JP5527563B2 - 高周波電力増幅器 - Google Patents

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Description

本発明は高周波電力増幅器に関する。
無線通信システムに利用される電力増幅器には線形性と高効率が要求されている。特に近年の携帯端末市場の爆発的な普及とそれに伴うインフラ整備により、信号振幅の平均値と最大振幅が大きく異なる多値デジタル変調通信システム信号を取り扱うことが多い。従来の電力増幅器でこのような信号を増幅する場合には、増幅器は信号を歪ませずに最大振幅まで増幅できるような動作点に設定され動作しているため、比較的高効率を維持できる飽和出力付近で動作している時間がほとんどなく、一般的に増幅器の効率は低かった。
これに対して市場からの効率改善の要求は厳しく、高効率に信号を増幅する手法と、その低歪み化や歪み補償技術との組み合わせによって、低歪みでかつ高効率な増幅器を構築しようという点に注目が集まっている。
上記の問題を解決するために、線形性を維持しながら増幅器の効率を高めるさまざまな技術が提供されてきた。その一つにドハティ増幅器がある。ドハティ増幅器は、常に信号の増幅動作を行う増幅器(以下ではキャリア増幅器と呼ぶことがある)と、高電力出力時のみに動作するピーク増幅器あるいは補助増幅器と呼ばれる増幅器(以下では、ピーク増幅器と呼ぶことがある)を有し、入力信号をキャリア増幅器側とピーク増幅器側に分配し、キャリア増幅器とピーク増幅器の出力を合成して出力する。
このようなドハティ増幅器の基本的な構成は、非特許文献1や特許文献1、2などに開示されている。ドハティ増幅器では、飽和出力電力近傍で飽和を維持しながら動作する増幅器を有することにより、飽和電力からバックオフをとった出力時においても、通常のA級、AB級増幅器より高い効率が実現されている。
キャリア増幅器には、通常はAB級やB級にバイアスされた増幅器が用いられる。一方、ピーク増幅器は瞬時の信号電力が高出力時にのみ動作するよう、通常はC級や、B級からC級の間にバイアスされて使用される。
また、より効率を高めたドハティ増幅器を構成するために、基本波のみならず高調波の整合回路を工夫したE級やF級など、高調波整合回路制御増幅器も適用されてきている。この場合、特に2倍波の周波数帯域で、増幅器の負荷は短絡もしくはそれに近いインピーダンスが増幅器効率を高めるに好適であることが多い。
特許文献3には、ドハティ増幅器のキャリア増幅器とピーク増幅器の偶数時高調波整合回路と奇数時高調波整合回路の構成方法が開示されている。
また、特許文献4、特許文献5に開示されたドハティ増幅器は、図1に示すように、出力側の信号合成後のインピーダンス変換器120として、1/4波長インピーダンス変換器を備える。このインピーダンス変換器120は、キャリア増幅器114とピーク増幅器115の信号合成点から負荷側を見込んだインピーダンスが(1/2)×Zoとなるようにインピーダンス変換を行なう。Zoは負荷の特性インピーダンスで、通常は50Ωが選ばれる。
さらに、出力側合成器と負荷に対するインピーダンス変換器のより具体的な実現方法については、特許文献6の図6に一例が開示されている。特許文献6の構成においては、ドハティ増幅器の効率をさらに高めるため、高調波の周波数帯域で、特に高効率を達成するのに効果の高い2倍波の整合回路を構成するに際して、基本波では信号合成点から負荷側を見込んだ負荷インピーダンスが(1/2)×Zoにインピーダンス変換される。しかし、特許文献6の構成は、2倍波の周波数帯域では、そのインピーダンス変換トランス長は1/2波長に相当するため、インピーダンス変換はなされないのと等価で、信号合成点から負荷側を見込んだ2倍波周波数でのインピーダンスはZoのままとなっていた。
効率をより高めるための増幅器整合回路を構成するにあたり、特許文献3に開示されているように、特に2倍波の周波数帯域では、増幅器の負荷は短絡もしくはそれに近いインピーダンスが増幅器効率を高めるのに好適であることが多い。
