JP5542790B2 - 原子炉状態監視装置およびその監視方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉の状態を監視する原子炉状態監視装置およびその監視方法に関する。
原子力プラントの過酷事故後において、圧力容器および格納容器内の状態を把握することは、事故収束に向けて的確な対応を行う上で重要である。
従来、原子力プラントは、通常運転時の監視に加え、事故時を想定した計測系を備える。例えば、格納容器内の水素や酸素濃度、放射能のサンプリングや、放射線モニタなどが行われ、燃料の破損状況や燃料の破損による水素、放射性物質の燃料からの放出がモニタリングされている(例えば特許文献1〜3参照)。
一方、燃料の破損を防止する上で、水位の監視は重要である。例えば、沸騰水型原子炉(BWR)においては、差圧式水位計が用いられ、通常運転時の水位のほか、燃料領域までの水位低下を監視する(例えば特許文献4参照)。また、差圧式水位計は、燃料の冷却などに使われる冷却水を溜めるサプレッションチエンバーの水位計測にも用いられる(例えば特許文献5参照)。
TMI−2(スリーマイル島2号機)事故以降においては、炉心冷却の把握に対応するため、計測系の強化が検討された。例えば、加圧水型原子炉には、熱電対式水位監視が圧力容器上部に設置されうる(例えば特許文献6参照)。さらに、欧州などでのチエルノブイリ事故以降、監視手法の多様化が求められるなど安全対策の見直しが行われた。
水位監視についても多様化が要求され、例えば、超音波式、マイクロ波式、熱電対式や炉外ガンマ線による水位監視が検討されている(例えば特許文献7〜10参照)。
その他、格納容器内の状態監視として、流量や圧力、様々な位置での空気温度(雰囲気温度)や装置などの表面温度が計測されている。
特表2008−522137号 実開平1-134299号公報 特開2010−48752号公報 特開2007−205912号公報 特開2008−232698号公報 特開平8−220284号公報 特開2009−271056号公報 特開2010−276593号公報 特開2008−170223号公報 特開2007−64635号公報
格納容器内の放射線量の把握に関して、燃料が破損し、格納容器内にCs(セシウム)−134、Cs−137、I(ヨウ素)−131などの希ガスやエアロゾル気体が充満した場合、従来の特許文献1〜3の装置は、燃料の破損は検知できる。しかし、特許文献1〜3の装置は、放射線検出器近傍の空気中の希ガスなどの濃度を監視するのみであり、燃料の新たな破損や冷却状態の把握に寄与する情報を得ることはできない。
また、燃料溶融後の燃料位置推定には、放射線強度分布の測定が有効である。しかし、特許文献1〜2の装置は、気体をサンプリングするために用いられるものである。特許文献3の装置は、検出器の設置位置における周辺雰囲気中の放射性物質からの放射線が支配的となり、原子炉停止後の燃料からの放射線を検出することはできない。このため、特許文献1〜3の装置は、燃料の破損状況の進展や、燃料位置の推定に用いることができないという課題があった。
また、従来の技術は、燃料冷却の的確な監視は実現できなかった。
すなわち、特許文献4、5の差圧式水位計は、BWRのような圧力容器内が沸騰状態であっても、格納容器内の冷却水の質量換算水位(水量)を評価する最も実績のある方法である。しかし、特許文献4、5の差圧式水位計は、急激な減圧沸騰時においては、基準水柱内の水が蒸発する恐れがある。
また、特許文献6の熱電対式、特許文献7、8の超音波式、特許文献9のマイクロ波式の水位計測装置は、質量換算の水位を直接測るものではない。
つまり、熱電対式は、ヒータによる加熱が周囲の水によりどの程度冷えるかを熱電対で測定することが原理となっており、直接水による冷却性能をモニタリングする。また、BWRでは燃料上部の構造が複雑なため、熱電対式水位計は圧力容器下部から挿入される。このため、熱電対式の水位計は、圧力容器下部に燃料が落下した場合は測定できなくなるという課題がある。
超音波式やマイクロ波式は、基準水中を圧力容器外に設ける場合、差圧式と同様に減圧沸騰により配管内の水位が喪失する恐れがある。また、超音波式やマイクロ波式は、水中・気中の界面の状態に応じて、超音波やマイクロ波での特性によって決まる水位を測定する。
