以下、添付図面を参照して本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
(売上データ処理システム100の構成)
図1は、本実施形態に係る売上データ処理システム100の全体構成を示す図である。売上データ処理システム100は、図1に示すように、売上データ処理装置1と、サーバ装置2と、が通信ネットワークNを介してデータ送受信可能に接続されて構成されている。通信ネットワークNは、専用線や既存の公衆回線、インターネット等を利用して構築された情報通信網である。売上データ処理装置1の台数は特に限定されない。また、この実施形態で、売上データ処理装置とは、ECR(Electronic Cash Resister)等を含むものである。
(売上データ処理装置1の構成)
売上データ処理装置1は、店舗に設けられ、オペレータの操作に基づいて購買された商品の登録処理、仕訳処理、精算処理等を行う。
図2は、売上データ処理装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、売上データ処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、入力部11、表示部12、RAM(Random Access Memory)13、記憶部14、通信部15、印刷部16、ドロア17、計時部18等を備えて構成され、各部はバス19を介して接続されている。
制御部としてのCPU10は、記憶部14に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM13のワークエリアに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU10は、記憶部14に記憶されている処理プログラム145を読み出してワークエリアに展開し、後述する仕訳処理、精算処理を始めとする各種処理を実行する。
入力部11は、図3に示すように、テンキー111、部門キー112、フラットPLUキー113、入金キー114、出金キー115、クレジットキー116、券キー117、現金預金キー118、小計キー119、登録確認キー120、金額キー121、乗算キー122、接続キー123、在高申告キー125、客数キー126、仮締めキー127、伝票番号キー128等を備えて構成されている。
フラットPLUキー113は、PLU番号が対応付けられた複数のキーにより構成される。PLU番号は、商品又は取引項目(現金売上、クレジット、商品券売上等)を識別するために割り当てられた識別番号である。フラットPLUキー113のそれぞれには、図3に示すように、PLU番号に対応する商品の名称又は取引項目の名称が表示されている。例えば、PLU番号145は取引項目「現金売上」を識別する番号であるので、PLU番号145に対応するフラットPLUキー113には、「現金売上」の文字が表示されている。フラットPLUキー113の何れかが押下されると、そのフラットPLUキー113に対応するPLU番号が入力される。なお、図3において、PLU番号001〜099は、フラットPLUキー113では1〜99と表記している。
入金キー114、出金キー115、クレジットキー116、券キー117、現金預金キー118は、取引区分(出金、入金、クレジット、商品券、現金)を入力するためのキーである。
小計キー119は、商品の登録が終了し、登録された売上金額の合計の算出指示を入力するためのキーである。登録確認キー120は、次の処理への移行指示を入力するためのキーである。
金額キー121は、テンキー111で入力された数値が金額であることを入力するためのキーである。
乗算キー122は、数量を入力するためのキーである。
接続キー123は、サーバ装置2への接続指示を入力するためのキーである。
在高申告キー125は、在高申告処理の実行を指示するためのキーである。在高申告とは、ドロア17内の金銭の合計額を勘定して売上データ処理装置1に登録することである。
客数キー126は、テンキー111で入力された数値が客数である旨を入力するためのキーである。
仮締めキー127は、取引を仮締めする指示を入力するためのキーである。
伝票番号キー128は、テンキー111で入力された数値が伝票番号である旨を入力するためのキーである。
また、入力部11は、モードスイッチ124を備えている。モードスイッチ124は、売上データ処理装置1の動作モードを登録モード、点検モード、精算モード、設定モード、OFFモード、戻モードの何れかに切り替えるためのスイッチである。登録モードは、購買された商品の売上データの登録を行うモードである。戻しモードは、返品処理を行うモードである。精算モードは、閉店後に1日の売上データの精算処理を行うモードである。
