JP5533726B2 - 睡眠時無呼吸判定装置 - Google Patents
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Description
つまり、上述のような入院を行っての診断は、被検者側にも病院側にも相当な負担を強いていると言わざるを得ない。
このような事情から、被検者に監視装置類を装着することなく、入院をせずに睡眠中の呼吸状態を簡便に、かつ正確に測定する技術が望まれている。
このため、測定装置としては大掛かりとなることと、体動センサを用いているため、睡眠中の被検者の体動と呼吸動作の識別が困難となり、正確に睡眠時の無呼吸を測定できないという課題がある。
しかし、主に呼吸音から無呼吸状態を判別するため、呼吸音と同じような周波数帯の音も呼吸音と認識してしまう場合があり、測定精度が高くないという問題がある。そして、
生活雑音などの他の音源が存在する場合や、部屋に被検者とは別の人間が寝ている場合などには使用できないという課題もある。
マイクロ波微動センサを備えており、マイクロ波インパルス送信器及び送信アンテナからなる送信手段と、マイクロ波受信器及び受信アンテナとからなる受信手段で構成している。
送受信アンテナの指向性から選択した検知面と、ゲート時間で選択した検知距離とにより検知空間を構成することで、外乱の影響を受けずに被検者の微動反射信号のみを検出し、データ送受信部で出力するものである。
しかし、睡眠時に無呼吸になると、この動きは変わる。すなわち、無呼吸になると肺への空気の流入がないから胸部の動きは止まるが、腹部の動きは止まらないのである。
これは、上気道が狭くなって空気が肺に送られなくなることで起こるものである。上気道が狭くなる理由は、睡眠により上気道筋の緊張が緩み、もともと狭い上気道がさらに狭くなること、肥満等により上気道が狭くなってしまうことなどが主な原因である。
形が正弦波に近い波形となり、胸部が止まり腹部のみが動く無呼吸時の動作の波形は、高調波を含む孤立波になることが分かった。
その理由は、胸部と腹部とが動作すると、肺に空気が入ることにより胸腹部は緩やかな動きとなるため、動作の波形は正弦波に近いものとなり、腹部のみ動作すると、肺に空気が入らず筋肉の収縮だけの動きとなるため、動作の波形は高調波を含む孤立波になると考えている。
つまり、被検者ではなく装置側の都合で呼吸が検出できないときであっても、すべて睡眠時無呼吸と判定しまうおそれがある。
この症状は、呼吸の指令を出力する脳に障害があることが原因と考えられている。胸部や腹部といった呼吸運動全体が消失するもので、呼吸の動きそのものが無くなる。被検者の身体にとっては危険な状態にあるといえる。
呼吸症候群)か、または胸部も腹部も動かない状態(中枢性睡眠時無呼吸症候群)かも検出できる。
すでに説明したように、胸部及び腹部が同時に動く呼吸時の動作は、その波形が正弦波に近い波形となり、胸部が止まり腹部のみが動く無呼吸時の動作の波形は、高調波を含む孤立波になる。
胸部及び腹部が同時に動く呼吸時の動作は、その波形が「吸う」、「吐く」の動作にそれぞれ対応した上下対称の対称波の性質を有する正弦波に近い波形となり、胸部が止まり腹部のみが動く無呼吸時の動作の波形は、同様に対称波の性質を有する高調波を含む孤立波になる。
上述のごとく、胸部と腹部とが動作すると、肺に空気が入ることにより緩やかな動きとなり、動作の波形は正弦波に近いものとなるから、FFT処理をすると、基本波が主体となり、高調波は基本波に比べて小さくなる。対称波は基本波と奇数高調波のみの成分とで構成される性質があるので、奇数高調波の割合の有意差となって表れる。
示して説明するものであるが、すでに説明を終えた図面があるときはそれも適宜参照していただきたい。
初めに、図9〜図11を用いて睡眠時無呼吸判定装置に搭載されているマイクロ波ドップラセンサによる信号検出の原理を説明する。
