JP5540000B2 - うつ病性障害のヒトバイオマーカーハイパーマッピング - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2008年10月15日出願の米国仮特許出願第61/105,641号からの優先権の恩典を主張するものである。
技術分野
本文書は、パラメータの組合せに基づいたアルゴリズムおよびハイパーマッピングを利用して、被験者のうつ病性障害を診断もしくは評価するための物質および方法、または被験者がうつ病性障害を発症する素因、もしくは特定の治療方式に対して応答する傾向を判定するための物質および方法に関する。
背景
ヒトは精神神経疾患状態(neuropsychiatric condition)で長期にわたって生存しうる。実際、精神神経疾患状態は、他のあらゆる疾患状態よりも長い障害生存年数(years lived with disability;YLD)をもたらし、全YLDのおよそ30%を占める(Murray and Lopez (1996)Global Health Statistics: A Compendium of Incidence, Prevalence and Mortality Estimates for over 2000 Conditions Cambridge: Harvard School of Public Health(非特許文献1))。障害の持続および最適とはいえない治療成績に寄与する因子は複数あり、不正確な診断、臨床医による治療の早期中断、社会的烙印、不適切な抗うつ剤の用量、抗うつ剤の副作用、および患者が治療を順守しないことなどが挙げられる。
うつ病性障害状態(例えば大うつ病性障害(MDD))などの精神神経疾患状態を含む多くの臨床的障害は、単一の生物学的変化によるものではなく、複数の因子の相互作用によってもたらされるものである。そのため、同じ臨床疾患状態(例えばMDD)を患う別々の個人は、各個人における具体的な変化に応じて種類または範囲の異なる症状を呈しうる。しかしながら、MDDの素因を診断または判定するための、および、個人レベルで疾患状態および治療応答性を評価するための、信頼性の高い方法が求められている。
Murray and Lopez (1996)Global Health Statistics: A Compendium of Incidence, Prevalence and Mortality Estimates for over 2000 Conditions Cambridge: Harvard School of Public Health
概要
バイオマーカーに対する従来の手法では、単一のマーカーまたは単一のマーカー群を分析することが多かった。他の手法では、疾患状態、予後、および/または治療に対する応答性を反映する単一の値を導出するためのアルゴリズムを使用していた。高度に多重化されたマイクロアレイに基づく免疫学的ツールを使用して複数のパラメータを同時に測定することが可能である。こうしたツールを使用することの利点の1つは、すべての結果が同じ試料から得られ、同じ条件下で同時に実施することが可能である点である。高度なパターン認識の手法を応用することが可能であり、階層クラスタリング、自己組織化マップ、および教師付き分類のアルゴリズム(例えば、サポートベクターマシン、k近傍法のアルゴリズム、ハイパーマッピング、およびニューラルネットワーク)などのクラスタリングの手法を含む多くのツールが利用可能である。後者の分析手法の群は臨床的な有用性が高いと考えられる。
本文書は、うつ病性障害の状態の診断、予後または素因を判定すること、および治療に対する応答性を判定することを目的としてハイパーマッピングを使用するための方法の特定に一部基づくものである。更に、本文書は、炎症性疾患または慢性疾患などの状態に対する診断、予後または素因を判定することを目的としてハイパーマッピングを使用するための方法の特定に基づくものである。該方法は例えば、特定の状態に関連している可能性のあるバイオマーカー群を選択する工程、選択されたバイオマーカー群についての臨床データを被験者から取得する工程、該臨床データに最適化アルゴリズムを適用して各群内の選択されたマーカーについての係数を得る工程、各バイオマーカー群についてベクトルを求めることによってハイパーマップを生成する工程、ならびに該ハイパーマップを用いて該状態を有しているかあるいは有していない個人について(例えば治療または疾患状態に関連する)診断または決定を行う工程を含むことが可能である。例えば一部の態様では、血清や血漿などの生物学的試料中の複数のバイオマーカーからのデータを組込んだアルゴリズムおよびハイパーマップを生成して患者の層別化、薬力学的マーカーの特定、および治療成績のモニタリングを行うことが可能である。
一局面では、本文書は、個人がMDDを有する可能性を評価するための方法であって、
(a) MDDに関連している可能性のあるバイオマーカー群を特定する工程と、
(b) 該特定されたバイオマーカー群について複数の被験者から臨床データを取得する工程であって、該被験者の一部はMDDを有するものと診断され、一部はMDDを有さない工程と、
(c) 該臨床データに最適化アルゴリズムを適用し、各群内の選択されたバイオマーカーに対する係数を算出する工程と、
