JP5533295B2 - 燃料フィルタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば車両の内燃機関に供給される燃料を濾過する燃料フィルタ装置に関する。
従来から、内部に燃料通路が形成されたハウジングと、ハウジング内に収容され燃料通路を流通する燃料を濾過する濾材とを備え、ハウジング内の濾材よりも下流側の燃料通路の圧力に応じて作動する圧力スイッチを目詰まりセンサとして設けて、濾材が目詰まりして下流側の負圧が増大したときに目詰まりセンサをオンし、目詰まりセンサのオン信号に基づいて目詰まりが発生した旨を運転席の表示灯で表示する燃料フィルタ装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−3426号公報
しかしながら、上記従来技術の燃料フィルタ装置では、濾材の目詰まりを報知するために、接点を有する圧力スイッチ、表示灯、及びこれらを接続する配線等を必要とし、濾材の目詰まりを報知するための構成が複雑であり、高価になり易いという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、濾材の目詰まりを報知するための構成を簡素化することが可能な燃料フィルタ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、
内部に燃料通路および燃料中から分離された水を貯留する貯留室が形成されたハウジングと、
ハウジング内に収容され、燃料通路を流通する燃料を濾過する濾材と、
貯留室に貯留された水に浮いて貯留室の水位の変化に応じて上下方向に変位するフロート弁体を有し、フロート弁体が上方へ最大変位したときに燃料通路の通路断面積を燃料が通過可能な状態で絞るフロート絞り弁と、
ハウジング内の濾材よりも下流側、かつ、フロート絞り弁よりも下流側の燃料通路の圧力に応じて変位し変位がハウジングの外部から視認可能な変位部材と、を備えることを特徴としている。
これによると、濾材が目詰まりしたときには、濾材の流通抵抗の増大により濾材よりも下流側の燃料通路の圧力が低下し、変位部材が変位する。そして、圧力に応じて変位した変位部材をハウジング外から視認させることにより、濾材が目詰まりしたことを報知することができる。このように、検出圧力に応じて変位する、ハウジングの外部から視認可能な変位部材を設けるという比較的簡単な構成で、濾材の目詰まりを報知することができる。
また、請求項2に記載の発明では、濾材よりも下流側の燃料通路に設けられ、操作ノブを往復動することにより燃料通路に燃料を圧送可能なプライミングポンプを備えており、変位部材は、操作ノブであることを特徴としている。これによると、報知専用の変位部材を設けることなく、濾材よりも下流側の燃料通路の圧力に応じて変位するプライミングポンプの操作ノブにより、濾材が目詰まりしたことを報知することが可能である。
また、請求項3に記載の発明では、ハウジング内の燃料通路は、燃料の供給元から供給先への燃料供給経路を構成しており、供給先から供給元へ還流する燃料が流通する燃料還流経路に設けられ、燃料還流経路を流れる燃料を、ハウジング内の濾材よりも上流側の燃料通路に導入するように燃料の流路を切り替える流路切替手段を備えることを特徴としている。これによると、低温時に燃料中のワックス分が析出し濾材が目詰まりして変位部材が変位していることを視認した場合には、流路切替手段を操作して、燃料還流経路を流れる比較的暖かい燃料をハウジング内の濾材よりも上流側の燃料通路へ導入し、濾材に捕捉されているワックス分を融解することができる。したがって、燃料中のワックス分による濾材の目詰まりを容易に解消することができる。
本発明を適用した一実施形態における燃料フィルタ装置1の概略構成を示す上面図である。 図1のII−II線断面図である。 燃料フィルタ装置1を採用したディーゼルエンジン用コモンレール式燃料噴射システムの概略構成図である。
以下、本発明を適用した実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態における燃料フィルタ装置1の概略構成を示す上面図であり、図2は、図1のII−II線断面図である。ただし、図2では、構成を解り易くするために、導出パイプ30はII−II断面ではなく導出パイプ30延設方向断面を図示しており、ハウジング10内に収容されたフィルタ部材20は中心を通る断面を示している。また、図3は、燃料フィルタ装置1を採用したディーゼルエンジン用コモンレール式燃料噴射システムの概略構成図である。
