JP5539850B2 - 磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路 - Google Patents

磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路 Download PDF

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Description

本発明は、磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路に関する。
従来、直流電源を実現するための磁気増幅器として、セットモード型磁気増幅器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。図7は、第1の従来技術に係るセットモード型磁気増幅器1Bの構成を示す回路図である。図7において、セットモード型磁気増幅器1Bは、可飽和リアクトルL1と、整流ダイオードD1と、環流ダイオードD2と、平滑インダクタL2と、平滑コンデンサC1と、電流測定用抵抗R1と、可飽和リアクトル制御回路4Bとを備えて構成される。また、図7において、変圧器2Aは、矩形波を発生する交流電源9Aに接続された一次巻線Npaと、二次巻線Nsaとを備える。可飽和リアクトルL1は、主巻線N1と、主巻線に電磁的に結合された補助巻線N2とを備える。主巻線N1の一端は、変圧器2Aの二次巻線Nsaの一端に接続され、主巻線N1の他端は、整流ダイオードD1のアノードに接続される。また、整流ダイオードD1のカソードは平滑インダクタL2を介して負荷3に接続されるとともに、環流ダイオードD2のカソードに接続される。さらに、環流ダイオードD2のアノードは変圧器2Aの二次巻線Nsaの他端に接続される。また、平滑コンデンサC1は、負荷3に並列に接続される。ここで、整流ダイオードD1と、環流ダイオードD2とは半波整流回路を構成し、平滑インダクタL2と平滑コンデンサC1とはLC平滑回路を構成する。
図7において、可飽和リアクトル制御回路4Bは、整流ダイオードD3と、線形領域で動作するNチャネル型MOS電界効果トランジスタ(以下、トランジスタという。)Trと、検出回路41と、トランジスタ駆動回路42とを備えて構成される。さらに、トランジスタ駆動回路42は、差動増幅器43と、電圧値Vrefを有する直流電圧を差動増幅器43の非反転入力端子に出力する直流電源44と、抵抗R2とを備えて構成される。整流ダイオードD3のアノードは可飽和リアクトルL1の補助巻線N2の一端に接続され、カソードはトランジスタTrのドレインに接続される。また、トランジスタTrのソースは補助巻線N2の他端に接続されるとともに、抵抗R1を介して接地される。ここで、検出回路41と、トランジスタ駆動回路42とは、フィードバック回路を構成する。
ここで、検出回路41は、負荷3に出力される電圧及び負荷3に流れる電流を検出し、検出された電圧及び電流に基づいて検出値を積分してなる電圧値S41を差動増幅器43の反転入力端子43に出力する。差動増幅器43は、電圧値Vrefと検出回路41からの電圧値S41との間の差分を表す信号を、トランジスタTrに流れる電流を制御するための制御信号として、抵抗R2を介してトランジスタTrのゲートに出力する。
一般に、図7に示す回路構成を有するセットモード型磁気増幅器1Bは、可飽和リアクトル1Lを構成する磁性体の非線形性を利用して、可飽和リアクトル1Lの磁気特性の第1象限の動作点を制御し、これにより、可飽和リアクトル1Lをオンオフ制御する。可飽和リアクトル1Lの磁気特性は飽和領域と非飽和領域とを有し、可飽和リアクトル1Lは、飽和領域においてオン状態(電流を流す状態)になる一方、非飽和領域においてオフ状態(電流を流さない状態)となるので、磁気的なスイッチとして動作する。また、磁気特性の第1象限の動作点を制御するため、比較的小さい角型比(=残留磁束密度/飽和磁束密度)を有するフェライトコア等の磁性体が使われる。
図8は、図7のセットモード型磁気増幅器1Bの動作を示すタイミングチャートである。図8において、変圧器2Aの二次巻線Nsaへの入力電圧V1の負の半周期の期間T1において、検出回路41からの電圧値S41に対応する制御電流を補助巻線N2に流すことによって可飽和リアクトルL1を制御する(図8の期間T12)。これにより、入力電圧V1の正の半周期の期間T2のうちの可飽和リアクトルL1がオフする期間T21の期間長が決定される。従って、負荷3に出力される電圧の電圧値は、基準電圧Vrefに対応する所定値になるように制御される。
特開2003−348845号公報。
