JP5520575B2 - 受信装置及び受信方法 - Google Patents

受信装置及び受信方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5520575B2
JP5520575B2 JP2009260390A JP2009260390A JP5520575B2 JP 5520575 B2 JP5520575 B2 JP 5520575B2 JP 2009260390 A JP2009260390 A JP 2009260390A JP 2009260390 A JP2009260390 A JP 2009260390A JP 5520575 B2 JP5520575 B2 JP 5520575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
band
decoding
processing
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009260390A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011109278A (ja
Inventor
淳 増野
隆利 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2009260390A priority Critical patent/JP5520575B2/ja
Publication of JP2011109278A publication Critical patent/JP2011109278A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5520575B2 publication Critical patent/JP5520575B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、無線信号の受信装置及び受信方法に関する。
近年、各種無線通信システムの普及により周波数資源の枯渇が問題となっている。
そこで、周波数利用効率を向上する技術として、複数のアンテナを用いた技術の検討が盛んに行われている。例えば、非特許文献1のMIMO(Multi-Input Multi Output;多入力多出力)アンテナ技術は、複数の送受信アンテナを利用し、散乱環境による複数空間パスの独立性を活用した空間多重を行っている。
また、非特許文献2のアダプティブアレイアンテナ技術は、複数の送信アンテナまたは複数の受信アンテナを用いてアンテナ指向性を制御し、干渉波の波源方向にヌルパターンを向けるなどして、複数ユーザや複数信号が同一周波数帯を利用することが行われている。
また、アンテナ数を増やすことなく、周波数共用化を図ることで周波数利用効率を向上する重畳伝送技術の検討が進められている。
例えば、図14は、周波数帯域を共用する無線通信システムの組合せの一例として、周波数チャンネルが異なる2つの無線LAN(Local Area Network;ローカル・エリア・ネットワーク)システム全体を示す概念図である。同図において、無線通信システムは、無線LAN基地局2a、2bと、受信機1aとを備えている。無線LAN基地局2aは、中心周波数がfaであるCH1の周波数帯域を用いて通信する。一方、無線LAN基地局2bは、中心周波数がfb(ただし、fa<fb)であるCH5の周波数帯域を用いて通信する。受信機1aは、無線LAN基地局2aと無線LAN基地局2bとの双方の無線信号が到達する位置に配置され、中心周波数faの無線信号と中心周波数fbの無線信号との2つの無線信号が部分的に互いに干渉した信号を受信する。なお、周波数帯域を共用する他の例として、無線LANシステムと、Bluetooth(登録商標)と、WiMAX(登録商標)とによる組合せなど、異なる通信方式のシステム同士が周波数を共用する場合も考えられる。
このように、図14に示す受信機1aが無線LAN基地局2aを通信対象とする場合、中心周波数faである希望波の伝送周波数帯域と、中心周波数fbである無線LAN基地局2bからの伝送周波数帯域とが、部分的にオーバーラップ(重畳)する周波数共用型の無線通信において、受信機1aは、希望波を正確に受信することが必須となる。一般にこのような周波数帯域の重畳による干渉が存在する場合、通信特性が著しく劣化する。
そこで、非特許文献3では、この干渉の影響を抑圧しながら分散配置されたFEC(Forward Error Correction;前方誤り訂正)ブロックを復号し、伝送を実現する技術が記載されている。この非特許文献3では、所望波の割り当てられた伝送周波数帯域の信号を復調後、干渉波の影響を受けた周波数帯域(干渉帯域)の信号から得られた尤度情報の信頼度を低下させるFEC尤度マスクを行うことで、干渉波の影響を受けた尤度情報を抑圧し、その後誤り訂正復号することで、他の伝送周波数帯域との間で干渉帯域が存在する環境における所望の信号の伝送を可能としている。
黒崎聰、淺井裕介、杉山隆利、梅比良正弘,"MIMOチャネルにより100Mbit/sを実現する広帯域移動通信用SDM-COFDM方式の提案",信学技報,RCS2001-135,pp. 37-41,2001年10月 菊間信良,アダプティブアレイアンテナ技術,オーム社,pp.11-19,2003年 増野淳、杉山隆利,"マルチキャリア重畳伝送による周波数利用効率向上効果",信学技報,vol. 108,no. 188,RCS2008-67,pp. 85-90,2008年8月
しかしながら、複数アンテナ技術において、空間多重数を向上したり、複数ヌルパターンを生成したりして特性改善を図るためにはいずれもアンテナ数を増やす必要があり、携帯型端末のように筐体の小型性が重視される送受信機への実装は現実的ではなかった。一方、干渉抑圧処理を行う非特許文献1〜3においては、アンテナ数を増やす必要がないため端末への実装は容易であるものの、重畳率、すなわち所望信号の占有周波数域幅に対するオーバーラップ帯域幅の比に限界があった。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、誤り訂正符号を適用した無線の重畳伝送方式において、アンテナ数を増やすことなく、干渉抑圧処理のみを用いた場合よりも高い重畳率で重畳伝送を行なうことができる受信装置及び受信方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、誤り訂正符号を適用した信号が複数重畳された重畳信号を受信する受信装置であって、受信した前記重畳信号、または、受信した前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれる前記信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域である復調復号対象に応じた中心周波数の正弦波を発生させるローカル信号発生部と、前記ローカル信号発生部が発生させた前記正弦波により前記処理対象信号を周波数変換して得られた前記復調復号対象の復調値を得る復調部と、前記復調復号対象の周波数帯域における重畳帯域について、前記復調部により得られた前記復調値の信頼度をD/U比によらずに低減させる干渉抑圧部と、前記干渉抑圧部により重畳帯域について信頼度を低減させた前記復調復号対象の前記復調値の誤り訂正復号を行なう復号部と、前記復号部により誤り訂正復号された結果に誤り訂正符号を適用して符号化を行なう再符号化部と、前記再符号化部により符号化された信号を変調してレプリカ信号を生成する再変調部と、前記再変調部によって生成された前記レプリカ信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成し、前記復調部へ出力する減算器と、を備えることを特徴とする受信装置である。
また、本発明は、上述した受信装置であって、前記復調部、前記干渉抑圧部、前記復号部、前記再符号化部、及び、前記再変調部の組を2組備え、前記組のそれぞれが、前記処理対象信号に重畳された複数の前記信号の周波数帯域のうち最も高い周波数帯域と、最も低い周波数帯域とをそれぞれ復調復号対象として処理を行なう、ことを特徴とする。
また、本発明は、上述した受信装置であって、前記処理対象信号に重畳された複数の前記信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域及び最も低い周波数帯域における受信品質を判定する受信品質判定部と、前記受信品質判定部により判定された前記受信品質に基づいて、前記最も高い周波数帯域及び前記最も低い周波数帯域のうち受信品質のよりよい周波数帯域を復調復号対象として選択する処理帯域決定部とを備え、前記ローカル信号発生部は、前記処理帯域決定部により選択された前記復調復号対象に応じた中心周波数の正弦波を発生させる、ことを特徴とする。
また、本発明は、上述した受信装置であって、前記処理対象信号の伝送路推定を行なう伝送路推定部と、前記再変調部によって変調された信号を、前記伝送路推定部により推定された前記処理対象信号の前記復調復号対象における伝送路推定値に基づいて重み付けし、前記レプリカ信号を生成する演算部とをさらに備え、前記復調部は、前記伝送路推定部によって推定された伝送路推定値に基づいて復調を行って復調値を得る、とを特徴とする。
また、本発明は、上述した受信装置であって、前記復号部によって復号された結果得られたデータの並べ替えまたは抽出を行なうデータ抽出並替部をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明は、上述した受信装置であって、前記復号部によって所望信号の誤り訂正復号が行われると処理を終了することを特徴とする。
また、本発明は、誤り訂正符号を適用した信号が複数重畳された重畳信号を受信する受信装置に用いられる受信方法であって、受信した前記重畳信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれる前記信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域である復調復号対象に応じた中心周波数の正弦波を発生させるローカル信号発生過程と、前記ローカル信号発生過程において発生させた前記正弦波により前記処理対象信号を周波数変換して得られた前記復調復号対象の復調値を得る復調過程と、前記復調復号対象の周波数帯域における重畳帯域について、前記復調過程において得られた前記復調値の信頼度をD/U比によらずに低減させる干渉抑圧過程と、前記干渉抑圧過程において重畳帯域について信頼度を低減させた前記復調復号対象の前記復調値の誤り訂正復号を行なう復号過程と、前記復号過程において誤り訂正復号された結果に誤り訂正符号を適用して符号化を行なう再符号化過程と、前記再符号化過程において符号化された信号を変調してレプリカ信号を生成する再変調過程と、前記再変調過程において生成された前記レプリカ信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算過程とを有し、前記減算過程において生成された前記処理対象信号を用いて前記復調過程からの処理を繰り返す、ことを特徴とする受信方法である。
本発明によれば、従来技術と比較して、伝送信号全体の占有周波数帯域幅を圧縮できるため、周波数利用効率を向上させることが可能である。その上で、非特許文献1〜3の技術のように、複数システムの重畳伝送が可能であり、アンテナ数を増やす必要がないという特長は保持される。
重畳伝送を説明する図である。 本発明の第1の実施形態による受信装置における信号受信処理の概要を示す図である。 FEC尤度マスクによる復調復号を説明する図である。 第1の実施形態による受信装置の機能ブロック図である。 第2の実施形態による受信装置の機能ブロック図である。 第3の実施形態による受信装置における信号受信処理の概要を示す図である。 第3の実施形態による受信装置の機能ブロック図である。 第4の実施形態による受信装置の機能ブロック図である。 第5の実施形態による受信装置における信号受信処理の概要を示す図である。 第5の実施形態による受信装置の機能ブロック図である。 第6の実施形態による受信装置の機能ブロック図である。 本実施形態を用いた場合の占有周波数帯域幅を示す図である。 本実施形態を用いた場合の占有周波数帯域率の変化を示す図である。 周波数チャネルが異なる2つの無線通信システムにおける干渉を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
