JP5526893B2 - 懸垂式掘削機の姿勢制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、懸垂式掘削機の姿勢制御装置に関する。
地中連続壁やソイルセメント壁等の構築に用いられる懸垂式掘削機の一例が特許文献1に記載されている。
この懸垂式掘削機は、掘削機本体と、掘削機本体の姿勢を垂直に保つ姿勢制御装置とを備えたものであって、例えば、クローラクレーン又は吊り上げ及び吊り下げ機に搭載されて使用され、クローラクレーン又は吊り上げ及び吊り下げ機に長ストロークの油圧シリンダを介して掘削機本体を吊り下げ、掘削機本体の下部のロータリーカッターを回転させながら、油圧シリンダによって掘削機本体に荷重を付加することにより、地盤に溝を掘削することができる。
また、地盤に溝を掘削する過程において、掘削機本体のフレームの外側面に設けた姿勢制御装置のガイド板をジャッキによって水平方向の外方に張り出させ、このガイド板を掘削した溝の内面に圧接させることにより掘削機本体の姿勢を垂直に保つことができる。
ところで、上記のような構成の姿勢制御装置にあっては、掘削機本体のフレームの外側面に、パンタグラフ式のジャッキを介してガイド板を伸縮自在に支持しているため、掘削機本体のフレームとガイド板との間に掘削した土砂を噛み込んでしまった場合に、その土砂が抵抗となってガイド板を伸縮させることが困難になる。このため、ガイド板を溝の内面に圧接させることができなくなり、掘削機本体の姿勢制御ができなくなったり、また、ガイド板を溝の内面に圧接させた状態から元の状態に復帰させることができなくなり、掘削機本体を溝から引き上げることが困難になる等の問題が生じる。
さらに、掘削機本体の姿勢を垂直に保つためには、構造上、地盤に掘削する溝の深さに相当する長さのガイド板が必要になるため、ガイド板を伸縮させるために大型のパンタグラフ式ジャッキが必要になり、設備費が高くついていた。
特開平11−303130号公報
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みなされたものであって、地盤に溝を掘削する際に、掘削機本体の姿勢制御が困難になったり、掘削機本体の掘削した溝からの引き上げが困難になるようなことがなく、さらに、設備費を削減することができる懸垂式掘削機の姿勢制御装置を提供することを目的とする。
上記のような課題を解決するために、本発明は、以下のような手段を採用している。
すなわち、本発明は、フレームの下部に掘削手段が設けられ、該掘削手段によって地盤に溝を掘削する懸垂式掘削機の姿勢制御装置であって、前記フレームに設けられて、前記フレームの外面から前記溝の幅方向に伸縮して、前記フレームの前記溝の幅方向の姿勢を制御する幅方向姿勢制御用アクチュエータと、前記フレームに設けられて、前記フレームの外面から前記溝の長手方向に伸縮して、前記フレームの前記溝の長手方向の姿勢を制御する長手方向姿勢制御用アクチュエータとを備え、前記幅方向姿勢制御用アクチュエータ、及び前記長手方向姿勢制御用アクチュエータは、前記フレームに取り付けられるとともに、前記フレームの外面から前記溝の幅方向又は長手方向に伸縮可能なケーシングと、該ケーシング内に設けられて、該ケーシングを前記フレームの外面から前記溝の幅方向又は長手方向に伸縮させるジャッキとからなり、前記ケーシングは、前記フレームに取り付けられる内ケーシングと、該内ケーシングの外面側に摺動自在に設けられる外ケーシングと、前記内ケーシングの外面と前記外ケーシングの内面との間をシールし、前記ケーシング内に密封された空間を形成するシール部材とからなり、前記ジャッキは、前記空間内に収容されるとともに、前記内ケーシング側に取り付けられるシリンダと、該シリンダから出没可能な先端が前記外ケーシング側に取り付けられるロッドとからなることを特徴とする。
本発明の懸垂式掘削機の姿勢制御装置によれば、幅方向姿勢制御用アクチュエータのジャッキを駆動させてケーシングを伸縮させ、そのケーシングを地盤に掘削した溝の幅方向の内面に当接させることにより、懸垂式掘削機の溝の幅方向への姿勢を垂直に保つことができる。また、長手方向姿勢制御用アクチュエータのジャッキを駆動させてケーシングを伸縮させ、そのケーシングを地盤に掘削した溝の長手方向の内面に当接させることにより、懸垂式掘削機の溝の長手方向への姿勢を垂直に保つことができる。
