JP5535649B2 - 金属質母材を備えた繊維複合材料の製造方法 - Google Patents

金属質母材を備えた繊維複合材料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属質母材を備えた繊維複合材料の製造方法に関する。
合成樹脂を用いた繊維複合材料が公知となっており、例えばエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、またはその他の様々な合成樹脂の中に、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの繊維を埋入したものなどがある。この種の繊維複合材料では、合成樹脂によって母材が形成されており、一方、繊維は、典型例としては繊維積層体、織布、または編布などを構成しており、母材は繊維を囲繞して、繊維どうしを互いに結合させている。このような従来の合成樹脂を用いた繊維複合材料において問題となっていたのは、その繊維複合材料が例えば車両や船舶などの輸送機器の材料として使用されている場合や、また特に、航空機の材料として使用されている場合に、破損が生じたときにその繊維複合材料が可燃性であるために燃え上がるおそれがあること、また、その繊維複合材料が細片化して、縁や角が鋭く尖った破片が飛び散るおそれがあることである。
更に、母材を金属材料とした複合材料、即ち、金属質母材を備えた複合材料(金属母材複合材料とも呼ばれている)も公知となっているが、しかしながら、金属母材複合材料は、雄型または雌型を使用するために技術的に複雑であり、更には、製作しようとする中間製品ないし構成部品の形状の自由度に大きな制約が課されるという短所も有していた。またこれらに加えて、従来使用されていた金属母材複合材料は、その殆どが大重量の材料であって、このことは特に航空機及び宇宙航行機の技術分野では大きな短所となっていた。更にまた、従来の金属母材複合材料は、繊維と金属材料との間の結合状態が、それらの間に働く摩擦力により維持されるようにはなっておらず、このことも短所となっていた。
例えばPVD法やCVD法を用いることによって、繊維の全表面を囲繞するようなコーティング層を形成することも不可能ではないが、そのための設備コストがかなりの高コストになる上に、コーティング処理時間も長くかかることになる。例えばPVD法やCVD法を用いて膜厚が0.1mmのコーティング層を形成するのに、そのコーティング層の材料によっては、数時間から数日もの時間を要することがある。しかも、そのようなPVD法やCVD法によるコーティング処理においては、複数の材料を夫々に蒸着しなければならないこともあり、その各々について長い平均処理時間を要することになる。更には、そのコーティング処理に要する真空容器の寸法によって、コーティング処理を施そうとする構成部品の大きさが制約されてしまう。
米国特許第5,846,288号公報によって公知となっている導電性材料の製造方法は、例えば、プレス成形ないし焼結処理によって帯状ないし棒状の形状の導電性部品を製造するために利用される方法であり、この方法では、銀塩溶液中で酸化スズから成る粒体の表面にコーティング層を形成するようにしている。
米国特許第5,846,288号公報
本発明の目的は、大きな強度を有し、不燃性であり、しかも細片化しにくいという特性を備えた金属母材繊維複合材料を提供すること、並びに、かかる金属母材繊維複合材料を製造するための、容易且つ迅速に実施可能な製造方法を提供することにある。
記目的は請求項1に記載した特徴を備えた繊維複合材料の製造方法により達成される。従属請求項は、本発明の主題の特に有利な実施の形態を記載したものである。
本発明は、金属質母材を備えた繊維複合材料を提供する。本発明によれば、金属質母材を備えた繊維複合材料は、個々の繊維を組合せて成る繊維質材料と、該繊維質材料の表面に形成されて前記金属質母材を構成する金属質コーティング層とを備え、前記金属質コーティング層は、前記繊維を囲繞しているメタライジング層と、該メタライジング層の上に形成された金属質最終層とを含んでいることを特徴とする。
前記金属質コーティング層が、前記メタライジング層と前記金属質最終層との間に形成された付加的金属質バインダ層を含んでいるようにしてもよく、これによって特に、前記最終層を溶射により形成する場合に、接合力が強化されるという利点が得られる。
前記メタライジング層の膜厚は0.5μm〜0.5mmとすることができる。
前記金属質最終層の膜厚は2μm〜20mmとすることができ、また、20μm〜2mmとすることが好ましい。
前記付加的金属質バインダ層の膜厚は2μm〜1mmとすることができ、また、20μm〜200μmとするとよい。
前記繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、及び/または、アラミド繊維とすることができる。特に好ましいのは、非伝導性材料から成る繊維を使用することである。
前記メタライジング層、及び/または、前記付加的金属質バインダ層は、銅、及び/または、ニッケルを含んでいるものとすることができる。
