JP5535963B2 - 劣化推定装置、劣化推定方法、及びプログラム - Google Patents

劣化推定装置、劣化推定方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、二次電池の劣化度を推定する劣化推定装置、劣化推定方法、及びプログラムに関する。
従来、二次電池の充電率は、当該二次電池の電流の積算値を当該二次電池の満充電容量で除算することで算出している。この満充電容量は、二次電池の劣化とともに減少することが分かっている。そのため、当該方法を用いる場合、当該二次電池の劣化度に基づいて充電率を算出することが好ましい。
なお、特許文献1には、二次電池の充放電に用いる電流パルスを二次電池に印加したときの応答を監視し、当該応答に基づいて当該二次電池の劣化を判定する方法が開示されている。
また、特許文献2には、開回路電圧に所定周波数の交流電位を重畳した際における応答電流の解析によって二次電池のコンダクタンス及びサセプタンスを求め、当該これらの値に基づいて当該二次電池の満充電容量を算出する技術が開示されている。
特開平10−221418号公報 特開2008−107168号公報
なお、二次電池に許容外の電圧や電流を印加すると、リミッタが動作し、有効な特性を取得することができなくなってしまう。他方、印加する電圧や電流が小さい場合、信号対雑音比が大きくなるため、推定した劣化度の誤差が大きくなってしまう。つまり、印加する電圧や電流は、ノイズの影響を抑える観点から、大きいものを用いることが好ましい。
しかしながら、二次電池は、温度やSOC(State Of Charge:充電率)や劣化状態など(第1の物理量)によってその内部抵抗が変化する。そのため、特許文献1や特許文献2に記載された劣化推定に用いることができる電圧や電流の最大値は、二次電池の状態によって異なり、劣化推定に用いる最適な電圧値や電流値を特定することが困難であった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、二次電池の劣化度を推定する劣化推定装置であって、前記二次電池の内部抵抗を変化させる要因となる前記二次電池の温度、電圧またはSOCである第1の物理量を取得する取得部と、前記第1の物理量と当該第1の物理量によって変化する前記二次電池の内部抵抗に応じた許容印加電流値との関係に基づいて、前記取得部が取得した第1の物理量に対応する許容印加電流値を求める電流値特定部と、前記電流値特定部が決定した許容印加電流値を振幅とする正負対称の波形を有する周期電流を前記二次電池に印加する周期電流印加部と、前記周期電流印加部が周期電流を印加している間に前記二次電池に生じる電圧に基づいて前記二次電池のインピーダンスを示す電圧変動幅または電流−電圧位相差である第2の物理量を算出する算出部と、前記第2の物理量と前記二次電池の劣化度との関係に基づいて、前記算出部が算出した第2の物理量を用いて前記二次電池の劣化度を推定する劣化推定部とを備えることを特徴とする。
また、本発明においては、前記電流値特定部は、推定対象となる最大の劣化度の前記二次電池の温度と許容印加電流値との関係に基づいて、前記取得部が取得した温度に対応する許容印加電流値を求めることが好ましい。
また、本発明においては、前記第1の物理量と前記第2の物理量と前記劣化度とを関連付けて記憶する推定テーブル記憶部を備え、前記劣化推定部は、前記推定テーブル記憶部が記憶する第1の物理量のうち、前記取得部が取得した第1の物理量以下でありかつ最も大きい第1の物理量と、前記推定テーブル記憶部が記憶する劣化度のうち、前記劣化推定部が前回推定した劣化度以上でありかつ最も小さい劣化度とに関連付けられた第2の物理量を前記推定テーブル記憶部から読み出し、前記推定テーブル記憶部が記憶する第1の物理量のうち、前記取得部が取得した第1の物理量以上でありかつ最も小さい第1の物理量と、前記推定テーブル記憶部が記憶する劣化度のうち、前記劣化推定部が前回推定した劣化度以下でありかつ最も大きい劣化度とに関連付けられた第2の物理量を前記推定テーブル記憶部から読み出し、それぞれ読み出した第2の物理量と劣化度とを用いて、劣化度と第2の物理量との関係を示す関数を算出し、前記算出部が算出した第2の物理量を前記関数に代入することで、劣化度を推定することが好ましい。
また、本発明においては、前記算出部は、前記周期電流を第1の周波数で印加している間に前記二次電池に生じる電圧の最大値と最小値との差を算出することで、前記第2の物理量である電圧変動量を算出し、前記周期電流印加部が周期電流を、前記第1の周波数より低い第2の周波数で1周期分印加したときに前記二次電池に生じる電圧が最大値となった時刻と前記周期電流の電流値が最大値となった時刻との差の時間を算出することで、前記第2の物理量である電流と電圧の位相差を算出し、前記劣化推定部は、前記算出部が算出した電圧変動量及び位相差のそれぞれを用いて二次電池の劣化度を算出し、それぞれの劣化度の代表値を用いて劣化度を推定することが好ましい。
また、本発明においては、前記算出部は、前記周期電流印加部が周期電流を印加している間に前記二次電池に生じる電圧の最大値と最小値との差を算出することで、前記第2の物理量である電圧変動量を算出することが好ましい。
また、本発明においては、前記算出部は、前記周期電流印加部が周期電流を1周期分印加したときに前記二次電池に生じる電圧が最大値となった時刻と前記周期電流の電流値が最大値となった時刻との差の時間を算出することで、前記第2の物理量である電流と電圧の位相差を算出することが好ましい。
また、本発明においては、前記劣化推定部が推定した劣化度が所定の閾値以上である場合に警告を発する警告部を備えることが好ましい。
また、本発明においては、前記劣化推定部が推定した劣化度を用いて前記二次電池の充電率を算出する充電率算出部を備えることが好ましい。
また、本発明は、二次電池の劣化度を推定する劣化推定方法であって、前記二次電池の内部抵抗を変化させる要因となる前記二次電池の温度、電圧またはSOCである第1の物理量を取得するステップと、前記第1の物理量と当該第1の物理量によって変化する前記二次電池の内部抵抗に応じた許容印加電流値との関係に基づいて、前記取得した第1の物理量に対応する許容印加電流値を求めるステップと、前記求めた許容印加電流値を振幅とする正負対称の波形を有する周期電流を前記二次電池に印加するステップと、前記周期電流を印加している間に前記二次電池に生じる電圧に基づいて前記二次電池のインピーダンスを示す電圧変動幅または電流−電圧位相差である第2の物理量を算出するステップと、前記第2の物理量と前記二次電池の劣化度との関係に基づいて、前記算出した第2の物理量を用いて前記二次電池の劣化度を推定するステップとを有することを特徴とする。
