以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
実施の形態1.
図1(a)は、本実施の形態に係る照明装置10の斜視図である。図2は、照明装置10の部分断面側面図である。
照明装置10は、LEDモジュール20と導光体30とを備えた照明用光源11を少なくとも1つ具備する。なお、図2では、照明装置10が複数(具体的には、2つ)の照明用光源11を具備する例を示しているが、図1(a)では、簡単のため、照明用光源11を1つのみ示している。照明用光源11の詳細な構成については後述する。
照明装置10は、照明用光源11に加えて、本体12、ホルダー13、LED電源14(電源装置)、配線15、引き紐16、反射カバー17(セード)、固定具18を具備する。
照明用光源11は着脱自在であり、照明装置10に取り付けられる場合には、本体12から下方に延びるホルダー13によって固定される。LED電源14も着脱自在であり、照明装置10に取り付けられる場合には、本体12内部に収容される。照明用光源11のLEDモジュール20とLED電源14とは配線15で接続される。LED電源14は、配線15を介してLEDモジュール20に電力を供給する。また、LED電源14は、引き紐16が引っ張られたとき、あるいは、不図示のボリュームダイヤルやスイッチやリモコン(ワイヤレス)等から所定の信号が送信されたときに、配線15を介してLEDモジュール20に点灯制御信号や調光制御信号等の各種信号を伝送する。LEDモジュール20が点灯すると、LEDモジュール20から発せられた光が照明用光源11の導光体30によって拡散され、周囲に放射される。このとき、上方や側方に放射された光は反射カバー17によって下方に反射されるため、器具効率が高まる。照明装置10は、例えば天井面に設置され、固定具18によって固定される。
照明装置10を構成する部品のうち、照明用光源11及びLED電源14以外については、例えば従来の丸管蛍光ランプ用の部品を用いることができる。したがって、従来の丸管蛍光ランプを用いた照明器具に、本実施の形態に係る照明用光源11及びLED電源14を取り付けることで、光源の長寿命化、省エネが図れる。例えば、照明用光源11の導光体30の外径(平面視での縦幅及び横幅)を205mm(ミリメートル)程度、断面の縦幅及び横幅を29mm程度とすれば、照明用光源11により従来の20形の丸管蛍光ランプを置き換え可能である。同様に、導光体30の外径を225mm程度、断面の縦幅及び横幅を29mm程度とすれば、従来の30形の丸管蛍光ランプを置き換え可能である。
図3は、LED電源14の構成を示すブロック図である。
LED電源14は、固定具18の内部を通る電線により商用電源40と接続される。また、前述したように、LED電源14は、配線15により照明用光源11のLEDモジュール20と接続される。
LED電源14は、交流−直流変換回路41、調光部42、制御部43を備える。
交流−直流変換回路41は、商用電源40から入力される交流電流を直流電流に変換して調光部42に入力することにより、調光部42に光源電力を供給する。調光部42は、LEDモジュール20を点灯/消灯させる機能を有している。また、調光部42は、LEDモジュール20に対し、順電流制御(電流値を調整することにより光源の明るさを調節する制御)やデューティ制御(光源を高速で点滅させ、その点灯時間の割合を調整することにより光源の明るさを調節する制御)等により発光強度を変化させる機能を有している。制御部43は、LEDモジュール20を(複数ある場合にはLEDモジュール20ごとに)所望の発光強度にするための入力を外部から受け付ける機能を有している。また、制御部43は、その入力に従った信号を調光部42に与える機能を有している。入力手段としては、前述したように、引き紐16、あるいは、ボリュームダイヤルやスイッチやリモコン等を用いることができる。
図4(a)及び(b)は、照明用光源11の斜視図である。図4(a)及び(b)は、それぞれ照明用光源11を別の角度から見た状態を示している。図5(a)は、照明用光源11の側面図である。
