JP5527273B2 - 有水式ガスホルダ及び有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法 - Google Patents

有水式ガスホルダ及び有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5527273B2
JP5527273B2 JP2011091724A JP2011091724A JP5527273B2 JP 5527273 B2 JP5527273 B2 JP 5527273B2 JP 2011091724 A JP2011091724 A JP 2011091724A JP 2011091724 A JP2011091724 A JP 2011091724A JP 5527273 B2 JP5527273 B2 JP 5527273B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
water
gas
scraper
gas tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011091724A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012225374A (ja
Inventor
紀正 篠田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority to JP2011091724A priority Critical patent/JP5527273B2/ja
Publication of JP2012225374A publication Critical patent/JP2012225374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5527273B2 publication Critical patent/JP5527273B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Description

本発明は、内部に水を貯留して内部のガスのシールを行う有水式ガスホルダ、及び有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法に関する。
例えば製鉄所においては、高炉や転炉から発生する可燃性の副生ガスをエネルギー源として有効利用するために、当該副生ガスを一旦貯蔵する有水式ガスホルダが設置されている。有水式ガスホルダは、水を貯留した水槽の内部に、上下に移動自在な、複数のテレスコープ型ガス槽を有し、隣接するガス槽の間にシールカップと封水板による水封部を設けた構造となっている。そして、ガス貯蔵量が増加するとガス槽内の圧力が上昇すると共に各ガス槽が上昇し、ガス貯蔵量が減少するとガス槽内の圧力が下降すると共に各ガス槽が下降するようになっている(例えば、特許文献1)。
水槽に貯留されている水は、例えば水槽とガス槽との間の開放部から流入する雨水や、有水式ガスホルダ内の副生ガスの温度が放熱により低下し、それにより副生ガスに飽和状態で含まれている水分が凝縮したものである。したがって、降雨時や有水式ガスホルダへの副生ガスの流入時には水槽内に水が流入し、水槽内の水位が上昇する。
水位が上昇すると、水槽の上部全体からこの凝縮水が溢れ出し、有水式ガスホルダの周辺に配置された機器を汚損してしまう。したがって、この水位の上昇に対応するため、通常は水槽の上部にオーバーフロー管が設けられている。そして、例えば有水式ガスホルダ内に雨水が流入して水槽の水位が上昇すると、当該オーバーフロー管から水がオーバーフローする。これにより、水槽の上部全体から水が溢れ出すことを防止している。
特開平11−63392号公報
ところで、近年、温室効果ガスの排出削減の観点から、バイオマスを乾留して得られるようなバイオマスガス等の利用が進められており、有水式ガスホルダはバイオマスガスの貯蔵用設備としても用いることができる。
しかしながら、バイオマスガスはセレン等の、法規により排出が規制されている物質を含んでいるため、有水式ガスホルダによりバイオマスガスを貯留すると、水槽に貯留される水にもセレン等が含まれることとなる。かかる場合、有水式ガスホルダからオーバーフローする水に含まれるセレンを除去するための排水処理設備を別途設ける必要がある。
排水処理設備の設備容量は、有水式ガスホルダからのオーバーフロー量に応じて決定されるが、オーバーフロー量として有水式ガスホルダで貯留するガスから発生する凝縮水と雨水の両方を考慮すると、特に晴天時には排水処理設備の設備容量が過剰となり不経済である。しかしながら、排水処理設備の設備容量に雨水量を考慮していないと、実際の降雨時に排水処理設備の容量が不足してしまう。その場合、有水式ガスホルダからの排水ができなくなり問題となる。
