以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る様々な実施の形態を説明する。
第1の実施の形態
図1および図2は本発明の第1の実施の形態に係る重量測定装置を示す。重量測定装置1は、人間の重量を測定する体重計であり、かつ人間の体脂肪率といった体組成を測定する体組成計である。重量測定装置1は筐体11を備え、筐体11はプラットフォーム12と、プラットフォーム12に固定されるベース15を備える。図1に示すように、プラットフォーム12は、重量測定時に水平に広がるように向けられる略平坦な上面を有する。プラットフォーム12の上面には、人間が直立する。つまりプラットフォーム12には、物体が置かれてその物体の荷重が与えられる。
図2に示すように、ベース15はほぼ矩形であり、例えばステンレス鋼または樹脂のような剛的な材料から形成される。ベース15の底面の四隅には脚16が配置されている。重量測定時には、これらの脚16が床に接触させられる。脚16と床の間に別な部品が介在してもよい。脚16は、重量測定装置1を支持する支持部材であるとともに、後述するロードセルの脚でもある。重量測定時には、床に支持された脚16に対して、プラットフォーム12とベース15を備える筐体11全体が、プラットフォーム12上の重量に応じて変位する。
筐体11には、重量測定装置1を起動する電源スイッチ17が取り付けられており、電源スイッチ17はプラットフォーム12の側面から突出している。重量測定装置1は、体組成計として使用されるため、図1に示すように、プラットフォーム12の上面には、複数の電極板18が設けられる。これらの電極板18は被験者の生体電気インピーダンス測定に使用される。プラットフォーム12に乗った被験者の両足でこれらの電極板18は踏まれる。
図3は重量測定装置1の平面図であり、図3では電極板18の描写は省略されている。図3に示すように、プラットフォーム12は、例えば鋼のような剛的な金属材料で形成された箱状の内側カバー13と、内側カバー13の外側に配置された樹脂で形成された外側カバー14とを備える。外側カバー14は、プラットフォーム12の外装であるともに、金属で形成された内側カバー13と電極板18とを絶縁する。
重量測定装置1はハンドルユニット19を備える。ハンドルユニット19は図示しないケーブルを介して筐体11に連結されている。ハンドルユニット19は、中央の操作ボックス20と、操作ボックス20の両側に延びるグリップ21,22を備える。操作ボックス20には、被験者の重量および体組成を表示するディスプレイ23と、操作ボタン24,25が設けられている。グリップ21,22の各々には、被験者の生体電気インピーダンス測定に使用される電極が配置されている。プラットフォーム12に乗った被験者の両手でこれらの電極は握られる。実施の形態に係る重量測定装置1は体組成計としても使用されるが、本発明は重量測定に関するので、電極板18およびハンドルユニット19は必ずしも必要ではない。
図3に示すように、プラットフォーム12の内側カバー13は、プラットフォーム12に連結されたベース15とともに収容空間27を画定する。この収容空間27の内部には、重量を測定するための4つのロードセル34が配置されている。但し、ロードセル34の脚16は、図2に示すように、ベース15から下方に突出している。
また、収容空間27の内部には、ロードセル34の歪みゲージから供給される信号を処理する処理回路が実装された基板28が配置されている。基板28と歪みゲージはケーブル29で接続されている。基板28上の処理回路は、ロードセル34の歪みゲージから供給される信号に基づいて、被験者の重量を計算する。また、基板28上の処理回路は、プラットフォーム12の電極板18およびハンドルユニット19の電極と電気的に接続され、被験者の重量および各種の箇所の生体電気インピーダンスの変化に基づいて、被験者の体組成を計算する。計算された重量および体組成は、ディスプレイ23に表示される。
図4から図6に示すように、各ロードセル34は、プラットフォーム12から荷重が伝達されて変形する起歪体36と、起歪体36に貼付された複数の歪みゲージ38と、起歪体36を支持する脚16とを備える。より正確には、図7の分解されたロードセルの斜視図に示すように、ロードセル34は、起歪体36と、起歪体36を支持するブリッジ40と、ブリッジ40を支持する脚16と、脚16を補強する脚補強体42とを備える。図4に示すように、歪みゲージ38に給電するケーブル(外部配線)29は起歪体36にテープ50で接着されている。
図8から図9に示すように、起歪体36は、線対称な形状を有する単一の部材である。起歪体36は、例えば炭素工具鋼のような高い剛性を有する材料の板材から形成されている。起歪体36は、中央に配置された歪み領域361、2つの第1の腕部362、2つの第2の腕部364、歪み領域361と第1の腕部362とを連結する第1の連結部363、および歪み領域361と第2の腕部364とを連結する第2の連結部365とを備える。
歪み領域361は、起歪体36の対称軸Axと同方向に延び一端361aと他端361bを有する矩形の部分である。歪み領域361は、プラットフォーム12から伝達される荷重によって、最も変形する領域である。歪み領域361には歪みゲージ38が取り付けられる(図4参照)。歪み領域361の上面には、歪みゲージ38を貼付するためのガイドとなる目印368が設けられている。