照明用光源11は、LED21が少なくとも1つ基板上に実装されたLEDモジュール20と、板状に形成され、長手方向に湾曲した長手状の導光体30(導光板)とを備える。図示していないが、LEDモジュール20と導光体30とは、例えばカバーによって連結されており、このカバーにはLEDモジュール20からの光の漏れを防止する効果もある。図4(a)及び(b)では、LEDモジュール20の基板上に4つのLED21が直線状に配置された例を示しているが、LED21の数や配置はこれに限るものではない。例えば、3つ以下あるいは5つ以上のLED21が直線状に配置されてもよいし、複数のLED21がリング状、放射状、複数列の直線状、あるいは、ランダムに配置されてもよい。また、図4(a)及び(b)、図5(a)では、導光体30の一部しか示していないが、図1(a)に示したように、導光体30は、全体が略円弧状に湾曲しており、LEDモジュール20を含めた照明用光源11全体が平面視で略円形状になるように形成されている。即ち、導光体30が略円形となっている。なお、図1(b)に示すように、導光体30は、照明用光源11全体が平面視で略半円形状になるように形成されてもよい。即ち、導光体30が略半円形となってもよい。この場合、2つの照明用光源11の端部同士を連結することで(近接するように位置を固定するだけでもよい)、全体として略円形状のランプとすることができる。また、図1(c)に示すように、導光体30は、照明用光源11全体が平面視で略四半円形状になるように形成されてもよい。即ち、導光体30が略1/4円形となってもよい。この場合、4つの照明用光源11の端部を順番に連結することで(近接するように位置を固定するだけでもよい)、全体として略円形状のランプとすることができる。また、導光体30の形状は、全体が略円弧状に湾曲したものに限らず、例えば平面視で略S字状や略U字状であってもよい。例えば、透明材料からなる帯状の導光板を帯の長手方向に対して厚さ方向と垂直の方向に任意の曲率をもって曲げ加工することで、本実施の形態における、長手方向に湾曲した長手状の導光体30を得ることができる。
LED21は、光を発する発光面22を有する。導光体30は、導光体30の長手方向の端面であり、LED21の発光面22から発せられた光を入射する入射面31と、導光体30の長手方向に延在する面(例えば、底面及び側面)であり、入射面31から入射した光を出射する出射面32(第1の面)とを有する。本実施の形態において、導光体30は、さらに、導光体30の長手方向に延在する他の面(例えば、上面)であり、入射面31から入射した光を拡散させる拡散パターン33が形成されている拡散面34(第2の面)を有する。照明用光源11には、この拡散面34を覆い、拡散面34から漏れる光を反射する板状の反射体35(反射板)が備えられている。本実施の形態において、反射体35は、導光体30の長手方向の端面(2つあるうちの一方は入射面31)と出射面32とを除く全ての面(即ち、上面全体)を覆っている。このため、入射面31から入射された光は、略全てが直接あるいは拡散面34で拡散されて出射面32から出射される。よって、本実施の形態によれば、器具効率が高く、かつ、全体として明るさが略均一な照明を得ることができる。
図5(a)に示すように、本実施の形態において、導光体30の拡散面34には、拡散パターン33として凹凸加工が施されている。なお、図5(b)に示すように、拡散面34には、拡散パターン33としてドット印刷が施されていてもよい。この場合、拡散面34の上には、反射体35として、アルミニウム等の反射コーティングを施すことが望ましい。これにより、拡散面34からの光の漏れを防ぐことができる。
導光体30は、透光性を有するプラスチック材料(透明樹脂)からなるものが望ましいが、ガラス材料からなるものでもよい。プラスチック材料を用いた場合、容易に曲げ加工することが可能となる。プラスチック材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、アクリル、アクリロニトリル、塩化ビニール、ポリスチレン、ポリエチレンのいずれか、あるいは、これらのうち複数を組み合わせたものを用いることができる。また、導光体30は、このようなプラスチック材料中に、当該プラスチック材料とは異なる屈折率の微粒子を分散させてなるものであってもよい。これにより、導光体30の入射面31から入射した光や反射体35で反射された光を、拡散面34を含む導光体30の表面だけでなく、導光体30の全体で拡散させることができる。微粒子としては、例えば、透明なガラス材料を用いることができる。
図6(a)は、照明用光源11の底面図、そのA−A断面図及びB−B断面図である。