幅方向姿勢制御用アクチュエータ及び長手方向姿勢制御用アクチュエータは、ケーシング内にジャッキを収容して構成したものであるので、地盤を掘削することによって産出された土砂が噛み込みこむようなことはなく、土砂によってケーシングの伸縮が阻害されるようなことはなく、ケーシングを確実に伸縮させて姿勢制御を行うことができる。
また、ケーシングの伸縮が不能になるようなことはないので、地盤に掘削した溝内から懸垂式掘削機を引き上げることが困難になるようなこともない。
さらに、ケーシング内にジャッキを収容した簡単な構成のものであるので、設備費を大幅に削減することができる。
また、内ケーシングと外ケーシングとの間はシール部材によってシールされているので、ケーシングの空間内に土砂や安定液等が浸入するようなことはなく、空間内のジャッキを確実に駆動させることができる。
さらに、本発明において、前記ロッドの先端は、前記外ケーシング側に相対的に回動自在に取り付けられていることとしてもよい。
本発明の懸垂式掘削機の姿勢制御装置によれば、外ケーシングに回転方向への過大な荷重が作用した場合に、外ケーシングに対してロッドの先端が相対的に回動することによりその荷重を逃すことができ、ロッドに曲がり等が生じるのを防止できる。
さらに、本発明において、前記掘削手段は、ロータリーカッター或いはバケットであることとしてもよい。
本発明の懸垂式掘削機の姿勢制御装置によれば、ロータリーカッター或いはバケットからなる掘削手段を備えた懸垂式掘削機の姿勢制御に本発明を適用することができる。
以上、説明したように、本発明の懸垂式掘削機の姿勢制御装置によれば、懸垂式掘削機の姿勢制御を行う長手方向姿勢制御用アクチュエータ及び幅方向姿勢制御用アクチュエータは、ケーシング内にジャッキを収容して構成したものであるので、地盤を掘削することによって産出された土砂を噛み込んで、アクチュエータの動作が不能になるようなことはなく、懸垂式掘削機の姿勢制御を確実に行うことができる。また、掘削した土砂を噛み込むことによって各アクチュエータの動作が不能になるようことがないので、懸垂式掘削機を掘削した溝内から引き上げるのが困難になるようなこともない。
本発明による懸垂式掘削機の姿勢制御装置の一実施の形態を示した概略正面図である。 図1の側面図である。 図1のロータリーカッターの拡大図である。 図1のロータリーカッターの拡大断面図である。 図1のロータリーカッターのドラムの展開図である。 幅方向姿勢制御用アクチュエータ及び長手方向姿勢制御用アクチュエータの断面図であって、ケーシングが縮んだ状態を示した説明図である。 図6の幅方向姿勢制御用アクチュエータ及び長手方向姿勢制御用アクチュエータの平面図である。 幅方向姿勢制御用アクチュエータ及び長手方向姿勢制御用アクチュエータの断面図であって、ケーシングが伸びた状態を示した説明図である。 懸垂式掘削機による掘削工程を示した説明図である。 図9の土砂と掘削用安定液との関係を示した説明図である。 懸垂式掘削機による造成工程を示した説明図である。 図11の土砂と造成安定液との関係を示した説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図8には、本発明による懸垂式掘削機の姿勢制御装置の一実施の形態が示されている。本実施の形態の懸垂式掘削機の姿勢制御装置40は、例えば、クローラクレーン65のワイヤー66に吊り下げられて使用される懸垂式掘削機(以下、掘削機1という。)の姿勢制御に有効なものである。
掘削機1は、図1及び図2に示すように、クローラクレーン(図示せず)のワイヤー66に吊り下げられるフレーム2と、フレーム2の下部に設けられる掘削手段19とを備え、フレーム2に掘削機1の姿勢制御を行う姿勢制御装置40が設けられている。
掘削手段19は、ロータリーカッター20であって、本実施の形態においては、フレーム2の下部に一対のロータリーカッター20を回転自在に設けている。なお、フレーム2の下部に複数のロータリーカッター20を水平方向、上下方向等に設けてもよい。また、掘削手段19として、ロータリーカッター20の代わりに、フレーム2の下部にバケットを開閉自在に設けてもよい。
フレーム2は、複数の鋼材を縦横に組み合わせて構成した直方体状をなすものであって、上面3側の長手方向の両端部に一対の吊部8、8が設けられ、この一対の吊部8、8を介してクローラクレーンのワイヤー66に吊り下げられている。
フレーム2の下面5側の長手方向の両端部には、一対のロータリーカッター20、20が、各々の回転軸が水平方向を向くように、かつ、両回転軸が互いに平行となるように、回転自在に設けられている。両ロータリーカッター20、20は、掘削した土砂等を下方から両ロータリーカッター20、20間に巻き込ませるために、図1中矢印a方向に回転方向が制御されている。