図9は、マイクロ波ドップラセンサと被検者とを示すブロック図である。図10、図11は、マイクロ波ドップラセンサで検出される信号波形を説明するために模式的に示す波形図である。
10は被検者、10aは被検者10の胸部と腹部とからなる上半身の部分であり、以後胸腹部と表現する。
胸腹部10aは、呼吸を行うときに胸郭を拡大するための横隔膜および付随する筋膜と、肺膜、肺尖、上中下葉、斜裂、水平裂などからなる肺本体とを含んでいる部分である。
マイクロ波復調器33は、送信マイクロ波電気信号Emeと受信マイクロ波電気信号Emrとから、マイクロ波ドップラシフト信号Maを出力する。
図11を用いて無呼吸状態になった場合の胸部と腹部の状態について説明する。
図11は被検者10の睡眠時のマイクロ波ドップラシフト信号Maの時間変化を表した波形図であり、縦軸は波形の振幅を示しており、横軸は時間である。図11に示す区間Dnは正常呼吸の場合で、区間Daは無呼吸の場合を示す。
一方、図11の区間Daに示すマイクロ波ドップラシフト信号Ma´は、変化の早い孤立波状の波形となり高調波を含んだ尖った波形に変わる。
すでに説明したように、睡眠時の無呼吸のときは、上気道が狭くなるか詰まる。このため、体は呼吸をしようとするので腹部は動くものの、肺に空気が入らないから肺の拡張が起きずに胸部は動かない。そして腹部のみが動いている。このため、マイクロ波ドップラシフト信号Ma´は正弦波に近い波形とは異なる波形となる。
そして、マイクロ波ドップラシフト信号Maを、胸腹部の動きの違いに関わる波形の違いを見分けるアルゴリズムを用いて解析して、胸部が動かず腹部のみ動作する状態(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)か、または胸部も腹部も動かない状態(中枢性睡眠時無呼吸症候群)かも検出でき、被検者10の睡眠中の無呼吸状態を正しく判定できるのである。
次に、図1と図2とを用いて睡眠時無呼吸判定装置の構成を説明する。
初めに、図1を用いて睡眠時無呼吸判定装置1の概念的な構成を説明する。図1は、睡眠時無呼吸判定装置1のブロック図である。睡眠時無呼吸判定装置1は、マイクロ波ドップラセンサ3と、無呼吸判別手段2とを有している。
胸腹部状態検出手段5は、このマイクロ波デジタルデータMdに基づき被検者10の胸腹部状態データTsを出力する。
なお、胸腹部状態データTsは、胸部状態データKsと腹部状態データFsとで構成される。詳しくは後述する。
ーンデータRpの内容を文字などで表示したり、ブザー等の報音機構を併設してもよい。そして、情報を外部に出力することもできる。この信号は、無呼吸警報信号Nである。
第2計時信号T2は、胸腹部状態検出手段5の動作を制御する時刻情報を有している。例えば、パルス周期が10秒〜60秒のパルス信号である。
第3計時信号T3は、日付や時間などの情報を有する時刻情報である。
図2は、図1に示した睡眠時無呼吸判定装置1の各要素の構成を更に分解した詳細の機能ブロック図である。
帯域制限部41は、マイクロ波ドップラシフト信号Maを入力してマイクロ波ドップラシフト信号Maのうちの不要な周波数帯域の成分を除去し、マイクロ波帯域制限信号Msとして出力する。
力する源振クロック部、そのクロック信号を分周して所定の分周信号を生成する分周回路部、その分周信号から時刻情報を生成する時刻生成部などで構成することができる。これらの構成は知られている時計回路で広く知られているものであるから、詳細な説明は省略する。
次に図2〜図8を用いて睡眠時無呼吸判定装置1の各要素の詳細を説明する。
まず、胸腹部状態検出手段5の基本動作を説明する。
まず、胸腹部状態検出手段5の大まかな動きを説明する。