更に、入力部11は、商品に設けられたバーコードを読み取るバーコードリーダやバーコードスキャナ等を備える。
表示部12は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等により構成される。表示部12には、CPU10から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
RAM13は、CPU10により記憶部14から読み出されたシステムプログラムや処理プログラム145、入力データ、出力データ、パラメータ等を一時的に格納するワークエリアを有する。
記憶部14は、半導体の不揮発性メモリ等により構成される。記憶部14は、CPU10で実行されるシステムプログラムや処理プログラム145、これらのプログラムの実行に必要なデータ等を記憶する。処理プログラム145には、後述する仕訳処理(図10参照)、ダウンロード処理(図9参照)、精算処理(図23参照)、アップロード処理(図30参照)を始めとする各種処理を実行するためのプログラムが含まれる。
これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部14に格納されている。CPU10は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、記憶部14は、PLU設定ファイル141(取引情報記憶部)、仕訳パターン情報ファイル142(仕訳パターン情報記憶部)、計上仕訳データファイル143(計上仕訳データ記憶部)、伝票連番記憶ファイル144を記憶している。即ち、記憶部14は、取引情報記憶部、仕訳パターン情報記憶部、計上仕訳データ記憶部として機能する。
図4は、PLU設定ファイル141のデータ格納例を示す図である。図4に示すように、PLU設定ファイル141には、「PLU番号」、「名称」(商品名称又は取引項目名称)、「仕訳コード」、「単価」、「課税方式」、「品番PLU」等の項目が設けられている。即ち、PLU設定ファイル141においては、「PLU番号」に対応付けて、PLU番号により識別される商品に関する設定情報、又はPLU番号により識別される取引項目の仕訳パターン情報を特定するための仕訳コード等が格納されている。即ち、PLU番号は、商品又は取引項目を識別するために割り当てられた識別番号である。取引項目には、売上データ処理装置1を経由する取引の他、口座引落しによる取引が含まれる。
本実施形態は、PLU設定ファイル141に、PLU番号(識別番号)により識別される商品に関する設定情報と、PLU番号(識別番号)により識別される取引項目に関する仕訳パターン情報を特定する仕訳コード等とが格納されている点が特徴である。
図4において、PLU番号001〜144のそれぞれには、そのPLU番号により識別される商品に関する設定情報が対応付けて格納されている。例えば、PLU番号001には、「メニューA」についての設定情報(「単価」、「課税方式」、「部門リンク」等)が対応付けて格納されている。また、PLU番号145以降のそれぞれには、そのPLU番号により識別される取引項目の仕訳パターン情報を特定するための仕訳コードが対応付けて格納されている。例えば、PLU番号145には、「現金売上」の仕訳パターン情報を特定するための「仕訳コード」が対応付けて格納されている。また、PLU番号209には、毎月預金口座から引落される「カラオケリース料」の仕訳パターン情報を特定するための「仕訳コード」が対応付けて格納される。
本実施形態では、売上データ処理装置1が、レストラン,喫茶店等の飲食店の店舗に設置されることを想定しているため、PLU設定ファイル141の「名称」に格納されるメニューA〜Jは、レストランにおける料理名称や飲物名称を表わすものである。
PLU設定ファイル141のデータ構造は、従来のPLU設定ファイルに「仕訳コード」の項目が追加された拡張データ構造となっている。このデータ構造により、PLU番号の入力によって指定された取引項目に対応する仕訳パターン情報を特定するための仕訳コードを取得して、仕訳パターン情報ファイル142から指定された取引項目の仕訳パターン情報を取得することが可能となっている。
なお、「品番PLU」には、品番PLUであることを示す「はい」又は品番PLUでないことを示す「いいえ」が格納される。品番PLUとは、単価を入力する際に、PLU設定ファイル141の「単価」を参照するのではなく、キーボードから直接入力することを指す。