このことを考慮すると、従来のドハティ増幅器の構成では、2倍波周波数帯域では、信号合成点から負荷側を見込んだインピーダンスZoを、増幅器出力端において、短絡もしくはほぼ短絡に近いインピーダンス、例えばZi(<<Zo)まで変換する整合回路を構成する必要があり、高いインピーダンス変換比が必要であった。
このため、高インピーダンス変換比となるがゆえに、増幅器出力端で所望の2倍波周波数帯域での短絡もしくはほぼ短絡に近いインピーダンスを得られる周波数帯域は、狭くなる方向になってしまい、広帯域化に不利であるという課題があった。例えば、特許文献7の段落[0006]では、ドハティ増幅器にインピーダンス変換比の高い整合回路を挿入する際の損失の増大と周波数帯域の狭帯域化について言及している。
特開2002−124840号公報 特開平7−22852号公報 特開2005−303771号公報 特開2010−21719号公報 特開2009−182635号公報 特許第2945833号公報(図6) 特開2009−165037号公報
1936年のW.H.Doherty"A New High Efficiency Power Amplifier for Modulated Waves",Proc.IRE,Vol.24,No.9,Sept. Microwave Engineering 3rd Edition,David M.Pozar著(John Wiley & Son’s,2005),pp 258−261
上記の課題に対処するために、特許文献6の請求項14、段落[0026]、[0027]には、トランジスタのバイアス給電回路近傍での高調波整合回路を構成する技術が開示されている。しかしトランジスタの負荷整合回路は、バイアス給電回路のみならず、信号線側の高調波周波数帯域での負荷の整合状態からも影響を受けるが、特許文献6はその影響や解決手段について開示していない。
また、特許文献3においても、高調波整合回路の構成については、偶数時短絡が好適の例を開示している。しかし、特許文献3は、ドハティ増幅器の信号合成点から負荷までのインピーダンス変換回路の構成が、トランジスタの高調波整合回路の特に帯域特性に与える影響について開示も示唆もしていない。
一方、特許文献4、5に開示されているのは概ね信号帯域を広帯域化する技術であり、高調波に対する整合、特に2倍波等の偶数次高調波の整合改善について開示も示唆もしていない。
本発明の課題は、特に高調波整合にかかわる課題を解決し、ドハティ増幅器に代表される高周波電力増幅器の周波数特性を広帯域に構成する手段を提供することにある。
本発明をドハティ増幅器に適用した態様について説明する。本発明の態様によるドハティ増幅器は、前記の課題を解決すべく、キャリア増幅器とピーク増幅器の信号合成点と負荷の間に、入力信号の基本波周波数と、少なくともその2倍の高調波周波数、望ましくはさらに複数の偶数次高調波帯域とを含む周波数において、負荷のインピーダンスZoをそれより低い値、たとえば(1/2)×Zoにインピーダンス変換するインピーダンス変換器を備える。
より具体的には、上記ドハティ増幅器は、前記キャリア増幅器と前記信号合成点との間に特性インピーダンスZoの1/4波長トランスを備え、前記キャリア増幅器と前記1/4波長トランスとの接続点から前記信号合成点側を見たインピーダンス及び前記信号合成点から負荷側を見たインピーダンスが、前記少なくとも基本波周波数の2倍の高調波周波数、望ましくはさらに複数の偶数次高調波帯域とを含む周波数において、(1/2)×Zoであることを特徴とする。
本発明の別の態様によれば、キャリア増幅器とピーク増幅器とを備える高周波電力増幅器における電力増幅方法であって、前記キャリア増幅器と前記ピーク増幅器の信号合成点から出力側に備えられた負荷と前記信号合成点との間で、入力信号の基本波周波数と少なくともその2倍の高調波周波数を含む周波数において、前記負荷のインピーダンスを半分以下に変換して、前記キャリア増幅器と前記ピーク増幅器で増幅された信号を出力することを特徴とする電力増幅方法が提供される。