このように、長所・短所を考慮して複数の異なる原理の水位計測手法を用い、多様化することで計測系の信頼性は向上できる。しかし、複数の水位計測装置を設置することは、設備費用を膨大させる。すなわち、シンプルな装置構成により、相互に信頼性を確保できる装置の組み合わせを選定することが課題であった。
さらに、過酷事故時における燃料波損後においても、想定される様々な状況で測定量の異なる複数の水位計の相互の相関を明確にし、故障しているものを適切に判断し、除外し、的確な燃料の冷却状態を運転員に示すことが課題であった。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、複数の放射線モニタを利用し、炉内状況の推定が可能な原子炉状態監視装置およびその監視方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る原子炉状態監視装置は、上述した課題を解決するために、圧力容器を囲む生体遮蔽壁に対して格納容器側であって、前記圧力容器外の放射性物質による雰囲気中の放射線量を検出し、放射線量を計測する遮蔽外放射線計測装置と、前記生体遮蔽壁に対して前記圧力容器側の放射線量を検出し、放射線量を計測する遮蔽内放射線計測装置と、前記圧力容器内に収容された燃料の放射線量を検出し、放射線量を計測する燃料放射線計測装置と、前記燃料放射線計測装置より計測された放射線量と前記遮蔽外放射線計測装置より計測された放射線量との差分を補正後燃料放射線量として求め、求まる前記補正後燃料放射線量を用いて、予め求められた放射線量と前記圧力容器内の冷却水の水量に対応する水位との関係を示す情報を記憶する記憶部から前記情報を読み出し、読み出した前記情報を補正し、補正した前記情報から前記遮蔽内放射線計測装置より計測された放射線量に対応する前記冷却水の水位を水位評価値として取得する水量評価装置と水量評価装置とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る原子炉状態監視方法は、上述した課題を解決するために、圧力容器を囲む生体遮蔽壁に対して格納容器側であって、前記圧力容器外の放射性物質による雰囲気中の放射線量を検出し、放射線量を計測する遮蔽外放射線計測ステップと、前記生体遮蔽壁に対して前記圧力容器側の放射線量を検出し、放射線量を計測する遮蔽内放射線計測ステップと、前記圧力容器内に収容された燃料の放射線量を検出し、放射線量を計測する燃料放射線計測ステップと、前記燃料放射線計測ステップで計測された放射線量と前記遮蔽外放射線計測ステップで計測された放射線量との差分を補正後燃料放射線量として求め、求まる前記補正後燃料放射線量を用いて、予め求められた放射線量と前記圧力容器内の冷却水の水量に対応する水位との関係を示す情報を記憶する記憶部から前記情報を読み出し、読み出した前記情報を補正し、補正した前記情報から前記遮蔽内放射線計測ステップで計測された放射線量に対応する前記冷却水の水位を水位評価値として取得する水位評価ステップとを備えたことを特徴とする。
本発明に係る原子炉状態監視装置およびその監視方法においては、複数の放射線モニタを利用し、炉内状況を推定することができる。
第1実施形態における原子炉状態監視装置の構成図。 圧力容器内の水量を評価する水量評価処理を説明するフローチャート。 炉心下部用ガンマ線検出器で検出されたガンマ線量と水位との関係を示すグラフ。 炉心用ガンマ線検出器により計測されるガンマ線量と、冷却水の水位との関係を示す線量・水位線図。 図4の領域Bに冷却水の水位がある場合の原子炉の説明図。 図4の領域Cに冷却水の水位がある場合の原子炉の説明図。 第2実施形態における原子炉状態監視装置の構成図。 ガンマ線またはヒータの熱に基づいて検出される熱電対水位計の検出結果を、代表的な原子炉の運転状態と冷却水の水位との関係にそれぞれ対応させた表。
[第1実施形態]
本発明に係る原子炉状態監視装置およびその監視方法の第1実施形態を添付図面に基づいて説明する。以下の実施形態においては、原子炉に沸騰水型原子炉を適用して説明する。
図1は、第1実施形態における原子炉状態監視装置1の構成図である。
原子炉圧力容器(圧力容器)2は、略円筒形状で上下方向を軸方向とする容器である。圧力容器2は、原子炉の燃料3(炉心)を格納する。燃料3には、中性子を吸収する制御棒(図示せず)が挿抜可能となっており、制御棒は圧力容器2の下部を貫通して配置される。圧力容器2は、冷却水4を供給する供給配管5と、圧力容器2内で発生した蒸気を取り出すための排出配管6を有する。