図5は、仕訳パターン情報ファイル142のデータ格納例を示す図である。仕訳パターン情報ファイル142は、取引項目毎の仕訳パターン情報を記憶するファイルである。
取引が行われた際、仕訳処理を行うことによって最終的にはその取引に対して図6に示す計上仕訳データを作成する必要がある。計上仕訳データの項目の中には、取引項目毎に一義的に決まる項目がある。例えば、借方科目名称、貸方科目名称、税区分、消費税有無等の仕訳項目の内容は一義的に定まる。そこで、仕訳パターン情報ファイル142では、この取引項目毎に一義的に決まる仕訳項目を仕訳パターン情報として記憶している。
図5に示すように、仕訳パターン情報ファイル142には、「仕訳コード」、「取引項目名称」、「仕訳区分」、「伝票区分」、・・・「借方科目コード」、「借方科目名称」、「借方補助科目」、「借方税区分」、「貸方科目コード」、「貸方科目名称」、「貸方補助科目」、「貸方税区分」、「摘要」、「消費税有無」等の項目が設けられている。即ち、仕訳パターン情報ファイル142には、仕訳パターン情報を特定するための「仕訳コード」に対応付けて、各取引項目の仕訳パターン情報が格納されている。
また、仕訳パターン情報ファイル142には、更に、「当月起票」、「引落区分」、「処理日」、「税込金額」、「消費税」等の引落情報の項目が設けられている。ここで、「仕訳区分」=“5:精算”は、そのレコードの取引項目が口座引落しによる取引(精算時に仕訳が必要な取引)であることを示しており、該当するレコードには、仕訳パターン情報に対応付けて「当月起票」、「引落区分」、「処理日」、「税込金額」、「消費税」等の引落情報が格納されている。「引落区分」は、定額引落であるか否かを示す区分であり、「処理日」は、引落日(指定日)を示す日付であり、「税込金額」は、引落金額(税込金額)を示す値であり、「消費税」は、引落金額の消費税を示す。口座引落しによる取引には、預金口座から毎月指定日に定額で引き落とされる取引、預金口座から毎月の請求により指定日に引き落とされる取引等が含まれる。
なお、仕訳パターン情報に含まれる仕訳項目は、会計システムとしてのサーバ装置2における会計処理等で使用される仕訳項目によって定められたものである。
図6は、計上仕訳データファイル143のデータ格納例を示す図である。計上仕訳データファイル143は、後述する仕訳処理によって作成された計上仕訳データが格納されるファイルである。図6に示すように、計上仕訳データファイル143には、「ECRコード」、「伝票連番」、「伝票日付」、「伝票時間」、「伝票番号」、「仕訳区分」、「引落区分」、「借方科目コード」、「借方科目名」、「借方補助科目」、「借方税区分」、「借方税込金額」、「借方消費税」、「貸方科目コード」、「貸方科目名」、「貸方補助科目」、「貸方税区分」、「貸方税込金額」、「貸方消費税」、「摘要」、「消費税有無」、「レジ担当者」、「来客数」、「買上点数」等の項目が設けられており、一つの取引に対する計上仕訳データを1レコードとして格納する。ECRコードは、売上データ処理装置1の個体を識別するための識別コードである。
伝票連番記憶ファイル144は、ECRコード、伝票連番、伝票番号が格納されているファイルである。
更に、記憶部14は、在高申告ファイル146、集計ファイル147を記憶している。在高申告ファイル146は、後述する在高申告処理で算出される在高申告額を格納するためのファイルである。集計ファイル147は、後述する精算時の集計処理において、売上、仕入、経費、振替の集計項目別に計上仕訳データを集計するために用いられるファイルである(図27参照)
更に、記憶部14は、サーバ装置2に通信接続する際の認証用データ(ECRコード及び開設パスワード)を記憶している。
通信部15は、モデム、ルータ、ネットワークカード等により構成される。通信部15は、通信ネットワークNを介して接続されたサーバ装置2等の外部装置とのデータ送受信を行う。
出力部としての印刷部16は、例えば、サーマルプリンタ(感熱式プリンタ)であり、レシート用、ジャーナル用のロール紙(感熱紙)を有し、CPU10から入力される指示信号に従って、ロール紙に対して金額や売上データ等をプリントアウトする。
ドロア17は、硬貨や紙幣等の現金を収納する引出しである。ドロア17は、CPU10の指示により、引出しが開けられる。
計時部18は、RTC(Real Time Clock)等の計時回路を内蔵し、現在時刻及び現在日付を計時してCPU10に出力する。