本発明によれば、負荷と、ドハティ増幅器の信号合成点との間に、基本波周波数帯域とその高調波の帯域を変換帯域に含む広帯域テーパー型伝送線路によるインピーダンス変換トランスを備える構成とすることで、整合回路のうち、基本波周波数の帯域のみならず、高調波に該当する周波数の帯域が狭くなることを防止するので、広帯域にわたって高調波整合動作が可能で増幅器効率の優れるドハティ増幅器を提供することができる。
本発明によるドハティ増幅器は、特に、2倍波の周波数帯域では、信号合成点から負荷側を見込んだインピーダンス(1/2)×Zoを、増幅器出力端において、短絡もしくはほぼ短絡に近いインピーダンスまで変換する整合回路を構成すればよく、したがって2倍波の周波数帯域におけるインピーダンス変換比を、従来のドハティ増幅器の半分とすることが可能となる。これによって、2倍波の周波数帯域での整合帯域幅が狭くなることを防止することが可能となる。その結果として、2倍波整合回路を広帯域化してさらに高い増幅器効率を広帯域にわたって得ることのできる効果を奏する。
図1は従来のドハティ増幅器の構成例を示した図である。
図2は本発明の実施例によるドハティ増幅器の構成を示した図である。
図3は図2に示された広帯域テーパー型伝送線路によるトランスの一例として、Klopfenstein型トランスの外形と反射係数、すなわちインピーダンス変換特性の計算例を示した図である。
図4は図2の信号合成点A点から負荷側を見込んだインピーダンスと、B点からA点を見込んだインピーダンスを、信号周波数foとその高調波成分について、従来例と共にまとめて示した図である。
本発明は、マイクロ波帯などの高周波領域で動作する高周波電力増幅器、特にドハティ増幅器の整合回路を広帯域化することを企図している。本発明においては、特に、従来構成に大きな追加変更をすることなく、負荷と、ドハティ増幅器の信号合成点との間に、基本波周波数帯域とその高調波の周波数帯域を変換帯域に含む広帯域テーパー型伝送線路によるインピーダンス変換トランスを有する構成を採用している。これにより、整合回路において、基本波周波数の帯域のみならず、高調波に該当する周波数の帯域が狭くなることを防止し、これによって広帯域にわたって高調波整合動作が可能で増幅器効率の優れるドハティ増幅器を構成できる。
従来の一般的なドハティ増幅器は、図1を参照して前述したように、ドハティ増幅器の好適動作条件として、キャリア増幅器114とピーク増幅器115の信号合成点から負荷側を見込んだインピーダンスが(1/2)×Zoにインピーダンス変換する変換器120として、特性インピーダンスが√(Zo×(1/2)Zo)である1/4波長インピーダンス変換トランスを備える。
これに対し、本発明によるドハティ増幅器は、図2に第1の実施例を示すように、入力信号の基本波周波数と、少なくともその2倍の高調波周波数、望ましくはさらに複数の偶数次高調波帯域とを含む周波数において、負荷のインピーダンスZoを概ね(1/2)×Zoに、広帯域もしくは複数の周波数帯域にわたってインピーダンス変換する広帯域伝送線路トランスを備える。
以下に、図2〜図4を参照して、本発明によるドハティ増幅器の実施例について説明する。
[実施例の構成]
図2を参照して、本発明の実施例によるドハティ増幅器の構成について説明する。
図2において、本発明の実施例に係るドハティ増幅器は、キャリア増幅器12と、ピーク増幅器13と、入力端11からの入力信号をキャリア増幅器12、ピーク増幅器13に分配する入力信号分配器14と、特性インピーダンスZoの1/4波長トランス15−1を有するドハティ出力合成回路15とを含み、入力端11から入力された被増幅信号を所望の電力まで増幅するように動作する。キャリア増幅器12及びピーク増幅器13とドハティ出力合成回路15との間にはそれぞれ整合回路16、17が接続されている。本実施例の特徴は、ドハティ出力合成回路15における信号合成点Aと出力端21に接続された負荷(インピーダンスZo)との間に、広帯域テーパー型伝送線路によるトランスからなるインピーダンス変換器18を接続している点にある。
