JP5536303B2 - 積層ゴム支承体 - Google Patents

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本発明は、積層ゴム支承体であって、特に、ゴム層と補強板とを交互に積層し、かつ上下端面にフランジ部材又は厚肉鋼板を接合してなる積層ゴムにおいて、積層ゴム体内に鉛等の弾塑性金属材料を封入して水平方向の振動を吸収する積層ゴム支承体に関する。
従来、上述のような積層ゴム支承体の積層ゴム体内の貫通孔に鉛等の弾塑性金属材料を封入するにあたって、種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、ゴム層と補強板とを交互に積層し、上下端面にフランジプレートを接合した積層ゴム支承体の貫通孔内に充填された鉛の蓋として、鉛プラグ側に凸部を有するキャッププレートが開示され、このキャッププレートに設けられた凸部の高さを適宜変更することにより、鉛に与える圧力を調整している。
また、特許文献2には、ゴム層と補強板とを交互に積層し、上下端面にフランジ部材又は厚肉鋼板を接合してなる積層ゴム支承体の貫通孔に鉛プラグを充填する挿入用金具と蓋とを兼用し、鉛プラグ側にシムプレートと金属環状体とを一体化させた円筒部材が開示され、この円筒部材、及び鉛プラグの上下端面に金属環状体を環装させる技術により、鉛プラグの球頭化現象を抑制している。
さらに、特許文献3には、鉛プラグの上下両端部に、積層ゴム体の厚肉鋼板に拘束された所定の厚さを有し、純鉛より高強度で展延性を有する金属、例えば、銅、銅合金、錫、又は錫合金を配し、鉛プラグの球頭化を防止する技術が開示されている。
鉛プラグの球頭化とは、図7(a)に示すように、上部構造物62と下部構造物63との間に配された鉛封入積層ゴム支承体61が、図7(b)に示すように、地震等の外乱により上部構造物62と下部構造物63の水平相対変形によりせん断変形を生じると、鉛封入積層ゴム支承体61の貫通孔に充填された鉛プラグ64がせん断変形し、その際、鉛プラグ64の上下面の円周端部64a、64bは、モーメントによる回転運動が生じるため、該端面部64a、64bにおいて鉛の流動変形を生じ、図7(c)に示すような形状(球頭化)となる現象である。
特に、図7(c)において、鉛封入積層ゴム支承体61のゴム層の最上層65が、鉛プラグ64の上端面64aに近接している場合には、鉛封入積層ゴム支承体61がせん断変形する際に、鉛プラグ64の上端面64a部分で流動変形しようとする鉛は、ゴム層の最上層65に膨出し易くなり、その結果、球頭化が生じる。この球頭化の程度は、ゴム層の最上層のゴムが厚いほど、また、該ゴムが軟らかいほど顕著になる。尚、この現象は、鉛プラグ64の下端面64b(図7(b)参照)においても同様に生ずる。
このような球頭化現象が鉛プラグに生じると、積層ゴム支承体の貫通孔に充填されている鉛プラグの被拘束性が失われ、図8において実線で示すような、純せん断変形を想定して定めた履歴特性が得られなくなり、破線で示すように、履歴幅の減少や徐荷剛性(戻り勾配)の減少等が生じ、エネルギー吸収の低下を引き起こすこととなる。
また、上記球頭化現象により、鉛封入積層ゴム支承体のゴム層の最上層及び最下層に過大な鉛からの圧力が加わるため、鉛の膨出具合が他のゴム層に比較して過大となり、ゴム層の最上層及び最下層に亀裂が生じ、場合によってはゴム層が破損する虞もある。
特開2001−027283号公報 特開平11−190391号公報 特許第3568586号公報
特許文献1に記載の技術は、積層ゴム支承体の貫通孔又は中空部へ鉛プラグを圧入する点においては、好ましい効果を奏するが、積層ゴム支承体に鉛プラグを圧入した鉛封入積層ゴム支承体が水平変位に伴うせん断変形を繰り返し受ける際に、鉛プラグの上下端部とキャッププレートとの当接面に生じる鉛プラグの球頭化現象を抑制することができないという問題がある。