各ロータリーカッター20は、図1〜図4に示すように、駆動源(図示せず)と、駆動源によって回転駆動されるドラム21と、ドラム21の外周面に突出した状態で一体に設けられる複数のブレード22、22´と、各ブレード22、22´の上部に設けられるカッタービット30とから構成されている。
駆動源は、例えば、油圧モータ(図示せず)であって、フレーム2の下面5側に、出力軸が水平、かつフレーム2の幅方向(図2の左右方向)を向くように取り付けられ、この油圧モータの出力軸にドラム21が取り付けられている。
油圧モータは、地上に設置された油圧ポンプ等からなる油圧供給装置(図示せず)に油圧ホース(図示せず)を介して接続され、油圧供給装置から油圧ホースを介して油圧モータに油圧を供給することにより、油圧モータの出力軸と一体にロータリーカッター20が回転駆動する。
ドラム21は、両端が閉塞された円筒状をなすものであって、油圧モータの出力軸に軸線を一致させた状態で取り付けられている。ドラム21の外周面には、図2に示すように、複数のブレード22、22´が複数列(本実施の形態では6列)に設けられ、各ブレード列(第1〜第6ブレード列)の各ブレード22、22´の上部にそれぞれカッタービット30が取り付けられている。
第1及び第6ブレード列31、36は、図5に展開して示すように、複数の板状のブレード22を、板面23がドラム21の周方向に沿うように、ドラム21の外周面に周方向に所定の間隔ごとに複数箇所に一体に設けて構成したものであって、各ブレード22の上部にカッタービット30がそれぞれ取り付けられている。なお、図5には、第1ブレード列31のみを示している。
第2〜第5ブレード列32〜35は、図5に展開して示すように、板状のものを中央から屈曲させてく形状に形成した複数のブレード22´を、図中右半部26の板面27がドラム21の周方向に沿い、左半部24の板面25がドラム21の周方向に対して所定の角度をなすように、ドラム21の外周面に周方向に所定の間隔ごとに複数箇所に一体に設けて構成したものであって、各ブレード22´の右半部26の上部にカッタービット30がそれぞれ取り付けられている。なお、図5には、第2ブレード列32、及び第3ブレード列33のみを示している。
なお、第2〜第5ブレード列32〜35の各ブレード22´は、上記の形状に限らず、一部がドラム21の周方向に対して所定の角度をなす形状であればよい。また、本実施の形態においては、図2に示すように、ドラム21の外周面に複数のブレード22、22´を6列に設けているが、1列又は複数列設けるようにしてもよい。
図1に示すように、両ロータリーカッター20、20を図中a方向に回転させながら、クローラクレーン65を操作してフレーム2を下降させて、両ロータリーカッター20、20のカッタービット30を地盤70に接触させることにより、地盤70を下方に向けて掘削することができ、地盤70に平面視矩形状の溝71を形成することができる。
フレーム2には、図1〜図3、図9〜図12に示すように、一対のロータリーカッター20、20により地盤70に溝71を掘削する際に、一対のロータリーカッター20、20の下方の部分に掘削用安定液を供給する掘削用安定液供給管13と、一対のロータリーカッター20、20の上方の部分に造成用安定液を供給する造成用安定液供給管16と、造成用安定液の供給位置よりも上方の部分に空気を供給する空気供給管10とが設けられている。
空気供給管10は、図10に示すように、フレーム2の下端部に水平に設けられる複数の噴射孔12を有する空気噴射管11に一端が接続され、他端が地上に設置されたコンプレッサー(図示せず)に接続される。コンプレッサーの駆動によって空気供給管10を介して空気噴射管11に空気を供給することにより、空気噴射管11の各噴射孔12から上方に向けて空気が噴射される。
なお、本実施の形態においては、フレーム2に1本の空気噴射管11を水平に設けているが、フレーム2の同一高さに複数の空気噴射管11を水平に設けてもよいし、フレーム2の異なる高さに1本又は複数本の空気噴射管11を多段に設けてもよい。さらに、空気噴射管11の代わりに、複数の噴射孔12を有する板状の空気噴射板(図示せず)を用いてもよい。
