JP5532534B2 - インシュレータ、モータ用ステータ及びこれを備えたモータ - Google Patents

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モータに使用される回転磁界を発生するステータにおけるインシュレータに関する。
モータには、ステータに所定の電流を流すことによって、ステータから磁界が回転方向に発生し、この磁界によって形成される回転磁界にロータマグネットが吸引及び反発を繰り返して回転するものがある(特許文献1,2参照)。
そのステータは、鉄心と、鉄心の所定部に巻回されるコイル線と、鉄心とコイル線とを電気的に絶縁するインシュレータとからなる。鉄心は、珪素鋼板を積層して構成されるもので、環状基部と、環状基部の内周面の周方向に等間隔の複数の部位から、ステータに対向して配置されたロータマグネットに向けて径方向に伸びる複数個の磁極部とからなる。コイル線は、インシュレータを介して各磁極部に巻回され、そのコイル線の端部がモータを制御する回路基板に電気的に接続される。
インシュレータは、鉄心の中心軸線が伸びる方向として定義される軸線方向の上方から鉄心の上側に装着される上側インシュレータと、軸線方向の下方から鉄心の下側に装着される下側インシュレータと、からなる。上側インシュレータは、合成樹脂によって一体成型されたものであって、隣接する磁極部の側面と環状基部の内周面とで囲まれる鉄心スロット部に装着される複数個の上側スロット部と、環状基部の上端面を覆うと共に各上側スロット部を連結する上側環状部とからなる。下側インシュレータにおいても、上側インシュレータと実質的に同形で、複数個の下側スロット部と下側環状部とからなる。鉄心に装着された上側インシュレータと下側インシュレータとは、それぞれの上側スロット部の先端と下側スロット部の先端とが嵌合して連結される。
このようなステータの組立方法は、任意の上側スロット部を、任意の鉄心スロット部に合わせるだけで、上側インシュレータは鉄心に容易に装着でき、また下側インシュレータについても同様にして装着することができる。
特開2005−6366号公報 特開2007−6623号公報
ところで、このようなステータのインシュレータには、コイル線をガイドしたり、コイル線を回路基板に接続するための導通ピンを固定するための部位が形成されることがある。このような上側及び下側インシュレータでは、そのような部位のために平面視が回転非対称な構成となり、コイル線の巻回構造の都合により、周方向の相対的な位置を合わせる必要がある。
ところが、このような特殊なステータを上記組立方法で組み立てると、両インシュレータが鉄心に適切に装着できているにも関わらず、両インシュレータの位置関係が間違ってしまっていたが、コイル線巻回時にコイル線を適切にガイドできなかったり、導通ピンにコイル線の端部が接続できなかったりして、結局、不良品となってしまう。
このようなインシュレータの装着ミスを防止するために、従来では、作業者が、鉄心に装着された一方のインシュレータの位置を確認して上で、他方のインシュレータを装着するようにしていた。そのため、このステータは、組立の作業性が悪いものであった。
本発明の目的は、上記問題に鑑みてなされたものであり、周方向の相対的な位置を合わせる必要がある上側及び下側インシュレータを、互いの位置合わせを容易に行うことができるようにすることである。
上記目的を達成するために、本発明のインシュレータは、環状基部に複数の磁極部が放射状に設けられた鉄心と、該磁極部に巻回されるコイル線と、を備えたモータ用ステータにおいて、該鉄心と該コイル線とを電気的に絶縁するために用いられ、前記鉄心の上側に装着される上側インシュレータ部と、前記鉄心の下側に装着される下側インシュレータ部と、を備える。両インシュレータ部は、コイル線の巻回構造やコイル線の端部を導通ピン等へ接続するための構造を有するために、互いに周方向の相対的な位置を合わせる必要がある場合に、鉄心に対して両インシュレータ部の周方向の相対的な位置が合う時のみ適切に装着するように構成されている。