図7に示すように、セットモード型磁気増幅器1Bの可飽和リアクトル制御回路4Bは、トランジスタTrと、整流ダイオードD3と、トランジスタ駆動回路42と、検出回路41とを備えて構成され、トランジスタTrを線形領域で動作させる場合が多い。可飽和リアクトルL1に補助巻線N2を設けて、補助巻線N2によって可飽和リアクトルL1を制御する場合、図8の期間T1の開始タイミングにおいて可飽和リアクトルL1がオフするとき、可飽和リアクトルL1の転流動作によって、補助巻線N2に電流が流れる。可飽和リアクトルL1がオフしたとき、トランジスタTrはオフしているが、補助巻線N2の電流は整流ダイオードD3を介してトランジスタTrの寄生容量に流れ、トランジスタTrのゲート電位が持ち上がる。その結果、トランジスタTrがオンし、トランジスタTrのドレインに電流Iが流れる。そして転流動作による電流が流れた後の期間T12(図8参照。)において、可飽和リアクトルL1に制御電流が流れる。このとき、出力電力に比例して転流動作に起因するトランジスタTrのドレイン電流も大きくなり、トランジスタTrの損失が大きくなる。このため、トランジスタTrに比較的大きなヒートシンクが必要になる。
図9は、第2の従来技術に係るセットモード型磁気増幅器1Cの構成を示す回路図である。また、図10は、図9のセットモード型磁気増幅器1Cの動作を示すタイミングチャートである。セットモード型磁気増幅器1Cは、図7のセットモード型磁気増幅器1Bに比較して、可飽和リアクトル制御回路4Bに代えて、可飽和リアクトル制御回路4Cを備えたことを特徴としている。図9において、可飽和リアクトル制御回路4Cは、検出回路41と、同期信号生成回路45と、トランジスタ駆動回路46とを備えて構成される。
図9において、検出回路41は、負荷3に出力される電圧及び負荷3に流れる電流を検出し、検出された電圧及び電流に基づいて検出値を積分してなる電圧値S41を、トランジスタ駆動回路46に出力する。また、同期信号生成回路45は、入力電圧V1の立ち上がりタイミング及び立ち下がりタイミングを検出し、入力電圧V1に同期した同期信号S45(図10参照。)を発生してトランジスタ駆動回路46に出力する。さらに、図10に示すように、トランジスタ駆動回路46は、同期信号S45の立ち下がりタイミングから、電圧値S41が所定の電圧値Vrefになるタイミングまでの期間T11において、トランジスタTrをオフするための制御電圧Vgを発生してトランジスタTrのゲートに出力する。さらに、トランジスタ駆動回路46は、電圧値S41が所定の電圧Vrefになったタイミングから、同期信号S45の立ち上がりタイミングまでの期間T121において、トランジスタTrをオンするための制御電圧Vgを発生してトランジスタTrのゲートに出力する。そして、トランジスタ駆動回路46は、同期信号S45がハイレベルの期間T2において、トランジスタTrをオフするための制御電圧Vgを発生してトランジスタTrのゲートに出力する。以上説明したように動作することにより、トランジスタ駆動回路46は、セットモード型磁気増幅器1Cの入力電圧V1に同期したPWM(Pulse Width Modulation:パルス幅変調)信号である制御信号Vgを発生して、トランジスタTrをスイッチングさせる。なお、トランジスタTrをオフするための制御電圧Vgは、0V以下に設定される。
図10において、期間T1の開始タイミングにおいて可飽和リアクトルL1がオフするとき、可飽和リアクトルL1の転流動作によって、補助巻線N2に電流が流れる。補助巻線N2に流れる電流は整流ダイオードD3を介してトランジスタTrの寄生容量に流れ、トランジスタTrのゲート電位を持ち上げようとする。しかしながら、期間T11において、トランジスタTrのゲートは負の制御電圧Vg(ゲート電位が0V以下。)によりオフされているので、ゲート電位が持ち上げられても、トランジスタTrはオンせず、トランジスタTrにドレイン電流は流れない。トランジスタTrは、制御信号Vgによって所定の期間T11だけオフするように制御された後、期間T12においてオンするように制御される。これにより、期間T12において、可飽和リアクトルL1に制御電流が流れる。可飽和リアクトルL1に流れる制御電流は、可飽和リアクトルL1を構成する磁性体の非飽和領域の磁気特性によって決まるが、一般的には、数十〜数百mA程度である。また、トランジスタTrのオン電圧は1〜2V程度なので、第1の従来技術に係るセットモード型磁気増幅器1Bに比較してトランジスタTrの損失を小さくすることができる。しかしながら、第2の従来技術に係るセットモード型磁気増幅器1Cの場合、入力電圧V1に同期した同期信号S45を発生する同期信号生成回路45が必要になるため、回路構成が複雑になるという課題がある。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、従来技術に比較して、回路規模構成を複雑にすることなく損失を低減し、かつ小型の磁気増幅器を実現できる、磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路を提供することにある。