(d) 選択された各バイオマーカー群についてベクトルを生成することによってハイパーマップを作成する工程と、
(e) 該被験者由来の1つまたは複数の生物学的試料中の該選択されたバイオマーカーのレベルを測定する工程と、
(f) 該アルゴリズムを該測定されたレベルに適用する工程と、
(g) 該個人がMDDを有している可能性が高いか、MDDを有していない可能性が高いか、または疾患経過の予測、治療レジメンの選択、もしくは重篤度に関する情報の提供に利用することが可能な下位クラスに属するかを判定するために、該個人についての該アルゴリズムの結果を該ハイパーマップと比較する工程とを含む方法を特徴とする。本方法はインビトロの方法とすることができる。
本方法は、工程(g)において前記個人がMDDを有している可能性が高いと判定された場合に、該MDDに対する療法の前後で該個人についてのハイパーマップの結果を比較し、バイオマーカーのパターンに変化が生じたか否かを判定し、かつ、何らかのそのような変化が該個人の臨床状態に反映されているか否かを判定する工程を更に含んでもよい。
前記バイオマーカー群は、2つ以上の炎症性バイオマーカー、HPA軸バイオマーカー、代謝性バイオマーカー、または神経栄養性バイオマーカーを含みうる。炎症性バイオマーカーは、α1アンチトリプシン、α2マクログロブリン、アポリポタンパク質CIII、CD40リガンド、インターロイキン6、インターロイキン13、インターロイキン18、インターロイキン1受容体アンタゴニスト、ミエロペルオキシダーゼ、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター-1、RANTES(CCL5)、および腫瘍壊死因子α(TNFα)、sTNFRI、およびsTNFRIIからなる群から選択することができる。HPA軸バイオマーカーは、コルチゾール、上皮成長因子、顆粒球コロニー刺激因子、膵臓ポリペプチド、副腎皮質刺激ホルモン、アルギニンバソプレッシン、およびコルチコトロピン放出ホルモンからなる群から選択することができる。代謝性バイオマーカーは、アディポネクチン、アシル化刺激タンパク質、脂肪酸結合タンパク質、インスリン、レプチン、プロラクチン、レジスチン、テストステロン、および甲状腺刺激ホルモンからなる群から選択することができる。神経栄養性バイオマーカーは、脳由来神経栄養因子、S100B、ニューロトロフィン3、グリア細胞株由来神経栄養因子、アルテミン、ならびにリーリンおよびそのアイソフォームからなる群から選択することができる。
特に定義しないかぎり、本明細書で使用する全ての技術用語および科学用語は本発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有するものである。本明細書に述べるものと同様または同等の方法および材料を使用して本発明を実施することが可能であるが、好適な方法および材料は下記に述べるものである。本明細書において言及するすべての刊行物、特許出願、特許および他の参考文献の全容を参照によって組込むものとする。記載が矛盾する場合には定義を含め、本明細書が優先するものとする。更に、材料、方法、および実施例は単なる例証であって、限定を目的としたものではない。
本発明の1つまたは複数の態様の詳細を添付の図面および以下の記載において説明する。本発明の他の特徴、目的、および利点は本記載および添付の図面から、ならびに添付の特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
[本発明1001]
個人が大うつ病性障害(MDD)を有する可能性を評価するためのインビトロの方法であって、
(a) MDDに関連する可能性があるバイオマーカー群を特定する工程と、
(b) 該特定されたバイオマーカー群について複数の被験者から臨床データを取得する工程であって、該被験者の一部はMDDを有するものと診断され、一部はMDDを有さない工程と、
(c) 該臨床データに最適化アルゴリズムを適用し、各群内の選択されたバイオマーカーに対する係数を算出する工程と、
(d) 選択された各バイオマーカー群についてベクトルを生成することによってハイパーマップを作成する工程と、
(e) 該被験者からの1つまたは複数の生物学的試料中の該選択されたバイオマーカーのレベルを測定する工程と、
(f) 該アルゴリズムを該測定されたレベルに適用する工程と、
(g) 該個人がMDDを有している可能性が高いか、MDDを有していない可能性が高いか、または、疾患経過の予測、治療レジメンの選択、もしくは重篤度に関する情報の提供に利用可能な下位クラスに属するかを判定するために、該個人についての該アルゴリズムの結果を該ハイパーマップと比較する工程とを含む方法。
[本発明1002]
工程(g)において前記個人がMDDを有している可能性が高いと判定された場合に、
(h) 該MDDに対する療法の前後で該個人についてのハイパーマップの結果を比較し、バイオマーカーのパターンに変化が生じたか否かを判定し、かつ、このような変化がどれだけ該個人の臨床状態に反映されているかを判定する工程を更に含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記バイオマーカー群が、2つ以上の炎症性バイオマーカー、HPA軸バイオマーカー、代謝性バイオマーカー、または神経栄養性バイオマーカーを含む、本発明1001の方法。
[本発明1004]