図3に示すように、本実施形態のコモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンク2と、サプライポンプ3と、コモンレール4と、インジェクタ5と、燃料タンク2とサプライポンプ3との間に介装された燃料フィルタ1と、を備えている。
サプライポンプ3は、具体的な構成の図示を省略しているが、例えばトロコイド式ポンプやベーン式ポンプを用いることができるフィードポンプ(低圧給送ポンプ)、流量制御装置としての電磁弁、および、例えばプランジャ式ポンプからなる高圧ポンプ等から構成されている。このサプライポンプ3が作動すると、燃料タンク2の内部に蓄えられた常圧の燃料が吸引され、燃料配管6内を流通してコモンレール4内に供給される。その際に、燃料フィルタ装置1において燃料中から水が分離され、燃料中の異物が捕捉される。
コモンレール4は、内部にサプライポンプ3の高圧ポンプで加圧された燃料を蓄圧状態で保持する。コモンレール4には、エンジンの各気筒の内部へ燃料を噴射するインジェクタ5が気筒数に応じて接続されており、コモンレール4内部に蓄圧状態で保持された燃料は、インジェクタ5から噴射される。コモンレール4には還流配管7が接続されており、コモンレール4で余剰となった燃料は還流配管7を経由して燃料タンク2へ還流される。
各インジェクタ5の制御圧力室に流入してインジェクタ作動に用いられた燃料やリーク燃料等のインジェクタ5低圧ポートから排出される低圧燃料、および、サプライポンプ3からのリーク燃料等の低圧燃料も、還流配管7に合流して燃料タンク2へ還流するようになっている。
ここで、燃料配管6内の通路(具体的には、燃料配管6内の通路および燃料フィルタ装置1のハウジング10内の燃料通路)が、燃料の供給元である燃料タンク2から燃料の供給先であるコモンレール4(サプライポンプ3、コモンレール4およびインジェクタ5が供給先であるとも言える)への燃料供給経路に相当し、還流配管7内の通路が、燃料の供給先であるコモンレール4から燃料の供給元である燃料タンク2への燃料還流経路に相当する。
燃料配管6の燃料フィルタ装置1よりも上流側部と還流配管7とは接続配管8で接続されている。還流配管7と接続配管8との接続点には、コモンレール4等から還流配管7の上流部を流通してきた燃料の流通方向を、還流配管7の下流部側(図示実線矢印方向)と接続配管8側(図示破線矢印方向)との間で選択的に切り替える切換バルブ9(流路切替手段に相当)が配設されている。
また、本実施形態のコモンレール式燃料噴射システムには制御手段である図示を省略したECUが接続されている。このECUは、入力されるコモンレール4の内部の燃料圧力、エンジンの回転数Neならびにアクセル開度α等に基づいてサプライポンプ3から吐出される燃料の流量を最適に制御する。さらに、ECUはコモンレール4に接続されているインジェクタ5の電磁弁の開閉時期を制御する。これにより、エンジンの各気筒の内部への燃料の噴射時期ならびに燃料噴射量が制御される。
図1に示すように、燃料フィルタ装置1は、内部に濾材等を収容し、濾材収容室を含む燃料通路が内部に形成されたハウジング10を備えている。ハウジング10は、外部から燃料を導入するための導入パイプ40および外部へ燃料を導出するための導出パイプ30を有しており、ハウジング10の上面には、燃料系統中に混入した空気を排出して系統中を燃料で満たすためのプライミングポンプに相当する手動式のダイヤフラムポンプ装置60が設けられている。ダイヤフラムポンプ装置60は、後述するノブ65を上下に往復動させポンプ室61aの容積を増減することにより、燃料系統中に燃料を圧送できるようになっている。
図2に示すように、燃料フィルタ装置1のハウジング10は、外殻を構成するカップ状(有底筒状)のケース11、ケース11の上方開口端に着脱可能に取り付けられるケース11よりも浅いカップ状のキャップ12、および、キャップ12に装着された導出パイプ30等により構成されている。ケース11、キャップ12および導出パイプ30は、いずれも例えばポリアミド樹脂からなり、ケース11の上端部内周側に形成されたねじ部とキャップ12の下端部外周側に形成されたねじ部とが相互に螺合して、ケース11にキャップ12が取り付けられるようになっている。