掘削用安定液供給管13は、図1、図3、図9〜図12に示すように、フレーム2の上下方向に沿うように設けられるとともに、上端が地上に設置された安定液供給装置(図示せず)に接続され、下端がフレーム2の下方の各ロータリーカッター20に対応してそれぞれ配置される掘削用安定液吐出管14に接続されている。
各掘削用安定液吐出管14は、図1〜図3に示すように、フレーム2の下部から各ロータリーカッター20の外側に沿って下方に延出されるとともに、各ロータリーカッター20の外周に沿うように内側に屈曲されて、先端が両ロータリーカッター20、20間の下方の部分に向けて開口され、各掘削用安定液吐出管14の上端に掘削用安定液供給管13の下端が接続されている。
各掘削用安定液吐出管14の先端開口15には、外部から掘削用安定液吐出管14内に土砂粒子等が流入するのを防止するために、電磁弁や逆止弁等のバルブ(図示せず)が設けられている。
図9及び図10に示すように、安定液供給装置から掘削用安定液供給管13を介して各掘削用安定液吐出管14に掘削用安定液(ベントナイトと水とを混合したものや、それらに少量のセメントを混合させたもの等)を供給することにより、各掘削用安定液吐出管14の先端開口15から両ロータリーカッター20、20間の下方の部分に向けて掘削用安定液が吐出される。
造成用安定液供給管16は、図1、図3、図9〜図12に示すように、フレーム2の上下方向に沿うように設けられるとともに、上端が地上に設置された安定液供給装置(図示せず)に接続され、下端がフレーム2の下端部の空気噴射管11よりも下方の部分に設けられる一対の造成用定液吐出管17、17に接続されている。
各造成用安定液吐出管17は、図1及び図2に示すように、フレーム2の下端部に水平に設けられるとともに、一端が両ロータリーカッター20、20間の上方の部分に向けて開口され、各造成用安定液吐出管17の他端に造成用安定液供給管16の下端が接続されている。
各造成用安定液吐出管17の先端開口18には、外部から造成用安定液吐出管17内に土砂粒子等が流入するのを防止するために、電磁弁や逆止弁等のバルブ(図示せず)が設けられている。
安定液供給装置から造成用安定液供給管16を介して各造成用安定液吐出管17に造成用安定液(水とセメントとの混合物であるセメントミルク等)を供給することにより、各造成用安定液吐出管17の先端開口18から両ロータリーカッター20、20間の上方に向けて水平方向から造成用安定液が吐出される。
姿勢制御装置40は、図1及び図2に示すように、掘削機1のフレーム2の姿勢を垂直に制御することにより、フレーム2の下部の一対のロータリーカッター20、20によって地盤70に垂直に溝71を掘削するためのものであって、フレーム2の幅方向の姿勢を制御する幅方向姿勢制御用アクチュエータ41と、フレーム2の長手方向の姿勢を制御する長手方向姿勢制御用アクチュエータ42と、各アクチュエータ41、42の駆動源と、掘削機1のフレーム2の傾斜角度を検知する傾斜角度検知器(図示せず)とを備えている。
本実施の形態においては、フレーム2の下端部の長手方向の両端部に、フレーム2の幅方向(図2の矢印a方向)に伸縮自在にそれぞれ一対の幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、41を設け、フレーム2の上端部の長手方向の両端部に、フレーム2の長手方向(図1の矢印b方向)に伸縮自在にそれぞれ一つの長手方向姿勢制御用アクチュエータ42を設けている。
各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41は、フレーム2の幅方向の両外面6、6からそれぞれ外方に向けて伸縮可能に構成され、これらの幅方向姿勢制御用アクチュエータ41によってフレーム2の幅方向の両外面6、6が垂直に保たれる。
長手方向姿勢制御用アクチュエータ42は、フレーム2の長手方向の両外面7、7からそれぞれ外方に向けて伸縮可能に構成され、これらの長手方向姿勢制御用アクチュエータ42によってフレーム2の長手方向の両外面7、7が垂直に保たれる。
幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、及び長手方向姿勢制御用アクチュエータ42は、同一構成を有するものであって、図6〜図8に示すように、フレーム2に取り付けられるとともに、フレーム2の外面6、7から外方に向けて伸縮可能なケーシング43と、ケーシング43内に収容されるジャッキ56とから構成されている。