胸腹部状態検出手段5は、信号処理手段4から入力したマイクロ波デジタルデータMdをフーリエ変換し、フーリエ変換した波形から、基本波と奇数高調波とを見つける。
基本波から、もっとも高いスペクトル振幅を探し、3倍高調波からもっとも高いスペクトル振幅を探し、5倍高調波からもっとも高いスペクトル振幅を探し、基本波と3倍、5倍の奇数高調波からなるパターン判断をして、胸部及び腹部が動く通常の呼吸か、腹部のみ動く無呼吸(閉塞性睡眠時無呼吸症候群)か、あるいは胸部と腹部ともに動かない無呼吸(中枢性睡眠時無呼吸症候群)かを判定するものである。
次に、FFT部51の動作を説明する。
FFT部51は、第2計時信号T2に基づきマイクロ波デジタルデータMdを所定時間蓄積しFFT処理を行なう。
このFFT処理は、入力信号に対し高速フーリエ変換処理を行なうものである。すなわち、蓄積したマイクロ波デジタルデータMdをフーリエ変換し、個々の信号成分に分解した後、各成分を周波数スペクトル上に表す処理を行い、フーリエ変換結果Mfとして基本波検出部52と奇数高調波検出部53とに出力する。
また、マイクロ波デジタルデータMdを所定時間蓄積する第2計時信号T2は、この場合、例えば、30secである。
基本波検出部52及び奇数高調波検出部53の説明にあっては、基本波検出部52の説明に用いる図3は、被検者10が正常な呼吸をしているときの波形とし、奇数高調波検出部53の説明に用いる図4は、被検者10が無呼吸であるときの波形というように、状態を分けている。図11に示す区間Dnの波形が図3の場合、図11に示す区間Daの波形が図4の場合と考えると理解しやすい。
動きに応じたマイクロ波ドップラシフト信号Maによるものであるから、被検者10の呼吸や無呼吸や体動を含んでいる。これら2つの検出部は、それぞれ独立して基本波及び奇数高調波を見分けるのであるが、説明しやすいようにするため、呼吸と無呼吸とを分けてそれぞれ図3及び図4に図示する形態で説明するようにした。
まず、基本波検出部52について図3を用いて説明する。
図3は被検者10の呼吸が正常の場合の波形を示している。図3(a)は、FFT部51に入力するマイクロ波デジタルデータMdを示しており、図3(b)は、マイクロ波デジタルデータMdに基づきFFT部51が出力したフーリエ変換結果Mfであり、双方を見やすいように並べて示したものである。図3(a)は横軸を時間とし縦軸を信号の振幅としており、図3(b)では、横軸を周波数とし、縦軸をスペクトル振幅として表したものである。
次に、奇数高調波検出部53について図4を用いて説明する。
図4は被検者10の呼吸が無呼吸の場合の波形を示している。図4は、図3と同様に、図4(a)にマイクロ波デジタルデータMdを、図4(b)にフーリエ変換結果Mfをそれぞれ示している。また、図の軸も図3と同様である。
そして、この基本波スペクトル振幅F1´の3倍及び5倍の周波数位置に対して、それぞれ予め設定した所定の周波数範囲に入ったものを3次高調波成分f3、5次高調波成分f5とし、それぞれ予め設定した所定のスペクトル振幅を超える大きなものを3倍波スペ
クトル振幅F3、5倍波スペクトル振幅F5とする。
図4(b)に示すように、スペクトル振幅は、3次高調波に基づくものと5次高調波に基づくものとで2データ存在するので、腹部状態データFsは次式のようになる。
5次高調波に基づく腹部状態データFs2=F5
9次高調波に基づく腹部状態データFs4=F9
次に、図2と図5とを用いて胸部状態データKsと腹部状態データFsとで無呼吸を判断する呼吸パターン判定部6の動作を説明する。
また、「腹部呼吸」は、閉塞性睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるため無呼吸状態と判定し、呼吸パターン判定部6は呼吸パターンデータRpとして「無呼吸a」を出力する。