キャップ12には、前述したねじ部よりも上方にシール部材であるゴム製のOリング19が装着されており、ケース11にキャップ12が取り付けられた際には、ケース11とキャップ12との間をシールして、ハウジング10内に、外部に対して密閉された濾材収容室であるフィルタ部材収容空間13を形成するようになっている。
ハウジング10内のフィルタ部材収容空間13には、フィルタ部材20が収容されている。フィルタ部材20は、不織布もしくはパルプ材等からなる濾材24と、濾材24の中心を上下方向に貫通するように配設された中心円筒23と、中心円筒23の下端から径外方向に延設されて濾材24の下方側の全域に配設される下部端板25とから構成されている。中心円筒23および下部端板25は、例えば樹脂材により一体成形されている。
ケース11の内面には、周方向における複数箇所(図2では1箇所のみ図示)に上下方向に延びるリブ11aが形成されている。このケース11のリブ11aの上端面に下部端板25の外周縁部が支持されて、フィルタ部材20は、ハウジング10内の所定位置に収容されている。
図2に示すように、フィルタ部材20がハウジング10内の所定位置に収容され、ハウジング10内のフィルタ部材20の上下に、上部空間10aおよび下部空間10bが形成されている。上部空間10aは、濾材24の上方かつ中心円筒23の外方の空間である。下部空間10bは、燃料中から分離された水を貯留するための貯留空間(貯留室)である。
図示は省略しているが、ケース11の底面もしくは側面の最下端部には、下部空間10bに貯留された水を外部に排出するためのドレンコック等の排水手段が設けられている。
キャップ12には、その上面部に、内部に燃料導出通路の一部を形成する導出通路部121が設けられている。導出通路部121は、図2図示左右方向に延びており、図示右方側の下流端近傍において、前述の導出パイプ30がキャップ12に装着されて、係着体50により抜け止め固定されている。導出パイプ30の下流側部(図示右方部)は、図示を省略する燃料ホースの装着部となっている。
キャップ12の上面部には、導出通路部121の図示左方側(導出通路部121の上流部)に、ダイヤフラムポンプ装置60のボディ61が一体的に設けられている。ダイヤフラムポンプ装置60は、このボディ61と、ボディ61の上方開口部を閉塞するカバー62と、ボディ61とカバー62との間に外周縁部が挟持されるダイヤフラム63と、ダイヤフラム63を上方に向かって付勢する付勢部材であるスプリング64と、ダイヤフラム63を上下方向に往復動するためのノブ65(操作ノブに相当)等からなっている。カバー62およびノブ65は、いずれも例えばポリアミド樹脂製であり、ダイヤフラム63は、例えば基布の表面にゴム材層を形成した構成をなしている。
ボディ61の内側は、ダイヤフラム63よりも下方がポンプ室61aとなっている。このポンプ室61aは、図示右方側において導出通路部121内と連通しており、図示下方側においてフィルタ部材収容空間13の上部空間10aと接続している。ダイヤフラムポンプ装置60のポンプ室61aとフィルタ部材収容空間13の上部空間10aとの間には、逆止弁体およびスプリングを有する第1逆止弁80が配設されており、上部空間10aからポンプ室61aへ向かう燃料の流れを許容するとともに、ポンプ室61aから上部空間10aへ向かう燃料の逆流を防止するようになっている。
導出通路部121の内部および導出パイプ30の内部が、フィルタ部材収容空間13から燃料を導出する燃料導出通路126である。導出通路部121内には、導出パイプ30の上流端の下方に、逆止弁体およびスプリングを有し、導出通路部121の内部から導出パイプ30の内部へ向かう燃料の流れを許容するとともに、導出パイプ30の内部から導出通路部121の内部へ向かう燃料の逆流を防止する第2逆止弁70が配設されている。
なお、図2では図示していないが、フィルタ部材20がハウジング10内の所定位置に収容されたときには、フィルタ部材20の中心円筒23の内部は、図1に示す導入通路部131内および導入パイプ40内の燃料導入通路と連通している。導入パイプ40のキャップ12への装着部は、逆止弁を設けていない点を除き、導出パイプ30のキャップ12への装着部とほぼ同様の構造となっている。
図2に示すように、ハウジング10内の下部空間10bには、フロート弁体15が配設されている。フロート弁体15は、中央に開口を有する円盤状(ドーナツ型円盤状)をなしており、その外径は、ケース11の複数のリブ11aの先端に内接する内接円の径よりも若干小さくなっている。
