JP5538841B2 - 無線通信システム、受信装置、無線通信方法及び受信方法 - Google Patents

無線通信システム、受信装置、無線通信方法及び受信方法 Download PDF

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本発明は、誤り訂正符号を適用したマルチキャリア伝送を行なう無線通信システム、受信装置、無線通信方法及び受信方法に関する。
近年、各種無線通信システムの普及により周波数資源の枯渇が問題となっている。
そこで、周波数利用効率を向上する技術として、複数のアンテナを用いた技術の検討が盛んに行われている。例えば、非特許文献1のMIMO(Multi-Input Multi Output;多入力多出力)アンテナ技術は、複数の送受信アンテナを利用し、散乱環境による複数空間パスの独立性を活用した空間多重を行っている。
また、アンテナ数を増やすことなく、周波数共用化を図ることで周波数利用効率を向上する重畳伝送技術の検討が進められている。
例えば、図13は、周波数帯域を共用する無線通信システムの組合せの一例として、周波数チャンネルが異なる2つの無線LAN(Local Area Network;ローカル・エリア・ネットワーク)システム全体を示す概念図である。同図において、無線通信システムは、無線LAN基地局2a、2bと、受信機1aとを備えている。無線LAN基地局2aは、中心周波数がfaであるCH1の周波数帯域を用いて通信する。一方、無線LAN基地局2bは、中心周波数がfb(ただし、fa<fb)であるCH5の周波数帯域を用いて通信する。受信機1aは、無線LAN基地局2aと無線LAN基地局2bとの双方の無線信号が到達する位置に配置され、中心周波数faの無線信号と中心周波数fbの無線信号との2つの無線信号が部分的に互いに干渉した信号を受信する。なお、周波数帯域を共用する他の例として、無線LANシステムと、Bluetooth(登録商標)と、WiMAX(登録商標)とによる組合せなど、異なる通信方式のシステム同士が周波数を共用する場合も考えられる。
このように、図13に示す受信機1aが無線LAN基地局2aを通信対象とする場合、中心周波数faである希望波の伝送周波数帯域と、中心周波数fbである無線LAN基地局2bからの伝送周波数帯域とが、部分的にオーバーラップ(重畳)する周波数共用型の無線通信において、受信機1aは、希望波を正確に受信することが必須となる。一般にこのような周波数帯域の重畳による干渉が存在する場合、通信特性が著しく劣化する。
そこで、非特許文献2では、この干渉の影響を抑圧しながら分散配置されたFEC(Forward Error Correction;前方誤り訂正)ブロックを復号し、伝送を実現する技術が記載されている。この非特許文献2では、所望波の割り当てられた伝送周波数帯域の信号を復調後、干渉波の影響を受けた周波数帯域(干渉帯域)の信号から得られた尤度情報の信頼度を低下させるFEC尤度マスクを行うことで、干渉波の影響を受けた尤度情報を抑圧し、その後誤り訂正復号することで、他の伝送周波数帯域との間で干渉帯域が存在する環境における所望の信号の伝送を可能としている。
黒崎聰、淺井裕介、杉山隆利、梅比良正弘,"MIMOチャネルにより100Mbit/sを実現する広帯域移動通信用SDM-COFDM方式の提案",信学技報,RCS2001-135,pp. 37-41,2001年10月 増野淳、杉山隆利,"マルチキャリア重畳伝送による周波数利用効率向上効果",信学技報,vol. 108,no. 188,RCS2008-67,pp. 85-90,2008年8月
しかしながら、複数アンテナ技術において、空間多重数を向上したり、複数ヌルパターンを生成したりして特性改善を図るためにはいずれもアンテナ数を増やす必要があり、携帯型端末のように筐体の小型性が重視される送受信機への実装は現実的ではなかった。一方、干渉抑圧処理を行う非特許文献2においては、中心周波数が最も外側の域帯に配置された信号から順に復調復号を行い、復号結果から該当信号のレプリカ信号を生成して受信信号から減算してゆく逐次復調復号法により、干渉抑圧法に起因するオーバーラップ帯域幅の比の限界値を超える重畳率で重畳伝送が可能としている。しかし、干渉除去が縦続するため、重畳帯域上の伝搬路状態に基づいた精度の高いレプリカ信号を生成できないとレプリカ信号除去後の受信信号に誤り伝搬が発生してしまい、正確に信号を復調復号することが困難になる。このような誤り伝搬を避けるためには、受信信号から減算するレプリカ信号を精度よく生成することが求められるが、これには、重畳帯域の伝送路状態を精度よく推定する必要がある。しかし、一般的なマルチキャリア重畳伝送では伝送路推定に用いられるパイロット信号も他の信号と重畳されてしまうため、伝送路推定精度、ひいてはレプリカ信号減算処理の精度が低下してしまう。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、誤り訂正符号を適用した無線の重畳伝送方式において、アンテナ数を増やすことなく、受信側で受信信号を精度よく復調復号することができる無線通信システム、受信装置、無線通信方法及び受信方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、マルチキャリア信号の送信装置と、前記マルチキャリア信号が重畳された重畳信号を受信する受信装置とからなる無線通信システムであって、前記送信装置は、誤り訂正符号を適用して符号化を行なったデータ信号を変調したサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号のサブキャリアであるパイロットサブキャリアとが、他のマルチキャリア信号のパイロットサブキャリアと重畳されないようにスペクトル配置を行なうスペクトル配置部と、前記スペクトル配置部によるスペクトル配置に従って前記データサブキャリア及び前記パイロットサブキャリアから前記マルチキャリア信号を生成するマルチキャリア信号生成部とを備え、前記受信装置は、前記送信装置により生成された前記マルチキャリア信号が重畳された前記重畳信号、または、前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれるパイロットサブキャリアを用いて伝送路推定を行なう伝送路推定部と、前記処理対象信号に含まれる前記マルチキャリア信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域を復調復号対象とし、前記復調復号対象における前記処理対象信号について重畳帯域を抑圧した復調値を得る干渉抑圧復調部と、前記干渉抑圧復調部により得られた前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう復号部と、前記復号部による誤り訂正復号の結果得られたデータと、前記伝送路推定部による伝送路推定値とに基づいてレプリカのマルチキャリア信号を生成するレプリカ生成部と、前記レプリカ生成部によって生成された前記レプリカのマルチキャリア信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算器とを備える、ことを特徴とする無線通信システムである。
また、本発明は、上述する無線通信システムであって、前記スペクトル配置部は、前記データサブキャリアに予め決められたデータサブキャリア用のサブキャリア位置を割当てるとともに、前記パイロットサブキャリアに予め決められたパイロットサブキャリア用のサブキャリア位置を割当て、他のマルチキャリア信号のパイロットサブキャリアと同じ周波数により送信されるサブキャリア位置が割当てられた前記データサブキャリアまたは前記パイロットサブキャリアをヌリングする、ことを特徴とする。
また、本発明は、上述する無線通信システムであって、前記干渉抑圧復調部は、前記復調復号対象における前記処理対象信号の復調値を得る復調部と、前記復調復号対象の重畳帯域について、前記復調部により得られた前記復調値の信頼度を低減させる重み係数を生成する重み係数生成部と、前記復調部により得られた前記復調値に、前記重み係数生成部により生成された前記重み係数を適用する重み演算部とを備え、前記復号部は、前記重み演算部により前記重み係数が適用された前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう、ことを特徴とする。
また、本発明は、上述する無線通信システムであって、前記干渉抑圧復調部は、前記処理対象信号から、前記復調復号対象の非重畳帯域を抽出するフィルタ部と、前記フィルタ部によって抽出された前記復調復号対象の非重畳帯域について復調値を得る復調部とを備える、ことを特徴とする。
また、本発明は、誤り訂正符号を適用して符号化を行なったデータ信号を変調したサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号のサブキャリアであるパイロットサブキャリアとからなるマルチキャリア信号が重畳された重畳信号を受信する受信装置であって、パイロットサブキャリアが他のマルチキャリア信号のデータサブキャリア及びパイロットサブキャリアに重畳されないようスペクトル配置された前記重畳信号、または、前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれるパイロットサブキャリアを用いて伝送路推定を行なう伝送路推定部と、前記処理対象信号に含まれる前記マルチキャリア信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域を復調復号対象とし、前記復調復号対象における前記処理対象信号について重畳帯域を抑圧した復調値を得る干渉抑圧復調部と、前記干渉抑圧復調部により得られた前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう復号部と、前記復号部による誤り訂正復号の結果得られたデータと、前記伝送路推定部による伝送路推定値とに基づいてレプリカのマルチキャリア信号を生成するレプリカ生成部と、前記レプリカ生成部によって生成された前記レプリカのマルチキャリア信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算器と、を備えることを特徴とする受信装置である。
また、本発明は、マルチキャリア信号の送信装置と、前記マルチキャリア信号が重畳された重畳信号を受信する受信装置とからなる無線通信システムに用いられる無線通信方法であって、前記送信装置が、誤り訂正符号を適用して符号化を行なったデータ信号を変調したサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号のサブキャリアであるパイロットサブキャリアとが、他のマルチキャリア信号のパイロットサブキャリアと重畳されないようにスペクトル配置を行なうスペクトル配置ステップと、前記スペクトル配置ステップによるスペクトル配置に従って前記データサブキャリア及び前記パイロットサブキャリアから前記マルチキャリア信号を生成するマルチキャリア信号生成ステップとを有し、前記受信装置が、前記送信装置により生成された前記マルチキャリア信号が重畳された前記重畳信号、または、受信した前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれるパイロットサブキャリアを用いて伝送路推定を行なう伝送路推定ステップと、前記処理対象信号に含まれる前記マルチキャリア信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域を復調復号対象とし、前記復調復号対象における前記処理対象信号について重畳帯域を抑圧した復調値を得る干渉抑圧復調ステップと、前記干渉抑圧復調ステップにおいて得られた前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう復号ステップと、前記復号ステップにおける誤り訂正復号の結果得られたデータと、前記伝送路推定ステップにより得られた伝送路推定値とに基づいてレプリカのマルチキャリア信号を生成するレプリカ生成ステップと、前記レプリカ生成ステップにおいて生成された前記レプリカのマルチキャリア信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算ステップとを有し、前記減算ステップにおいて生成された前記処理対象信号を用いて前記伝送路推定ステップからの処理を繰り返す、ことを特徴とする無線通信方法である。
