以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1に、本発明の一実施形態としての電気接続箱10を構成するアッパケース12と、該アッパケース12の底面に組み付けられたバスバー14,16とを、それらの要部を拡大して示す。電気接続箱10は、アッパケース12と図示しないロアケースが相互に組み合わされて中空箱体をなし、かかる箱体内にバスバー14,16やその他の通電部材によって構成された内部回路が収容された構造とされている。
図2に、アッパケース12の底面の要部を示す。アッパケース12は合成樹脂製とされており、図示は省略するが、アッパケース12の上面側には、公知の電気接続箱のアッパケースと同様に、コネクタやヒューズ、リレー等の電気部品が装着される電気部品装着部が突設されている。一方、図2に示されるように、アッパケース12の底面側には、上面側に突設された電気部品装着部に対応する位置において、アッパケース12に貫設された複数の端子挿通孔20a〜20d,22の一方の開口部が開口している。なお、これら複数の端子挿通孔20a〜20d,22の他方の開口部は、電気部品装着部の底壁に開口している。そして、アッパケース12の底面側の端子挿通孔20a〜20d,22以外の部分には、適宜、肉抜用の空所24が底面側に凹状に開口して設けられている。これらの空所24の内部には、アッパケース12の上面側から底面側へ突出する補強リブ26が格子状又は桟形状で形成されている。
これら複数の端子挿通孔20a〜20d,22のうち、本発明が適用された端子挿通孔20a及びその周辺部について、以下に詳しく説明する。図2に仮想線で示すバスバー14の組み付け位置において、端子挿通孔20a〜20dの一方の開口部が開口されている。端子挿通孔20a〜20dの一方の開口部は、何れも長手矩形状に開口されている。なお、これら端子挿通孔20a〜20dは、何れも長手方向が同一の向きとなるように形成されているが、端子挿通孔20aは、他の端子挿通孔20b〜20dよりもやや大きな寸法で形成されている。各端子挿通孔20a〜20dには、各端子挿通孔20a〜20dの長手方向に直交するようにして、それぞれ対応する電気部品装着部に装着される相手側部品の相手側端子装着用溝32が形成されている。
端子挿通孔20aの周囲には、外周側に開口する空所24や位置決め用孔28との間を相互に仕切る周壁34が形成されている。周壁34は、アッパケース12の上面側から底面側に向かって突出して形成されており、隣接する補強リブ26等と相互に連続して一体形成されている。周壁34の開口側の端面(底面側の突出端面)は、空所24に設けられた補強リブ26の空所24の開口側の端面と面一とされている。また、図2に示すように、周壁34は、開口側の端面において、略一定の厚さ寸法W1を備えて、端子挿通孔20aの略全周を矩形に囲むように延びている。なお、周壁34の内周側の側面は、周壁34の開口側の端面から端子挿通孔20aの一方の開口部に向かって傾斜した傾斜端面36とされている。これにより、周壁34の厚さ寸法は、突出端面において最も厚さが小さくなっていると共に、端子挿通孔20aの一方の開口部に向かって次第に厚さ寸法が大きくなっている。また、端子挿通孔20aおよび20dの近傍には、位置決め用孔28が形成されている。さらに、端子挿通孔20a側から端子挿通孔20b側に延びる補強リブ26の突出端面上には、位置合わせ用突起30が設けられている。
端子挿通孔20aの図2中右側の周壁34を挟んで外周側に開口する空所24には、長手矩形状に開口する端子挿通孔20aの一方の開口部の長手方向の延長上の位置において、周壁34から図2中右側の空所24内に向かって一定の幅寸法で突出する誤挿入防止リブ38aが一体的に形成されている。この誤挿入防止リブ38aは、空所24内においてアッパケース12の上面側から底面側に向かって周壁34や補強リブ26と同一の高さまで突出している。これにより、誤挿入防止リブ38aの空所24の開口側の端面は、端子挿通孔20aの一方の開口部側における周壁34の開口側の端面と面一とされている。図2に示すように、誤挿入防止リブ38aの厚さ寸法W2は、周壁34の開口側の端面における厚さ寸法W1と同一寸法とされている。