フロート弁体15は、例えば、独立泡を有する発泡樹脂成形品もしくは中空の樹脂成形品からなり、平均密度がハウジング10内を流通する燃料油の密度よりも大きく、水の密度よりも小さく設定されている。これにより、フロート弁体15は、ハウジング10内の下部空間10bに溜まった水の水位面(水の上面、水と燃料油との界面)WLに浮かぶようになっている。
下部空間10bの水位面WLが変化したときには、フロート弁体15は、ハウジング10の内面の一部である複数のリブ11aの先端面に案内されて、上下方向に安定して変位するようになっている。そして、フロート弁体15が上方に最大変位したときには、フィルタ部材20の下部端板25の下面に当接する。下部端板25の下面うち、フロート弁体15が当接する領域が、フロート弁体15が着座する弁座252である。
フィルタ部材20の下部端板25には、上下方向に貫通する貫通孔251が開口している。本例では、貫通孔251を複数の円形の開口として形成しており、複数の貫通孔251は周方向において均等に形成されている。複数の貫通孔251は、全てが上下方向におけるフロート弁体15の投影範囲内に形成されている。したがって、下部端板25の下面において、貫通孔251の周囲が弁座252となっている。
下部端板25の弁座252となる領域よりも外方の縁部には、外周側から一部を切り取った切欠き構造の切欠き貫通路253が複数(本例では4つ)形成されている。切欠き貫通路253の通路断面積の総和は、貫通孔251の通路断面積の総和よりも小さく設定されている。
これにより、フロート弁体15が下部端板25の弁座252に着座したときには、下部端板25の下方から上方に向かう燃料通路の通路断面積は、フロート弁体15が下部端板25から離れているときに比べて大きく絞られる。切欠き貫通路253はフロート弁体15が弁座252に着座したときにも燃料が通過可能な貫通路であり、フロート弁体15と下部端板25とで燃料通路の通路断面積を絞るフロート絞り弁を構成している。
上述の構成の燃料フィルタ装置1では、図3に示したサプライポンプ3が駆動すると、導入パイプ40の上流端からハウジング10内に燃料が導入される。導入された燃料は、導入通路部131内を流れた後、フィルタ部材20の中心円筒23内から下部空間10bへ流入する。下部空間10bでは流入した燃料中から凝集して分離した水分等が沈降し、燃料油よりも比重が大きい水は、ハウジング10内の下部空間10bに底面側から貯留される。
下部空間10bに流入した燃料は、下部端板25の貫通孔251および切欠き貫通路253を通過してフィルタ部材20の濾材24中を通過し、その際に未分離の微細な水滴の凝集や異物の除去が行われる。濾材24中を通過して水分や異物が除去された燃料は、上部空間10aから第1逆止弁80を開弁してダイヤフラムポンプ装置60のポンプ室61aへ流入する。ポンプ室61aへ流入した燃料は、ポンプ室61aと連通する導出通路部121内へ流入し、第2逆止弁70を開弁して燃料導出通路126を流れて導出パイプ30を介して導出される。
このように燃料が流れ、濾材24に捕捉される異物等が増加して濾材24の目詰まりが進行していくと、燃料が濾材24を通過する時の流通抵抗の増大により、濾材24よりも下流側の燃料圧力が低下する。
ダイヤフラムポンプ装置60のダイヤフラム63には、ポンプ室61a側からは燃料圧力に基づく上方へ向かう応力とスプリング64の上方への付勢力が加わり、外部からは大気圧に基づく下方に向かう応力が印加されている。
濾材24が目詰まりしていないときには、ダイヤフラム63に加わる上方への向かう応力の総和が下方へ向かう大気圧に基づく応力よりも大きく、ダイヤフラム63は上方に向かって付勢されている。ダイヤフラム63の中央部に固定されているノブ65は、ダイヤフラム63への取付け部がカバー62の下面に当接して上方への変位が規制され、図2に示すように、カバー62よりも上方へ大きく突出して停止している(最大上方位置にある)。
これに対し、濾材24が目詰まりし、濾材24よりも下流側の燃料圧力が低下すると、ポンプ室61a側からの燃料圧力に基づく上方へ向かう応力が低下する。これに伴い、ダイヤフラム63に加わる上方への向かう応力の総和が下方へ向かう大気圧に基づく応力よりも小さくなると、ダイヤフラム63は下方へ向かって変位し、ダイヤフラム63の中央部に固定されているノブ65も下方へ変位し(最大上方位置よりも下方に位置するように変位し)、カバー62よりも上方への突出量も減少する。