2つの第1の腕部362は、起歪体36の対称軸Axと平行に延びている。第1の連結部363は、起歪体36の対称軸Axを垂直に横切る方向に延びて歪み領域361の一端361aと両方の第1の腕部362に連結されている。
2つの第2の腕部364は、第1の腕部362よりも歪み領域361に近く配置され、起歪体36の対称軸Axと平行に延びている。第2の連結部365は、起歪体36の対称軸Axを垂直に横切る方向に延びて、歪み領域361の他端361bと第2の腕部364に連結されている。
第1の腕部362の各々の一端部は半円形に形成されており、この端部には円形の第1の貫通孔366が形成されている。第2の腕部364の各々の一端部も半円形に形成されており、この端部には円形の第2の貫通孔367が形成されている。これらの第1の貫通孔366および第2の貫通孔367の中心軸線は、起歪体36の対称軸Axを垂直に横切る一直線Ayの上に配置されている。起歪体36は、歪み領域361の両側にほぼJ字形の溝369およびほぼJ字形の対称形の溝369を有し、各溝369は歪み領域361、第1の腕部362、第1の連結部363、第2の腕部364および第2の連結部365で囲まれている。
第2の腕部364が起歪体36の下方に配置された支持体(後述するブリッジ40)によってほぼ水平に支持された状態で、上方から集中的に鉛直方向の下向きの荷重がほぼ水平な第1の腕部362に与えられることによって、歪み領域361が変形する(図9および図10の直線Ayに沿って見てS字形に湾曲する)。歪みゲージ38は、起歪体36の歪み領域361の変形に応じた信号を生成する。
この実施の形態では、第1の腕部362には、集中的に鉛直方向の下向きの荷重が与えられる。第2の腕部364は、起歪体36の下方に配置された支持体(後述するブリッジ40)に固定される。つまり、第1の腕部362の対と第1の連結部363で構成される組は、荷重が与えられる荷重被付与部であり、第2の腕部364の対と第2の連結部365で構成される組は、支持体によって支持される被支持部である。
起歪体36の図10に示す表面(上表面)は単一の平面にある。つまり、歪み領域361、第1の腕部362、第1の連結部363、第2の腕部364および第2の連結部365は、同一平面にある上表面361U,362U,363U,364U,365Uを有する。
他方、図8および図9に示すように、これらの上表面361U,362U,363U,364U,365Uとは反対側において、起歪体36には、第1の連結部363と第2の連結部365との間に、歪み領域361に対応する凹部370が形成されている。この実施の形態では、凹部370は、歪み領域361だけでなく、第1の連結部363の一部および第2の連結部365の一部まで延びている。第1の腕部362、第1の連結部363、第2の腕部364および第2の連結部365は、同一平面にある下表面362L,363L,364L,365Lを有する。但し、凹部370があるため、歪み領域361の下表面361Lは、これらの下表面362L,363L,364L,365Lが配置された平面とは異なり、この平面とは平行な平面にある。
図4、図7および図11に示すように、起歪体36は、ブリッジ40に固定されて支持されている。ブリッジ40は、例えば鋼のような剛的な材料から形成された単一の部材である。図12および図13に示すように、ブリッジ40は、ほぼ一様な厚さの板であって、回転対称な形状を有する。ブリッジ40は、中央部402と二つの端部404を備え、二つの端部404は同一平面に配置されているが、この平面は中央部402が配置される平面とは異なる。二つの端部404が配置される平面は、中央部402が配置される平面と平行である。ブリッジ40は、例えばプレス加工で形成することができる。
ブリッジ40の中央部402の中央には、輪郭が円形のボス403が形成されている。ボス403の中央には、貫通孔405が形成されている。また、ブリッジ40の端部404の各々には、貫通孔406が形成されている。
図7に示すように、ブリッジ40の2つの端部404の貫通孔406は、起歪体36の2つの第2の腕部364の第2の貫通孔367にそれぞれ重ねられており、貫通孔404と第2の貫通孔367をリベット47が通っている。2つのリベット47によって、起歪体36とブリッジ40は固定されている。ブリッジ40の2つの端部404は、起歪体36の2つの第2の腕部364に接触させられるが、起歪体36には凹部370が形成されており、かつブリッジ40の二つの端部404と中央部402の間には段差があるため、ブリッジ40の中央部402が撓んでも起歪体36には接触しないようになっている。
図7および図14に示すように、脚16はほぼ円形の輪郭を有する。脚16は、中空の円筒部160と、円筒部160の一端に連結された円板部162とを有する。円板部162の中央には貫通孔164が形成されている。脚16は、例えば樹脂またはゴムのような可撓性が高い材料から形成されている。