なお、入力信号分配器14は、ここではブランチライン型電力分配器を例示しているが、入力信号分配器14、キャリア増幅器12及びピーク増幅器13の構成はいずれも良く知られているのでこれらの詳細な説明は省略する。
[実施例の動作]
通常のドハティ増幅器の動作原理はよく知られているので、その詳細な説明は省略し、本実施例の動作について、具体的な例を用いて説明する。ここでは、一例として、広帯域テーパー型伝送線路によるトランスを、Klopfenstein型トランスで構成した場合について順次説明する。
Klopfenstein型トランスの具体的な回路構成については、たとえば非特許文献2に開示されている。Klopfenstein型トランスは、同じ線路長を有するインピーダンス変換トランスの中では、広帯域にわたって低い反射係数を実現することのできる、すなわちインピーダンスZoを例えば概ね(1/2)×Zoに広帯域にわたって変換するのに適した回路形式である。
図3に、Klopfenstein型トランスの外形と反射係数、すなわちインピーダンス変換特性の計算例を示す。横軸は周波数に相当する任意目盛りであるが、概ね目盛り4以上の周波数で、所望のインピーダンス変換比が広帯域にわたって得られていることを示している。
図2に示す広帯域テーパー型伝送線路によるトランスとしてKlopfenstein型トランスを用い、増幅器を動作させる所望の信号周波数(基本波周波数)をfoとし、その高調波周波数をn×fo(nは2以上の自然数とする)として、少なくとも周波数foと、その2倍の周波数2×foにおいて、インピーダンスZoから(1/2)×Zoに変換する回路を用いて構成したドハティ増幅器の場合を考える。
図2の信号合成点Aから負荷側を見込んだインピーダンスと、信号合成点Aとキャリア増幅器12の間に設定されたB点からA点側を見込んだインピーダンスを、信号周波数foと、その高調波成分についてまとめると図4のようになる。
信号合成点Aからピーク増幅器13側を見込んだインピーダンスは、通常のドハティ増幅器の構成では開放もしくはそれに準じた高いインピーダンスに設定されるため、回路は切り離して考えることができる。したがって、信号合成点AとB点間にある、基本波に対して1/4波長で特性インピーダンスZoを有する1/4波長トランス15−1によって、信号合成点Aから負荷を見込んだインピーダンスが変換され、周波数に応じて、基本波と奇数次の周波数帯域ではZo/[(1/2)×Zo)]=2×Zoに、偶数次の周波数帯域では、Zo/Zo=Zoにそれぞれ変換され、図4のような結果が得られる。
図4には、あわせて従来技術によるドハティ増幅器での、等価機能点としてのA点、B点各々のインピーダンスを求め並べて記している。
そこで、まず本発明の実施例に係るキャリア増幅器の負荷インピーダンスについて考察する。キャリア増幅器12の負荷インピーダンス、ここでは図2のB点から1/4波長トランス15−1側を見込んだインピーダンスは、基本波周波数と奇数次の高調波周波数において、従来技術によるドハティ増幅器と同等のインピーダンス2×Zoを得ている。これは、本実施例によるドハティ増幅器は、従来技術によるドハティ増幅器に比べて大きな設計上の変更が必要とはならないということを意味している。その一方で、偶数次の周波数においては、図2のB点からA点側の見たインピーダンスは、従来技術によるドハティ増幅器ではZoであったのに対し、本実施例では(1/2)×Zoと、従来例の半分の値に低く抑えることができる。
次にピーク増幅器13の負荷インピーダンスについて考察する。ピーク増幅器13の負荷インピーダンス、ここでは図2の信号合成点Aから負荷側をみたインピーダンスは、上記のキャリア増幅器12の負荷インピーダンスと同様に、基本波周波数と奇数次の高調波周波数において、従来技術によるドハティ増幅器と同等のインピーダンス(1/2)×Zoを得ている。すなわち、本実施例によるドハティ増幅器は、従来技術によるドハティ増幅器と大きな設計上の変更が必要とはならないということに相当している。一方で、偶数次の周波数においては、図2の信号合成点Aから負荷側をみたインピーダンスは、従来技術によるドハティ増幅器ではZoであったのに対し、本実施例では(1/2)×Zoと、従来例の半分の値に低く抑えることができる。