冷却水4は、供給配管5から供給された後、圧力容器2の内部であって、燃料3の水平方向外側の環状部を下方に流れる。冷却水4は、圧力容器2の下部に流れ込み、燃料3の下部から燃料3に流入して上昇する。冷却水4は、燃料3で加熱されることにより沸騰し、気水分離器7で蒸気と水分とに分離される。蒸気乾燥機8で乾燥された飽和蒸気9は、排出配管6で圧力容器2から排出され、蒸気タービン(図示せず)を駆動し、発電に寄与する。蒸気は、蒸気タービンを駆動した後に復水器(図示せず)で液体に戻される。液体は、供給配管5を通じて再び圧力容器2に冷却水4として供給される。また、気水分離器7で分離された水分は、供給配管5で供給される冷却水4と共に、燃料3の外部の環状部を下方に流れる。
圧力容器2は、原子炉格納容器(格納容器)10により囲われる。また、圧力容器2と格納容器10との間には、圧力容器2を囲むように生体遮蔽壁11が設けられる。生体遮蔽壁11は、原子炉運転時や停止時において燃料3から放出される放射線を遮蔽する。
格納容器10には、炉心上部用ガンマ線検出器15、炉心下部用ガンマ線検出器16および雰囲気用ガンマ線検出器17が設けられる。各ガンマ線検出器15〜17は、それぞれ飛来するガンマ線量を検出する。
炉心上部用ガンマ線検出器15は、生体遮蔽壁11に対して圧力容器2側に設けられ、燃料3(炉心)の上端3aよりも上方に設けられる。炉心下部用ガンマ線検出器16は、生体遮蔽壁11に対して圧力容器2側に設けられ、燃料3の下端3bよりも下方に設けられる。雰囲気用ガンマ線検出器17は、生体遮蔽壁11に対して格納容器10側に設けられ、圧力容器2外の放射性物質から放出される雰囲気中のガンマ線量を検出する。例えば、雰囲気用ガンマ線検出器17は、過酷事故の発生に伴い圧力容器2より格納容器10の雰囲気中に漏れ出した放射性物質により放出されるガンマ線を検出する。
また、圧力容器2内には、燃料3内に挿入された出力監視用中性子検出器18が設けられる。出力監視用中性子検出器(中性子検出器)18は、運転時における燃料3からのガンマ線量を検出する。
炉心上部用ガンマ線検出器15および炉心下部用ガンマ線検出器16は、それぞれ炉心用ガンマ線計測装置21に接続される。雰囲気用ガンマ線検出器17は、雰囲気用ガンマ線計測装置23に接続される。各検出器15〜17は、検出結果を各計測装置21、23に送信する。また、各計測装置21、23は、水量評価装置24と接続され、取得した計測結果を水量評価装置24に送信する。
中性子検出器18は、出力監視モニタ25に接続される。出力監視モニタ25は、中性子検出器18の検出結果を測定し評価する。
水量評価装置24および出力監視モニタ25は、得られた計測結果を炉心状態表示装置26に表示させる。
次に、第1実施形態における原子炉状態監視装置1の動作を説明する。
図2は、圧力容器2内の水量を評価する水量評価処理を説明するフローチャートである。
この水量評価処理は、例えば、原子炉の停止後における水量の評価に用いることができる。また、水量評価処理は、例えば苛酷事故発生後において原子炉の運転が停止され、燃料3や圧力容器2の破損により格納容器10内の雰囲気中に放射性物質が放出された場合に、圧力容器2内の水量(冷却水の質量)を求める場合に特に有効な処理である。
ステップS1において、炉心上部用ガンマ線検出器15は、生体遮蔽壁11に対して圧力容器2側であって、燃料上端3aより上方のガンマ線量を検出する。炉心上部用ガンマ線検出器15は、生体遮蔽壁11内に設置されていることから、燃料3から発生したガンマ線と、冷却水4に溶け込んだ放射性物質とから放出されるガンマ線を計測する。炉心用ガンマ線計測装置21(遮蔽内放射線計測装置)は、検出結果に基づいてガンマ線量を計測する。
ここで、冷却水4は、N(窒素)−13およびN−16である核種を主に含む。燃料上端3aより上方に水位がある場合、炉心上部用ガンマ線検出器15の検出値に対しては、冷却水4中にある核種が主に寄与する。N−13は半減期が約10分、N−16は半減期が約7秒である。
このため、N−16より放出されるガンマ線は、原子炉の運転停止直後(約7秒後)に急激に低下する。また、N−13より放出されるガンマ線は、原子炉の運転停止10分経過後に低下する。
すなわち、運転停止後10分を経過した場合には、冷却水4中の核種によるガンマ線の影響を考慮する必要はないが、10分以内においては冷却水4中の核種が検出結果に及ぼす影響を考慮する必要がある。
そこで、N−13の電子対消滅に伴うガンマ線のエネルギは511keVであるため、炉心用ガンマ線計測装置21は、炉心上部用ガンマ線検出器15より検出された値のうち511keV以上のガンマ線を計測に用いる。これにより、炉心用ガンマ線計測装置21は、運転停止後からの経過時間によらずに冷却水4中の影響を受けることなく燃料3より発生するガンマ線量を検出することができる。
ステップS2において、炉心下部用ガンマ線検出器16は、生体遮蔽壁11に対して圧力容器2側であって、燃料下端3bより下方のガンマ線量を検出する。炉心下部用ガンマ線検出器16は、生体遮蔽壁11内に設置されていることから、燃料3から発生したガンマ線と、冷却水4に溶け込んだ放射性物質とから放出されるガンマ線を計測する。炉心用ガンマ線計測装置21(燃料放射線計測装置)は、検出結果に基づいてガンマ線量を計測する。炉心用ガンマ線計測装置21は、上述した通り、冷却水4中に含まれる核種の影響を考慮してガンマ線量を測定する。
ここで、図3は、炉心下部用ガンマ線検出器16で検出されたガンマ線量と水位との関係を示すグラフである。
炉心下部用ガンマ線検出器16(炉心用ガンマ線計測装置21)で検出されるガンマ線量は、水位が燃料上端3aから燃料下端3b手前にある場合、ほぼ変化しない。また、炉心下部用ガンマ線検出器16の検出値は、燃料3から放出されるガンマ線量、すなわち燃料3の出力に依存する値となる。これにより、炉心用ガンマ線計測装置21は、ガンマ線量のトレンドを監視し、得られたガンマ線量が平坦となる場合、燃料3から放出されるガンマ線量を評価に用いることができる。すなわち、水位が燃料上端3aから燃料下端3b手前の範囲内にある場合には、炉心下部用ガンマ線検出器16は、燃料3のガンマ線量を検出することができる。
ステップS3において、雰囲気用ガンマ線検出器17は、生体遮蔽壁11に対して格納容器10側の雰囲気中におけるガンマ線量を検出する。雰囲気用ガンマ線検出器17は、生体遮蔽壁11より外側に配置されることから、通常であれば燃料3からのガンマ線はほとんど検出されない。このため、雰囲気用ガンマ線検出器17は、格納容器10の雰囲気中を浮遊する放射性物質から放出されるガンマ線を主に計測する。雰囲気用ガンマ線計測装置23(遮蔽外放射線計測装置)は、検出結果に基づいてガンマ線を計測する。
ステップS4において、水量評価装置24は、炉心下部用ガンマ線検出器16(炉心用ガンマ線計測装置21)により検出されたガンマ線量と、雰囲気用ガンマ線検出器17(雰囲気用ガンマ線計測装置23)により計測されたガンマ線量との差分を補正後燃料ガンマ線量として求める。すなわち、炉心下部用ガンマ線検出器16により計測された燃料3より放出されるガンマ線量には、格納容器10の雰囲気中に浮遊する放射性物質から放出されるガンマ線量が含まれる可能性がある。このため、水量評価装置24は、燃料3からのガンマ線量の誤差要因となる、格納容器10の雰囲気中に浮遊する物質から放出されるガンマ線量を排除する。
このとき、水量評価装置24は、雰囲気用ガンマ線検出器17と炉心下部用ガンマ線検出器16との感度の違いなどを是正する係数を用いて補正後燃料ガンマ線量を求めるのが好ましい。
ステップS5において、水量評価装置24は、補正後燃料ガンマ線量と、炉心上部用ガンマ線検出器15により検出されたガンマ線量とを用いて、線量・水位線図を補正する。
ここで、図4は、炉心上部用ガンマ線検出器15により計測されるガンマ線量と、冷却水4の水位との関係を示す線量・水位線図である。
水量評価装置24(線量・水位線図記憶装置)は、予めシミュレーションなどにより求められた線量・水位線図を記憶する。すなわち、炉心上部用ガンマ線検出器15により計測されるガンマ線量は、燃料3より放出されるガンマ線量(燃料3の出力)が変化しない場合には、水位に応じて図4に示す曲線を描く。また、線量・水位線図における水位は、冷却水4の水量(質量)に相当する。
図4の領域Aに冷却水4の水位がある場合とは、例えば図1に示す位置に冷却水4の水位がある場合である。また、図5は、図4の領域Bに冷却水4の水位がある場合の原子炉の説明図である。図6は、図4の領域Cに冷却水の水位がある場合の原子炉の説明図である。
上述した通り、炉心上部用ガンマ線検出器15により検出されるガンマ線量は、運転停止後10分を経過するまでは冷却水4に含まれる核種から放出されるガンマ線が影響する。このため、運転中および停止直後においては、水位が燃料上端3aよりも上方である場合には、ガンマ線量が大きくなる。一方、運転停止後10分経過後または511keV以上のガンマ線のみ計測に用いる場合には、冷却水4に含まれる核種から放出されるガンマ線の影響は考慮しなくてもよい。このため、水位が燃料上端3aより上方である場合には、燃料3からのガンマ線が主に寄与し、冷却水4の遮蔽効果に伴いガンマ線強度が小さくなる。
この線量・水位線図は、燃料3が放出するガンマ線量が一定である場合の変化を示す。すなわち、ガンマ線量が変化すれば、線量・水位線図における曲線は、ガンマ線量軸に対して上下方向に平行移動、または若干の変形を要する。
水量評価装置24は、燃料3のガンマ線量に応じた曲線の移動量を予め保持する。水量評価装置24は、補正後燃料ガンマ線量算出ステップS4において求められた補正後燃料ガンマ線量に基づいて、曲線の移動量を決定し、線量・水位線図を補正する。
ステップS6において、水量評価装置24は、圧力容器2内の冷却水4の水量を推定する。水量評価装置24は、補正された線量・水位線図において、炉心上部用ガンマ線検出器15により計測されたガンマ線量に対応する冷却水4の水位(水量)を推定する。
これにより、原子炉状態監視装置1は、線量・水位線図に基づいて冷却水量(質量)を推定でき、それらの位置関係から質量換算の水位を評価できる。
なお、燃料3からのガンマ線量は、中性子検出器18の出力に基づく出力監視モニタ25の測定値を用いてもよい。運転時においては、ガンマ線量は、出力監視用中性子検出器18の出力に基づいて出力監視モニタ25が測定し得る。一方、原子炉停止時においては例えば出力監視モニタ25に記憶された運転時の履歴データから燃料3のガンマ線量を評価し、そのガンマ線量の時間的な減衰を予測・補正することで、燃料3からのガンマ線量を求めることができる。
第1実施形態における原子炉状態監視装置1およびその監視方法は、水位評価の際に格納容器10内を浮遊する放射性物質から放出されるガンマ線量を排除することができる。このため、原子炉状態監視装置1は、例えば過酷事故に伴う原子炉停止時に、圧力容器2から格納容器10内に放射性物質が漏洩した場合でも、雰囲気中に浮遊した放射性物質から放出されるガンマ線の影響を排除し、より正確に冷却水4の水位を監視することができる。
なお、第1実施形態においては、線量・水位線図を用いて冷却水4の水位を評価する例を説明したが、格納容器10の雰囲気中のガンマ線量が考慮された燃料3から放出されるガンマ線量を用いれば他の方法により水位を評価してもよい。
[第2実施形態]
本発明に係る原子炉状態監視装置およびその監視方法の第2実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図7は、第2実施形態における原子炉状態監視装置31の構成図である。
第2実施形態における原子炉状態監視装置31が第1実施形態と異なる主な点は、燃料3(炉心)内に熱電対水位計として機能するガンマサーモメータ32が追加され、ガンマサーモメータ32の計測結果を用いて原子炉状態を監視する点である。第1実施形態と対応する構成および部分については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
原子炉状態監視装置31は、水量変化履歴記憶装置41、ガンマサーモメータ32、炉心冷却性能評価装置42、炉心冷却性能記憶装置43、および原子炉状態推定装置44を有する。
水量変化履歴記憶装置41は、水量評価装置24より得られる水量評価(第1実施形態参照)を記録する。
ガンマサーモメータ32は、主に発熱体、熱電対、およびヒータを有する。発熱体は、断熱部分および非断熱部分を有する。発熱体は、燃料3より放出されるガンマ線により発熱する。また、発熱体は、ガンマ線量が少ない場合には、ガンマ線発熱を模擬したヒータの熱によりセンサ出力を校正する。熱電対は、断熱部分と非断熱部分との温度差を計測することにより、ガンマ線量を検出する。すなわち、ガンマサーモメータ32は、ガンマ線量に基づいて原子炉出力をモニタする。ガンマサーモメータ32は、圧力容器2の上下方向に亘って、燃料上端3aから圧力容器2の底部近傍まで複数箇所設けられる。
ガンマサーモメータ32の検出結果は、炉心冷却性能評価装置42に入力される。炉心冷却性能評価装置42は、検出結果に基づいて炉心の冷却性能を評価する。すなわち、炉心冷却性能評価装置42は、冷却水4と蒸気との冷却性能の違いを利用して、周囲が冷却水4であるか蒸気であるかを評価する。炉心冷却性能記憶装置43は、炉心冷却性能評価装置42より得られる評価結果を記憶する。
原子炉状態推定装置44は、水量変化履歴記憶装置41および炉心冷却性能記憶装置43に記憶された情報に基づいて、圧力容器2内の状態を推定し評価する。また、原子炉状態推定装置44は、得られた評価結果を炉心状態表示装置26に表示させる。
次に、第2実施形態における原子炉状態監視装置31の動作を説明する。
ガンマサーモメータ32は、上述した通り、燃料3より放出されるガンマ線による発熱を利用する場合と、ヒータによる発熱を利用する場合とがある。
図8は、ガンマ線またはヒータの熱に基づいて検出される熱電対水位計の検出結果を、代表的な原子炉の運転状態と冷却水4の水位との関係にそれぞれ対応させた表である。ガンマサーモメータ32の出力「大」は、温度差が10度以上の場合を示す。すなわち、ガンマサーモメータ32が熱源により加熱され、かつ冷却水4により冷却される場合には、出力「大」となる。出力「小」は、温度差が10度より小さい場合を示す。すなわち、ガンマサーモメータ32が熱源により加熱されず、または冷却水4により冷却されない場合には、出力「小」となる。
図8に示すように、ガンマサーモメータ32がガンマ線およびヒータのいずれの熱により加熱されるかに応じて、熱電対により計測される温度差が変化する。
具体的には、出力運転時であり、燃料に(燃料上端3a〜燃料下端3bに)冷却水4がある正常状態時(図8における状態A)であって、ガンマサーモメータ32がガンマ線またはヒータにより加熱される場合には、共に出力は「大」となる。出力運転時であり、水位が燃料に届いていない(燃料下端3bより下方にある)場合(図8における状態B)であって、ガンマサーモメータ32がガンマ線またはヒータにより加熱される場合には、共に出力は「小」となる。
運転停止時であり、燃料に冷却水4がある正常状態時(図8における状態C)であって、ガンマサーモメータ32がガンマ線により加熱される場合には、出力は「小」となる。一方、ガンマサーモメータ32がヒータにより加熱される場合には、出力は「大」となる。運転停止時であり、燃料3に冷却水4がなく(図8における状態D)、ガンマサーモメータ32がガンマ線またはヒータにより加熱される場合には、出力は「小」となる。なお、「運転停止時」は、燃料3に制御棒が挿入され、未臨界となった状態を仮定する。
また、図8に示すように、原子炉の運転状態と水位との関係に、炉心上部用ガンマ線検出器15により計測されたガンマ線量が対応付けられている。炉心上部用ガンマ線検出器15(炉心用ガンマ線計測装置21)により得られるガンマ線量は、状態A〜Dに応じて出力「大」、出力「中」、出力「小」に変化する。線量のレベルは、例えば第1実施形態で説明した補正された線量・水位線図におけるガンマ線量を3等分し、ガンマ線量が高い範囲から出力「大」、出力「中」、出力「小」を割り当てる。
原子炉状態推定装置44(運転状態・出力関係記憶装置)は、予め図8の対応表を一例とする、原子炉状態に応じてガンマサーモメータ32と炉心上部用ガンマ線検出器15の出力を対応付けたテーブルを記憶しておく。原子炉状態推定装置44は、水量変化履歴記憶装置41および炉心冷却性能記憶装置43に記憶された情報を取得し、テーブルを参照しながら圧力容器2内の状態を推定し評価する。
図8を例に説明すると、例えば燃料下端3bより下方に冷却水4の水位がある状態Bまたは状態Dの場合、ヒータのON、OFFに関わらずガンマサーモメータ32の出力は、出力「小」となる。しかし、炉心上部用ガンマ線検出器15の出力は、出力運転時か停止時かに応じて出力「大」または出力「中」となる。原子炉状態推定装置44は、炉心上部用ガンマ線検出器15の出力を参照することにより、ガンマサーモメータ32のみでは判断できない原子炉状態を評価することができる。
ここで、ガンマサーモメータ32による水位判定は、冷却水4の有無による発熱体の冷却性能の差異を用いて行われる。よって、冷却水4による冷却性能が確保できれば気液二相流の状態であるか否かに関わらず水位を判定する。すなわち、炉心冷却性能評価装置42は、水と蒸気との遷移状態によって、冷却水4の実際の水量(冷却水4の質量)とは異なる評価を得ることになる。一方、水量評価装置24は、燃料3の位置が変化しなければ燃料3と炉心上部用ガンマ線検出器15間の水量に依存することから、二相流の状態に依存せず質量換算の水位を判定する。
そこで、原子炉状態推定装置44は、水量評価装置24と炉心冷却性能評価装置42とで評価された水位の差異に基づいて、その差から二相流の遷移幅(圧力容器2の上下方向の幅)を評価することができる。具体的には、ガンマサーモメータ32は、圧力容器2の上下方向に複数箇所設けられるため、炉心冷却性能評価装置42は、複数箇所において周囲が冷却水4であるか、蒸気であるかを判定することができる。これにより、原子炉状態監視装置31は、燃料3周辺の冷却状態をより正確に把握することができる。
また、炉心上部用ガンマ線検出器15、炉心下部用ガンマ線検出器16およびガンマサーモメータ32を設けることにより、炉心の溶解状態、落下状態をも把握することができる。例えば燃料3の溶融により圧力容器2下部に燃料3が落下した場合、原子炉状態推定装置44は、炉心冷却性能記憶装置43より水位を取得する。また、原子炉状態推定装置44は、水量変化履歴記憶装置41より炉心上部用ガンマ線検出器15および炉心下部用ガンマ線検出器16の検出結果を取得する。
燃料3が溶融した場合、燃料3の位置は下方に移動し、その結果、炉心下部用ガンマ線検出器16のガンマ線量が高くなり、炉心上部用ガンマ線検出器15と炉心下部用ガンマ線検出器16との強度比は変化する。原子炉状態推定装置44は、ガンマサーモメータ32により得られる水位と、この強度比の変化とを用いて、燃料の溶解状態、落下状態を把握することができる。
さらに、圧力容器2の下部に燃料3が落下した場合、圧力容器2底部に設けられるガンマサーモメータ32の信号取り出し部も溶融し、故障することが想定される。また、故障時においても熱電対の短絡により、ガンマサーモメータ32の出力が誤測定されることも想定される。
しかし、炉心上部用ガンマ線検出器15の検出結果に基づく水量評価装置24の出力は、水量変化履歴記憶装置41に保存される。また、炉心冷却性能評価装置42の出力は、炉心冷却性能記憶装置43に保存される。原子炉状態推定装置44は、これら各記憶装置41、43に保存された履歴データを用いて状態の遷移を評価することにより、燃料3の状態の遷移(燃料溶融の有無など)や、ガンマサーモメータ32の故障などを推定することができる。
また、原子炉状態推定装置44は、溶融していると判定した場合、炉心状態(水位、燃料位置、燃料3からの放射線量など)の推定に故障した可能性のあるガンマサーモメータ32の出力を用いない。これにより、水位などの炉内状態の推定結果の信頼性を確保できる。
第2実施形態における原子炉状態監視装置31およびその監視方法によれば、ガンマサーモメータ32のような冷却性能の評価と、ガンマ線検出器15〜17のようなガンマ線による冷却水4の質量換算による評価とを併用することで、詳細な原子炉状態の監視を行うことができる。また、原子炉状態監視装置31は、燃料3の冷却性能を的確に運転員に提供することができる。
すなわち、原子炉状態監視装置31は、圧力容器2内における二相流の遷移状態や、原子炉状態のモニタ、溶融による燃料3の位置変化、計測系の故障を判定することができ、より詳細かつ正確に原子炉状態を監視できる。原子炉状態監視装置31は、計測器相互に適切に補完しあい、故障した機器を適切に判断し排除することができる。
また、ガンマサーモメータ32およびガンマ線検出器15〜17がすでに設けられている原子力プラントの場合には、新たに専用の計測系を設けることなく、既存の計測系を利用してより詳細な原子炉状態を監視できる。この結果、原子炉状態監視装置31は、簡素な装置構成とすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、ガンマ線検出器15〜17に代えて、中性子検出器を用いてもよい。冷却水4中の放射性物質から放出される中性子線量は少ないことから、上述した冷却水4中の核種の影響を低減することができる。
また、ガンマ線検出器15〜17、ガンマサーモメータ32の数は、上記実施形態に限定されず、検出精度や検出箇所に応じて適宜設定することができる。
1 原子炉状態監視装置
2 原子炉圧力容器(圧力容器)
3 燃料
10 原子炉格納容器(格納容器)
11 生体遮蔽壁
15 炉心上部用ガンマ線検出器
16 炉心下部用ガンマ線検出器
17 雰囲気用ガンマ線検出器
18 出力監視用中性子検出器(中性子検出器)
21 炉心用ガンマ線計測装置
23 雰囲気用ガンマ線計測装置
24 水量評価装置
25 出力監視モニタ
26 炉心状態表示装置
31 原子炉状態監視装置
32 ガンマサーモメータ
41 水量変化履歴記憶装置
42 炉心冷却性能評価装置
43 炉心冷却性能記憶装置
44 原子炉状態推定装置

Claims (9)

  1. 圧力容器を囲む生体遮蔽壁に対して格納容器側であって、前記圧力容器外の放射性物質による雰囲気中の放射線量を検出し、放射線量を計測する遮蔽外放射線計測装置と、
    前記生体遮蔽壁に対して前記圧力容器側の放射線量を検出し、放射線量を計測する遮蔽内放射線計測装置と、
    前記圧力容器内に収容された燃料の放射線量を検出し、放射線量を計測する燃料放射線計測装置と、
    前記燃料放射線計測装置より計測された放射線量と前記遮蔽外放射線計測装置より計測された放射線量との差分を補正後燃料放射線量として求め、求まる前記補正後燃料放射線量を用いて、予め求められた放射線量と前記圧力容器内の冷却水の水量に対応する水位との関係を示す情報を記憶する記憶部から前記情報を読み出し、読み出した前記情報を補正し、補正した前記情報から前記遮蔽内放射線計測装置より計測された放射線量に対応する前記冷却水の水位を水位評価値として取得する水量評価装置とを備えたことを特徴とする原子炉状態監視装置。
  2. 前記遮蔽内放射線計測装置は、少なくとも前記燃料上端より上方の前記放射線を検出し、
    前記燃料放射線計測装置は、前記生体遮蔽壁に対して少なくとも前記燃料下端より下方で前記圧力容器側の放射線量を検出する請求項記載の原子炉状態監視装置。
  3. 前記遮蔽内放射線計測装置および前記燃料放射線計測装置は、511keV以上のガンマ線量を検出する請求項1又は2記載の原子炉状態監視装置。
  4. 前記圧力容器内に設けられ、ヒータを有する熱電対水位計放射線または前記ヒータの熱に基づいて検出する前記熱電対水位計の出力を、前記原子炉の運転状態と前記水位との関係にそれぞれ対応させ、かつ前記原子炉の運転状態と前記水位との関係に前記遮蔽内放射線計測装置の出力を対応付けた対応テーブルを記憶する運転状態・出力関係記憶装置から読み出す前記対応テーブル、前記熱電対水位計の出力、および前記遮蔽内放射線計測装置の出力に基づいて前記原子炉の運転状態を評価する状態推定装置をさらに備えた請求項1〜3のいずれか一項に記載の原子炉状態監視装置。
  5. 前記熱電対水位計は、前記圧力容器の上下方向に複数箇所設けられ、
    前記状態推定装置は、前記熱電対水位計の複数の出力と、前記水位評価値とに基づいて、前記圧力容器中の気液二相流の高さ方向の範囲を推定する請求項記載の原子炉状態監視装置。
  6. 前記圧力容器内に設けられた前記圧力容器中の水位を検出する熱電対水位計により検出された前記水位と、前記遮蔽内放射線計測装置および前記燃料放射線計測装置の出力比とに基づいて、前記燃料の位置を推定する状態推定装置とをさらに備え、
    前記遮蔽内放射線計測装置は、少なくとも前記燃料上端より上方で前記放射線を検出し、前記燃料放射線計測装置は、前記生体遮蔽壁に対して少なくとも前記燃料下端より下方で前記圧力容器側の放射線量を検出する請求項1記載の原子炉状態監視装置。
  7. 前記圧力容器内に設けられた前記圧力容器中の水位を検出する熱電対水位計出力を記憶する第1の記憶装置と前記水位評価値を記憶する第2の記憶装置とに記憶された原子炉状態の履歴情報から、原子炉状態を推定する状態推定装置をさらに備えた請求項1記載の原子炉状態監視装置。
  8. 前記原子炉状態は、前記燃料の溶融の有無および前記熱電対水位計の故障の有無の少なくとも一方である請求項記載の原子炉状態監視装置。
  9. 圧力容器を囲む生体遮蔽壁に対して格納容器側であって、前記圧力容器外の放射性物質による雰囲気中の放射線量を検出し、放射線量を計測する遮蔽外放射線計測ステップと、
    前記生体遮蔽壁に対して前記圧力容器側の放射線量を検出し、放射線量を計測する遮蔽内放射線計測ステップと、
    前記圧力容器内に収容された燃料の放射線量を検出し、放射線量を計測する燃料放射線計測ステップと、
    前記燃料放射線計測ステップで計測された放射線量と前記遮蔽外放射線計測ステップで計測された放射線量との差分を補正後燃料放射線量として求め、求まる前記補正後燃料放射線量を用いて、予め求められた放射線量と前記圧力容器内の冷却水の水量に対応する水位との関係を示す情報を記憶する記憶部から前記情報を読み出し、読み出した前記情報を補正し、補正した前記情報から前記遮蔽内放射線計測ステップで計測された放射線量に対応する前記冷却水の水位を水位評価値として取得する水位評価ステップとを備えたことを特徴とする原子炉状態監視方法。
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