濾材24は、燃料に対して抵抗体であり、目詰まりしていない状態においても下流側では負圧(例えば、大気圧に対して−10kPa)を発生する。濾材24の目詰まりが進行して流通抵抗が増大し、下流側の負圧が例えば−50kPaになると、サプライポンプ3に充分な燃料が供給されないという不具合を発生する。
そこで、本実施形態では、濾材24よりも下流側の負圧が、例えば−30kPa〜−40kPaとなったときにノブ65が下方に変位するようになっている。
これにより、ノブ65の位置が最大上方位置よりも下方に位置していることを視認したユーザ等に、濾材24の目詰まりが進行しており、不具合を発生する前に濾材24の交換が必要であることを報知することができる。
本実施形態において、ダイヤフラムポンプ装置60は、フロート絞り弁よりも下流側の燃料通路の圧力を検出する圧力検出手段として機能しており、ノブ65は、本実施形態において、検出圧力に応じて変位する変位部材に相当する。
なお、上述した通常の作動時には、図3に示す切替バルブ9は、還流配管7の上流部を流通してきた燃料の流通方向を、還流配管7の下流部側方向としている。
濾材24の目詰まりは、燃料中の異物によるものばかりでなく、低温時には燃料中のワックス分が析出して濾材24が目詰まりを起こす場合がある。そこで、低温時(例えば外気温が0℃以下であるとき)にノブ65の位置が最大上方位置よりも下方に位置していることを視認したユーザ等は、切替バルブ9を手動操作して、還流配管7の上流部を流通してきた燃料の流通方向を、接続配管8側に切り替えることができる。
還流燃料の流通方向を接続配管8側にすると、還流配管7内を流通する比較的暖かい(燃料配管6内の燃料より暖かい)燃料を、接続配管8を介してハウジング10内の濾材24よりも上流側へ導入し、濾材24に捕捉されているワックス分を融解することができる。したがって、濾材24の目詰まりが低温環境下で析出したワックス分によるものであった場合には、ノブ65が最大上方位置に戻り、目詰まりが解消したことを確認することができる。
上記切替バルブ9の切り替え操作を行っても、ノブ65の位置が最大上方位置よりも下方に位置している場合には、濾材24の目詰まりはワックス分ではなく異物によるものであるので、濾材24の交換を促すことができる。なお、還流燃料をハウジング10内の濾材24よりも上流側に導入するための接続配管8および切替バルブ9からなる構成も、燃料フィルタ装置1の一部であると言える。
上述の構成の燃料フィルタ装置1によれば、ダイヤフラムポンプ装置60を濾材24よりも下流側に配設しており、濾材24の目詰まりが進行して、濾材24よりも下流側の燃料圧力が、不具合を発生する圧力よりも高い所定圧力(不具合を発生する負圧よりも負圧の絶対値としては小さい所定負圧)に到達したときには、ダイヤフラムポンプ装置60のポンプ室61aの圧力が上記所定圧力となり、ノブ65が下方に変位して、濾材24の目詰まり状態が不具合を発生する手前の所定状態まで進行していることを報知する。
したがって、濾材24よりも下流側にプライミングポンプとして設けたダイヤフラムポンプ装置60を利用して、濾材24よりも下流側の燃料通路の圧力に応じて変位するダイヤフラムポンプ装置60のノブ65により、濾材24の目詰まりが不具合を発生する状態に近づいたことを報知することができる。
このように、構造が複雑な圧力スイッチや表示灯等を用いることなく、検出圧力に応じて変位する、ハウジング10の外部から視認可能なダイヤフラムポンプ装置60のノブ65という比較的簡単な構成で、濾材24の目詰まりを報知することができる。
なお、本実施形態では、ダイヤフラムポンプ装置60のノブ65の下方への変位により、濾材24の目詰まり状態が所定状態になったことを報知していたが、ハウジング10内の下部空間10bの水位が所定水位となったときにも、ダイヤフラムポンプ装置60で検出してノブ65の変位により報知することが可能である。
(他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
上記実施形態では、ダイヤフラムポンプ装置60を圧力検出手段とし、ノブ65を変位部材としていたが、圧力検出手段は、フロート絞り弁よりも下流側の燃料通路の圧力に応じて変位する変位部材を備えるのであればこれに限定されるものではない。