また、特許文献2に記載の技術は、鉛プラグ側にシムプレートと金属環状体とを一体化させた円筒部材及び鉛プラグ上下端面に金属環状体を環装することにより、鉛プラグの球頭化を好ましく抑えることができる。しかし、円筒状鉛プラグのせん断方向の面積が急激に変化するため、この変化位置に応力集中が生じ、鉛プラグの側面から亀裂が生じたり、長期間にわたる繰り返しせん断や大振幅等により、鉛プラグが切断されてしまう虞があり、さらには、この切断面に球頭化現象が生じるという問題がある。また、鋳込まれた円筒状鉛プラグの上下端面を所定の寸法に段付加工する際、鉛材料は重くかつ軟らかい材料であるために、切削方法や切削条件に留意しなくてはならず、時間と手間がかかるという問題がある。
さらに、特許文献3に記載の技術によれば、球頭化を好ましく抑制できるものの、純鉛と他の金属との合金を使用するため、現行の鉛材料のみ封入する場合と比較すると手間がかかることは否めず、製造コストを上昇させる要因となる。
また、鉛プラグの球頭化現象を防止するため、フランジプレート又は厚肉鋼板の内径面と、充填された鉛プラグの外周面との接触面積を大きくする、すなわち、より厚い厚肉鋼板又はフランジプレートを使用することが考えられるが、この場合、鉛封入積層ゴム支承体の製品高さが高くなるため、積層ゴム体を成型するための金型及び成形プレスの大型化が必要となり、併せて材料費も高くなり、結果として製造コストが上昇するという問題があった。
さらに、免震装置の大きさは、施工される構造物の施工場所、例えば地下ピットの高さにも影響を与えるため、鉛封入積層ゴム支承を含めた免震装置は、同じ性能・機能を有するものであればコンパクトであることが望まれる。従って、ゴム層と補強板とを交互に積層し、下端面にフランジ部材又は厚肉鋼板を接合してなる積層ゴム支承体において、フランジプレート又は厚肉鋼板の板厚は、強度上支障がない範囲で薄い鋼板が使用される場合が多く、特に、施工スペース、コスト面からコンパクトな積層ゴム支承体を設計・製造した場合には、フランジプレート又は厚肉鋼板の内径面と充填された鉛プラグの外周面の面積が小さいため、鉛プラグの球頭化が生じる虞があった。
そこで、本願発明は、上記従来技術における問題点に鑑みてなされたものであって、積層ゴム体に用いられるフランジプレート又は厚肉鋼板の板厚を特別に厚くしなくとも、弾塑性金属材料プラグの球頭化現象を防止し、長時間の使用においても、弾塑性金属材料プラグが切断される虞もなく、弾塑性金属材料の被拘束性が保持され、弾塑性金属材料の純せん断変形を維持し、安定的な履歴特性を確保することのできる積層ゴム支承体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、積層ゴム支承体であって、ゴム層と補強板とを交互に積層した積層ゴム部の上下端面に各々フランジプレートが接合されて形成され、上下方向に貫通する貫通孔を有する積層ゴム体と、該フランジプレートの少なくともいずれか一方のフランジプレートの、前記積層ゴム部と相対向する面の反対側の面に形成された凹部に嵌合され、前記積層ゴム体の貫通孔に面する側に、該貫通孔と略々同一径の有底凹部を有するキャッププレートと、前記積層ゴム体の貫通孔及び前記キャッププレートの前記有底凹部に圧入され、全長にわたって略々同一の外径を有する円柱状の弾塑性金属材料プラグとを備え、該弾塑性金属材料プラグの外周面が前記フランジプレートの内径面、及び前記キャッププレートの有底凹部の内径面に接触することにより、前記弾塑性金属材料プラグの端面部の球頭化が防止されることを特徴とする。
そして、本発明によれば、弾塑性金属材料プラグを積層ゴム体の貫通孔及びキャッププレートの有底凹部に入し、フランジプレートの内径面だけでなく、キャッププレートの有底凹部の内径面を弾塑性金属材料プラグの外周面に接触させたため、フランジプレートの板厚を特別に厚くしなくとも、弾塑性金属材料プラグの外周面に対して広い接触面を確保することができ、弾塑性金属材料プラグの端面部の球頭化を防止することができる。また、弾塑性金属材料プラグは、全長にわたって略々同一の外径を有する円柱状に形成されているため、応力集中の生ずる箇所が存在せず、弾塑性金属材料プラグの側面から亀裂が生じたり、長期間にわたる繰り返しせん断や大振幅等により、弾塑性金属材料プラグが切断されることも防止することができる。