前記炎症性バイオマーカーが、α1アンチトリプシン、α2マクログロブリン、アポリポタンパク質CIII、CD40リガンド、インターロイキン6、インターロイキン13、インターロイキン18、インターロイキン1受容体アンタゴニスト、ミエロペルオキシダーゼ、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター-1、RANTES(CCL5)、および腫瘍壊死因子αからなる群から選択される、本発明1003の方法。
[本発明1005]
前記HPA軸バイオマーカーが、コルチゾール、上皮成長因子、顆粒球コロニー刺激因子、膵臓ポリペプチド、副腎皮質刺激ホルモン、アルギニンバソプレッシン、およびコルチコトロピン放出ホルモンからなる群から選択される、本発明1003の方法。
[本発明1006]
前記代謝性バイオマーカーが、アディポネクチン、アシル化刺激タンパク質、脂肪酸結合タンパク質、インスリン、レプチン、プロラクチン、レジスチン、テストステロン、および甲状腺刺激ホルモンからなる群から選択される、本発明1003の方法。
[本発明1007]
前記神経栄養性バイオマーカーが、脳由来神経栄養因子、S100B、ニューロトロフィン3、グリア細胞株由来神経栄養因子、リーリンおよびそのアイソフォーム、ならびにアルテミンからなる群から選択される、本発明1003の方法。
特定の疾患に関するハイパーマップを生成するための方法の特定の態様に含まれうる工程を示した図である。 特定の疾患について選択されたマーカー群および臨床データからハイパーマップを構築するためのプロセスの特定の態様に含まれうる工程を示した図である。 MDDと診断された患者(星印)および正常対照群(丸印)をハイパーマップで表したものである。 年齢の一致した健常被験者(灰色のバー)と比較したMDD患者(黒いバー)由来の臨床試料のセットに所定の式を適用した結果を示すグラフである。試験スコアは、被験者がMDDを有する確率の10倍を表す(10×PMDD)。 抗うつ剤であるLEXAPRO(商標)による治療の開始前、ならびに2および8週間後に血清を試験した、薬物未投与のMDD患者の群の長期的な調査からの臨床データをハイパーマップで表したものである。ベクトルは治療後のバイオマーカーのパターンの変化を示す。
詳細な説明
MDDは、大うつ病、単極性うつ病、臨床的うつ病、または単純にうつ病としても知られ、広範な気分の落ち込みおよび通常の活動における関心や喜びの喪失によって特徴付けられる精神疾患である。通常、ある人が1つまたは複数の大うつ病エピソードを有する場合にMDDの診断が下される。毎年約1900万人にのぼる米国人がMDDに罹患している。最も一般的な発症年齢は30〜40歳の間であり、その後50〜60歳の間にピークが見られる。診断は一般に被験者自身が報告した経験および観察された挙動に基づいて行われる。しかしながら、生物行動的な研究は、生物有機体における生理学的な個体差が大きいことから、最も困難な科学的探求の一つである。特に、精神神経医学的診断および患者の管理に用いられる規範は、採用された分類内で患者を層別化するための臨床的インタビューに基づいたものである。この規範では、生物学的または病態生理学的な機序から得られる情報は含まれないことが警告される。うつ病性障害の素因を診断もしくは判定するための、または被験者の疾患状態および/もしくは治療に対する応答性を評価するための信頼性の高い方法が未だ求められている。本明細書で述べるようにバイオマーカーハイパーマッピング(BHM)技術とは、疾患状態に関連したパターンを可視化するとともに、所定のパターンに基づいて患者群または個別の患者を下位分類するための方法を意味する。
一般的に、多検体診断に関連する方法では通常、臨床調査結果に最もよくフィットするようにすべてのマーカー(パラメータ)を多変量最適化で用いる大域的最適化法を用いるか、あるいは決定木法を用いる。決定木は、臨床場面において疾患を有する個人を正常な被験者から区別するための最良の方法を決定するために使用することができる。これらの方法の多くは、検体の数が小さい(通常5未満)場合に有効である。こうした状況では、疾患の基礎となる生物学的特性(biology)あるいは用いられる試験に対する深い識見とは無関係に、専門家だけでなく非熟練者も診断を行うことができる。しかしながら、症状が重複しかつ疾患の各ステージ間で大きなばらつきがありうる複雑な疾患では、患者を診断または下位分類するためにより多数の検体が必要である。こうした場合には、多くのパラメータを考慮する必要があり、それぞれのパラメータ(検体)の寄与は小さい。専門家であっても個別の患者の状態に対する識見を得ることは容易ではない。同様に、疾患の基礎となる生物学的特性を調べているかあるいは新たな治療法の開発を望んでいる医学研究者は、単純な大域的最適化法を行うことによって有用な情報を逃してしまう可能性がある。
BMHの手法では、異なる生理学的パラメータを反映するバイオマーカー(例えばホルモン、代謝マーカー、および炎症性マーカー)を用いて、疾患状態と関連している可能性のあるバイオマーカー発現の変化の可視化を構築する。このプロセスでは、患者のバイオマーカー応答を多次元超空間上にマッピングする。異なる係数を導出して、患者のサブセットおよび年齢の一致した正常な被験者のサブセットに対する超空間ベクトルを生成することができる。臨床試料のセットからの多重バイオマーカーデータを反復的に用いて超空間マップを構築および規定し、次いでこれを用いて疾患状態を正常状態から分離して治療計画のガイダンスを与えることができる。