図7に示すように、脚16の円板部162の内側の面には、ほぼ円形の両面粘着テープ44によりほぼ円形の板である脚補強体42が接着されている。両面粘着テープ44の中央には貫通孔44aが形成され、脚補強体42の中央にも貫通孔42aが形成されている。脚補強体42は、可撓性が高い材料で形成された脚16を補強するために、例えば鋼のような剛的な金属材料で形成されている。
脚補強体42の貫通孔42aとブリッジ40の貫通孔405をリベット48が通っている。このリベット48によって、脚補強体42とブリッジ40は固定されている。脚補強体42は両面粘着テープ44によって脚16に固定されているので、ブリッジ40と脚16は固定されている。リベット48の一方の頭部は、両面粘着テープ44の貫通孔44aおよび脚16の貫通孔164の内部に配置されている。
このようにして図15の断面図に示すロードセル34が構成されている。図16は、重量測定装置1の1つのロードセル34の周辺の断面図である。図16において、矢印は荷重を示す。プラットフォーム12の外側カバー14に与えられた荷重は、内側カバー13、荷重伝達部材32を経て、起歪体36のほぼ水平に配置された第1の腕部362に伝達される。そして、起歪体36のほぼ水平に配置された第2の腕部364からブリッジ40を経て、脚補強体42および脚16に伝達されて、床FLに受け止められる。
荷重伝達部材32は、プラットフォーム12の内側カバー13に接触する上壁321と、複数の突起322とを有する。これらの突起322は、起歪体36の第1の腕部362に形成された第1の貫通孔366に挿入されている。突起322の下端は、第1の貫通孔366から突き出しており、ベース15の上に置かれたキャップ324に嵌め込まれている。
したがって、荷重伝達部材32に与えられた荷重は、ベース15にも伝達されるが、脚16がベース15およびプラットフォーム12に固定されず、ベース15およびプラットフォーム12から独立し、脚16に対してベース15とプラットフォーム12がともに変位することにより、脚16とプラットフォーム12の間に介在する起歪体36は、プラットフォーム12から起歪体36に与えられる荷重と、脚16が載せられる床から起歪体36に与えられる力に応じて変形する。
この実施の形態においては、荷重被付与部(第1の腕部362および第1の連結部363)と被支持部(第2の腕部364および第2の連結部365)と歪み領域361は、同一平面上にある上表面362U,363U,364U,365U,361Uを有しており、上表面362U,363U,364U,365U,361Uとは反対側において、荷重被付与部(第1の腕部362および第1の連結部363)と被支持部(第2の腕部364および第2の連結部365)との間に歪み領域361に対応する凹部370が形成されている。したがって、起歪体36の片側において凹部370が形成され、これにより歪み領域361の厚さは荷重被付与部の厚さおよび被支持部の厚さよりも小さくされる。
歪み領域361の厚さを他の部分より小さくすることにより、歪み領域361の断面2次モーメントが低減し(曲げ剛性が低減し)、歪み領域361は荷重によってより曲がりやすくなる。したがって、歪み領域361に取り付けられる複数の歪みゲージ38の取り付け位置のずれが測定精度に与える影響が小さくなり、より精度の高い重量測定が可能になる。図17は、第1の実施の形態の起歪体36および従来技術の起歪体における重量測定時の歪みの分布を示すグラフである。ここでの従来技術の起歪体とは、第1の実施の形態の起歪体36と同じ輪郭を有するが、凹部370が形成されずに、一様な厚さを有する起歪体である。図17の横軸は、図9および図10の起歪体36の対称軸Ax上の直線Ay(中心)からの距離を示す。+は第2の連結部365側を示し、−は第1の連結部363側を示す。縦軸は起歪体に実際に生ずる歪みを示す。実線は第1の実施の形態の起歪体36での歪みの分布を示し、破線は従来技術の起歪体での歪みの分布を示す。歪みの分布は、ある一つの荷重を起歪体に与えたと仮定したコンピュータシミュレーションによって得られた。歪み領域361の対称軸Ax方向の長さは13mm、凹部370の対称軸Ax方向の長さは16.5mmであった。
図17から明らかなように、従来技術では、狭い範囲だけ歪みの分布が直線状である。したがって、2つの歪みゲージ38の間隔を所定の間隔に保ったとしても、歪みゲージ38の歪み領域361への取り付け位置が理想の位置からずれた場合、測定誤差が大きいと考えられる。例えば、両方の歪みゲージ38が、中心からの距離が約1.5mmの範囲に配置されていれば、間隔が保たれた両方の歪みゲージの出力の差は一定値であり、取り付け位置のずれが測定精度に与える影響は少ない。しかし、そうではない場合には、両方の歪みゲージの出力の差は上記の一定値ではなく、取り付け位置のずれが測定精度に与える影響は大きい。他方、第1の実施の形態の起歪体36では、広い範囲で歪みの分布が直線状である。したがって、2つの歪みゲージ38の間隔を所定の間隔に保っていれば、歪みゲージ38の歪み領域361への取り付け位置が理想の位置からずれた場合でも、測定誤差が小さいと考えられる。例えば、両方の歪みゲージ38が、中心からの距離が約6mmの範囲に配置されていれば、間隔が保たれた両方の歪みゲージの出力の差は一定値であり、取り付け位置のずれが測定精度に与える影響は少ない。
