示される前に大当りが確定することを予告する予告演出である。この実施の形態では、一発告知予告演出は、たとえば、スピーカ27から所定の効果音を出力したり、枠LED28等のランプ/LEDを所定の点灯/点滅パターンで点灯/点滅させることによって実行される。なお、一発告知予告演出の態様は、この実施の形態で示したものに限らず、たとえば、演出表示装置9の表示画面に「大当り確定」等の文字列を表示させたり、所定のキャラクタや図形を表示することによって実行してもよい。
また、一発告知予告演出は、1回の演出図柄の変動表示中に1回だけ実行される。この実施の形態では、擬似連を伴なう変動表示中に一発告知予告演出が実行される場合には、最終の再変動において一発告知予告演出が実行され、初回変動や最終変動以外の再変動では一発告知予告演出が実行されることはない。
なお、この実施の形態において、「1回の演出図柄の変動表示」とは、1つの保留記憶に対して、演出図柄の変動表示を開始してから、擬似連が指定されている場合には仮停止図柄(チャンス目図柄)の全ての仮停止および全ての再変動を経由して、演出図柄の最終停止図柄を最終停止表示するまでの期間を指す。したがって、擬似連における初回変動や各再変動の開始から仮停止図柄の仮停止までの期間等は、1回の演出図柄の変動表示の概念には含まれない。
S1605では、演出制御用CPU101は、一発告知予告演出を実行するか否かを決定するための乱数を用いた抽選処理を行ない、一発告知予告演出を実行するか否かを決定する。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、たとえば、50パーセントの割合で一発告知予告演出を実行することに決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、一発告知予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(S1606)。一発告知予告演出を実行することに決定している場合には、演出制御用CPU101は、一発告知予告演出を実行することを示す一発告知予告フラグをセットする(S1607)。
図57は、第2実施形態における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。この実施の形態では、演出図柄変動中処理において、S8101〜S8109の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
S8109で再変動のタイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、今回再変動のタイミングが到来した再変動が最終の再変動であるか否かを確認する(S8109A)。具体的には、再変動回数1回の擬似連が指定されていた場合であれば(非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2、特殊PG1−3の変動パターンが指定されている場合であれば)、1回目の再変動のタイミングが到来したか否かを確認する。また、再変動回数2回の擬似連が指定されていた場合であれば(スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−6の変動パターンが指定されている場合であれば)、2回目の再変動のタイミングが到来したか否かを確認する。また、再変動回数3回の擬似連が指定されていた場合であれば(スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPA3−7〜スーパーPA3−8の変動パターンが指定されている場合であれば)、3回目の再変動のタイミングが到来したか否かを確認する。
最終の再変動であれば、演出制御用CPU101は、一発告知予告フラグがセットされているか否かを確認する(S8109B)。一発告知予告フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、S8003の変動方向設定処理で決定した変動方向や、S8004の擬似連/リーチ演出設定処理で決定した擬似連演出の種類、S8004Aの予告演出設定処理で決定したステップアップ予告演出および一発告知予告演出に応じた再変動用のプロセスデータへの切替えを行なう(SS8110A)。一方、最終の再変動でない場合(S8109AのN)や一発告知予告フラグがセットされていない場合(S8109BのN)には、演出制御用CPU101は、S8003の変動方向設定処理で決定した変動方向や、S8004の擬似連/リーチ演出設定処理で決定した擬似連演出の種類、S8004Aの予告演出設定処理で決定したステップアップ予告演出に応じた再変動用のプロセスデータへの切替えを行なう(SS8110B)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを再スタートする(S8111)。