より具体的には、発明では、環状基部に複数の磁極部が放射状に設けられた鉄心と、該磁極部に巻回されるコイル線と、を備えたモータ用ステータにおいて、該鉄心と該コイル線とを電気的に絶縁するために用いられるインシュレータであって、前記鉄心の上側に装着される上側インシュレータ部と、前記鉄心の下側に装着される下側インシュレータ部と、を備え、前記上側及び下側インシュレータ部は、両者が前記鉄心に装着された時に、互いに近接または接触する上側及び下側境界部を有し、前記上側及び下側境界部は、前記下側インシュレータ部の周方向の上側特定部位が、前記上側インシュレータ部の周方向の下側特定部位の下側に位置する時のみ、両インシュレータ部を前記鉄心に装着することができるように、周方向に不規則な形状に形成され、前記上側及び下側インシュレータ部の少なくとも一方には、前記コイル線を案内するコイル線案内部が、周方向に非対称に形成され、前記上側及び下側インシュレータ部の少なくとも一方には、前記コイル線の端部が電気的に接続される導通ピンを保持する複数のピン挿入部が、周方向に非対称に形成され、前記上側及び下側特定部位は、前記コイル線案内部及び前記ピン挿入部の少なくとも一方によって特定することができることを特徴とする。
本発明では、前記上側及び下側インシュレータ部は、前記鉄心の隣接する磁極部間に形成される複数の鉄心スロット部にそれぞれ挿入される複数の上側及び下側スロット部を有し、前記上側及び下側スロット部の、前記上側及び下側インシュレータ部本体から突出する突出長さが異なることを特徴とする。
本発明では、前記上側及び下側インシュレータ部は、前記鉄心の隣接する磁極部間に形成される複数の鉄心スロット部にそれぞれ挿入される複数の上側及び下側スロット部を有し、前記上側及び下側境界部が、前記上側及び下側スロット部の端部に形成されると共に、前記上側及び下側境界部の一方が他方に嵌合してなり、この嵌合関係が異なることを特徴とする。
本発明では、前記上側及び下側インシュレータ部は、前記鉄心の隣接する磁極部間に形成される複数の鉄心スロット部にそれぞれ挿入される複数の上側及び下側スロット部を有し、前記上側及び下側境界部が、前記上側及び下側スロット部の端部に形成されると共に、前記上側及び下側境界部の一方に設けられた凸部が他方に設けられた凹部に収容してなり、該凸部と該凹部の関係が異なることを特徴とする。
本発明では、前記インシュレータは、回路基板を保持し、前記上側及び下側特定部位及び前記回路基板の位置は、前記ピン挿入部によって特定することができることを特徴とする。
本発明では、前記インシュレータは、前記回路基板を支持する複数の支持部を有し、前記各支持部の先端には、内径側に窪む段差部が設けられていることを特徴とする。
発明では、モータ用ステータであって、鉄心環状基部と、前記鉄心環状基部の内周面又は外周面に周方向に等間隔をあけた複数箇所から径方向に設けられた複数の磁極部と、前記隣接する磁極部と前記鉄心環状基部とで囲まれる鉄心スロット部と、を備える鉄心と、前記磁極部に巻回されるコイル線と、前記インシュレータと、を備えることを特徴とする。
発明では、モータであって、前記モータ用ステータと、前記モータ用ステータに対向し、これに対して回転自在に支持されるロータと、を備えることを特徴とする。
本発明のインシュレータは、鉄心に対して容易に組み立てることができる。また、ステータの不良品の発生を防止できる。
本発明に係るインシュレータ、ステータ及びモータの一実施形態について、インナーロータ型のモータを用いて説明する。なお、以下の説明における軸線方向は、モータの回転軸線が伸びる方向であって、紙面における上側及び下側を、軸線方向の上側及び下側として説明するが、実際の設置方向を限定するものではない。
図1に示すように、モータ2は、ステータ6が合成樹脂によってモールドされ、そのステータ6の上下部及び外周部にはモールドによって当該モータ2の外枠ハウジング部4が構成されている。その外枠ハウジング部4の上方は、円板状のカバー5によって閉塞されている。ステータ6は、鉄心61と、鉄心61の所定部に巻回されるコイル線62と、鉄心61とコイル線62とを絶縁する2個のインシュレータ63、64とからなる(詳細な構成は後述する)。外枠ハウジング部4の底部の中央に設けられた凹部には、下側玉軸受10が固定され、シャフト12の下端側がこの下側玉軸受12によって外枠ハウジング部4に対して回転自在に支持されている。カバー5の中央に設けられた凹部には、上側玉軸受14が固定され、シャフト12の上側がこの上側玉軸受14によってカバー5に対して回転自在に支持されている。
シャフト12の中央には、磁性材料からなる円筒状のロータヨーク16が固定され、このロータヨーク16の外周に円筒状のロータマグネット18が固定されている。ロータマグネット18は、ステータ6の内径側に配置され、ステータ6の内周面に微小な間隙を空けて対向している。
ステータ6の下方には、ステータ6のコイル線62が接続される導通ピン及び外部電源の接続用の電源線が接続される回路基板20が位置し、ステータ6から伸びる複数の係止部によって保持されている。この回路基板20には、ロータマグネット18の回転位置を検出するセンサーやコイル線62に電流を供給するのに必要な電子部品が実装されている。