したがって、排水処理設備の容量を最小限のものとし、設備費用及び排水処理設備のランニングコストを抑えるためには、水槽の内部への雨水の浸入を防止することが重要である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、有水式ガスホルダ内部への雨水の侵入を防止すること、及び、このことによって排水処理設備への負担を増加させないことを目的としている。
前記の目的を達成するための本発明は、底部に水を蓄える水槽と、前記水槽の内側に同心円状に設けられた複数のガス槽とを備えた有水式ガスホルダであって、隣り合うガス槽のうち外側に位置するガス槽に固定され、当該ガス槽の内側に隣り合う他のガス槽の側面と接して設けられた環状の第1のスクレパーと、前記水槽に固定され、当該水槽に隣り合うガス槽の側面と接して設けられた環状の第2のスクレパーと、を有し、前記第1のスクレパー及び前記第2のスクレパーは弾性体であることを特徴としている。
本発明によれば、ガス槽と水槽に環状のスクレパーがそれぞれ設けられているので、ガス槽とガス槽の間、またはガス槽と水槽との間の開放部から水槽内へ雨水が浸入することを防止できる。また、スクレパーは弾性体なので、隣り合うガス槽が相対的に上下方向に移動した際にも、ガス槽の形状に追従してスクレパーをガス槽の側面に密着させることができる。このため、ガス槽が上下動する際にも、水槽内への雨水の浸入を防止できる。さらには、隣り合うガス槽が相対的に上下方向に移動する際に、スクレパーによりガス槽の側面に付着した雨水を掻き取ることができるので、より確実に水槽への雨水の浸入を防止できる。
前記第1のスクレパーは、当該第1のスクレパーが固定されたガス槽の上端部から、内側に隣り合う他のガス槽の側面に向かって上方向に傾斜して設けられていてもよい。
前記複数のガス槽のうち、最も内側に位置するガス槽の上面外周部には、当該ガス槽の側面から張り出した庇が設けられていてもよい。
記庇の外周部には、前記水槽の周方向に所定の間隔で配置された複数の基柱の方向に延伸する樋が設けられていてもよい
別な観点による本発明は、底部に水を蓄える水槽と、前記水槽の内側に同心円状に設けられた複数のガス槽と、隣り合うガス槽のうち外側に位置するガス槽に固定され、当該ガス槽の内側に隣り合うガス槽の側面と接して設けられた環状の第1のスクレパーと、前記水槽に固定され、当該水槽に隣り合うガス槽の側面と接して設けられた環状の第2のスクレパーと、を有する有水式ガスホルダの内部への雨水浸入防止方法であって、前記第1のスクレパー及び前記第2のスクレパーは弾性体であり、一のガス槽と内側に隣り合う他のガス槽が相対的に上下方向に移動する際に、前記一のガス槽のスクレパーにより内側に隣り合う他のガス槽の側面に付着した雨水を掻き取ることを特徴としている。
前記第1のスクレパーは、当該第1のスクレパーが固定されたガス槽の上端部から、内側に隣り合う他のガス槽の側面に向かって上方向に傾斜して設けられていてもよい。
前記複数のガス槽のうち、最も内側に位置するガス槽の上面外周部には、当該ガス槽の側面から張り出した庇が設けられていてもよい。
前記庇の外周部には、前記水槽の周方向に所定の間隔で配置された複数の基柱の方向に延伸する樋が複数設けられ、前記庇の雨水を前記樋を介して前記各基柱に伝わらせて前記庇の雨水を排出してもよい。
本発明によれば、有水式ガスホルダ内部への雨水の侵入を防止することができ、る。また、このことによって排水処理設備への負担の増加を回避できる。
本実施の形態にかかる余剰水排出装置を有する有水式ガスホルダの構成の概略を示す縦断面図である。 本実施の形態にかかる有水式ガスホルダの構成の概略を示す縦断面図である。 スクレパー付近の構成の概略を示す縦断面図である。 スクレパー付近の構成の概略を示す縦断面図である。 スクレパーにより外槽側面の雨水を掻き取る様子を示す説明図である。 他の実施の形態にかかるスクレパーの構成の概略を示す縦断面図である。 庇及び樋近傍の構成の概略を示す斜視図である。 他の実施の形態にかかる有水式ガスホルダの構成の概略を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は本実施の形態にかかる有水式ガスホルダ1の構成の概略を示す縦断面図である。
有水式ガスホルダ1は、水2を貯留する水槽10と、水槽10の内部に昇降自在に設けられた複数のガス槽である外槽11、中槽12及び内槽13と、水槽10の周囲に垂直に配置された複数の基柱14と、を有している。なお、図1は有水式ガスホルダ1の内部にガスが供給される前の状態を示しており、全てのガス槽が水槽10の底面に着座している。
水槽10は、有水式ガスホルダ1の底部に配置され内部に水を貯留するための槽であって、この水がガスシールの役割を担う。水槽10は、例えば、底面が略円形で、蓋の無い略円筒形に形成されている。また、水槽10には、ガス槽内にガスを供給するガス供給管(図示せず)と、ガス槽内のガスを需要先に排出するガス排出管(図示せず)が、それぞれ水槽10の底面を貫通し、水面上まで延伸して設けられている。なお、本実施の形態の有水式ガスホルダ1に供給されるガスとしては、例えばバイオマスを乾留して得られるようなバイオマスガスや製鉄所から発生する副生ガスなどが挙げられる。