本発明に係る磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路は、
第1の変圧器の二次巻線からの電圧を第1の可飽和リアクトルの第1の主巻線、第1の整流回路及び平滑回路を介して出力し、上記第1の可飽和リアクトルの第1の補助巻線に流れる電流を制御することにより上記第1の可飽和リアクトルの動作を制御する磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路であって、
上記第1の補助巻線の一端に接続された一端を有する第1の整流素子と、
上記第1の整流素子の他端に接続された第1の端子と、上記第1の補助巻線の他端に接続された第2の端子と、制御端子とを有するトランジスタと、
上記平滑回路からの出力電圧が所定値になるように上記第1の可飽和リアクトルをオンオフ制御するための制御信号を上記トランジスタの制御端子に出力するフィードバック回路とを備えた可飽和リアクトル制御回路において、
上記トランジスタの第2の端子と上記第1の補助巻線の他端の間に挿入されかつ抵抗成分を有するインピーダンス素子と、
上記トランジスタの制御端子と上記第1の補助巻線の他端の間に接続されかつ所定の定電圧を保持する定電圧素子とをさらに備えたことを特徴とする。
上記磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路において、上記磁気増幅器は、第2の変圧器の二次巻線からの電圧を第2の可飽和リアクトルの第2の主巻線と、上記第1の整流回路に直列に接続された第2の整流回路と、上記平滑回路とを介して出力し、
上記可飽和リアクトル制御回路は、上記第2の可飽和リアクトルの第2の補助巻線の一端と上記トランジスタの第1の端子との間に接続された第2の整流素子をさらに備え、
上記第2の補助巻線の他端は、上記インピーダンス素子を介して上記トランジスタの第2の端子に接続されたことを特徴とする。
また、上記磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路において、上記定電圧素子に並列に接続された容量素子をさらに備えたことを特徴とする。
さらに、上記磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路において、上記定電圧素子は、複数のダイオードの直列接続回路であることを特徴とする。
またさらに、上記磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路において、上記インピーダンス素子は、抵抗であることを特徴とする。
また、上記磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路において、上記トランジスタは電界効果トランジスタであり、
上記制御端子はゲートであり、
上記第1の端子はドレインであり、
上記第2の端子はソースであることを特徴とする。
さらに、上記磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路において、上記トランジスタは絶縁ゲートバイポーラトランジスタであり、
上記制御端子はゲートであり、
上記第1の端子はコレクタであり、
上記第2の端子はエミッタであることを特徴とする。
本発明に係る磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路によれば、トランジスタの第2の端子と第1の補助巻線の他端の間に挿入されかつ抵抗成分を有するインピーダンス素子と、トランジスタの制御端子と第1の補助巻線の他端の間に接続されかつ所定の定電圧を保持する定電圧素子とを備えたので、回路規模構成を複雑にすることなくトランジスタの損失を低減し、かつヒートシンクを小型化して小型の磁気増幅器を実現できる。
本発明の第1の実施形態に係るセットモード型磁気増幅器1の構成を示す回路図である。 図1のセットモード型磁気増幅器1の動作を示すタイミングチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るセットモード型磁気増幅器1Aの回路図である。 図3のセットモード型磁気増幅器1Aにおいて測定された波形を示すグラフである。 比較例に係るセットモード型磁気増幅器において測定された波形を示すグラフである。 (a)、(b)及び(c)は、図1及び図3の抵抗R3に代えて用いられる変形例に係る回路を示す回路図である。 第1の従来技術に係るセットモード型磁気増幅器1Bの構成を示す回路図である。 図7のセットモード型磁気増幅器1Bの動作を示すタイミングチャートである。 第2の従来技術に係るセットモード型磁気増幅器1Cの構成を示す回路図である。 図9のセットモード型磁気増幅器1Cの動作を示すタイミングチャートである。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
第1の実施形態.