また、本発明は、積層ゴム支承体であって、上下構造物の各々に取り付けられる取付用
鋼板と、ゴム層と補強板とを交互に積層した積層ゴム部の上下端面に各々、前記取付用鋼
板の各々と緊結される厚肉鋼板が配されて形成され、上下方向に貫通する貫通孔を有する
積層ゴム体と、前記取付用鋼板と前記厚肉鋼板とを連結するせん断キーの少なくともいず
れか一方のせん断キーの、前記積層ゴム部の貫通孔に面する側に形成され、該貫通孔と略
々同一径の有底凹部と、前記積層ゴム体の貫通孔及び前記せん断キーの前記有底凹部に圧
入され、全長にわたって略々同一の外径を有する円柱状の弾塑性金属材料プラグとを備え
、該弾塑性金属材料プラグの外周面が前記厚肉鋼板の内径面、及び前記せん断キーの有底凹部の内径面に接触することにより、前記弾塑性金属材料プラグの端面部の球頭化が防止されることを特徴とする。
本発明によれば、弾塑性金属材料プラグを積層ゴム体の貫通孔及びせん断キーの有底凹部に入し、厚肉鋼板の内径面だけでなく、せん断キーの有底凹部の内径面を弾塑性金属材料プラグの外周面に接触させたため、厚肉鋼板の板厚を特別に厚くしなくとも、弾塑性金属材料プラグの外周面に対して広い接触面を確保することができ、弾塑性金属材料プラグの端面部の球頭化を防止することができる。また、弾塑性金属材料プラグは、全長にわたって略々同一の外径を有する円柱状に形成されているため、応力集中の生ずる箇所が存在せず、弾塑性金属材料プラグの側面から亀裂が生じたり、長期間にわたる繰り返しせん断や大振幅等により、弾塑性金属材料プラグが切断されることも防止することができる。
前記積層ゴム支承体は、前記フランジプレートと前記キャッププレートとの当接面のうち、前記積層ゴム体の上下端面と平行な当接面の間に配置され、弾性材料からなるシール部材を備えることができる。これにより、積層ゴム体が水平変形を生じた際に、流動する弾塑性金属材料がフランジプレートのキャッププレート嵌合用凹部とキャッププレートとの隙間に流れ込み、弾塑性金属材料の被拘束性が保持できなくなることを防止することが可能となる。
また、前記積層ゴム支承体は、前記厚肉鋼板と前記せん断キーとの当接面のうち、前記積層ゴム体の上下端面と平行な当接面の間に配置され、弾性材料からなるシール部材を備えることができる。これにより、積層ゴム体が水平変形を生じた際に、流動する弾塑性金属材料が厚肉鋼板のせん断キー嵌合用凹部とせん断キーとの隙間に流れ込み、弾塑性金属材料の被拘束性が保持できなくなることを防止することが可能となる。
さらに、前記積層ゴム支承体において、前記弾塑性金属材料プラグを、鉛、錫、又はそれらの合金で形成することができ、これらの金属は、積層ゴム支承体が大きな水平変形を生じても追従し、かつエネルギー吸収に優れるため、上記構造上の効果と相まって長期間の安定性と好ましい減衰効果を有する積層ゴム支承体を構成することができる。
以上のように、本発明によれば、積層ゴム体に用いられるフランジプレート又は厚肉鋼板の板厚を特別に厚くしなくとも、弾塑性金属材料プラグの球頭化現象を防止することができ、長時間の使用においても、弾塑性金属材料プラグが切断される虞もなく、弾塑性金属材料の被拘束性を保持することができ、弾塑性金属材料の純せん断変形を維持し、安定的な履歴特性を確保することのできる積層ゴム支承体を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本発明にかかる積層ゴム支承体の第1の実施の形態を示し、この積層ゴム支承体1は、いわゆるフランジ一体型であって、ゴム層4と補強板5とを交互に積層して形成された積層ゴム部6と、積層ゴム部6の上下端面に各々接合されるフランジプレート7、8とからなる積層ゴム体16と、フランジプレート7、8の各々に、弾塑性金属材料プラグ(鉛プラグ)10を封入するために備えられたキャッププレート11、12と、シール材13(図1(c)参照)等で構成される。尚、弾塑性金属材料としては、鉛、錫、又はそれらの合金等を用いることができるが、以下の説明では、弾塑性金属材料として鉛を用いるものとする。