ステータ6のコイル線62は、外部電源から電流が供給されるように、外部電源に接続されるリード線7と電気的に接続されている。
このモータ2では、ステータ6のコイル線62に電流が供給されると、ステータ6からロータマグネット18に向かって磁束が誘起され、その通電方法を切り換えることにより、その磁束の方向が磁極部毎に変化し回転磁界が形成される。そして、このステータ6の回転磁界がロータマグネット18に作用して、吸引又は反発を周方向に繰り返し、ロータマグネット18、ロータヨーク16及びシャフト12が一体的に回転する。
次に、ステータ6の構成について図2を用いて詳述する。図2は、ステータ6の分解図であって、説明の都合上、コイル線62を省略して示している。
鉄心61は、複数枚の珪素鋼板を積層して構成されるもので、環状基部611と、環状基部611の内周面の周方向に等間隔の9カ所から、ロータマグネット18に向けて径方向に伸びる9個の磁極部612とからなる。磁極部612は、径方向に伸びる磁極基部612aと、磁極基部612aの内径側端部に周方向に伸びる磁極端部612bとからなる。隣接する磁極部612の間には、隣接する磁極部612及び環状基部611で囲まれ、隣接する磁極端部612bの間が開口する鉄心スロット部613が形成されている。
インシュレータ63(以下、上側インシュレータ63という)は、合成樹脂によって一体成型されたものであって、鉄心61の鉄心スロット部613の上側に挿入される9個の上側スロット部631と、これら上側スロット部631を円環状に連結する上側連結部632とからなる。各上側スロット部631の鉄心の軸線方向の長さは、8個の上側スロット部631bが同一(長さh1)で、残りの1個の上側スロット部631aのそれが他の8個よりも長い(長さh2)。各上側スロット部631の下端部の内側面には、上側段差部631cが形成されている。
インシュレータ64(以下、下側インシュレータ64という)は、合成樹脂による成型品であって、鉄心61の鉄心スロット部613の下側に挿入される9個の下側スロット部641と、これら下側スロット部641を円環状に連結する下側連結部642とからなる。各下側スロット部641の軸線方向の長さは、8個の下側スロット部641bが同一(長さh3)で、残りの1個の下側スロット部641aのそれが他の8個よりも短い(長さh4)。各下側スロット部641の上端部の外側面には、下側段差部641cが形成されている。
このとき、下側スロット部641aの下側連結部642から下側段差部641cまでの長さをh30、下側スロット部641bの下側連結部642から下側段差部641cまでの長さをh40とすると、(h40>h30)の関係となる。
上側インシュレータと63と下側インシュレータ64とは、上側スロット部631aと下側スロット部641aと、及び上側スロット部631bと下側スロット部641bが、それぞれ軸線方向に対向するように周方向に位置決めされて、鉄心6に装着されている。そして、各上側スロット部631と下側スロット部641とは、上側スロット部631の下端部の内面が下側スロット部641の上端部の外面に嵌合して軽圧入され、かつ上側段差部631cと下側段差部641cとが当接して連結されている。
上側スロット部631aと下側スロット部641aとが連結された状態における上側連結部632と下側連結部642との間の距離は、図3(a)に示すように、(h2+h30)で表される。同様に、上側スロット部631bと下側スロット部641bとが連結された状態における上側連結部632と下側連結部642との間の距離は、図3(b)に示すように、(h1+h40)で表される。これら距離(h2+h30)と(h1+h40)とは、図3(c)に示す鉄心6の積厚高さh5に等しい。なお、上側スロット部631a又は下側スロット部641aの長さ関係、及び上側スロット部631bと下側スロット部641bの長さ関係は、互いに峻別できれば、図3(a)及び(b)の構成に限定されるものではない。
このような構成のステータ6は、両インシュレータ63、64を鉄心6に装着する際に、上側スロット部631aと下側スロット部641aとが、同じ鉄心スロット部613に対応するように挿入すると、他の上側スロット部631b、641bも対応し、両インシュレータ63、64を鉄心6に適切に装着できる。反対に、上側スロット部631aと下側スロット部641aが対向しない周方向の位置関係(即ち、上側スロット部631aと任意の下側スロット部641bとが対向する位置関係。)にして、両インシュレータ63、64を鉄心6に装着しようとすると、上側スロット部631aとこれに対向する下側スロット部641bのみが最初に当接し、それ以上に挿入することができず、装着ミスが瞬時に判明する。つまり、両インシュレータ63、64の互いに対向する部位(上側及び下側境界部に相当)は、下側インシュレータ64の周方向の上側特定部位が、上側インシュレータ64の周方向の下側特定部位の下側に位置する時のみ、両インシュレータ63、64を鉄心61に装着することができるように、周方向に不規則な形状に形成されている。