基柱14は、水槽10の周囲に垂直に等間隔で複数本配置されている。なお、図1では図示の都合上、水槽10の中心を対称に配置された2本の基柱14のみを、模式的に示している。この基柱14は、各ガス槽の外周上方に設けられたガイドローラ(図示せず)と当接し、各ガス槽が昇降する際にガイドローラをガイドする役割を担う。
外槽11は水槽10の内部に、中槽12は外槽11の内部に、内槽13は中槽12の内部それぞれ昇降自在に設けられている。外槽11及び中槽12は、例えば、底面及び蓋の無い略円筒形に形成されている。外槽11の直径は水槽10よりも小さく、中槽12の直径は外槽11よりも小さい。そのため、外槽11は水槽10の内部に、中槽12は外槽11の内部にそれぞれ挿入可能となっている。内槽13は、有頂で底の無い略円筒形に形成され、中槽12よりも一回り小さい直径となっている。このため、内槽13は中槽12の内部に挿入可能となっている。
隣接する外槽11と中槽12及び中槽12と内槽13との間には、それぞれ下カップ封水板30及び上カップ封水板31よる水封部32が設けられている。下カップ封水板30は中槽12と内槽13の外周面下端部に設けられ、上方が開口した略U字状の断面形状を有している。上カップ封水板31は、外槽11と中槽12の内周面上端部に設けられ、下カップ封水板30とは反対に、下方が開口した略U字状の断面形状を有している。したがって、相対する略U字状の形状を有する下カップ封水板30と上カップ封水板31とは互いに係合することができる。そのため、有水式ガスホルダ1内のガス貯蔵量が増加し、有水式ガスホルダ1の内圧が上昇した際、内槽13の上昇力は水封部32を介して中槽12に伝達される。同様に、中槽12の上昇力も外槽11に伝達される。これにより、内槽13は中槽12及び外槽12を上方に牽引し、例えば図2に示すように中槽12及び外槽11を上昇、下降させることができる。
各下カップ封水板30内には、水槽10内に着座中に水2が貯留された状態となっており、中槽12及び内槽13が上昇すると、各上カップ封水板31が各下カップ封水板30内の水2の水面より下方に挿入される。これにより、中槽12及び内槽13内部のガスが槽外に漏洩しない構造となっている。外槽11は、その下端部が水槽10の水2の水面より下方に没することにより、外槽11内部から槽外にガスが漏洩することを防止できる。
外槽11の上カップ封水板31の上面、換言すれば外槽11の上端部には、外槽11の内側に隣り合う中槽12の側面と接する円環状の、第1のスクレパー40が設けられている。第1のスクレパー40は、図3に示すように、上カップ封水板31の上面に固定され、中槽12の側面と接する先端部40aと、先端部40aを支持する支持部材40bを有している。
先端部40aは、円環状の弾性体により構成されている。したがって先端部40aは、外槽11と中槽12とが相対的に上下方向に移動する際にも、中槽12の側面と隙間なく接した状態を維持したまま自在に摺動できる。なお、先端部40aは複数の略円弧状の弾性体を組み合わせて構成されていてもよい。
支持部材40bは、外槽11の上端部から中槽12の側面に向かって上方向に傾斜して設けられている。また、支持部材40bは、先端部40aを中槽12の中心の方向に向かって押し付けるように支持している。これにより、先端部40aと中槽12の側面とを確実に密着させている。なお、支持部材40bも、先端部40aと同様に、複数の円弧状の部材を組み合わせて構成されていてもよい。また、先端部40a及び支持部材40bは、外槽11と中槽12とが相対的に上下方向に移動しても、破損しない強度を有している。
中槽12の上端部にも内槽13の側面と接する円環状の第1のスクレパー41が設けられている。なお、この第1のスクレパー41も先端部41a及び支持部材41bを有しており、その構成は上述の第1のスクレパー40と同様であるため、説明を省略する。
水槽10の上端部には、当該水槽10の内側に隣り合う外槽11の側面と接する円環状の第2のスクレパー50が設けられている。第2のスクレパー50は、第1のスクレパー40、41と同様に先端部50a及び支持部材50bを有しており、支持部材50bが、第1のスクレパー40のように上カップ封水板31の上面ではなく、水槽10の上端部に直接固定されている点で異なる。これを除いて第1のスクレパー40、41と同様であるので、このほかの説明を省略する。
最も内側に位置するガス槽である内槽13の上面外周部には、図1や図3に示すように、内槽13の側面から内槽13の外方に張り出し、斜め下方向に傾斜した円環状の庇60が設けられている。庇60の先端は、例えば第2のスクレパー50の支持部材50bの鉛直上方まで延伸している。なお、庇60も、複数の円弧状の部材を組み合わせて構成されていてもよい。
本実施の形態にかかる有水式ガスホルダ1は以上のように構成されており、次にこの有水式ガスホルダ1の動作について、降雨時の場合を一例として説明する。