例えば、ダイヤフラムを有しないプライミングポンプであってもかまわず、このプライミングポンプのノブを変位部材としてもよい。また、ダイヤフラムポンプ装置60と同様の構成からなり、上下流部に逆止弁を設けずに、ポンプ機能を有しない圧力検出手段を採用してもかまわない。
また、ハウジング10の外部から視認可能な変位部材は、ノブ65に限定されるものではない。
また、変位部材は1つに限定されず、例えば、上述した逆止弁を設けていないダイヤフラムポンプ装置60と同様の構成で、スプリング64のばね定数が互いに異なるものを複数併設して圧力検出手段とし、複数のノブ65の変位により、目詰まりレベルの異なる複数の目詰まり状態を報知するものであってもよい。
また、上記実施形態では、圧力検出手段であるダイヤフラムポンプ装置60をハウジング10のキャップ12に設けていたが、変位部材を有する圧力検出手段の配設位置はこれに限定されるものではなく、ハウジング10内の濾材24よりも下流側の燃料通路の圧力を検出できる位置であればよい。例えば、濾材24よりも上方のケース11の側面部であってもよいし、導出パイプ30であってもよい。また、導出パイプ30に接続する配管部材等であってもかまわない。
また、上記実施形態では、還流燃料をハウジング10内の濾材24よりも上流側に導入可能とする構成として、燃料配管6の燃料フィルタ装置1よりも上流側部と還流配管7とを接続する接続配管8、および切替バルブ9を設けていたが、これに限定されるものではない。例えば、接続配管8の下流端は、ハウジング10の濾材24よりも上流側の部位に直接接続するものであってもよい。また、ハウジング10内に燃料還流経路の一部を形成し、ハウジング10に切替バルブを設けて、還流燃料をハウジング10内の濾材24よりも上流側に導入可能としてもかまわない。
また、上記各実施形態では、燃料フィルタ装置1は、ディーゼルエンジンに燃料を供給するコモンレールシステムに用いられるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、分配型ポンプを用いたディーゼルエンジンへの燃料供給系に採用するものであってもよいし、ガソリンエンジンへの燃料供給系に採用するものであってもかまわない。
また、上記各実施形態では、水分捕集器(セジメンタ)を備える燃料フィルタ装置1について説明したが、水分捕集器を備えない燃料フィルタ装置であっても本発明は適用して有効である。
1 燃料フィルタ装置
2 燃料タンク(燃料の供給元)
4 コモンレール(燃料の供給先)
9 切替バルブ(流路切替手段)
10 ハウジング
20 フィルタ部材
24 濾材
60 ダイヤフラムポンプ装置(プライミングポンプ、圧力検出手段)
65 ノブ(操作ノブ、変位部材)

Claims (3)

  1. 内部に燃料通路および燃料中から分離された水を貯留する貯留室が形成されたハウジングと、
    前記ハウジング内に収容され、前記燃料通路を流通する燃料を濾過する濾材と、
    前記貯留室に貯留された水に浮いて前記貯留室の水位の変化に応じて上下方向に変位するフロート弁体を有し、前記フロート弁体が上方へ最大変位したときに前記燃料通路の通路断面積を燃料が通過可能な状態で絞るフロート絞り弁と、
    前記ハウジング内の前記濾材よりも下流側、かつ、前記フロート絞り弁よりも下流側の前記燃料通路の圧力に応じて変位し当該変位が前記ハウジングの外部から視認可能な変位部材と、を備えることを特徴とする燃料フィルタ装置。
  2. 前記濾材よりも下流側の前記燃料通路に設けられ、操作ノブを往復動することにより前記燃料通路に燃料を圧送可能なプライミングポンプを備えており、
    前記変位部材は、前記操作ノブであることを特徴とする請求項1に記載の燃料フィルタ装置。
  3. 前記燃料通路は、燃料の供給元から供給先への燃料供給経路を構成しており、
    前記供給先から前記供給元へ還流する燃料が流通する燃料還流経路に設けられ、前記燃料還流経路を流れる燃料を、前記ハウジング内の前記濾材よりも上流側の前記燃料通路に導入するように燃料の流路を切り替える流路切替手段を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料フィルタ装置。
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