前記金属質最終層は、典型例としては軽金属材料(例えばアルミニウムなど)から成るものであり、このようなものは、重量という点で特に有利である。ただし、銅系金属材料や、重金属材料も用いることも可能である。
前記繊維質材料は、前記繊維から成る繊維積層体(例えばフリースなど)、織布、または編布として構成されたものとすることができる。
本発明の1つの実施の形態によれば、前記繊維積層体、前記織布、または前記編布を構成している状態にある前記繊維の表面に、前記メタライジング層が形成され、または前記メタライジング層及び前記付加的金属質バインダ層が形成されており、更に、前記繊維積層体、前記織布、または前記編布の全体に対して、その表面に前記金属質最終層が形成されている。ただし、既製品の繊維積層体、織布、または編布を出発材料として使用することも可能であり、その場合には、先ず最初に、そのような既製品の繊維質材料の全体に対して、その表面にメタライジング層を形成し、更に、任意にはバインダ層も形成し、しかる後に、最終層を形成するようにすればよい。
本発明に係る金属母材繊維複合材料は、航空機の機体構造部品(例えば翼体や方向舵など)、自動車レース用部品(例えばスポイラ、フェアリング、車底装着部材など)、ミサイル構造部品、スポーツ用具、及びその他多くの用途に使用し得るものである。
本発明は更に、金属質母材を備えた繊維複合材料の製造方法を提供する。本発明によれば、金属質母材を備えた繊維複合材料の製造方法は、個々の繊維を組合せて成る繊維質材料の上に、前記金属質母材を構成する金属質コーティング層を形成し、その際に、前記金属質コーティング層を、前記繊維を囲繞するメタライジング層と、該メタライジング層の上に形成する金属質最終層とで構成することを特徴とする。
前記金属質コーティング層が金属質バインダ層を付加的に含んでいるようにするのもよく、この金属質バインダ層は、前記メタライジング層と前記金属質最終層との間に形成するようにし、このようにすることは特に、前記最終層を溶射により形成する場合に有益である。
前記メタライジング層は、化学的な反応により形成するようにしてもよく、また溶射により形成するようにしてもよい。
前記金属質最終層は、電解めっきにより形成するようにしてもよく、また溶射により形成するようにしてもよい。ただし、溶射により形成することは、特に容易で、迅速で、コスト的にも有利な方法であって、またそれによって、目的形状に関しても、大きなフレキシビリティが得られる。
前記付加的金属質バインダ層は、電解めっきにより形成するようにしてもよく、溶射により形成するようにしてもよい。
前記繊維質材料を構成する前記繊維は、例えばガラス繊維、炭素繊維、及び/または、アラミド繊維などである。非導電性材料から成る繊維を使用し、その繊維に、前記メタライジング層によって導電性を付与するようにすることは、特に有益である。
前記メタライジング層、及び/または、前記付加的金属質バインダ層は、銅、及び/または、ニッケルを用いて形成するようにしてもよい。
前記金属質最終層は、典型例においては軽金属材料(例えばアルミニウムなど)で形成するようにしているが、ただし銅系金属材料や重金属材料で形成することも可能である。
前記繊維質材料は、前記繊維から成る繊維積層体、織布、または編布として構成したものとすることができる。
前記繊維積層体、前記織布、または前記編布を構成している状態にある前記繊維の表面に、前記メタライジング層を、または前記メタライジング層及び前記付加的金属質バインダ層を形成し、更に、前記繊維積層体、前記織布、または、前記編布の全体に対して、その表面に前記金属質最終層を形成するようにしてもよい。また別法として、前記繊維積層体、前記織布、または前記編布の全体に対して、前記繊維の全表面を覆うように前記メタライジング層及び、任意にはバインダ層も形成し、しかる後に前記金属質最終層を、好ましくは溶射により、形成するようにしてもよい。
本発明の顕著な利点は、本発明によって提供される金属質母材を備えた繊維複合材料においては、繊維と金属質母材との間の結合状態が、また特に、繊維とメタライジング層との間の結合状態が、それらの間に働く摩擦力により維持されるということである。このことは、従来の方法並びに従来の金属母材複合材料ではなかったことである。
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態に係る金属質母材を備えた繊維複合材料の横断面を模式図で示した拡大横断面図である。