[1.第1の実施形態]
図1は、重畳伝送について説明する図である。図1(a)に示すように、複数の信号を伝送する場合、従来のスペクトル配置では、それら各信号が伝送に使用する周波数帯域間にガードバンドを設けていた。一方、図1(b)に示すように重畳伝送では、隣り合うスペクトルの一部の周波数帯域を部分的にオーバーラップ(重畳)させて送信する。このように、複数の信号によって部分的に周波数資源を共有するため、従来のスペクトル配置を用いた場合に複数の信号を送信するために必要であった帯域fallよりも、重畳伝送を用いた場合に複数の信号を送信するために必要な帯域f’allのほうが小さくなり、周波数利用効率を向上させることが可能となる。なお、1信号のデータ送信に使用する周波数帯域aに対する干渉帯域bの割合を重畳率(=b/a)という。
図2は、本実施形態による受信装置における信号受信処理の概要を示す図である。
本実施形態の受信装置は、複数の信号R1〜Rn(n≧2、nは整数)が重畳された重畳信号を受信する。ここでは、受信装置が受信した重畳信号には、5つの信号R1〜R5それぞれが部分的にオーバーラップされているものとし、使用する周波数帯域の中心周波数が低い信号から順に信号R1、R2、R3、R4、R5とする。これらの信号R1〜R5は、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)などのマルチキャリア信号であり、誤り符号訂正としてFEC(Forward Error Correction:前方誤り訂正)符号を用いている。本実施形態では、重畳されている信号が、マルチキャリア信号である場合について説明する。
以下、信号Ri(1≦i≦n、iは整数)が使用する周波数帯域をfiと記載する。
また、重畳信号に重畳されている信号のうち、最も中心周波数が低い信号、または、最も中心周波数が高い信号に使用されている周波数帯域を外側帯と記載する。例えば、図2に示す処理対象信号A1の場合、信号R1、R5の周波数帯域f1、f5が外側帯である。外側帯の信号は、他の1つの信号とのみ周波数帯域が重畳されており、外側帯以外の信号は、他の2つの信号と周波数帯域が重畳されている。
図2に示すように、本実施形態の受信装置は、まず、受信した重畳信号である処理対象信号A1から、外側帯の信号の1つである信号R1の復調及び復号を行なう。この復調及び復号(以下、「復調復号」とも記載)においては、FEC尤度マスク処理を行なった後にFEC復号を行なうが、FEC尤度マスク処理(以下、単に「FEC尤度マスク」とも記載)の詳細については後述する図3において説明する。受信装置は、信号R1を復号すると、復号により得られたビットストリームから信号R1のレプリカ信号R1’を生成し、この生成したレプリカ信号R1’を処理対象信号A1から除去する。この結果、信号R2〜R5を重畳した処理対象信号A2が生成される。
続いて、受信装置は、FEC尤度マスク及びFEC復号により、処理対象信号A2から外側帯の信号の1つである信号R2の復調復号を行なう。受信装置は、信号R2を復号すると、復号により得られたビットストリームから信号R2のレプリカ信号R2’を生成し、この生成したレプリカ信号R2’を処理対象信号A2から除去する。この結果、信号R3〜R5を重畳した処理対象信号A3が生成される。
上記を繰り返すことによって、受信装置は、FEC尤度マスク及びFEC復号により信号R3、R4の復調復号を行ない、レプリカ信号R3’、R4’を除去して信号R5のみからなる処理対象信号A5を得る。処理対象信号A5が得られると、受信装置は、FEC尤度マスクを行なわずに、通常のFEC復号のみを行ない信号R5の復調復号を行なう。
つまり、受信装置は、i=1、2、…、(n−1)について、信号Ri〜信号Rnが重畳された処理対象信号AiからFEC尤度マスク及びFEC復号により信号Riの復調復号を行ない、得られたビットストリームから信号Riのレプリカ信号Ri’を生成し、処理対象信号Aiからレプリカ信号Ri’を除去して処理対象信号A(i+1)を生成することを繰り返す。最後に得られた処理対象信号Anは、信号Rnのみを含むため、通常の復調復号を行なう。
このように、本実施形態の受信装置は、重畳伝送方式により送信された信号を受信すると、尤度マスクによって干渉抑圧して外側帯の信号のFEC復号を行い、その復調復号された信号を足掛かりにして、干渉を除去しながら重畳信号の逐次復調復号を行なう。
なお、上記においては、信号R1、R2、…、Rnの順に復調復号を行なっているが、常に重畳信号の外側帯の信号の復調復号を行なうようにすることで、その順序は任意としてよい。例えば、信号Rn、R(n−1)、…、R1の順、R1、Rn、R2、R(n−1)、R3、R(n−2)、…の順、R1、R2、…、Rp、Rn、R(n−1)、…、R(p+1)の順(1<p<n、pは整数)などの順で復調復号してもよい。ただし、復調復号を行なう順番は予め決まっているものとする。
図3は、FEC尤度マスクによる復調復号を説明する図である。
同図においては、復調復号対象の信号Riの一部が他の信号R(i+1)と重畳されている場合を示しており、信号R(i+1)はさらに他の信号と重畳されうる。受信装置は、送信装置において信号Riに用いられた符号化方法に応じて復調を行なうが、ここでは、軟判定正負多値の符号化方法である場合を例に説明する。この軟判定正負多値の符号化方法における復号処理では、受信信号の復調値が正負の多値出力であり、絶対値の大きさを信頼度(尤もらしさを表す値、尤度)として負の値を値「+1」、正の値を値「−1」と判定する復号処理を行う。
図3(a)は、受信装置が、信号Riの使用する周波数帯域fiについて重畳信号の復調を行なった結果の例を示す図であり、復調により、周波数帯域fiに含まれる各サブキャリアの正負多値出力の復調値が得られたことを示す。同図において、最も「−1」であることへの信頼度が高いのは、最大の正値「+27.02」のサブキャリアである。一方、最も「+1」であることへの信頼度が高いのは、最小の負値「−26.34」のサブキャリアである。なお、「+1」と「−1」とのいずれであるか、最もあいまいである(信頼度が低い)のは、絶対値が最も小さい値、すなわち、復調値が0のサブキャリアである。
図3(b)は、周波数帯域fiに用いられる重み係数を示す図である。重み係数は、周波数帯域fiに含まれる各サブキャリアに対応し、非重畳帯域のサブキャリアについては復調値をそのまま使用し、重畳帯域のサブキャリアについては復調値を0にする、あるいは、0に近づけるための係数である。つまり、非重畳帯域の各サブキャリアの重み係数は「1」、重畳帯域の各サブキャリアの重み係数は「k」(0≦k<1)である。同図においては、重畳帯域のサブキャリアの復調値を0にする例を示している。
図3(c)は、重み付け係数と、正負多値復調値とをサブキャリアごとに重み付け演算した結果得られた尤度データ列を示す図である。これは、図3(a)に示す正負多値復調値と、図3(b)に示す重み係数とを対応するサブキャリアごとに乗算して得られる。つまり、非重畳帯域のサブキャリアについては、復調値と重み係数「1」とを乗算した値、重畳帯域のサブキャリアについては、復調値と重み係数「k」(0≦k<1)とを乗算した値として重み付け演算後の尤度データ列を得る。例えば、同図においては、重畳帯域のサブキャリアであるサブキャリアSC1について、復調値「−25.32」と重み係数「0」とを乗算し、その乗算結果「0」を重み付け演算後の復調値として得ている。重畳帯域の他のサブキャリアも同様に、重み付け演算後の復調値は「0」である。従って、図3(c)に示すように、重畳帯域のサブキャリアに対応する重み付け演算後の尤度データの値は信頼度が最も低い値「0」となり、非重畳帯域のサブキャリアの復調値は変化しない。
このように、重畳帯域のサブキャリアの復調値を「0」、または、「0に近い値」に変換させる重み付け演算処理を行うことにより、重畳帯域のサブキャリアの復調値の信頼度を低減させることが可能になる。
受信装置は、重み付け演算により得られた尤度データ列に基づき、FEC復号処理を行う。このFEC復号は、信号Riを送信した送信装置において適用されたFEC符号化方法に対応する。適用が可能な誤り訂正用のFEC符号化方法としては、例えば、畳み込み符号(Convolutional coding)による方法や、繰り返し復号とターボ符号とを組み合わせた方法などに応じた方法がある。
上記のように、受信装置が、サブキャリアごとの受信信号の信頼度に応じて復調値に重み付け演算を行い、信頼度の低い重畳帯域のサブキャリアをマスクし、信頼度の高いサブキャリアの復調値を用いて受信信号を復号することにより、受信誤り訂正能力を向上させることが可能になる。
なお、上記においては軟判定正負多値を例に説明したが、正数多値出力を用いてもよい。軟判定出力型においては、正数多値出力の復調値が0に近いほどビット値を「−1」として復号し、復調値が最大値に近いほどビット値を「1」として復号する。従って、重み係数として、重畳帯域のサブキャリアの復調値を、出力候補値の中央値(例えば、出力候補値が0〜7であれば、その中央値の3または4)に置換する重み係数を用いることができる。
また、硬判定出力型を用いてもよい。例えば、硬判定出力型が「−1」と「+1」との二値出力型の場合、重畳帯域のサブキャリアの復調値を「0」に置換する重み係数を用いることができる。
図4は、本実施形態による受信装置500の機能ブロック図である。
同図において、受信装置500は、復号回数カウンタ510、スイッチ515、減算器520、遅延器525、処理帯域決定器530、ローカル信号発生器535、ミキサ540、バンドパスフィルタ545、伝送路推定器550、復調器555、重み係数生成器560、第1重み演算器565、復号器570、データバッファ575、レプリカ生成器580、データ抽出・並替器590を備えて構成される。
復号回数カウンタ510は、新たな重畳信号を受信してから復号を行なった回数をカウントし、そのカウントした値を記憶する。スイッチ515は、復号回数カウンタ510の値に従って、減算器520の接続元を受信信号側、あるいは、遅延器525側に切り替える。つまり、復号回数が初期値である場合は受信信号側、初期値よりも大きい場合は遅延器525側に切り替える。
減算器520は、受信した重畳信号、あるいは、遅延器525に記憶されている処理対象信号から、レプリカ生成器580により生成されたレプリカ信号を除去して新たな処理対象信号を生成する。ただし、新たな重畳信号を受信してから最初の処理の場合、レプリカ信号が生成されていないため、レプリカ信号の初期値は0である。遅延器525は、減算器520から出力された処理対象信号を記憶し、時間的遅延を付加する。
処理帯域決定器530は、復号回数カウンタ510の値に基づいて復調復号対象信号の周波数帯域幅と中心周波数を決定し、決定した中心周波数の正弦波の生成をローカル信号発生器535に指示するとともに、決定した中心周波数及び周波数帯域幅をバンドパスフィルタ545に出力し、復調復号対象の周波数成分以外を除去するよう指示する。また、処理帯域決定器530は、復号回数と周波数帯域の対応付けをデータ抽出・並替器590に出力する。
ローカル信号発生器535は、処理帯域決定器530により指示された中心周波数の正弦波を発生させる。ミキサ540は、減算器520から出力された処理対象信号を、ローカル信号発生器535により発生させた正弦波によりダウンコンバートする。バンドパスフィルタ545は、ミキサ540によりダウンコンバートされた処理対象信号から、処理帯域決定器530により指示された中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去し、復調復号対象の周波数帯域の信号のみを抽出する。伝送路推定器550は、バンドパスフィルタ545により抽出された復調復号対象の信号から伝送路特性を推定する。復調器555は、伝送路推定器550により推定された伝送路特性を用いて、バンドパスフィルタ545により抽出された復調復号対象信号を復調し、復調値である尤度を算出する。
重み係数生成器560は、復号回数カウンタ510の値に基づいた復調復号対象の周波数帯域について、復調器555による復調で得られた尤度を、非重畳領域についてはそのまま使用し、重畳領域については信頼度を低下させるような重み係数を生成する。第1重み演算器565は、復調器555による復調で得られた尤度に、重み係数生成器560により生成された重み係数を乗算した結果、つまり、尤度マスクされた尤度データ列を復号器570に出力する。復号器570は、第1重み演算器565により尤度マスクされた尤度データ列に基づき、誤り訂正処理及び復号処理を行い、ビットストリームを得る。