概して、本明細書で述べる方法は多検体診断試験の分析を対象としたものである。これらの方法は、患者の下位群、例えば疾患の予後または徴候が異なる下位群を充分に一線を画して(unique)分離させうるかあるいは、しばしば行動性疾患について行われるように、罹患した被験者を正常被験者から区別させうる、1つまたは2つのマーカーを、それに関して同定することがしばしば困難であるような、複雑な疾患において特に有用でありうる。複数のマーカー(例えば2、3、4、5、または6つ以上のマーカー)を本願で述べる方法において組合せて使用し、診断試験の性能を高めることが可能であり、これにより例えば臨床医は患者を区別しかつ他の疾患由来の交絡する共存症が感度および特異性に干渉するのを防止することができる。
臨床調査の直接的分析および/またはバイオインフォマティックスの使用により、関心対象の疾患に関連した生理学的/生物学的機能に基づいて、異なるマーカー群を選択することが可能である。バイオマーカーの大きなライブラリーを用いることで、ヒトの生理機能および/または生物学的プロセスの異なる区分を反映している機能活性にしたがってマーカーをグループ分けすることができる。各群内で複数のマーカーを用いることにより各プロセスまたはシステムにおける生理学的または生物学的な変化の正確な測定値が与えられる。複雑な疾患の分析では、複数の群を特定の疾患条件下での全身変化の測定に用いることができる。
多数の臨床調査データ内のすべての関連する群におけるすべてのマーカー測定値について大域的最適化を行う代わりに、本明細書で提供される方法では最初に、臨床調査データを用いて各機能群でマーカー測定値の最適化を行う。各群について最適化された結果を用いて、疾患の予備的ハイパーマップの構築における該群を表す組合せパラメータを構築することができる。複数の調査からのデータを反復的に用いて疾患ハイパーマップを更に発展させることができる。次いで、バイオマーカープロファイルが同じ多次元空間に含まれている、先に特徴決定された患者についてわかっていることを利用するために、個別の患者からのデータを疾患ハイパーマップにマッピングすることができる。先に特徴決定された患者の分析から得られた知見を用いて該患者を下位分類し、疾患経過を予測し、例えば治療の選択肢(例えば選択薬および成功可能性のある他の治療アプローチ)に関する決定を行うことができる。
図1および2は、所定の疾患について選択された群、マーカーおよび臨床データからハイパーマップを構築するためのプロセスを示したものである。図に示されるように、幾つかの工程を用いて関心対象の疾患のハイパーマップを作成することができる。一部の態様では、第1の工程は、疾患の生理学および生物学的な性質ならびにその疾患状態でのバイオマーカー応答の現時点における理解に基づいてマーカー群を選択することでありうる。多くの疾患は、炎症、組織リモデリング、代謝変化、免疫応答、細胞遊走、ホルモン不均衡などを含む共通の要素を有している。特定の疾患は痛みまたは神経機能障害に関連し、あるいは、特定の疾患に特徴的な特異的マーカー(例えば糖尿病における血糖値の上昇)または特定の薬物に対する応答(例えば乳癌患者におけるエストロゲン受容体の発現)が存在しうる。バイオマーカーは基本的に、機能的クラスタリングによって別のグループ分けを行うことができ、これにより生理学的機能障害に関与する経路に関するより多くの情報を与えうる。例えば炎症では、マーカーとして急性期応答(例えばC反応性タンパク質)、サイトカイン応答(例えばTh1およびTh2に関連したインターロイキン)、ケモカイン、および化学誘引分子(例えば特定の呼吸器疾患に特徴的な、肺への好中球の誘因におけるIL-8)に関係するものが含まれる。以下の段落で例示的なバイオマーカーの群について述べる。
炎症性バイオマーカー
炎症には極めて広範なタンパク質が関与し、そのすべてが、正常な発現および機能を損なうかさもなくば調節不全となりうる遺伝子突然変異を受けやすい。炎症はまた、高レベルで全身性の急性期タンパク質を誘導する。これには、広範囲の全身作用をもたらしうるC反応性タンパク質、血清アミロイドA、血清アミロイドP、バソプレッシン、および糖質コルチコイドが含まれる。更に、炎症には炎症促進性のサイトカインおよびケモカインが関与している。表1は炎症性バイオマーカーの例示的な一覧を示したものである。
Figure 0005540000
HPA軸バイオマーカー
視床下部−下垂体−副腎軸(HPA軸またはHTPA軸)は、辺縁系−視床下部−下垂体−副腎軸(LHPA軸)としても知られ、視床下部、下垂体、および副腎(または腎上体)間の直接的影響およびフィードバック相互作用の複雑な組合せである。これらの臓器間の相互作用がHPA軸を構成し、これは、ストレスに対する反応を制御し、かつ消化、免疫系、気分および情動、性行動、ならびにエネルギーの貯蔵および消費を含む多くの生体プロセスを調節する、神経内分泌系の主要な部分である。HPAバイオマーカーの例としては、ACTHおよびコルチゾール、ならびにその他表2に列記されるものが挙げられる。
Figure 0005540000
代謝性バイオマーカー