図6(a)に示す照明用光源11は、図1(b)に示した例と同様に、全体が略半円形状に形成されているものとする。この照明用光源11の導光体30の拡散面34には、拡散パターン33(例えば、凹凸加工)が、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって密になるように形成されている。即ち、拡散パターン33がLED21から離れるにしたがって密となり、LED21に近づくにしたがって粗となっている。これにより、出射面32全体においてLEDモジュール20からの距離によって生じる輝度の差を小さくすることができる。図示していないが、導光体30を、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって厚みが小さくなるように(即ち、テーパ状に)形成することで、この効果をさらに高めることができる。なお、導光体30が長手状であれば、同様の構成にすることで、同様の効果を得ることができるため、照明用光源11は、例えば図1(a)又は(c)に示したような形状であってもよいし、他の形状であってもよい。
図6(a)に示した照明用光源11の導光体30は、底面だけでなく側面も出射面32となっているが、図6(b)に示すように、導光体30の底面だけを出射面32とし、導光体30の側面を、拡散面34と同様に反射体35で覆ってもよい。即ち、導光体30の外周面及び内周面(側面)の全てに反射体35を配置してもよい。また、さらに、導光体30の入射面31と逆側の端面を反射体35で覆ってもよい。即ち、導光体30のLED21が配置されていない端面に反射体35を配置してもよい。このように、図6(b)に示した照明用光源11では、反射体35が、導光体30の入射面31と出射面32とを除く全ての面を覆っている。このため、器具効率がより高く、かつ、全体として明るさが略均一な照明を得ることができる。なお、導光体30の上面だけでなく側面も、拡散パターン33が形成された拡散面34とすることができる。また、導光体30の断面形状は四角形状に限らず、例えば、図6(c)に示すように、台形状であってもよいし、図6(d)に示すように、略半円形状であってもよい。
図6(d)に示した導光体30は、断面形状が、円弧部分を反射体35で覆われた拡散面34とし、直線部分(導光体30の底面)を出射面32とした略半円形状に形成されているが、導光体30は、断面形状が、逆向きの略半円形状に形成されていてもよい。つまり、図7(a)に示すように、導光体30は、断面形状が、円弧部分を出射面32とし、直線部分(導光体30の上面)を反射体35で覆われた拡散面34とした略半円形状に形成されていてもよい。即ち、導光体30の出射面32をドーム形状に形成してもよい。これにより、出射する光に広がりのある照明を得ることができる。
本実施の形態において、LEDモジュール20の基板上に複数のLED21が実装される場合、全てのLED21に同じ色温度の光を発するものを用いてもよいし、互いに異なる色温度の光を発する少なくとも2種類のLED21を組み合わせて用いてもよい。例えば、図7(b)に示すように、2種類のLED21として、色温度が3000K(ケルビン)のLED21と色温度が6000KのLED21aとを組み合わせることができる。このとき、LED21とLED21aとがLED電源14の調光部42によってそれぞれ独立して調光されるように構成することが望ましい。これにより、3000〜6000Kの間で色温度可変の照明を得ることができる。また、この場合、LED21とLED21aとを、それぞれ1個又は複数個ずつ交互に配置する(即ち、周期的に入れ替えて配列する)ことにより、光の混色性を高めることができる。
また、本実施の形態において、図1(b)又は(c)に示すように、複数の照明用光源11を連結したり、近接するように位置を固定したりする場合、全ての照明用光源11に同じ色温度の光を発するものを用いてもよいし、互いに異なる色温度の光を発する少なくとも2種類の照明用光源11を組み合わせて用いてもよい。例えば、図1(d)に示すように、2種類の照明用光源11として、色温度が3000KのLEDモジュール20を備えた照明用光源11と色温度が6000KのLEDモジュール20aを備えた照明用光源11aとを組み合わせることができる。この場合、照明用光源11と照明用光源11aとを、それぞれ1個又は複数個ずつ交互に配置したり、同じものを対角線上に配置したりすることにより、意匠性に優れた照明装置10を提供することができる。
上記のように、本実施の形態によれば、1つ又は複数の照明用光源11によって環状や曲線状の発光面(出射面32)を形成し、グレア(眩しさ)のない照明器具を提供することができる。これにより、LED21の長寿命、高効率といった特徴を活かした円形照明装置が得られるだけでなく、円形照明装置で使われる丸形蛍光管を本実施の形態に係る照明用光源11により置き換え(リプレース)可能となる。また、本実施の形態によれば、LED21を配列する基板を環状に形成したり、LED21を環状に配置したりする必要がないため、製造しやすい照明器具を提供することができる。