データバッファ575は、復号器570により復号されたビットストリームを記憶する。データ抽出・並替器590は、処理帯域決定器530から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示す情報に基づいて、データバッファ575に記憶されているビットストリームから所望信号のビットストリームを抽出するか、あるいは、データバッファ575に記憶されているビットストリームの順序を並べ替えて正しいビットストリームを生成し、出力する。
レプリカ生成器580は、再符号化器582、再変調器584、及び、第2重み演算器586からなり、復号器570により得られたビットストリームからレプリカ信号を生成する。
再符号化器582は、復号器570により復号されたビットストリームに、当該ビットストリームを送信した送信装置(以下、「送信元送信装置」と記載)において用いられた符号化と同様の符号化を行なう。再変調器584は、再符号化器582が符号化した信号に、送信元送信装置において用いられた変調と同様の変調を行なう。第2重み演算器586は、伝送路推定器550により推定された伝送路特性の推定値を再変調器584が変調した信号に乗算し、送信元送信装置が送信した信号を自受信装置において受信したときの推定信号であるレプリカ信号を生成する。
続いて、本実施形態の受信装置500の動作について説明する。
ここでは、受信装置500は、信号R1、R2、・・・、Rnが重畳された重畳信号を受信し、信号R1、R2、・・・、Rnの順に復調復号を行なうものとする。また、受信装置500は、この受信装置500の置局時に、希望波がないタイミングや、希望波がないサブキャリアの周波数帯域において、信号R1〜Rnの使用周波数帯域f1〜fn、中心周波数、重畳帯域などを測定、検出しているものとする。あるいは、これらの情報を送信装置との間で送受信される制御情報から取得してもよく、これらの情報を予め図示しない入力手段により取得したり、記録媒体から読み取ったりしてもよい。
また、信号R1〜Rnは、1または複数の送信装置におけるn個のシステムそれぞれが生成した信号であり、信号R1〜Rnのうち、一つの信号のみが受信装置500の所望信号であるとする。
(処理1−1):受信装置500は、信号R1〜Rnが重畳された信号を受信する。
(処理1−2):スイッチ515は、復号回数カウンタ510の値が初期値であるため、減算器520の接続元を受信信号側に切り替える。ここでは、初期値を「1」とする。
(処理1−3):減算器520は、受信した重畳信号からレプリカ信号を除去して処理対象信号A1を生成する。但し、重畳信号を受信してから最初の処理のため、レプリカ信号は0であり、受信した重畳信号がそのまま処理対象信号A1となる。処理対象信号A1は遅延器525に記憶されるとともに、ミキサ540に出力される。
(処理1−4):処理帯域決定器530は、復号回数と、復調復号対象信号の周波数帯域との対応付けを予め記憶しており、復号回数カウンタ510の値「1」に基づいて、復調復号対象が信号R1の周波数帯域f1であることを判断すると、周波数帯域f1の中心周波数とその周波数帯域幅を得る。処理帯域決定器530は、ローカル信号発生器535に周波数帯域f1の中心周波数の正弦波の生成を指示するともに、バンドパスフィルタ545に周波数帯域f1の中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去するよう指示する。
(処理1−5):ローカル信号発生器535は、処理帯域決定器530により指示された中心周波数の正弦波を発生させ、ミキサ540は、処理対象信号A1を、ローカル信号発生器535が発生させた正弦波によりダウンコンバートする。
(処理1−6):バンドパスフィルタ545は、ミキサ540によりダウンコンバートされた処理対象信号A1から、処理帯域決定器530により指示された中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去して周波数帯域f1の信号を抽出すると、抽出した信号を復調復号対象の信号として出力する。
(処理1−7):伝送路推定器550は、バンドパスフィルタ545により抽出された復調復号対象の信号から伝送路特性を推定する。この伝送路特性の推定は、例えば、受信信号に含まれるパイロット信号に基づいて行なうことができる。
(処理1−8):復調器555は、伝送路推定器550により推定された伝送路特性を用いて、バンドパスフィルタ545により抽出された復調復号対象の信号を復調して尤度を算出する。
(処理1−9):重み係数生成器560は、復調復号対象信号の周波数帯域及び重畳帯域を示す重畳帯域情報と、復号回数との対応付けを予め記憶しており、復号回数カウンタ510の値「1」に基づいて、信号R1の周波数帯域f1と、信号R1及び信号R2が重畳されている重畳帯域との情報を得ると、周波数帯域f1に含まれる信号R1のサブキャリア毎の重み係数を生成する。つまり、周波数帯域f1から重畳帯域を除いた非重畳帯域内のサブキャリアについては重み係数を「1」とし、重畳帯域内のサブキャリアについては係数を「k」(0≦k<1)とした重み係数の列を生成する。
(処理1−10):第1重み演算器565は、復調器555による復調で得られた尤度に、重み係数生成器560により生成された重み係数を乗算した結果算出された尤度データ列を復号器570に出力する。復号器570は、第1重み演算器565により尤度マスクされた尤度データ列に基づき誤り訂正復号処理を行い、ビットストリームを得ると、データバッファ575に得られたビットストリームを書き込む。例えば、ビットストリームは、復号カウンタ値と対応付けて書き込んでもよく、復号回数に応じた記憶領域に書き込んでもよい。
(処理1−11):レプリカ生成器580は、復号器570により得られたビットストリームからレプリカ信号R1’を生成する。つまり、再符号化器582は、復号器570により復号されたビットストリームに、信号R1の送信元送信装置と同様の符号化を行ない、再変調器584は、再符号化器582が符号化した信号に、信号R1の送信元送信装置と同様の変調を行なう。第2重み演算器586は、伝送路推定器550により推定された信号R1の送信元送信装置との間の伝送路特性の推定値を、再変調器584が変調した信号に乗算してレプリカ信号R1’を生成する。レプリカ信号R1’が生成されると、復号回数カウンタ510の値に1が加算される。
(処理1−12):スイッチ515は、復号回数カウンタ510の値が2であるため、減算器520の接続元を遅延器525側に切り替える。減算器520は、遅延器525に記憶されている処理対象信号A1から、レプリカ生成器580により生成されたレプリカ信号R1’を除去し、処理対象信号A2を生成する。処理対象信号A2は遅延器525に記憶されるとともに、ミキサ540に出力される。
(処理1−13):以降は、カウンタ値「1」をカウンタ値「i」、処理対象信号A1を処理対象信号Ai、処理対象信号A2を処理対象信号A(i+1)、信号R1を信号Ri、信号R2を信号R(i+1)、周波数帯域f1を周波数帯域fi、レプリカ信号R1’をレプリカ信号Ri’と読み替えて、(処理1−4)〜(処理1−12)の処理を、iが2、3、…、(n−1)の場合について行なう。
(処理1−14):iがnの場合について、(処理1−4)〜(処理1−10)の処理を行なう。なお、(処理1−9)においては、重畳帯域がないため、重み係数生成器560は係数が全て1の重み係数を生成することになる。
(処理1−15):(処理1−14)によって、データバッファ575に復号されたビットストリームが書き込まれると、データ抽出・並替器590は、処理帯域決定器530から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、所望信号が何回目の復号により得られたかを判断し、その復号回数のときにデータバッファ575に書き込まれたビットストリームを所望信号のビットストリームとして抽出する。
なお、上記において、受信装置500は、信号R1〜Rn全ての復調復号を行ってから所望信号のビットストリームを抽出しているが、所望信号を復調復号してビットストリームが得られたときに、処理を終了するようにしてもよい。
また、信号R1〜Rnが1つのシステムによって生成された信号であり、受信装置500は、信号R1〜Rnを復号して得た全てのビットストリームを一連のデータとして取得する場合、データ抽出・並替器590は、処理帯域決定器530から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、データバッファ575に記憶されているビットストリームの順序を、信号R1、R2、…、Rnから得られたビットストリームの順に並べ替えて出力する。上記のように、信号R1、R2、…、Rnの順で復調復号を行なった場合はビットストリームが得られた順にデータを並べることにより元のデータが得られるが、それ以外の順序、例えば、信号R1、Rn、R2、R(n−1)、…のような順番で復号を行なった場合は入れ替えが必要となる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、受信装置500の復調器555において、復調復号対象の周波数帯域のみを復調していた。一方、第2の実施形態では、復調器は受信した重畳信号全体の周波数帯域を復調する。以下、第1の実施形態の受信装置500との差分について説明する。
図5は、本実施形態による受信装置500aの機能ブロック図である。同図において、第1の実施形態の受信装置500と同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
同図において、受信装置500aが、第1の実施形態の受信装置500と異なる点は、ローカル信号発生器535、ミキサ540、及び、バンドパスフィルタ545を設けていない点、処理帯域決定器530、伝送路推定器550、復調器555に代えて処理帯域決定器530a、伝送路推定器550a、復調器555aを備えている点、帯域抽出器557を新たに備えている点である。
処理帯域決定器530aは、復号回数カウンタ510の値に基づいて復調復号対象の信号の周波数帯域幅と中心周波数を決定し、決定した中心周波数及び周波数帯域幅を帯域抽出器557に出力し、復調復号対象の周波数成分以外の復調値を除去するよう指示する。伝送路推定器550aは、減算器520により生成された処理対象信号から伝送路特性を推定する。復調器555aは、伝送路推定器550aにより推定された伝送路特性を用いて、減算器520から出力された処理対象信号を復調し、復調値である尤度を算出する。帯域抽出器557は、復調器555aによって算出された処理対象信号の尤度から、処理帯域決定器530aから指示された復調復号対象の中心周波数及び周波数帯域幅の尤度を出力する。
続いて、本実施形態の受信装置500aの動作について説明する。
ここでは、信号R1〜Rnは、1つシステムが生成した信号であり、受信装置500aは、信号R1〜Rnから得られたビットストリームを一連のデータとして取得する。
(処理2−1):受信装置500aは、第1の実施形態の(処理1−1)〜(処理1−3)と同様の処理を行なう。なお、減算器520により生成された処理対象信号A1は、遅延器525に記憶されるとともに、伝送路推定器550a及び復調器555aに出力される。
(処理2−2):伝送路推定器550aは、減算器520から出力された処理対象信号A1から伝送路特性を推定する。
(処理2−3):復調器555aは、伝送路推定器550aにより推定された伝送路特性を用いて、減算器520から出力された処理対象信号A1を復調して尤度を算出する。
(処理2−4):処理帯域決定器530aは、復号回数と、復調復号対象信号の周波数帯域との対応付けを予め記憶しており、復号回数カウンタ510の値「1」に基づいて、復調復号対象が信号R1の周波数帯域f1であることを判断すると、周波数帯域f1の中心周波数とその周波数帯域幅を得る。処理帯域決定器530aは、帯域抽出器557に周波数帯域f1の中心周波数及び周波数帯域幅を出力し、周波数帯域f1における尤度を抽出するよう指示する。
(処理2−5):帯域抽出器557は、復調器555aより出力された処理対象信号A1全体の復調値である尤度から、処理帯域決定器530aにより指示された中心周波数及び周波数帯域、つまり、周波数帯域f1における尤度を抽出する。たとえばOFDM復調の場合は、周波数帯域f1に存在するサブキャリアの復調値のみを抽出すれば良い。