また、本発明は、誤り訂正符号を適用して符号化を行なったデータ信号を変調したサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号のサブキャリアであるパイロットサブキャリアとからなるマルチキャリア信号が重畳された重畳信号を受信する受信装置に用いられる受信方法であって、パイロットサブキャリアが他のマルチキャリア信号のデータサブキャリア及びパイロットサブキャリアに重畳されないようスペクトル配置された前記重畳信号、または、前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれるパイロットサブキャリアを用いて伝送路推定を行なう伝送路推定ステップと、前記処理対象信号に含まれる前記マルチキャリア信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域を復調復号対象とし、前記復調復号対象における前記処理対象信号について重畳帯域を抑圧した復調値を得る干渉抑圧復調ステップと、前記干渉抑圧復調ステップにおいて得られた前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう復号ステップと、前記復号ステップにおける誤り訂正復号の結果得られたデータと、前記伝送路推定ステップにより得られた伝送路推定値とに基づいてレプリカのマルチキャリア信号を生成するレプリカ生成ステップと、前記レプリカ生成ステップにおいて生成された前記レプリカのマルチキャリア信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算ステップとを有し、前記減算ステップにおいて生成された前記処理対象信号を用いて前記伝送路推定ステップからの処理を繰り返す、ことを特徴とする受信方法である。
本発明によれば、送信装置において、複数のマルチキャリア信号が周波数軸上でオーバーラップするようにスペクトルを配置して送信し、受信装置において、干渉抑圧処理と干渉除去処理を併用しながらこのオーバーラップされたマルチキャリア信号の逐次復調・復号処理手順を繰り返す重畳伝送方式において、送信装置側では、各マルチキャリア信号のうち伝送路推定に使用されるパイロットサブキャリアについては他の信号が重畳しないように、サブキャリアのヌリング処理を行い、受信装置側では、ヌリング処理を行ったサブキャリアに対して干渉抑圧処理を適用して逐次復調・復号処理を行うとともに、干渉除去に用いるレプリカ信号を、重畳されていないパイロットサブキャリアを用いて推定した伝送路特性を用いて生成する。これにより、伝送路推定精度が向上して適切に干渉除去処理が行われ、受信特性が向上する。また、重畳されるマルチキャリア信号が同じ送信装置から送信された場合、パイロットサブキャリアを重畳された信号間で共用して伝送路推定を行うことも可能となる。
重畳伝送を説明する図である。 マルチキャリア信号を用いた重畳信号を示す図である。 本発明の実施形態による受信装置における信号受信処理の概要を示す図である。 FEC尤度マスクによる復調復号を説明する図である。 第1の実施形態による送信装置の機能ブロック図である。 第1の実施形態による受信装置の機能ブロック図である。 第1の実施形態による受信装置における復調復号処理の回数と、復調復号対象、及び、重み係数の関係を示す図である。 第2の実施形態による送信装置の機能ブロック図である。 第2の実施形態による受信装置の機能ブロック図である。 第2の実施形態による受信装置における復調復号処理の回数と、復調復号対象、及び、重み係数の関係を示す図である。 フィルタリング処理部の機能ブロック図である。 図11に示すフィルタリング処理部のフィルタ制御手順を示すフローチャートである。 周波数チャンネルが異なる2つの無線通信システムにおける干渉を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、重畳伝送について説明する図である。図1(a)に示すように、複数の信号を伝送する場合、従来のスペクトル配置では、それら各信号が伝送に使用する周波数帯域間にガードバンドを設けていた。一方、図1(b)に示すように重畳伝送では、隣り合うスペクトルの一部の周波数帯域を部分的にオーバーラップ(重畳)させて送信する。このように、複数の信号によって部分的に周波数資源を共有するため、従来のスペクトル配置を用いた場合に複数の信号を送信するために必要であった帯域fallよりも、重畳伝送を用いた場合に複数の信号を送信するために必要な帯域f’allのほうが小さくなり、周波数利用効率を向上させることが可能となる。なお、1信号のデータ送信に使用する周波数帯域aに対する干渉帯域bの割合を重畳率(=b/a)という。
図2は、マルチキャリア信号を用いた重畳信号を示す図であり、図2(a)は、本実施の形態の無線通信システムにおいて受信装置が受信する重畳信号、図2(b)従来技術による重畳信号である。
本実施形態の無線通信システムにおいて、受信装置は、複数の信号R1〜Rn(n≧2、nは整数)が重畳された重畳信号を受信する。各信号R1〜Rnは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)などのマルチキャリア信号であり、誤り符号訂正としてFEC(Forward Error Correction:前方誤り訂正)符号を用いている。各信号R1〜Rnには、データ信号に使用されるサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号に使用されるパイロットサブキャリアとが含まれる。
ここでは、本実施形態による受信装置が受信する重畳信号には、5つの信号R1〜R5それぞれが部分的にオーバーラップされているものとし、使用する周波数帯域の中心周波数が低い信号から順に信号R1、R2、R3、R4、R5とする。
図2(b)に示すように、従来はマルチキャリア信号である信号R1a〜R5aを重畳して伝送する場合、データサブキャリアであるか、パイロットサブキャリアであるかに関わらず、重畳帯域において同じ周波数を使用するサブキャリアが重畳されていた。一方、本実施形態による無線通信システムの送信装置は、図2(a)に示すように、重畳帯域において他の信号のパイロットサブキャリアと同じ周波数を使用するデータサブキャリアをヌリング、つまり、ヌル(零)で置換する。
具体的には、図2(a)に示すように、信号R1と信号R2の重畳帯域において、信号R2のパイロットサブキャリアが配置される周波数については、信号R1のデータサブキャリアをヌリングする。また、信号R3と信号R2の重畳帯域において、信号R3のパイロットサブキャリアが配置される周波数については、信号R2のデータサブキャリアをヌリングし、信号R3と信号R4の重畳帯域において、信号R3のパイロットサブキャリアが配置される周波数については、信号R4のデータサブキャリアをヌリングする。さらに、信号R4と信号R5の重畳帯域において、信号R4のパイロットサブキャリアが配置される周波数については、信号R5のデータサブキャリアをヌリングする。
上記のように、信号Riと信号R(i+1)(1≦i≦(n−1)、iは整数)がオーバーラップされる周波数帯域において、信号Riのパイロットサブキャリアが重畳されないように同じ周波数を用いて送信される信号R(i+1)のデータサブキャリアをヌリングし、同様に、信号R(i+1)のパイロットサブキャリアが重畳されないように同じ周波数を用いて送信される信号Riのデータサブキャリアをヌリングする。
これにより、信号R1〜Rnを周波数軸上でオーバーラップするようにスペクトル配置して送信する場合であっても、パイロットサブキャリアだけは常に重畳されることなく送信される。
図3は、本実施形態による受信装置における信号受信処理の概要を示す図である。
ここでは、図2(a)に示す信号R1〜R5が重畳された重畳信号を受信するものとして説明する。
以下、信号Ri(1≦i≦n、iは整数)が使用する周波数帯域をfiと記載する。
また、重畳信号に重畳されている信号のうち、最も中心周波数が低い信号、または、最も中心周波数が高い信号に使用されている周波数帯域を外側帯と記載する。例えば、図3に示す処理対象信号A1の場合、信号R1、R5の周波数帯域f1、f5が外側帯である。外側帯の信号は、他の1つの信号とのみ周波数帯域が重畳されており、外側帯以外の信号は、他の2つの信号と周波数帯域が重畳されている。
図3に示すように、本実施形態の受信装置は、まず、受信した重畳信号である処理対象信号A1から、外側帯の信号の1つである信号R1の復調及び復号を行なう。この復調及び復号(以下、「復調復号」とも記載)においては、FEC尤度マスク処理を行なった後にFEC復号を行なうが、FEC尤度マスク処理(以下、単に「FEC尤度マスク」とも記載)の詳細については後述する図4において説明する。受信装置は、信号R1を復号すると、復号により得られたビットストリームから信号R1のレプリカ信号R1’を生成し、この生成したレプリカ信号R1’を処理対象信号A1から除去する。この結果、信号R2〜R5を重畳した処理対象信号A2が生成される。信号R1を復調するとき、レプリカ信号R1’を生成するときには、パイロット信号を用いて推定された伝送路特性を用いる。
続いて、受信装置は、FEC尤度マスク及びFEC復号により、処理対象信号A2から外側帯の信号の1つである信号R2の復調復号を行なう。受信装置は、信号R2を復号すると、復号により得られたビットストリームから信号R2のレプリカ信号R2’を生成し、この生成したレプリカ信号R2’を処理対象信号A2から除去する。この結果、信号R3〜R5を重畳した処理対象信号A3が生成される。信号R2を復調するとき、レプリカ信号R2’を生成するときには、パイロット信号を用いて推定された伝送路特性を用いる。
上記を繰り返すことによって、受信装置は、FEC尤度マスク及びFEC復号により信号R3、R4の復調復号を行ない、レプリカ信号R3’、R4’を除去して信号R5のみからなる処理対象信号A5を得る。処理対象信号A5が得られると、受信装置は、FEC尤度マスクを行なわずに、通常のFEC復号のみを行ない信号R5の復調復号を行なう。
このように、本実施形態の受信装置は、重畳伝送方式により送信された信号を受信すると、外側帯の信号について、重畳されていないパイロット信号により伝送路特性を推定し、推定された伝送路特性を用いて復調した信号を尤度マスクによって干渉抑圧した後、FEC復号を行い、推定された伝送路特性を用いて、復調復号された信号からレプリカ信号を生成し、生成したレプリカ信号を受信信号から減算することによって干渉を除去しながら重畳信号の逐次復調復号を行なう。
なお、上記においては、信号R1、R2、…、Rnの順に復調復号を行なっているが、常に重畳信号の外側帯の信号の復調復号を行なうようにすることで、その順序は任意としてよい。例えば、信号Rn、R(n−1)、…、R1の順、R1、Rn、R2、R(n−1)、R3、R(n−2)、…の順、R1、R2、…、Rp、Rn、R(n−1)、…、R(p+1)の順(1<p<n、pは整数)などの順で復調復号してもよい。