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図8(a)は、本実施の形態に係る照明用光源11の底面図及びそのA−A断面図である。
図8(a)に示す照明用光源11は、図1(c)に示した例と同様に、全体が略四半円形状に形成されているものとする。この照明用光源11の導光体30の拡散面34には、拡散パターン33(例えば、凹凸加工)が、導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって密になるように形成されている。即ち、拡散パターン33が任意の曲率で曲がった導光体30の内周側で密となり、外周側が粗となっている。これにより、出射面32全体において導光体30の湾曲方向の相対位置によって生じる輝度の差を小さくすることができる。なお、導光体30が湾曲していれば、同様の構成にすることで、同様の効果を得ることができるため、照明用光源11は、例えば図1(a)又は(b)に示したような形状であってもよいし、他の形状であってもよい。また、LEDモジュール20の基板上で、複数のLED21が導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって配列されている場合には、導光体30の全体で拡散パターン33が均一に(あるいは、上記以外の分布で)形成されていても、導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって光束が少なくなるようにそれぞれのLED21を調光することで同様の効果を得ることができる。
実施の形態1と同様に、図8(a)に示した照明用光源11の導光体30は、底面だけでなく側面も出射面32となっているが、図8(b)に示すように、導光体30の底面だけを出射面32とし、導光体30の側面を、拡散面34と同様に反射体35で覆ってもよい。また、さらに、導光体30の入射面31と逆側の端面を反射体35で覆ってもよい。なお、導光体30の上面だけでなく側面も、拡散パターン33が形成された拡散面34とすることができる。また、導光体30の断面形状は四角形状に限らず、例えば、図8(c)に示すように、台形状であってもよいし、図8(d)に示すように、略半円形状であってもよい。
実施の形態3.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図9(a)は、本実施の形態に係る照明用光源11の底面図、そのA−A断面図及びB−B断面図である。
図9(a)に示す照明用光源11は、図1(b)に示した例と同様に、全体が略半円形状に形成されているものとする。この照明用光源11の導光体30の拡散面34には、拡散パターン33(例えば、凹凸加工)が、実施の形態1と同様に、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって密になるように、また、実施の形態2と同様に、導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって密になるように形成されている。即ち、拡散パターン33がLED21から離れるにしたがって密となり、LED21に近づくにしたがって粗となっており、かつ、拡散パターン33が任意の曲率で曲がった導光体30の内周側で密となり、外周側が粗となっている。これにより、出射面32全体において輝度を略均一にすることができる。図示していないが、導光体30を、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって厚みが小さくなるように(即ち、テーパ状に)形成することで、この効果をさらに高めることができる。なお、導光体30が長手方向に湾曲していれば、同様の構成にすることで、同様の効果を得ることができるため、照明用光源11は、例えば図1(a)又は(c)に示したような形状であってもよいし、他の形状であってもよい。
実施の形態1と同様に、図9(a)に示した照明用光源11の導光体30は、底面だけでなく側面も出射面32となっているが、図9(b)に示すように、導光体30の底面だけを出射面32とし、導光体30の側面を、拡散面34と同様に反射体35で覆ってもよい。また、さらに、導光体30の入射面31と逆側の端面を反射体35で覆ってもよい。なお、導光体30の上面だけでなく側面も、拡散パターン33が形成された拡散面34とすることができる。また、図示していないが、導光体30の断面形状は四角形状に限らず、例えば台形状や略半円形状であってもよい。
実施の形態4.