有水式ガスホルダ1内にガスが貯留されていない状態においては、図1や図3に示すように、内槽13の上部に設けられた庇60により、水槽10の水面が覆われた状態となっている。また、内槽13の上面及び庇60への降雨は、当該庇60を伝って、例えば庇60の先端の下方に位置する第2のスクレパー50の支持部材50b上に落下し、支持部材50bを伝わって水槽10の外部に排出されるので、水槽10内へは雨水は浸入しない。
また、庇60の下方から雨水が浸入した場合であっても、各スクレパー40、41、50により、ガス槽間の開放部がシールされた状態となっており、水槽10内へは雨水は浸入しない。また、各支持部材40b、41b、50bは内側に位置するガス槽に向かって傾斜して設けられているので、雨水は支持部材40b、41bを伝わって外側に位置するガス槽側に順次排出され、最終的に支持部材50bを伝わって水槽10の外部に排出される。
次いで、ガス供給管(図示せず)からガスが有水式ガスホルダ1の内槽13内に流入すると、それに伴い内槽13が上昇する。この際も、弾性体である先端部41aが内槽13の側面に押し付けられることにより、内槽13と中槽12との間からの雨水の浸入が防止されている。
また、内槽13は水槽10に着座していたため、当該内槽13の側面には水2が水滴として付着してするが、例えば図4に示すように、第1のスクレパー41の先端部41aの下面により掻き落とされ、水槽10に落下する。このように水槽の水2は雨水に混入せず、外へは漏出しない。
その後、有水式ガスホルダ1でのガスの貯留量が増加すると、中槽12、外槽11が順次上昇する。その間も、スクレパー40、50により中槽12と外槽11との間、及び外槽11と水槽10との間からは雨水が浸入しない状態が維持される。また、水槽10の水2が漏出し、雨水に混入しない状態も維持される。
その後、有水式ガスホルダ1内でのガスの貯蔵量が減少すると、内槽13の降下に伴い、外槽11が水槽10に対して相対的に降下する。外槽11の降下の際も、第2のスクレパー50の先端部50aが外槽13の側面に押し付けられているため水槽10と外槽11との間からの雨水の浸入が防止され、水槽10の水2の漏出も防止されている。
また、外槽11の側面に付着していた雨水61が、図5に示すように先端部50aにより掻き取られる。これにより、側面に付着していた雨水61の水槽10内部への浸入も防止される。
その後、中槽12、内槽13も順次降下し、この間も、スクレパー40、41、50及び庇60により、水槽10への雨水61の浸入が防止され、水槽10の水2の漏出も防止される。
以上の実施の形態によれば、外槽11、中槽12及び水槽10に環状のスクレパー40、41、50がそれぞれ設けられているので、各ガス槽11、12、13間、または外槽11と水槽10との間の開放部から水槽10内へ雨水61が浸入することを防止できる。また、各スクレパー40、41、50の先端部40a、41a、50aは弾性体なので、隣り合うガス槽11、12、13が相対的に上下方向に移動した際にも、先端部40a、41a、50aは各ガス槽11、12、13の側面の形状に追従して密着した状態を維持することができる。このため、各ガス槽11、12、13が上下動する際にも、水槽10内への雨水61の浸入を防止できる。
また、隣り合うガス槽11、12、13が相対的に上下方向に移動する際に、各スクレパー40、41、50により各ガス槽11、12、13の側面に付着した雨水を掻き取ることができるので、各ガス槽11、12、13の側面を伝わって水槽10へ雨水61が浸入することもない。
また、内槽13の上面外周部に庇60が設けられているので、内槽13の上面への雨水が内槽13の側面を伝わって落下することがない。このため、より確実に水槽10への雨水61の浸入を防止できる。
さらには、例えば水槽10の水2の排出が法規等により規制されているものである場合、従来の有水式ガスホルダにおいては、水槽内に水没していたガス槽が上昇する際に、当該ガス槽に付着した水滴が飛散し、外部に流出することが懸念されるが、本実施の形態にかかる有水式ガスホルダ1によれば、図4に示すように、各ガス槽11、12、13に付着した水槽10内の水2も先端部40、41、50により掻き取ることができる。このため、各ガス槽11、12、13に付着した水2が外部に飛散することがない。なお、一般に雨水には排水処理を施す必要が無いが、例えば有水式ガスホルダ1にバイオマスガスなどを貯留した結果、水槽10の水2が法規により排出規制される物質を含むことになると、雨水61に水槽10内の水2が漏出した場合、この雨水61にも排水処理を施す必要が出てきてしまう。この点、上記実施形態においては、雨水61に水槽10内の水2が漏出しないようになっているので、排水処理設備を設ける必要もなく、これにより設備コストの増加を回避している。
なお、以上の実施の形態においては、各スクレパー40、41、50の支持部材40b、41b、50bは、それぞれ外槽11、中槽12及び水槽10の上端部に固定されていたが、各支持部材40b、41b、50bは、例えば図6に示すように外槽11、中槽12及び水槽10の外側面に固定されていてもよく、各指示部材40b、41b、50bにより外側に位置するガス槽又は水槽10に順次雨水が伝わるように配置されていれば、固定する位置は任意に決定が可能である。