また、本発明は、二次電池の劣化度を推定する劣化推定装置を、前記二次電池の内部抵抗を変化させる要因となる前記二次電池の温度、電圧またはSOCである第1の物理量を取得する取得部、前記第1の物理量と当該第1の物理量によって変化する前記二次電池の内部抵抗に応じた許容印加電流値との関係に基づいて、前記取得部が取得した第1の物理量に対応する許容印加電流値を求める電流値特定部、前記電流値特定部が決定した許容印加電流値を振幅とする正負対称の波形を有する周期電流を前記二次電池に印加する周期電流印加部、前記周期電流印加部が周期電流を印加している間に前記二次電池に生じる電圧に基づいて前記二次電池のインピーダンスを示す電圧変動幅または電流−電圧位相差である第2の物理量を算出する算出部、前記第2の物理量と前記二次電池の劣化度との関係に基づいて、前記算出部が算出した第2の物理量を用いて前記二次電池の劣化度を推定する劣化推定部として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、二次電池の内部抵抗を変化させる要因となる第1の物理量に応じて、当該二次電池に印加する周期電流の振幅、すなわち印加する電流の最大値を決定している。これにより、二次電池に印加する電流の電流値が、二次電池の許容範囲内となるため、二次電池のリミッタが動作することを防ぐことができ、また印加する電流をできるだけ大きくすることができるため、推定した劣化度に含まれる誤差を小さくすることができる。
本発明の第1の実施形態による劣化推定装置の構成を示す概略ブロック図である。 印加電流とセル電池の電圧と電圧変動量との関係を示す図である。 セル電池の使用サイクル数と内部抵抗と容量変化率の関係を示す図である。 許容電流値テーブル記憶部が記憶する許容電流値テーブルとその例を示す図である。 推定テーブル記憶部が記憶する変動幅テーブルを示す図である。 第1の実施形態による劣化推定装置の動作を示すフローチャートである。 電圧変動幅に基づく劣化度の推定処理のフローチャートである。 劣化度と電圧変動値との関係を示す図である。 本発明の第2の実施形態による劣化推定装置の構成を示す概略ブロック図である。 印加電流とセル電池の電圧と電流−電圧位相差との関係を示す図である。 推定テーブル記憶部が記憶する位相差テーブルを示す図である。 第2の実施形態による劣化推定装置の動作を示すフローチャートである。 電流−電圧位相差に基づく劣化度の推定処理のフローチャートである。 本発明の第3の実施形態による劣化推定装置の構成を示す概略ブロック図である。 第3の実施形態による劣化推定装置の動作を示すフローチャートである。
《第1の実施形態》
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による劣化推定装置100の構成を示す概略ブロック図である。なお、図1において実線は情報の流れを示し、破線は電気の流れを示す。
劣化推定装置100は、劣化推定の対象となる組電池10の劣化度を推定する装置である。なお、本実施形態による劣化推定装置100では、セル電池11の劣化度を0%から25%までの範囲で推定する。つまり、劣化度25%は、本実施形態において推定対象となる劣化度の最大値である。また、組電池10は、リチウムイオン電池等からなり、単一のセル電池11、または複数のセル電池11(二次電池)を直列に、あるいは並列に接続した電池ブロックから構成される。
劣化推定装置100は、温度取得部101、電圧取得部102、電流取得部103、許容電流値テーブル記憶部104、電流値特定部105、周期電流印加部106、推定テーブル記憶部107、劣化推定部108(算出部)、警告部109、SOC演算部110、劣化度記憶部111を備える。
温度取得部101は、セル電池11それぞれの温度(第1の物理量)を取得する。
電圧取得部102は、セル電池11それぞれにかかる電圧の電圧値(第1の物理量)を取得する。
電流取得部103は、組電池10の充放電による電流の電流値を取得する。
許容電流値テーブル記憶部104は、劣化度25%(本実施形態による劣化推定装置100が扱う最大の劣化度)のセル電池11における、温度とSOCと許容印加電流値との関係を示す許容電流値テーブルを記憶する。なお、許容印加電流値とは、セル電池11に印加してもリミッタが作動しない電流の最大値を示す。
電流値特定部105は、電圧取得部102が取得した電圧値に基づいてセル電池11のSOCを算出し、当該SOCと温度取得部101が取得した温度とに関連付けられた許容印加電流値を、許容電流値テーブル記憶部104から読み出すことで、セル電池11に印加する電流の電流値を特定する。
周期電流印加部106は、電流値特定部105が特定した電流値を振幅とする正弦波(周期電流)を、セル電池11に印加する。
図2は、印加電流とセル電池11の電圧と電圧変動量との関係を示す図である。
推定テーブル記憶部107は、劣化度の異なるセル電池11における、温度とSOCと電圧変動幅(第2の物理量)との関係を示す変動幅テーブルを記憶する。ここで、電圧変動幅とは、周期電流印加部106が正弦波の印加電流をセル電池11に印加したときに発生する電圧の最大値(図2(a))と、電圧の最小値(図2(b))との差を示す。
劣化推定部108は、電圧取得部102が取得した電圧値からセル電池11の電圧変動幅を算出し、算出した電圧変動幅と推定テーブル記憶部107が記憶する情報とを用いてセル電池11の劣化度を推定する。
警告部109は、劣化推定部108が推定した劣化度が所定の閾値以上である場合に、警告情報をディスプレイ等に表示させる。
SOC演算部110は、劣化推定部108が推定した劣化度を用いてセル電池11のSOCを演算する。
劣化度記憶部111は、劣化推定部108が推定した劣化度を記憶する。
ここで、電圧変動量を用いてセル電池11の劣化度を推定することができる理由について説明する。
図3は、セル電池11の使用サイクル数と内部抵抗と容量変化率の関係を示す図である。
図3に示すように、セル電池11の使用サイクル数が増えるほど、当該セル電池11の劣化は進み、同時に内部抵抗は増加していく。内部抵抗が増加するということは、すなわちセル電池11のレジスタンスが増加するということであり、これにより印加電流対電圧比が高くなる。このことから、正弦波の印加電流を印加したときのセル電池11の電圧変動幅から内部抵抗を特定することができ、内部抵抗から容量変化率を特定することができる。つまり、電圧変動量を用いてセル電池11の劣化度を推定することができることとなる。
次に、許容電流値テーブル記憶部104及び推定テーブル記憶部107が記憶する情報について説明する。
図4は、許容電流値テーブル記憶部104が記憶する許容電流値テーブルとその例を示す図である。
許容電流値テーブル記憶部104は、図4(a)に示すように、劣化度25%のセル電池11におけるSOC(20%〜80%)、OCV(Open Circuit Voltage:開放電圧)(V〜V)、及び温度(50℃〜−10℃)と許容印加電流値(I50−20〜I−10−80)との関係を示す許容電流値テーブルを記憶している。つまり、あるセル電池11のSOCまたはOCVと温度によって、劣化度25%のセル電池11における許容印加電流値を特定することができる。例えば、SOCが50%で温度が20℃である場合、許容印加電流値は、I20−50である。なお、許容電流値テーブルは、予め推定対象のセル電池11と同種のセル電池11を25%劣化させ、当該劣化させたセル電池11を用いて各SOC(OCV)と各温度とに対応する許容印加電流値を求めることで、作成しておく。
