JP5532365B2 - 揮発性有機物を測定する測定システムおよび湿度測定方法 - Google Patents

Description

本発明は環境試験システムに関し、より具体的には、試験環境のニーズに基づき、試験環境の湿度、温度、空気置換率の自動調節を行い、低温測定および高温測定を行うことができる揮発性有機物を測定する測定システムに関する。さらに、当該測定システムを採用した湿度測定方法に関する。

生活水準の向上に伴い、環境の質に対する人々の要求は大幅に高まっている。特に、居住環境に関する環境指数は、人体がホルムアルデヒドなど有毒物質による害を受けないことの信用となる。多くの室内材料および製品は、ホルムアルデヒドなどの有毒物質を含有しており、人体の健康を保証するため、室内材料および製品に含まれるホルムアルデヒドなど有毒物質の放出率および放出特性の測定を行う必要がある。特に一定の高温環境で測定することにより、合格とされる室内材料および製品が得られ、人々に良好な生活環境を提供する。そのため、要求を満たした測定環境を提供し、測定の精度を高める必要がある。測定システムにより測定を行うとき、試験チャンバー内の温度、湿度の測定および制御を行う必要がある。従来の方法は、試験チャンバー内に温度センサー、湿度センサーを取り付け、試験チャンバー内の温度、湿度の測定および制御を行っていたが、湿度センサーは高温測定時に壊れやすく、メンテナンスコストが高く、使用しにくくなる。

本発明の目的は、既存技術における上記欠陥を克服することであり、試験チャンバーの温度、湿度を正確に制御することができ、試験チャンバーの温度、湿度を均等にすることができ、低温測定および高温測定を行うことができ、メンテナンスコストが低く、使用しやすく、試験環境のニーズを効果的に満たすことができる、揮発性有機物を測定する測定システムを提供する。

本発明の別の目的は、既存技術における上記欠陥を克服することであり、前述した揮発性有機物を測定する測定システムを採用した湿度測定方法を提供する。当該方法により、前記測定システムは低温測定を行うことも、高温測定を行うこともできる。

上記目的を実現するため、本発明で提供される技術案は以下の通りである。揮発性有機物を測定する測定システムの構成は、清浄空気吸入装置と、清浄空気吸入装置と接続する試験チャンバーとを含み、試験チャンバーの外部を試験チャンバージャケットが覆う。さらに制御器を含み、試験チャンバーに、試験チャンバー内の温度を測定する温度センサーと、試験チャンバーの高温排気管路と接続する高温試験排気装置と、試験チャンバーの低温排気管路と接続する低温試験排気装置とが取り付けられる。試験チャンバーおよび低温試験排気装置が互いに接続する管路に、低温排気管路内の空気の露点を測定する露点センサーがさらに取り付けられる。前記温度センサー、露点センサーおよび制御器は接続している。

前述した揮発性有機物を測定する測定システムを採用した湿度測定方法を提供する。以下のステップが含まれる。

Ａ．制御器に、異なる温度に対応する飽和空気の湿度の含水量または飽和空気の圧力が記録されるデータベースを入力する。

Ｂ．低温試験を行うとき、高温試験排気装置を閉じ、低温試験排気装置を開く。試験チャンバーに取り付けられ、試験チャンバー内の温度を測定する温度センサーにより、試験チャンバー内の温度が測定され、さらに制御器で当該温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力が自動で検索される。

Ｃ．試験チャンバーおよび低温試験排気装置が互いに接続する管路に取り付けられ、低温排気管路内の空気の露点を測定する露点センサーにより、低温排気管路内の空気の露点温度が測定され、さらに制御器で当該露点温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力が自動で検索される。

Ｄ．露点センサーにより測定される低温排気管路内の空気の露点温度に対応する空気の含水量、および温度センサーにより測定される試験チャンバー内の温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力の比に１００％を乗じると、試験チャンバー内の相対湿度を算出することができる。