また、歪み領域361の曲げ剛性が高い場合には、歪み領域361の変形を大きくするには、荷重被付与部(第1の腕部362および第1の連結部363)と被支持部(第2の腕部364および第2の連結部365)の厚さおよび幅を、歪み領域361に対して大きくせざるを得ない。しかし、この実施の形態では、歪み領域361の厚さを他の部分より小さくすることにより、歪み領域361の曲げ剛性が低減する。したがって、相対的に荷重被付与部と被支持部の厚さおよび幅を小さくすることができる。さらに、歪み領域361の厚さを他の部分より小さくすることにより、荷重被付与部(第1の腕部362および第1の連結部363)と被支持部(第2の腕部364および第2の連結部365)が、歪み領域361の歪みに与える影響を小さくすることができる。
この実施の形態においては、起歪体36の歪み領域361の片側のみにおいて凹部370が形成されているため、起歪体の歪み領域の両側に凹部を形成して歪み領域を薄くする場合に比べて、起歪体の製造コストを低減することができる。特に、複雑な形状の起歪体36について、歪み領域の両側に凹部を形成して歪み領域を薄くする場合に比べて、起歪体の製造コストを大幅に低減することができる。例えば、切削加工で凹部を形成する場合には、歪み領域の両側の凹部を形成するよりも、片側だけ凹部を形成する方が、製造工程が簡単であるし、製造の失敗も少ない。また、型を利用して起歪体を製造する場合には、歪み領域の両側の凹部を形成するよりも、片側だけ凹部を形成する方が、材料が型の内部全体に行き渡りやすいので製造の失敗が少ない。
さらに、粉末冶金によって起歪体を製造する場合の実施の形態の効果を図18および図19を参照して説明する。粉末冶金においては、型を用いて金属粉末を成型した後、セッターと呼ばれる平坦な台の上に、成型で得られた金属粉末の材料ブロックを配置して、そのブロックを焼結する。図18および図19において、符号55はセッターを示す。符号56は、第1の実施の形態の起歪体36の材料である成型で得られた金属粉末の材料ブロックを示し、符号58は、歪み領域361の両側に凹部370Aが形成された他の起歪体の材料である成型で得られた金属粉末の材料ブロックを示す。
図19に示す比較例においては、材料ブロック58の歪み領域361の下面は、片方の凹部370Aがあるために、セッター55の上面に接触しない。材料ブロック58の上下を逆転したとしても同様である。この状態で焼結を行うと、焼結の間に歪み領域361が自重によって変形してしまい製造が失敗してしまう。図18に示す第1の実施の形態においては、材料ブロック56の歪み領域361は、第1の連結部363および第2の連結部365と同様に、セッター55の上面に接触させることができる。つまり、凹部370と反対側にある荷重被付与部と被支持部と歪み領域の表面がセッター55の平坦な上面に接触した状態で、起歪体36の材料である金属粉末のブロックを配置することができる。この状態で焼結を行うと、歪み領域361は他の部分と同様にセッター55に支持されているので変形しにくく製造が失敗しにくい。
また、この実施の形態においては、歪み領域361に凹部370を設けて、歪み領域361の厚さを他の部分より小さくすることにより、この起歪体36を有するロードセル34を薄型化することができる。図7、図12および図13に示すように、ブリッジ40の二つの端部404と中央部402の間には段差が形成されており、図15および図16の断面図にもブリッジ40の段差が示されている。もし、凹部370が設けられていない場合には、起歪体36の歪み領域361がブリッジ40またはリベット48に接触して、荷重が歪み領域361からブリッジ40またはリベット48に伝達するのを避けるために、ブリッジ40の段差をさらに大きくする必要がある。この実施の形態では、歪み領域361のブリッジ40に近い側に凹部370が設けられているので、ブリッジ40の段差が小さくてすみ、その分、ロードセル34を薄くすることができる。
もしも起歪体36の歪み領域361の撓み量が小さい場合には、ブリッジ40に端部404と中央部402の間の段差を形成しなくてもよい。例えば、この実施の形態の重量測定装置での測定可能な重量の上限を低く制限している場合には、歪み領域361の撓み量が小さく、歪み領域361がブリッジ40またはリベット48に接触して、荷重が歪み領域361からブリッジ40またはリベット48に伝達するおそれは少ない。ブリッジ40をより薄くすることができれば、ロードセル34をさらに薄型化することができるかもしれない。
起歪体36は粉末冶金によって形成されると好ましい。粉末冶金によって形成されるのが好ましい。粉末冶金によって形成することにより、打ち抜き加工(パンチング)に比べて、起歪体36の小型化が図れるとともに機械的強度が確保される。また起歪体36の厚さおよび幅の寸法精度が高いので、ロードセルの重量測定の精度が向上する。また打ち抜き加工を利用する場合には、凹部370を打ち抜き加工で形成することはできないので、切削加工がさらに必要とされる。しかし、粉末冶金によれば、凹部370を有する起歪体36を容易に製造することができる。粉末冶金の手法としては、焼結金属粉末をプレス成型して焼結することでもよいし、金属粉末射出成型法(MIM)でもよい。
第2の実施の形態
図20は本発明の第2の実施の形態に係る起歪体36を斜め下方から見た斜視図である。図20において、第1の実施の形態と同じ構成要素を示すために同じ参照符号が使用されている。図20では示されていないが、第1の実施の形態と同様に、歪み領域361、第1の腕部362、第1の連結部363、第2の腕部364および第2の連結部365は、同一平面にある上表面361U,362U,363U,364U,365Uを有する(第2の実施の形態の平面図は図10と同じである)。
第1の実施の形態の起歪体36では、凹部370は歪み領域361だけでなく、第1の連結部363の一部および第2の連結部365の一部まで延びている(図8および図9参照)。図20に示される第2の実施の形態の起歪体36では、凹部370は、歪み領域361の範囲だけに延びており、第1の連結部363および第2の連結部365には延びていない。したがって、第1の連結部363および第2の連結部365は一様な厚さを有する。
この実施の形態の起歪体36は、第1の実施の形態の起歪体36と同様にロードセルおよび重量測定装置に使用され、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。この実施の形態の起歪体36は、第1の実施の形態の起歪体36と同様に粉末冶金で形成することが好ましい。
第3の実施の形態
図21は本発明の第3の実施の形態に係る起歪体36を斜め下方から見た斜視図である。図21において、第1の実施の形態と同じ構成要素を示すために同じ参照符号が使用されている。図21では示されていないが、第1の実施の形態と同様に、歪み領域361、第1の腕部362、第1の連結部363、第2の腕部364および第2の連結部365は、同一平面にある上表面361U,362U,363U,364U,365Uを有する(第3の実施の形態の平面図は図10と同じである)。
第3の実施の形態においては、起歪体36の荷重被付与部(第1の腕部362および第1の連結部363)は、下表面362L,363Lにリブ(肉厚部)390を有している。また、被支持部(第2の腕部364および第2の連結部365)も、下表面364L,365Lにリブ(肉厚部)392を有している。
この実施の形態の起歪体36は、第1の実施の形態の起歪体36と同様にロードセルおよび重量測定装置に使用され、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。この実施の形態の起歪体36は、第1の実施の形態の起歪体36と同様に粉末冶金で形成することが好ましい。この実施の形態では、リブ390,392により、荷重被付与部および被支持部の曲げ剛性が向上させられる。したがって、相対的に歪み領域361がより曲がりやすくなる。
第4の実施の形態
図22は本発明の第4の実施の形態に係る起歪体36を斜め下方から見た斜視図である。図22において、第3の実施の形態と同じ構成要素を示すために同じ参照符号が使用されている。図22では示されていないが、第1の実施の形態と同様に、歪み領域361、第1の腕部362、第1の連結部363、第2の腕部364および第2の連結部365は、同一平面にある上表面361U,362U,363U,364U,365Uを有する(第4の実施の形態の平面図は図10と同じである)。第3の実施の形態と同様に、起歪体36には、リブ390,392が形成されている。
この実施の形態の起歪体36は、第1の実施の形態の起歪体36と同様にロードセルおよび重量測定装置に使用され、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。この実施の形態の起歪体36は、第1の実施の形態の起歪体36と同様に粉末冶金で形成することが好ましい。この実施の形態では、リブ390,392により、荷重被付与部および被支持部の曲げ剛性が向上させられる。したがって、相対的に歪み領域361がより曲がりやすくなる。
この実施の形態では、リブ390,392により、凹部370が画定されている。つまり、リブ390,392により凹部370が囲まれており、凹部370は、第1の腕部362および第2の腕部364まで延びている。起歪体36のリブ390,392以外の部分(歪み領域361を含む)は、一様な厚さを有している。したがって、図21に示す第3の実施の形態と異なり、この実施の形態では、凹部370のためにさらに段差を形成する必要がない。
第5の実施の形態
図23は本発明の第5の実施の形態に係る起歪体36を斜め下方から見た斜視図である。図24はその起歪体36を示す下面図である。図25は図23および図24のXXV-XXV線矢視断面図である。これらの図において、第1の実施の形態と同じ構成要素を示すために同じ参照符号が使用されている。図23および図24では示されていないが、第1の実施の形態と同様に、歪み領域361、第1の腕部362、第1の連結部363、第2の腕部364および第2の連結部365は、同一平面にある上表面361U,362U,363U,364U,365Uを有する(第5の実施の形態の平面図は図10と同じである)。
起歪体36の片側には凹部370が形成されている。この実施の形態において、凹部370は、第1の傾斜面371、第2の傾斜面372、中央水平面373、端部水平面375、および端部水平面376から形成されている。凹部370は歪み領域361だけでなく、第1の連結部363の一部および第2の連結部365の一部まで延びており、中央水平面373は、凹部370の中央(歪み領域361の対称軸Ax方向の中央)に配置されている。端部水平面375は歪み領域361の一端361aを含み、端部水平面376は歪み領域361の他端361bを含む。第1の傾斜面371の一端は中央水平面373に連なり、第1の傾斜面371の他端は端部水平面375に連なる。第2の傾斜面372の一端は中央水平面373に連なり、第2の傾斜面372の他端は端部水平面376に連なる。中央水平面373および端部水平面375,376は、下表面362L,363L,364L,365Lと平行である。
第1の傾斜面371および端部水平面375は、中央水平面373よりも第1の連結部363に近く配置されており、第2の傾斜面372および端部水平面376は、中央水平面373よりも第2の連結部365に近く配置されている。第1の傾斜面371は、荷重被付与部である第1の連結部363に近づくほど、第1の連結部363の下表面363Lに近づくように傾斜している。換言すれば、第1の傾斜面371は、荷重被付与部である第1の連結部363に近づくほど、第1の連結部363の上表面363Uから遠ざかるように傾斜している。第2の傾斜面372は、被支持部である第2の連結部365に近づくほど、第2の連結部365の下表面365Lに近づくように傾斜している。換言すれば、第2の傾斜面372は、被支持部である第2の連結部365に近づくほど、第2の連結部363の上表面365Uから遠ざかるように傾斜している。
このような第1の傾斜面371と第2の傾斜面372を凹部370に設けることにより、歪み領域361は、荷重により発生する歪み変化が少ない部分(第1の傾斜面371と第2の傾斜面372に対応する)を有する。このような部分に歪みゲージ38の各々を配置することにより、歪みゲージ38の位置の誤差によって生ずる測定誤差をより小さくすることができる。以下、この効果を説明する。
図26は、第1の実施の形態の起歪体36および第5の実施の形態の起歪体36における重量測定時の歪みの分布を示すグラフである。図26の横軸は、図9、図10および図24の起歪体36の対称軸Ax上の直線Ay(中心)からの距離を示す。+は第2の連結部365側を示し、−は第1の連結部363側を示す。縦軸は起歪体に実際に生ずる歪みを示す。実線は第1の実施の形態の起歪体36での歪みの分布を示し、一点鎖線は第5の実施の形態の起歪体36での歪みの分布を示す。歪みの分布は、ある一つの荷重を起歪体に与えたと仮定したコンピュータシミュレーションによって得られた。第1の実施の形態の起歪体36および第5の実施の形態の起歪体36は、凹部370の具体的な形状を除き、同じ大きさで同じ形状であった。歪み領域361の対称軸Ax方向の長さは13mm、凹部370の対称軸Ax方向の長さは16.5mmであった。
図26から明らかなように、第1の実施の形態の起歪体36では、広い範囲で歪みの分布が直線状である。他方、第5の実施の形態の起歪体36では、狭い範囲で歪みの分布が直線状であるが、中心からの距離が約2mmで歪みがほぼ最大に到達し、中心からの距離が約2mm〜約6mmの間では歪みがほぼ一定である。歪み変化が少ない部分、すなわち中心からの距離が約2mm〜約6mmの間の部分に歪みゲージ38の各々を配置することにより、歪みゲージ38の位置の誤差によって生ずる測定誤差をより小さくすることができる。
図27は、重量測定時に第1の実施の形態の起歪体36に発生する応力分布を示す図であり、図28は、重量測定時に第5の実施の形態の起歪体36に発生する応力分布を示す図である。応力分布はコンピュータシミュレーションによって得られた。領域A1は最低応力の領域であり、領域A9は最高応力の領域である。領域Aに付けられた数字が小さい程、発生する応力は小さい。応力分布は歪みの分布と等価である。いずれの起歪体においても応力分布は左右対称である。
図27および図28に示すように、両方の起歪体36の歪み領域361において、中央に領域A1があり、起歪体36の対称軸に沿って領域A2,A3,A4,A5がほぼ等間隔に配置されている。図27でのその間隔は図28に比べて広い。したがって、第1の実施の形態の起歪体36では、広い範囲で歪みの分布が直線状である(図26)。図28では、領域A6が大きく広がっている。したがって、第5の実施の形態では、中心からある程度離れると、歪み変化が少ない。応力変化(歪み変化)が少ない領域A6は、第1の傾斜面371と第2の傾斜面372に対応する。
図29は、第1の実施の形態の起歪体36および第5の実施の形態の起歪体36における歪みゲージ38の位置と重量測定時の測定誤差の関係を示すグラフである。図30は、第1の実施の形態の起歪体36および第5の実施の形態の起歪体36における歪みゲージ38の位置と歪みゲージ38の出力の関係を示すグラフである。図29および図30の各々の横軸は、二つの歪みゲージ38の設計位置からのずれ(対称軸Axの方向)を示す。設計上、二つの歪みゲージ38は、起歪体36の対称軸Ax上に配置され、直線Ay(中心)から+2.7mm離れた位置に一方の歪みゲージ38の中心が配置され、直線Ay(中心)から−2.7mm離れた位置に他方の歪みゲージ38の中心が配置される。+は第2の連結部365側を示し、−は第1の連結部363側を示す。
図29の縦軸は、二つの歪みゲージ38によって測定される重量の誤差を示す。図29から明らかなように、いずれの起歪体36においても、二つの歪みゲージ38が設計位置から離れるほど、誤差が大きくなる。しかし、第5の実施の形態の起歪体36では、位置のずれが測定誤差に与える影響は小さい。第5の実施の形態では、中心からある程度離れると、歪み変化が少ないからである。
図30の縦軸は、二つの歪みゲージ38で得られる出力を示す。第5の実施の形態での出力は、第1の実施の形態の出力の2倍程度である。第5の実施の形態では、中心からの距離が約2mmで歪みがほぼ最大に到達するからである(図26参照)。
したがって、第1の実施の形態よりも第5の実施の形態がより長所が多いことが理解されるであろう。
この実施の形態の起歪体36は、第1の実施の形態の起歪体36と同様にロードセルおよび重量測定装置に使用され、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。この実施の形態の起歪体36は、第1の実施の形態の起歪体36と同様に粉末冶金で形成することが好ましい。
第5の実施の形態の傾斜面371,372を有する凹部370を、第2の実施の形態(図20)、第3の実施の形態(図21)および第4の実施の形態(図22)の凹部370に適用してもよい。つまり、第2〜第4の実施の形態の凹部370を、傾斜面371,372を有するように変形してもよい。
外部配線に関する変形
図31は、第1の実施の形態での起歪体36とケーブル(外部配線)29を示す斜視図である。二つの歪みゲージ38は、フレキシブル基板60に設けられており、フレキシブル基板60は歪みゲージ38に給電するための内部配線62を有する。歪みゲージ38を含むフレキシブル基板60は起歪体36の歪み領域361の上表面361Uに貼付されている。第1の実施の形態では、フレキシブル基板60は、歪み領域361だけに貼付され、第1の連結部363にも第2の連結部365にも延びていない。
ケーブル29の端部は、歪み領域361において、フレキシブル基板60の内部配線62に接続されている。符号64は、ケーブル29と内部配線62の接続部を示す。ケーブル29と内部配線62は、例えば半田によって接続される。ケーブル29は、歪み領域361から第1の連結部363を通って延びており、第1の連結部363の上表面363Uにテープ50で接着されている。ケーブル29は歪み領域361から第2の連結部365を通って延びていてもよい。いずれにせよ、起歪体36上にケーブル29および接続部64が配置されるため、ロードセル34の厚さが大きくなるおそれがある。
第2〜第5の実施の形態においても、ケーブル29は図31に示された方式でフレキシブル基板60の内部配線62に接続される。
図32は、第1の実施の形態の変形での起歪体36とケーブル29を示す斜視図である。この変形では、フレキシブル基板60は、歪み領域361から、荷重被付与部である第1の連結部363まで延びており、フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29が第1の連結部363において第1の連結部363の厚さ方向の内側にて、接続されている。より具体的には、第1の連結部363の上表面363Uの端部には、凹部396が形成されており、フレキシブル基板60は凹部396で終端する。フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29は、凹部396の内部にて接続されている。図33に示すように、被支持部である第2の連結部365の上表面365Uの端部に、フレキシブル基板60が終端する凹部を形成し、フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29をその凹部の内部で接続してもよい。フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29が、荷重被付与部または被支持部において荷重被付与部または被支持部の厚さ方向の内側にて、接続されることにより、接続部64が荷重被付与部または被支持部から厚さ方向に突出しない。したがって、ロードセルを薄型化することが可能である。
図34は、第1の実施の形態の他の変形での起歪体36とケーブル29を示す斜視図である。この変形では、フレキシブル基板60は第1の連結部363の端面で終端する。フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29は、第1の連結部363の端面にて接続されている。図35に示すように、被支持部である第2の連結部365の端面でフレキシブル基板60を終端させて、フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29をその端面で接続してもよい。フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29が、荷重被付与部または被支持部において荷重被付与部または被支持部の厚さ方向の内側にて、接続されることにより、接続部64が荷重被付与部または被支持部から厚さ方向に突出しない。したがって、ロードセルを薄型化することが可能である。