S8109〜S8111の処理が実行されることにより、S8110A,S8110Bで切替えられた後のプロセスデータにしたがってS8105が実行され、第1実施形態と同様の態様で各再変動が実行されるとともに、再変動ごとにステップアップ予告演出が実行される場合がある。また、擬似連が実行される場合には、最終の再変動においてのみ一発告知予告演出が実行される場合がある。
なお、S8112〜S8125の処理は、第1実施形態で示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、再変動を実行するごとに開始し直すステップアップ予告演出を実行可能であるとともに、1回の演出図柄の変動表示(1つの保留記憶に対して、演出図柄の変動表示を開始してから演出図柄の最終停止図柄を最終停止表示するまでの期間)中に、ステップアップ予告演出とは異なる一発告知予告演出を1回のみ実行可能である。そのため、1度実行すれば足りる演出を繰返し実行して却って演出が煩わしくなってしまうような事態を防止し、興趣の低下を防止しつつ複数種類の演出を実行することができる。
なお、この実施の形態では、初回変動や各再変動ごとに実行可能な予告演出としてステップアップ予告演出を決定し、1回の演出図柄の変動表示中に1回だけ実行可能な予告演出として一発告知予告演出を実行する場合を示したが、予告演出は、この実施の形態で示したものにかぎられない。たとえば、初回変動や各再変動ごとに実行可能な予告演出としてミニキャラ予告演出を決定したり、1回の演出図柄の変動表示中に1回だけ実行可能な予告演出として先読み予告演出(たとえば、連続演出の態様の先読み予告演出)を決定したりしてもよい。
なお、たとえば、一発告知予告演出は出現した時点で大当りが確定することを認識できる予告演出であるので、擬似連において初回変動や再変動ごとに毎回一発告知予告演出が実行されると、却って遊技者に煩わしく感じさせたり、既に大当り確定を認識しているにもかかわらず派手な演出態様で一発告知予告演出が繰返されると、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、1回の演出図柄の変動表示中に一発告知予告演出を1回だけ実行可能に構成することによって、そのように演出が煩わしくなることを防止し、遊技に対する興趣の低下を防止しつつ複数種類の演出を実行可能にしている。
また、たとえば、先読み予告演出として連続演出を実行可能に構成した遊技機に適用する場合を想定すると、そのような遊技機では、一般に、先読み予告演出としての連続演出が多くの変動表示において連続して行なわれる程、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるように構成される。そのように構成された遊技機において、予告対象となる変動表示より以前の各変動表示において擬似連が実行される場合に、それらの擬似連において初回変動や再変動ごとに先読み予告演出として連続演出を実行してしまうと、同じ演出が何度も繰返される煩わしさに加えて、想定以上に先読み予告演出が繰返し実行されることにより大当りに対する期待度(信頼度)を正しく認識できなくなってしまうおそれがある。そこで、予告対象となる変動表示より以前の各変動表示において、1回の演出図柄の変動表示中に先読み予告演出を1回だけ実行可能に構成することによって、そのように演出が煩わしくなることを防止し、先読み予告演出が想定以上に繰返し実行されることを防止して、大当りに対する期待度(信頼度)を正しく認識できなくなる事態を防止している。また、遊技に対する興趣の低下を防止しつつ複数種類の演出を実行可能にしている。
このような演出図柄の変動表示中に予告演出を実行可能な第2実施形態においても、第1可動物140および第2可動物150の制御に関し、第1実施形態と同様に、第1可動物140と第2可動物150とを用いる演出を実行する処理を行なうことにより、第1実施形態で説明した可動物を駆動する演出を実行することが可能である。
〔第3実施形態〕
第1実施形態では、演出図柄の変動表示中に擬似連を実行する場合、再変動を行なった後にリーチが発生する場合を示したが、リーチの発生タイミングは、第1実施形態で示したものに限らず、たとえば、再変動の前にリーチが発生する場合があるように構成してもよい。以下、再変動の前にリーチが発生する場合がある第3実施形態について説明する。
なお、本実施の形態において、第1実施形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1実施形態と異なる部分について説明する。
図58および図59は、第3実施形態における演出図柄の変動パターンを示す説明図である。また、図60は、第3実施形態における当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。さらに、図61は、第3実施形態におけるはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。図58〜図61に示すように、この実施の形態では、第1実施形態で用いた変動パターンに加えて、はずれ用の変動パターンとしてノーマルPD2−1が加えられ、大当り用の変動パターンとしてノーマルPD2−2が加えられている。