また、「胸腹部無呼吸」も、中枢性睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるため無呼吸状態と
判定し、呼吸パターン判定部6は呼吸パターンデータRpとして「無呼吸b」を出力する。
呼吸パターン判定部6は、胸腹部状態検出手段5から出力される胸部状態データKsである基本波スペクトル振幅F1と、腹部状態データFsである3倍波スペクトル振幅F3及び5倍波スペクトル振幅F5と、計時部9から入力される第3計時信号T3とを用いて、図5に示す図表に従って呼吸パターンを判別する。
次に、それぞれの平均である、平均基本波スペクトル振幅F10、平均3倍波スペクトル振幅F30、平均5倍波スペクトル振幅F50を算出する。
そして、この3つのスペクトル振幅の大小関係を図5に示す図表に従って判定を行うのである。
及び
F1>>F5
又は
0.3F1>F5>0.1F3
又は
0.7F1>F3>0.5F1
又は
0.4F1>F5>0.3F3
合は、「無呼吸状態b」と判定する。
及び
F3≒0
及び
F5≒0
又は
α×F1>F5>β×F1
すなわち、基本波スペクトル振幅F1、3倍波スペクトル振幅F3、5倍波スペクトル振幅F5において、3倍波スペクトル振幅F3,5倍波スペクトル振幅F5に関する上限定数をα3,α5とし、下限定数をβ3,β5と表現するとき、次式のように基本波スペクトル振幅F1を基準に3倍波スペクトル振幅F3と5倍波スペクトル振幅F5の割合を規定する。
及び
α5×F1>F5>β5×F1 :式2
β3,β5=0
0.3×F1>F5>0×F1
0.4×F1>F5>0.3×F1
次に、報知手段7の動作を説明する。
呼吸パターン判定部6から出力された呼吸パターンデータRpは、一旦記憶部71に記憶され、記憶部71から呼吸パターン記憶データSdとして読み出され通報判断部72に出力される。
通報判断部72は、呼吸パターン記憶データSdが通報を要するレベルか否か判断する。
また、呼吸パターン記憶データSdの内容が、被検者10に緊急度が高い異常があると判定した「無呼吸判定b」であれば、通報指示信号Edを出力する。
通信部73としては、デジタル変調器と一般電話回線に接続する回線制御装置の組合せ
や、アナログもしくはデジタル無線送信機を用いることができる。
次に、図7及び図8を用いて睡眠時無呼吸判定装置1の外観を説明する。
図7は本発明の睡眠時無呼吸判定装置1の主要部分である無呼吸判別手段2の一実施例を示す外観図であり、図8は睡眠時の被検者10に対し使用している状態を示す側面図である。
無呼吸判別手段2は、緊急時の対応のため外部と通話を行なうこともあるため、報音機構741は、報音のためのセラミック音響素子やダイナミックスピーカとダイナミックマイクロホンとの組合せで構成することができる。
図8に示すように、マイクロ波ドップラセンサ3は、センサ支持台20に、被検者10の胸腹部10aにマイクロ波Mが照射する様に固定されている。
なお図8では無呼吸判別手段2は省略されている。
次に、図2及び図6を用いて、睡眠時無呼吸判定装置1の動作フローを詳述する。
図6は睡眠時無呼吸判定装置1の動作を説明する動作フローである。
すなわち、睡眠中の対象者にマイクロ波を当て、反射されるマイクロ波ドップラシフト
信号Maを検出する。(S1)
すなわち、マイクロ波ドップラシフト信号Maの周波数帯域を、信号処理に必要な範囲に制限し、例えば、分解能10bitにてサンプリングレート約10msec毎で、マイクロ波デジタルデータMdに変換する。(S2)
すなわち、マイクロ波デジタルデータMdを約10sec〜数分間蓄積し、変換に必要なデータを蓄積したのちフーリエ変換を行なう。(S3)
すなわち、フーリエ変換結果Mfを低い周波数側からスキャンし、予め設定した所定の周波数範囲に入ったものを基本周波数成分fbとし、この中で予め設定した所定のスペクトル振幅を超える大きなスペクトル振幅を基本波スペクトル振幅F1として記憶する。(S4)
すなわち、フーリエ変換結果Mfを低い周波数側からスキャンし、予め設定した所定の周波数範囲に入ったものを基本周波数成分fbとし、この中で予め設定した所定のスペクトル振幅を超える大きなものを基本波スペクトル振幅F1´として記憶する。この基本波スペクトル振幅F1´を基本にして3倍及び5倍の周波数位置のスペクトルをサーチして、3倍波スペクトル振幅F3及び3倍波スペクトル振幅F5としてそれぞれ記憶する。(S5)
すなわち、胸部の動きの状態と腹部の動きの状態に応じて3種の呼吸パターンの何れかであるかを決定する。(S6)
すなわち、3種の呼吸パターンのうちの何れの呼吸パターンであるかを決定する。もし無呼吸状態が発生したら開始時間と終了時間を表示器に表示する。(S7)
すなわち、4種の無呼吸状態呼吸のうちの緊急度が高い「無呼吸b」状態か、また過去の呼吸パターン記憶データSdの内容を参照して、緊急度を判断する。(S8)
すなわち、S8にて緊急度が高いと判定された場合は報知音や電話無線機器などを通じて内外部に警報を発する。(S9)
次に、図12を用いて、睡眠時無呼吸判定装置の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態である睡眠時無呼吸判定装置100は、胸腹部状態検出手段5に睡眠時無呼吸判定装置1の機能が正常であることを監視する異常測定検出部50を加え、睡眠時無呼吸判定動作をより信頼性の高いものにしたものである。
同時に、表示部74は “装置の動作に異常があります”などの、機器の異常を知らせるメッセージや警告音声を発生し、被検者10の周囲にいる家族や医療関係者に睡眠時無呼吸判定装置100の異常を知らせる。
第2の実施形態の他の要素は第1の実施形態と同じなので、重複する説明は省略する。
睡眠時無呼吸判定装置の最も重要な点は、呼吸を監視する機能が正確であることと、測定した情報を外部に発信する機能である。つまり、正確に測定しその情報を報知するということである。異常測定検出部50により睡眠時無呼吸判定装置100の機能を監視すれば睡眠時無呼吸判定装置の信頼性がより高まるといえる。
例えば、予め所定のスペクトル振幅の情報を複数用意しておき、もっともスペクトル振幅の大きなものと次にスペクトル振幅の大きなものとの2つから基本波スペクトル振幅F1、3倍波スペクトル振幅F3、5倍波スペクトル振幅F5を選出してもかまわない。
2 無呼吸判別手段
3 マイクロ波ドップラセンサ
31 マイクロ波発信器
32 マイクロ波受信器
33 マイクロ波復調器
4 信号処理手段
41 帯域制限部
42 AD変換部
5 胸腹部状態検出手段
50 異常測定検出部
51 FFT部
52 基本波検出部
53 奇数高調波検出部
6 呼吸パターン判定部
7 報知手段
71 記憶部
72 通報判断部
73 通信部
74 表示部
741 報音機構
742 操作スイッチ
8 機能監視手段
9 計時部
10 被検者
10a 胸腹部
20 センサ支持台
M マイクロ波
Ma マイクロ波ドップラシフト信号
Ms マイクロ波帯域制限信号
Md マイクロ波デジタルデータ
Mf フーリエ変換結果
F1 基本波スペクトル振幅
F3 3倍波スペクトル振幅
F5 5倍波スペクトル振幅
fb 基本波周波数成分
Ks 胸部状態データ
Fs 腹部状態データ
As 呼吸パターンデータ
Ts 胸腹部状態データ
Sd 呼吸パターン記憶データ
E0 機能異常信号E0
Ed 通報指示信号
T1 第1計時信号
T2 第2計時信号
T3 第3計時信号
N 無呼吸警報信号
Nm 装置動作異常信号
α 上限定数
β 下限周波数
Eme マイクロ波電気信号
Emr 受信マイクロ波電気信号
Claims (7)
- 睡眠中の被検者の胸部及び腹部にマイクロ波を照射し前記被検者から反射される反射波に基づき前記被検者の睡眠中の無呼吸状態を判定する睡眠時無呼吸判定装置において、