なお、許容電流値テーブルの具体例としては、図4(b)に示すような値となる。ここで、許容電流値テーブルの作成方法を説明する。まず、電池許容電流の最大値を決定し、当該電池許容電流の最大値に基づいて印加する周期電流の振幅の最大値(すなわち許容印加電流値)を決定する。図4(b)に示す例では、電池許容電流の最大値を300Aとし、許容印加電流値を、25%劣化による内部抵抗の増加を鑑みて100Aとしている。次に、最良条件における許容印加電流値を決定した許容印加電流値に決定する。図4(b)に示す例では、SOC50%、温度25℃の状態を最良条件とし、当該最良条件における許容印加電流値を100Aとしている。そして、他の条件での許容印加電流値を決定していくことで、許容電流値テーブルを作成する。なお、本実施形態では10%、10℃刻みであるが、SOCと温度の感覚はできるだけ小さくして許容電流値テーブルを作成することが好ましい。
図5は、推定テーブル記憶部107が記憶する変動幅テーブルを示す図である。
推定テーブル記憶部107は、図5に示すように、複数の異なる劣化度(0%〜25%)のセル電池11におけるSOC(20%〜80%)、OCV(V〜V)、及び温度(50℃〜−10℃)と電圧変動幅(V50−20〜V−10−80)との関係を示す変動幅テーブルを記憶している。なお、本実施形態において推定テーブル記憶部107は、図3においてプロットした「劣化なし」、「5%劣化」、「10%劣化」、「15%劣化」、「20%劣化」、「25%劣化」の6つの劣化度に関連付けて変動幅テーブルを記憶する。
推定テーブル記憶部107が変動幅テーブルを記憶することで、あるセル電池11のSOCまたはOCVと温度と電圧変動幅とによって、セル電池11の劣化度を特定することができる。例えば、SOCが50%で温度が20℃であり、電圧変動幅が0.15Vである場合、変動幅テーブルのうちV20−50が0.15Vを示すものに関連付けられた劣化度が、当該セル電池11の劣化度である。
なお、変動幅テーブルは、予め推定対象のセル電池11と同種のセル電池11を0%〜25%劣化させ、当該劣化させたそれぞれのセル電池11に、図4(a)に示す許容印加電流値を振幅とする周期電流を印加することで、各SOC(OCV)と各温度とに対応する電圧変動幅を求めて作成しておく。
なお、例えば図4(b)に示す例を用いると、セル電池11の温度が−10℃以上0℃未満である場合、変動幅テーブルの−10℃に関連付けられた電圧変動幅と劣化度の関係、及び変動幅テーブルの0℃に関連付けられた電圧変動幅と劣化度の関係を用いて劣化度の推定を行う必要がある。この場合、それぞれの電圧変動幅と劣化度の関係は、25Aの振幅を有する周期電流で求められている必要がある。他方、セル電池11の温度が0℃以上10℃未満であり許容印加電流値が50Aである場合、変動幅テーブルの0℃に関連付けられた電圧変動幅と劣化度の関係、及び変動幅テーブルの10℃に関連付けられた電圧変動幅と劣化度の関係を用いて劣化度の推定を行う必要がある。この場合、それぞれの電圧変動幅と劣化度の関係は、50Aの振幅を有する周期電流で求められている必要がある。つまり、変動幅テーブルの0℃に関連付けられた電圧変動幅と劣化度の関係は、25Aの振幅を有する周期電流と、50Aの振幅を有する周期電流とのそれぞれを用いて求めておく必要がある。
そのため、推定テーブル記憶部107は、許容電流値テーブルに格納された温度と当該温度の直下の温度に関連付けられたそれぞれの許容印加電流値を用いて別個に変動幅テーブルを作成しておく。
なお、本明細書において「直下の」とは、テーブルなどに記憶されている値のうち、比較対象となる値以下でありかつ最も大きい値のことを示す。即ち、「許容電流値テーブルにおける温度Aの直下の温度」とは、許容電流値テーブルに格納された温度のうち、温度A以下でありかつ最大の温度のことを指す。同様に、本明細書において「直上の」とは、テーブルなどに記憶されている値のうち、比較対象となる値以上でありかつ最も小さい値のことを示す。
次に、第1の実施形態による劣化推定装置100の動作について説明する。
図6は、第1の実施形態による劣化推定装置100の動作を示すフローチャートである。
まず、劣化推定装置100が起動すると、劣化推定装置100は、組電池10を構成するセル電池11のうち劣化度の推定を行うものを1つ選択する(ステップS1)。なお、劣化推定装置100は、以降の処理をセル電池11毎に実施する。
電流取得部103は、現在時刻からの経過時間の測定を開始する(ステップS2)。次に、電流取得部103は、組電池10から流出する電流の電流値を測定し、当該電流値が所定の電流値範囲内であるか否かを判定する(ステップS3)。なお、所定の電流値範囲とは、組電池10が静定状態であるとみなすことができるときの電流値の範囲である。電流取得部103は、電流値が所定の電流値範囲内にないと判定した場合(ステップS3:NO)、ステップS2に戻って経過時間の測定をリセットし、電流値の監視を継続する。
他方、電流取得部103は、電流値が所定の電流値範囲内にあると判定した場合(ステップS3:YES)、ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS4)。ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過していない場合(ステップS4:NO)、ステップS3に戻り、電流値の監視を継続する。他方、ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過した場合(ステップS4:YES)、電圧取得部102は、ステップS1で選択したセル電池11の電圧値を取得する(ステップS5)。
次に、電流値特定部105は、取得した電圧値からセル電池11のSOCを特定する(ステップS6)。なお、SOCの特定は、予め取得したおいたセル電池11の開放電圧とSOCとの関係を示すテーブルなどから読み出すことで行うと良い。次に、温度取得部101は、ステップS1で選択したセル電池11の温度を取得する(ステップS7)。そして、電流値特定部105は、ステップS6で特定したSOC及びステップS7で取得した温度に関連付けられた許容印加電流値を許容電流値テーブル記憶部104から読み出すことで、セル電池11に印加する電流値を特定する(ステップS8)。なお、許容電流値テーブル記憶部104が記憶するSOCが、ステップS6で特定したSOCと一致しない場合は、許容電流値テーブルにおける、特定したSOCの直下のSOCに関連付けられた許容印加電流値を読み出す。同様に、許容電流値テーブル記憶部104が記憶する温度が、ステップS7で取得した温度と一致しない場合は、許容電流値テーブルにおける、取得した温度の直下の温度に関連付けられた許容印加電流値を読み出す。次に、劣化推定装置100は、電圧変動幅に基づく劣化度の推定処理を行う(ステップS9)。