ノーマルPD2−1は、再変動回数1回の擬似連αを伴なうはずれ用の変動パターンである。ノーマルPD2−1の変動パターンを用いて演出図柄の変動表示が行なわれる場合、まず、初回変動で左右の演出図柄が同じ図柄で仮停止してノーマルリーチが発生する。次いで、ノーマルリーチ発生後、たとえば、中の演出図柄を左右と同じ図柄で仮停止させた後、右の図柄を1つ滑らせてチャンス目図柄が仮停止した状態とし、その後、再変動を開始する。そして、その再変動の後に再び左右の演出図柄が同じ図柄で停止してノーマルリーチを発生させ、最終的にリーチはずれ図柄を最終停止表示させる。
また、ノーマルPD2−2は、再変動回数1回の擬似連αを伴なう大当り用の変動パターンである。ノーマルPD2−2の変動パターンを用いて演出図柄の変動表示が行なわれる場合、まず、初回変動で左右の演出図柄が同じ図柄で仮停止してノーマルリーチが発生する。次いで、ノーマルリーチ発生後、たとえば、中の演出図柄を左右と同じ図柄で仮停止させた後、右の図柄を1つ滑らせてチャンス目図柄が仮停止した状態とし、その後、再変動を開始する。そして、その再変動の後に再び左右の演出図柄が同じ図柄で停止してノーマルリーチを発生させ、最終的に大当り図柄を最終停止表示させる。
以上のように、この実施の形態では、ノーマルPD2−1やノーマルPD2−2の変動パターンが決定された場合には、再変動の前にノーマルリーチが発生する場合がある。そのように、一度ノーマルリーチが発生した後に擬似連が始まるようなケースを設けるようにすることによって、擬似連が実行される場合の遊技に対する興趣をより向上させている。
ただし、リーチが発生した後に擬似連が発生した場合に、その擬似連の後にリーチが発生しない(いわゆる擬似連ガセ)ように構成してしまうと、リーチとなって大当りに対する遊技者の期待感を一旦高めた後に、擬似連を経てリーチが消滅してしまうことにより、遊技者を却って落胆させてしまうことになる。そこで、この実施の形態では、再変動の前にリーチを発生させる場合には、擬似連の後に必ず再びリーチを発生するようにし、遊技者が一度抱いた期待感を損なうことを防止している。たとえば、図58に示す例では、非リーチPA1−4の変動パターンは、擬似連後にリーチとならない擬似連ガセの変動パターンであるが、この実施の形態では、そのように擬似連後にリーチとならない場合には擬似連前もリーチとなる場合がないように変動パターンを構成することによって、リーチ後のタイミングで擬似連ガセを行なうことに決定される場合がないようにしている。
なお、この実施の形態では、初回変動でノーマルリーチを発生させた後、チャンス目図柄を仮停止表示させてから再変動を行なう場合を示したが、このような再変動の態様に限らず、たとえば、リーチはずれ図柄を仮停止表示させてから再変動を行なうように構成してもよい。また、たとえば、ノーマルリーチを発生させた後、全部または一部の図柄を仮停止させることなく、そのまま再変動に移行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、ノーマルリーチを発生させた後に再変動を1回だけ行なう場合を示したが、ノーマルリーチを発生させた後に再変動を2回以上行なうようにしてもよい。また、この実施の形態では、再変動の後に再びノーマルリーチのみを発生させる場合を示したが、再変動の後に再びノーマルリーチを発生させた後にさらにスーパーリーチに発展させるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、予め用意される変動パターンが異なるだけで、遊技制御用マイクロコンピュータ560および演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する処理内容自体は、第1実施形態で示したものと同様である。したがって、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1実施形態と同様の処理にしたがって、S301の変動パターン設定処理を実行して変動パターンを決定するとともに変動パターンコマンドを送信する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1実施形態と同様の処理にしたがって、S800の変動パターンコマンド受信待ち処理〜S803の演出図柄変動停止処理を実行して、演出図柄の変動表示を実行する。そして、そのような処理が実行されることにより、ノーマルPD2−1やノーマルPD2−2の変動パターンが指定された場合であれば、初回変動でノーマルリーチが発生した後に再変動が実行され、さらに、その後に再びノーマルリーチが発生するような演出が実行される。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、擬似連を実行した後にリーチ演出を実行する場合、リーチ状態となった後のタイミングで再変動を実行可能である一方で、擬似連を実行した後にリーチ演出を実行しない場合、リーチ状態となった後のタイミングでは再変動を実行しないように構成されている。