積層ゴム部6は、図2に示すように、ゴム層4と補強板5とを交互に積層して形成され、上下方向に貫通する貫通孔9を備える。
図3に示すように、上側フランジプレート7は、鋼板により、全体が円板状に形成され、積層ゴム部6の貫通孔9と同径の貫通孔7aと、上側キャッププレート11を嵌合するための凹部7bとを備える。尚、下側フランジプレート8も、上側フランジプレート7と同様の構成を有する。
図4に示すように、キャッププレート12は、鋼板により、全体が円板状に形成され、積層ゴム部6の貫通孔9と同径の凹部12aを備える。尚、上側キャッププレート11も、下側キャッププレート12と同様の構成を有する。
図1(c)に示すように、シール材13は、弾性を有する材料でドーナツ状に形成され、上側フランジプレート7と上側キャッププレート11との間のドーナツ状の水平当接面14、及び、図示を省略するが、下側フランジプレート8と下側キャッププレート12との間のドーナツ状の水平当接面に介装される。
次に、上記構成を有する積層ゴム支承体1の製造方法について、図5を中心に参照しながら説明する。
図5(a)に示すように、貫通孔8aと凹部8bとを有する下側フランジプレート8上に、所定の厚みと平面寸法に予め加工したゴム層4と補強板5とを所定枚数交互に積層した後、その上面に上側フランジプレート7を載置し、加硫成形用金型により加硫成形を行い一体化する。
上下フランジプレート7、8のゴム層4との接着面、及び各補強板5とゴム層4との接着面には、予め加硫接着剤が塗布され、加硫成形金型での加硫により、上下フランジプレート7、8及び各補強板5は、ゴム層4と強固に接着される。加硫成形された積層ゴム体16には、垂直方向に貫通する貫通孔9が形成される。また、上下フランジプレート7、8には、キャッププレート11、12(図4参照)が嵌合する凹部7b、8bが設けられている。
次に、下側フランジプレート8の凹部8bのドーナツ状平面部8cと、下側キャッププレート12のドーナツ状平面部12bとの当接面にシール材13(図1(c)参照)を介装し、図5(b)に示すように、下側フランジプレート8の凹部8bにキャッププレート12を、凹部12aの開口面が貫通孔9側に向くように、溶接により固定する。
次に、所定の形状に仕上げられた鉛プラグ10を積層ゴム体16の上方から挿入し、下側キャッププレート12の凹部12a及び貫通孔9内に落とし込む。下側キャッププレート12に設けられた凹部12aの直径は、鉛プラグ10の直径と略々同じであり、鉛プラグ10の下端は、下側キャッププレート12の凹部12aの底面に当接する。
その後、上側フランジプレート7の凹部7bのドーナツ状平面部7cと、上側キャッププレート11のドーナツ状平面部11bとの当接面に、シール材13を介装し、上側キャッププレート11の凹部11aを鉛プラグ10の上端に冠着させ、上側キャッププレート11の凹部11aの加工面の反対側から、鉛圧入用プレス等により、上側キャッププレート11の凹部11aを介して鉛を積層ゴム体の貫通孔9へ圧入する。
鉛圧入の後、上側フランジプレート7の凹部7bに嵌合された上側キャッププレート11は、凹部11aの加工面と反対側の端周面を、上側フランジプレート7の凹部7bの端周面と溶接により固定し、鉛プラグ10は、積層ゴム体16の貫通孔9に封入される。
次に、上記のようにして製造された積層ゴム支承体1の動作について、図1を参照しながら説明する。