端子挿通孔20aの図2中の下側の周壁34の外周側の空所24にも、図2中下側の周壁34から空所24内に向かって図2中の下側方向に突出する誤挿入防止リブ38bが形成されている。誤挿入防止リブ38bは、端子挿通孔20aの長手方向の一方の端部(図2中左側端部)付近から周壁34を挟んで端子挿通孔20aの長手方向に直交する方向に延びている。誤挿入防止リブ38bの幅寸法は、前述の誤挿入防止リブ38aの幅寸法W2と同一の幅寸法とされている。
端子挿通孔20b〜20dは、互いに隣接して形成されており、各端子挿通孔20b〜20dの外周側には、それぞれ外周壁部40が互いに連続して一体的に形成されている。外周壁部40は、周壁34と略同様の構造とされているが、外周壁部40の少なくとも一部においては、外周壁部40の開口側の端面の厚さ寸法が、端子挿通孔20aの周壁34の開口側の端面における厚さ寸法W1よりもやや小さくなっている。
図3および図4に、バスバー14を示す。バスバー14は、金属製の平板をプレス打ち抜き加工および折り曲げ加工することにより製造されている。バスバー14には、略矩形平板状に延出する回路部42が設けられている。回路部42の端縁部には、回路部42から略直角に屈曲された二個の位置決め用突出片44が形成されている。さらに、バスバー14には、回路部42の端縁部から略直角に屈曲されて突設する四個の音叉状端子46a〜46dが一体形成されている。なお、音叉状端子46a〜46dは、何れも略同様の構造とされているが、音叉状端子46aは、他の音叉状端子46b〜46dよりも全体にやや大型とされている。これにより、音叉状端子46aは、回路部42から屈曲形成された音叉状端子46a〜46dおよび位置決め用突出片44のうちで、回路部42からの延出高さが最も高くなっている。
各音叉状端子46a〜46dは、回路部42から一定の幅寸法をもって延び出す平板形状の基端部48と、基端部48から略U字状に延び出す一対の圧接刃50,50を備えている。一対の圧接刃50,50は、音叉状端子46a〜46dの幅方向において互いに距離を隔てて、幅方向内側の端面が互いに対向するように配置されている。この一対の圧接刃50,50の対向間において、一対の圧接刃50,50の延出先端側に向かってU字状に開口するスリット部52が形成されている。一対の圧接刃50,50の延出先端側には、それぞれ、音叉状端子46a〜46dの幅方向内側に向かって略半円状に突出する圧接部54が設けられている。これにより、一対の圧接刃50,50の対向間距離は、圧接部54の半円状の突出先端部において最も狭くなっている。また、圧接部54の半円状の突出先端部よりも一対の圧接刃50,50の延出先端側においては、一対の圧接刃50,50の対向間距離は、一対の圧接刃50,50の延出先端側に行くに従って略円弧状に滑らかに広がっている。これにより、一対の圧接刃50,50の対向間距離は、一対の圧接刃50,50の延出先端位置において最も広くなっている。従って、一対の圧接刃50,50の間のスリット部52の開口幅の最小寸法は、圧接部54の半円状の突出先端部における一対の圧接刃50,50の対向間距離W3となっている。なお、圧接部54の形成位置よりも基端部48側においては、一対の圧接刃50,50の対向間距離は、図4中下側のスリット部52の底側に向けて緩やかに狭まっている。