そのため、リーチ状態となった後のタイミングでは再変動を実行しないので、リーチ状態となることで大当りに対する遊技者の期待感を向上させた後に、擬似連を実行した後にリーチ演出を実行しないことで遊技者を落胆させることを防止することができる。すなわち、遊技者が一度抱いた期待感を損なうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、リーチ状態となるタイミングを遊技制御用マイクロコンピュータ560側で決定する場合を示したが、演出制御用マイクロコンピュータ100側で決定するように構成してもよい。この場合、たとえば、変動パターンには擬似連のみが指定されているようにし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンで擬似連が指定されている場合には、再変動の前のタイミングでリーチとするか否かと、再変動の後のタイミングでリーチとするか否かを、それぞれ個別の抽選処理で決定するようにしてもよい。ただし、この場合に、再変動の前のタイミングでリーチとすると決定する場合には、必ず再変動の後のタイミングでもリーチとすると決定するように構成すればよい。
また、この実施の形態で示した再変動の前のタイミングでもリーチ状態とする構成に、さらに、第2実施形態で示したステップアップ予告演出や一発告知予告演出を実行する構成を組合せてもよい。また、第3実施形態においては、ノーマルPD2−1,PD2−2のような再変動の前のタイミングでもリーチ状態となる変動パターンについても、前述のような第1可動物140の単独動作、および、第1可動物140および第2可動物150の可動物同時動作を実行させてもよい。たとえば、再変動時および再変動後のノーマルリーチ終了前のタイミングにおいて、可動物の動作を実行可能とする処理を行なうようにしてもよく、再変動前のノーマルリーチの終了前のタイミングにおいても、可動物の動作を実行可能とする処理を行なうようにしてもよい。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態を説明する。第4実施形態では、第1可動物のその他の例を説明する。
図62は、第4実施形態によるパチンコ遊技機1に設けられた可動物の構成および動作態様を示す拡大正面図である。図62に示す第1可動部材144は、たとえば円盤形状のような所定形状をなし7セグメント表示器のように複数種類の数字を表示可能な表示部147が設けられ、ワイヤー等の線状部材146により上方から吊下げられたものであり、演出表示装置9の表示画面周囲における右上方部において、パチンコ遊技機1の内部に収納可能に設けられている。第1可動物144は、パチンコ遊技機1の内部に設けられたステッピングモータよりなる第1可動物用モータ134を駆動源として駆動される。
第1可動物144は、標準状態としてパチンコ遊技機1の内部に収納されており、スーパーリーチで擬似連となるときのような所定の動作条件が成立したときに、図62(a)〜(c)のように表示画面の前面に出現する単独動作をすることが可能である。
たとえば、図62(a)〜(c)に示すように、第1可動物144は、スーパーリーチで擬似連となるときにおいて、擬似連の再変動が実行されるごとに出没し、出現するごとに、表示部147で表示する数値が異なるように制御される。たとえば、擬似連において、1回目の再変動では、図62(a)に示すように表示部147で「1」を表示し、2回目の再変動では、図62(b)に示すように表示部147で「2」を表示し、3回目の再変動では、図62(c)に示すように表示部147で「3」を表示する。これにより、第1可動物144により、擬似連における何回目の再変動であるかを特定可能な情報を示すことができる。第1可動物144は、擬似連の各再変動の開始時に所定時間出現した後、内部に引き込まれる。このような動作態様で第1可動物144が動作することにより、擬似連の再変動が実行されていることを遊技者に明確に報知することができる。また、このような第1可動物144の動作は、前述したような連続予告にも適用可能であり、その場合には、連続予告が実行されていることを遊技者に明確に報知することができる。
なお、表示部147で数値を表示するタイミングは、第1可動物144の出現中の全期間であってもよく、たとえば、第1可動物144が出現して一時停止したとき以後の期間のような一部期間であってもよい。
このように、第4実施形態による第1可動物144の単独動作は、再変動ごとに同じ出没動作するときに表示部147で表示する数値を変えることにより、擬似連の再変動が何回目かを遊技者に報知することが可能となるものである。なお、第1可動物144については、出現するときの動作態様を複数設け、再変動ごとに異なる出現動作態様で動作させる制御を行なうようにしてもよい。たとえば、第1可動物144が出現するときの動作速度を、再変動1回目>再変動2回目>再変動3回目、または、再変動1回目<再変動2回目<再変動3回目というような関係となるように、異ならせるように制御してもよい。また、第1可動物144が出現して一旦停止するときの位置を再変動回ごとに異ならせるように制御してもよい。