図4は、FEC尤度マスクによる復調復号を説明する図である。
同図においては、復調復号対象の信号Riの一部が他の信号R(i+1)と重畳されている場合を示しており、信号R(i+1)はさらに他の信号と重畳されうる。受信装置は、送信装置において信号Riに用いられた符号化方法に応じて復調を行なうが、ここでは、軟判定正負多値の符号化方法である場合を例に説明する。この軟判定正負多値の符号化方法における復号処理では、受信信号の復調値が正負の多値出力であり、絶対値の大きさを信頼度(尤もらしさを表す値、尤度)として負の値を値「+1」、正の値を値「−1」と判定する復号処理を行う。
図4(a)は、受信装置が、信号Riの使用する周波数帯域fiについて重畳信号の復調を行なった結果の例を示す図であり、信号Riのデータサブキャリア位置の各サブキャリアについて、正負多値出力の復調値が得られたことを示す。信号Riのパイロットサブキャリアについては、復調の対象ではないため復調値は得られない。信号R(i+1)のパイロットサブキャリアと重畳されないようにヌリングされた信号Riのデータサブキャリアは復調対象であるが、得られる復調値は意味をなさない値となる。パイロットサブキャリアは、伝送路推定に使用される。
同図に示す周波数帯域fiにおいて、最も「−1」であることへの信頼度が高いのは、最大の正値「+27.02」のサブキャリアである。一方、最も「+1」であることへの信頼度が高いのは、最小の負値「−26.34」のサブキャリアである。なお、「+1」と「−1」とのいずれであるか、最もあいまいである(信頼度が低い)のは、絶対値が最も小さい値、すなわち、復調値が0のサブキャリアである。
図4(b)は、周波数帯域fiの尤度マスクに用いられる重み係数を示す図である。重み係数は、信号Riに含まれるデータサブキャリア位置の各サブキャリアに対応し、非重畳帯域のデータサブキャリアについては復調値をそのまま使用し、重畳帯域において信号R(i+1)のデータサブキャリアと重畳されたデータサブキャリアについては復調値を0にする、あるいは、0に近づけ、重畳帯域においてヌリングされたデータサブキャリア、つまり、信号R(i+1)のパイロットサブキャリアについては復調値を0にするための係数である。つまり、非重畳帯域の各データサブキャリアの重み係数は「1」、重畳帯域のヌリングされなかった各データサブキャリアの重み係数は「k」(0≦k<1)、重畳帯域のヌリングされたデータサブキャリアの重み係数は「0」である。
図4(c)は、重み付け係数と、正負多値復調値とをサブキャリアごとに重み付け演算した結果得られた尤度データ列を示す図である。これは、図4(a)に示す正負多値復調値と、図4(b)に示す重み係数とを対応するサブキャリアごとに乗算して得られる。つまり、非重畳帯域のデータサブキャリアについては、復調値と重み係数「1」とを乗算した値、重畳帯域のヌリングされなかったデータサブキャリアについては、復調値と重み係数「k」(0≦k<1)とを乗算した値、ヌリングされたデータサブキャリア、つまり、重畳帯域の信号R(i+1)のパイロットサブキャリアについては、復調値と重み係数「0」とを乗算した値として重み付け演算後の尤度データ列を得る。従って、図4(c)に示すように、重畳帯域のヌリングされたデータサブキャリアの尤度データの値は信頼度が最も低い値「0」となり、重畳帯域のヌリングされなかったデータサブキャリアに対応する重み付け演算後の尤度データの値は信頼度が「0」または「0に近い値」となり、非重畳帯域のサブキャリアの復調値は変化しない。
受信装置は、重み付け演算により得られた尤度データ列に基づき、FEC復号処理を行う。このFEC復号は、信号Riを送信した送信装置において適用されたFEC符号化方法に対応する。適用が可能な誤り訂正用のFEC符号化方法としては、例えば、畳み込み符号(Convolutional coding)による方法や、繰り返し復号とターボ符号とを組み合わせた方法などに応じた方法がある。
上記のように、受信装置が、各サブキャリアの復調値に重み付け演算を行い、信頼度の低い重畳帯域のデータサブキャリア、復調値が意味なさない他信号のパイロットサブキャリアをマスクし、信頼度の高いデータサブキャリアの復調値を用いて受信信号を復号することにより、受信誤り訂正能力を向上させることが可能になる。
なお、上記においては軟判定正負多値を例に説明したが、正数多値出力を用いてもよい。軟判定出力型においては、正数多値出力の復調値が0に近いほどビット値を「−1」として復号し、復調値が最大値に近いほどビット値を「1」として復号する。従って、重み係数として、重畳帯域のサブキャリアの復調値を、出力候補値の中央値(例えば、出力候補値が0〜7であれば、その中央値の3または4)に置換する重み係数を用いることができる。
また、硬判定出力型を用いてもよい。例えば、硬判定出力型が「−1」と「+1」との二値出力型の場合、重畳帯域のサブキャリアの復調値を「0」に置換する重み係数を用いることができる。
無線通信では直接波に加えて反射波も受信され、反射パスの数に応じて伝搬路の周波数応答に谷が生じ、該等周波数帯域に存在するサブキャリアが受信されないというケースが一般に起こりうる。そこで、FEC符号のような冗長性を持った符号化(例えば、16ビットを送信するために、32ビットを消費するなど)を行うことで、これらの不測の事態への対処法を備えている。誤り訂正符号をOFDMなどのマルチキャリア伝送方式と組み合わせる際には、ビットインタリーバやサブキャリアインタリーバと組み合わせ、前述のような冗長性をもった32ビットのFEC符号化データの各ビットは全く異なるサブキャリアに分散配置されて送信される形式が一般的である。これにより、特定サブキャリアの欠落によるデータのバースト誤りを回避することが可能となる。
本発明の実施形態では、これらの冗長性や誤り訂正効果の一部を活用することで、仮に送信側で一部のデータをヌリングすることによって欠落させたとしても、FECの誤り訂正能力により、受信ができた他の受信データにより救済されることになるため、データ伝送は正確に行うことが可能となる。さらに本実施形態では、パイロット信号の送信および受信を優先することで、受信レプリカ信号の生成精度を飛躍的に向上させることができるため、逐次復調・復号処理における誤り伝搬の発生を防ぐことが可能となる。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態による無線通信システムについて説明する。第1の実施形態では、1台の送信装置が、1つの送信データ信号をN個の信号R1〜Rnに分割して重畳して、受信装置に送信する。
図5は、本発明の第1実施形態の無線通信システムにおける送信装置100の構成を示す概略ブロック図である。
同図において、送信装置100は、シリアル・パラレル変換器(以下、「S/P変換器」と記載)110、符号化器120−1〜120−n(2≦n、nは整数)、変調器130−1〜130−n、パイロット信号挿入器140−1〜140−n、重畳信号形成器150、及び、OFDM信号生成器160を備えて構成される。同図においては、n=3の場合を例に示している。
S/P変換器110は、入力された入力ビットストリームをシリアルの信号系列からパラレルの信号系列に変換してN個のビットストリームに分割し、分割したビットストリームをそれぞれ、符号化器120−1〜120−nに出力する。
符号化器120−i(1≦i≦n)は、S/P変換器110から入力されたビットストリームに対して予め定められた誤り訂正符号化を行い、変調器130−iに出力する。変調器130−i(1≦i≦n)は、符号化器120−iから入力された誤り訂正符号化されたビットストリームを予め定められた変調方式、例えば、BPSK(Binary phase-shift keying;2位相偏移変調)、16QAM(16 Quadrature amplitude modulation;16値直交振幅変調)などを用いてサブキャリア単位で変調し、データ信号を生成する。つまり、この生成されたデータ信号は、データサブキャリアからなる。パイロット信号挿入器140−i(1≦i≦n)は、変調器130−iが変調により生成したデータ信号の所定の位置にパイロット信号を挿入し、周波数領域信号を生成する。これにより、データサブキャリアにパイロットサブキャリアが挿入された周波数領域信号が生成される。
重畳信号形成器150は、ヌル置換器152−1〜152−n、及び、合成器154−1〜154−m(mは重畳帯域のサブキャリア数)からなり、パイロット信号挿入器140−1〜140−nによって生成された周波数領域信号に対して、パイロットサブキャリアと同じサブキャリア位置が割当てられたデータサブキャリアをヌリングした後、重畳帯域のサブキャリアを重畳して、OFDM信号生成器160に出力する。
ヌル置換器152−i(1≦i≦n)は、パイロット信号挿入器140−iから出力された周波数帯域信号の各サブキャリアにサブキャリア位置を割り当て、他のヌル置換器152−k(1≦k≦n、k≠i)においてパイロットサブキャリアに割当てられたサブキャリア位置のデータサブキャリアをヌリングする。ヌル置換器152−1〜152−nは、非重畳帯域のサブキャリアについてはOFDM信号生成器160へ出力し、重畳帯域のサブキャリアについては、サブキャリア位置に対応した合成器154−1〜154−mに出力する。
合成器154−1〜154−mはそれぞれ、重畳帯域の各サブキャリア位置に対応しており、自身に対応するサブキャリア位置であるとしてヌル置換器152−1〜152−nから出力されたサブキャリアを合成する。
OFDM信号生成器160は、重畳信号形成器150から出力されたサブキャリアにIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)またはIDFT(Inverse Discrete Fourier Transformation)による逆フーリエ変換を行ってOFDM時間信号を生成し、送信信号として無線により出力する。
続いて、本実施形態の送信装置100の動作について説明する。
ここでは、送信装置100は、それぞれが6サブキャリアからなる信号R1〜R3を重畳した重畳信号を生成する場合について説明する。この重畳信号に含まれるサブキャリアのサブキャリア位置を周波数順にSC1〜SC12とし、信号R1はサブキャリア位置SC1〜6を、信号R2はサブキャリア位置SC4〜9を、信号R2はサブキャリア位置SC7〜12を使用する。簡単のため、各信号R1〜R3の6サブキャリアのうち4サブキャリアをデータサブキャリアとして説明するが、通常、データサブキャリアの割合はこれよりも高い。
(処理1−1):S/P変換器110は、入力ビットストリームをシリアルの信号系列から低速のパラレルの信号系列に変換して3系列のビットストリームに分割し、分割した3系統のビットストリームをそれぞれ、符号化器120−1〜120−3に出力する。
(処理1−2):符号化器120−i(1≦i≦3)は、S/P変換器110から入力されたビットストリームに対して誤り訂正符号化を行い、変調器130−iに出力する。
(処理1−3):変調器130−i(1≦i≦3)は、符号化器120−iから出力された誤り訂正符号化されたビットストリームを、予め定められた変調方式によりサブキャリア単位で変調し、生成したデータ信号をパイロット信号挿入器140−iへ出力する。生成されたデータ信号は、4つのデータサブキャリアからなる。
(処理1−4):パイロット信号挿入器140−i(1≦i≦3)は、変調器130−iから出力されたデータ信号内のデータサブサブキャリアの所定の位置に2つのパイロットサブキャリアを挿入し、6サブキャリアからなる周波数領域信号を生成してヌル置換器152−iに出力する。