ケーシング43は、一端が基板45によって閉塞された円筒状の内ケーシング44と、内ケーシング44の外周面に摺動可能に設けられるとともに、一端が圧接板47によって閉塞された円筒状の外ケーシング46と、内ケーシング44の外周面と外ケーシング46の内周面との間シールするシール部材53とから構成されている。
ケーシング43の内部には密封された空間51が形成され、この空間51内にジャッキ56が収容されている。
ケーシング43の内ケーシング44は、一端の基板45がフレーム2にボルト等によって固定され、この内ケーシング44の外周面上を外ケーシング46が摺動可能に構成されている。ケーシング43の外ケーシング46の他端側の内周面には、3つの環状の溝52が間隔をおいて設けられ、内側の2本の溝52内にU形パッキン54が装着され、外側の溝52内にダストシール55が装着され、これらのU形パッキン54及びダストシール55によって内ケーシング44の外周面と外ケーシング46の内周面との間をシールするシール部材53が構成されている。
ジャッキ56は、シリンダ57と、シリンダ57から出没可能なロッド58とから構成され、シリンダ57が内ケーシング44の基板45の内面にボルトによって固定され、ロッド58の先端59が外ケーシング46の圧接板47の内面に、圧接板47に対して相対的に回動自在に取り付けられている。
本実施の形態では、ジャッキ56のロッド58の先端に内板49を固定ねじ61によって回動自在に取り付け、この固定ねじ61の円形状の頭部62を圧接板47の内面中央部に設けた円形断面の凹部48内に回動自在に挿入し、この状態で内板49を圧接板47の内面側にボルト65によって固定することにより、ジャッキ56のロッド58の先端59を圧接板47に相対的に回動自在に取り付けている。
駆動源(図示せず)は、各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、及び各長手方向姿勢制御用アクチュエータ42のジャッキ56に油圧を供給する油圧ポンプ等の油圧供給装置からなるものであって、各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、及び各長手方向姿勢制御用アクチュエータ42のジャッキ56は、地上等に設置された油圧供給装置に油圧ホース等を介して接続されている。油圧供給装置から油圧ホース等を介して各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、及び各長手方向姿勢制御用アクチュエータ42のジャッキ56に油圧を供給することにより、各ジャッキ56を介して各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、及び各長手方向姿勢制御用アクチュエータ42が伸縮する。
図1及び図2において、何れかの幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、或いは何れかの長手方向姿勢制御用アクチュエータ42を伸縮させ、その圧接板47の外面を掘削した溝71の内面に圧接させることより、フレーム2の幅方向及び長手方向の外面6、7を垂直に保つことができ、フレーム2の下部の一対のロータリーカッター20、20によって地盤70に溝71を垂直に掘削することができる。
なお、本実施の形態においては、フレーム2の下端部の長手方向の両端部にそれぞれ一対の幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、41を設けているが、フレーム2の上端部の長手方向の両端部にもそれぞれ一対の幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、41を設けてもよい。また、フレーム2の上端部の長手方向の両端部にそれぞれ一つの長手方向姿勢制御用アクチュエータ42を設けているが、フレーム2の下端部の長手方向の両端部にもそれぞれ一つの長手方向姿勢制御用アクチュエータ42を設けてもよい。
上記のような構成の掘削機1及び姿勢制御装置40を用いて地盤70にソイルセメント壁75を構築するには、まず、図9及び図10に示すように、掘削機1の両ロータリーカッター20、20を回転させるとともに、クローラクレーンを操作して掘削機1を下降させ、両ロータリーカッター20、20を地盤70に接触させることにより、地盤70を下方に向けて掘削し、地盤70に平面視矩形状の所定深さの溝71を形成する。