図1は、本発明の第1の実施形態に係るセットモード型磁気増幅器1の構成を示す回路図であり、図2は、図1のセットモード型磁気増幅器1の動作を示すタイミングチャートである。図1において、セットモード型磁気増幅器1は、可飽和リアクトルL1と、整流ダイオードD1と、環流ダイオードD2と、平滑インダクタL2と、平滑コンデンサC1と、電流測定用抵抗R1と、可飽和リアクトル制御回路4とを備えて構成される。本実施形態に係るセットモード型磁気増幅器1は、第1の従来技術に係るセットモード型磁気増幅器1B(図7参照。)に比較して、可飽和リアクトル制御回路4Bに代えて可飽和リアクトル制御回路4を備えたことを特徴としている。可飽和リアクトル制御回路4以外の構成は図7と同様であるので、説明を省略する。
図1において、可飽和リアクトル制御回路4は、整流ダイオードD3と、トランジスタTrと、コンデンサC2と、ツェナーダイオードZdと、抵抗R3と、トランジスタ駆動回路42と、検出回路41とを備えて構成される。可飽和リアクトル制御回路4は、図7の可飽和リアクトル制御回路4Bに比較して、コンデンサC2と、ツェナーダイオードZdと、抵抗R3とをさらに備えたことを特徴としている。ここで、抵抗R3は、トランジスタTrのソースと、補助巻線N2の他端との間に挿入される。また、ツェナーダイオードZd及びコンデンサC2は、トランジスタTrのゲートと、補助巻線N2の他端との間に並列に接続される。なお、トランジスタTrは、線形領域で動作させる。
すなわち、本実施形態に係る可飽和リアクトル制御回路4は、変圧器2の二次巻線Nsaからの電圧を可飽和リアクトルL1の主巻線N1と、整流ダイオードD1及び環流ダイオードD2を備えた整流回路と、平滑インダクタL2及び平滑コンデンサC1を備えた平滑回路とを介して出力し、可飽和リアクトルL1の補助巻線N1に流れる電流を制御することにより可飽和リアクトルL1の動作を制御するセットモード型磁気増幅器1のための可飽和リアクトル制御回路4であって、
(a)補助巻線N1の一端に接続されたアノードを有する整流ダイオードD3と、
(b)整流ダイオードD3のカソードに接続されたドレインと、補助巻線N1の他端に接続されたソースと、ゲートとを有するトランジスタTrと、
(c)上記平滑回路からの出力電圧が所定値になるように可飽和リアクトルL1をオンオフ制御するための制御信号をトランジスタTrのゲートに出力するための検出回路41及びトランジスタ駆動回路42とを備えた可飽和リアクトル制御回路4において、
(d)トランジスタTrのソースと補助巻線N1の他端の間に挿入された抵抗R3と、
(e)トランジスタTrのゲートと補助巻線N1の他端の間に接続されかつ所定のツェナー電圧を保持するツェナーダイオードZdとをさらに備えたことを特徴としている。
図2において、期間T1の開始タイミングにおいて可飽和リアクトルL1がオフするとき、可飽和リアクトルL1の転流動作によって、補助巻線N2に電流が流れる。可飽和リアクトルL1がオフしたとき、トランジスタTrはオフしているが、補助巻線N2の電流は整流ダイオードD3を介してトランジスタTrの寄生容量に流れ、トランジスタTrのゲート電位が持ち上がる。この結果、トランジスタTrがオンして、トランジスタTrのドレインに電流Iが流れる。そして、ドレイン電流が流れるとトランジスタTrのソースに接続された抵抗R3によってソース電位が上昇する。一方、トランジスタTrのゲートに接続されたツェナーダイオードZdによって、トランジスタTrのゲート電位はツェナーダイオードZdのツェナー電圧に保持される。このため、上述したドレイン電流によってソース電位が上昇すると、トランジスタTrのゲート−ソース間電圧Vgsが低下し、トランジスタTrはオフして、ドレイン電流が減少する。転流動作による電流が減少した後の期間T12において、可飽和リアクトルL1に制御電流が流れる。