参照符号10は、図示した繊維複合材料の全体を指しており、この繊維複合材料10はその母材が金属材料から成るものであって、即ち、金属質母材を備えた繊維複合材料である。金属質母材は、繊維質材料を結合し囲繞している。繊維質材料は、繊維1を組合せて構成されており、それら繊維1は、この図には高度に模式化した形で描かれている。それら繊維1は、例えば非導電性のガラス繊維であってもよく、或いは、例えば炭素繊維やアラミド繊維などであってもよい。それら繊維1の表面に、金属材料から成る導電性コーティング層が形成されており、この導電性コーティング層を、以下の説明ではメタライジング層2と称する。メタライジング層2の上に更に、金属材料から成るバインダ層、即ち、金属質バインダ層3を形成するようにしてもよい。メタライジング層2及び金属質バインダ層3は個々の繊維1の表面に形成され、そして、それら繊維1が組合わされて、図示例では織布の一種であるスクリムが構成されている。一方、金属質最終層4は、繊維で構成されたこの織布の全体に対して、その表面に形成されている。尚、金属質バインダ層3を形成することなく、メタライジング層2の上に直接的に金属質最終層4を形成するようにしてもよく、その場合には、個々の繊維1の表面にメタライジング層2だけを形成した後に、それら繊維1を組合せて例えば織布などを構成し、そして、その織布などの全体に対して、その表面に金属質最終層4を形成するようにすればよい。また、既製品の繊維質材料(例えば中間製品としての編布や、スクリムなどの形態の繊維質材料)を出発材料として用いることもでき、その場合には、先ず最初に、その繊維質材料の全体に対して、その表面にメタライジング層2を形成し、その際には、その繊維質材料を構成している個々の繊維1の全表面を、そのメタライジング層2で囲繞して被覆するようにする。続いて、任意には、バインダ層3をメタライジング層2の上に形成し、しかる後に最終層4を例えば溶射法などを用いて形成してもよい。
繊維1に対しては、先ず最初に、その上に形成するコーティング層が、大きな結合力をもって結合できるようにするための前処理を施す必要があり、このことは特に、その繊維が非導電性材料から成る繊維(例えばガラス繊維など)である場合に重要である。ここに説明している実施の形態では、金属質最終層4を形成するのに、電解めっき法を用いることもでき、溶射法を用いることもできる。ただし、電解めっき法を用いて金属質最終層4を形成する場合には、繊維1の表面が導電性を有していなければならず、もし導電性を有していないのであれば、繊維1の表面に導電性を付与する必要がある。それゆえ、最初の工程において、繊維1の表面に、上で説明した金属質導電層であるメタライジング層2を形成するようにしているのである。メタライジング層2は、例えば還元剤を用いた化学的成膜法によって形成するようにしてもよく、或いは、溶射法によって形成するようにしてもよい。
別法として、溶射法を用いて金属質最終層4を形成することもある。そのような場合にも、メタライジング層及び/またはバインダ層を予め形成しておくと有利であり、なぜならば、それらの層が形成されていれば、その金属質最終層4を繊維1に、大きな結合力をもって確実に結合させることができるからである。付加的に形成する層である付加的金属質バインダ層3は、例えば電解めっき法によって形成することもでき、また、溶射法によって形成することもできる。従って、メタライジング層2によって、または、メタライジング層2及び金属質バインダ層3によって、溶射法を用いて金属質最終層4を形成するための基礎を構築しているのである。
以上に説明した実施の形態の変更形態として、メタライジング層2を個々の繊維1の表面に形成し、一方、付加的金属質バインダ層3はそれら繊維1を組合せて構成した繊維質材料の表面に形成し、そして、その金属質バインダ層3の上に金属質最終層4を形成するようにしてもよい。
また、先に述べたように既製品の(例えば市販品の)繊維質材料を出発材料として使用する場合も、以上と同様に、最初の工程において、その繊維質材料の表面にメタライジング層2を形成すればよい。ただしその際には、個々の繊維1の各々において、その表面がメタライジング層2で覆われるようにすることが重要である。
メタライジング層2の膜厚は、典型例としては0.5μm〜0.5mmとすることができるが、ただしこの範囲内の膜厚に限定されるものではない。付加的金属質バインダ層3の膜厚は、2μm〜1mmとすることができ、また特に、20μm〜200μmとすることができるが、ただしこの範囲内の膜厚に限定されるものではない。金属質最終層4の膜厚は非常に広い範囲内の様々な値とされ、用途によって2μm〜20mmとすることがあり、また特に好ましい膜厚は20μm〜2mmである。
金属質導電層であるメタライジング層2は、その目的とする機能に適合した任意の金属材料(例えば、銅、及び/または、ニッケルなど)を成分として含有し、或いはそのような金属材料から成るものとすることができる。同様に、金属質最終層4も、その機能に適合した任意の金属材料を成分として含有し、或いはそのような金属材料から成るものとすることができる。最終層4を形成する材料の典型例としては、種々の軽金属材料(例えばアルミニウムなど)、種々の銅系金属材料、それに種々の重金属材料などがある。
電解めっき法や溶射法などを用いて付加的に形成されるバインダ層3も、同様に、銅、及び/または、ニッケル、及び/または、アルミニウム、若しくはその他の適当な金属材料を成分として含有し、或いはそのような金属材料から成るものとすることができる。