この際に、地上の安定液供給装置から掘削用安定液供給管13を介して掘削用安定液吐出管14に掘削用安定液を供給し、掘削用安定液を掘削用安定液吐出管14の先端開口15から両ロータリーカッター20、20間の下方の部分に向けて吐出させる。これにより、両ロータリーカッター20、20によって掘削された土砂と掘削用安定液とを混合した状態で両ロータリーカッター20、20間に巻き込むことができ、しかも、各ロータリーカッター20の第1及び第6ブレード列31、36のブレード22、及び第2〜第5ブレード列32〜35の屈曲された複数のブレード22´により、土砂と掘削用安定液とを効率よく攪拌できるので、両ロータリーカッター20、20の負荷を軽減させることができ、カッタービット30の摩耗を軽減させることができるとともに、各ロータリーカッター20の周囲に土砂が付着するのを防止できる。
また、地上のコンプレッサーから空気供給管10を介して空気噴射管11に空気を供給し、空気噴射管11の各噴射孔12から上方に向けて空気を噴射させる。これにより、両ロータリーカッター20、20間に巻き込んだ土砂と掘削用安定液との混合物の上方への流動を促進させることができるので、掘削面から掘削土砂を効率良く排出でき、掘削機1による掘削速度を向上させることができる。
上記の地盤70に溝71を掘削する過程において、姿勢制御装置40の傾斜角度検出器により、掘削機1のフレーム2の傾斜角度を逐一検知し、この検知したデータに基づいて何れかの横方向姿勢制御用のアクチュエータ41、又は何れかの縦方向姿勢制御用のアクチュエータ42を伸縮させ、その圧接板47の外面を掘削した溝71の内面72、73に圧接させることにより掘削機1のフレーム2を垂直に保ち、この状態で地盤70に溝71を垂直に掘削する。
そして、溝71の掘削が完了した後に、図11及び図12に示すように、掘削用安定液から造成用安定液に切り換え、地上の安定液供給装置から造成用安定液供給管16を介して造成用安定液吐出管17に造成用安定液を供給し、造成用安定液吐出管17の先端開口18から両ロータリーカッター20、20間の上方の部分に向けて水平方向から造成用安定液を吐出させ、空気噴射管11の各噴射孔12から空気を必要に応じて噴射させながら、クローラクレーンの操作によって掘削機1を溝71内から引き上げる。
これにより、両ロータリーカッター20、20間に巻き込まれ、空気によって上方への流動が促進された、土砂と掘削用安定液との混合物と造成用安定液とが攪拌混合され、この際に、各ロータリーカッター20の各ブレード列31〜36のブレード22、22´によって攪拌が促進され、土砂と掘削用安定液と造成用安定液とが均一に攪拌混合されたソイルセメント壁75が溝71内に構築される。
また、ロータリーカッター20、20の上部に造成用安定液を入れることにより、造成用安定液がロータリーカッター20、20で攪拌されて、ロータリーカッター20、20の下方(掘削機1の引き上げによって空洞になる箇所)に送り込まれるので、良質なソイルセメント壁75を構築することができる。
上記のように構成した本実施の形態の姿勢制御装置40にあっては、横方向姿勢制御用アクチュエータ41及び縦方向姿勢制御用アクチュエータ42を、内ケーシング44と外ケーシング46とからなるケーシング43と、ケーシング43の密封された空間51内に収容したジャッキ56とによって構成し、ジャッキ56の駆動によってケーシング43を伸縮させて、外ケーシング46の圧接板47の外面を溝71の内面72、73に圧接させるように構成したことにより、ロータリーカッター20、20によって地盤70を掘削することによって産出された土砂が各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、長手方向姿勢制御用アクチュエータ42に噛み込むようなことはない。
従って、土砂を噛み込むことによって各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、長手方向姿勢制御用アクチュエータ42の伸縮が阻害されるようなことはなく、各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、長手方向姿勢制御用アクチュエータ42を確実に伸縮させることができるので、土砂の噛み込みによって掘削機1の姿勢制御が困難になるようなことはなく、地盤70に垂直の溝71を形成することができる。
また、土砂の噛み込みによって各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、長手方向姿勢制御用アクチュエータ42の伸縮が困難になるようなことはないので、噛み込んだ土砂によって各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、長手方向姿勢制御用アクチュエータ42の伸縮が阻害されるようなことはなく、掘削機1を地盤70に掘削した溝71内から確実に引き上げることができる。
さらに、各幅方向姿勢制御用アクチュエータ41、長手方向姿勢制御用アクチュエータ42は、内ケーシング44と外ケーシング46とからなるケーシング43と、ケーシング43内に収容されるジャッキ56とから構成した簡単な構成ものであるので、設備費を大幅に削減することができる。
さらに、各ジャッキ56のロッド58は、外ケーシング46の圧接板47に先端59が相対的に回動自在に取り付けられているので、外ケーシング46に掘削した土砂等による抵抗によって回転方向への過大な荷重が作用しても、その荷重を外ケーシング46に対してロッド58の先端59を相対的に回動させることによって逃がすことができるので、ロッド58に曲がりなどが生じるのを防止でき、ジャッキ56の機能を維持することができる。
なお、上記の説明においては、掘削機1をクローラクレーンに吊り下げたが、掘削機1を吊り上げ又は吊り下げ機に吊り下げてもよい。
1 懸垂式掘削機 2 フレーム
3 上面 5 下面
6 外面(幅方向) 7 外面(長手方向)
8 吊部 10 空気供給管
11 空気噴射管 12 噴射孔
13 掘削用安定液供給管 14 掘削用安定液吐出管
15 先端開口 16 造成用安定液供給管
17 造成用安定液吐出管 18 先端開口
19 掘削手段 20 ロータリーカッター
21 ドラム 22 ブレード
22´ ブレード 23 板面
24 左半部 25 板面
26 右半部 27 板面
30 カッタービット 31 第1ブレード列
32 第2ブレード列 33 第3ブレード列
34 第4ブレード列 35 第5ブレード列
36 第6ブレード列 40 姿勢制御装置
41 幅方向姿勢制御用アクチュエータ 42 長手方向姿勢制御用アクチュエータ
43 ケーシング 44 内ケーシング
45 基板 46 外ケーシング
47 圧接板 48 凹部
49 内板 51 空間
52 溝 53 シール部材
54 U形パッキン 55 ダストシール
56 ジャッキ 57 シリンダ
58 ロッド 59 先端
61 固定ねじ 62 頭部
65 ボルト 66 ワイヤー
70 地盤 71 溝
72 幅方向の内面 73 長手方向の内面
75 ソイルセメント壁

Claims (3)

  1. フレームの下部に掘削手段が設けられ、該掘削手段によって地盤に溝を掘削する懸垂式掘削機の姿勢制御装置であって、
    前記フレームに設けられて、前記フレームの外面から前記溝の幅方向に伸縮して、前記フレームの前記溝の幅方向の姿勢を制御する幅方向姿勢制御用アクチュエータと、前記フレームに設けられて、前記フレームの外面から前記溝の長手方向に伸縮して、前記フレームの前記溝の長手方向の姿勢を制御する長手方向姿勢制御用アクチュエータとを備え、
    前記幅方向姿勢制御用アクチュエータ、及び前記長手方向姿勢制御用アクチュエータは、前記フレームに取り付けられるとともに、前記フレームの外面から前記溝の幅方向又は長手方向に伸縮可能なケーシングと、該ケーシング内に設けられて、該ケーシングを前記フレームの外面から前記溝の幅方向又は長手方向に伸縮させるジャッキとからなり、
    前記ケーシングは、前記フレームに取り付けられる内ケーシングと、該内ケーシングの外面側に摺動自在に設けられる外ケーシングと、前記内ケーシングの外面と前記外ケーシングの内面との間をシールし、前記ケーシング内に密封された空間を形成するシール部材とからなり、
    前記ジャッキは、前記空間内に収容されるとともに、前記内ケーシング側に取り付けられるシリンダと、該シリンダから出没可能な先端が前記外ケーシング側に取り付けられるロッドとからなることを特徴とする懸垂式掘削機の姿勢制御装置。
  2. 前記ロッドの先端は、前記外ケーシング側に相対的に回動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項に記載の懸垂式掘削機の姿勢制御装置。
  3. 前記掘削手段は、ロータリーカッター或いはバケットであることを特徴とする請求項1又は2に記載の懸垂式掘削機の姿勢制御装置。
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