図7は、電圧変動幅に基づく劣化度の推定処理のフローチャートである。
電圧変動幅に基づく劣化度の推定処理を開始すると、周期電流印加部106は、ステップS1で選択したセル電池11に、電流値特定部105が特定した電流値を振幅とする正弦波の周期電流を1サイクル以上のサイクル数で印加を開始する(ステップS501)。なお、周期電流印加部106が印加する周期電流の周波数には、分極減少の影響を受けない周波数(第1の周波数)を用いることが好ましい。周期電流印加部106が周期電流の印加を開始すると、電圧取得部102は、ステップS1で選択したセル電池11の電圧値を取得する(ステップS502)。なお、取得した電圧値は、劣化推定部108に通知される。劣化推定部108は、周期電流印加部106による周期電流の印加が終了したか否かを判定する(ステップS503)。周期電流の印加が終了していない場合(ステップS503:NO)、ステップS502に戻り、電圧値の取得を継続する。
他方、周期電流の印加が終了した場合(ステップS503:YES)、劣化推定部108は、電圧取得部102がステップS502で取得した電圧値の移動平均値を算出する(ステップS504)。このように電圧値の移動平均値を算出することで、電圧取得部102が取得した電圧値に含まれるノイズを低減することができる。次に、劣化推定部108は、電圧値の移動平均値の最大値と最小値との差を算出することで電圧変動幅を算出する(ステップS505)。
図8は、劣化度と電圧変動値との関係を示す図である。
ここで、図8を用いながら劣化推定部108による劣化度の推定処理について説明する。なお、以下の説明では、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11の劣化度として「10%劣化」を記憶しており、ステップS6で特定したSOCの直下のSOCが25%、ステップS7で特定した温度の直下の温度が25℃である例を用いて説明を行う。
劣化推定部108は、推定テーブル記憶部107が記憶する電圧変動幅のうち、ステップS6で特定したSOCの直下のSOC(20%)と、ステップS7で特定した温度の直下の温度(20℃)と、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11に関連付けて記憶する劣化度の直上の劣化度(15%劣化)に関連付けられた電圧変動幅(図8(a))を読み出す(ステップS506)。次に、劣化推定部108は、推定テーブル記憶部107が記憶する電圧変動幅のうち、ステップS6で特定したSOCの直下のSOC(20%)と、ステップS7で特定した温度の直上の温度(30℃)と、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11に関連付けて記憶する劣化度の直下の劣化度(10%劣化)に関連付けられた電圧変動幅(図8(b))を読み出す(ステップS507)。次に、劣化推定部108は、ステップS506で読み出した「直下のSOC」、「直下の温度」及び「直上の劣化度」に関連付けられた電圧変動幅(図8(a))と、ステップS507で読み出した「直下のSOC」、「直上の温度」及び「直下の劣化度」に関連付けられた電圧変動幅(図8(b))とを用いて、劣化度と電圧変動幅との関係を示す一次関数(図8(f))を導出する(ステップS508)。なお、ステップS508で導出した関数は、ステップS1で選択したセル電池11が「直下のSOC」である場合の劣化度と電圧変動幅との関係を示す関数となる。
次に、劣化推定部108は、推定テーブル記憶部107が記憶する電圧変動幅のうち、ステップS6で特定したSOCの直上のSOC(30%)と、ステップS7で特定した温度の直下の温度(20℃)と、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11に関連付けて記憶する劣化度の直上の劣化度(15%劣化)に関連付けられた電圧変動幅(図8(c))を読み出す(ステップS509)。次に、劣化推定部108は、推定テーブル記憶部107が記憶する電圧変動幅のうち、ステップS6で特定したSOCの直上のSOC(30%)と、ステップS7で特定した温度の直上の温度(30℃)と、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11に関連付けて記憶する劣化度の直下の劣化度(10%劣化)に関連付けられた電圧変動幅(図8(d))を読み出す(ステップS510)。次に、劣化推定部108は、ステップS509で読み出した「直上のSOC」、「直下の温度」及び「直上の劣化度」に関連付けられた電圧変動幅(図8(c))と、ステップS510で読み出した「直上のSOC」、「直上の温度」及び「直下の劣化度」に関連付けられた電圧変動幅(図8(d))とを用いて、劣化度と電圧変動幅との関係を示す一次関数(図8(g))を導出する(ステップS511)。なお、ステップS511で導出した関数は、ステップS1で選択したセル電池11が「直上のSOC」である場合の劣化度と電圧変動幅との関係を示す関数となる。
次に、劣化推定部108は、ステップS508で導出した関数(図8(f))とステップS511で導出した関数(図8(g))とに、ステップS505で算出した電圧変動幅を代入することで、それぞれの劣化度を算出し、双方の劣化度の平均をとることで、ステップS1で選択したセル電池11の劣化度を推定する(ステップS512)。これにより、劣化推定部108は、電圧変動幅に基づく劣化度の推定処理を終了し、メインルーチンに戻る。
なお、劣化度が増加することで、電圧変動幅は放物線状に増加することが分かっている。そのため、上記方法を用いて劣化度の算出を行う場合、ステップS508で導出する関数とステップS511で導出する関数は、劣化度が高くなるほど係数が大きくなる(傾きが急になる)。したがって、双方の関数から算出される劣化度の差は、セル電池11の劣化度が高いほど小さくなるため、セル電池11の劣化度が高いほど、推定される劣化度の精度が高くなる。
図6に戻り、ステップS9の電圧変動幅に基づく劣化度の推定処理が終了すると、劣化推定装置100は、全てのセル電池11に対してステップS2〜ステップS9の処理を繰り返す。
全てのセル電池11に対しての処理を終了すると、劣化推定部108は、推定した各セル電池11の劣化度をそれぞれ劣化度記憶部111に記録する(ステップS10)。次に、警告部109は、劣化推定部108が推定した劣化度の中に、所定の閾値を越えるものがあるか否かを判定する(ステップS11)。警告部109は、所定の閾値を超える劣化度を有するセル電池11があると判定した場合(ステップS11:YES)、当該セル電池11の識別情報とともに交換を促す警告メッセージを表示する(ステップS12)。また、SOC演算部110は、劣化推定部108が推定した劣化度と電流取得部103が取得した電流の積算値とを用いてセル電池11各々のSOCを算出する(ステップS13)。これにより、SOC演算部110は、セル電池11の劣化を考慮したSOCの算出を行うことができる。