(処理2−6):第1の実施形態の(処理1−9)〜(処理1−12)と同様の処理を行なう。ただし、第1重み演算器565は、帯域抽出器557により抽出された尤度に、重み係数生成器560により生成された重み係数を乗算し、第2重み演算器586は、伝送路推定器550aにより推定された信号R1の送信元送信装置との間の伝送路特性の推定値を、再変調器584が変調した信号に乗算してレプリカ信号R1’を生成する。また、減算器520により生成された処理対象信号A2は、遅延器525に記憶されるとともに、伝送路推定器550a及び復調器555に出力される。
(処理2−7):以降は、カウンタ値「1」をカウンタ値「i」、処理対象信号A1を処理対象信号Ai、処理対象信号A2を処理対象信号A(i+1)、信号R1を信号Ri、信号R2を信号R(i+1)、周波数帯域f1を周波数帯域fi、レプリカ信号R1’をレプリカ信号Ri’と読み替えて、(処理2−2)〜(処理2−6)の処理を、iが2、3、…、(n−1)の場合について行なう。
(処理2−8):iがnの場合について、(処理2−2)〜(処理2−6)の処理を行なう。ただし、(処理2−6)においては、第1の実施形態の(処理1−9)〜(処理1−10)と同様の処理のみを行なう。なお、(処理1−9)においては、重畳帯域がないため、重み係数生成器560は係数が全て1の重み係数を生成することになる。
(処理2−9):(処理2−8)によって、データバッファ575に復号されたビットストリームが書き込まれると、データ抽出・並替器590は、処理帯域決定器530aから受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、データバッファ575に記憶されているビットストリームの順序を、信号R1、R2、…、Rnから得られたビットストリームに並べ替えて出力する。
なお、信号R1〜Rnが、n個のシステムそれぞれにおいて生成された信号である場合、第1の実施形態の(処理1−15)の処理を行なう。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、重畳信号の外側帯の信号から1つずつ順次復調復号しているが、第3の実施形態では、受信装置500において復調復号器に用いられる構成を二対保持し、外側帯に配置された高周波数側と低周波数側の二信号を同時に復調復号してレプリカ減算を行なう。これにより、復号に要する処理時間を削減することができる。
図6は、本実施形態による受信装置における信号受信処理の概要を示す図である。
本実施形態の受信装置は、第1の実施形態と同様に信号R1〜Rn(n≧2、nは整数)が重畳された重畳信号を受信する。ここでは、信号R1〜R5は、OFDMなどのマルチキャリア信号であり、誤り符号訂正としてFEC符号を用いている。
同図に示すように、本実施形態の受信装置は、まず、受信した重畳信号である処理対象信号B1から、FEC尤度マスク及びFEC復号により、外側帯の信号である信号R1、R5を復調復号する。受信装置は、復調復号により得られた信号R1、R5のビットストリームから信号R1、R5のレプリカ信号R1’、R5’を生成し、この生成したレプリカ信号R1’、R5’を処理対象信号B1から除去する。この結果、信号R2〜R4を重畳した処理対象信号B2が生成される。
続いて、受信装置は、FEC尤度マスク及びFEC復号により、処理対象信号B2から外側帯の信号である信号R2、R4を復調復号し、復調復号により得られた信号R2、R4のビットストリームから信号R2、R4のレプリカ信号R2’、R4’を生成して処理対象信号B2から除去する。この結果、信号R3のみからなる処理対象信号B3が生成される。
受信装置は、処理対象信号B3を得ると、FEC尤度マスクを行なわずに、通常のFEC復号のみを行なって信号R3の復調及び復号を行なう。
つまり、受信装置は、i=1、2、…について、信号Ri〜信号R(n−i+1)が重畳された処理対象信号BiからFEC尤度マスク及びFEC復号により信号Ri、R(n−i+1)の復調復号を行ない、得られたビットストリームから信号Ri、R(n−i+1)のレプリカ信号Ri’、R(n−i+1)’を生成し、処理対象信号Biからレプリカ信号Ri’、R(n−i+1)’を除去して処理対象信号B(i+1)を生成することを繰り返す。nが偶数の場合は、i=n/2まで繰り返す。一方、nが奇数の場合は、i=(n−1)/2まで繰り返し、最後に得られた処理対象信号B((n+1)/2)は、信号R((n+1)/2)のみを含むため、通常の復調復号を行なう。
図7は、本実施形態による受信装置700の機能ブロック図である。
同図において、受信装置700は、復号回数カウンタ710、スイッチ715、減算器720、遅延器725、処理帯域決定器730、ローカル信号発生器735−1及び735−2、ミキサ740−1及び740−2、バンドパスフィルタ745−1及び745−2、伝送路推定器750−1及び750−2、復調器755−1及び755−2、重み係数生成器760−1及び760−2、第1重み演算器765−1及び765−2、復号器770−1及び770−2、データバッファ775、レプリカ生成器780−1及び780−2、データ抽出・並替器790を備えて構成される。
復号回数カウンタ710、新たな重畳信号を受信してから復号を行なった回数をカウントし、そのカウントした値を記憶する。スイッチ715は、復号回数カウンタ710の値に従って、減算器720の接続元を受信信号側、あるいは、遅延器725側に切り替える。つまり、復号回数が初期値である場合は受信信号側、初期値よりも大きい場合は遅延器725側に切り替える。
減算器720は、受信した重畳信号、あるいは、遅延器725に記憶されている処理対象信号から、レプリカ生成器780−1及び780−2により生成されたレプリカ信号を除去して新たな処理対象信号を生成する。ただし、新たな重畳信号を受信してから最初の処理の場合、レプリカ信号が生成されていないため、レプリカ信号の初期値は0である。遅延器725は、減算器720から出力された処理対象信号を記憶し、時間的遅延を付加する。
処理帯域決定器730−1及び730−2は、復号回数カウンタ710の値に基づいて復調復号対象の信号の周波数帯域幅と中心周波数を決定し、決定した中心周波数の正弦波の生成をローカル信号発生器735−1及び735−2に指示するとともに、決定した中心周波数及び周波数帯域幅をバンドパスフィルタ745−1及び745−2に出力し、復調復号対象の周波数成分以外を除去するよう指示する。また、処理帯域決定器730−1及び730−2は、復号回数と周波数帯域の対応付けをデータ抽出・並替器790に出力する。
ローカル信号発生器735−1及び735−2は、処理帯域決定器730により指示された中心周波数の正弦波を発生させる。ミキサ740−j(j=1,2)は、減算器720から出力された処理対象信号を、ローカル信号発生器735−jにより発生させた正弦波によりダウンコンバートする。
バンドパスフィルタ745−j(j=1,2)は、ミキサ740−jによりダウンコンバートされた処理対象信号から、処理帯域決定器730により指示された中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去し、復調復号対象の周波数帯域の信号のみを抽出する。伝送路推定器750−j(j=1,2)は、バンドパスフィルタ745−jにより抽出された復調復号対象の信号から伝送路特性を推定する。復調器755−j(j=1,2)は、伝送路推定器750−jにより推定された伝送路特性を用いて、バンドパスフィルタ745−jにより抽出された復調復号対象信号を復調し、復調値である尤度を算出する。
重み係数生成器760−j(j=1,2)は、復号回数カウンタ710の値に基づいた復調復号対象の周波数帯域について、復調器755−jによる復調で得られた尤度を、非重畳領域についてはそのまま使用し、重畳領域については信頼度を低下させるような重み係数を生成する。第1重み演算器765−j(j=1,2)は、復調器755−jによる復調で得られた尤度に、重み係数生成器760−jにより生成された重み係数を乗算した結果、つまり、尤度マスクされた尤度データ列を復号器770−jに出力する。復号器770−j(j=1,2)は、第1重み演算器765−jにより尤度マスクされた尤度データ列に基づき、誤り訂正処理及び復号処理を行い、ビットストリームを得る。
データバッファ775は、復号器770−1及び770−2により復号されたビットストリームを記憶する。データ抽出・並替器790は、処理帯域決定器730から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、データバッファ775に記憶されているビットストリームから所望信号のビットストリームを抽出するか、あるいは、データバッファ775に記憶されているビットストリームの順序を並べ替えて正しいビットストリームを生成し、出力する。
レプリカ生成器780−j(j=1,2)は、再符号化器782−j、再変調器784−j、及び、第2重み演算器786−jからなり、復号器770−jにより得られたビットストリームからレプリカ信号を生成する。
再符号化器782−j(j=1,2)は、復号器770−jにより復号されたビットストリームに、当該ビットストリームの送信元送信装置において用いられた符号化と同様の符号化を行なう。再変調器784−j(j=1,2)は、再符号化器782−jが符号化した信号に、送信元送信装置において用いられた変調と同様の変調を行なう。第2重み演算器786−j(j=1,2)は、伝送路推定器750−jにより推定された伝送路特性の推定値を再変調器784−jが変調した信号に乗算し、送信元送信装置が送信した信号を自受信装置において受信したときの信号であるレプリカ信号を生成する。
ここでは、符号に「−1」がつく機能ブロックは低周波数側の外側帯の信号を、符号に「−2」がつく機能ブロックは高周波数側の外側帯の信号を処理するのとする。
続いて、本実施形態の受信装置700の動作について説明する。
ここでは、受信装置700は、信号R1、R2、・・・、Rnが重畳された重畳信号を受信するものとし、第1の実施形態の受信装置500と同様の方法によって、信号R1〜Rnの使用周波数帯域f1〜fn、中心周波数、重畳帯域の情報を取得している。
また、信号R1〜Rnは、1つシステムが生成した信号であり、受信装置700は、信号R1〜Rnから得られたビットストリームを一連のデータとして取得する。
(処理3−1):受信装置700は、信号R1〜Rnが重畳された信号を受信する。
(処理3−2):スイッチ715は、復号回数カウンタ710の値が初期値であるため、減算器720の接続元を受信信号側に切り替える。ここでは、初期値を「1」とする。
(処理3−3):減算器720は、受信した重畳信号から、レプリカ信号を除去して処理対象信号B1を生成する。但し、重畳信号を受信してから最初の処理のため、レプリカ信号は0であり、受信した重畳信号がそのまま処理対象信号B1となる。処理対象信号B1は、遅延器725に記憶されるとともに、ミキサ740−1及び740−2に出力される。
(処理3−4):処理帯域決定器730は、復号回数と、復調復号対象信号の周波数帯域との対応付けを予め記憶しており、復号回数カウンタ710の値「1」に基づいて、復調復号対象が信号R1の周波数帯域f1及び信号Rnの周波数帯域fnであることを判断すると、周波数帯域f1、fnの中心周波数とその周波数帯域幅を得る。処理帯域決定器730は、周波数帯域f1の中心周波数の正弦波の生成をローカル信号発生器735−1に指示するともに、周波数帯域f1の中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去するようバンドパスフィルタ745−1に指示する。同時に、処理帯域決定器730は、周波数帯域fnの中心周波数の正弦波の生成をローカル信号発生器735−2に指示するともに、周波数帯域fnの中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去するようバンドパスフィルタ745−2に指示する。
(処理3−5):ローカル信号発生器735−j(j=1,2)は、処理帯域決定器730により指示された中心周波数の正弦波を発生させ、ミキサ740−j(j=1,2)は、処理対象信号B1を、ローカル信号発生器735−jが発生させた正弦波によりダウンコンバートする。
(処理3−6):バンドパスフィルタ745−j(j=1,2)は、ミキサ740−jによりダウンコンバートされた処理対象信号B1から、処理帯域決定器730により指示された中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去する。バンドパスフィルタ745−1は、周波数帯域f1の信号を抽出すると、抽出した信号を復調復号対象の信号として出力する。バンドパスフィルタ745−2は、周波数帯域fnの信号を抽出すると、抽出した信号を復調復号対象の信号として出力する。