(処理1−5)ヌル置換器152−1〜152−3は、パイロット信号挿入器140−iから出力された各サブキャリアにサブキャリア位置を割り当てる。ここでは、ヌル置換器152−1は、サブキャリア位置SC1〜6を、パイロット信号挿入器140−2はサブキャリア位置SC4〜9を、パイロット信号挿入器140−3はサブキャリア位置SC7〜12を割り当てる。ヌル置換器152−2が重畳領域のパイロットサブキャリアにサブキャリア位置SC5、9を割当てたため、ヌル置換器152−1はサブキャリア位置SC5のデータサブキャリアをヌリングし、ヌル置換器152−3はサブキャリア位置SC9のデータサブキャリアをヌリングする。ヌル置換器152−1が重畳領域のパイロットサブキャリアにサブキャリア位置SC6を、ヌル置換器152−3が重畳領域のパイロットサブキャリアにサブキャリア位置SC8を割当てたため、ヌル置換器152−2はサブキャリア位置SC6、8のデータサブキャリアをヌリングする。
(処理1−6)ヌル置換器152−1〜152−3は、非重畳帯域のサブキャリアをOFDM信号生成器160へ出力し、重畳帯域のサブキャリアを、サブキャリア位置に対応した合成器154−1〜154−6に出力する。具体的には、ヌル置換器152−1はサブキャリア位置SC1〜3のサブキャリアを、ヌル置換器152−3はサブキャリア位置SC10〜12のサブキャリアをOFDM信号生成器160へ出力する。また、ヌル置換器152−1は、サブキャリア位置SC4〜6のサブキャリアをそれぞれ合成器154−1〜154−3へ出力し、ヌル置換器152−2は、サブキャリア位置SC4〜9のサブキャリアをそれぞれ合成器154−1〜154−6へ出力し、ヌル置換器152−3は、サブキャリア位置SC7〜9のサブキャリアをそれぞれ合成器154−4〜154−6へ出力する。合成器154−1〜154−6は、入力されたサブキャリアを合成してOFDM信号生成器160へ出力する。
(処理1−7)OFDM信号生成器160は、ヌル置換器152−1〜3、及び、合成器154−1〜154−6から出力されたサブキャリア位置SC1〜12のサブキャリアが入力されると、これらのサブキャリアを逆フーリエ変換してOFDM時間信号を生成し、送信信号として無線により受信装置へ送信する。
上記によりサブキャリア位置SC1〜6のサブキャリアからなる信号R1、サブキャリア位置SC4〜9のサブキャリアからなる信号R2、及び、サブキャリア位置SC7〜12のサブキャリアからなる信号R3が重畳された送信信号が送信装置100から送信される。図5に示す送信信号において、各サブキャリアの長さは信号電力を表しており、データサブキャリアが重畳されたサブキャリア位置SC4、7のサブキャリアは、重畳されていない他のサブキャリアよりも信号電力が強い。サブキャリア位置SC5、6、8、9は重畳帯域であるが、重畳されていないパイロット信号であるため、電力レベルは非重畳帯域のサブキャリアと同じとなる。
図6は、第1の実施形態の無線通信システムにおける受信装置500の機能ブロック図である。
同図において、受信装置500は、復号回数カウンタ510、スイッチ515、減算器520、遅延器525、伝送路推定器550、OFDM復調器552、処理帯域決定器556、帯域抽出器557、復調器558、重み係数生成器560、第1重み演算器565、復号器570、データバッファ575、レプリカ生成器580、データ抽出・並替器590を備えて構成される。
復号回数カウンタ510は、新たな重畳信号を受信してから復号を行なった回数をカウントし、そのカウントした値を記憶する。スイッチ515は、復号回数カウンタ510の値に従って、減算器520の接続元を受信信号側、あるいは、遅延器525側に切り替える。つまり、復号回数が初期値である場合は受信信号側、初期値よりも大きい場合は遅延器525側に切り替える。
減算器520は、受信した重畳信号、あるいは、遅延器525に記憶されている処理対象信号から、レプリカ生成器580により生成されたレプリカ信号を除去して新たな処理対象信号を生成する。ただし、新たな重畳信号を受信してから最初の処理の場合、レプリカ信号が生成されていないため、レプリカ信号の初期値は0である。遅延器525は、減算器520から出力された処理対象信号を記憶し、時間的遅延を付加する。
伝送路推定器550は、減算器520から出力された処理対象信号に含まれるパイロット信号から伝送路特性を推定する。OFDM復調器552は、伝送路推定器550により推定された伝送路特性を用いて、減算器520から出力された処理対象信号をOFDM復調する。具体的には、伝送路特性を用いて処理対象信号に等化処理を行なった後、処理対象信号をシリアルパラレル変換し、サブキャリア毎にFFT(Fast Fourier Transform)またはDFT(Discrete Fourier Transformation)によるフーリエ変換を行って、各サブキャリアの周波数領域の信号であるOFDM復調値を得る。
処理帯域決定器556は、復号回数カウンタ510の値に基づいて復調復号対象の周波数帯域幅と中心周波数を決定し、決定した中心周波数及び周波数帯域幅を帯域抽出器557に出力し、復調復号対象の周波数成分以外のOFDM復調値を除去するよう指示する。帯域抽出器557は、OFDM復調器552によって得られたOFDM復調値から、処理帯域決定器556より指示された復調復号対象の中心周波数及び周波数帯域幅のOFDM復調値を出力する。
復調器558は、復号回数カウンタ510のカウンタ値を参照して復調対象を判断し、帯域抽出器557から出力されたOFDM復調値のうち、復調対象と判断されたサブキャリアについて、QPSK、QAM等、送信装置100で実行した変調に対応するシンボルデマッピング操作、つまり、復調を行なって復調値である尤度を得る。このとき、復調対象として判断されるのは、復調復号対象信号のデータサブキャリア位置に対応した周波数のサブキャリアである。
重み係数生成器560は、復号回数カウンタ510の値に対応した復調復号対象の周波数帯域に基づいて重み係数を生成する。重み係数生成器560は、OFDM復調器552による復調で得られた尤度を、非重畳領域のデータサブキャリアはそのまま使用し、重畳領域のヌリングされなかったデータサブキャリアは信頼度を低下させ、重畳帯域のヌリングされたデータサブキャリアについては最も信頼度を低下させるような重み係数を生成する。第1重み演算器565は、復調器558による復調で得られた尤度に、重み係数生成器560により生成された重み係数を乗算した結果、つまり、尤度マスクされた尤度データ列を復号器570に出力する。復号器570は、第1重み演算器565により尤度マスクされた尤度データ列に基づき、誤り訂正処理及び復号処理を行い、ビットストリームを得る。
データバッファ575は、復号器570により復号されたビットストリームを記憶する。データ抽出・並替器590は、データバッファ575に記憶されているビットストリームの順序を並べ替えて正しいビットストリームを生成し、出力するか、データバッファ575に記憶されているビットストリームから所望信号のビットストリームを抽出する。
レプリカ生成器580は、再符号化器582、再変調器584、ヌル置換器585、第2重み演算器586、及び、OFDM再変調器588からなり、復号器570により得られたビットストリームからレプリカ信号を生成する。
再符号化器582は、復号器570により復号されたビットストリームに、当該ビットストリームを送信した送信装置100において用いられた符号化と同様の符号化を行なう。再変調器584は、再符号化器582が符号化した信号に、送信装置100において用いられた変調と同様の変調を行なう。ヌル置換器585は、再変調器584によって変調されたデータサブキャリアに送信装置100と同様のサブキャリア位置の割当て、及び、ヌリングを行い、第2重み演算器586へ出力する。第2重み演算器586は、伝送路推定器550により推定されたサブキャリア毎の伝送路特性の推定値を、ヌル置換器585から出力された各サブキャリア信号に乗算する。OFDM再変調器588は、第2重み演算器586から出力された各サブキャリアをIFFTまたはIDFTによって逆フーリエ変換してレプリカ信号を生成し、減算器520へ出力する。
続いて、本実施形態の受信装置500の動作について説明する。
ここでは、受信装置500は、上述した送信装置100により送信された、信号R1、R2、R3が重畳された送信信号を受信し、信号R1、R3、R2の順に復調復号を行なうものとする。また、受信装置500は、この受信装置500の置局時に、信号R1〜R3を個別に受信するなどして、信号R1〜R3使用周波数帯域f1〜f3、中心周波数、重畳帯域などを測定、検出しているものとする。あるいは、これらの情報を送信装置100との間で送受信される制御情報から取得してもよく、これらの情報を予め図示しない入力手段により取得したり、記録媒体から読み取ったりしてもよい。各信号R1〜R3におけるパイロットサブキャリアの位置は送信装置100と受信装置500の間で予め決められるか、制御信号によって送信装置100から受信装置500へ通知される。
また、図7は、受信装置500における復調復号処理の回数と、復調復号対象、及び、重み係数生成器560が生成する重み係数との関係を示す図である。図7(a)は1回目の復調復号処理、図7(b)は2回目の復調復号処理、図7(c)は3回目の復調復号処理について示している。
(処理2−1):受信装置500は、図示しないアンテナにより送信装置100から信号R1〜R3が重畳された信号を受信する。
(処理2−2):スイッチ515は、復号回数カウンタ510の値が初期値であるため、減算器520の接続元を受信信号側に切り替える。ここでは、初期値を「1」とする。
(処理2−3):減算器520は、受信した重畳信号からレプリカ信号を除去して処理対象信号A1を生成する。但し、重畳信号を受信してから最初の処理のため、レプリカ信号は0であり、受信した重畳信号がそのまま処理対象信号A1となる。処理対象信号A1は遅延器525に記憶されるとともに、伝送路推定器550及びOFDM復調器552に出力される。
(処理2−4):伝送路推定器550は、処理対象信号A1において復調復号対象信号R1の周波数領域fiに含まれるサブキャリア位置SC2、5、6のパイロット信号に基づいて、送信装置100との間の伝送路特性を推定する。
(処理2−5):OFDM復調器552は、伝送路推定器550により推定された伝送路特性を用いて、減算器520から出力された処理対象信号A1をOFDM復調し、サブキャリア位置SC1〜12のサブキャリアそれぞれのOFDM復調値を算出する。
(処理2−6):処理帯域決定器556は、復号回数と、復調復号対象信号の周波数帯域との対応付けを予め記憶しており、復号回数カウンタ510の値「1」に基づいて、復調復号対象周波数が信号R1の周波数帯域f1であることを判断すると、周波数帯域f1の中心周波数とその周波数帯域幅を得る。処理帯域決定器556は、帯域抽出器557に周波数帯域f1の中心周波数及び周波数帯域幅を出力し、周波数帯域f1のサブキャリアのOFDM復調値を抽出するよう指示する。
(処理2−7):帯域抽出器557は、OFDM復調器552より出力された処理対象信号A1全体の各サブキャリアのOFDM復調値から、処理帯域決定器556により指示された中心周波数及び周波数帯域、つまり、周波数帯域f1の各サブキャリアのOFDM復調値を抽出する。
(処理2−8):復調器558は、復号回数と、復調対象のデータサブキャリアの使用周波数の情報を対応づけて記憶している。図7(a)に示すように、復調器558は、復号回数カウンタ510の値「1」に基づいて、復調対象が信号R1のデータサブキャリア位置SC1、3、4、5の周波数であると判断する。復調器558は、復調対象の周波数のサブキャリアについて、帯域抽出器557から出力された当該サブキャリアのOFDM復調値を用いて復調を行い、尤度を算出する。