このように、本実施形態によれば、セル電池11の内部抵抗を変化させる要因となるSOC及び温度に応じて、セル電池11に印加する周期電流の振幅、すなわち印加する電流の最大値を決定している。これにより、セル電池11に印加する電流が、セル電池11の許容範囲内となるため、セル電池11のリミッタが動作することを防ぐことができ、また印加する電流をできるだけ大きくすることができるため、推定した劣化度に含まれる誤差を小さくすることができる。
また、本実施形態によれば、電流値特定部105は、推定対象となる最大の劣化度(25%劣化)のセル電池11の温度と許容印加電流値との関係に基づいて、許容印加電流値を求める。これにより、セル電池11の劣化度が推定対象となる劣化度であれば、リミッタを動作させずに劣化度の推定を行うことができる。他方、セル電池11の劣化度が推定対象となる劣化度以上であった場合、リミッタが動作するが、これによりセル電池11の劣化度が高いためにセル電池11を交換すべきであることが分かる。
なお、本実施形態では、推定対象となる最大の劣化度のセル電池11の温度と許容印加電流値との関係に基づいて、許容印加電流値を求める場合を説明したが、これに限られない。例えば、初回の実行時のみ推定対象となる最大の劣化度のセル電池11の温度と許容印加電流値との関係に基づいて許容印加電流値を求め、以降の処理において、劣化度記憶部111が記憶する劣化度の直上の劣化度のセル電池11の温度と許容印加電流値との関係に基づいて、許容印加電流値を求めるようにしても良い。この場合、印加する電流をさらに大きくすることができるため、推定した劣化度に含まれる誤差をさらに小さくすることができる。
《第2の実施形態》
第1の実施形態では、電圧変動幅を用いて劣化度を推定する例について説明したが、第2の実施形態では、電流−電圧位相差を用いて劣化度を推定する例について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態による劣化推定装置200の構成を示す概略ブロック図である。
第2の実施形態による劣化推定装置200は、第1の実施形態による劣化推定装置100と、推定テーブル記憶部207が記憶する情報及び、劣化推定部208の動作が異なる。
図10は、印加電流とセル電池11の電圧と電流−電圧位相差との関係を示す図である。
推定テーブル記憶部207は、劣化度の異なるセル電池11における、温度とSOCと電流−電圧位相差(第2の物理量)との関係を示す位相差テーブルを記憶する。ここで、電流−電圧位相差とは、周期電流印加部106が正弦波をセル電池11に印加したときに発生する電圧の電圧値が最大となる時刻(図10(a))と、周期電流印加部106が印加した正弦波の電流値が最大となる時刻(図10(b))との差の時間を示す。
ここで、電流−電圧位相差を用いてセル電池11の劣化度を推定することができる理由について説明する。
図3に示すように、セル電池11の使用サイクル数が増えるほど、当該セル電池11の劣化は進み、同時に内部抵抗は増加していく。内部抵抗が増加するということは、すなわちリアクタンスが増加するということであり、電流と電圧との位相差が大きくなる。このことから、電流−電圧位相差及び電圧変動量から内部抵抗を特定することができ、内部抵抗から容量変化率を特定することができる。つまり、電流−電圧位相差を用いてセル電池11の劣化度を推定することができることとなる。
図11は、推定テーブル記憶部207が記憶する位相差テーブルを示す図である。
推定テーブル記憶部207は、図11に示すように、複数の異なる劣化度(0%〜25%)のセル電池11におけるSOC(20%〜80%)、OCV(V〜V)、及び温度(50℃〜−10℃)と電流−電圧位相差(ΔP50−20〜ΔP−10−80)との関係を示す位相差テーブルを記憶している。なお、本実施形態において推定テーブル記憶部207は、図3においてプロットした「劣化なし」、「5%劣化」、「10%劣化」、「15%劣化」、「20%劣化」、「25%劣化」の6つの劣化度に関連付けて位相差テーブルを記憶する。
推定テーブル記憶部207が位相差テーブルを記憶することで、あるセル電池11のSOCまたはOCVと温度と電流−電圧位相差とによって、セル電池11の劣化度を特定することができる。例えば、SOCが50%で温度が20℃であり、電流−電圧位相差が10ミリ秒である場合、位相差テーブルのうちΔP20−50が10ミリ秒を示すものに関連付けられた劣化度が、当該セル電池11の劣化度である。
なお、位相差テーブルは、予め推定対象のセル電池11と同種のセル電池11を0%〜25%劣化させ、当該劣化させたそれぞれのセル電池11に、図4(a)に示す許容印加電流値を振幅とする周期電流を印加することで、各SOC(OCV)と各温度とに対応する電流−電圧位相差を求めて作成しておく。
なお、例えば図4(b)に示す例を用いると、セル電池11の温度が−10℃以上0℃未満である場合、位相差テーブルの−10℃に関連付けられた電流−電圧位相差と劣化度の関係、及び位相差テーブルの0℃に関連付けられた電流−電圧位相差と劣化度の関係を用いて劣化度の推定を行う必要がある。この場合、それぞれの電流−電圧位相差と劣化度の関係は、25Aの振幅を有する周期電流で求められている必要がある。他方、セル電池11の温度が0℃以上10℃未満である場合、位相差テーブルの0℃に関連付けられた電流−電圧位相差と劣化度の関係、及び位相差テーブルの10℃に関連付けられた電流−電圧位相差と劣化度の関係を用いて劣化度の推定を行う必要がある。この場合、それぞれの電流−電圧位相差と劣化度の関係は、50Aの振幅を有する周期電流で求められている必要がある。つまり、位相差テーブルの0℃に関連付けられた電流−電圧位相差と劣化度の関係は、25Aの振幅を有する周期電流と、50Aの振幅を有する周期電流とのそれぞれを用いて求めておく必要がある。
そのため、推定テーブル記憶部207は、許容電流値テーブルに格納された温度と当該温度の直下の温度に関連付けられたそれぞれの許容印加電流値を用いて別個に位相差テーブルを作成しておく。
次に、第2の実施形態による劣化推定装置200の動作について説明する。
図12は、第2の実施形態による劣化推定装置200の動作を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態と同じ動作をする部分については、同じ符号を用いて説明する。
まず、劣化推定装置200が起動すると、劣化推定装置200は、組電池10を構成するセル電池11のうち劣化度の推定を行うものを1つ選択する(ステップS1)。なお、劣化推定装置200は、以降の処理をセル電池11毎に実施する。
電流取得部103は、現在時刻からの経過時間の測定を開始する(ステップS2)。次に、電流取得部103は、組電池10から流出する電流の電流値を測定し、当該電流値が所定の電流値範囲内であるか否かを判定する(ステップS3)。電流取得部103は、電流値が所定の電流値範囲内にないと判定した場合(ステップS3:NO)、ステップS2に戻って経過時間の測定をリセットし、電流値の監視を継続する。