前記反射波から得られるマイクロ波ドップラシフト信号をフーリエ変換し、基本波と奇数高調波との周波数成分を比較し、その比較結果に基づいて前記被検者の正常呼吸状態と呼吸異常状態とを判別し、前記被検者の無呼吸状態を判定する無呼吸判別手段を備えることを特徴とする睡眠時無呼吸判定装置。 - 前記無呼吸判別手段は、呼吸異常状態の積算時間が所定時間を越えることで前記被検者の無呼吸状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の睡眠時無呼吸判定装置。
- 前記マイクロ波を照射するマイクロ波発信器と、前記反射波Mを受信するマイクロ波受信器と、前記反射波Mからマイクロ波ドップラシフト信号Maを出力するマイクロ波復調器と、を備えるマイクロ波ドップラセンサを備え、
前記無呼吸判別手段は、
前記マイクロ波ドップラシフト信号Maを入力してマイクロ波デジタルデータMdを出力する信号処理手段と、
前記マイクロ波デジタルデータMdを入力してフーリエ変換を行い、そのフーリエ変換結果Mfに含まれる基本波と奇数高調波とから、前記被検者の胸部状態データKsと腹部状態データFsとを含む胸腹部状態データTsを出力する胸腹部状態検出手段と、
前記胸腹部状態データTsを入力して前記被検者の呼吸パターンデータRpを出力する呼吸パターン判定部と、
前記呼吸パターンデータRpを入力して無呼吸警報信号Nを出力する報知手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の睡眠時無呼吸判定装置。 - 前記胸腹部状態検出手段は、
前記マイクロ波デジタルデータMdを入力してフーリエ変換し、前記フーリエ変換結果Mfを出力するFFT部と、
前記フーリエ変換結果Mfを入力し、低い周波数側から順次周波数成分を調べることで基本波を検出し、該基本波のスペクトル振幅を算出して前記被検者の胸部状態データKsとして出力する基本波検出手段と、
前記フーリエ変換結果Mfを入力し、前記基本波のスペクトル振幅の奇数倍周波数から奇数高調波を検出し、該奇数高調波のスペクトル振幅を算出して前記被検者の腹部状態データFsとして出力する奇数高調波検出手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の睡眠時無呼吸判定装置。 - 前記胸腹部状態検出手段は、
前記フーリエ変換結果Mfを入力し、スペクトル振幅が所定の振幅値よりも低いときに異常測定データE0を出力する異常測定検出部を備え、前記胸部状態データKsと前記腹部状態データFsと前記異常測定データE0とを含む前記胸腹部状態データTsを出力することを特徴とする請求項4に記載の睡眠時無呼吸判定装置。 - 前記呼吸パターン判定部は、
胸部状態データKsと腹部状態データFsとを比較し、前記被検者の胸部と腹部とが同時に動いている状態である前記正常呼吸状態と、胸部のみ止まり腹部が動作する状態である呼吸異常状態とを判別し、前記呼吸異常状態の時間を積算する積算時間により、前記被検者の無呼吸状態を判定することを特徴とする請求項3又は4に記載の睡眠時無呼吸判定装置。 - 前記報知手段は、
前記呼吸パターンデータRpを記憶するとともに呼吸パターン記憶データSdとして出力する記憶部と、
前記呼吸パターン記憶データSdを入力として通報指示信号Edを出力する通報判断部と、
前記通報指示信号Edを入力として前記無呼吸警報信号Nを出力する通信部と、
前記呼吸パターンデータRpを表示する表示部と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の睡眠時無呼吸判定装置。
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