(処理2−9):重み係数生成器560は、復調復号対象信号の周波数帯域及び重畳帯域を示す重畳帯域情報と、復号回数との対応付け、ならびに、各信号のデータサブキャリア及びパイロットサブキャリアの位置とその使用周波数を予め記憶している。重み係数生成器560は、復号回数カウンタ510の値「1」に基づいて、信号R1の周波数帯域f1と、信号R1及び信号R2が重畳されている重畳帯域、信号R1及び信号R2のパイロットサブキャリアの周波数の情報を得ると、図7(a)に示すような重み係数を生成する。つまり、周波数帯域f1の非重畳帯域におけるデータサブキャリアのサブキャリア位置SC1、3については重み係数を「1」とし、信号R1のデータサブキャリアと信号R2のデータサブキャリアとに割当てられている重畳帯域内のサブキャリア位置SC4については重み係数を「k」(0≦k<1)とし、信号R1のデータサブキャリアと信号R2のパイロットサブキャリアとに割当てられている重畳帯域のサブキャリア位置SC5については重み係数を「0」とした重み係数の列を生成する。なお、復調されていない信号R1のパイロットサブキャリアのサブキャリア位置SC2、6、帯域抽出器557によって抽出されなかったサブキャリア位置SC7〜12については、重み係数を生成しない。
(処理2−10):第1重み演算器565は、復調器558による復調で得られた尤度に、重み係数生成器560により生成された重み係数を乗算した結果算出された尤度データ列を復号器570に出力する。復号器570は、第1重み演算器565により尤度マスクされた尤度データ列に基づき誤り訂正復号処理を行い、ビットストリームを得ると、データバッファ575に得られたビットストリームを書き込む。例えば、ビットストリームは、復号カウンタ値と対応付けて書き込んでもよく、復号回数に応じた記憶領域に書き込んでもよい。
(処理2−11):レプリカ生成器580は、復号器570により得られたビットストリームからレプリカ信号R1’を生成する。つまり、再符号化器582は、復号器570により復号されたビットストリームに、送信装置100と同様の符号化を行ない、再変調器584は、再符号化器582が符号化した信号に、送信装置100と同様の変調を行ない、データサブキャリアを生成する。ヌル置換器585は、再変調器584のデータサブキャリアに、サブキャリア位置SC1、3、4、5を割当てた後、信号R1のパイロットサブキャリア位置SC2、6、ならびに、信号R2のパイロットサブキャリア位置SC5のサブキャリアをヌリングして第2重み演算器586へ出力する。第2重み演算器586は、サブキャリア位置SC1〜6の各サブキャリアについて伝送路推定器550が推定した伝送路特性の推定値を、再変調器584が変調した各サブキャリア信号に乗算する。OFDM再変調器588は、第2重み演算器586から出力された各サブキャリアを逆フーリエ変換してレプリカ信号R1’を生成する。レプリカ信号R1’が生成されると、復号回数カウンタ510の値に1が加算される。
(処理2−12):スイッチ515は、復号回数カウンタ510の値が「2」であるため、減算器520の接続元を遅延器525側に切り替える。減算器520は、遅延器525に記憶されている処理対象信号A1から、レプリカ生成器580により生成されたレプリカ信号R1’を除去し、処理対象信号A2を生成する。レプリカ信号にはパイロット信号が含まれてないため、レプリカ信号を除去してもパイロットサブキャリアが減衰したり、除去されたりすることはない。処理対象信号A2は、遅延器525に記憶されるとともに、伝送路推定器550及びOFDM復調器552に出力される。
(処理2−13):受信装置500は、カウンタ値「1」をカウンタ値「2」、カウンタ値「2」をカウンタ値「3」、処理対象信号A1を処理対象信号A2、処理対象信号A2を処理対象信号A3、信号R1を信号R3、周波数帯域f1を周波数帯域f3、レプリカ信号R1’をレプリカ信号R3’と読み替えて、(処理2−4)〜(処理2−12)の処理を行なう。
ただし、(処理2−4)において、伝送路推定器550は、復調復号対象信号R3の周波数帯域f3に含まれるサブキャリア位置SC8、9、12のパイロット信号に基づいて、伝送路特性を推定する。
また、(処理2−8)において、復調器558は、図7(b)に示すように、復号回数カウンタ510の値「2」に基づいて、復調対象が信号R3のデータサブキャリア位置SC7、9、10、11の周波数であると判断する。
また、(処理2−9)において、重み係数生成器560は、図7(b)に示すように、周波数帯域f3の非重畳帯域内のデータサブキャリアのサブキャリア位置SC10、11については重み係数を「1」とし、信号R3のデータサブキャリアと信号R2のデータサブキャリアとに割当てられている重畳帯域内のサブキャリア位置SC7については重み係数を「k」(0≦k<1)とし、信号R3のデータサブキャリアと信号R2のパイロットサブキャリアとに割当てられている重畳帯域のサブキャリア位置SC9については重み係数を「0」とした重み係数の列を生成する。復調されていない信号R3のパイロットサブキャリアのサブキャリア位置SC9、12、帯域抽出器557によって抽出されなかったサブキャリア位置SC1〜6については、重み係数を生成しない。同図において、周波数帯域f1のデータサブキャリアの電力が減少しているのは、レプリカ信号R1’を減算したためである。
また、(処理2−11)において、ヌル置換器585は、再変調器584のデータサブキャリアに、サブキャリア位置SC7、9、10、11を割当てた後、信号R3のパイロットサブキャリア位置SC8、12、信号R2のパイロットサブキャリア位置SC9のサブキャリアをヌリングして第2重み演算器586へ出力する。第2重み演算器586は、サブキャリア位置SC7〜12の各サブキャリアについて伝送路推定器550が推定した伝送路特性の推定値を、再変調器584が変調した各サブキャリア信号に乗算する。
(処理2−14):受信装置500は、カウンタ値「1」をカウンタ値「3」、処理対象信号A1を処理対象信号A3、信号R1を信号R2、周波数帯域f1を周波数帯域f2と読み替えて、(処理2−4)〜(処理2−10)の処理を行なう。
ただし、(処理2−4)において、伝送路推定器550は、復調復号対象信号R2の周波数帯域f2に含まれるサブキャリア位置SC5、6、10のパイロット信号に基づいて、伝送路特性を推定する。
また、(処理2−8)において、復調器558は、図7(c)に示すように、復号回数カウンタ510の値「3」に基づいて、復調対象が信号R2のデータサブキャリア位置SC4、6、7、8の周波数であると判断する。
また、(処理2−9)において、重み係数生成器560は、図7(c)に示すように、周波数帯域f2の非重畳帯域内のデータサブキャリアのサブキャリア位置SC4、7については重み係数を「1」とし、信号R2のデータサブキャリアと信号R1のパイロットサブキャリアとに割当てられているサブキャリア位置SC6、信号R2のデータサブキャリアと信号R3のパイロットサブキャリアとに割当てられているサブキャリア位置SC8については重み係数を「0」とした重み係数の列を生成する。復調されていない信号R2のパイロットサブキャリアのサブキャリア位置SC5、9、帯域抽出器557によって抽出されなかったサブキャリア位置SC1〜3、9〜12については、係数を生成しない。同図において、周波数帯域f1、f3のデータサブキャリアの電力が減少しているのは、レプリカ信号R1’、R3’を減算したためである。
(処理2−15):データバッファ575に復号されたビットストリームが書き込まれると、データ抽出・並替器590は、データバッファ575に記憶されているビットストリームの順序を、信号R1、R2、R3から得られたビットストリームの順に並べ替えて出力する。
[第2の実施形態]
続いて、第2の実施形態による無線通信システムについて説明する。第2の実施形態では、受信装置が、N台の送信装置それぞれから送信されるN個の信号R1〜Rnが重畳された重畳信号を受信する。
図8は、本発明の第2実施形態による無線通信システムの送信装置200の構成を示す概略ブロック図である。
同図において、送信装置200は、S/P変換器210、符号化器220、変調器230、パイロット信号挿入器240、ヌル置換器250、OFDM信号生成器260、周波数変換器270、アンテナ280、及び、パイロット位置検出器290を備えて構成される。
S/P変換器210は、入力された入力ビットストリームをシリアルの信号系列からパラレルの信号系列に変換して符号化器220に出力する。符号化器220は、S/P変換器210から入力されたビットストリームに対して予め定められた誤り訂正符号化を行い、変調器230に出力する。変調器230は、符号化器220から入力された誤り訂正符号化されたビットストリームを予め定められた変調方式、例えば、BPSK、16QAMなどを用いてサブキャリア単位で変調し、データ信号を生成する。つまり、この生成されたデータ信号は、データサブキャリアからなる。パイロット信号挿入器240は、変調器230が変調により生成したデータ信号の所定の位置にパイロット信号を挿入し、周波数領域信号を生成する。これにより、データサブキャリアにパイロットサブキャリアが挿入された周波数領域信号が生成される。
パイロット位置検出器290は、他の送信装置200が送信する信号のパイロットサブキャリアに用いられる周波数を示すパイロットサブキャリア配置情報を検出し、パイロットサブキャリア配置情報で示される周波数を用いるサブキャリア位置のデータサブキャリアをヌリングするようヌル置換器250へ指示する。
ヌル置換器250は、パイロット信号挿入器240から出力された各サブキャリアにサブキャリア位置を割り当てた後、パイロット位置検出器290からの指示に従って、他の送信装置200が送信するパイロットサブキャリアと同じ周波数を用いるサブキャリア位置のデータサブキャリアをヌリングし、OFDM信号生成器260に出力する。OFDM信号生成器260は、ヌル置換器250から出力された各サブキャリアを、IFFTまたはIDFTによって逆フーリエ変換することによりOFDM時間信号を生成し、周波数変換器270に出力する。周波数変換器270は、OFDM信号生成器260から出力された信号の周波数を変調し、アンテナ280から無線により出力する。
続いて、本実施形態の送信装置200の動作について説明する。
ここでは、N台の送信装置200があり、それぞれを送信装置200−1〜200−nと記載する。以下では、3台の送信装置200があり、送信装置200−1は信号R1を、送信装置200−2は信号R2を、送信装置200−3は信号R3を送信する場合を例に説明する。信号R1〜R3が重畳されたときのサブキャリアを周波数の低いほうからサブキャリア位置SC1〜12としたとき、信号R1はサブキャリア位置SC1〜6を、信号R2はサブキャリア位置SC4〜9を、信号R3はサブキャリア位置SC7〜12を使用する。また、信号R1のパイロットサブキャリア位置はSC2、6、信号R2のパイロットサブキャリア位置はSC5、9、信号R3のパイロットサブキャリア位置はSC8、12であるとする。
送信装置200−1〜200−3のパイロット位置検出器290は、任意の方法によって他の送信装置200のパイロットサブキャリア位置を検出する。例えばパイロット位置検出器290は、自装置において信号の送受の無い時間スロット帯に他の送信装置200から受信した受信信号より、この他送信装置200のパイロットサブキャリア位置を同定することができる。あるいは、他送信装置200のパイロットサブキャリア位置を予め図示しない入力手段により取得したり、記録媒体から読み取ったりしてもよい。
送信装置200−1〜200−3の処理は同様であるため、送信装置200−1の処理を例に説明する。
(処理3−1):S/P変換器210は、入力ビットストリームをシリアルの信号系列をパラレルの信号系列に変換して符号化器220に出力する。
(処理3−2):符号化器220は、S/P変換器210から入力されたビットストリームに対して誤り訂正符号化を行い、変調器230に出力する。