代謝性バイオマーカーは、健康状態および疾患状態における代謝プロセスへの識見を与えるものである。ヒト疾患は複雑な下流の作用として現れ、複数の生化学的経路に影響を及ぼす。これらのプロセスを制御するタンパク質およびホルモン、ならびに代謝物質を診断および患者モニタリングに使用することができる。表3は、本明細書で述べる方法を用いて評価することが可能な代謝性バイオマーカーの一覧の一例を示したものである。
Figure 0005540000
神経栄養因子
神経栄養因子は、発生途中のニューロンの増殖および生存ならびに成熟ニューロンの維持に関与するタンパク質のファミリーである。神経栄養因子は中枢神経系(CNS)および末梢神経系(PNS)におけるニューロンの初期の増殖および発生を促進すること、ならびに試験管内および動物モデルにおいて損傷ニューロンの再増殖を刺激することが示されている。神経栄養因子は発生途中の軸索の増殖を導くために標的組織によって放出されることが多い。多くの神経栄養因子は、(1)ニューロトロフィン、(2)グリア細胞株由来神経栄養因子ファミリーリガンド(GFL)、および(3)神経新生サイトカインの3つのファミリーの1つに属している。それぞれのファミリーはそれ自体に特徴的なシグナル伝達経路を有しているが、誘導される細胞応答はしばしば重複している。神経栄養性バイオマーカーの例示的な一覧を表4に示す。リーリンとは発生途中の脳におけるニューロン遊走および位置決定のプロセスの調節を助けるタンパク質である。発生初期におけるこの重要な役割に加えて、リーリンは、長期増強の誘導および維持を高めることでシナプス可塑性を調節することにより、成体の脳でも働き続ける。リーリンは幾つかの脳疾患の発症に関与していることが指摘されている。統合失調症および精神病性双極性障害においてこのタンパク質の発現が有意に低下していることが観察されている。リーリンの特定のアイソフォームの血清レベルがMDDと他の気分障害で異なりうることから、リーリンのアイソフォームの測定によって、MDDを双極性疾患および統合失調症から区別する能力ならびに患者集団を更に下位分類する能力を高めることができる。
Figure 0005540000
ハイパーマッピング情報を利用するための方法
本明細書で考察するバイオマーカーおよびハイパーマッピングに関する情報は、治療のモニタリングに特に制限なく使用することができる。例えば、被験者の治療方針の確立または変更に利用するために、ハイパーマッピング情報を臨床医に提供することができる。ある治療が選択されて治療が開始されたら、2以上の間隔で生物学的試料を採取し、治療前および治療後の所定の時間間隔に対応したハイパーマッピング情報を生成し、ハイパーマップの結果を経時的に比較することによって、被験者を定期的にモニタリングすることができる。このようなハイパーマッピング情報および例えばバイオマーカーレベルの増大、減少、または安定化に関して認められるあらゆる傾向に基づいて、臨床医、療法士、または他の医療従事者は、時間の経過とともに改善が見られることを目的として治療をそのまま継続するか、治療を中断するか、あるいは治療計画を調整するかを選択することができる。
患者のバイオマーカーおよび/またはハイパーマッピング情報が報告された後、医療従事者は患者管理に影響しうる1つまたは複数の行動をとることができる。例えば、医療従事者は患者の診療記録に該情報およびバイオマーカーの発現レベルを記録することができる。場合により、医療従事者は精神神経疾患の診断を記録するか、あるいはさもなくば患者の診療記録を変換して患者の医学的状態を反映させることができる。場合により、医療従事者は患者の診療記録を閲覧して評価を行い、患者の状態の臨床的介入のための複数の治療戦略を査定することができる。
大うつ病性障害および他の気分障害では、治療のモニタリングによって臨床医が治療の用量および期間を調節することを補助できる。ハイパーマッピング情報における変化のサブセットが正常なホメオスタシスにより酷似していると示すことは、臨床医がレジメンの効果を査定する際の助けとなりうる。医療従事者は、患者のハイパーマッピングの結果に関する情報を受け取った後、うつ病または他の精神神経疾患の症状の治療を開始または改変することができる。場合により、以前のハイパーマッピング情報の報告を最近受け取ったハイパーマッピング情報と比較することができる。このような比較に基づいて医療従事者は治療法の変更を勧めることができる。場合により、医療従事者は、MDD症状の新規の治療的介入についての臨床試験に患者を登録することができる。場合により、医療従事者は、患者の症状が臨床的介入を必要とするまで療法を開始するのを待つことを選択できる。
医療従事者は、ハイパーマッピングに関する、またはハイパーマッピングから得られた情報を患者または患者の家族に伝達することができる。場合により、医療従事者は、患者および/または患者の家族に、治療の選択肢、予後、ならびに、例えば神経科医および/またはカウンセラーなどの専門家への紹介を含むMDDに関する情報を提供することができる。場合により、医療従事者は、専門家にハイパーマッピング情報を伝達するために患者の診療記録のコピーを提供することができる。