(処理3−7):伝送路推定器750−j(j=1,2)は、バンドパスフィルタ745−jにより抽出された復調復号対象の信号から伝送路特性を推定する。
(処理3−8):復調器755−j(j=1,2)は、伝送路推定器750−jにより推定された伝送路特性を用いて、バンドパスフィルタ745−jにより抽出された復調復号対象の信号を復調して尤度を算出する。
(処理3−9):重み係数生成器760−j(j=1,2)は、復調復号対象信号の周波数帯域及び重畳帯域を示す重畳帯域情報と、復号回数との対応付けを予め記憶しており、復号回数カウンタ710の値「1」に基づいて外側帯の周波数帯域と重畳帯域の情報を得る。重み係数生成器760−1は、信号R1の周波数帯域f1と、信号R1及び信号R2が重畳されている重畳帯域との情報を得ると、周波数帯域f1から重畳帯域を除いた非重畳帯域内のサブキャリアについては重み係数を「1」とし、重畳帯域内のサブキャリアについては係数を「k」(0≦k<1)とした重み係数の列を生成する。一方、重み係数生成器760−2は、信号Rnの周波数帯域fnと、信号Rn及びR(n−1)が重畳されている重畳帯域との情報を得ると、周波数帯域fnから重畳帯域を除いた非重畳帯域内のサブキャリアについては重み係数を「1」とし、重畳帯域内のサブキャリアについては係数を「k」(0≦k<1)とした重み係数の列を生成する。
(処理3−10):第1重み演算器765−j(j=1,2)は、復調器755−jによる復調で得られた尤度に、重み係数生成器760−jにより生成された重み係数を乗算した結果算出された尤度データ列を復号器770−jに出力する。復号器770−j(j=1,2)は、第1重み演算器765−jにより尤度マスクされた尤度データ列に基づき、誤り訂正復号処理を行い、ビットストリームを得ると、データバッファ775に得られたビットストリームを書き込む。例えば、ビットストリームは、復号カウンタ値、及び、低周波数側または高周波数側のいずれに処理された信号であるかの情報と対応付けて書き込んでもよく、復号回数と、低周波数側または高周波数側のいずれに処理されたかに応じた記憶領域に書き込むことでもよい。
(処理3−11):レプリカ生成器780−j(j=1,2)は、復号器770−jにより得られたビットストリームからレプリカ信号を生成する。
つまり、再符号化器782−1は、復号器770−1により復号されたビットストリームに、信号R1の送信元送信装置と同様の符号化を行ない、再変調器784−1は、再符号化器782−1が符号化した信号に、信号R1の送信元送信装置と同様の変調を行なう。第2重み演算器786−1は、伝送路推定器750−1により推定された信号R1の送信元送信装置との間の伝送路特性の推定値を、再変調器784−1が変調した信号に乗算し、レプリカ信号R1’を生成する。
同時に、再符号化器782−2は、復号器770−2により復号されたビットストリームに、信号Rnの送信元送信装置と同様の符号化を行ない、再変調器784−2は、再符号化器782−2が符号化した信号に、信号Rnの送信元送信装置と同様の変調を行なう。第2重み演算器786−2は、伝送路推定器750−2により推定された信号Rnの送信元送信装置との間の伝送路特性の推定値を、再変調器784−2が変調した信号に乗算し、レプリカ信号Rn’を生成する。
レプリカ信号R1’、Rn’が生成されると、復号回数カウンタ710の値に1が加算される。
(処理3−12):スイッチ715は、復号回数カウンタ710の値が2であるため、減算器720の接続元を遅延器725側に切り替える。減算器720は、遅延器725に記憶されている処理対象信号B1から、レプリカ生成器780−1により生成されたレプリカ信号R1’及びレプリカ生成器780−2により生成されたレプリカ信号Rn’を除去し、処理対象信号B2を生成する。処理対象信号B2はミキサ740−1及び740−2に出力されるとともに、遅延器725に記憶される。
(処理3−13):以降は、カウンタ値「1」をカウンタ値「i」、処理対象信号B1を処理対象信号Bi、処理対象信号B2を処理対象信号B(i+1)、信号R1を信号Ri、信号R2を信号R(i+1)、信号Rnを信号R(n−i+1)、信号R(n−1)を信号R(n−i)、周波数帯域f1を周波数帯域fi、周波数帯域fnを周波数帯域f(n−i+1)、レプリカ信号R1’をレプリカ信号Ri’、レプリカ信号Rn’をレプリカ信号R(n−i+1)’と読み替えて、(処理3−4)〜(処理3−12)の処理を、iが2、3、…の場合について行なう。nが偶数の場合、iがn/2になるまで繰り返した後、(処理3−15)を行なう。nが奇数の場合、iが(n−1)/2になるまで繰り返した後、(処理3−14)からの処理を行なう。
(処理3−14):nが奇数である場合、低周波数の外側帯を処理する機能ブロック、あるいは、高周波数の外側帯を処理する機能ブロックのいずれかにおいて、処理対象信号B((n+1)/2)について、(処理3−4)〜(処理3−10)の処理を行なう。なお、(処理3−9)においては、重畳帯域がないため、重み係数生成器760は係数が全て1の重み係数を生成することになる。
(処理3−15):データ抽出・並替器790は、処理帯域決定器730から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、データバッファ775に記憶されているビットストリームの順序を、信号R1、R2、…、Rnから得られたビットストリームに並べ替えて出力する。
なお、号R1〜Rnが、n個のシステムそれぞれが生成した信号である場合、データ抽出・並替器790は、処理帯域決定器730から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、データバッファ775に記憶されているビットストリームから所望信号のビットストリームを抽出する。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した第3の実施形態では、受信装置700の復調器755−1及び755−2において、復調復号対象の周波数帯域のみを復調していた。一方、第4の実施形態では、復調器は受信した重畳信号全体の周波数帯域を復調する。以下、第3の実施形態の受信装置700との差分について説明する。
図8は、本実施形態による受信装置700aの機能ブロック図である。同図において、第3の実施形態の受信装置700と同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
同図において、受信装置700aが、第3の実施形態の受信装置700と異なる点は、ローカル信号発生器735−1及び735−2、ミキサ740−1及び740−2、及び、バンドパスフィルタ745−1及び745−2を設けていない点、処理帯域決定器730、伝送路推定器750−1及び750−2、復調器755−1及び755−2に代えて処理帯域決定器730a、伝送路推定器750−1a及び750−2a、復調器755−1a及び755−2aを備えている点、帯域抽出器757−1及び757−2を新たに備えている点である。
処理帯域決定器730aは、復号回数カウンタ710の値に基づいて復調復号対象の信号の周波数帯域幅と中心周波数を決定し、決定した中心周波数及び周波数帯域幅を帯域抽出器757−1及び757−2に出力し、復調復号対象の周波数成分以外の復調値を除去するよう指示する。伝送路推定器750−1a及び750−2aは、減算器720により生成された処理対象信号から伝送路特性を推定する。復調器755−ja(j=1、2)は、伝送路推定器750−jaにより推定された伝送路特性を用いて、減算器720から出力された処理対象信号を復調し、復調値である尤度を算出する。帯域抽出器757−j(j=1、2)は、復調器755−jaによって算出された処理対象信号の尤度から、処理帯域決定器730−jaにより指示された復調復号対象の中心周波数及び周波数帯域幅の尤度を出力する。
続いて、本実施形態の受信装置700aの動作について説明する。
(処理4−1):受信装置700aは、第3の実施形態の(処理3−1)〜(処理3−3)と同様の処理を行なう。なお、減算器720により生成された処理対象信号B1は、遅延器725に記憶されるとともに、伝送路推定器750−1a及び750−2a、ならびに、復調器755に出力される。
(処理4−2):伝送路推定器750−1a及び750−2aは、減算器720から出力された処理対象信号B1から伝送路特性を推定する。
(処理4−3):復調器755−ja(j=1,2)は、伝送路推定器750−jaにより推定された伝送路特性を用いて、減算器720から出力された処理対象信号B1を復調して尤度を算出する。
(処理4−4):処理帯域決定器730aは、第3の実施形態の処理帯域決定器730と同様の処理により、復調復号対象の周波数帯域f1、fnの中心周波数とその周波数帯域幅を得る。処理帯域決定器730aは、周波数帯域f1の中心周波数及び周波数帯域幅を帯域抽出器757−1に出力し、周波数帯域f1における尤度を抽出するよう指示するとともに、周波数帯域fnの中心周波数及び周波数帯域幅を帯域抽出器757−2に出力し、周波数帯域fnにおける尤度を抽出するよう指示する。
(処理4−5):帯域抽出器757−j(j=1,2)は、復調器755−jaから出力された処理対象信号B1全体の復調値である尤度から、処理帯域決定器730aにより指示された中心周波数及び周波数帯域に対応した尤度を抽出する。つまり、帯域抽出器757−1は、周波数帯域f1における尤度を抽出し、帯域抽出器757−2は、周波数帯域fnにおける尤度を抽出する。
(処理4−6):第3の実施形態の(処理3−9)〜(処理3−12)と同様の処理を行なう。ただし、第1重み演算器765−1は、帯域抽出器757−1により抽出された尤度に、重み係数生成器760−1により生成された重み係数を乗算し、第2重み演算器786−1は、伝送路推定器750−1aにより推定された信号R1の送信元送信装置との間の伝送路特性の推定値を、再変調器784−1が変調した信号に乗算してレプリカ信号R1’を生成する。同様に、第1重み演算器765−2は、帯域抽出器757−2により抽出された尤度に、重み係数生成器760−2により生成された重み係数を乗算し、第2重み演算器786−2は、伝送路推定器750−2aにより推定された信号Rnの送信元送信装置との間の伝送路特性の推定値を、再変調器784−2が変調した信号に乗算してレプリカ信号Rn’を生成する。また、減算器720により生成された処理対象信号B2は、遅延器725に記憶されるとともに、伝送路推定器750−1a及び750−2a、復調器755−1a及び755−2aに出力される。
(処理4−7):以降は、カウンタ値「1」をカウンタ値「i」、処理対象信号B1を処理対象信号Bi、処理対象信号B2を処理対象信号B(i+1)、信号R1を信号Ri、信号R2を信号R(i+1)、信号Rnを信号R(n−i+1)、信号R(n−1)を信号R(n−i)、周波数帯域f1を周波数帯域fi、周波数帯域fnを周波数帯域f(n−i+1)、レプリカ信号R1’をレプリカ信号Ri’、レプリカ信号Rn’をレプリカ信号R(n−i+1)’と読み替えて、(処理4−2)〜(処理4−6)の処理を、iが2、3、…の場合について行なう。nが偶数の場合、iがn/2になるまで繰り返した後、(処理4−9)を行なう。nが奇数の場合、iが(n−1)/2になるまで繰り返した後、(処理4−8)からの処理を行なう。
(処理4−8):nが奇数である場合、低周波数の外側帯を処理する機能ブロック、あるいは、高周波数の外側帯を処理する機能ブロックのいずれかにおいて、処理対象信号B((n+1)/2)について、(処理4−2)〜(処理4−6)の処理を行なう。ただし、(処理4−6)においては、第3の実施形態の(処理3−9)〜(処理3−10)と同様の処理のみを行なう。なお、(処理3−9)においては、重畳帯域がないため、重み係数生成器760は係数が全て1の重み係数を生成することになる。