また、各支持部材40b、41b、50bも、必ずしも内側に位置するガス槽に向けて上方向に傾斜している必要はない。なお、内側に位置するガス槽に向けて上方向に傾斜させた場合、先端部とガス槽との間に雨水が溜まってしまうので、各支持部材40b、41b、50bは水平より上向に設けることが好ましい。
なお、以上の実施の形態においては、内槽13の上面に庇60を設け、当該庇60の外周部が第2のスクレパー50の支持部材50bの鉛直上方に位置している場合について説明したが、当該庇60の大きさは任意に決定が可能であり、少なくとも平面視において内槽13の側面より張り出す大きさであれば、内槽13の上面への雨水61が内槽13の側面を伝って下降することを防止できる。
また、庇60の外周部、即ち庇60の先端に例えば図7及び図8に示すように、水槽10の周方向に所定の間隔で樋70を設けてもよい。なお、図8においては、図示の都合上、スクレパー40、41、50については記載を省略している。かかる場合、各樋70は、各基柱14に対応する位置に配置し、各基柱14に向かう方向に延伸させることが好ましい。このように、基柱14に対応する位置に樋70を設けることで、内槽13の上面への雨水、即ち庇を流れる雨水を、樋70を介して基柱14に伝わらせて地上まで降下させることができる。それにより、雨水が再飛散することを防止できるので、より確実に水槽10への雨水の浸入を防止できる。なお、樋70の形状は図7や図8の内容に限定されるものではなく、任意に決定が可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、有水式ガスホルダ内部への雨水の侵入を防止する際に有用である。
1 有水式ガスホルダ
2 水
10 水槽
10a 側板
11 外槽
12 中槽
13 内槽
14 基柱
30 下カップ封水板
31 上カップ封水板
32 水封部
40、41 第1のスクレパー
40a、41a 先端部
40b、41b 支持部材
50 第2のスクレパー
50a 先端部
50b 支持部材
60 庇
61 雨水
70 樋

Claims (8)

  1. 底部に水を蓄える水槽と、前記水槽の内側に同心円状に設けられた複数のガス槽とを備えた有水式ガスホルダであって、
    隣り合うガス槽のうち外側に位置するガス槽に固定され、当該ガス槽の内側に隣り合う他のガス槽の側面と接して設けられた環状の第1のスクレパーと、
    前記水槽に固定され、当該水槽の内側に隣り合うガス槽の側面と接して設けられた環状の第2のスクレパーと、を有し、
    前記第1のスクレパー及び前記第2のスクレパーは弾性体であることを特徴とする、有水式ガスホルダ。
  2. 前記第1のスクレパーは、当該第1のスクレパーが固定されたガス槽の上端部から、内側に隣り合う他のガス槽の側面に向かって上方向に傾斜して設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の有水式ガスホルダ。
  3. 前記複数のガス槽のうち、最も内側に位置するガス槽の上面外周部には、当該ガス槽の側面から張り出した庇が設けられていることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の有水式ガスホルダ。
  4. 前記庇の外周部には、前記水槽の周方向に所定の間隔で配置された複数の基柱の方向に延伸する樋が設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の有水式ガスホルダ。
  5. 底部に水を蓄える水槽と、前記水槽の内側に同心円状に設けられた複数のガス槽と、隣り合うガス槽のうち外側に位置するガス槽に固定され、当該ガス槽の内側に隣り合うガス槽の側面と接して設けられた環状の第1のスクレパーと、前記水槽に固定され、当該水槽に隣り合うガス槽の側面と接して設けられた環状の第2のスクレパーと、を有する有水式ガスホルダの内部への雨水浸入防止方法であって、
    前記第1のスクレパー及び前記第2のスクレパーは弾性体であり、
    一のガス槽と内側に隣り合う他のガス槽が相対的に上下方向に移動する際に、前記一のガス槽のスクレパーにより内側に隣り合う他のガス槽の側面に付着した雨水を掻き取ることを特徴とする、有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法。
  6. 前記第1のスクレパーは、当該第1のスクレパーが固定されたガス槽の上端部から、内側に隣り合う他のガス槽の側面に向かって上方向に傾斜して設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法。
  7. 前記複数のガス槽のうち、最も内側に位置するガス槽の上面外周部には、当該ガス槽の側面から張り出した庇が設けられていることを特徴とする、請求項5または6のいずれかに記載の有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法。