(サーバ装置2の構成)
サーバ装置2は、売上データ処理装置1から計上仕訳データを受信し、受信した計上仕訳データに基づいて会計処理、経営分析等を行う。
図7は、サーバ装置2の機能的構成を示すブロック図である。図7に示すように、サーバ装置2は、CPU20、入力部21、表示部22、RAM23、記憶部24、通信部25等を備えて構成され、各部はバス26を介して接続されている。以下、サーバ装置2の特徴的な構成について説明する。
記憶部24は、HDD(Hard Disc Drive)等により構成される。記憶部24は、CPU20で実行されるシステムプログラムや処理プログラム244、これらのプログラムの実行に必要なデータ等を記憶する。処理プログラム244には、後述するダウンロード処理のサーバ装置側処理(図9参照)、アップロード処理のサーバ装置側処理(図30参照)を始めとする各種処理を実行するためのプログラムが含まれる。
これらのプログラムは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶部24に格納されている。CPU20は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、記憶部24は、認証設定ファイル241、仕訳パターン情報マスタDB(Data Base)242、計上仕訳DB243を記憶している。
図8は、認証設定ファイル241のデータ格納例を示す図である。図8に示すように、認証設定ファイル241には、「ECRコード」、「開設パスワード」等の項目が設けられており、売上データ処理装置1の端末認証を行うための認証用データを格納する。
仕訳パターン情報マスタDB242は、売上データ処理装置1の仕訳パターン情報ファイル142のマスタデータを格納する。
計上仕訳DB243は、売上データ処理装置1から送信された計上仕訳データを格納する。
(売上データ処理システム100の動作)
次に、売上データ処理システム100の動作について説明する。
まず、売上データ処理装置1において、サーバ装置2から仕訳パターン情報ファイル142をダウンロードする処理について説明する。
図9は、売上データ処理装置1においてサーバ装置2から仕訳パターン情報ファイル142をダウンロードする際の処理を示すフローチャートである。図9に示す処理は、売上データ処理装置1の起動時又は接続キー123が押下された際に開始される。売上データ処理装置1側の処理は、売上データ処理装置1のCPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。サーバ装置2側の処理は、サーバ装置2のCPU20と記憶部24に記憶されている処理プログラム244との協働により実行される。
まず、売上データ処理装置1において、通信部15によりサーバ装置2への通信接続要求が行われる(ステップT1)。サーバ装置2においては、通信部25により売上データ処理装置1からの通信接続要求が受け付けされる(ステップT2)。
次いで、売上データ処理装置1において、記憶部14に記憶されている認証用データが読み出され(ステップT3)、読み出された認証用データが通信部15によりサーバ装置2に送信される(ステップT4)。
サーバ装置2においては、通信部25により認証用データが受信されると(ステップT5)、受信された認証用データと認証設定ファイル241に記憶されている認証用データとの照合が行われる(ステップT6)。そして、照合結果に基づいて認証応答データが作成される(ステップT7)。照合の結果、受信された認証用データとECRコード及び開設パスワードが一致するレコードが認証設定ファイル241に存在した場合、通信接続可能であることを示す認証応答データが作成される。受信された認証用データとECRコード及び開設パスワードが一致するレコードが認証設定ファイル241に存在しなかった場合、通信接続不可であること示す認証応答データが作成される。作成された認証応答データは通信部25により接続要求元の売上データ処理装置1に送信される(ステップT8)。なお、受信された認証用データや照合結果、作成された認証応答データ等は、RAM23に保持される。
売上データ処理装置1においては、通信部15により認証応答データが受信されると(ステップT9)、受信された認証応答データに基づいて、サーバ装置2との通信接続可能であるか否かが判断される。サーバ装置2との通信接続が不可能であると判断されると(ステップT10;接続不可)、エラー処理が行われ(ステップT18)、通信部15によりサーバ装置2との通信が切断され(ステップT19)、売上データ処理装置1側のダウンロード処理は終了する。一方、サーバ装置2との通信接続が可能であると判断されると(ステップT10;接続可)、仕訳パターン情報ファイル142の送信要求が通信部15によりサーバ装置2に送信される(ステップT11)。