なお、上記の説明においては、説明を簡単にするために、信号合成点AからB点をみたインピーダンスは、等価的に電流源と同等に見えるがゆえにZoに比して充分インピーダンスは高いと仮定している。ドハティ増幅器におけるこの性質は良く知られている。
[実施例の効果]
以上説明したように、上記実施例によるドハティ増幅器は、以下に記載するような効果を奏する。
増幅器効率をより高めるための増幅器整合回路を構成するにあたり、特に2倍波の周波数帯域では、増幅器の負荷は短絡もしくはそれに近いインピーダンスが増幅器効率を高めるのに好適であることを考慮すると、本実施例のドハティ増幅器の構成では、2倍波周波数帯域では、信号合成点から負荷側を見込んだインピーダンス(1/2)×Zoを、増幅器出力端において、短絡もしくはほぼ短絡に近いインピーダンスまで変換する整合回路を構成すればよい。したがって2倍波周波数帯域におけるインピーダンス変換比を、従来のドハティ増幅器の半分とすることが可能となる。これによって、2倍波の周波数帯域での整合帯域幅が狭くなることを防止することが可能となる。その結果として、2倍波整合回路を広帯域化してさらに高い増幅器効率を広帯域にわたって得ることのできる効果を奏し、あわせて整合ズレによる効率の低下を抑止することができる。
また、基本波周波数帯域や奇数次の高調波周波数帯域においては、インピーダンス変換比は従来のドハティ増幅器と同じ値が得られるので、従来のドハティ増幅器の構成から大きな変更をすることなく、上記の増幅器効率低下を防ぐ効果を得ることができる。これにより従来技術の設計手法や資源を活用して、早期に設計を行うことができるという効果も奏する。
[他の実施例]
上記の説明はインピーダンス変換を(1/2)×Zoとした場合であるが、本発明はこれに限られず、適用する増幅器の構成に応じて、基本波周波数と少なくともその2倍の高調波周波数を含む周波数において、負荷のインピーダンスZoをZoより低い値とすれば良く、たとえば(1/3)×Zoにインピーダンス変換する場合であっても適用可能である。
本発明の他の実施例として、その基本的構成は上記の通りであるが、広帯域テーパー型伝送線路によるトランスは、Klopfenstein型トランスに代えて、広帯域トランスとしてよく知られている多段1/4波長トランス、チェビシェフ型トランス、指数テーパー型トランスなど多くの広帯域なトランス型式を適用することができる。これらのトランスの動作はKlopfenstein型トランスとほぼ同じであり、同様の効果を有している。ただし、望ましくは高調波周波数帯域のインピーダンス変換比や反射係数の周波数特性変動が少なく、かつ同一線路長で低い反射係数、つまり変換後のインピーダンス値の周波数特性変動が少ないKlopfenstein型トランスを用いることで本発明の効果をより高めることができる。
また、説明のためにドハティ増幅器の構成としては、キャリア増幅器とピーク増幅器が概ね同一の飽和電力特性を有する2−way対称型ドハティ増幅器を取り上げて説明しているが、上記実施例や動作の説明からわかるように、キャリア増幅器側とピーク増幅器側で異なる飽和電力特性を有する、一般的には非対称型ドハティと呼ばれることが多いドハティ増幅器の構成にも本発明を容易に適用、もしくは応用できることはいうまでもない。さらに、キャリア増幅器や、ピーク増幅器を複数台用いて構成されるN−wayドハティ増幅器にも、広帯域テーパー線路のインピーダンス変換比を適宜所望の値、たとえば本発明の原理に沿って1よりも低い値に変更することで容易に適用することが可能である。
本発明は高周波電力増幅器、例えば、移動体通信用や放送機器用のUHF帯からマイクロ波およびミリ波帯で使われる、高周波高出力電力増幅器に適している。