(処理3−3):変調器230は、符号化器220から出力された誤り訂正符号化されたビットストリームを、予め定められた変調方式によりサブキャリア単位で変調し、生成したデータ信号をパイロット信号挿入器240へ出力する。生成されたデータ信号は、4つのデータサブキャリアからなる。
(処理3−4):パイロット信号挿入器240は、変調器230から出力されたデータ信号内のデータサブサブキャリアの所定の位置に2つのパイロットサブキャリアを挿入し、6サブキャリアからなる周波数領域信号を生成し、ヌル置換器250に出力する。
(処理3−5)ヌル置換器250は、パイロット信号挿入器240から出力された各サブキャリアにサブキャリア位置を割り当てる。ヌル置換器250は、パイロット位置検出器290の指示により、周波数変換後に信号R2のパイロットサブキャリアと同じサブキャリア位置SC5となるデータサブキャリアをヌリングし、OFDM信号生成器260に各サブキャリアを出力する。
(処理3−7)OFDM信号生成器260は、ヌル置換器250から出力されたサブキャリアを受信すると、これらのサブキャリアを逆フーリエ変換してOFDM時間信号を生成する。周波数変換器270は、OFDM信号生成器260によって生成されたOFDM時間信号を周波数変換して、アンテナ280から無線により出力する。
上記においては、送信装置200−1の処理を説明したが、送信装置200−2の場合、(処理3−5)においてヌル置換器250は、パイロット信号挿入器240から出力された各サブキャリアにサブキャリア位置を割り当てた後、パイロット位置検出器290の指示により、周波数変換後に他の信号R1,R3のパイロットサブキャリアと同じサブキャリア位置SC6、8となるデータサブキャリアをヌリングしてOFDM信号生成器260に出力する。また、送信装置200−3の場合、(処理3−5)においてヌル置換器250は、パイロット信号挿入器240から出力された各サブキャリアにサブキャリア位置を割り当てた後、パイロット位置検出器290の指示により、周波数変換後に他の信号R2のパイロットサブキャリアと同じサブキャリア位置SC9となるデータサブキャリアをヌリングしてOFDM信号生成器260に出力する。
上記により受信装置は、送信装置200−1が送信したサブキャリア位置SC1〜6のサブキャリアからなる信号R1、送信装置200−2が送信したサブキャリア位置SC4〜9のサブキャリアからなる信号R2、及び、送信装置200−3が送信したサブキャリア位置SC7〜12のサブキャリアからなる信号R3が重畳された重畳信号を受信する。この重畳信号において、サブキャリア位置SC5、6、8、9は重畳帯域に含まれるが、重畳されていないパイロットサブキャリアである。
図9は、第2の実施形態の無線通信システムにおける受信装置500aの機能ブロック図である。同図において、第1の実施形態の受信装置500と同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
同図において、受信装置500aは、復号回数カウンタ510、スイッチ515、減算器520、遅延器525、処理帯域決定器530、ローカル信号発生器535、ミキサ540、バンドパスフィルタ545、伝送路推定器550a、復調器555、重み係数生成器560、第1重み演算器565、復号器570、データバッファ575、レプリカ生成器580、データ抽出・並替器590aを備えて構成される。
処理帯域決定器530は、復号回数カウンタ510の値に基づいて復調復号対象信号の周波数帯域幅と中心周波数を決定し、決定した中心周波数の正弦波の生成をローカル信号発生器535に指示するとともに、決定した中心周波数及び周波数帯域幅をバンドパスフィルタ545に出力し、復調復号対象の周波数成分以外を除去するよう指示する。また、処理帯域決定器530は、復号回数と周波数帯域の対応付けをデータ抽出・並替器590aに出力する。
ローカル信号発生器535は、処理帯域決定器530により指示された中心周波数の正弦波を発生させる。ミキサ540は、減算器520から出力された処理対象信号を、ローカル信号発生器535により発生させた正弦波によりダウンコンバートする。バンドパスフィルタ545は、ミキサ540によりダウンコンバートされた処理対象信号から、処理帯域決定器530により指示された中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去し、復調復号対象の周波数帯域の信号のみを抽出する。伝送路推定器550aは、バンドパスフィルタ545により抽出された復調復号対象の信号に含まれるパイロット信号から伝送路特性を推定する。
復調器555は、伝送路推定器550aにより推定された伝送路特性を用いて、バンドパスフィルタ545により抽出された復調復号対象信号を復調し、各サブキャリアの復調値である尤度を算出する。具体的には、復調器555は、伝送路特性を用いて復調復号対象の信号に等化処理を行なった後、復調復号対象信号をシリアルパラレル変換して、サブキャリア毎にIFTまたはDFTによりフーリエ変換するOFDM復調を行い、さらに、フーリエ変換によって得られたOFDM復調結果から、QPSK、QAM等、送信装置200で実行した変調に対応するシンボルデマッピング操作、つまり、復調を行って復調値である尤度を得る。
データ抽出・並替器590aは、処理帯域決定器530から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示す情報に基づいて、データバッファ575に記憶されているビットストリームから所望信号のビットストリームを抽出するか、あるいは、データバッファ575に記憶されているビットストリームの順序を並べ替えて正しいビットストリームを生成し、出力する。
続いて、本実施形態の受信装置500aの動作について説明する。
ここでは、受信装置500aは、上述した送信装置200−1〜200−3から送信された信号R1、R2、R3が重畳された重畳信号を受信し、信号R1、R3、R2の順に復調復号を行なうものとする。また、受信装置500aは、この受信装置500aの置局時に、希望波がないタイミングや、希望波がないサブキャリアの周波数帯域において、信号R1〜R3の使用周波数帯域f1〜f3、中心周波数、重畳帯域などを測定、検出しているものとする。あるいは、これらの情報を送信装置200−1〜200−3との間で送受信される制御情報から取得してもよく、これらの情報を予め図示しない入力手段により取得したり、記録媒体から読み取ったりしてもよい。各信号R1〜R3におけるパイロットサブキャリアの位置は送信装置200−1〜200−3と受信装置500aとの間で予め決められるか、制御信号によって送信装置200−1〜200−3から受信装置500aへ通知される。
また、図10は、受信装置500aにおける復調復号処理の回数と、復調復号対象、及び、重み係数生成器560が生成する重み係数との関係を示す図である。図10(a)は1回目の復調復号処理、図10(b)は2回目の復調復号処理、図10(c)は3回目の復調復号処理について示している。
(処理4−1):受信装置500aは、第1の実施形態の受信装置500における(処理2−1)〜(処理2−3)と同様の処理を行なう。なお、減算器520により生成された処理対象信号A1は、遅延器525に記憶されるとともに、ミキサ540に出力される。
(処理4−2):処理帯域決定器530は、復号回数と、復調復号対象信号の周波数帯域との対応付けを予め記憶しており、復号回数カウンタ510の値「1」に基づいて、復調復号対象が信号R1の周波数帯域f1であることを判断すると、周波数帯域f1の中心周波数とその周波数帯域幅を得る。処理帯域決定器530は、ローカル信号発生器535に周波数帯域f1の中心周波数の正弦波の生成を指示するともに、バンドパスフィルタ545に周波数帯域f1の中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去するよう指示する。
(処理4−3):ローカル信号発生器535は、処理帯域決定器530により指示された中心周波数の正弦波を発生させ、ミキサ540は、処理対象信号A1を、ローカル信号発生器535が発生させた正弦波によりダウンコンバートする。
(処理4−4):バンドパスフィルタ545は、ミキサ540によりダウンコンバートされた処理対象信号A1から、処理帯域決定器530により指示された中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去して周波数帯域f1の信号を抽出すると、抽出した信号を復調復号対象の信号として出力する。
(処理4−5):伝送路推定器550aは、バンドパスフィルタ545により抽出された復調復号対象信号から伝送路特性を推定する。伝送路特性の推定は、復調復号対象信号R1の送信元である送信装置200−1から受信したサブキャリア位置SC2及び6のパイロット信号に基づいて行なう。
(処理4−6):復調器555は、伝送路推定器550aにより推定された伝送路特性を用いて、バンドパスフィルタ545により抽出された復調復号対象の信号を復調し、信号R1のデータサブキャリア位置SC1、3、4、5のサブキャリアの尤度を算出する。
(処理4−7):第1の実施形態の(処理2−9)〜(処理2−12)と同様の処理を行なう。(処理2−9)において、重み係数生成器560は、復号回数カウンタ510の値「1」に基づき、復調復号対象信号R1の周波数帯域f1について、図10(a)に示すようなサブキャリア毎の重み係数を生成する。つまり、周波数帯域f1の非重畳帯域におけるデータサブキャリアのサブキャリア位置SC1、3については重み係数を「1」とし、信号R1のデータサブキャリアと信号R2のデータサブキャリアとに割当てられている重畳帯域内のサブキャリア位置SC4については重み係数を「k」(0≦k<1)とし、信号R1のデータサブキャリアと信号R2のパイロットサブキャリアとに割当てられている重畳帯域のサブキャリア位置SC5については重み係数を「0」とした重み係数の列を生成する。
また、(処理2−11)において、第2重み演算器586は、サブキャリア位置SC1〜6の各サブキャリアについて伝送路推定器550aが推定した伝送路特性の推定値を、再変調器584が変調した各サブキャリア信号に乗算する。
また、(処理2−12)において、処理対象信号A2は遅延器525に記憶されるとともに、ミキサ540に出力される。
(処理4−8):受信装置500aは、カウンタ値「1」をカウンタ値「2」、カウンタ値「2」をカウンタ値「3」、処理対象信号A1を処理対象信号A2、処理対象信号A2を処理対象信号A3、信号R1を信号R3、周波数帯域f1を周波数帯域f3、レプリカ信号R1’をレプリカ信号R3’と読み替えて、(処理4−2)〜(処理4−7)の処理を行なう。
ただし、(処理4−5)において、伝送路推定器550aは、復調復号対象信号R3の送信元である送信装置200−3から受信したサブキャリア位置SC8、12のパイロット信号に基づいて伝送路特性を推定する。
また、(処理2−9)において、重み係数生成器560は、復調復号対象信号R3の周波数帯域f3について、図10(b)に示すようなサブキャリア毎の重み係数を生成する。つまり、周波数帯域f3の非重畳帯域内のデータサブキャリアのサブキャリア位置SC10、11については重み係数を「1」とし、信号R3のデータサブキャリアと信号R2のデータサブキャリアとに割当てられている重畳帯域内のサブキャリア位置SC7については重み係数を「k」(0≦k<1)とし、信号R3のデータサブキャリアと信号R2のパイロットサブキャリアとに割当てられている重畳帯域のサブキャリア位置SC9については重み係数を「0」とした重み係数の列を生成する。