Ｅ．高温試験を行うとき、低温試験排気装置を閉じ、高温試験排気装置を開いて排気を行う。

本発明の前記揮発性有機物を測定する測定システムおよび湿度測定方法の有益な効果は次の通りである。試験チャンバーに、試験チャンバー内の温度を測定する温度センサーと、試験チャンバーの高温排気管路と接続する高温試験排気装置と、試験チャンバーの低温排気管路と接続する低温試験排気装置とが取り付けられ、試験チャンバーおよび低温試験排気装置が互いに接続する管路に、低温排気管路内の空気の露点を測定する露点センサーがさらに取り付けられることにより、前記温度センサー、露点センサーおよび制御器が接続している。低温試験を行うとき、試験チャンバーに取り付けられ、試験チャンバー内の温度を測定する温度センサーにより試験チャンバー内の温度が測定され、さらに制御器で当該温度に対応する空気の含水量が自動で検索される。試験チャンバーおよび低温試験排気装置が互いに接続する管路に取り付けられ、低温排気管路内の空気の露点を測定する露点センサーにより、低温排気管路内の空気の露点温度が測定され、さらに制御器で当該露点温度に対応する空気の含水量が自動で検索される。露点センサーにより測定される低温排気管路内の空気の露点温度に対応する空気の含水量、および温度センサーにより測定される試験チャンバー内の温度に対応する空気の含水量の比に１００％を乗じると、試験チャンバー内の相対湿度を算出することができる。それによって、高温測定を行うとき、従来の測定システムの湿度センサーが壊れやすい技術的問題を効果的に解決し、当該測定システムは低温測定を行うことも、高温測定を行うこともでき、メンテナンスコストが低く、使いやすくなる。

以下に附図および実施例を組み合わせて、本発明の前述した揮発性有機物を測定する測定システムおよび湿度測定方法について、さらに説明を行う。

図１は、本発明の揮発性有機物を測定する測定システムの構造概要図である。

以下は本発明の前述した揮発性有機物を測定する測定システムおよび湿度測定方法の最も好ましい実施例であり、本発明の保護範囲はこれに限定されない。

図１を参照されたい。揮発性有機物を測定する測定システムが提供され、これは清浄空気吸入装置１と、清浄空気吸入装置１と接続する試験チャンバー４とを含み、試験チャンバー４の外部を試験チャンバージャケット５が覆う。さらに制御器６を含み、試験チャンバー４に、試験チャンバー４内の温度を測定する温度センサー７と、試験チャンバー４の高温排気管路と接続する高温試験排気装置８と、試験チャンバー４の低温排気管路と接続する低温試験排気装置９とが取り付けられ、試験チャンバー４および低温試験排気装置９が互いに接続する管路に、低温排気管路内の空気の露点を測定する露点センサー１０がさらに取り付けられる。前記温度センサー７と露点センサー１０、および制御器６は接続している。試験チャンバー４は鏡面ステンレス材料が採用され、角が円弧状の設計で、完全溶接後に艶出しが行われる。試験チャンバー４の生産材料はガラス、テフロンを採用してもよい。

前記清浄空気吸入装置１および試験チャンバー４が接続する管路に、さらに恒温加湿器２、空気温度調節器３が接続する。

前記空気温度調節器３は、管状の空気調節器である。

前記清浄空気吸入装置１は、吸気管路で順番に接続される高静圧コンプレッサー１１、水油除去フィルター１２、乾燥機１３、ホルムアルデヒドおよび揮発性有機物複合フィルター１４、粉塵フィルター１５、調圧バルブ１６、流量制御器１７で構成される。

前記恒温加湿器２内に多層有孔板が間隔を置いて設置され、気体および水を十分に混合し、気体中のホルムアルデヒドが効果的に溶解除去されると同時に、気体が水分で飽和される。

前記恒温加湿器２内に蒸発器および加熱器がさらに取り付けられ、当該恒温加湿器２は試験チャンバージャケット５外または試験チャンバージャケット５内に設置される。

前記空気温度調節器３は水槽内に設置される空気タンクであり、水槽内に蒸発器および加熱器が取り付けられ、制御器により水槽内の水温が制御される。当該空気温度調節器３は、試験チャンバージャケット５外または試験チャンバージャケット５内に設置される。