  8. 前記庇の外周部には、前記水槽の周方向に所定の間隔で配置された複数の基柱の方向に延伸する樋が複数設けられ、
    前記庇の雨水を前記樋を介して前記各基柱に伝わらせて前記庇の雨水を排出することを特徴とする、請求項7に記載の有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法。
JP2011091724A 2011-04-18 2011-04-18 有水式ガスホルダ及び有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法 Expired - Fee Related JP5527273B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011091724A JP5527273B2 (ja) 2011-04-18 2011-04-18 有水式ガスホルダ及び有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011091724A JP5527273B2 (ja) 2011-04-18 2011-04-18 有水式ガスホルダ及び有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012225374A JP2012225374A (ja) 2012-11-15
JP5527273B2 true JP5527273B2 (ja) 2014-06-18

Family

ID=47275775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011091724A Expired - Fee Related JP5527273B2 (ja) 2011-04-18 2011-04-18 有水式ガスホルダ及び有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5527273B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107366823B (zh) * 2017-07-31 2023-06-13 中冶赛迪工程技术股份有限公司 干式煤气柜的活塞上积水排除装置及其带煤气补水的方法
CN113932233A (zh) * 2021-10-14 2022-01-14 文亮 运用在工业领域的废气回收燃烧炉及使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012225374A (ja) 2012-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU138499U1 (ru) Фильтрующий патрон
JP5527273B2 (ja) 有水式ガスホルダ及び有水式ガスホルダ内部への雨水浸入防止方法
KR101692990B1 (ko) 유수분리 기능을 구비한 드레인 박스
JP6292924B2 (ja) 塵芥収集車
RU150507U1 (ru) Фильтрующий патрон
JPH0427118B2 (ja)
TWI525188B (zh) 用以調節與控制氣體壓力的裝置及方法
JP5505239B2 (ja) 上昇管トップカバーの水封装置
CN208165776U (zh) 一种排渣设备及其关断插板门
KR102065781B1 (ko) 덤프트럭용 오수저장장치
CN105839768A (zh) 防臭防溢水地漏
KR20140003514U (ko) 해양구조물의 드레인 장치
CN108974734B (zh) 露天选矿厂废液收集系统
KR0112508Y1 (ko) 암모니아 증류탑의 피치(Pitch)처리장치
JP7274962B2 (ja) 排水構造
JP2013175589A (ja) 油貯留装置
JP7344691B2 (ja) 排水構造
CN102384356A (zh) 高压自动煤气排水器
JP7274963B2 (ja) 排水構造
JP2004108232A (ja) スラリーポンプのメカニカルシール用封入油の冷却兼不純物除去装置
EP1034339A1 (en) Filter cassette
JP4872546B2 (ja) ドレン排出装置
CN2771323Y (zh) 扣碗地漏防臭装置
JP4932262B2 (ja) 嫌気性処理装置
JP2010261529A (ja) 有水式ガスホルダの底部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140331

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5527273

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees