JP5541063B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、活性光線により硬化されるインク滴を用いて印刷を行う印刷装置に関する。
従来、記録媒体に着弾後のインク滴に活性光線を照射して硬化させるインクジェット方式の印刷装置が知られている。着弾後のインク滴を硬化させることによって滲みを防止し、その結果、画質の低下を防止することができる。特許文献1には、活性光線の照射条件を変えることが記載されている。照射条件として例えば、照射時間、照射タイミング、照射強度、照射エネルギー、照射する光源の種類、照射面積、記録材料面に対する活性光線の入射角度、照射する活性光線の波長特性等について記載されている。特許文献2には、フルライン型のインクジェットヘッドを有する印刷装置において、記録媒体の幅や印刷媒体に打滴されるインクの領域や印刷媒体の反射率などに応じて、発光範囲や発光量を変えることが記載されている。
特開2003−191594号公報 特開2007−245732号公報
ノズルから印刷媒体に対してインク滴が吐出されてから、当該インク滴に活性光線が照射されるまでの時間が長いほど、印刷媒体の表面においてインク滴は広がる。すなわち、インク滴の径(印刷媒体の表面と平行な面における径)は大きくなり、インク滴の高さ(印刷媒体の表面からインク滴の頂部までの距離)は低くなるため、表面積が増加する。インク滴の表面積が増加するほど、酸素阻害(酸素によって硬化が阻害される状態となること)の影響を受けるインク滴表層部の体積がインク滴全体の体積に占める割合が増加する。その状態で活性光線を照射しても前述のインク滴表層部は硬化しないため、未硬化部分の体積がインク滴全体の体積に占める割合が多い「硬化不良」となる。また、1滴あたりの体積が小さい小インク滴の体積(V)に対する表面積(S)の比(S/V)は、1滴あたりの体積が小インク滴より大きい大インク滴の体積(V)に対する表面積(S)の比(S/V)よりも大きい。そのため、小インク滴の方が大インク滴よりも硬化不良になりやすい。
例えば、あるエネルギーの活性光線では硬化不良となるような小インク滴であってもそれよりも高いエネルギーの活性光線を照射することによって硬化可能となりうる。大中小いずれのインク滴についても硬化不良とならないような高いエネルギーの活性光線を使用することでいずれのインク滴の硬化不良も防止できるが、コストの観点からはなるべく低エネルギーの活性光線で硬化できることが望ましい。そのため、インク滴の大きさに応じて照射エネルギーを変えることができればより望ましい。しかし、複数種類の大きさのインク滴が吐出されうる印刷装置において、吐出されたインク滴の大きさに応じて照射態様を変えるのは困難である。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、活性光線の照射態様を変更することなく、着弾後のインク滴の硬化不良を発生しにくくすることを目的とする。
上記目的を達成するための印刷装置は、印刷媒体に着弾してから照射部の照射範囲に移動するまでの照射前時間が第一照射前時間よりも長い第二照射前時間となるインク滴を吐出するノズルにおいては、照射前時間が第一照射前時間となるインク滴を吐出するノズルよりも、小インク滴の吐出確率を少なくする構成を採用している。照射前時間が長くなるほど印刷媒体の表面上のインク滴の表面積は広がり、酸素阻害の影響を受けやすくなる。さらに、体積が小インク滴よりも大きいインク滴に比べて小インク滴は、前述のように酸素阻害の影響をより受けやすい。したがって本発明の構成では、照射前時間の長さが異なる複数のノズルにおいて同じ確率で小インク滴を吐出する構成と比較して、印刷媒体に着弾した小インク滴における硬化不良を発生しにくくすることができる。
印刷媒体に形成する画像を構成する各記録画素に対して吐出するインク滴の吐出の有無や吐出する場合のインク滴の大きさ(ドットの大きさ)は、各記録画素のインク量階調値に基づいて例えばディザ法や誤差拡散法等を用いたハーフトーン処理によって決定することができる。また、各記録画素にインク滴が吐出される場合に当該記録画素にインク滴を吐出するノズルも、解像度や他の印刷条件が決定すれば特定可能である。したがって照射前時間が第二照射前時間となるノズルに割り当てられる記録画素について小ドットが選択される確率を、照射前時間が第一照射前時間となるノズルに割り当てられる記録画素について小ドットが選択される確率よりも下げるようにハーフトーン処理することで、照射前時間が異なるノズルにおいて小インク滴の吐出確率を変えることができる。なお、ノズルにおける小インク滴の吐出確率とは、そのノズルから吐出された小インク滴だけで一つの記録画素のドット(小ドット)が形成される確率を意味する。すなわちノズルに割り当てられた記録画素に対してハーフトーン処理で小ドットが選択される確率を意味する。したがって例えば、小ドットより大きいドットを一つの記録画素に形成するために二滴以上の小インク滴をノズルから吐出する場合の数は小インク滴の吐出確率に寄与しない。
照明部は、印刷媒体の表面に着弾したインク滴に当該インク滴を硬化させるための活性光線を照射することができればよい。なお、本明細書においては、照射時間、照射タイミング、照射強度、照射エネルギー、光源の種類、照射面積、記録媒体に対する入射角度、波長特性などの様々な照射条件について、特に明示しない限り同一の条件で活性光線を照射するものとする。
搬送部は、ノズルから吐出され印刷媒体の表面に着弾したインク滴を照明部が照射する活性光線の照射範囲内に入るように照明部と印刷媒体との位置関係を相対的に変動させることができればよい。すなわち、照明部の照射範囲に向けて印刷媒体を搬送する構成であってもよいし、印刷媒体に対して照明部を搬送する構成であってもよいし、双方を搬送する構成であってもよい。
本発明の印刷装置に備えられている複数のノズルは、搬送部の搬送方向と平行な方向における照明部との距離が互いに異なるように配置されている。すなわち、照明部との距離が遠い方のノズルから吐出され印刷媒体に着弾したインク滴は、近い方のノズルから吐出され印刷媒体に着弾したインク滴よりも、照射前時間は長くなる。また、本発明の印刷装置に備えられている各ノズルは、小インク滴や、小インク滴よりインクの量が多いインク滴を吐出可能である。
本発明においては、さらに、照射前時間が所定の閾値よりも大きくなるインク滴を吐出するノズルにおいては、小インク滴を吐出しないようにしてもよい。この閾値は、小インク滴に関して、着弾から照射までの時間であって当該時間が経過した時点で照射を行っても酸素阻害による硬化不良と定義する状態にはならない時間に基づいて設定される。例えば、当該状態にならない最長の時間(それよりも長いと当該状態となる時間)が設定される。したがって照射前時間が閾値より大きくなるノズルからは小インク滴を吐出しないことにより、小インク滴の酸素阻害による硬化不良を防止することができる。なお、上述したように照明部においては同一の照明条件(照射タイミング等)で活性光線が照射されるため、照射前時間が照明部の照射タイミングに影響されて変動することはない。
また、搬送方向と平行な方向における照明部との距離が所定距離よりも長いノズルを、照射前時間が前述の閾値よりも大きくなるインク滴を吐出するノズルとしてもよい。搬送部における搬送速度が一定の場合、あるインク滴を吐出したノズルと照明部との距離は、当該インク滴の照射前時間と比例関係にあるので、前述の閾値と搬送速度から所定距離を設定することが可能である。そして搬送方向における照明部とノズルの距離を所定距離と比較することによって、小インク滴を吐出するノズルとするか否かを区別するようにしてもよい。なお、時間で表された前述の閾値は、後述する印刷媒体の種類を含むインク滴の広がりやすさに関する他の条件(例えば温度やインクの種類等)が同じであれば一定と見なすことができるので、所定距離は、搬送部における搬送速度が速いほど長い距離に設定されることになる。なお上述したように照明部においては同一の照明条件(照射角度等)で活性光線が照射されるため、「搬送方向における照明部の照射範囲との距離が所定距離よりも長いノズルにおいては小インク滴を吐出しない」と言い換えることもできる。
さらに、本発明において、着弾後のインク滴が第一印刷媒体よりも広がりやすい第二印刷媒体を用いる場合は、第一印刷媒体を用いる場合よりも、照射前時間の閾値の値を小さくしてもよい。インク滴が広がりやすい印刷媒体ほど、インク滴の表面積は速い速度で増加していくため、酸素阻害による硬化不良となりやすい。そのため、インク滴の広がりやすさが異なる印刷媒体に応じて、閾値の設定値を変えることができる構成であると、様々な印刷媒体においてもインク滴の硬化不良を防止することができる。
さらに、本発明において、小インク滴が吐出されやすいインク色のインク滴を吐出するノズルほど、搬送方向と平行な方向において照明部に近い位置に配置されていてもよい。小インク滴が吐出されやすいインク色のノズルは小インク滴が吐出されにくいインク色のノズルよりも照明部に近い位置に配置されることにより、小インク滴が吐出されやすいノズルから吐出されるインク滴の照射前時間を小インク滴が吐出されにくいノズルから吐出されるインク滴の照射前時間より短くすることができる。その結果、小インク滴が吐出されやすいインク色の小インク滴の硬化不良を防止しやすく、小インク滴が吐出されやすいインク色の画質を向上させることができる。小インク滴が吐出されやすいインク色とは、ハーフトーン処理において小ドットを形成することが選択されやすいインク色を意味している。より具体的には、淡い色を表現するために使用されるインク色であって、小ドットより大きいドットで表現すると粒状感を生じさせやすいインク色を意味する。
さらに、本発明の印刷装置は単独の装置として実現されるものに限らず、本発明の印刷装置が備える各部が複数の装置に備えられてもよい。例えば、プリンタードライバーを実行するコンピューターとプリンターとによって本発明の印刷装置が実現されてもよい。また、請求項に記載された各部の機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、またはそれらの組み合わせにより実現される。また、これら各部の機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。さらに、本発明は印刷プログラムの記録媒体としても成立する。むろん、そのコンピュータプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体であってもよい。
(1A)は印刷装置のブロック図、(1B)は印刷ヘッドの底面図である。 (2A)はインク滴の高さと経過時間との関係を示すグラフ、(2B)はインク滴の形状変化を示す模式図。 (3A)および(3B)はノズルと照明部との関係を示す図である。 印刷制御処理における画像処理の模式図である。 ハーフトーン処理を示すフローチャートである。 (6A)および(6B)はインク量階調とドット形成確率との対応関係を示すグラフである。 変形例にかかる印刷ヘッドを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら以下の順に説明する。なお、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
(1)印刷装置の構成:
(2)インク滴の形状変化:
(3)印刷制御処理:
(4)変形例:
(1)印刷装置の構成:
図1Aは本発明の一実施形態にかかる印刷装置1のブロック図である。印刷装置1は、紫外線硬化型インクにより記録媒体上に印刷画像を形成するシリアルインクジェットプリンターである。印刷装置1は、コントローラー10とキャリッジユニット20と印刷媒体搬送ユニット30と本硬化用ランプユニット40とUI(User Interface)部50とを備える。コントローラー10は、図示しないASICとCPUとROMとRAMとを備える。ASICと、ROMに記録されたプログラムを実行するCPUとは、後述する印刷制御処理のための各種演算処理を実行する。印刷制御処理とは、キャリッジユニット20と印刷媒体搬送ユニット30と本硬化用ランプユニット40等を制御して記録媒体上に印刷画像を形成するための処理である。
キャリッジユニット20は、キャリッジモーター22とキャリッジモータードライバー21とインクカートリッジ23と印刷ヘッド24とピエゾドライバー25とLEDドライバー26とを備える。キャリッジモーター22は、印刷ヘッド24を主走査方向に駆動させるための動力を生じさせる。キャリッジモータードライバー21は、キャリッジモーター22の駆動に必要な駆動信号をコントローラー10からの制御信号に基づいて生成する。本実施形態においてはキャリッジモーター22およびキャリッジモータードライバー21が搬送部に相当する。インクカートリッジ23は、印刷ヘッド24に供給するためのインクを貯留する。本実施形態のインクカートリッジ23は、C(シアン)とM(マゼンタ)とY(イエロー)とK(ブラック)の各インクを貯留する。インクは紫外線硬化型インクであり、紫外線のエネルギーを受け重合が進行する紫外線重合樹脂と重合開始剤と色材等を含む。
図1Bは、印刷ヘッド24を記録媒体側から見て示す底面図である。印刷ヘッド24は、記録媒体に対面するノズル面を有し、当該ノズル面において複数配列するノズル24aを備える。各ノズル24aは図示しないインク室と連通しており、インク室にはインクカートリッジ23から供給されたインクが満たされる。インク室にはノズル24aごとに図示しないピエゾ素子が備えられており、ピエゾドライバー25はコントローラー10からの制御信号に基づいてピエゾ素子に駆動電圧パルスを印加する。ピエゾ素子は、駆動電圧パルスが印加されると機械的に変形し、インク室に満たされたインクを加減圧する。これにより、ノズル24aからインク滴が記録媒体に向かって吐出される。また、駆動電圧パルスのパルス形状によってインク室におけるインクの加減圧状態を調整することにより、ノズル24aから吐出されるインク滴の大きさを調整できる。
印刷ヘッド24のノズル面には矩形状の4個のヘッド領域H1〜H4が設けられ、各ヘッド領域H1〜H4においてCMYKの各インクに対応するノズル列であって副走査方向に延びるノズル列が2列ずつ計8列主走査方向に配置されている。各ヘッド領域H1〜H4において同一のインク色のノズル列は主走査方向に左右対称に配置されている。本実施形態では、各ヘッド領域H1〜H4において外側から順にM,C,Y,Kの順にノズル列が配置されている。各ノズル列に属するノズル24aは、副走査方向に一定の空間周期で配置されており、当該空間周期は1/360インチとされる。また、隣接するノズル列に属するノズル24aは副走査方向に1/720インチだけずれた位置に配置されている。
本実施形態において、ピエゾドライバー25は、3種類の異なる大きさのドットを記録媒体上に形成するための駆動電圧パルスを生成し、ピエゾ素子に印加する。すなわち、ピエゾドライバー25は、大ドットと中ドットと小ドットを記録媒体上に形成するための3種類の駆動電圧パルスを生成する。印刷媒体の表面上に大ドットを形成するためのインク滴を大インク滴と呼ぶ。同様に中ドットを形成するインク滴を中インク滴、小ドットを形成するインク滴を小インク滴と呼ぶ。各ドットを形成するためのインク滴に対応するインクの量(重量)の大小関係は、大インク滴>中インク滴>小インク滴、である。
印刷ヘッド24は、ノズル面から記録媒体に向かって紫外光を発光する仮硬化用LED24b(24b1、24b2、24b3、24b4、24b5)を備える。仮硬化用LED24bは、コントローラー10からの制御信号に基づいてLEDドライバー26が生成した駆動電流によって活性光線としての紫外光を発光する。記録媒体上に着弾したインク滴は、仮硬化用LED24bが発光した紫外光によって硬化する。すなわち、仮硬化用LED24bが発光する紫外光のエネルギーによって、記録媒体上に着弾したインク滴における重合が開始し進行する。
本実施形態においては、印刷ヘッド24の主走査方向の一方の端辺に仮硬化用LED24b1および24b4が備えられ、他方の端辺に仮硬化用LED24b3および24b5が備えられ、印刷ヘッド24の主走査方向の中央に仮硬化用LED24b2が備えられている。ヘッド領域H1の各ノズル24aは、仮硬化用LED24b1および24b2によって主走査方向に挟み込まれている。また、ヘッド領域H2の各ノズル24aは仮硬化用LED24b4および24b2によって主走査方向に挟み込まれている。ヘッド領域H3の各ノズル24aは仮硬化用LED24b2および24b3によって同様に挟み込まれている。ヘッド領域H4の各ノズル24aは仮硬化用LED24b2および24b5によって同様に挟み込まれている。従って、印刷ヘッド24がいずれの方向に主走査した場合にも、着弾直後のインク滴に仮硬化用LED24bからの紫外光を照射することができる。
なお、印刷ヘッド24が主走査方向における往復運動のうち往動時は、各ヘッド領域H1〜H4のノズル24aにおいて往動の上流側に位置する仮硬化用LED24bが照明部に相当する。印刷ヘッド24の復動時には、各ヘッド領域H1〜H4のノズル24aにおいては復動の上流側の仮硬化用LED24bが照明部に相当する。図3は副走査方向から見たヘッド領域H1のノズル24aや仮硬化用LED24b1,24b2等の位置関係を示している。例えば、ヘッド領域H1のノズルに注目した場合、往動時は図3Aに示すように仮硬化用LED24b2が照明部に相当し、復動時は図3Bに示すように仮硬化用LED24b1が照明部に相当する。
印刷媒体搬送ユニット30は、図示しない搬送モーターと搬送ローラーとモータードライバー等を備え、コントローラー10からの制御信号に基づいて主走査方向と直交する副走査方向に記録媒体を搬送する。これにより、印刷ヘッド24と記録媒体とを主走査方向および副走査方向に相対移動させることができ、記録媒体上の各位置にインク滴を着弾させることにより、二次元の印刷画像を形成することができる。
本硬化用ランプユニット40は、印刷ヘッド24よりも記録媒体の搬送方向下流側に本硬化用ランプ40aを有している。本硬化用ランプ40aは、例えばメタルハライドランプや水銀ランプやLEDランプを備えており、コントローラー10からの制御信号に基づいて、図示しないドライバーが駆動電流を供給することにより、仮硬化用LED24bよりもエネルギーの大きい紫外光を発光する。本硬化用ランプ40aが発光する紫外光のエネルギーによって、記録媒体上に着弾したインク滴における重合がさらに進行し、インク滴が硬化する。
UI部50は、画像を表示させる表示部と操作を受け付ける操作部とを備える。UI部50は、印刷を行う記録媒体を含む他の様々な印刷条件の設定を受け付けるための印刷設定画像を、コントローラー10からの制御信号に基づいて表示部に表示させる。また、UI部50は操作部により記録媒体等の印刷条件の設定を受け付け、設定内容を示す操作信号をコントローラー10に出力する。
(2)インク滴の形状変化:
図2Aは、印刷媒体の表面に着弾した後のインク滴の高さと経過時間との関係を示すグラフを示している。図2Bは印刷媒体の表面に着弾後のインク滴の側方から見た形状変化を模式的に示した図である。ここで、インク滴の高さとは、印刷媒体の表面と直交する方向におけるインク滴の頂部と印刷媒体の表面との距離を指す。図2Aおよび図2Bに示すように、着弾してから時間が経過するほどインク滴の高さは低くなるとともに、印刷媒体の表面と直交する方向から見たインク滴の径が大きくなるため、インク滴の表面積Sが増加する。表面積Sが増加するほど、酸素阻害の影響を受けるインク滴表層部の体積Vnがインク滴全体の体積Vに占める割合(Vn/V)が増加する。紫外光を照射しても前述のインク滴表層部は硬化しないので、着弾から照射までの時間(照射前時間という)が長いほど、未硬化部分の体積Vnがインク滴全体の体積Vに占める割合(Vn/V)が大きくなる。割合(Vn/V)が予め定めた基準Rより大きい場合((Vn/V)>R)を「硬化不良」、基準R以下である場合((Vn/V)≦R)を「硬化良」と呼ぶとする。酸素阻害の影響を受けるインク滴表層部の体積Vnは表面積Sに対して次のような関係にある。
Vn=S×p
ここでpはインク滴表面からの厚さに相当する値で、インク滴の大きさに非依存の定数であるとする(本実施形態においては、pは時間によらず一定と見なす)。したがってVn=S×pより、
割合(Vn/V)=(S/V)×p
となる。立体の体積に対する表面積の比は体積が大きいほど小さくなるので、
小インク滴(S/V)>中インク滴(S/V)>大インク滴(S/V
の関係にある。よって、割合(Vn/V)の大小関係は、
小インク滴((S/V)×p)>中インク滴((S/V)×p)>大インク滴((S/V)×p)
である。表面積Sは時間に対して単調増加するため、小インク滴が最も速く(S/V)×p>Rとなり、大インク滴が最も遅く(S/V)×p>Rとなる。したがって小インク滴に対しては中インク滴や大インク滴よりも速く紫外光を照射できることが望ましい。
小インク滴が印刷媒体に着弾してから、割合(Vn/V)が基準Rとなるまでの時間tを閾値とすると、それよりも短時間のうちに紫外光を照射することにより小インク滴の硬化不良を防止することができる。中インク滴および大インク滴において、着弾してから割合(Vn/V)が基準Rとなるまでの時間は、小インク滴における時間tよりも長い。したがって中インク滴および大インク滴においては、時間tよりも照射前時間が長くなってもよい(ただし、大中それぞれのインク滴において割合(Vn/V)が基準Rとなるまでの時間より短時間のうちに紫外光を照射する必要がある。本実施形態においては、照明部から最も遠いノズルから吐出されたインク滴の照射前時間は、大中それぞれのインク滴において割合(Vn/V)が基準Rとなるまでの時間より短いものとする)。なお、インク滴の吐出から印刷媒体への着弾までの時間はインク滴の大きさによらず一定であるものとする。印刷ヘッド24の主走査方向の搬送速度が一定の場合、対象とするインク滴を吐出したノズルと照明部との距離は、当該インク滴の照射前時間と比例関係にある。すなわち、照明部までの距離が遠いノズルほど当該ノズルから吐出されたインク滴の照射前時間が長いと言える。したがって搬送速度をvとすると、照明部との距離が距離vtより長いノズルから小インク滴を吐出すると、当該小インク滴の照射前時間が時間tより長くなるため、その場合その小インク滴は硬化不良となる。
(3)印刷制御処理:
図4は、印刷制御処理においてコントローラー10が行う画像処理を模式的に説明する図である。コントローラー10は、印刷対象の画像データを受け付けると、当該画像データに対して解像度変換処理と色変換処理とハーフトーン処理と並べ替え処理等を順次実行することにより、キャリッジユニット20と搬送ユニット30と本硬化用ランプユニット40等を制御するための各種制御信号を生成する。コントローラー10は、解像度変換処理において、印刷解像度と一致するように画像データの解像度を変換する。これにより、画像データを構成する画素が、記録媒体上における物理的な領域を示す記録画素へと変換される。図4の例では、sRGB色空間におけるRGB階調(256階調)が各画素に対応付けられた画像データが入力され、当該画像データの解像度を変換することにより、各画素が記録媒体上において720×720dpiに区画された記録画素へと変換されている。コントローラー10は、色変換処理において、画像データの各記録画素が示すRGB階調に対応するインク量階調(256階調)を特定する。例えば、RGB階調とCMYKのインク量階調との対応関係を規定した色変換テーブルを参照することにより色変換処理を行うことができる。
コントローラー10は、ハーフトーン処理において、各記録画素についてのインク量階調に基づいて、各記録画素に対応して形成するドットの種類を特定する。すなわち、各画素について、大ドット(大)、中ドット(中)、小ドット(小)を形成するためのインク滴のいずれを吐出させるか、または、いずれのドットも形成させない(否)か、を特定する。
図5は本実施形態におけるハーフトーン処理の流れを示すフローチャートである。コントローラー10は、全てのインク色についてステップS105以降の処理が終了したか否かを判定し(ステップS100)、終了するまでステップS105以降の処理を繰り返し実行する。コントローラー10は、全ての記録画素についてステップS110以降の処理が終了したか否かを判定し(ステップS105)、終了するまで1記録画素ずつステップS110以降の処理を繰り返し実行する。まず、コントローラー10は対象とする記録画素(対象記録画素)にドットを形成するためのインク滴を吐出するノズルを特定する(ステップS110)。解像度や、Bi-D/Uni-D、パス数等の印刷条件に応じて記録画素とノズルとの対応関係が定まるため、ここではその対応関係を参照して対象記録画素に対応するノズルを特定する。印刷ヘッド24の往動と復動の両方の動作時に印刷を行う場合(Bi-D印刷)は、対象記録画素において往動または復動のいずれの動作時にインク滴を吐出するかも特定される。なお、ノズルが特定されるということは、当該ノズルが属するノズル列、および当該ノズル列が属するヘッド領域も特定されていることを意味する。印刷ヘッド24の往動の動作時のみに印刷を行う場合(Uni-D印刷)は、対象記録画素を往動の動作時にインク滴を吐出することが特定される。
続いて、コントローラー10は対象記録画素が、照明部との距離が所定距離より大きい方のノズルに割り当てられているか否かを判定する(ステップS115)。ステップS110で特定されたノズルと照明部との距離が所定距離より大きい場合、コントローラー10は、当該ノズルにおける小インク滴の吐出確率(小ドットの形成確率と同義)を0%とするドット形成確率テーブルを用いてハーフトーン本処理を行う(ステップS120)。ドット形成確率テーブルは、インク量階調とドット形成確率(大ドットを形成させる確率,中ドットを形成させる確率,小ドットを形成させる確率,いずれのドットも形成させない確率)との対応関係を規定したテーブルである。ハーフトーン本処理とは、インク量階調値から、大中小いずれのドットを形成するか、あるいはいずれのドットも形成しないかを示す情報に変換する処理を意味する。ノズルと照明部との距離が閾値より小さい場合にはコントローラー10は、小インク滴の吐出確率について特に制限を設けない通常のドット形成確率テーブルを用いてハーフトーン本処理を行う(ステップS125)。コントローラー10はこれらのドット形成確率テーブルを予め保持している。
ここで、S115からS120またはS125までの処理の具体例について説明する。図3Aに、ステップS115で用いられる閾値の一例を示している。図3Aに示す例は往動時のヘッド領域H1における例を示しており、8列あるノズル列のうちの中央の2つのKノズルの間の位置から往動時の照明部としての仮硬化用LED24b2までの距離を所定距離th1としている。所定距離th1は、前述した時間tと印刷ヘッド24の搬送速度vとに応じて設定される。具体的には例えばth1=vtと設定される。なお、時間tはインク滴の広がりやすさに関する条件が同じであれば一定であると見なすことができるので、例えば、図3Aの例の場合の搬送速度vよりも速い搬送速度の場合は、所定距離にはth1より大きい値が設定され、遅い場合は所定距離にはth1より小さい値が設定される。搬送速度は、例えばUI部50によってユーザーが設定した印刷条件に基づいてコントローラー10が設定する。
ステップS120では、コントローラー10は、小インク滴の吐出確率を0%としたドット形成確率テーブルを用いてハーフトーン本処理を行う。図6Aは、小インク滴の吐出確率を0%としたドット形成確率テーブルで規定される、インク量階調と各ドットの形成確率との関係例を示すグラフである。インク量階調の0に対して、大ドットを形成させる確率と中ドットを形成させる確率と小ドットを形成させる確率としてそれぞれ0%が対応付けられ、いずれのドットも形成させない確率として100%が対応付けられている。従って、インク量階調として0が対応付けられた記録画素については、いずれのドットも形成させない、とするハーフトーン本処理の結果が得られる。さらに、インク量階調の255に対して、大ドットを形成させる確率として100%が対応付けられ、中ドットを形成させる確率と小ドットを形成させる確率といずれのドットも形成させない確率として0%が対応付けられている。従って、インク量階調として255が対応付けられた記録画素については、大ドットを形成させる、とするハーフトーン本処理の結果が得られる。図6Aのグラフでは、インク量階調が0〜255のいずれの値であっても小ドットの形成確率が0%である。そのため、図6Aに示す関係を規定したドット形成確率テーブルを用いてハーフトーン本処理を行った場合、対象記録画素について小ドットを形成させるという結果は導出されない。なお、ハーフトーン本処理はディザ法や誤差拡散法等によって行われ、ディザ法や誤差拡散法等における階調値や当該階調値を閾値判定するための閾値の調整によってドット形成確率テーブルに規定されたドット形成確率に準じたハーフトーン本処理が実行される。例えば、ディザ法や誤差拡散法等において、小ドットについての階調値をドット形成確率に応じて設定し、当該階調値が閾値よりも大きい場合に小ドットを形成する。ここにおいて小ドットについての階調値を小さくさせるか、小ドットについての閾値を大きくすることにより、小ドットを形成する確率を小さくできる。
ステップS125では、コントローラー10は、小インク滴の吐出確率を特に制限しない通常のドット形成確率テーブルを用いてハーフトーン本処理を行う。図6Bは、通常のドット形成確率テーブルで規定される、インク量階調と各ドットの形成確率との関係例を示すグラフである。図6Bの例ではインク量階調が小さい範囲である場合に小ドットの形成確率が0%でないことを示している。したがって図6Bに示す関係を規定したドット形成確率テーブルを用いてハーフトーン本処理を行った場合、対象記録画素について、小ドットを形成させるという結果となりうる。もちろん、大中いずれかのドットを形成させるか、いずれのドットも形成しないという結果にもなりうる。
図4を用いてハーフトーン本処理の結果を具体的に説明する。図4の例では、色変換後のインク量階調の例として、Cインクについて4×4個のインク量階調値が示されている。ステップS110において例えば、一番右の列(上から50,50,105,105)に属する記録画素は、Bi-D印刷における往動時にヘッド領域H1の仮硬化用LED24b2に近い方のCノズル列に属するノズル24ac1(図3A参照)からインク滴を吐出することが決定され、右から2番目の列(上から50,50,105,105)に属する記録画素は、Bi-D印刷における往動時にヘッド領域H1の仮硬化用LED24b2に遠い方のCノズル列に属するノズル24ac2(図3A参照)からインク滴と吐出することが決定されたと仮定する。図3Aの例ではノズル24ac1と仮硬化用LED24b2との距離Lc1は所定距離th1より小さいため、右から1列目の記録画素についてはステップS125で説明したハーフトーン本処理が行われる。また、図3Aの例ではノズル24ac2と仮硬化用LED24b2との距離Lc2は所定距離th1より大きいため、右から2列目の記録画素についてはステップS120で説明したハーフトーン本処理が行われる。インク量階調値が同じ62という値であっても、右から1列目の記録画素の場合には(小)(中)(否)のいずれかとなるが、右から2列目の記録画素の場合には(中)(否)のいずれかとなる((小)にはならない)。
以上、図5に示すハーフトーン処理について説明した。
ハーフトーン処理が終了すると、コントローラー10は並べ替え処理を行う(図4参照)。並べ替え処理においてコントローラー10は、画像データの各記録画素を、各ノズル24aにインク滴を吐出させる各主走査パス内の吐出タイミング順に並べ替える。以上により、ピエゾドライバー25を制御するための制御信号が生成される。この制御信号によってピエゾドライバー25は、各記録画素に対応するノズル24aのピエゾ素子に駆動電圧パルスを印加することができる。なお、本実施形態においてCMYKのインク滴がそれぞれ吐出されるが、形成するドットの種類が同じであれば生成される駆動電圧パルスはCMYKのインク間で共通する。
図4に示す画像処理が終了すると、コントローラー10の制御信号に基づいて、印刷ヘッド24が往復動し吐出タイミングに応じてピエゾドライバー25によって各ノズルからインク滴を吐出させる。その結果、印刷媒体に画像を形成することができる。本実施形態によると、照明部との距離が所定距離th1より大きいノズルについては小インク滴を吐出しないように制御されている。すなわち、小インク滴の照射前時間が時間tよりも長くなる前に小インク滴に紫外光を照射することができるので、小インク滴の硬化不良を防止することができる。
(4)変形例:
尚、本発明の技術的範囲は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、図2における時間tに対応する閾値を設け、当該閾値を基準に小インク滴の吐出有無を決定する構成であったが、例えば照射前時間が第一照射前時間より長い第二照射前時間となるインク滴を吐出するノズルにおいては、照射前時間が第一照射前時間となるインク滴を吐出するノズルよりも、小インク滴の吐出確率を少なくするようにしてもよい。すなわち、照射前時間が長いノズルに割り当てられた画素ほど小ドットの形成確率を段階的に下げるようにしてもよい。その結果、照射前時間の長さが異なる複数のノズルにおいて同じ確率で小インク滴を吐出する構成と比較して、小インク滴における硬化不良を発生しにくくすることができる。また例えば照明部との距離が長いノズルに割り当てられた画素ほど小ドットの形成確率を段階的に下げるようにしてもよい。その結果、照明部との距離が異なる複数のノズルにおいて同じ確率で小インク滴を吐出する構成と比較して、小インク滴における硬化不良を発生しにくくすることができる。
また、小インク滴を吐出しないノズルとそれ以外のノズルとを区別する閾値は、印刷媒体の表面におけるインク滴の広がりやすさに応じて設定されるようにしてもよい。具体的には、着弾後のインク滴が第一印刷媒体よりも広がりやすい第二印刷媒体を用いる場合は、第一印刷媒体を用いる場合よりも、閾値の値を小さい値にする。インク滴の広がりやすさが異なる印刷媒体に応じて、閾値の設定値を変えることができると、様々な印刷媒体においてもインク滴の硬化不良を防止できる。印刷媒体の種類とインク滴の広がりやすさとの対応関係を示す情報は、例えば予めコントローラー10に保持されており、コントローラー10はUI部50によってユーザーが選択した印刷媒体の種類に応じて当該印刷媒体の種類に対応するインク滴の広がりやすさを特定し、閾値を設定することができる。
図7は、変形例にかかる印刷装置が備える印刷ヘッドを示す図である。本変形例の印刷装置は、印刷ヘッド124が移動せず、記録媒体のみが所定の搬送方向に搬送されるラインプリンターである。印刷ヘッド124は、搬送方向に直交する方向に記録媒体の幅よりも広い幅を有し、当該幅方向において直線状にノズル124aが並ぶノズル列が複数設けられている。印刷ヘッド124には6個のヘッド領域H1〜H6が設けられており、ヘッド領域H1にはKインクのインク滴を吐出するノズル124aが備えられ、ヘッド領域H2にはYインクのインク滴を吐出するノズル124aが備えられ、ヘッド領域H3にはCインクのインク滴を吐出するノズル124aが備えられ、ヘッド領域H4にはMインクのインク滴を吐出するノズル124aが備えられている。また、ヘッド領域H5にはLC(ライトシアン)インクのインク滴を吐出するノズル124aが備えられ、ヘッド領域H6にはLM(ライトマゼンダ)インクのインク滴を吐出するノズル124aが備えられている。印刷ヘッド124における記録媒体の搬送方向最下流端において本硬化用ランプ140aが備えられている。このような、ラインプリンターにおいても、上記実施形態と同様に照射前時間や照明部との距離に応じて小インク滴の吐出確率を変えることにより、インク滴の硬化不良を発生しにくくすることができる。なお、図7に示すようなラインプリンターに本発明を適用する場合、本硬化用ランプ140aが照明部に相当し、印刷媒体を搬送する印刷媒体搬送ユニットが搬送部に相当する。