前記空気温度調節器３は空気タンクでもよく、空気タンク内に加熱器が設置され、制御器により、空気タンク内の気体温度が制御される。

前記試験チャンバージャケット５に、試験チャンバージャケット５内の温度を調節する温度調節装置１８がさらに取り付けられる。

当該システムは、露点センサー１０により測定される低温排気管路内の空気の露点温度に対応する空気の含水量、および温度センサー７により測定される試験チャンバー内の温度に対応する空気の含水量の比に１００％を乗じることにより、試験チャンバー内の相対湿度を算出することができる。これにより、高温測定を行うとき、従来の測定システムの湿度センサーが壊れやすい技術的問題を効果的に解決し、当該測定システムは低温測定を行うことも、高温測定を行うこともできる。

前述した揮発性有機物を測定する測定システムを採用した湿度測定方法を提供する。以下のステップを含む。

Ａ．制御器６に、異なる温度に対応する飽和空気の湿度の含水量または飽和空気の圧力が記録されるデータベースを入力する。

Ｂ．低温試験を行うとき、高温試験排気装置８を閉じ、低温試験排気装置９を開く。試験チャンバー４に取り付けられ、試験チャンバー４内の温度を測定する温度センサー７により、試験チャンバー４内の温度が測定され、さらに制御器６で、当該温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力が自動で検索される。

Ｃ．試験チャンバー４および低温試験排気装置９が互いに接続する管路に取り付けられ、低温排気管路内の空気の露点を測定する露点センサー１０により、低温排気管路内の空気の露点温度が測定され、さらに制御器６で、当該露点温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力が自動で検索される。

Ｄ．露点センサー１０により測定される低温排気管路内の空気の露点温度に対応する空気の含水量、および温度センサー７により測定される試験チャンバー４内の温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力の比に１００％を乗じると、試験チャンバー４内の相対湿度を算出することができる。

Ｅ．高温試験を行うとき、低温試験排気装置９を閉じ、高温試験排気装置８を開いて排気を行う。

上記実施例は本発明の好ましい実施方式である。しかし、本発明の実施方式は上記実施例に制限されず、本発明の精神の本質および原理から逸脱しない範囲で行われるその他のいかなる変更、修飾、代替、組合せ、簡易化は、すべて同等な置換であるべきであり、本発明の保護範囲内に包含される。

Claims (9)

1. 清浄空気吸入装置（１）と、清浄空気吸入装置（１）と接続する試験チャンバー（４）とを含み、試験チャンバー（４）の外部を試験チャンバージャケット（５）が覆う、揮発性有機物を測定する測定システムであって、制御器（６）をさらに含み、試験チャンバー（４）に、試験チャンバー（４）内の温度を測定する温度センサー（７）と、試験チャンバー（４）の高温排気管路と接続する高温試験排気装置（８）と、試験チャンバー（４）の低温排気管路と接続する低温試験排気装置（９）とが取り付けられ、試験チャンバー（４）および低温試験排気装置（９）が互いに接続する管路に、低温排気管路内の空気の露点を測定する露点センサー（１０）がさらに取り付けられ、前記温度センサー（７）と露点センサー（１０）、および制御器（６）が接続しており、以下の
   Ａ．前記制御器（６）に、異なる温度に対応する飽和空気の湿度の含水量または飽和空気の圧力が記録されるデータベースを入力するステップと、
   Ｂ．低温試験を行うとき、高温試験排気装置（８）を閉じ、低温試験排気装置（９）を開き、前記温度センサー（７）により、試験チャンバー（４）内の温度が測定され、さらに制御器（６）で当該温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力が自動で検索されるステップと、
   Ｃ．前記露点センサー（１０）により、低温排気管路内の空気の露点温度が測定され、さらに前記制御器（６）で当該露点温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力が自動で検索されるステップと、
   Ｄ．前記露点センサー（１０）により測定される低温排気管路内の空気の露点温度に対応する空気の含水量、および前記温度センサー（７）により測定される試験チャンバー（４）内の温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力の比に１００％を乗じると、試験チャンバー（４）内の相対湿度を算出することができるステップと、
   Ｅ．高温試験を行うとき、前記低温試験排気装置（９）を閉じ、前記高温試験排気装置（８）を開いて排気を行うステップと、が行われることを特徴とする、測定システム。
   