図1(a)に示すように、上部構造物2と下部構造物と3の間に配された積層ゴム支承体1が、図1(b)に示すように、地震等の外乱により上部構造物2と下部構造物3との水平相対変形によりせん断変形を生じると、積層ゴム支承体1の鉛プラグ10がせん断変形する。ここで、本発明では、鉛プラグ10を積層ゴム体16の貫通孔9及びキャッププレート11、12の凹部11a、12a(図5(b)参照)に封入したため、フランジプレート7、8の内径面と、キャッププレート11、12の凹部11a、12aの内径面とを、鉛プラグ10の外周面と接触させることにより、鉛プラグ10の外周面に対して広い接触面を確保することができ、鉛プラグ10の端面部の球頭化を防止することができる。
また、この際、図1(c)に示すように、上側フランジプレート7と上側キャッププレート11のドーナツ状の水平当接面14に弾性を有するシール材13を介装し、図示を省略するが、下側フランジプレート8と下側キャッププレート12とのドーナツ状の水平当接面にも前記シール材13を介装したため、積層ゴム体16が水平変形を生じた際に、流動する鉛がフランジプレート7、8の凹部7b、8bとキャッププレート11、12との隙間に流れ込み、鉛の被拘束性が保持できなくなることを防止することができる。
次に、本発明にかかる積層ゴム支承体の第2の実施の形態について、図6を参照しながら説明する。
この積層ゴム支承体31は、いわゆるボルト固定型であって、ゴム層34と補強板35とが交互に積層され、上下に厚肉鋼板39、40を有する積層ゴム体36と、上下構造物32、33に各々取り付けられる取付用鋼板37、38と、取付用鋼板37、38と厚肉鋼板39、40とを連結するとともに、弾塑性金属材料プラグ(鉛プラグ)47を封入するために備えられたせん断キー41、42と、取付用鋼板37、38と厚肉鋼板39、40とを緊結するボルト43〜46と、シール材48(図6(c)参照)等で構成される。尚、以下の説明では、弾塑性金属材料として鉛を用いるものとする。
上記構成を有する積層ゴム支承体31は、積層ゴム体36に厚肉鋼板39、40が設けられ、厚肉鋼板39、40が取付用鋼板37、38とせん断キー41、42を介して連結されていることが、第1の実施の形態と異なるが、せん断キー41、42は、鉛プラグ47を収容する凹部を備え、上記第1の実施形態における積層ゴム支承体1のキャッププレート11、12と略々同様の形状に構成される。
そこで、図6(a)に示すように、上部構造物32と下部構造物33の間に配された積層ゴム支承体31が、図6(b)に示すように、地震等の外乱により上部構造物32と下部構造物33の水平相対変形によりせん断変形を生じると、積層ゴム支承体31の鉛プラグ47がせん断変形する。ここで、本発明では、鉛プラグ47を積層ゴム体36の貫通孔50及びせん断キー41、42の凹部に封入したため、厚肉鋼板39、40の内径面と、せん断キー41、42の凹部の内径面とを、鉛プラグ47の外周面と接触させることにより、鉛プラグ47の外周面に対して広い接触面を確保することができ、鉛プラグ47の端面部の球頭化を防止することができる。
また、この際、図6(c)に示すように、上側せん断キー41と上側厚肉鋼板39との間のドーナツ状の水平当接面51と、下側せん断キー42と下側厚肉鋼板40との間のドーナツ状の水平当接面(不図示)とに、弾性を有するシール材48を介装したため、積層ゴム体36が水平変形を生じた際に、流動する鉛が厚肉鋼板39、40の凹部とせん断キー41、42との隙間に流れ込み、鉛の被拘束性が保持できなくなることを防止することができる。
本発明にかかる積層ゴム支承体の第1の実施形態を示す図であって、(a)は断面図、(b)は動作説明図、(c)は拡大断面図である。 図1の積層ゴム支承体の積層ゴム体を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。 図1の積層ゴム支承体のフランジプレートを示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線断面図である。 図1の積層ゴム支承体のキャッププレートを示す図であって、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。 図1の積層ゴム支承体の組立方法の説明図である。 本発明にかかる積層ゴム支承体の第2の実施形態を示す図であって、(a)は断面図、(b)は動作説明図、(c)は拡大断面図である。 従来の積層ゴム支承体の一例を示す図であって、(a)は断面図、(b)は動作説明図、(c)は拡大断面図である。 本発明にかかる積層ゴム支承体及び従来の積層ゴム支承体の履歴曲線を示す図である。