このとき、出力電力に比例して転流動作に起因するトランジスタTrのドレイン電流も大きくなるが、抵抗R3とツェナーダイオードZdによるいわゆる負帰還の動作によって、転流動作によるドレイン電流を、第1の従来技術に比較して低減することができる(図2及び図8の各期間T11における電流Iを参照。)。従って、第1の従来技術に比較して、同期信号生成回路45(図9のセットモード型磁気増幅器1Cを参照。)を設けることなくトランジスタTrの損失を低減することができ、トランジスタTrのヒートシンクを小型化できる。このため、第1の従来技術に比較して小型のセットモード型磁気増幅器を実現できる。
また、可飽和リアクトルL1の巻数比を代えることによりトランジスタTrに印加される電圧を変えることができるので、入力電圧V1が比較的大きい場合、可飽和リアクトルL1の巻数比を、トランジスタTrに印加される電圧が小さくなるように変えることで、低耐圧のトランジスタTrを使用することができる。
第2の実施形態.
図3は、本発明の第2の実施形態に係るセットモード型磁気増幅器1Aの回路図である。本実施形態に係るセットモード型磁気増幅器1Aは、第1の実施形態に係るセットモード型磁気増幅器1に比較して、可飽和リアクトルL3と、整流ダイオードD4及び環流ダイオードD5とを備えて構成される半波整流回路とをさらに備え、可飽和リアクトル制御回路4に代えて可飽和リアクトル制御回路4Aを備える。
図3において、セットモード型磁気増幅器1Aは、変圧器2Bの二次巻線Nsbからの電圧を可飽和リアクトルL3の主巻線N3と流ダイオードD4及び環流ダイオードD5とを備えて構成される整流回路と、平滑インダクタL2及び平滑コンデンサC1を備えて構成される平滑回路とを介して出力する。可飽和リアクトル制御回路4Aは、可飽和リアクトル制御回路4に比較して、可飽和リアクトルL3の補助巻線N4の一端とトランジスタTrのドレインとの間に接続された整流ダイオードD6をさらに備え、補助巻線N4の他端は、抵抗R3を介してトランジスタTrのゲートに接続されたことを特徴としている。
図3において、交流電源9Bは、交流電源9Aからの矩形波に基づいて、当該矩形波と逆位相の矩形波を発生する。変圧器2Bは、交流電源9Bに接続された一次巻線Npbと、二次巻線Nsbとを備える。可飽和リアクトルL3は、主巻線N3と、主巻線N3に電磁的に接続された補助巻線N4とを備える。主巻線N3の一端は、変圧器2Bの二次巻線Nsbの一端に接続され、主巻線N3の他端は、整流ダイオードD4のアノードに接続される。また、整流ダイオードD4のカソードは環流ダイオードD2及び平滑インダクタL2を介して負荷3に接続されるとともに、環流ダイオードD5のカソードに接続される。さらに、環流ダイオードD5のアノードは変圧器2Bの二次巻線Nsbの他端に接続される。ここで、可飽和リアクトルL3と、整流ダイオードD4と、環流ダイオードD5とは半波整流回路を構成し、この半波整流回路は、整流ダイオードD1と、環流ダイオードD2とからなる半波整流回路に対して直列に接続されている。さらに、2つの半波整流回路の直列接続回路は、平滑インダクタL2と平滑コンデンサC1とからなるLC平滑回路に接続される。以上のように構成することにより、セットモード型磁気増幅器1Aは、交流電源9Aからの矩形波を全波整流する。
また、図3において、可飽和リアクトル制御回路4Aは、第1の実施形態に係る可飽和リアクトル制御回路4に比較して、整流ダイオードD6をさらに備える。補助巻線N2の一端は整流ダイオードD3を介してトランジスタTrのドレインに接続される一方、補助巻線N2の他端は抵抗R3を介してトランジスタTrのソースに接続される。また、補助巻線N4の一端は整流ダイオードD6を介してトランジスタTrのドレインに接続される一方、補助巻線N4の他端は抵抗R3を介してトランジスタTrのソースに接続される。さらに、トランジスタTrのソースは抵抗R3を介して接地され、ゲートはトランジスタ駆動回路42の出力端子に接続される。ツェナーダイオードZd及びコンデンサC2は、トランジスタTrのゲートと、補助巻線N2及びN4の各他端との間に並列に接続される。