本実施の形態について、主に実施の形態3との差異を説明する。
図10(a)は、本実施の形態に係る照明用光源11の底面図、そのA−A断面図及びB−B断面図である。
図10(a)に示す照明用光源11は、図1(a)に示した例と同様に、全体が略円形状に形成されているものとする。この照明用光源11の導光体30は、入射面31として、導光体30の長手方向の両端面の一方である第1入射面31aと当該両端面の他方である第2入射面31bとを有する。そのため、照明用光源11のLEDモジュール20の基板上には、導光体30の第1入射面31aに対向するLED21(第1LED)と導光体30の第2入射面31bに対向するLED21(第2LED)が実装される。前者のLED21(第1LED)と後者のLED21(第2LED)とは、それぞれ別々の基板上に実装されてもよいが、それぞれ1枚の基板の表面と裏面とに実装されることが望ましい。このようにLED21を両面に回路形成できる基板の両面に実装することで、LEDモジュール20のサイズを小さくして、その分導光体30のサイズを大きくすることができる。なお、LEDモジュール20として、LED21を片面実装した2枚の基板を用いる場合、それぞれの基板に実装されたLED21を導光体30の第1入射面31aと第2入射面31bとに対向させて配置すればよいため、照明用光源11が、例えば図1(b)又は(c)に示したような形状、もしくは、他の形状であってもよい。
図10(a)に示すように、照明用光源11の導光体30の拡散面34には、拡散パターン33(例えば、凹凸加工)が、実施の形態3と同様に、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって密になるように、また、導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって密になるように形成されている。図示していないが、導光体30を、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって厚みが小さくなるように(即ち、テーパ状に)形成することで、この効果をさらに高めることができる。
実施の形態4と同様に、図10(a)に示した照明用光源11の導光体30は、底面だけでなく側面も出射面32となっているが、図10(b)に示すように、導光体30の底面だけを出射面32とし、導光体30の側面を、拡散面34と同様に反射体35で覆ってもよい。なお、導光体30の上面だけでなく側面も、拡散パターン33が形成された拡散面34とすることができる。また、図示していないが、導光体30の断面形状は四角形状に限らず、例えば台形状や略半円形状であってもよい。
実施の形態5.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図11(a)は、本実施の形態に係る照明装置10の斜視図である。図12(a)は、照明用光源11の斜視図である。
実施の形態1では、照明用光源11の導光体30が板状に形成されているが、本実施の形態では、導光体30が円柱状に形成されている。図示していないが、LEDモジュール20と導光体30とは、例えばカバーによって連結されており、このカバーにはLEDモジュール20からの光の漏れを防止する効果もある。図12(a)では、導光体30の一部しか示していないが、図11(a)に示したように、導光体30は、全体が略円弧状に湾曲しており、LEDモジュール20を含めた照明用光源11全体が平面視で略円形状になるように形成されている。即ち、導光体30が略円形となっている。なお、図11(b)に示すように、導光体30は、照明用光源11全体が平面視で略半円形状になるように形成されてもよい。即ち、導光体30が略半円形となってもよい。この場合、2つの照明用光源11の端部同士を連結することで(近接するように位置を固定するだけでもよい)、全体として略円形状のランプとすることができる。また、図11(c)に示すように、導光体30は、照明用光源11全体が平面視で略四半円形状になるように形成されてもよい。即ち、導光体30が略1/4円形となってもよい。この場合、4つの照明用光源11の端部を順番に連結することで(近接するように位置を固定するだけでもよい)、全体として略円形状のランプとすることができる。また、導光体30の形状は、全体が略円弧状に湾曲したものに限らず、例えば平面視で略S字状や略U字状であってもよい。例えば、円形の切断面を有する円柱状の透明材料を任意の曲率をもって曲げ加工することで、本実施の形態における、長手方向に湾曲した円柱状の導光体30を得ることができる。