両インシュレータ63、64が装着された鉄心61は、鉄心スロット部613を構成する側壁面、環状基部611の上下面、及び磁極部612の上下面が、両インシュレータ63、64によって覆われる。コイル線62は、両インシュレータ63、64を介して各磁極部612の周りに巻回される。特定の磁極部612に巻回されたコイル線62は、他の磁極部612に順々に巻回される。このステータ6は三相(U、V、W相)直流で通電される巻回構造であって、本実施形態では、コイル線62は相毎に特定の磁極部612から2つおきに他の磁極部612に巻回されている。
このとき、例えば、U相の磁極部612間を通るコイル線62(この部位のコイル線を、磁極部に巻回されるコイル線62と区別するために、渡りコイル線62という)は、V相又はW相の磁極部612の上方を通らないように、上側インシュレータ63に設けられたコイル線案内部634によって、上側インシュレータ63の外周側を通るように構成されている。V相及びW相のコイル線62についても、同様に、そのコイル線案内部634によって、上側インシュレータ63の外周側を通るように構成されている。
コイル線62の端部は、各相のコイル線62の一方の端部の3本と、各相のコイル線の他方の端部を結線してなる1本と、を合わせた4本からなる。これら4本のコイル線62の端部は、巻き始め又は巻き終わりとしてステータ6の下側に引き出され、下側インシュレータ64の4箇所に設けられた4本の導通ピン644aに絡げられている。
コイル線案内部634は、図2に示すように、上側連結部632の外周縁に沿った円筒壁であって、この円筒壁の上端から切り欠かれた切り欠き部634aと、円筒壁の外周面に周方向に伸びる複数条の円弧溝634bが形成されている。切り欠き部634aは、磁極部612とコイル線案内部634の外周面との間にコイル線62を案内するための案内路である。円弧溝634bは、渡りコイル線62同士が重ならないように案内する案内路である。円弧溝634bは、巻回構造の都合により、案内される渡りコイル線62の本数が周方向の部位によって異なるため、これに合わせて円弧溝634bの構成が周方向の部位によって異なる。これは、例えば、図4に示すように、円筒壁の全体に複数状の円弧溝634bが設けられた領域A1と、円筒壁の上側にだけ単数状の円弧溝634bが設けられた領域A2と、円弧溝がない領域A3とが混在にしていることからわかる。それ故に、上側インシュレータ63の上側連結部632の上側の構成は、このコイル線案内部634によって、回転非対称に構成されている。
一方、下側インシュレータ64には、回路基板20を保持するための3箇所の支持部643と、4本の導通ピン644aを固定するための4箇所のピン挿入部644が設けられている。その支持部643は、下側連結部642の周方向の等間隔の3箇所から下方に向けて設けられている。各支持部643の先端には、内径側に窪む段差部が設けられている。回路基板20は、これら支持部643に当接して、軸線方向及び径方向の位置決めがされている。それらピン挿入部644には、凹部を有する円柱状であって、導通ピン644aがそれぞれ軽圧入により固定されている。これらピン挿入部644は、コイル線62の端部の引き出し位置の都合により、図2に示すように、そのうちの3箇所が、下側連結部642における特定の角度範囲に集約して設けられ、残りの1箇所がそれらと離れた位置に設けられている。それ故に、下側インシュレータ64の下側連結部642の下側の構成は、これら4箇所のピン挿入部644によって、回転非対称に構成されている。
回路基板20は、各導通ピン644aが挿入される4箇所の貫通孔が設けられており、その貫通孔の下側の開口端にランド部が形成されている。そして、その貫通孔に挿入した導通ピン644aの先端側とそのランド部とが半田付けされ、これら半田付けによって回路基板20が下側インシュレータ64に固定される。
したがって、このステータ6では、ステータ6の上方における渡りコイル線62の配線に対応したコイル線案内部634と、ステータ6の下方におけるコイル線62の端部の引き出し位置に対応したピン挿入部644とによって、ともに周方向に方向性をもつ構成であるが、上側スロット部631aが下側スロット部641aと周方向に一致するときのみ、鉄心61に適切に装着できると共に、上側及び下側インシュレータ63、64の周方向の相対的な位置決めがされている。
両インシュレータ63、64を鉄心6に手作業で装着する場合、作業者は、上側インシュレータ63を鉄心61に装着する際に、上側スロット部631の長さの違いを目視又は手触りから、特定の上側スロット部631aを判別することができる。下側インシュレータ63における特定の下側スロット部641aについても同様に判別することができる。それによって、鉄心61に上側インシュレータ63を装着後、長さが違う上側スロット部631aを挿入した鉄心スロット部613を目印にして、下側インシュレータ64における長さが違う下側スロット部641aを、その特定の鉄心スロット部613に挿入する。このように、作業者が、上側スロット部631aと下側スロット部641aとを目印に使用することにより、両インシュレータ63、64の相対的な周方向の位置決めを容易に行うことができる。特に、本実施形態のように、特定のスロット部が軸線方向に突出するか窪んでいるかが目印となっているため、周方向の方向性の判別が極めて行いやすい。
このように、両インシュレータ63、64は、両スロット部631、641の外観から装着する周方向位置を確認しながら装着できるため、鉄心61に対する装着ミスを未然に防止できる。しかも、両インシュレータ63、64の相対的な周方向位置の間違いは、両インシュレータ63、64の装着工程中に発見できるため、組立途中の不良品が次工程に流れることはない。
なお、上述した両インシュレータ63、64の鉄心61に対する装着順序は、下側インシュレータ64を先にしてもよいし、両方を同時に装着してもよいし、自動機を使って両インシュレータ63、64を装着する場合でも、手作業の場合と同様に装着ミスを直ちに認識することできる。また、上側及び下側スロット部631a、641aは、回転非対称に配置するならば、複数箇所に設けてもよい。また、上側又は下側回転非対称部は、それぞれコイル線案内部634又はピン挿入部644以外の部位で構成される場合がある。
次に、他の実施形態について説明する。
上記実施形態では、両インシュレータ63、64の相対的な周方向位置を判別するために、上側スロット部631と下側スロット部641との長さを部分的に違える構成としているが、別の構成によって判別することも可能である。
即ち、上記実施形態では、全ての上側スロット部631の内面が全ての下側スロット部641の外面に嵌合しているが、図4に示す他の実施形態では、1つの上側スロット部631aの外面が1つの下側スロット部641aの内面に嵌合し、それ以外の上側スロット部631bと下側スロット部641bでは嵌合関係が反対となる。この構成では、上側スロット部間の及び下側スロット部の高さを同じにできるため(図2において、高さh1=h2、高さh3=h4にできる。)、両インシュレータ63、64の上側又は下側スロット部631、641を下側にして置く場合に、水平にして置くことができる。
また、図5に示す他の実施形態では、上側スロット部631と下側スロット部641とが嵌合するのではなく、両スロット部の端部に設けられた凹凸状の段差部が組み合わされた構成に適用でき、1つの上側スロット部631aと1つの下側スロット部641aの組み合わせ関係が、それ以外の上側スロット部631bと下側スロット部641bの組み合わせ関係と違えている。
また、上記各実施形態では、両スロット部631、641によって、両インシュレータ63、64の周方向の相対的な位置決めがされているが、これ以外の部位を用いても良い。例えば、1本の導通ピンが両インシュレータ63、64を貫通して挿入される構成では、上側のピン挿入部が下側のピン挿入部に連結するように構成し、このピン挿入部を位置決めに使用することもできる。
また、両インシュレータ63、64の周方向の位置合わせをするために、上記実施形態のように両インシュレータ同士の構成によって行うのではなく、鉄心61を使って間接的に行うこともできる。即ち、図6に示すように、例えば、鉄心61の外周面に位置決め用の縦溝61aを設け、両インシュレータ63、64のそれぞれに、その縦溝61aに収容される突起63a、64aを設けておく。これにより、両インシュレータ63、64を鉄心61に装着する際に、突起63a、64aをその縦溝61aに合わせてそれぞれ装着することにより、容易に両インシュレータ63、64の周方向に位置決めして装着できる。この縦溝61a及び突起63a、64aの構成は、鉄心61の外周面に設ける必要はなく、鉄心61の内周面等に設けてもよい。