本実施形態では、上述の如き構造のアッパケース12に対して、バスバー14,16が組み付けられて支持されるようになっている。このことから明らかなように、本実施形態ではアッパケース12により回路支持体が構成されている。そして、アッパケース12に対するバスバー14の組み付けは、例えば次のようにして行われる。作業者は、先ず、図5に示すように、アッパケース12の底面に対して、バスバー14の回路部42を作業者側に、音叉状端子46a〜46dをアッパケース12側に向けた状態で、バスバー14の位置合わせを行う。バスバー14は、図2に仮想線で示すとおり、バスバー14の各音叉状端子46a〜46dがそれぞれ端子挿通孔20a〜20dの一方の開口部に対応する位置に来るように位置合わせされる。ここにおいて、アッパケース12の底面には、端子挿通孔20a〜20dと略同様の形状とされた複数の端子挿通孔22や、空所24等が形成されており、作業者はその中から図2に仮想線で示す正しい挿入位置を適切に識別して位置合わせを行う必要がある。本実施形態では、作業者は、バスバー14の音叉状端子46aが挿入される端子挿通孔20aの側方(図2中、右側)に形成された誤挿入防止リブ38aや、位置合わせ用突起30を目印として、バスバー14の正規の装着位置に対して簡単に位置合わせを行うことができる。なお、このようにバスバー14を端子挿通孔20a〜20dの上方で位置決めした状態では、図1および図2における紙面垂直方向においては、各端子挿通孔20a〜20dが回路部42の端縁部によって隠れてしまい、作業者側から視認できなくなる。
次に、作業者は、バスバー14全体をアッパケース12側に押し込み、アッパケース12に対して組み付ける。これにより、バスバー14の各音叉状端子46a〜46dは、それぞれ端子挿通孔20a〜20dの一方の開口部側から他方の開口部側へと正しく挿し入れられる。なお、このときバスバー14に位置ずれが生じていると、空所24等への誤挿入のおそれがある。この点、端子挿通孔20aの周辺には誤挿入防止リブ38a,38bが設けられていることから、バスバー14の回路部42からの延出高さが最も大きい音叉状端子46aが誤挿入防止リブ38a,38bに当接する。これにより、バスバー14の音叉状端子46a〜46dの一対の圧接刃50,50が正規の端子挿通孔20a〜20d以外の空所24等に挿入されることが未然に阻止される。また、一対の圧接刃50,50の対向間距離W3よりも、端子挿通孔20aの周壁34や誤挿入防止リブ38a,38bの幅寸法W1,W2が大きくされていることから、音叉状端子46aの一対の圧接刃50,50の間に周壁34や誤挿入防止リブ38a,38bを挟み込むことによる一対の圧接刃50,50の変形を防止することができる。これに伴い、音叉状端子46b〜46dの誤挿入や変形も未然に防止される。
また、バスバー14が正規の挿入位置においてアッパケース12に対して完全に押し込まれると、バスバー14の回路部42は、周壁34の突出端面や補強リブ26の突出端面によって当接支持される。さらに、各音叉状端子46a〜46dの一対の圧接刃50,50は、端子挿通孔20a〜20dを通じてアッパケース12の上面側の電気部品装着部に突設される。また、図1に示されるように、バスバー14の二つの位置決め用突出片44はアッパケース12の位置決め用孔28にそれぞれ挿入されると共に、回路部42の図1中右側の端面は、位置合わせ用突起30の側面に隣接した状態となる。これにより、アッパケース12に対するバスバー14の位置決めが行われる。なお、バスバー14の装着状態においては、端子挿通孔20a〜20dの一方の開口部は、音叉状端子46a〜46dが設けられたバスバー14の回路部42の端縁部によって覆われた状態となる。
バスバー14の組み付けが完了すると、図1に示されるように、アッパケース12のその他の端子挿通孔22等に対しても、他のバスバー16や、図示しない圧着端子等が適宜装着される。なお、バスバー14の図1中右側の端部は、他のバスバー16と近接した状態となるが、バスバー14とバスバー16の間に位置合わせ用突起30が配置されることにより、バスバー14とバスバー16がそれぞれ位置決めされると共に、バスバー14とバスバー16の相互の接触が防止されるようになっている。そして、バスバー14等が装着されたアッパケース12に対してロアケースが組み合わされることにより、バスバー14やバスバー16等により内部回路が構成された電気接続箱10が完成される。また、アッパケース12への組み付け後のバスバー14の音叉状端子46a〜46dには、一対の圧接刃50,50の間のスリット部52に対して、電気部品装着部に装着される図示しない別体のコネクタやヒューズ等の相手側部品の相手側端子が挿入されて、バスバー14と各相手側部品とが相互に導通される。