なお、図7に示す各インク色に対応するヘッド領域の配置順には次のような効果がある。LCインクやLMインクは、CインクやMインクよりも淡いインク色である。LCとCとではLCの方が淡い色を表現する際に使用されやすい。LMとMとではLMの方が淡い色を表現する際に使用されやすい。淡い色の画像は粒状感を低減するためになるべく小ドットで形成することが望ましい。したがってLCやLMは小インク滴で吐出されやすい。そのため、LCやLMが、CやMよりも本硬化用ランプ140aに近い位置に配置されている図7のような場合は、LCやLMがCやMよりも本硬化用ランプ140aから遠い位置に配置されている場合よりも、LCのノズルやLMのノズルから吐出された小インク滴の照射前時間を短くすることができる。短くできるということは、硬化不良を発生しにくくできるということであり、LCインクやLMインクに関して積極的に小インク滴を吐出することを選択できるということである。その結果、淡い色の画像において粒状感を低減できるとともに淡い色の画像を構成するインク滴の硬化不良による画質低下を防止できる。また、Yは、CやMと比較して粒状感を生じさせにくい色であるため、Yインクのノズルにおいて小インク滴の吐出確率より中インク滴の吐出確率を上げるようにしてもよい。そのため、YはCやMよりも本硬化用ランプ140aから遠い位置に配置されていてもよい。
なお、上記実施形態では、インク色ごとに照明部との距離が異なる複数のノズル列が設けられている構成を説明したが、各インク色にノズル列が1つしかない場合にもこの発明を適用可能である。例えば、CMYKの各色についてそれぞれノズル列が1列だけ設けられた印刷ヘッドにおいて、Kインクのノズルは照明部から閾値以上に遠いために小インク滴を吐出しないとする。その場合であっても、インク量階調を維持しつつ小ドットを中ドットや大ドットに置換することによって所望の色の画像を表現可能である。
1…印刷装置、10…コントローラー、20:キャリッジユニット、21…キャリッジモータードライバー、22…キャリッジモーター、23…インクカートリッジ、24:印刷ヘッド、24a…ノズル、24b:仮硬化用LED、25…ピエゾドライバー、26…LEDドライバー、30…印刷媒体搬送ユニット、40…本硬化用ランプユニット、40a…本硬化用ランプ、50…UI部、124…印刷ヘッド、124a…ノズル、140a…本硬化用ランプ。

Claims (5)

  1. 印刷媒体の表面に着弾したインク滴に活性光線を照射して前記インク滴を硬化させる照明部と、
    前記印刷媒体と前記照明部との少なくとも一方を搬送することによって、前記印刷媒体の表面上の前記インク滴を前記照明部が照射する前記活性光線の照射範囲に移動させる搬送部と、
    インクの量が異なる複数種類の前記インク滴を吐出するノズルであって、前記搬送部の搬送方向と平行な方向における前記照明部との距離が互いに異なるように配置された複数のノズルと、
    を備え、
    前記印刷媒体に着弾してから前記照射範囲に移動するまでの照射前時間が第一照射前時間よりも長い第二照射前時間となる前記インク滴を吐出する前記ノズルにおいては、前記照射前時間が前記第一照射前時間となる前記インク滴を吐出する前記ノズルよりも、前記インクの量が最も少ない小インク滴の吐出確率が少ない、
    印刷装置。
  2. 前記照射前時間が所定の閾値よりも大きくなる前記インク滴を吐出する前記ノズルにおいては、前記小インク滴を吐出しない、
    請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記搬送方向と平行な方向における前記照明部との距離が所定距離よりも長い前記ノズルを、前記照射前時間が前記閾値よりも大きくなる前記インク滴を吐出する前記ノズルとし、
    前記所定距離は、前記搬送部における搬送速度が速いほど長く設定される、
    請求項2に記載の印刷装置。
  4. 着弾後の前記インク滴が第一印刷媒体よりも広がりやすい第二印刷媒体を用いる場合は、前記第一印刷媒体を用いる場合よりも、前記閾値の値が小さい、
    請求項2または請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記小インク滴が吐出されやすいインク色のインク滴を吐出する前記ノズルほど、前記搬送方向と平行な方向において前記照明部に近い位置に配置されている、
    請求項1〜請求項4のいずれかに記載の印刷装置。
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