特に大きな利点と言えるのは、個々の繊維と金属材料との間の結合状態が、また特に、個々の繊維とメタライジング層の金属材料との間の結合状態が、それらの間に働く摩擦力により維持されるということである。このようになるのは、液体状態ないし溶液状態から層として形成される金属材料が収縮することによって、繊維とその金属材料との間に無数の微細亀裂が形成されるからである。
金属母材繊維複合材料の1つの実施例は、以下のようにして製造されるものである。
−ガラス繊維1から成るスクリムに対して、脱脂用の沸騰アルカリ水溶液中で脱脂処理を施し、その後、脱ミネラル水中で徹底的なリンス処理を施す。
−脱脂処理されたガラス繊維のスクリムに対して、化学的成膜法(無電解成膜法)によるメタライジング処理(例えば化学的銅成膜法や化学的ニッケル成膜法など)を施して、非導電性だった繊維1の表面を薄い導電性コーティング層で被覆し、その後、徹底的なリンス処理を施す。
−導電層であるメタライジング層2が表面に薄く形成された繊維1に対して、電解めっき法を用いて補強用被膜の成膜処理を施して、例えば膜厚が150μmの補強用被膜を形成することにより(例えばニッケルめっき浴で電流密度を2〜3A/dmとする)、付加的金属質バインダ層3を形成し、その後、そのガラス繊維のスクリムに対して、徹底的なリンス処理及び乾燥処理を施す。
−電解めっき(ニッケルめっき)が施された両側面に軽くブラスト処理を施し、これはショットブラスト装置内において投射材としてコランダム粒子(粒径は例えば0〜100μm)を使用して行い、それによって両側面の表面を粗面化する。
−粗面化した両側面の表面に、電気アーク溶射法を用いて、軽金属材料(例えばアルミニウムなど)をコーティングする。この電気アーク溶射法による処理は、ガラス繊維のスクリムに存在していた繊維間の隙間が埋められて、稠密な連続層(複合層)が形成されるまで行う。この複合層は、大きな強度を有し、しかも低比重であるという特質を備えたものである。更に、この複合層は、穿孔加工、フライス加工、研削加工、研磨加工、及びその他の様々な機械加工が可能である。
以上に説明した金属質母材を備えた繊維複合材料は、極めて大きな強度を有し、不燃性であり、靱性に優れているため細片化し難く、また、重量当たりの強度という点でも最適な材料である。また、母材を形成する材料は、アルミニウムなどの軽金属材料に限定されるものではなく、既に繊維質材料として構成されているものの表面に、適当な形態のコーティング層として成膜可能な金属材料でありさえすれば、その他の任意の金属材料を使用することが可能である。実際に母材を構築する際には、基本的に、先ず最初にこのコーティング層を形成するようにしており、それによって、繊維と金属質母材との間の結合状態が、摩擦力によって維持されるようにしているのである。
メタライジング層、導電層、それにバインダ層などは、電解めっき法(方向性ファラデー反応処理法)を用いて形成し、そして、例えば溶射法などの成膜速度の大きな処理法をそれに組合せることによって、繊維質材料の表面の被覆をより大きな成膜速度で効果的に行うことが可能となる。また更に、例えば電解めっき法などには、電気化学の電位列に含まれている一般的な金属を使用しなければならないという制約があるが、溶射法にはそのような制約は存在しない。更に、製造可能な繊維複合材料の大きさに関して、またひいては、製造可能な構造部品の大きさに関しても、殆ど何の制約も存在しておらず、なぜならば、溶射法は略々いかなる大きさの構造部品に対しても実施可能だからである。そして、例えばPVD法やCVD法と比較したときの特に顕著な利点としては、成膜速度がはるかに高速であること、繊維の表面に対して全方向からの成膜が可能であること、それに、PVD法やCVD法のような真空処理法では、製造しようとする構成部品の寸法が、それを囲繞する真空容器の大きさによって制約されるのに対して、溶射法にはそのような制約が存在しないことなどがある。
1 繊維
2 メタライジング層、金属質導電層
3 金属質バインダ層
4 金属質最終層
10 繊維複合材料

Claims (3)

  1. 金属質母材を備えた繊維複合材料の製造方法において、
    個々の繊維(1)を組合せて成る繊維質材料の上に、前記金属質母材を構成する金属質コーティング層を形成し、その際に、前記金属質コーティング層を、前記繊維(1)を囲繞するメタライジング層(2)と、該メタライジング層(2)の上に形成する金属質最終層(4)と、前記メタライジング層(2)と前記金属質最終層(4)との間に形成する付加的金属質バインダ層(3)とで構成し、前記付加的金属質バインダ層(3)の表面にブラスト処理を施す
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記メタライジング層(2)を、化学的にまたは溶射により形成することを特徴とする請求項記載の方法。
  3. 前記金属質最終層(4)、及び/または、前記付加的金属質バインダ層(3)を、電解めっきまたは溶射により形成することを特徴とする請求項又は記載の方法。
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