他方、電流取得部103は、電流値が所定の電流値範囲内にあると判定した場合(ステップS3:YES)、ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS4)。ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過していない場合(ステップS4:NO)、ステップS3に戻り、電流値の監視を継続する。他方、ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過した場合(ステップS4:YES)、電圧取得部102は、ステップS1で選択したセル電池11の電圧値を取得する(ステップS5)。
次に、電流値特定部105は、取得した電圧値からセル電池11のSOCを特定する(ステップS6)。次に、温度取得部101は、ステップS1で選択したセル電池11の温度を取得する(ステップS7)。そして、電流値特定部105は、ステップS6で特定したSOC及びステップS7で取得した温度に関連付けられた許容印加電流値を許容電流値テーブル記憶部104から読み出すことで、セル電池11に印加する電流値を特定する(ステップS8)。次に、劣化推定装置200は、電流−電圧位相差に基づく劣化度の推定処理を行う(ステップS109)。
図13は、電流−電圧位相差に基づく劣化度の推定処理のフローチャートである。
電流−電圧位相差に基づく劣化度の推定処理を開始すると、周期電流印加部106は、ステップS1で選択したセル電池11に、電流値特定部105が特定した電流値を振幅とする正弦波の周期電流を1サイクル以上のサイクル数で印加を開始する(ステップS601)。なお、周期電流印加部106が印加する周期電流の周波数には、分極減少の影響を受ける周波数(第1の実施形態で用いた周波数より低い周波数:第2の周波数)を用いることが好ましい。周期電流印加部106が周期電流の印加を開始すると、電圧取得部102は、ステップS1で選択したセル電池11の電圧値を取得し、電流取得部103は、ステップS1で選択したセル電池11の電流値を取得する(ステップS602)。なお、取得した電圧値及び電流値は、劣化推定部208に通知される。劣化推定部208は、周期電流印加部106による周期電流の印加が終了したか否かを判定する(ステップS603)。周期電流の印加が終了していない場合(ステップS603:NO)、ステップS602に戻り、電圧値及び電流値の取得を継続する。
他方、周期電流の印加が終了した場合(ステップS603:YES)、劣化推定部208は、電圧取得部102がステップS502で取得した電圧値及び電流取得部103がステップS502で取得した電流値の移動平均値を算出する(ステップS604)。このように電圧値及び電流値の移動平均値を算出することで、電圧取得部102が取得した電圧値及び電流取得部103が取得した電流に含まれるノイズを低減することができる。次に、劣化推定部208は、周期電流1サイクルにおける電圧値が最大となった時刻と、電流値が最大となった時刻との差を算出することで電流−電圧位相差を算出する(ステップS605)。なお、周期電流を複数サイクル印加した場合、劣化推定部208は、サイクル毎に電流−電圧位相差を算出し、その平均値を算出する。
次に、劣化推定部208は、推定テーブル記憶部207が記憶する電流−電圧位相差のうち、ステップS6で特定したSOCの直下のSOCと、ステップS7で特定した温度の直下の温度と、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11に関連付けて記憶する劣化度の直上の劣化度に関連付けられた電流−電圧位相差を読み出す(ステップS606)。次に、劣化推定部208は、推定テーブル記憶部207が記憶する電流−電圧位相差のうち、ステップS6で特定したSOCの直下のSOCと、ステップS7で特定した温度の直上の温度と、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11に関連付けて記憶する劣化度の直下の劣化度に関連付けられた電流−電圧位相差を読み出す(ステップS607)。次に、劣化推定部208は、ステップS606で読み出した「直下のSOC」、「直下の温度」及び「直上の劣化度」に関連付けられた電流−電圧位相差と、ステップS607で読み出した「直下のSOC」、「直上の温度」及び「直下の劣化度」に関連付けられた電流−電圧位相差とを用いて、劣化度と電流−電圧位相差との関係を示す関数を導出する(ステップS608)。なお、ステップS608で導出した関数は、ステップS1で選択したセル電池11が「直下のSOC」である場合の劣化度と電流−電圧位相差との関係を示す関数となる。
次に、劣化推定部208は、推定テーブル記憶部207が記憶する電流−電圧位相差のうち、ステップS6で特定したSOCの直上のSOCと、ステップS7で特定した温度の直下の温度と、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11に関連付けて記憶する劣化度の直上の劣化度に関連付けられた電流−電圧位相差を読み出す(ステップS609)。次に、劣化推定部208は、推定テーブル記憶部207が記憶する電流−電圧位相差のうち、ステップS6で特定したSOCの直上のSOCと、ステップS7で特定した温度の直上の温度と、劣化度記憶部111がステップS1で選択したセル電池11に関連付けて記憶する劣化度の直下の劣化度に関連付けられた電流−電圧位相差を読み出す(ステップS610)。次に、劣化推定部208は、ステップS609で読み出した「直上のSOC」、「直下の温度」及び「直上の劣化度」に関連付けられた電流−電圧位相差と、ステップS610で読み出した「直上のSOC」、「直上の温度」及び「直下の劣化度」に関連付けられた電流−電圧位相差とを用いて、劣化度と電流−電圧位相差との関係を示す関数を導出する(ステップS611)。なお、ステップS611で導出した関数は、ステップS1で選択したセル電池11が「直上のSOC」である場合の劣化度と電流−電圧位相差との関係を示す関数となる。
次に、劣化推定部208は、ステップS608で導出した関数とステップS611で導出した関数とに、ステップS605で算出した電流−電圧位相差を代入することで、それぞれの劣化度を算出し、双方の劣化度の平均をとることで、ステップS1で選択したセル電池11の劣化度を推定する(ステップS612)。これにより、劣化推定部208は、電流−電圧位相差に基づく劣化度の推定処理を終了し、メインルーチンに戻る。
なお、劣化度が増加することで、電流−電圧位相差は放物線状に増加することが分かっている。そのため、上記方法を用いて劣化度の算出を行う場合、ステップS608で導出する関数とステップS611で導出する関数は、劣化度が高くなるほど係数が大きくなる(傾きが急になる)。したがって、双方の関数から算出される劣化度の差は、セル電池11の劣化度が高いほど小さくなるため、セル電池11の劣化度が高いほど、推定される劣化度の精度が高くなる。