また、(処理2−11)において、ヌル置換器585は、再変調器584のデータサブキャリアに、サブキャリア位置SC7、9、10、11を割当てると、信号R3のパイロットサブキャリア位置SC8、12、信号R2のパイロットサブキャリア位置SC9のサブキャリアをヌリングして第2重み演算器586へ出力する。第2重み演算器586は、サブキャリア位置SC7〜12の各サブキャリアについて伝送路推定器550が推定した伝送路特性の推定値を、再変調器584が変調した各サブキャリア信号に乗算する。
また、(処理2−12)において、処理対象信号A3は遅延器525に記憶されるとともに、ミキサ540に出力される。
(処理4−9):受信装置500aは、カウンタ値「1」をカウンタ値「3」、処理対象信号A1を処理対象信号A3、信号R1を信号R2、周波数帯域f1を周波数帯域f2と読み替えて、(処理4−2)〜(処理4−7)の処理を行なうが、(処理4−7)については、第1の実施形態の(処理2−9)〜(処理2−10)と同様の処理を行なう。
また、(処理4−5)において、伝送路推定器550aは、復調復号対象信号R2の送信元である送信装置200−2から受信したサブキャリア位置SC5、9のパイロット信号に基づいて伝送路特性を推定する。
また、(処理2−9)において、重み係数生成器560は、復調復号対象信号R2の周波数帯域f2について、図10(c)に示すようなサブキャリア毎の重み係数を生成する。つまり、周波数帯域f2の非重畳帯域内のデータサブキャリアのサブキャリア位置SC4、7については重み係数を「1」とし、信号R2のデータサブキャリアと信号R1のパイロットサブキャリアとに割当てられているサブキャリア位置SC6、信号R2のデータサブキャリアと信号R3のパイロットサブキャリアとに割当てられているサブキャリア位置SC8については重み係数を「0」とした重み係数の列を生成する。
(処理4−10):データバッファ575に復号されたビットストリームが書き込まれると、データ抽出・並替器590aは、処理帯域決定器530から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、所望信号が何回目の復号により得られたかを判断し、その復号回数のときにデータバッファ575に書き込まれたビットストリームを所望信号のビットストリームとして抽出する。
なお、上記において、受信装置500aは、信号R1〜R3全ての復調復号を行ってから所望信号のビットストリームを抽出しているが、所望信号を復調復号してビットストリームが得られたときに、処理を終了するようにしてもよい。
また、隣接する信号Riのパイロットサブキャリアと、信号R(i+1)のパイロットサブキャリアが、重畳帯域の同じサブキャリア位置に配置される場合、いずれかのパイロットサブキャリアをヌリングする。伝送路推定器550aは、復調復号対象の周波数帯域の信号の送信元である送信装置200が設定したパイロットサブキャリアのみに基づいて伝送路特性を推定する。
[干渉帯域のフィルタリングによる干渉抑圧処理]
上記においては、干渉抑圧処理として尤度マスクを用いた復調復号を行なっていたが、干渉帯域のフィルタリング処理を行なうようにしてもよい。干渉帯域のフィルタリング処理を用いた干渉抑圧処理について以下に説明する。
図11は、干渉帯域のフィルタリング処理を行なうフィルタリング処理部910の構成を示す。干渉帯域のフィルタリングを用いた干渉抑圧処理を行なう場合、図6に示す受信装置500のOFDM復調器552、処理帯域決定器556、帯域抽出器557、復調器558、重み係数生成器560、及び、第1重み演算器565に代えて、フィルタリング処理部910を備える。
同図に示すように、フィルタリング処理部910は、干渉情報抽出部913と、フィルタ制御部914と、遅延部915と、フィルタ916と、復調部917とを備える。
干渉情報抽出部913は、復調復号対象信号の周波数帯域、及び、復調復号対象信号を除いた処理対象信号(以下、「抑圧対象信号」と記載)の周波数帯域について中心周波数及び周波数帯域幅を含む干渉情報を復号回数と対応付けて記憶している。例えば、処理対象信号を信号R1〜R5が重畳された信号とし、復調復号対象信号を信号R1とするとき、抑圧対象信号は信号R2〜R5となる。また、処理対象信号を信号R2〜R5が重畳された信号とし、復調復号対象信号を信号R5とするとき、抑圧対象信号は信号R2〜R4となる。
フィルタ制御部914は、減算器520から出力された処理対象信号を記憶し、干渉情報抽出部913が復号回数カウンタ510の値に基づいて得た干渉情報に基づいて、以下の二つの条件を満たすフィルタのパラメータを決定し、決定されたパラメータをフィルタ916に設定する。
(1)抑圧対象信号が存在せず復調復号対象信号のみが存在する周波数帯域の処理対象信号を通過させる
(2)抑圧対象信号が存在する周波数帯域の処理対象信号を減衰させる
なお、フィルタのパラメータは、例えば、フィルタの種類と、遮断周波数とで構成される。
遅延部915は、減算器520が処理を終了してから、干渉情報抽出部913と、フィルタ制御部914とが処理を終了するまでに要する時間に相当する時間遅延を、処理対象信号に付加し、フィルタ916へ出力する。遅延部915が処理対象信号に対して付加する遅延の量は、予め設計者によって設定される。
フィルタ916は、フィルタ制御部914によって設定されたパラメータのフィルタに基づいて、遅延部915によって遅延が付加された処理対象信号をフィルタリングする。即ち、フィルタ916は、フィルタ制御部914によって設定されたパラメータのフィルタに基づいて、このパラメータの決定時にフィルタ制御部914によって参照された処理対象信号をフィルタリングする。
復調部917は、フィルタ916によってフィルタリングされた復調復号対象信号を復調して各サブキャリアの復調値である尤度を算出し、復号器570へ出力する。具体的には、復調器917は、伝送路特性を用いて復調復号対象の信号に等化処理を行なった後、復調復号対象信号をシリアルパラレル変換して、サブキャリア毎にIFTまたはDFTによりフーリエ変換するOFDM復調を行い、さらに、フーリエ変換によって得られたOFDM復調結果から、送信装置で実行した変調に対応するシンボルデマッピング操作、つまり、復調を行って尤度を得る。
図9に示す受信装置500aの場合、バンドパスフィルタ545、復調器555、重み係数生成器560、第1重み演算器565に代えて、フィルタリング処理部910を備え、ミキサ540からの出力を復調器555、重み係数生成器560に入力すればよい。
次に、フィルタ制御部914の動作の詳細について説明する。
フィルタ制御部914は、カウンタ値に対応した干渉情報に基づいて、復調復号対象信号と抑圧対象信号との相対的な位置を算出し、この算出結果に応じてフィルタ916に適用するフィルタパラメータを決定する。具体的には、フィルタ制御部914は、干渉情報に基づいて、フィルタ916に適用するフィルタの種類を、ハイパスフィルタと、ローパスフィルタの中から選択する。さらに、フィルタ制御部914は、遮断周波数を決定する。そして、フィルタ制御部914は、決定したフィルタの種類と遮断周波数とに従って、フィルタ916を制御する。
続いて、フィルタ制御処理の詳細を説明する。なお、復調復号対象信号の中心周波数をfc_d、周波数帯域幅をbw_dとし、抑圧対象信号の中心周波数をfc_i、周波数帯域幅bw_iとする。
まず、フィルタ制御部914がフィルタ916にローパスフィルタを設定する場合のフィルタ制御処理について説明する。フィルタ制御部914は、抑圧対象信号の中心周波数及び周波数帯域幅に基づいて抑圧対象信号の周波数帯域の最も高い周波数である最高値(bmax_i)を算出するとともに、復調復号対象信号の中心周波数及び周波数帯域幅に基づいて復調復号対象信号の周波数帯域の最も高い周波数である最高値(bmax_d)を算出し、bmax_iがbmax_dよりも高い場合には、フィルタ916にローパスフィルタを適用する。
この場合、フィルタ制御部914は、抑圧対象信号の中心周波数及び周波数帯域幅に基づいて抑圧対象信号の周波数帯域の最も低い周波数である最低値(bmin_i)を算出し、ローパスフィルタの遮断周波数(ローパスフィルタの利得が−3dBとなる周波数)の値をbmin_iに決定する。そして、フィルタ制御部914は、フィルタの種類がローパスフィルタであり遮断周波数がbmin_iであるパラメータを、フィルタ916に設定する。フィルタ916は、処理対象信号から、抑圧対象信号の周波数帯域の最低値(bmin_i)よりも高い周波数の信号のパワーを減衰させる。
次に、フィルタ制御部914がフィルタ916にハイパスフィルタを設定する場合のフィルタ制御処理について説明する。フィルタ制御部914は、抑圧対象信号の中心周波数及び周波数帯域幅に基づいて抑圧対象信号の周波数帯域の最も低い周波数である最低値(bmin_i)を算出するとともに、復調復号対象信号の中心周波数及び周波数帯域幅に基づいて復調復号対象信号の周波数帯域の最も低い周波数である最低値(bmin_d)を算出し、bmin_iがbmin_dよりも低い場合には、フィルタ916にハイパスフィルタを適用する。
この場合、フィルタ制御部914は、抑圧対象信号の中心周波数及び周波数帯域幅に基づいて抑圧対象信号の周波数帯域の最も高い周波数である最高値(bmax_i)を算出し、ハイパスフィルタの遮断周波数(ハイパスフィルタの利得が−3dBとなる周波数)の値をbmax_iに決定する。そして、フィルタ制御部914は、フィルタの種類がハイパスフィルタであり遮断周波数がbmax_iであるパラメータを、フィルタ916に設定する。フィルタ916は、処理対象信号から、抑圧対象信号の周波数帯域の最高値(bmax_i)よりも低い周波数の信号のパワーを減衰させる。
次に、フィルタリング処理部910の動作及び処理手順について説明する。
図15は、フィルタリング処理部910がフィルタの制御を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
まず、干渉情報抽出部913が、復号回数カウンタ510の値に基づいて干渉情報を抽出する(ステップS910)。次に、フィルタ制御部914が、干渉情報抽出部913によって抽出された干渉情報に基づいて、上述したようにフィルタ916に適用されるフィルタの種類と、フィルタの遮断周波数とを決定する(ステップS920)。そして、フィルタ制御部914が、決定されたフィルタの種類とフィルタの遮断周波数とをフィルタ916に設定する(ステップS930)。
ステップS910〜ステップS930の処理と並行して、遅延部915が処理対象信号に遅延を付加する(ステップS940)。次に、フィルタ916が、ステップS930の処理において設定されたパラメータに従ってフィルタを形成し、遅延が付加された処理対象信号をフィルタリングすることによって、処理対象信号において抑圧対象信号が存在する周波数帯域のパワーを減衰させる(ステップS950)。次に、復調部917が、フィルタ916を通過した処理対象信号を復調して復調値を得る(ステップS960)。
[効果]
以上説明したように、本発明の実施形態では、送信装置は、複数のマルチキャリア信号が周波数軸上でオーバーラップするようにスペクトルを配置して送信する場合に、パイロットサブキャリアは重畳されないようにスペクトル配置を行う。つまり、重畳される隣接信号間において、パイロットサブキャリアとデータサブキャリアが同じサブキャリア位置を使用する場合、データサブキャリア側のほうをヌリングする。そして、受信装置は、この周波数軸上でオーバーラップされたマルチキャリア信号を受信すると、外側帯のマルチキャリア信号においてヌリングされたサブキャリアを抑圧して復調復号する干渉抑圧処理と、重畳されていないパイロットサブキャリアから推定された伝送路特性を用いて、干渉抑圧処理により復調復号された信号のレプリカ信号を生成し、生成されたレプリカ信号を受信信号から除去して新たな受信信号とする干渉除去処理とを、逐次的に繰り返し行なう。これにより、受信装置における伝送路推定精度を高めてレプリカ信号減算処理の精度を向上させることが可能となり、結果、受信信号の受信精度を向上させることができる。