符号の説明
1 積層ゴム支承体
2 上部構造物
3 下部構造物
4 ゴム層
5 補強板
6 積層ゴム部
7 上側フランジプレート
7a 貫通孔
7b 凹部
7c ドーナツ状平面部
8 下側フランジプレート
8a 貫通孔
8b 凹部
8c ドーナツ状平面部
9 貫通孔
10 弾塑性金属材料プラグ(鉛プラグ)
11 上側キャッププレート
11a 凹部
11b ドーナツ状平面部
12 下側キャッププレート
12a 凹部
12b ドーナツ状平面部
13 シール材
14 水平当接面
16 積層ゴム体
31 積層ゴム支承体
32 上部構造物
33 下部構造物
34 ゴム層
35 補強板
36 積層ゴム体
37 上側取付用鋼板
38 下側取付用鋼板
39 上側厚肉鋼板
40 下側厚肉鋼板
41 上側せん断キー
42 下側せん断キー
43〜46 ボルト
47 弾塑性金属材料プラグ(鉛プラグ)
48 シール材
50 貫通孔
51 水平当接面

Claims (5)

  1. ゴム層と補強板とを交互に積層した積層ゴム部の上下端面に各々フランジプレートが接合されて形成され、上下方向に貫通する貫通孔を有する積層ゴム体と、
    該フランジプレートの少なくともいずれか一方のフランジプレートの、前記積層ゴム部と相対向する面の反対側の面に形成された凹部に嵌合され、前記積層ゴム部の貫通孔に面する側に、該貫通孔と略々同一径の有底凹部を有するキャッププレートと、
    前記積層ゴム体の貫通孔及び前記キャッププレートの前記有底凹部に圧入され、全長にわたって略々同一の外径を有する円柱状の弾塑性金属材料プラグとを備え、該弾塑性金属材料プラグの外周面が前記フランジプレートの内径面、及び前記キャッププレートの有底凹部の内径面に接触することにより、前記弾塑性金属材料プラグの端面部の球頭化が防止されることを特徴とする積層ゴム支承体。
  2. 上下構造物の各々に取り付けられる取付用鋼板と、
    ゴム層と補強板とを交互に積層した積層ゴム部の上下端面に各々、前記取付用鋼板の各々と緊結される厚肉鋼板が配されて形成され、上下方向に貫通する貫通孔を有する積層ゴム体と、
    前記取付用鋼板と前記厚肉鋼板とを連結するせん断キーの少なくともいずれか一方のせん断キーの、前記積層ゴム部の貫通孔に面する側に形成され、該貫通孔と略々同一径の有底凹部と、
    前記積層ゴム体の貫通孔及び前記せん断キーの前記有底凹部に圧入され、全長にわたって略々同一の外径を有する円柱状の弾塑性金属材料プラグとを備え、該弾塑性金属材料プラグの外周面が前記厚肉鋼板の内径面、及び前記せん断キーの有底凹部の内径面に接触することにより、前記弾塑性金属材料プラグの端面部の球頭化が防止されることを特徴とする積層ゴム支承体。
  3. 前記フランジプレートと前記キャッププレートとの当接面のうち、前記積層ゴム体の上下端面と平行な当接面の間に配置され、弾性材料からなるシール部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の積層ゴム支承体。
  4. 前記厚肉鋼板と前記せん断キーとの当接面のうち、前記積層ゴム体の上下端面と平行な当接面の間に配置され、弾性材料からなるシール部材を備えることを特徴とする請求項2に記載の積層ゴム支承体。
  5. 前記弾塑性金属材料プラグが、鉛、錫、又はそれらの合金からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の積層ゴム支承体。
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