図12に戻り、ステップS109の電流−電圧位相差に基づく劣化度の推定処理が終了すると、劣化推定装置200は、全てのセル電池11に対してステップS2〜ステップS109の処理を繰り返す。
全てのセル電池11に対しての処理を終了すると、劣化推定部208は、推定した各セル電池11の劣化度をそれぞれ劣化度記憶部111に記録する(ステップS10)。次に、警告部109は、劣化推定部208が推定した劣化度の中に、所定の閾値を越えるものがあるか否かを判定する(ステップS11)。警告部109は、所定の閾値を超える劣化度を有するセル電池11があると判定した場合(ステップS11:YES)、当該セル電池11の識別情報とともに交換を促す警告メッセージを表示する(ステップS12)。また、SOC演算部110は、劣化推定部208が推定した劣化度と電流取得部103が取得した電流の積算値とを用いてセル電池11各々のSOCを算出する(ステップS13)。
このように、本実施形態によれば、電流−電圧位相差を用いてセル電池11の劣化度を推定することができる。
《第3の実施形態》
第1の実施形態では、電圧変動幅を用いて劣化度を推定する例について説明し、第2の実施形態では、電流−電圧位相差を用いて劣化度を推定する例について説明したが、第3の実施形態では、電圧変動幅と電流−電圧位相差の双方を用いて劣化度の推定を行う例について説明する。
図14は、本発明の第3の実施形態による劣化推定装置300の構成を示す概略ブロック図である。
第3の実施形態による劣化推定装置200は、第1の実施形態による劣化推定装置100と、推定テーブル記憶部307が記憶する情報及び、劣化推定部308の動作が異なる。
推定テーブル記憶部307は、図5に示す変動幅テーブルと、図11に示す位相差テーブルとを記憶する。
次に、第3の実施形態による劣化推定装置300の動作について説明する。
図15は、第3の実施形態による劣化推定装置300の動作を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態、第2の実施形態と同じ動作をする部分については、同じ符号を用いて説明する。
まず、劣化推定装置300が起動すると、劣化推定装置300は、組電池10を構成するセル電池11のうち劣化度の推定を行うものを1つ選択する(ステップS1)。なお、劣化推定装置300は、以降の処理をセル電池11毎に実施する。
電流取得部103は、現在時刻からの経過時間の測定を開始する(ステップS2)。次に、電流取得部103は、組電池10から流出する電流の電流値を測定し、当該電流値が所定の電流値範囲内であるか否かを判定する(ステップS3)。電流取得部103は、電流値が所定の電流値範囲内にないと判定した場合(ステップS3:NO)、ステップS2に戻って経過時間の測定をリセットし、電流値の監視を継続する。
他方、電流取得部103は、電流値が所定の電流値範囲内にあると判定した場合(ステップS3:YES)、ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過したか否かを判定する(ステップS4)。ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過していない場合(ステップS4:NO)、ステップS3に戻り、電流値の監視を継続する。他方、ステップS2から計測している経過時間が所定時間を経過した場合(ステップS4:YES)、電圧取得部102は、ステップS1で選択したセル電池11の電圧値を取得する(ステップS5)。
次に、電流値特定部105は、取得した電圧値からセル電池11のSOCを特定する(ステップS6)。次に、温度取得部101は、ステップS1で選択したセル電池11の温度を取得する(ステップS7)。そして、電流値特定部105は、ステップS6で特定したSOC及びステップS7で取得した温度に関連付けられた許容印加電流値を許容電流値テーブル記憶部104から読み出すことで、セル電池11に印加する電流値を特定する(ステップS8)。次に、劣化推定装置300は、電圧変動幅に基づく劣化度の推定処理を行う(ステップS9)。なお、電圧変動幅に基づく劣化度の推定処理の詳細は、第1の実施形態で説明したとおりである。
次に、劣化推定装置300は、電流−電圧位相差に基づく劣化度の推定処理を行う(ステップS109)。なお、電流−電圧位相差に基づく劣化度の推定処理の詳細は、第2の実施形態で説明したとおりである。
次に、劣化推定部308は、電圧変動幅に基づいて推定した劣化度と電流−電圧位相差に基づいて推定した劣化度との平均値を算出し、当該平均値をステップS1で選択したセル電池11の劣化度と推定する(ステップS200)。以降、劣化推定装置300は、全てのセル電池11に対してステップS2〜ステップS200の処理を繰り返す。
全てのセル電池11に対しての処理を終了すると、劣化推定部308は、推定した各セル電池11の劣化度をそれぞれ劣化度記憶部111に記録する(ステップS10)。次に、警告部109は、劣化推定部308が推定した劣化度の中に、所定の閾値を越えるものがあるか否かを判定する(ステップS11)。警告部109は、所定の閾値を超える劣化度を有するセル電池11があると判定した場合(ステップS11:YES)、当該セル電池11の識別情報とともに交換を促す警告メッセージを表示する(ステップS12)。また、SOC演算部110は、劣化推定部308が推定した劣化度と電流取得部103が取得した電流の積算値とを用いてセル電池11各々のSOCを算出する(ステップS13)。
このように、本実施形態によれば、電圧変動幅及び電流−電圧位相差の双方を用いてセル電池11の劣化度を推定する。これにより、第1の実施形態及び第2の実施形態より更に精度の高い劣化度の推定を行うことができる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、第1の実施形態〜第3の実施形態では、劣化度の推定を、図7のステップS506〜ステップS512に示す方法や、図13のステップS606〜ステップS612に示す方法を用いて行う場合を説明したが、これに限られない。例えば、推定テーブル記憶部107が記憶する電圧変動幅(電流−電圧位相差)と劣化度との組み合わせから補間計算によって求めても良い。
また、第1の実施形態〜第3の実施形態では、SOCを用いて許容電流値及び劣化度の特定を行う場合を説明したが、これに限られず、OCVを用いて許容電流値及び劣化度の特定を行っても良い。
また、第1の実施形態〜第3の実施形態では、周期電流として正弦波を用いる場合を説明したが、これに限られず、三角波や矩形波など、正負対称の波形を有するその他の波形の周期電流を用いても良い。
上述の劣化推定装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