また、第1の実施形態のように、1台の送信装置において送信信号をN分割し、分割したN個の信号を重畳して送信する場合、受信装置は、重畳されるマルチキャリア信号が同じ送信装置から送信された場合、パイロットサブキャリアを重畳された信号間で共用して伝送路推定を行うことができ、さらに、レプリカ信号減算処理の精度を向上させることができる。
100、200…送信装置
110、210…シリアル・パラレル変換器(S/P変換器)
120−1〜120−n、220…符号化器
130−1〜130−n、230…変調器
140−1〜140−n、240…パイロット信号送入器
150、250…重畳信号形成器(スペクトル配置部)
152−1〜152−n、260…ヌル置換器(スペクトル配置部)
154−1〜154−m…合成器
160、260…OFDM信号生成器(マルチキャリア信号生成部)
270…周波数変換器
280…アンテナ
290…パイロット位置検出器
500、500a…受信装置
510…復号回数カウンタ
515…スイッチ
520…減算器(減算部)
525…遅延器
530、556…処理帯域決定器
535…ローカル信号発生器
540…ミキサ
545…バンドパスフィルタ
550、550a…伝送路推定器(伝送路推定部)
552…OFDM復調器(干渉抑圧復調部、復調部)
555、558…復調器(干渉抑圧復調部、復調部)
557…帯域抽出器(干渉抑圧復調部、復調部)
560…重み係数生成器(干渉抑圧復調部、重み係数生成部)
565…第1重み演算器(干渉抑圧復調部、重み演算部)
570…復号器(復号部)
575…データバッファ
580…レプリカ生成器(レプリカ生成部)
582…再符号化器
584…再変調器
585…ヌル置換器
586…第2重み演算器
588…OFDM再変調器
590、590a…データ抽出・並替器
910…フィルタリング処理部
913…干渉情報抽出部
914…フィルタ制御部
915…遅延部
916…フィルタ
917…復調部

Claims (7)

  1. マルチキャリア信号の送信装置と、前記マルチキャリア信号が重畳された重畳信号を受信する受信装置とからなる無線通信システムであって、
    前記送信装置は、
    誤り訂正符号を適用して符号化を行なったデータ信号を変調したサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号のサブキャリアであるパイロットサブキャリアとが、他のマルチキャリア信号のパイロットサブキャリアと重畳されないようにスペクトル配置を行なうスペクトル配置部と、
    前記スペクトル配置部によるスペクトル配置に従って前記データサブキャリア及び前記パイロットサブキャリアから前記マルチキャリア信号を生成するマルチキャリア信号生成部とを備え、
    前記受信装置は、
    前記送信装置により生成された前記マルチキャリア信号が重畳された前記重畳信号、または、前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれるパイロットサブキャリアを用いて伝送路推定を行なう伝送路推定部と、
    前記処理対象信号に含まれる前記マルチキャリア信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域を復調復号対象とし、前記復調復号対象における前記処理対象信号について重畳帯域を抑圧した復調値を得る干渉抑圧復調部と、
    前記干渉抑圧復調部により得られた前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう復号部と、
    前記復号部による誤り訂正復号の結果得られたデータと、前記伝送路推定部による伝送路推定値とに基づいてレプリカのマルチキャリア信号を生成するレプリカ生成部と、
    前記レプリカ生成部によって生成された前記レプリカのマルチキャリア信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算器とを備える、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記スペクトル配置部は、
    前記データサブキャリアに予め決められたデータサブキャリア用のサブキャリア位置を割当てるとともに、前記パイロットサブキャリアに予め決められたパイロットサブキャリア用のサブキャリア位置を割当て、他のマルチキャリア信号のパイロットサブキャリアと同じ周波数により送信されるサブキャリア位置が割当てられた前記データサブキャリアまたは前記パイロットサブキャリアをヌリングする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記干渉抑圧復調部は、
    前記復調復号対象における前記処理対象信号の復調値を得る復調部と、
    前記復調復号対象の重畳帯域について、前記復調部により得られた前記復調値の信頼度を低減させる重み係数を生成する重み係数生成部と、
    前記復調部により得られた前記復調値に、前記重み係数生成部により生成された前記重み係数を適用する重み演算部とを備え、
    前記復号部は、前記重み演算部により前記重み係数が適用された前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記干渉抑圧復調部は、
    前記処理対象信号から、前記復調復号対象の非重畳帯域を抽出するフィルタ部と、
    前記フィルタ部によって抽出された前記復調復号対象の非重畳帯域について復調値を得る復調部とを備える、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無線通信システム。
  5. 誤り訂正符号を適用して符号化を行なったデータ信号を変調したサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号のサブキャリアであるパイロットサブキャリアとからなるマルチキャリア信号が重畳された重畳信号を受信する受信装置であって、
    パイロットサブキャリアが他のマルチキャリア信号のデータサブキャリア及びパイロットサブキャリアに重畳されないようスペクトル配置された前記重畳信号、または、前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれるパイロットサブキャリアを用いて伝送路推定を行なう伝送路推定部と、
    前記処理対象信号に含まれる前記マルチキャリア信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域を復調復号対象とし、前記復調復号対象における前記処理対象信号について重畳帯域を抑圧した復調値を得る干渉抑圧復調部と、
    前記干渉抑圧復調部により得られた前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう復号部と、
    前記復号部による誤り訂正復号の結果得られたデータと、前記伝送路推定部による伝送路推定値とに基づいてレプリカのマルチキャリア信号を生成するレプリカ生成部と、
    前記レプリカ生成部によって生成された前記レプリカのマルチキャリア信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算器と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  6. マルチキャリア信号の送信装置と、前記マルチキャリア信号が重畳された重畳信号を受信する受信装置とからなる無線通信システムに用いられる無線通信方法であって、
    前記送信装置が、
    誤り訂正符号を適用して符号化を行なったデータ信号を変調したサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号のサブキャリアであるパイロットサブキャリアとが、他のマルチキャリア信号のパイロットサブキャリアと重畳されないようにスペクトル配置を行なうスペクトル配置ステップと、
    前記スペクトル配置ステップによるスペクトル配置に従って前記データサブキャリア及び前記パイロットサブキャリアから前記マルチキャリア信号を生成するマルチキャリア信号生成ステップとを有し、
    前記受信装置が、
    前記送信装置により生成された前記マルチキャリア信号が重畳された前記重畳信号、または、受信した前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれるパイロットサブキャリアを用いて伝送路推定を行なう伝送路推定ステップと、
    前記処理対象信号に含まれる前記マルチキャリア信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域を復調復号対象とし、前記復調復号対象における前記処理対象信号について重畳帯域を抑圧した復調値を得る干渉抑圧復調ステップと、
    前記干渉抑圧復調ステップにおいて得られた前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう復号ステップと、
    前記復号ステップにおける誤り訂正復号の結果得られたデータと、前記伝送路推定ステップにより得られた伝送路推定値とに基づいてレプリカのマルチキャリア信号を生成するレプリカ生成ステップと、
    前記レプリカ生成ステップにおいて生成された前記レプリカのマルチキャリア信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算ステップとを有し、
    前記減算ステップにおいて生成された前記処理対象信号を用いて前記伝送路推定ステップからの処理を繰り返す、
    ことを特徴とする無線通信方法。
  7. 誤り訂正符号を適用して符号化を行なったデータ信号を変調したサブキャリアであるデータサブキャリアと、パイロット信号のサブキャリアであるパイロットサブキャリアとからなるマルチキャリア信号が重畳された重畳信号を受信する受信装置に用いられる受信方法であって、
    パイロットサブキャリアが他のマルチキャリア信号のデータサブキャリア及びパイロットサブキャリアに重畳されないようスペクトル配置された前記重畳信号、または、前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれるパイロットサブキャリアを用いて伝送路推定を行なう伝送路推定ステップと、
    前記処理対象信号に含まれる前記マルチキャリア信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域を復調復号対象とし、前記復調復号対象における前記処理対象信号について重畳帯域を抑圧した復調値を得る干渉抑圧復調ステップと、
    前記干渉抑圧復調ステップにおいて得られた前記復調値を用いて誤り訂正復号を行なう復号ステップと、
    前記復号ステップにおける誤り訂正復号の結果得られたデータと、前記伝送路推定ステップにより得られた伝送路推定値とに基づいてレプリカのマルチキャリア信号を生成するレプリカ生成ステップと、
    前記レプリカ生成ステップにおいて生成された前記レプリカのマルチキャリア信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算ステップとを有し、
    前記減算ステップにおいて生成された前記処理対象信号を用いて前記伝送路推定ステップからの処理を繰り返す、
    ことを特徴とする受信方法。
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