導光体30は、実施の形態1と同様に、導光体30の長手方向の端面であり、LED21の発光面22から発せられた光を入射する入射面31と、導光体30の長手方向に延在する面(例えば、外周面)であり、入射面31から入射した光を出射する出射面32とを有する。本実施の形態において、導光体30は、導光体30の長手方向の端面(2つあるうちの一方は入射面31)を除く全ての面が出射面32となっている。なお、図12(b)に示すように、導光体30は、円筒状に形成されていてもよい。この場合、例えば、環形の切断面を有する円筒状の透明材料を任意の曲率をもって曲げ加工することで、長手方向に湾曲した円筒状の導光体30を得ることができる。LED21は、当該切断面(入射面31に相当)の内側の空洞域に配置することができる。
導光体30は、実施の形態1と同様に、透光性を有するプラスチック材料(透明樹脂)からなるものが望ましいが、ガラス材料からなるものでもよい。プラスチック材料を用いた場合、容易に曲げ加工することが可能となる。プラスチック材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、アクリル、アクリロニトリル、塩化ビニール、ポリスチレン、ポリエチレンのいずれか、あるいは、これらのうち複数を組み合わせたものを用いることができる。また、導光体30は、このようなプラスチック材料中に、当該プラスチック材料とは異なる屈折率の微粒子を分散させてなるものであってもよい。これにより、導光体30の入射面31から入射した光や反射体35で反射された光を、拡散面34を含む導光体30の表面だけでなく、導光体30の全体で拡散させることができる。微粒子としては、例えば、透明なガラス材料を用いることができる。
図13(a)は、照明用光源11の底面図、そのA−A断面図及びB−B断面図である。
図13(a)に示す照明用光源11は、図11(b)に示した例と同様に、全体が略半円形状に形成されているものとする。この照明用光源11の導光体30の出射面32には、実施の形態1と同様の拡散パターン33(例えば、凹凸加工)が、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって密になるように形成されている。即ち、拡散パターン33がLED21から離れるにしたがって密となり、LED21に近づくにしたがって粗となっている。これにより、出射面32全体においてLEDモジュール20からの距離によって生じる輝度の差を小さくすることができる。図示していないが、導光体30を、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって細くなるように形成することで、この効果をさらに高めることができる。なお、導光体30が円柱状や円筒状であれば、同様の構成にすることで、同様の効果を得ることができるため、照明用光源11は、例えば図11(a)又は(c)に示したような形状であってもよいし、他の形状であってもよい。また、さらに、導光体30の入射面31と逆側の端面を、実施の形態1と同様の反射体35で覆ってもよい。即ち、導光体30のLED21が配置されていない端面に反射体35を配置してもよい。これにより、器具効率を高めることができる。
本実施の形態において、LEDモジュール20の基板上に複数のLED21が実装される場合、全てのLED21に同じ色温度の光を発するものを用いてもよいし、互いに異なる色温度の光を発する少なくとも2種類のLED21を組み合わせて用いてもよい。例えば、図14(a)に示すように、2種類のLED21として、色温度が3000KのLED21と色温度が6000KのLED21aとを組み合わせることができる。このとき、LED21とLED21aとがLED電源14の調光部42によってそれぞれ独立して調光されるように構成することが望ましい。これにより、3000〜6000Kの間で色温度可変の照明を得ることができる。また、この場合、LED21とLED21aとを、一方が他方の周りを取り囲むように配置することにより、光の混色性を高めることができる。
また、本実施の形態において、導光体30は、導光体30の長手方向の端面を除く全ての面が出射面32となっているが、例えば、図14(b)に示すように、導光体30の外周面の下部(例えば、下側半分)のみを出射面32とし、上部(例えば、上側半分)を、実施の形態1と同様の反射体35で覆ってもよい。
また、本実施の形態において、図11(b)又は(c)に示すように、複数の照明用光源11を連結したり、近接するように位置を固定したりする場合、全ての照明用光源11に同じ色温度の光を発するものを用いてもよいし、互いに異なる色温度の光を発する少なくとも2種類の照明用光源11を組み合わせて用いてもよい。例えば、図11(d)に示すように、2種類の照明用光源11として、色温度が3000KのLEDモジュール20を備えた照明用光源11と色温度が6000KのLEDモジュール20aを備えた照明用光源11aとを組み合わせることができる。この場合、照明用光源11と照明用光源11aとを、それぞれ1個又は複数個ずつ交互に配置したり(即ち、周期的に入れ替えて配列する)、同じものを対角線上に配置したりすることにより、意匠性に優れた照明装置10を提供することができる。
実施の形態6.