図4は、図3のセットモード型磁気増幅器1Aにおいて測定された波形を示すグラフである。また、図5は、比較例に係るセットモード型磁気増幅器において測定された波形を示すグラフである。比較例に係るセットモード型磁気増幅器は、セットモード型磁気増幅器1Aから抵抗R3と、ツェナーダイオードZdと、コンデンサC2とを取り除き、トランジスタTrのソースを接地した回路構成を有する。図4及び図5において、直流出力電圧値は250Vに設定され、直流出力電流値は3A(すなわち、出力電力値は750Wである。)に設定されている。図4に示すように、本実施形態によれば、可飽和リアクトルL1及びL3の転流動作によってトランジスタTrに流れる電流Iのピーク値は約1Aあり、トランジスタTrの平均損失は約3.1Wである。一方、図5に示すように、比較例に係るセットモード型磁気増幅器の場合、可飽和リアクトルL1及びL3の転流動作によってトランジスタTrに流れる電流Iのピーク値は約3Aであり、トランジスタTrの平均損失は約6.7Wである。
以上説明したように、本実施形態は第1の実施形態と同様の効果を奏し、従来技術に比較して回路規模構成を複雑にすることなく損失を低減し、かつ小型の磁気増幅器を実現できる。
変形例.
図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、図1及び図3の抵抗R3に代えて用いられる変形例に係る回路を示す回路図である。図6(a)の回路は、直列接続された抵抗R3及びコンデンサC3と、抗R3及びコンデンサC3の直列接続回路に並列接続された抵抗R5とを備えて構成される。また、図6(b)の回路は、並列接続された抵抗R6及びコンデンサC4を備えて構成され、図6(c)の回路は、損失抵抗を含むインダクタL4のみを備えて構成される。上記各実施形態では、トランジスタTrのソースに抵抗R3を接続したが、本発明はこれに限られず、図6(a)、図6(b)、又は図6(c)の回路などの、抵抗成分を含むインピーダンス素子として動作する回路を接続してもよい。
なお、上記各実施形態において、トランジスタTrのゲートと補助巻線N2との間にツェナーダイオードZdを挿入したが、本発明はこれに限られず、2つ以上の複数のダイオードの直列接続回路、又はトランジスタのダイオード接続回路などの、所定の定電圧を保持する定電圧素子を挿入してもよい。
また、上記各実施形態において、Nチャネル型MOS電界効果トランジスタであるトランジスタTrを用いたが、本発明はこれに限られず、絶縁ゲートバイポーラトランジスタを用いてもよい。この場合、整流ダイオードD3のカソードは絶縁ゲートバイポーラトランジスタのコレクタに接続され、抵抗R3は絶縁ゲートバイポーラトランジスタのエミッタと補助巻線N2との間に挿入され、絶縁ゲートバイポーラトランジスタのゲートと補助巻線N2との間にツェナーダイオードZdを挿入する。
さらに、上記各実施形態において、コンデンサC2をツェナーダイオードZdに並列に接続したが、本発明はこれに限られず、コンデンサC2を用いなくてもよい。
以上説明したように、本発明に係る磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路によれば、トランジスタの第2の端子と第1の補助巻線の他端の間に挿入されかつ抵抗成分を有するインピーダンス素子と、トランジスタの制御端子と第1の補助巻線の他端の間に接続されかつ所定の定電圧を保持する定電圧素子とを備えたので、回路規模構成を複雑にすることなくトランジスタの損失を低減し、かつヒートシンクを小型化して小型の磁気増幅器を実現できる。
1,1A…セットモード型磁気増幅器、
2A,2B…変圧器、
3…負荷、
4,4A…可飽和リアクトル制御回路、
9A,9B…交流電源、
41…検出回路、
42…トランジスタ駆動回路、
43…差動増幅器、
44…直流電源、
C1…平滑コンデンサ、
C2…コンデンサ、