研究者はMDD研究を進歩させるために被験者のハイパーマッピング情報に関する情報を適用することができる。例えば、研究者は効果的な治療薬を特定するために、うつ病症状または他の精神神経疾患の症状の治療に対する薬物の効果に関する情報を用いてハイパーマップのデータをまとめることができる。場合により、研究者は、調査研究または臨床試験への被験者の登録または継続参加を評価するために被験者のハイパーマッピング情報を取得することができる。場合により、研究者は被験者のハイパーマッピング情報を医療従事者に伝達することができ、かつ/または精神神経疾患の臨床評価および治療を行うために医療従事者に被験者を紹介することができる。
任意の適当な方法を用いて情報を別の人(例えば専門家)に伝達することが可能であり、情報を直接的または間接的に伝達することが可能である。例えば、検査技師は、ベクトル情報、バイオマーカーレベル、および/またはハイパーマッピング結果情報をコンピュータベースの記録に入力することができる。場合により、診療記録または調査記録に物理的な変更を行うことによって情報を伝達することができる。例えば、医療専門家は、記録を閲覧する他の医療従事者に診断を伝達するために、持続的注記をするかあるいは診療記録に目印を付けることができる。任意の伝達方式を利用することができる(例えば、郵便、電子メール、電話、ファクシミリ、および直接の面会)。確実な伝達方式(例えばファクシミリ、郵便、および直接の面会)が特に有用である。情報を電子的に利用可能にすることによって(たとえば確実な方法で)該情報を専門家に伝達することもできる。例えば、医療従事者が情報にアクセスできるようにコンピュータデータベース上に該情報を置くことができる。更に、情報を、専門家の代理として機能する病院、診療所、または研究施設に伝達することができる。開放型ネットワーク(例えばインターネットまたは電子メール)を介して転送される情報は暗号化することができる。閉鎖型のシステムまたはネットワークが用いられる場合には、既存のアクセス制御で充分な場合がある。
本発明を以下の実施例において更に説明する。実施例は添付の特許請求の範囲に述べられる本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1-MDDについての生物学的ハイパーマッピング
各バイオマーカー群を特定の臨床条件に関して投入するため、該条件における変化を反映する群の状態を最もよく反映するマーカー候補の一覧を選択する。MDDの場合には、候補バイオマーカーは臨床調査に基づいて選択し、MDDにおけるその役割に基づいたバイオインフォマティクス手法を用いて下位分類した。本実施例で使用したバイオマーカーは上記表1〜3に示した。
各群におけるマーカーの任意の組合せを用いて超空間ベクトル(V1…Vn)を構築することが可能であったが、使用したバイオマーカーは、定量的測定に対する適合性について予め評価したバイオマーカー試験のライブラリーから、生物学的液体(特に血液、血清、および血漿)中でのアッセイの精度および正確さに基づいて選択した。
本明細書で提供する方法の第2の工程は、臨床調査データを設計および収集することである。関心対象の疾患を有する患者から臨床試料を採取する。試料は、通常は公知の「ゴールドスタンダード」基準によって診断された患者から採取する。年齢および性別の一致した試料のセットも正常な被験者から採取する。患者の試料は、例えば異なる疾患状態/重篤度/治療選択/治療成績を有する被験者群由来でよい。患者の選択基準は調査される(understudied)試験成績に依存する。MDDの場合には、疾患の重篤度、期間、再発率、治療選択肢(例えば抗うつ剤のクラスが異なる)、および治療成績が異なる患者を選択した。正常な被験者には、交絡する疾患がないことに加えて本人および近親のいずれにもうつ病の病歴を必要とした。
本明細書で提供する方法の第3の工程は通常、臨床調査試料由来のマーカー測定値データを用いて各マーカー群から超空間ベクトルを構築することである。超空間ベクトルを構築するためのアルゴリズムには幾つかの選択肢がある。選択される方法は一般的に、調査される疾患状態によって決まる。例えば、MDDについての診断試験の開発においては、臨床結果は、うつ病有り対うつ病無しである。したがって、2値ロジスティック回帰による最適化を用いて、各群における選択されたマーカーを用いた臨床データを「ゴールドスタンダード」診断からの臨床結果に対してフィッティングする。フィッティングの結果は、各群におけるマーカーの一覧に対する係数のセットである。例として、A1AT(I1)、A2M(I2)、アポリポタンパク質CIII(I3)、およびTNFα(I4)を、炎症性群を表す4つのマーカーとして選択した。臨床結果に対して2値ロジスティック回帰を用いて、これらのマーカーに対する4つの係数および定数を算出した。炎症性群のベクトルは以下のようにして構築した。
V炎症=1/(1+exp-(CI0+CI1*I1+CI2*I2+CI3*I3+CI4*I4)) (1)
式中、CI0=-7.34
CI1=-0.929
CI2=1.10
CI3=5.13
CI4=6.48
V炎症は、炎症性マーカー測定値を用いた、所定の患者がMDDを有するかどうかの確率を表す。
同様にして、MDDについて他のマーカー群に関するベクトルを導出した。代謝性群を表す以下の4つのマーカーを選択した:M1=ASP、M2=プロラクチン、M3=レジスチン、およびM4=テストステロン。臨床データについて上記に述べたのと同じ2値ロジスティック回帰の方法を用いて、患者の代謝応答に対する係数のセットおよびベクトル和を導出した。