また、上記モータは、インナーロータ型モータを例示したが、アウターロータ型モータにおいても、本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態のモータ用ステータ及びモータを示す全体断面図。 図1のステータを分解して示す分解斜視図。 図1のステータの要部を模式的に示す要部断面図。 本発明の他の実施形態のモータ用ステータの要部を模式的に示す要部断面図。 本発明の他の実施形態のモータ用ステータの要部を模式的に示す要部側面図。 本発明の他の実施形態のモータ用ステータの要部を模式的に示す要部断面図。
符号の説明
2 モータ
6 ステータ
61 鉄心
611 環状基部
612 磁極部
613 鉄心スロット部
62 コイル線
63 上側インシュレータ
631、631a 上側スロット部
632 上側連結部
634 コイル線案内部
64 下側インシュレータ
641、641a 下側スロット部
642 下側連結部
644 ピン挿入部

Claims (8)

  1. 環状基部に複数の磁極部が放射状に設けられた鉄心と、該磁極部に巻回されるコイル線と、を備えたモータ用ステータにおいて、該鉄心と該コイル線とを電気的に絶縁するために用いられるインシュレータであって、
    前記鉄心の上側に装着される上側インシュレータ部と、
    前記鉄心の下側に装着される下側インシュレータ部と、
    を備え、
    前記上側及び下側インシュレータ部は、両者が前記鉄心に装着された時に、互いに近接または接触する上側及び下側境界部を有し、
    前記上側及び下側境界部は、前記下側インシュレータ部の周方向の上側特定部位が、前記上側インシュレータ部の周方向の下側特定部位の下側に位置する時のみ、両インシュレータ部を前記鉄心に装着することができるように、周方向に不規則な形状に形成され
    前記上側及び下側インシュレータ部の少なくとも一方には、前記コイル線を案内するコイル線案内部が、周方向に非対称に形成され、
    前記上側及び下側インシュレータ部の少なくとも一方には、前記コイル線の端部が電気的に接続される導通ピンを保持する複数のピン挿入部が、周方向に非対称に形成され、
    前記上側及び下側特定部位は、前記コイル線案内部及び前記ピン挿入部の少なくとも一方によって特定することができることを特徴とするインシュレータ。
  2. 前記上側及び下側インシュレータ部は、前記鉄心の隣接する磁極部間に形成される複数の鉄心スロット部にそれぞれ挿入される複数の上側及び下側スロット部を有し、
    前記上側及び下側スロット部の、前記上側及び下側インシュレータ部本体から突出する突出長さが異なることを特徴とする請求項に記載のインシュレータ。
  3. 前記上側及び下側インシュレータ部は、前記鉄心の隣接する磁極部間に形成される複数の鉄心スロット部にそれぞれ挿入される複数の上側及び下側スロット部を有し、
    前記上側及び下側境界部が、前記上側及び下側スロット部の端部に形成されると共に、前記上側及び下側境界部の一方が他方に嵌合してなり、この嵌合関係が異なることを特徴とする請求項に記載のインシュレータ。
  4. 前記上側及び下側インシュレータ部は、前記鉄心の隣接する磁極部間に形成される複数の鉄心スロット部にそれぞれ挿入される複数の上側及び下側スロット部を有し、
    前記上側及び下側境界部が、前記上側及び下側スロット部の端部に形成されると共に、前記上側及び下側境界部の一方に設けられた凸部が他方に設けられた凹部に収容してなり、該凸部と該凹部の関係が異なることを特徴とする請求項に記載のインシュレータ。
  5. 前記インシュレータは、回路基板を保持し、
    前記上側及び下側特定部位及び前記回路基板の位置は、前記ピン挿入部によって特定することができることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のインシュレータ。
  6. 前記インシュレータは、前記回路基板を支持する複数の支持部を有し、
    前記各支持部の先端には、内径側に窪む段差部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のインシュレータ。
  7. 鉄心環状基部と、前記鉄心環状基部の内周面又は外周面に周方向に等間隔をあけた複数箇所から径方向に設けられた複数の磁極部と、前記隣接する磁極部と前記鉄心環状基部とで囲まれる鉄心スロット部と、を備える鉄心と、
    前記磁極部に巻回されるコイル線と、
    請求項1乃至の何れかに記載のインシュレータと、
    を備えることを特徴とするモータ用ステータ。
  8. 請求項に記載のモータ用ステータと、 前記モータ用ステータに対向し、これに対して回転自在に支持されるロータと、を備えることを特徴とするモータ。
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