10…組電池 11…セル電池 100、200、300…劣化推定装置 101…温度取得部 102…電圧取得部 103…電流取得部 104…許容電流値テーブル記憶部 105…電流値特定部 106…周期電流印加部 107、207、307…推定テーブル記憶部 108、208、308…劣化推定部 109…警告部 110…SOC演算部 111…劣化度記憶部

Claims (10)

  1. 二次電池の劣化度を推定する劣化推定装置であって、
    前記二次電池の内部抵抗を変化させる要因となる前記二次電池の温度、電圧またはSOCである第1の物理量を取得する取得部と、
    前記第1の物理量と当該第1の物理量によって変化する前記二次電池の内部抵抗に応じた許容印加電流値との関係に基づいて、前記取得部が取得した第1の物理量に対応する許容印加電流値を求める電流値特定部と、
    前記電流値特定部が決定した許容印加電流値を振幅とする正負対称の波形を有する周期電流を前記二次電池に印加する周期電流印加部と、
    前記周期電流印加部が周期電流を印加している間に前記二次電池に生じる電圧に基づいて前記二次電池のインピーダンスを示す電圧変動幅または電流−電圧位相差である第2の物理量を算出する算出部と、
    前記第2の物理量と前記二次電池の劣化度との関係に基づいて、前記算出部が算出した第2の物理量を用いて前記二次電池の劣化度を推定する劣化推定部と
    を備えることを特徴とする劣化推定装置。
  2. 前記電流値特定部は、推定対象となる最大の劣化度の前記二次電池の温度と許容印加電流値との関係に基づいて、前記取得部が取得した温度に対応する許容印加電流値を求めることを特徴とする請求項1に記載の劣化推定装置。
  3. 前記第1の物理量と前記第2の物理量と前記劣化度とを関連付けて記憶する推定テーブル記憶部を備え、
    前記劣化推定部は、
    前記推定テーブル記憶部が記憶する第1の物理量のうち、前記取得部が取得した第1の物理量以下でありかつ最も大きい第1の物理量と、前記推定テーブル記憶部が記憶する劣化度のうち、前記劣化推定部が前回推定した劣化度以上でありかつ最も小さい劣化度とに関連付けられた第2の物理量を前記推定テーブル記憶部から読み出し、
    前記推定テーブル記憶部が記憶する第1の物理量のうち、前記取得部が取得した第1の物理量以上でありかつ最も小さい第1の物理量と、前記推定テーブル記憶部が記憶する劣化度のうち、前記劣化推定部が前回推定した劣化度以下でありかつ最も大きい劣化度とに関連付けられた第2の物理量を前記推定テーブル記憶部から読み出し、
    それぞれ読み出した第2の物理量と劣化度とを用いて、劣化度と第2の物理量との関係を示す関数を算出し、
    前記算出部が算出した第2の物理量を前記関数に代入することで、劣化度を推定する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の劣化推定装置。
  4. 前記算出部は、
    前記周期電流を第1の周波数で印加している間に前記二次電池に生じる電圧の最大値と最小値との差を算出することで、前記第2の物理量である電圧変動量を算出し、
    前記周期電流印加部が周期電流を、前記第1の周波数より低い第2の周波数で1周期分印加したときに前記二次電池に生じる電圧が最大値となった時刻と前記周期電流の電流値が最大値となった時刻との差の時間を算出することで、前記第2の物理量である電流と電圧の位相差を算出し、
    前記劣化推定部は、前記算出部が算出した電圧変動量及び位相差のそれぞれを用いて二次電池の劣化度を算出し、それぞれの劣化度の代表値を用いて劣化度を推定する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の劣化推定装置。
  5. 前記算出部は、前記周期電流印加部が周期電流を印加している間に前記二次電池に生じる電圧の最大値と最小値との差を算出することで、前記第2の物理量である電圧変動量を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の劣化推定装置。
  6. 前記算出部は、前記周期電流印加部が周期電流を1周期分印加したときに前記二次電池に生じる電圧が最大値となった時刻と前記周期電流の電流値が最大値となった時刻との差の時間を算出することで、前記第2の物理量である電流と電圧の位相差を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の劣化推定装置。
  7. 前記劣化推定部が推定した劣化度が所定の閾値以上である場合に警告を発する警告部を備えることを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の劣化推定装置。
  8. 前記劣化推定部が推定した劣化度を用いて前記二次電池の充電率を算出する充電率算出部を備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の劣化推定装置。
  9. 二次電池の劣化度を推定する劣化推定方法であって、
    前記二次電池の内部抵抗を変化させる要因となる前記二次電池の温度、電圧またはSOCである第1の物理量を取得するステップと、
    前記第1の物理量と当該第1の物理量によって変化する前記二次電池の内部抵抗に応じた許容印加電流値との関係に基づいて、前記取得した第1の物理量に対応する許容印加電流値を求めるステップと、
    前記求めた許容印加電流値を振幅とする正負対称の波形を有する周期電流を前記二次電池に印加するステップと、
    前記周期電流を印加している間に前記二次電池に生じる電圧に基づいて前記二次電池のインピーダンスを示す電圧変動幅または電流−電圧位相差である第2の物理量を算出するステップと、
    前記第2の物理量と前記二次電池の劣化度との関係に基づいて、前記算出した第2の物理量を用いて前記二次電池の劣化度を推定するステップと
    を有することを特徴とする劣化推定方法。
  10. 二次電池の劣化度を推定する劣化推定装置のコンピュータを、
    前記二次電池の内部抵抗を変化させる要因となる前記二次電池の温度、電圧またはSOCである第1の物理量を取得する取得部、
    前記第1の物理量と当該第1の物理量によって変化する前記二次電池の内部抵抗に応じた許容印加電流値との関係に基づいて、前記取得部が取得した第1の物理量に対応する許容印加電流値を求める電流値特定部、
    前記電流値特定部が決定した許容印加電流値を振幅とする正負対称の波形を有する周期電流を前記二次電池に印加する周期電流印加部、
    前記周期電流印加部が周期電流を印加している間に前記二次電池に生じる電圧に基づいて前記二次電池のインピーダンスを示す電圧変動幅または電流−電圧位相差である第2の物理量を算出する算出部、 前記第2の物理量と前記二次電池の劣化度との関係に基づいて、前記算出部が算出した第2の物理量を用いて前記二次電池の劣化度を推定する劣化推定部
    として機能させるためのプログラム。
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