V代謝=1/(1+exp-(Cm0+Cm1*M1+Cm2*M2+Cm3*M3+Cm4*M4)) (2)
式中、Cm0=-1.10
Cm1=0.313
Cm2=2.66
Cm3=0.82
Cm4=-1.87
V代謝は、代謝性マーカー測定値を用いた、所定の患者がMDDを有するかどうかの確率を表す。
HPA群を表す2つのマーカーを選択した:H1=EGFおよびH2=G-CSF。同じく、上記と同様に臨床データについて同じ2値ロジスティック回帰の方法を用いて、患者のHPA応答に対する係数のセットおよびベクトル和を導出した。
Vhpa=1/(1+exp-(Ch0+Ch1*H1+Ch2*H2)) (3)
式中、Ch0=-1.87
Ch1=7.33
Ch2=0.53
Vhpaは、HPAマーカー測定値を用いた、所定の患者がMDDを有するかどうかの確率を表す。
これら3つのパラメータを用いて、MDDについてのハイパーマップを構築した。図3は、MDDと診断された患者および正常被験者対照群をハイパーマップで表したものである。このハイパーマップは、炎症性マーカー群、代謝性マーカー群およびHPAマーカー群の測定および分析によって被験者から収集したデータを用いて構築したものである。星印はMDDを有する患者を表し、丸印は正常な被験者を表している。
本明細書で述べる方法の最後の工程は通常、ハイパーマップに基づいた診断の構築である。適正なマーカー群およびマーカーが選択されている場合、ハイパーマップの異なる領域に疾患患者および健常対照が示されるように該疾患に対するハイパーマップを構築することができる。パラメータ1つの単純な診断(例えば個人が疾患を有する可能性)についてハイパーマップを使用することができる。あるいは、特定の患者が特定の治療に対して応答するか否かを示しうる、患者のマーカー応答のセットがハイパーマップのどこの領域に位置するかに応じたより複雑な診断を構築することもできる。そのような方法を用いて、例えば疾患経過を予測するのに利用可能な特定の下位クラスに患者が属するかどうかを判定したり、特定の治療レジメンを選択したり、あるいは疾患の重篤度に関する情報を与えることもできる。
場合により、本明細書で提供する方法は更に、患者がMDDを有している可能性が高いと判定された場合に、該患者についてのハイパーマップの結果をMDDに対する治療の前後で比較し、バイオマーカーのパターンに変化が生じたか否かを判定し、かつ、何らかのそのような変化が該患者の臨床状態に反映されているか否かを判定する工程を含むことができる。個別の患者について充分なデータを蓄積することにより、特定の治療(例えば抗うつ剤、心理療法または認知行動療法)に対する応答の特定の側面、例えば正もしくは負の応答または特定の副作用(例えば性機能障害または性欲の喪失)のプロファイルの予測が可能となるであろう。
患者の具体的データを生成するために、血液を採取し、血漿または血清における選択されたマーカーの濃度を測定し、マーカー濃度測定値のデータを式に加えて、個別の患者に固有のMDDの診断試験スコアを得た。この方法は例えば治療の最適化にも有用である。特定の薬物への応答に関するデータを含む臨床データが得られている多数の患者から導出されたマスターハイパーマップに、患者をハイパーマッピングすることによって、特定の薬物に対する応答を、類似の特徴を有するMDD患者の応答に基づいて推定することができる。
本実施例では、臨床データに対する2値ロジスティック回帰を用いて3つのハイパーマップベクトル(V炎症、VHPA、およびV代謝)を組合せ、患者がMDDを有する可能性についての式を構築することによって、MDDの簡単な診断法を開発した。これにより等式(4)が得られる。
PMDD=1/(1+Exp-(Cp0+Cp1*V炎症+Cp2*V代謝+Cp3*Vhpa)) (4)
式中、Cp0=-3.87
Cp1=5.46
Cp2=3.47
Cp3=-0.66
PMDDは、炎症性、代謝性、およびHPA群からのマーカー群を用いた、患者がMDDを有するかどうかの確率を表す。図4は、MDD患者および年齢の一致した対照被験者からの臨床試料のセットに上記の式を適用した結果を示す。
試験スコア=10×PMDD
同じ方法を、異なる群の異なるマーカーと共に用いてハイパーマップを構築し、これを次に用いて診断試験を構築することができる。例えば、炎症性群、代謝性群、および/またはHPA群の1つまたは複数のマーカーを置き換え、ハイパーマップを構築して診断を生成する。代替的あるいは追加的に、神経栄養性マーカー群を含めて、気分障害(例えばMDDまたは双極性疾患)ハイパーマップを構築して診断式を生成する。試験されるべき論点が被験者がMDDを有するか否かであった本実施例では、ハイパーマップ群ベクトルを構築するために2値ロジスティック回帰を用いた。より複雑な論点および/または状況に関するベクトルを構築するために他の回帰法を用いることもできる点に留意されたい。
実施例2-疾患状態の変化を査定するためのハイパーマッピングの使用
上記に述べたように、特定の外部因子、疾患、および治療薬はハイパーマップ内のベクトルの成分である1つまたは複数のバイオマーカーの発現に影響を及ぼしうる。図5は、抗うつ剤であるLEXAPRO(商標)による療法を開始した一連のMDD患者について応答パターンを示すために展開したハイパーマップである。図5は、LEXAPRO(商標)による治療後の韓国人MDD患者のサブセットにおけるBHYPERMAP(商標)の変化を示している。ベースラインのMDD患者は赤い点で示してある。2〜3週間の治療後の点を黄色、8週間の治療後の点を青で示す。緑の点は正常な被験者を表す。これにより、抗うつ剤療法に応じた個別のパターンの変化を定義するために本明細書で述べる技術を用いることが可能であることが実証される。