このような本実施形態に従う電気接続箱10によれば、上述の如く、誤挿入防止リブ38a,38bが設けられていることにより、バスバー14が位置ずれした状態で空所24等に誤挿入されて、これにより音叉状端子46a〜46dが変形することが有効に防止される。特に、本実施形態では、周壁34の突出端面の厚さ寸法W1や、誤挿入防止リブ38a,38bの厚さ寸法W2が、何れも音叉状端子46aの一対の圧接刃50,50の対向間距離W3よりも大きくされている。これにより、誤挿入防止リブ38a,38bや周壁34の突出端面側から音叉状端子46aを挿し入れようとしても、一対の圧接刃50,50の内側のスリット部52の内部に周壁34や誤挿入防止リブ38a,38bが進入することが防がれている。それ故、一対の圧接刃50,50の間への周壁34等の入り込みに起因する一対の圧接刃50,50の対向間距離の開き変形の発生を防止でき、その結果、スリット部52に装着される電気部品との接触不良等の発生を防ぐことができる。
また、本実施形態では、音叉状端子46a〜46dが挿入される端子挿通孔20a〜20dのうち、端子挿通孔20aの周壁34のみが全周に亘って厚さ寸法W1を備えており、且つ、誤挿入防止リブ38a,38bを備えている。即ち、バスバー14は複数の音叉状端子46a〜46dを備えているが、このうち、少なくとも一つの音叉状端子46aにおいて、音叉状端子46aの先端部が誤挿入防止リブ38a,38bや周壁34等の端面に当接して、一対の圧接刃50,50間でのそれらの挟み込みが防止されれば、バスバー14全体の誤挿入は充分に防止され得る。従って、本実施形態では、バスバー14の回路部42に設けられた音叉状端子46a〜46dのうち、アッパケース12に対して最初に接触する音叉状端子46aが挿入される端子挿通孔20aの周辺において、周壁34や誤挿入防止リブ38a,38bを設けることにより、バスバー14全体の誤挿入が効率的に防止されるようになっている。その結果、全ての端子挿通孔20a〜20dにおいて誤挿入防止リブ38a,38bを形成したり、外周壁部40等の厚さ寸法を大きく設定したりする場合に比して、製造コストの増大や電気接続箱10全体の大型化が有利に抑えられている。
なお、図2からも明らかな通り、アッパケース12の底面には、端子挿通孔20b〜20dや他の端子挿通孔22のように複数の略同一形状の端子挿通孔が図2中の左右方向に並んで開口形成されている場合が多い。そうすると、バスバー14の左右方向の位置が判別し辛く、左右方向での多少の位置ずれが生じ易くなる。本実施形態では、誤挿入防止リブ38aが、端子挿通孔20aに挿通された一対の圧接刃50,50の対向方向の延長上で端子挿通孔20aの周壁34から空所24内に突出して形成されている。これにより、バスバー14が図2の左右方向で位置ずれし一対の圧接刃50,50間に周壁34が入り込む状態でのバスバー14の誤挿入を有効に防止することができる。
また、本実施形態では、誤挿入防止リブ38bが、端子挿通孔20aに挿通される一対の圧接刃50,50の対向方向に直交する方向に延びて形成されると共に、のその形成位置が、スリット部52の配設位置となる端子挿通孔20aの長手方向中間位置の図2中の下側を避けた位置とされている。これにより、バスバー14が図2中の下方向に位置ずれした場合において、圧接刃50と誤挿入防止リブ38bが当接し、誤挿入が有利に防止されるようになっている。
さらに、本実施形態では、バスバー14の組み付け時には音叉状端子46aが最初にアッパケース12の端子挿通孔20aに向かって挿入されるが、このとき、目的とする端子挿通孔20aの周壁34に誤挿入防止リブ38a,38bが設けられていることにより、バスバー14の組み付け作業時において、誤挿入防止リブ38a,38bを目印にしてバスバー14の位置決めを行うことができる。これにより、より確実にバスバー14の誤挿入や位置ずれを防止することができる。