図36は、第1の実施の形態の他の変形での起歪体36とケーブル29を示す斜視図である。図31と異なり、フレキシブル基板60は、凹部370内に配置され、歪み領域361の下表面361Lに貼付されている。ケーブル29の端部は、歪み領域361において、フレキシブル基板60の内部配線62に接続されている。ケーブル29は、歪み領域361から第1の連結部363を通って延びており、第1の連結部363の下表面363Lにテープ50で接着されている。ケーブル29は歪み領域361から第2の連結部365を通って延びていてもよい。いずれにせよ、起歪体36の凹部370に接続部64が配置されるため、ブリッジ40の形状、配置および寸法にも依存するが、ロードセル34の厚さを小さくすることができる可能性がある。
図37は、第1の実施の形態の他の変形での起歪体36とケーブル29を示す斜視図である。この変形では、フレキシブル基板60は、歪み領域361から、荷重被付与部である第1の連結部363まで延びており、フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29が第1の連結部363において第1の連結部363の厚さ方向の内側にて、接続されている。図32と異なり、歪みゲージ38は凹部370内に配置され、フレキシブル基板60は歪み領域361の下表面361Lに貼付されている。第1の連結部363の下表面363Lの端部には、凹部397が形成されており、フレキシブル基板60は凹部397で終端する。フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29は、凹部397の内部にて接続されている。被支持部である第2の連結部365の下表面365Lの端部に、フレキシブル基板60が終端する凹部を形成し、フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29をその凹部の内部で接続してもよい。フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29が、荷重被付与部または被支持部において荷重被付与部または被支持部の厚さ方向の内側にて、接続されることにより、接続部64が荷重被付与部または被支持部から厚さ方向に突出しない。したがって、ロードセルを薄型化することが可能である。
図38は、第1の実施の形態の他の変形での起歪体36とケーブル29を示す斜視図である。図34と異なり、歪みゲージ38は凹部370内に配置され、フレキシブル基板60は歪み領域361の下表面361Lに貼付されている。この変形では、フレキシブル基板60は第1の連結部363の端面で終端する。フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29は、第1の連結部363の端面にて接続されている。被支持部である第2の連結部365の端面でフレキシブル基板60を終端させて、フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29をその端面で接続してもよい。フレキシブル基板60の内部配線62とケーブル29が、荷重被付与部または被支持部において荷重被付与部または被支持部の厚さ方向の内側にて、接続されることにより、接続部64が荷重被付与部または被支持部から厚さ方向に突出しない。したがって、ロードセルを薄型化することが可能である。
図32〜図38を参照して上述した変形は、第2〜第4の実施の形態にも適用してよい。
他の変形
上記の実施の形態においては、第1の腕部362の対と第1の連結部363で構成される組は、荷重が与えられる荷重被付与部であり、第2の腕部364の対と第2の連結部365で構成される組は、支持体によって支持される被支持部である。但し、起歪体36自体はこのような用途だけに限定されるのではなく、第2の腕部364に鉛直方向の荷重が与えられ、第1の腕部362が支持体に固定されるように起歪体36が利用されてもよい。すなわち、第1の腕部362の対と第1の連結部363で構成される組が、支持体によって支持される被支持部であってよく、第2の腕部364の対と第2の連結部365で構成される組が、荷重が与えられる荷重被付与部であってよい。この場合には、図17および図26のグラフの歪みの正負が逆転する。いずれにせよ、荷重被付与部と被支持部がほぼ水平に配置された状態で、歪み領域361が大きくS字形に湾曲するような方式で、起歪体36は使用される。
上記の実施の形態においては、図12および図13に示すように、中央部402にボス403が形成されたブリッジ40が使用される。しかし、図39および図40に示すように、中央部402にボスが形成されていないブリッジ40を使用してもよい。この場合、ボスに起因する段差が中央部402にないため、ブリッジ40を薄くすることができる。したがって、ロードセル34をさらに薄型化することができるかもしれない。
上記の実施の形態においては、起歪体36と他の部品の固定にリベット47,48が使用されているが、リベットの代わりにネジ機構(例えばボルトとナットの組)を使用してもよい。
上記の実施の形態においては、起歪体36に、歪み領域361に対応する凹部370が形成されているが、このような凹部370はなくてもよい。例えば、起歪体36は、一様な厚さを有していてもよい。