(処理4−9):データ抽出・並替器790は、処理帯域決定器730から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、データバッファ775に記憶されているビットストリームの順序を、信号R1、R2、…、Rnから得られたビットストリームに並べ替えて出力する。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、重畳されている信号を所定の順序で順次復調復号している。しかし、早期の復調復号の段階で誤りが発生した場合、その誤りが後続する全ての復調復号に伝播してしまう。そこで、第5の実施形態では、より受信品質の高い外側帯の1信号から重畳信号を復調復号していく。より受信品質の高い外側帯の信号から順次復調復号していくことにより、誤りが発生しにくい順に復調復号が行なわれることになり、誤りが伝播する可能性を低下させることができる。
図9は、本実施形態による受信装置における信号受信処理の概要を示す図である。
本実施形態の受信装置は、第1の実施形態と同様に信号R1〜Rn(n≧2、nは整数)が重畳された重畳信号を受信する。信号R1〜R5は、例えば、OFDMなどのマルチキャリア信号であり、誤り符号訂正としてFEC符号を用いている。
同図に示すように、本実施形態の受信装置は、まず、受信した重畳信号である処理対象信号C1の外側帯の信号R1及びR5の受信品質を比較し、より受信品質の高い信号R1をFEC尤度マスク及びFEC復号によって復調復号する。受信装置は、復調復号により得られた信号R1のビットストリームからレプリカ信号R1’を生成し、この生成したレプリカ信号R1’を処理対象信号C1から除去する。この結果、信号R2〜R5を重畳した処理対象信号C2が生成される。
続いて、受信装置は、処理対象信号C2の外側帯の信号R2及びR5の受信品質を比較し、より受信品質の高い信号R5をFEC尤度マスク及びFEC復号によって復調復号する。受信装置は、復調復号により得られた信号R5のビットストリームからレプリカ信号R5’を生成し、この生成したレプリカ信号R5’を処理対象信号C2から除去する。この結果、信号R2〜R4を重畳した処理対象信号C2が生成される。
受信装置は、上記と同様の処理を(n−1)回繰り返し、処理対象信号Cnを生成する。この処理対象信号Cnは、信号R1〜Rnの中で最も受信品質の低い信号となる。最後に得られた処理対象信号Cnは、通常のFEC復号のみを用いて復調復号を行なう。
図10は、本実施形態による受信装置900の機能ブロック図である。
同図において、受信装置900は、復号回数カウンタ910、スイッチ915、減算器920、遅延器925、処理帯域決定器930、ローカル信号発生器935、ミキサ940、バンドパスフィルタ945、伝送路推定器950、復調器955、重み係数生成器960、第1重み演算器965、復号器970、データバッファ975、レプリカ生成器980、データ抽出・並替器990を備えて構成される。
復号回数カウンタ910、スイッチ915、減算器920、遅延器925、ローカル信号発生器935、ミキサ940、バンドパスフィルタ945、伝送路推定器950、復調器955、第1重み演算器965、復号器970、データバッファ975、レプリカ生成器980、データ抽出・並替器990は、図4に示す第1の実施形態の復号回数カウンタ510、スイッチ515、減算器520、遅延器525、ローカル信号発生器535、ミキサ540、バンドパスフィルタ545、伝送路推定器550、復調器555、第1重み演算器565、復号器570、データバッファ575、レプリカ生成器580、データ抽出・並替器590と同様の機能を有する。レプリカ生成器980を構成する再符号化器982、再変調器984、第2重み演算器986についても、図4に示す第1の実施形態の再符号化器582、再変調器584、第2重み演算器586と同様の機能を有する。
受信品質判定器927は、減算器920から出力された処理対象信号の外側帯の信号の受信品質を判断し、各信号の周波数帯域と、その周波数帯域における受信品質とを処理帯域決定器930に出力する。なお、受信品質としては、受信強度や、各MCS(Modulation and Coding Scheme)レベルと重畳率に対応する所要SINR(Signal to Interference and Noise Ratio:信号対干渉雑音比)に対する受信SINRのマージン量などを用いることができる。
処理帯域決定器930は、受信品質判定器927から受信した各周波数帯域の受信品質に基づいて、外側帯の2つの周波数のうち、より受信品質のよい周波数帯域を復調復号対象として決定する。処理帯域決定器930は、決定した復調復号対象の周波数帯域幅と中心周波数を得ると、中心周波数の正弦波の生成をローカル信号発生器935に指示するとともに、中心周波数及び周波数帯域幅をバンドパスフィルタ945に出力し、復調復号対象の周波数成分以外を除去するよう指示する。さらに、処理帯域決定器930は、復調復号対象の周波数帯域を重み係数生成器960に出力し、復号回数と、復調復号対象の周波数帯域との対応付けをデータ抽出・並替器990に出力する。
重み係数生成器960は、処理帯域決定器930から受信した周波数帯域に基づいて重み係数を生成する。
続いて、本実施形態の受信装置900の動作について説明する。
ここでは、受信装置900は、信号R1、R2、・・・、Rnが重畳された重畳信号を受信するものとし、第1の実施形態の受信装置500と同様の方法によって、信号R1〜Rnの使用周波数帯域f1〜fn、中心周波数、重畳帯域の情報を取得している。
また、信号R1〜Rnは、1または複数の送信装置におけるn個のシステムそれぞれが生成した信号であり、信号R1〜Rnのうち、一つの信号のみが受信装置900の所望信号であるとする。
(処理5−1):受信装置900は、信号R1〜Rnが重畳された信号を受信する。
(処理5−2):スイッチ915は、復号回数カウンタ910の値が初期値であるため、減算器920の接続元を受信信号側に切り替える。ここでは、初期値を「1」とする。
(処理5−3):減算器920は、受信した重畳信号からレプリカ信号を除去して処理対象信号C1を生成する。但し、重畳信号を受信してから最初の処理のため、レプリカ信号は0であり、受信した重畳信号がそのまま処理対象信号C1となる。処理対象信号C1は、遅延器925に記憶されるとともに、ミキサ940及び受信品質判定器927に出力される。
(処理5−4):受信品質判定器927は、減算器920から出力された処理対象信号C1における各周波数帯域f1〜fnの受信品質を判定し、処理帯域決定器930に出力する。処理帯域決定器930は、すでに復調復号対象として決定した周波数帯域を記憶しており、周波数帯域f1〜fnのうち、すでに復調復号対象として決定した周波数帯域を除いて外側帯を判断すると、受信品質判定器927から受信した周波数帯域f1〜fnの受信品質に基づいて、より受信品質のよい外側帯を選択し、復調復号対象として決定する。決定した復調復号対象の外側帯をfmとする。初回の復調復号の場合、周波数帯域f1またはfnが選択される。処理帯域決定器930は、ローカル信号発生器935に周波数帯域fmの中心周波数の正弦波の生成を指示するともに、バンドパスフィルタ945に周波数帯域fmの中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去するよう指示する。さらに、処理帯域決定器930は、周波数帯域fmをデータ抽出・並替器990に出力し、データ抽出・並替器990は、処理帯域決定器930から出力された順に周波数帯域fmを記憶する。
(処理5−5):ローカル信号発生器935は、処理帯域決定器930により指示された中心周波数の正弦波を発生させ、ミキサ940は、処理対象信号C1を、ローカル信号発生器935が発生させた正弦波によりダウンコンバートする。
(処理5−6):バンドパスフィルタ945は、ミキサ940によりダウンコンバートされた処理対象信号C1から、処理帯域決定器930により指示された中心周波数及び周波数帯域幅の周波数成分以外を除去して周波数帯域fmの信号を抽出すると、抽出した信号を復調復号対象の信号として出力する。
(処理5−7):伝送路推定器950は、バンドパスフィルタ945により抽出された復調復号対象の信号から伝送路特性を推定する。
(処理5−8):復調器955は、伝送路推定器950により推定された伝送路特性を用いて、バンドパスフィルタ945により抽出された復調復号対象の信号を復調して尤度を算出する。
(処理5−9):重み係数生成器960は、重畳帯域情報として信号R1〜Rnが使用する周波数帯域f1〜fnと、重畳帯域とを予め記憶するとともに、すでに復調復号対象として指示された周波数帯域を記憶している。重み係数生成器960は、処理帯域決定器930から復調復号対象として指示された周波数帯域fmに含まれる重畳帯域を判断する。これは、例えば、予め記憶されている周波数帯域fmの重畳帯域から、すでに復調復号対象として指示された周波数帯域に含まれる重畳帯域を除くことによって判断することができる。重み係数生成器960は、周波数帯域fmから重畳帯域を除いた非重畳帯域内のサブキャリアについては重み係数を「1」とし、重畳帯域内のサブキャリアについては係数を「k」(0≦k<1)とした重み係数の列を生成する。
(処理5−10):第1重み演算器965は、復調器955による復調で得られた尤度に、重み係数生成器960により生成された重み係数を乗算した結果、算出された尤度データ列を復号器970に出力する。復号器970は、第1重み演算器965により尤度マスクされた尤度データ列に基づき、誤り訂正復号処理を行い、ビットストリームを得ると、データバッファ975に得られたビットストリームを書き込む。
(処理5−11):レプリカ生成器980は、復号器970により得られたビットストリームからレプリカ信号Rm’を生成する。つまり、再符号化器982は、復号器970により復号されたビットストリームに、信号Rmの送信元送信装置において用いられた符号化と同様の符号化を行ない、再変調器984は、再符号化器982が符号化した信号に、信号Rmの送信元送信装置と同様の変調を行なう。第2重み演算器986は、伝送路推定器950により推定された信号Rmの送信元送信装置との間の伝送路特性の推定値を、再変調器984が変調した信号に乗算してレプリカ信号Rm’を生成する。レプリカ信号Rm’が生成されると、復号回数カウンタ910の値に1が加算される。
(処理5−12):スイッチ915は、復号回数カウンタ910の値が2であるため、減算器920の接続元を遅延器925側に切り替える。減算器920は、遅延器925に記憶されている処理対象信号C1から、レプリカ生成器980により生成されたレプリカ信号Rm’を除去し、処理対象信号C2を生成する。処理対象信号C2は、遅延器925に記憶されるとともに、ミキサ940に出力される。
(処理5−13):以降は、カウンタ値「1」をカウンタ値「i」、処理対象信号C1を処理対象信号Ci、処理対象信号C2を処理対象信号C(i+1)と読み替えて、(処理5−4)〜(処理5−12)の処理を、iが2、3、…、(n−1)の場合について行なう。
(処理5−14):iがnの場合について、(処理5−4)〜(処理5−10)の処理を行なう。なお、(処理5−9)においては、重畳帯域がないため、重み係数生成器960は係数が全て1の重み係数を生成することになる。
(処理5−15):データ抽出・並替器990は、処理帯域決定器930から出力された順に記憶していた復調復号対象の周波数帯域から、所望信号の周波数帯域が何回目の復号時にデータバッファ975に書き込まれたビットストリームでるかを判断すると、データバッファ975から該当するビットストリームを抽出する。
なお、上記において、受信装置900は、信号R1〜Rn全ての復調復号を行ってから所望信号のビットストリームを抽出しているが、所望信号を復調復号してビットストリームが得られたときに、処理を終了するようにしてもよい。
また、信号R1〜Rnが1つのシステムによって生成された信号である場合、データ抽出・並替器990は、処理帯域決定器930から受信した復号回数と周波数帯域との対応付けを示すデータに基づいて、信号R1、R2、…、Rnがそれぞれ何回目の復号時にデータバッファ975に書き込まれたかを判断すると、データバッファ975から信号R1、R2、…、Rnの順に該当するビットストリームを並べ替えて出力する。
[第6の実施形態]
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。上述した第5の実施形態では、受信装置900の復調器955において、復調復号対象の周波数帯域のみを復調していた。一方、第6の実施形態では、復調器は受信した処理対象信号全体の周波数帯域を復調する。以下、第5の実施形態の受信装置900との差分について説明する。
図11は、本実施形態による受信装置900aの機能ブロック図である。同図において、第5の実施形態の受信装置900と同一の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