サーバ装置2においては、ステップT6の照合の結果、売上データ処理装置1の通信接続が可能であると判断されると(ステップT12;接続可)、売上データ処理装置1からの仕訳パターン情報ファイル142の送信要求が通信部25により受け付けられる(ステップT13)。仕訳パターン情報ファイル142の送信要求が受け付けられると、ステップT5で受信された認証用データに基づいて、仕訳パターン情報マスタDB242から送信元の売上データ処理装置1に応じた仕訳パターン情報ファイル142が読み出される(ステップT14)。そして、読み出された仕訳パターン情報ファイル142が通信部25により売上データ処理装置1に送信され(ステップT15)、サーバ装置2側の処理はステップT20に移行する。
ステップT6の照合の結果、売上データ処理装置1の通信接続が不可能であると判断された場合(ステップT12;接続不可)、サーバ装置2側の処理はステップT20に移行する。
ステップT20においては、通信部25により売上データ処理装置1との通信が切断される(ステップT20)。そして、RAM23に保持された情報が削除され(ステップT21)、サーバ装置2側の処理は終了する。
売上データ処理装置1においては、通信部15によりサーバ装置2からの仕訳パターン情報ファイル142が受信されると(ステップT16)、受信された仕訳パターン情報ファイル142が記憶部14に記憶される(ステップT17)。そして、通信部15によりサーバ装置2との通信が切断され(ステップT19)、売上データ処理装置1側のダウンロード処理は終了する。
上記の図9の処理により、売上データ処理装置1に仕訳パターン情報ファイル142がダウンロードされ記憶部14に記憶される。
次に、売上データ処理装置1の動作について説明する。
図10は、売上データ処理装置1において実行される仕訳処理を示すフローチャートである。仕訳処理は、モードスイッチ124が登録モード又は戻しモードに設定されている場合にCPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、モードスイッチ124が登録モードに設定されているか否かが判断される(ステップS1)。モードスイッチ124が登録モードに設定されていると判断されると(ステップS1;YES)、テンキー111が押下されることにより数値が入力されたか否かが判断される(ステップS2)。テンキー111が押下されることにより数値が入力されたと判断されると(ステップS2;YES)、入力された数値が表示部12に表示され(ステップS3)、処理はステップS4に移行する。テンキー111が押下されず、数値が入力されていないと判断されると(ステップS2;NO)、処理はステップS4に移行する。
ステップS4においては、入力部11からPLU番号が入力されたか否かが判断される(ステップS4)。入力部11からPLU番号が入力されていないと判断されると(ステップS4;NO)、処理はステップS12に移行する。入力部11からPLU番号が入力されたと判断されると(ステップS4;YES)、PLU設定ファイル141が参照され、入力されたPLU番号に対応する「名称」が表示部12に表示される。また、PLU番号に単価が対応付けられている場合は、商品点数(数量)、合計金額が加算され、表示部12に表示される(ステップS5)。
PLU番号の入力は、フラットPLUキー113によるPLU番号の指定、テンキー111によるPLU番号の入力、商品に表示されているバーコードのバーコードスキャナによる読み取り等により行うことができる。購買された商品の商品登録を行う場合は、その商品に対応するPLU番号が入力される。出金又は入金の仕訳や、口座引落し取引の金額等の変更を行う場合は、仕訳対象又は変更対象の取引項目に対応するPLU番号が入力される。
次いで、PLU設定ファイル141が参照され、入力されたPLU番号が品番PLUであるか否かが判断される(ステップS6)。即ち、PLU設定ファイル141において、入力されたPLU番号に対応する「品番PLU」が「はい」となっているか否かかが判断される。入力されたPLU番号が品番PLUであると判断されると(ステップS6;YES)、テンキー111及び金額キー121の押下による金額の入力が待機され、金額が入力されると、入力された金額が表示部12に表示される(ステップS7)。そして、処理はステップS8に移行する。品番PLUではないと判断されると(ステップS6;NO)、処理はステップS8に移行する。