D1,D3,D4,D6…整流ダイオード、
D2,D5…環流ダイオード、
L1,L3…可飽和リアクトル、
L2…平滑インダクタ、
N1,N3…主巻線、
N2,N4…補助巻線、
Npa,Npb…一次巻線、
Nsa,Nsb…二次巻線、
R1…電流測定用抵抗、
R2,R3…抵抗、
Tr…トランジスタ、
Zd…ツェナーダイオード。

Claims (7)

  1. 第1の変圧器の二次巻線からの電圧を第1の可飽和リアクトルの第1の主巻線、第1の整流回路及び平滑回路を介して出力し、上記第1の可飽和リアクトルの第1の補助巻線に流れる電流を制御することにより上記第1の可飽和リアクトルの動作を制御する磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路であって、
    上記第1の補助巻線の一端に接続された一端を有する第1の整流素子と、
    上記第1の整流素子の他端に接続された第1の端子と、上記第1の補助巻線の他端に接続された第2の端子と、制御端子とを有するトランジスタと、
    上記平滑回路からの出力電圧が所定値になるように上記第1の可飽和リアクトルをオンオフ制御するための制御信号を上記トランジスタの制御端子に出力するフィードバック回路とを備えた可飽和リアクトル制御回路において、
    上記トランジスタの第2の端子と上記第1の補助巻線の他端の間に挿入されかつ抵抗成分を有するインピーダンス素子と、
    上記トランジスタの制御端子と上記第1の補助巻線の他端の間に接続されかつ所定の定電圧を保持する定電圧素子とをさらに備えたことを特徴とする磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路。
  2. 上記磁気増幅器は、第2の変圧器の二次巻線からの電圧を第2の可飽和リアクトルの第2の主巻線と、上記第1の整流回路に直列に接続された第2の整流回路と、上記平滑回路とを介して出力し、
    上記可飽和リアクトル制御回路は、上記第2の可飽和リアクトルの第2の補助巻線の一端と上記トランジスタの第1の端子との間に接続された第2の整流素子をさらに備え、
    上記第2の補助巻線の他端は、上記インピーダンス素子を介して上記トランジスタの第2の端子に接続されたことを特徴とする請求項1記載の磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路。
  3. 上記定電圧素子に並列に接続された容量素子をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路。
  4. 上記定電圧素子は、複数のダイオードの直列接続回路であることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路。
  5. 上記インピーダンス素子は、抵抗であることを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1つに記載の磁気増幅器のための可飽和リアクトル制御回路。
  6. 上記トランジスタは電界効果トランジスタであり、
    上記制御端子はゲートであり、
    上記第1の端子はドレインであり、
    上記第2の端子はソースであることを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載の磁気増幅器の可飽和リアクトル制御回路。
  7. 上記トランジスタは絶縁ゲートバイポーラトランジスタであり、
    上記制御端子はゲートであり、
    上記第1の端子はコレクタであり、
    上記第2の端子はエミッタであることを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載の磁気増幅器の可飽和リアクトル制御回路。
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