同図において、受信装置900aが、第5の実施形態の受信装置900と異なる点は、ローカル信号発生器935、ミキサ940、及び、バンドパスフィルタ945を設けていない点、処理帯域決定器930、伝送路推定器950、復調器955に代えて処理帯域決定器930a、伝送路推定器950a、復調器955aを備えている点、帯域抽出器957を新たに備えている点である。
処理帯域決定器930aは、第5の実施形態の処理帯域決定器930と同様の処理により復調復号対象を判断し、復調復号対象の周波数帯域幅と中心周波数を決定すると、決定した中心周波数及び周波数帯域幅を帯域抽出器957に出力し、復調復号対象の周波数成分以外の復調値を除去するよう指示する。さらに、処理帯域決定器930aは、復号回数と、復調復号対象との対応付けをデータ抽出・並替器990に出力する。
伝送路推定器950aは、減算器920により生成された処理対象信号から伝送路特性を推定する。復調器955aは、伝送路推定器950aにより推定された伝送路特性を用いて、減算器920から出力された処理対象信号を復調して尤度を算出する。帯域抽出器957は、復調器955aによって算出された処理対象信号の尤度から、処理帯域決定器930aから指示された復調復号対象の中心周波数及び周波数帯域幅の尤度を出力する。
続いて、本実施形態の受信装置900aの動作について説明する。
なお、信号R1〜Rnは、1つシステムが生成した信号であり、受信装置900aは、信号R1〜Rnから得られたビットストリームを一連のデータとして取得する。
(処理6−1):受信装置900aが、第5の実施形態の(処理5−1)〜(処理5−3)と同様の処理を行なう。但し、減算器920により生成された処理対象信号C1は、遅延器925に記憶されるとともに、受信品質判定器927、伝送路推定器950a及び復調器955aに出力される。
(処理6−2):第5の実施形態の(処理5−4)と同様に、受信品質判定器927は、各周波数帯域の受信品質を判定し、処理帯域決定器930aは、より受信品質のよい外側帯fmを選択して、復調復号対象として決定する。処理帯域決定器930aは、周波数帯域fmの中心周波数及び周波数帯域幅を帯域抽出器957に出力し、周波数帯域fmにおける尤度を抽出するよう指示する。さらに、処理帯域決定器930aは、周波数帯域fmをデータ抽出・並替器990に出力し、データ抽出・並替器990は、処理帯域決定器930aから出力された順に周波数帯域fmを記憶する。
(処理6−3):伝送路推定器950aは、減算器920から出力された処理対象信号から伝送路特性を推定する。
(処理6−4):復調器955aは、伝送路推定器950aにより推定された伝送路特性を用いて、減算器920から出力された処理対象信号C1を復調して尤度を算出する。
(処理6−5):帯域抽出器957は、復調器955aから出力された処理対象信号全体の復調値である尤度から、処理帯域決定器930aにより指示された中心周波数及び周波数帯域、つまり、周波数帯域fmにおける尤度を抽出する。
(処理6−6):第5の実施形態の(処理5−9)〜(処理5−12)と同様の処理を行なう。ただし、第1重み演算器965は、帯域抽出器957により抽出された尤度に、重み係数生成器960により生成された重み係数を乗算し、第2重み演算器986は、伝送路推定器950aにより推定された信号Rmの送信元送信装置との間の伝送路特性の推定値を、再変調器984が変調した信号に乗算してレプリカ信号Rm’を生成する。また、減算器920により生成された処理対象信号C2は、遅延器925に記憶されるとともに、受信品質判定器927、復調器955及び伝送路推定器950aに出力される。
(処理6−7):以降は、カウンタ値「1」をカウンタ値「i」、処理対象信号C1を処理対象信号Ciと読み替えて、(処理6−2)〜(処理6−6)の処理を、iが2、3、…、(n−1)の場合について行なう。
(処理6−8):iがnの場合について、(処理6−2)〜(処理6−6)の処理を行なう。ただし、(処理6−6)においては、第5の実施形態の(処理5−9)〜(処理5−10)と同様の処理のみを行なう。(処理5−9)においては、重畳帯域がないため、重み係数生成器960は係数が全て1の重み係数を生成することになる。
(処理6−9):データ抽出・並替器990は、処理帯域決定器930から出力された順に記憶していた復調復号対象の周波数帯域から、信号R1、R2、…、Rnがそれぞれ何回目の復号時にデータバッファ975に書き込まれたかを判断すると、データバッファ975から信号R1、R2、…、Rnの順に該当するビットストリームを並べ替えて出力する。
[本実施形態の効果]
図12は、本実施形態の占有周波数帯域幅を示す図である。ここでは、同じ帯域幅のN個の信号R1〜Rnを、ガードバンドを設けずに重畳しないで送信した場合、FEC尤度マスクのみを用いて復調復号する場合、本実施形態によって復調復号する場合の占有周波数域幅を示している。なお、干渉抑圧処理により復号可能な限界(最大)の重畳率をαとする。このαは、伝送品質や要求される品質によって変化する値である。
信号R1〜Rnを、ガードバンドを設けずに重畳しないで送信した場合、占有周波数帯域幅は、各信号R1〜Rnの周波数帯域を合計したfallとなる。つまり、各信号R1〜Rnの周波数帯域はfall/Nである。
FEC尤度マスクのみを用いる場合、信号R1〜Rnを送信するために必要な占有周波数帯域幅は、{(1−α/2)+α/2N)}fallとなる(但し、Nは3以上)。これは、以下による。
つまり、重畳率=重畳帯域幅/占有周波数帯域幅と表せることから、1つの信号における重畳帯域の帯域幅は最大でα×fall/Nとなる。ここで、信号R2〜R(n−1)に注目すると、重畳帯域は高周波数側と低周波数側にあるため、高周波数側、低周波数側それぞれの重畳帯域はα×fall/2Nとなり、非重畳帯域は(1/N−α/N)×fallとなる。外側帯の信号R1、Rnの場合、高周波数側、低周波数側のいずれかにのみ重畳帯域があるため、非重畳帯域は(1/N−α/2N)×fallとなる。
外側帯の信号の数は2個、外側帯以外の信号の数は(N−2)個、重畳帯域の数(N−1)個であるため、FEC尤度マスクを用いる場合の占有周波数帯域幅は、以下となる。
(外側帯の非重畳帯域の帯域幅)×(外側帯の信号数)+(外側帯以外の非重畳帯域の帯域幅)×(外側帯を除いた信号数)+(重畳帯域の帯域幅)×(重畳帯域の数)
=(1/N−α/2N)×fall×2+(1/N−α/N)×fall×(N−2)+(α×fall/2N)×(N−1)
={(1−α/2)+α/2N)}fall
一方、本実施形態を用いる場合、占有周波数帯域幅は、{(1−α)+α/N)}fallとなる。これは、以下による。
本実施の形態では、受信した重畳信号の外側帯から順に信号を復調復号し、レプリカ信号をまだ復調復号を行なっていない重畳信号から減算する。例えば、信号R1、R2、…の順に復調復号を行なうことを考えると、信号R1の重畳帯域幅は、信号R1と信号R2がオーバーラップする帯域幅である。続いて信号R1が復調復号され、信号R1のレプリカ信号が除去されると、次の復調復号対象の信号R2の重畳帯域幅は、信号R2と信号R3がオーバーラップする帯域のみとなる。信号R3以降も同様に考えられるため、信号R1と信号R2、信号R2と信号R3、…、信号R(n−1)と信号Rnがオーバーラップする帯域幅をそれぞれα×fall/Nとすることができる。
このように、外側帯以外の信号R2〜R(n−1)の場合、重畳帯域が高周波数側と低周波数側にあるが、上記のように一方の重畳帯域はレプリカ信号の除去により非重畳帯域として復調復号が可能となるため、高周波数側と低周波数側にそれぞれ(1/N−α/N)×fallの重畳帯域を設けることができる。よって、信号R2〜R(n−1)の非重畳帯域は、(1/N−2α/N)×fallとなる。また、外側帯の信号R1、Rnの非重畳帯域は(1/N−α/N)×fallとなる。
従って、本実施形態を用いる場合の占有周波数帯域幅は、以下となる。
(外側帯の非重畳帯域の帯域幅)×(外側帯の信号数)+(外側帯以外の非重畳帯域の帯域幅)×(外側帯を除いた信号数)+(重畳帯域の帯域幅)×(重畳帯域の数)
=(1/N−α/N)×fall×2+(1/N−2α/N)×fall×(N−2)+(α×fall/N)×(N−1)
={(1−α)+α/N)}fall
上記のように、受信側において干渉抑圧処理を用いて達成可能な最大の重畳率をαとする時、本実施の形態を用いることにより、外側帯以外の信号についてはαを越える重畳率が許容され得る。従って、従来技術と比較して、伝送信号全体の占有周波数帯域幅を圧縮できるため、周波数利用効率を向上させることが可能である。
図13は、本実施形態による受信装置と、FEC尤度マスクによる干渉抑圧のみを用いた従来の受信装置における占有周波数域幅の減少率を示す図である。
同図によれば、本実施形態の受信装置を用いることより、重畳信号数Nが3以上の場合に、従来の受信装置と比較してfallに対する占有周波数域幅が圧縮されていることがわかる。なお、N=2の場合、干渉抑圧のみを用いた従来の受信装置も、2つの信号R1、R2の重畳領域としてα×fall/Nをとることができるため、占有帯域幅の減少率は本実施形態の受信装置と同じになる。
以上説明したように、本発明の実施形態では、外側帯の信号を尤度マスク処理により復調復号する干渉抑圧処理と、干渉抑圧処理により復調復号された信号のレプリカ信号を受信信号から除去して新たな受信信号とする干渉除去処理とを、逐次的に繰り返し行なうことにより、周波数軸上でオーバーラップ配置した複数信号を復調復号することができる。
すなわち、本発明の実施形態では、誤り訂正符号を適用した複数の無線通信システムを対象としており、送信装置において2以上の信号が周波数軸上でオーバーラップするようにスペクトルを配置し、受信装置に送信する。受信装置においは、外側帯に配置された信号について干渉抑圧処理を用いて復号し、その復号結果と伝送路推定値を元に受信した当該信号のレプリカ信号を生成し、受信信号から生成されたレプリカ信号を減算して当該信号を除去する。これによって残った重畳信号の信号成分から再び外側帯に配置された信号について同様に干渉抑圧処理を用いて復号し、以降、レプリカ信号の減算により残された信号数が1となるまでこれらの逐次復調・復号処理を繰り返す。そして、最後に残った信号を復調復号する。
また、外側帯の2信号を同時に復調復号してそれらの2つのレプリカ信号を減算することを繰り返し、外側から内側方向への逐次復調復号を実施することによって、逐次復調復号に要する時間を削減する。
また、外側帯の2信号のうち、受信品質の良い信号から逐次復調復号することを繰り返すことによって受信特性を改善する。
また、重畳された信号のうち所望信号が一部である場合、その信号を復号できた段階で上記処理を停止しても良い。
なお、単一無線通信システムにおいて送信信号を複数のブロックに分割し、それらを個別の信号と見立てることで、単一の無線通信システムにおいて、複数の無線通信システムを用いる場合と同様に重畳伝送を行うことができる。
500、500a、700、700a、900、900a…受信装置
510、710、910…復号回数カウンタ
515、715、915…スイッチ
520、720、920…減算器(減算部)
525、725、930…遅延器
530、530a、730、730a、930、930a…処理帯域決定器
535、735−1、735−2、935…ローカル信号発生器
540、740−1、740−2、940…ミキサ
545、745−1、745−2、945…バンドパスフィルタ
550、550a、750−1、750−2、750−1a、750−2a、950、950a…伝送路推定器
555、555a、755−1、755−2、755−1a、755−2a、955、955a…復調器(復調部)
557、757−1、757−2、957…帯域抽出器(復調部)
560、760−1、760−2、960…重み係数生成器(干渉抑圧部)
565、765−1、765−2、965…第1重み演算器(干渉抑圧部)
570、770−1、770−2、970…復号器(復号部)
575、775、975…データバッファ
580、780−1、780−2、980…レプリカ生成器
582、782−1、782−2、982…再符号化器(再符号化部)
584、784−1、784−2、984…再変調器(再変調部)
586、786−1、786−2、986…第2重み演算器
590、790、990…データ抽出・並替器

Claims (7)

  1. 誤り訂正符号を適用した信号が複数重畳された重畳信号を受信する受信装置であって、