また、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展演出の実行時のように、第1可動物144および第2可動部材150の両方が、表示画面の前面に出現する動作が実行されるときには、たとえば、図62(e)のように、特定の数字を表示する。この例では、特定の数字としては、擬似連において表示される数字のうちの遊技者にとって最も有利と感じられる数字(「3」)が表示される。このような数字を用いる理由は、擬似連においては、再変動回数が多くなる程、遊技者にとって有利な状態となることが期待できるので、期待感が高いことを示すためである。このような動作態様で第1可動物144および第2可動部材150が動作することにより、確変大当りであることを遊技者に明確に報知することができる。
なお、第1可動物144および第2可動部材150の両方が、表示画面の前面に出現する動作が実行されるときには、擬似連において表示される数字以外の数字(たとえば、「4」等)を表示部147で表示するようにしてもよい。このようにすれば、擬似連のときに表示される数字とは異なる数字が表示されることで、擬似連とは異なる価値が付与されることを特定することが可能となり、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態を説明する。第5実施形態では、第1可動物のその他の例を説明する。
図63は、第5実施形態によるパチンコ遊技機1に設けられた可動物の構成および動作態様を示す拡大正面図である。図63に示す第1可動部材145は、たとえば円盤形状のような所定形状をなしており、星印のような所定の装飾がされ、ワイヤー等の線状部材146により上方から吊下げられたものであり、演出表示装置9の表示画面周囲における中央上方部において、パチンコ遊技機1の内部に収納可能に設けられている。第1可動物145は、パチンコ遊技機1の内部に設けられたステッピングモータよりなる第1可動物用モータ135を駆動源として駆動される。
第1可動物145は、標準状態としてパチンコ遊技機1の内部に収納されており、スーパーリーチで擬似連となるときのような所定の動作条件が成立したときに、図63(a)〜(c)のように表示画面の前面に出現する単独動作をすることが可能である。
たとえば、図62(a)〜(c)に示すように、第1可動物145は、スーパーリーチで擬似連となるときにおいて、擬似連の再変動が実行されるごとに出没する動作態様が異なるように制御される。たとえば、擬似連において、1回目の再変動では、図63(a)に示すように1回出現(出没)し、2回目の再変動では、図63(b)に示すように2回出現(出没)し、3回目の再変動では、図63(c)に示すように3回出現(出没)する。これにより、第1可動物145の動作態様により、擬似連における何回目の再変動であるかを示すことができる。第1可動物145は、擬似連の各再変動の開始時に所定時間中に前述のような回数だけ出没した後、内部に引き込まれる。このような動作態様で第1可動物145が動作することにより、擬似連の再変動が実行されていることを遊技者に明確に報知することができる。また、このような第1可動物144の動作は、前述したような連続予告にも適用可能であり、その場合には、連続予告が実行されていること、および、連続予告の変動の回数を遊技者に明確に報知することができる。
第5実施形態による第1可動物145の単独動作は、再変動ごとに同じ出没動作をするが、その出没動作回数を変えることにより、擬似連の再変動が何回目かを遊技者に報知することが可能となるものである。なお、第1可動物145については、出現するときの動作態様を複数設け、再変動ごとに異なる出現動作態様で動作させる制御を行なうようにしてもよい。たとえば、第1可動物145が出現するときの動作速度を、再変動1回目>再変動2回目>再変動3回目、または、再変動1回目<再変動2回目<再変動3回目というような関係となるように、異ならせるように制御してもよい。また、第1可動物145が出現して一旦停止するときの位置を再変動回ごとに異ならせるように制御してもよい。
また、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展演出の実行時のように、第1可動物145および第2可動部材150の両方が、表示画面の前面に出現する動作が実行されるときには、たとえば、図63(e)のように、特定回数出現(出没)する。この例では、特定回数出現時の回数としては、擬似連において実行される出現(出没)回数のうちの遊技者にとって最も有利と感じられる出現(出没)回数(3回)で出現(出没)する。このような出現(出没)回数とする理由は、擬似連においては、再変動回数が多くなる程、遊技者にとって有利な状態となることが期待できるので、期待感が高いことを示すためである。このような動作態様で第1可動物145および第2可動部材150が動作することにより、確変大当りであることを遊技者に明確に報知することができる。