本実施の形態について、主に実施の形態5との差異を説明する。
図13(b)は、本実施の形態に係る照明用光源11の底面図及びそのA−A断面図である。
図13(b)に示す照明用光源11は、図11(c)に示した例と同様に、全体が略四半円形状に形成されているものとする。この照明用光源11の導光体30の出射面32には、実施の形態2と同様の拡散パターン33(例えば、凹凸加工)が、導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって密になるように形成されている。即ち、拡散パターン33が任意の曲率で曲がった導光体30の内周側で密となり、外周側が粗となっている。これにより、出射面32全体において導光体30の湾曲方向の相対位置によって生じる輝度の差を小さくすることができる。なお、導光体30が湾曲していれば、同様の構成にすることで、同様の効果を得ることができるため、照明用光源11は、例えば図11(a)又は(b)に示したような形状であってもよいし、他の形状であってもよい。また、LEDモジュール20の基板上で、複数のLED21が導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって配列されている場合には、導光体30の全体で拡散パターン33が均一に(あるいは、上記以外の分布で)形成されていても、導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって光束が少なくなるようにそれぞれのLED21を調光することで同様の効果を得ることができる。また、実施の形態5と同様に、さらに、導光体30の入射面31と逆側の端面を反射体35で覆ってもよい。
実施の形態7.
本実施の形態について、主に実施の形態5との差異を説明する。
図15(a)は、本実施の形態に係る照明用光源11の底面図、そのA−A断面図及びB−B断面図である。
図15(a)に示す照明用光源11は、図11(b)に示した例と同様に、全体が略半円形状に形成されているものとする。この照明用光源11の導光体30の出射面32には、実施の形態3と同様の拡散パターン33(例えば、凹凸加工)が、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって密になるように、また、導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって密になるように形成されている。即ち、拡散パターン33がLED21から離れるにしたがって密となり、LED21に近づくにしたがって粗となっており、かつ、拡散パターン33が任意の曲率で曲がった導光体30の内周側で密となり、外周側が粗となっている。これにより、出射面32全体において輝度を略均一にすることができる。図示していないが、導光体30を、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって細くなるように形成することで、この効果をさらに高めることができる。なお、導光体30が円柱状や円筒状で湾曲していれば、同様の構成にすることで、同様の効果を得ることができるため、照明用光源11は、例えば図11(a)又は(c)に示したような形状であってもよいし、他の形状であってもよい。また、実施の形態5と同様に、さらに、導光体30の入射面31と逆側の端面を反射体35で覆ってもよい。
実施の形態8.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図15(b)は、本実施の形態に係る照明用光源11の底面図、そのA−A断面図及びB−B断面図である。
図15(b)に示す照明用光源11は、図11(a)に示した例と同様に、全体が略円形状に形成されているものとする。この照明用光源11の導光体30は、入射面31として、導光体30の長手方向の両端面の一方である第1入射面31aと当該両端面の他方である第2入射面31bとを有する。そのため、照明用光源11のLEDモジュール20の基板上には、導光体30の第1入射面31aに対向するLED21(第1LED)と導光体30の第2入射面31bに対向するLED21(第2LED)が実装される。前者のLED21(第1LED)と後者のLED21(第2LED)とは、それぞれ別々の基板上に実装されてもよいが、それぞれ1枚の基板の表面と裏面とに実装されることが望ましい。このようにLED21を両面実装することで、LEDモジュール20のサイズを小さくして、その分導光体30のサイズを大きくすることができる。
図15(b)に示すように、照明用光源11の導光体30の出射面32には、実施の形態4と同様の拡散パターン33(例えば、凹凸加工)が、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって密になるように、また、導光体30の湾曲方向の外側から内側に向かって密になるように形成されている。図示していないが、導光体30を、LEDモジュール20に近い側から遠い側に向かって細くなるように形成することで、この効果をさらに高めることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらのうち、2つ以上の実施の形態を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらのうち、1つの実施の形態を部分的に実施しても構わない。あるいは、これらのうち、2つ以上の実施の形態を部分的に組み合わせて実施しても構わない。