    受信した前記重畳信号、または、受信した前記重畳信号からレプリカ信号を除去した信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれる前記信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域である復調復号対象に応じた中心周波数の正弦波を発生させるローカル信号発生部と、
    前記ローカル信号発生部が発生させた前記正弦波により前記処理対象信号を周波数変換して得られた前記復調復号対象の復調値を得る復調部と、
    前記復調復号対象の周波数帯域における重畳帯域について、前記復調部により得られた前記復調値の信頼度をD/U比によらずに低減させる干渉抑圧部と、
    前記干渉抑圧部により重畳帯域について信頼度を低減させた前記復調復号対象の前記復調値の誤り訂正復号を行なう復号部と、
    前記復号部により誤り訂正復号された結果に誤り訂正符号を適用して符号化を行なう再符号化部と、
    前記再符号化部により符号化された信号を変調してレプリカ信号を生成する再変調部と、
    前記再変調部によって生成された前記レプリカ信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成し、前記復調部へ出力する減算器と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 前記復調部、前記干渉抑圧部、前記復号部、前記再符号化部、及び、前記再変調部の組を2組備え、前記組のそれぞれが、前記処理対象信号に重畳された複数の前記信号の周波数帯域のうち最も高い周波数帯域と、最も低い周波数帯域とをそれぞれ復調復号対象として処理を行なう、
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記処理対象信号に重畳された複数の前記信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域及び最も低い周波数帯域における受信品質を判定する受信品質判定部と、
    前記受信品質判定部により判定された前記受信品質に基づいて、前記最も高い周波数帯域及び前記最も低い周波数帯域のうち受信品質のよりよい周波数帯域を復調復号対象として選択する処理帯域決定部とを備え、
    前記ローカル信号発生部は、前記処理帯域決定部により選択された前記復調復号対象に応じた中心周波数の正弦波を発生させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
  4. 前記処理対象信号の伝送路推定を行なう伝送路推定部と、
    前記再変調部によって変調された信号を、前記伝送路推定部により推定された前記処理対象信号の前記復調復号対象における伝送路推定値に基づいて重み付けし、前記レプリカ信号を生成する演算部とをさらに備え、
    前記復調部は、前記伝送路推定部によって推定された伝送路推定値に基づいて復調を行って復調値を得る、
    ことを特徴とする請求項1または請求項3に記載の受信装置。
  5. 前記復号部によって復号された結果得られたデータの並べ替えまたは抽出を行なうデータ抽出並替部をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの項に記載の受信装置。
  6. 前記復号部によって所望信号の誤り訂正復号が行われると処理を終了することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかの項に記載の受信装置。
  7. 誤り訂正符号を適用した信号が複数重畳された重畳信号を受信する受信装置に用いられる受信方法であって、
    受信した前記重畳信号を処理対象信号とし、前記処理対象信号に含まれる前記信号の周波数帯域のうち、最も高い周波数帯域あるいは最も低い周波数帯域である復調復号対象に応じた中心周波数の正弦波を発生させるローカル信号発生過程と、
    前記ローカル信号発生過程において発生させた前記正弦波により前記処理対象信号を周波数変換して得られた前記復調復号対象の復調値を得る復調過程と、
    前記復調復号対象の周波数帯域における重畳帯域について、前記復調過程において得られた前記復調値の信頼度をD/U比によらずに低減させる干渉抑圧過程と、
    前記干渉抑圧過程において重畳帯域について信頼度を低減させた前記復調復号対象の前記復調値の誤り訂正復号を行なう復号過程と、
    前記復号過程において誤り訂正復号された結果に誤り訂正符号を適用して符号化を行なう再符号化過程と、
    前記再符号化過程において符号化された信号を変調してレプリカ信号を生成する再変調過程と、
    前記再変調過程において生成された前記レプリカ信号を前記処理対象信号から除去して新たな処理対象信号を生成する減算過程とを有し、
    前記減算過程において生成された前記処理対象信号を用いて前記復調過程からの処理を繰り返す、
    ことを特徴とする受信方法。
JP2009260390A 2009-11-13 2009-11-13 受信装置及び受信方法 Active JP5520575B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009260390A JP5520575B2 (ja) 2009-11-13 2009-11-13 受信装置及び受信方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009260390A JP5520575B2 (ja) 2009-11-13 2009-11-13 受信装置及び受信方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011109278A JP2011109278A (ja) 2011-06-02
JP5520575B2 true JP5520575B2 (ja) 2014-06-11

Family

ID=44232313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009260390A Active JP5520575B2 (ja) 2009-11-13 2009-11-13 受信装置及び受信方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5520575B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5559520B2 (ja) * 2009-12-01 2014-07-23 日本電信電話株式会社 無線通信システム、送信装置、無線通信方法及びプログラム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004082182A1 (ja) * 2003-03-14 2004-09-23 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ofdm受信装置及びofdm受信方法
JP4380407B2 (ja) * 2004-04-27 2009-12-09 パナソニック株式会社 ブランチメトリック演算方法
US8261169B2 (en) * 2006-05-19 2012-09-04 Panasonic Corporation Wireless communication apparatus and wireless communication method
JP2008017144A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Toshiba Corp 無線受信装置および方法
WO2009110547A1 (ja) * 2008-03-05 2009-09-11 シャープ株式会社 通信システム、通信装置及び通信方法
JP5558355B2 (ja) * 2008-07-22 2014-07-23 日本電信電話株式会社 受信方法、及び、受信装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011109278A (ja) 2011-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1793507B1 (en) Method and apparatus for cancelling neighbor cell interference signals in an orthogonal frequency division multiple access system
CN101529750B (zh) 经由多个信息流进行通信的无线通信系统和方法
KR100929850B1 (ko) 광대역 무선통신시스템에서 간섭 제거 장치 및 방법
EP2348657B1 (en) Communications system, transmission device and method of communication
JP2011524711A (ja) 干渉軽減方法及びシステム
EA024829B1 (ru) Передатчик и способ передачи
EP3518484B1 (en) Transmission device, reception device, transmission method and reception method
JP2011176679A (ja) 無線通信システム、無線通信方法、送信装置、及び送信方法
JP4857330B2 (ja) マルチキャリア無線通信システム及びマルチキャリア無線通信方法
JP5487090B2 (ja) 無線信号処理方法および無線通信装置
CN113454919A (zh) 一种卫星通信系统
JP4881939B2 (ja) マルチキャリア無線通信システム及びマルチキャリア無線通信方法
JP5538841B2 (ja) 無線通信システム、受信装置、無線通信方法及び受信方法
KR101886525B1 (ko) 비직교 다중 접속 시스템에서 주파수 오프셋으로 인한 반송파간 간섭 제거 방법 및 장치
KR20070064933A (ko) 직교 주파수 다중 접속 시스템에서 인접 셀 간섭신호 제거방법 및 장치
JP5520575B2 (ja) 受信装置及び受信方法
JP5559520B2 (ja) 無線通信システム、送信装置、無線通信方法及びプログラム
JP5498767B2 (ja) 送信装置、及び送信方法
JP5470003B2 (ja) 無線通信システム、送信装置及び無線通信方法
KR102315343B1 (ko) 무선 통신 시스템에서 필터 뱅크 다중 반송파 심벌들을 송신하기 위한 장치 및 방법
CN106936750B (zh) 数据传输方法及装置
US20230412244A1 (en) Receiving apparatus, transmitting apparatus, control circuit, storage medium, reception method, and transmission method
KR20180007729A (ko) 무선 통신 시스템에서 신호를 송/수신하는 장치 및 방법
CN105743608B (zh) 解析空间频率块码的方法和装置
US10050652B2 (en) Device and method for enhancing interference rejection by treating separated signal streams as diversity branches

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121018

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130605

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130724

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131029

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5520575

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150