他の態様
以上、本発明を発明の詳細な説明とともに説明したが上記の記載は説明を目的としたものであって、本発明の範囲を限定することを目的としたものではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義されるものである点は理解されるべきである。他の局面、利点、および改変は添付の特許請求の範囲に含まれるものである。

Claims (8)

  1. 個人が大うつ病性障害(MDD)を有する可能性を評価するためのインビトロの方法であって、
    (a) 個人からの1つ以上の血液試料、血漿試料、または血清試料中の2つ以上のバイオマーカー群のレベルを測定する工程であって、該2つ以上のバイオマーカー群が、炎症性バイオマーカー、視床下部−下垂体−副腎(HPA)軸バイオマーカー、代謝性バイオマーカー、および神経栄養性バイオマーカーからなる群から選択され、かつ各群が2つ以上のバイオマーカーを含み、
    該炎症性バイオマーカーが、α1アンチトリプシン、α2マクログロブリン、アポリポタンパク質CIII、CD40リガンド、インターロイキン6、インターロイキン13、インターロイキン18、インターロイキン1受容体アンタゴニスト、ミエロペルオキシダーゼ、プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター-1、RANTES(CCL5)、可溶性TNFα受容体II、および腫瘍壊死因子αからなる群から選択され、
    該HPA軸バイオマーカーが、コルチゾール、上皮成長因子、顆粒球コロニー刺激因子、膵臓ポリペプチド、副腎皮質刺激ホルモン、アルギニンバソプレッシン、およびコルチコトロピン放出ホルモンからなる群から選択され、
    該代謝性バイオマーカーが、アディポネクチン、アシル化刺激タンパク質、脂肪酸結合タンパク質、インスリン、レプチン、プロラクチン、レジスチン、テストステロン、および甲状腺刺激ホルモンからなる群から選択され、
    該神経栄養性バイオマーカーが、脳由来神経栄養因子、S100B、ニューロトロフィン3、グリア細胞株由来神経栄養因子、リーリンおよびそのアイソフォーム、ならびにアルテミンからなる群から選択される、工程;
    (b) 該測定されたレベルに対して2値ロジスティック回帰を適用して、各バイオマーカー群についてハイパーマップベクトルを得る工程;
    (c) MDDを有すると同定された対照被験者からの生物学的試料中のバイオマーカー群の測定されたレベルに対して得られたベクトルと、MDDを有さないと同定された対照被験者からの生物学的試料中のバイオマーカー群の測定されたレベルに対して得られたベクトルとを含む、ハイパーマップを得る工程;ならびに
    (d) 該ハイパーマップを、該個人についてのハイパーマップベクトルと比較して、該個人がMDDを有する可能性を判定する工程
    を含む方法。
  2. 工程(d)において前記個人がMDDを有している可能性が高いと判定された場合に、
    (e) 前記ハイパーマップを、該MDDに対する療法の前後で該個人についてのハイパーマップベクトルと比較し、化が生じたか否かを判定する工程
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記炎症性バイオマーカーが、α1アンチトリプシン、ポリポタンパク質CIII、可溶性TNFα受容体II、およびミエロペルオキシダーゼを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記HPA軸バイオマーカーが、コルチゾールおよび上皮成長因子を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記代謝性バイオマーカーが、ロラクチンおよびレジスチンを含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記神経栄養性バイオマーカーが、脳由来神経栄養因子およびS100Bを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記バイオマーカー群が、2つ以上の炎症性バイオマーカーの群、2つ以上のHPA軸バイオマーカーの群、2つ以上の代謝性バイオマーカーの群、および2つ以上の神経栄養性バイオマーカーの群を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記2つ以上の炎症性バイオマーカーが、α1アンチトリプシン、アポリポタンパク質CIII、可溶性TNFα受容体II、およびミエロペルオキシダーゼを含み、前記2つ以上のHPA軸バイオマーカーが、コルチゾールおよび上皮成長因子を含み、前記2つ以上の代謝性バイオマーカーが、プロラクチンおよびレジスチンを含み、前記2つ以上の神経栄養性バイオマーカーが、脳由来神経栄養因子およびS100Bを含む、請求項7記載の方法。
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