なお、第1可動物145および第2可動部材150の両方が、表示画面の前面に出現する動作が実行されるときには、擬似連において実行される出現(出没)回数以外の出現(出没)回数(たとえば、4回等)で第1可動物145を動作するようにしてもよい。このようにすれば、擬似連のときに出現(出没)する回数とは異なる回数で出現(出没)することで、擬似連とは異なる価値が付与されることを特定することが可能となり、遊技者の期待感をより一層向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図45および図46に示すように、同じキャラクタが登場する擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せ(擬似連AとスーパーリーチA、擬似連BとスーパーリーチB、擬似連CとスーパーリーチC)となる場合に、大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなり(「高信頼度」となり)、それ以外の組合せの場合に「中信頼度」や「低信頼度」となるようにしたので、複数の可変表示において実行される擬似連演出と、その後に実行されるリーチ演出との組合せに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。さらに、図2、図62、および、図63に示すように、擬似連演出の実行を示唆する動作を第1可動物140,144,145を動作させることにより行ない、突然確変大当りを示唆する動作を第2可動物150を動作させることにより行ない、確変大当りを示唆する動作を第1可動物140,144,145および第2可動物150を動作させることにより行なうので、遊技に対する興趣をより一層向上させることができる。
(2) 先読み予告演出についても、擬似連演出と同様に、先読み予告演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せによって、大当りに対する期待度(信頼度)が異なるように構成することにより、複数の可変表示において実行される先読み予告演出と、その後に実行されるリーチ演出との組合せに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。さらに、特定の演出の実行を示唆する動作を第1可動体が行なう第1の動作演出と、先読み予告演出についても、擬似連演出と同様に、図2、図62、および、図63に示すように、先読み予告演出の実行を示唆する動作を第1可動物140,144,145を動作させることにより行ない、突然確変大当りを示唆する動作を第2可動物150を動作させることにより行ない、確変大当りを示唆する動作を第1可動物140,144,145および第2可動物150を動作させることにより行なうので、遊技に対する興趣をより一層向上させることができる。
(3) 再変動の回数にかかわらず、図45および図46に示すように、同じキャラクタが登場する擬似連演出の種類とスーパーリーチ演出の種類との組合せ(擬似連AとスーパーリーチA、擬似連BとスーパーリーチB、擬似連CとスーパーリーチC)となる場合に、大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなり(「高信頼度」となり)、それ以外の組合せの場合に「中信頼度」や「低信頼度」となるようにしたことにより、再変動の実行回数が同じ回数であっても大当りに対する期待度が異なるケースを設けることができるので、擬似連演出および先読み予告演出のような特定の演出と、その後に実行されるリーチ演出との組合せにさらに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(4) たとえば、図40に示すように、再変動3回の擬似連αが実行される場合、可変表示方向の組合せが異なるパターンA〜パターンMの各変動方向パターンのうち、パターンMが大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるように判定値が割振られており、以下、パターンL、パターンK、・・・の順に徐々に大当りに対する期待度(信頼度)が低くなっていくように判定値が割振られている。これにより、複数の可変表示が実行される場合に可変表示方向の組合せに注目させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(5) 第2実施形態に示すように、S8109B,S8110Aを実行することにより、擬似連が実行される場合であっても最終の再変動でのみ一発告知予告演出を実行可能であることによって、1回の演出図柄の変動表示中に一発告知予告演出を1回のみ実行可能であるので、1度実行すれば足りる演出を繰返し実行して却って演出が煩わしくなってしまうような事態を防止し、興趣の低下を防止しつつ複数種類の演出を実行することができる。