加えて、本実施形態では、誤挿入防止リブ38a,38bの端面と、端子挿通孔20aの周壁34の端面が面一とされていることにより、誤挿入防止リブ38a,38bと音叉状端子46aとの不要な接触や、接触に伴う音叉状端子46aの変形等の発生が防止されている。また、バスバー14が位置ずれした状態となっている際には、バスバー14挿入の比較的初期の段階において誤挿入防止リブ38a,38bが音叉状端子46aの先端部に当接して、バスバー14の誤挿入が有効に阻止されるようになっている。
また、本実施形態においては、音叉状端子46a〜46dが、平板状に延出する回路部42から直角に屈曲されて一体形成されていると共に、端子挿通孔20a〜20dの開口部端面、即ち、周壁34及び外周壁部40の突出端面がバスバー14の回路部42の支持面として利用されている。これにより、バスバー14の回路部42を水平方向に配設することができ、電気接続箱10の全体の高さ寸法の増大が抑えられている。また、このような回路部42から屈曲された音叉状端子46a〜46dを備えたバスバー14では、組み付け時にアッパケース12に対してバスバー14の位置合わせを行う段階で、回路部42によって端子挿通孔20a〜20dの開口部が覆われて作業者側から端子挿通孔20a〜20dが視認できなくなり、バスバー14の誤挿入および音叉状端子46a〜46dの開き変形が発生し易い状況となるが、本実施形態によれば、仮にバスバー14の位置ずれが生じても、誤挿入防止リブ38a,38b及び周壁34により、バスバー14の位置ずれ状態での誤挿入が有効に阻止される。加えて、本実施形態のバスバー14によれば、アッパケース12に対する組付けが完了した状態では、回路部42によって端子挿通孔20a〜20dの開口部が覆われることにより、端子挿通孔20a〜20dの内部への異物の混入等を防止でき、接続安定性を良好に確保できる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、誤挿入防止リブ38a,38bの具体的な形成位置や形成個数や突出高さ等は、前記実施形態のものに限定されず、バスバー14の形状や誤挿入の発生し易い箇所等を考慮して任意に設定可能である。
また、本実施形態の誤挿入防止リブ38a,38bは周壁34から他の壁部へ至るまで連続して形成されていたが、必ずしも壁部間に跨って設けられる必要はなく、誤挿入防止の目的が達せられる程度により短い長さで突出して形成されていてもよい。
さらに、本実施形態では、端子挿通孔20a〜20dのうち、アッパケース12に対して最初に接近する音叉状端子46aが挿入される端子挿通孔20aの周囲のみに誤挿入防止リブ38a,38bが設けけられていたが、必要に応じて、全ての端子挿通孔20a〜20dの周囲に誤挿入防止リブ38を設けるようにしてもよい。特に、例えばバスバー14において、複数の音叉状端子46が同一の高さで設けられていたり、各端子挿通孔20の周囲に誤挿入とそれに伴う音叉状端子46の開き変形の要因となるような空所24が形成されているような場合には、各端子挿通孔20の外周側の空所24に、それぞれ一つまたは複数の誤挿入防止リブ38を設けてもよい。なお、バスバー14の全ての音叉状端子46が同一の高さとされている場合にも、バスバー14の複数の音叉状端子46のうちの少なくとも一つの音叉状端子46において、音叉状端子46による誤挿入防止リブ38や周壁34等の挟み込みが阻止されればバスバー14全体の誤挿入が防止され得ることから、必ずしも全ての空所24に誤挿入防止リブ38を形成したり、周壁34および外周壁部40の厚さ寸法を大きくする必要はない。
また、本実施形態においては、端子挿通孔20a〜20dが形成されてバスバー14が装着される回路支持体は、アッパケース12とされていたが、回路支持体は、アッパケース12に限定されない。具体的には、ロアケースや、アッパケース12とロアケースの間に配設される絶縁板等、バスバー14が装着されるものであれば、公知の電気接続箱を構成する部材が何れも回路支持体として採用され得る。