11 入力端
12 キャリア増幅器
13 ピーク増幅器
14 入力信号分配器
15 ドハティ出力合成回路
15−1 1/4波長トランス
16、17 整合回路
18 インピーダンス変換器
21 出力端

Claims (7)

  1. キャリア増幅器とピーク増幅器とを含む高周波電力増幅器において、
    前記キャリア増幅器と前記ピーク増幅器の信号合成点と負荷との間に、入力信号の基本波周波数と少なくともその2倍の高調波周波数を含む周波数において、負荷のインピーダンスZoをZoより低い値にインピーダンス変換するインピーダンス変換器を備えると共に、前記キャリア増幅器と前記信号合成点との間に前記基本波周波数における1/4波長トランスを備え
    前記キャリア増幅器と前記1/4波長トランスとの接続点から前記信号合成点側を見たインピーダンス及び前記信号合成点から負荷側を見たインピーダンスが、前記少なくとも基本波周波数の2倍の高調波周波数を含む偶数次周波数において、Zoより低い値であることを特徴とする高周波電力増幅器。
  2. 前記インピーダンス変換器が負荷のインピーダンスZoを変換した値はZo/2であり、前記1/4波長トランスの特性インピーダンスがZoであり、前記キャリア増幅器と前記1/4波長トランスとの接続点から前記信号合成点側を見たインピーダンス及び前記信号合成点から負荷側を見たインピーダンスが、前記少なくとも基本波周波数の2倍の高調波周波数を含む偶数次周波数において、Zo/2であることを特徴とする請求項1に記載の高周波電力増幅器。
  3. 前記インピーダンス変換器は、広帯域テーパー型伝送線路によるトランスであって、Klopfenstein型トランス、多段1/4波長トランス、チェビシェフ型トランス、指数テーパー型トランスのいずれかを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波電力増幅器。
  4. 前記ピーク増幅器側から前記信号合成点を見込んだインピーダンスも、前記基本波周波数と少なくともその2倍の高調波周波数を含む周波数において、(1/2) ×Zoであることを特徴とする請求項に記載の高周波電力増幅器。
  5. 当該高周波電力増幅器は、前記キャリア増幅器と前記ピーク増幅器が実質上同じ飽和電力特性を有する2-way対称型ドハティ増幅器、あるいは、前記キャリア増幅器と前記ピーク増幅器が異なる飽和電力特性を有する非対称型ドハティ増幅器であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の高周波電力増幅器。
  6. キャリア増幅器とピーク増幅器とを備える高周波電力増幅器における電力増幅方法であって、
    前記キャリア増幅器と前記ピーク増幅器の信号合成点と負荷との間に、入力信号の基本波周波数と少なくともその2倍の高調波周波数を含む周波数において、負荷のインピーダンスZoをZoより低い値にインピーダンス変換するインピーダンス変換器を備えると共に、前記キャリア増幅器と前記信号合成点との間に前記基本波周波数における1/4波長トランスを備えることにより
    前記キャリア増幅器と前記1/4波長トランスとの接続点から前記信号合成点側を見たインピーダンス及び前記信号合成点から負荷側を見たインピーダンスが、前記少なくとも基本波周波数の2倍の高調波周波数を含む偶数次周波数において、Zoより低い値であることを特徴とする電力増幅方法。
  7. 前記インピーダンス変換器が負荷のインピーダンスZoを変換した値はZo/2であり、前記1/4波長トランスの特性インピーダンスがZoであり、前記キャリア増幅器と前記1/4波長トランスとの接続点から前記信号合成点側を見たインピーダンス及び前記信号合成点から負荷側を見たインピーダンスが、前記少なくとも基本波周波数の2倍の高調波周波数を含む偶数次周波数において、Zo/2であることを特徴とする請求項6に記載の電力増幅方法。
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