(6) 第3実施形態に示すように、S800〜S803を実行するときに、ノーマルPD2−1、ノーマルPD2−2の変動パターンが指定されている場合には、初回変動でノーマルリーチが発生した後に再変動を実行し、さらに、その後に再びノーマルリーチを発生させる。これに対して、図58〜図61に示すように、初回変動でノーマルリーチが発生した後に再変動が実行されたにもかかわらず、その後ノーマルリーチとならない変動パターンが存在しないように、変動パターンが設定されている。このようにすれば、擬似連演出および先読み予告演出のような特定の演出を実行した後にリーチ演出を実行しない場合、リーチ状態となった後のタイミングでは再可変表示を実行しないので、リーチ状態となることで遊技者にとって有利な状態に対する遊技者の期待感を向上させた後に、特定の演出を実行した後にリーチ演出を実行しないことで遊技者を落胆させることを防止することができる。すなわち、遊技者が一度抱いた期待感を損なうことを防止することができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
(3) また、上記に示した各実施の形態で示した変動方向組合せ演出や擬似連/スーパーリーチ組合せ演出を行なう構成は、パチンコ遊技機に限らず、様々な形態の遊技機に適用することができる。たとえば、上記に示した各実施の形態で示した変動方向組合せ演出や擬似連/スーパーリーチ組合せ演出を行なう構成をスロット機に適用するようにしてもよい。
(4) スロット機では、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転を開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに入賞ラインに予め定められた入賞図柄の組合せ(たとえば、7−7−7)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。また、このようなスロット機では、前面扉に液晶表示器が配置されたものがあり、入賞が発生する可能性を予告する特定演出をしたり、停止ボタンの操作順等を示唆するような演出を行なう場合がある。停止ボタンの操作順等を示唆するような演出は、AT(Assist Time)と呼ばれる。このようなスロット機においては、遊技者に付与される有利価値として、たとえば、前述のAT(Assist Time)が含まれる。ATは、50ゲームを実行する期間継続するAT、および、100ゲームを実行する期間継続するATのように、有利価値の大きさが異なる複数種類のATから選択されたものが実行される。そのようなスロット機において、上記に示した各実施の形態の構成を適用し、スロット機の液晶表示器で図柄の変動表示を行なう際に、変動方向組合せ演出や擬似連/スーパーリーチ組合せ演出を実行するように構成してもよい。また、このようにスロット機の液晶表示器で図柄の変動表示を行なう際に擬似連または先読み予告に相当する演出を実行する場合には、前述の第1〜第5実施形態に示したような第1可動物140,144,145および第2可動物150と同様の可動物を液晶表示器の周辺に出没可能に設けてもよい。そのような可動物を用いて、擬似連演出に相当する演出を実行するとき、または、先読み予告演出に相当する演出等の特定演出を実行するときには、第1可動物を単独で駆動制御し、また、たとえば、有利価値としての50ゲームを実行する期間継続するATを示唆するときには、第2可動物を単独で駆動制御し、50ゲームを実行する期間継続するATよりも有利価値が大きい100ゲームを実行する期間継続するATを示唆するときには、第1可動物および第2可動物を同時に駆動制御する制御を、ATを開始するゲームより前のゲームにおいて実行すれば、第1〜第5実施形態で示したパチンコ遊技機1と同様の効果が得られる可動物の制御を実現することができる。
(5) また、たとえば、上記に示した各実施の形態で示した変動方向組合せ演出や擬似連/スーパーリーチ組合せ演出を行なう構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(たとえば、50個)の遊技玉が封入領域内(たとえば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(たとえば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイント等を加算する処理が行なわれる。そのような封入循環式のパチンコ機において、上記に示した各実施の形態の構成を適用し、封入循環式のパチンコ機の演出表示装置で演出図柄の変動表示を行なう際に、変動方向組合せ演出や擬似連/スーパーリーチ組合せ演出を実行するように構成してもよい。
(6) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(7) 前述した実施の形態では、演出表示装置9がパチンコ遊技機1と一体構成された構造例を示した。しかし、これに限らず、演出表示装置9は、パチンコ遊技機1とは別体構成されたものであってもよい。
(8) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。