2. 前記清浄空気吸入装置（１）が、吸気管路で順番に接続される高静圧コンプレッサー（１１）、水油除去フィルター（１２）、乾燥機（１３）、ホルムアルデヒドおよび揮発性有機物複合フィルター（１４）、粉塵フィルター（１５）、調圧バルブ（１６）、流量制御器（１７）で構成される、請求項１に記載の揮発性有機物を測定する測定システム。
3. 前記清浄空気吸入装置（１）が、試験チャンバー（４）と接続する管路において、さらに恒温加湿器（２）、空気温度調節器（３）と接続する、請求項１に記載の揮発性有機物を測定する測定システム。
4. 前記恒温加湿器（２）内に多層有孔板が間隔を置いて設置され、気体および水を十分に混合し、気体中のホルムアルデヒドが効果的に溶解除去されると同時に、気体が水分で飽和される、請求項３に記載の揮発性有機物を測定する測定システム。
5. 前記恒温加湿器（２）内に蒸発器および加熱器がさらに取り付けられ、当該恒温加湿器（２）が試験チャンバージャケット（５）外または試験チャンバージャケット（５）内に設置される、請求項４に記載の揮発性有機物を測定する測定システム。
6. 前記空気温度調節器（３）が水槽内に設置される空気タンクであり、水槽内に蒸発器、加熱器が設置され、制御器により水槽内の水温が制御され、当該空気温度調節器（３）が、試験チャンバージャケット（５）外または試験チャンバージャケット内に設置される、請求項３に記載の揮発性有機物を測定する測定システム。
7. 前記空気温度調節器（３）が空気タンクでもよく、空気タンク内に加熱器が設置され、制御器により、空気タンク内の気体温度が制御される、請求項３に記載の揮発性有機物を測定する測定システム。
8. 前記試験チャンバージャケット（５）に試験チャンバージャケット（５）内の温度を調節する温度調節装置（１８）がさらに取り付けられる、請求項１に記載の揮発性有機物を測定する測定システム。
9. 清浄空気吸入装置（１）と、清浄空気吸入装置（１）と接続する試験チャンバー（４）と、試験チャンバー（４）の外部を覆う試験チャンバージャケット（５）と、制御器（６）と、試験チャンバー（４）に取り付けられ、前記制御器（６）と接続された温度センサー（７）と、試験チャンバー（４）の高温排気管路と接続された高温試験排気装置（８）と、試験チャンバー（４）の低温排気管路と接続された低温試験排気装置（９）と、試験チャンバー（４）および低温試験排気装置（９）が互いに接続される管路に取り付けられ、前記制御器（６）と接続された露点センサー（１０）とを含む、発性有機物を測定する測定システムを採用した湿度測定方法であって、以下の、
   Ａ．制御器（６）に、異なる温度に対応する飽和空気の湿度の含水量または飽和空気の圧力が記録されるデータベースを入力するステップと、
   Ｂ．低温試験を行うとき、高温試験排気装置（８）を閉じ、低温試験排気装置（９）を開き、試験チャンバー（４）内の温度を測定する温度センサー（７）により、試験チャンバー（４）内の温度が測定され、さらに制御器（６）で当該温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力が自動で検索されるステップと、
   Ｃ．低温排気管路内の空気の露点を測定する露点センサー（１０）により、低温排気管路内の空気の露点温度が測定され、さらに制御器（６）で当該露点温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力が自動で検索されるステップと、
   Ｄ．露点センサー（１０）により測定される低温排気管路内の空気の露点温度に対応する空気の含水量、および温度センサー（７）により測定される試験チャンバー（４）内の温度に対応する飽和空気の含水量または飽和空気の圧力の比に１００％を乗じると、試験チャンバー（４）内の相対湿度を算出することができるステップと、
   Ｅ．高温試験を行うとき、低温試験排気装置（９）を閉じ、高温試験排気装置（８）を開いて排気を行うステップと、
   を含む湿度測定方法。
   
   

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