ステップS8においては、出金キー115が押下されたか否かが判断され、出金キー115が押下されたと判断されると(ステップS8;YES)、出金仕訳処理が実行される(ステップS9)。
図11は、図10のステップS9において実行される出金仕訳処理を示すフローチャートである。出金仕訳処理は、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。出金仕訳処理では、出金仕訳の他、仕訳パターン情報ファイル142の「仕訳区分」=“5:精算”のレコードの「処理日」や「税込金額」を変更することが可能となっている。
まず、登録確認キー120の押下が待機される(ステップS101)。登録確認キー120が押下されると(ステップS101;YES)、PLU設定ファイル141が参照され、図10のステップS4で入力されたPLU番号に対応する「仕訳コード」が取得される(ステップS102)。
次いで、取得された仕訳コードと「仕訳コード」が一致するレコードが仕訳パターン情報ファイル142から検索され、検索されたレコードがRAM13に読み出される(ステップS103)。
次いで、ステップS103で読み出されたレコードの「消費税有無」の内容がチェックされる(ステップS104)。当該読み出されたレコードの「消費税有無」の内容が消費税有である場合(ステップS104;有)、図10のステップS7で入力された金額と、読み出されたレコードの「借方税区分」、「貸方税区分」とに基づいて、借方及び貸方のそれぞれの消費税が算出される(ステップS105)。そして、処理はステップS106に移行する。一方、ステップS103で読み出されたレコードの「消費税有無」の内容が消費税無である場合(ステップS104;無)、処理はステップS106に移行する。
ステップS106においては、ステップS103で読み出されたレコードの「仕訳区分」=“5:精算”であるか否かが判断される(ステップS106)。「仕訳区分」=“5:精算”ではないと判断されると(ステップS106;NO)、RAM13に読み出されたレコードの「借方税込金額」、「貸方税込金額」の項目に図10のステップS7で入力された金額が代入される。また、算出された消費税が「借方消費税」、「貸方消費税」の項目にそれぞれ代入される(ステップS107)。
次いで、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得され、RAM13に記憶される(ステップS108)。また、計時部18から現在日付、時刻が取得され、RAM13に記憶される(ステップS109)。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが追加され、RAM13に読み出されている仕訳パターン情報のレコードに基づいて計上仕訳データが作成される(ステップS110)。具体的には、計上仕訳データファイル143に追加されたレコードの各データ項目に、ステップS103で読み出された仕訳パターン情報のレコード(ステップS107で代入された金額、消費税も含む)の対応する項目のデータや、ステップS108〜S109で取得されたデータが書き込まれて記憶される。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、計上仕訳データファイル143に追加されたレコード(計上仕訳データ)に基づいて、印刷部16によりレシートが印刷される(ステップS111)。そして、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS112)、出金仕訳処理は終了する。
一方、ステップS106において、ステップS103で読み出されたレコードの「仕訳区分」=“5:精算”であると判断されると(ステップS106;YES)、当該レコードの「仕訳コード」、「取引項目」、「処理日」が表示部12に表示され、入力部11のキー操作による処理日の訂正入力(変更)が受け付けられる(ステップS113)。入力部11による処理日の訂正入力後、現金預金キー118の押下が待機され、現金預金キー118が押下されると(ステップS114;YES)、当該レコードの「取引項目」、訂正後の処理日及び出金金額、算出された消費税が表示部12に表示される(ステップS115)。ここで、訂正後の出金金額とは、図10のステップS7で入力された金額である。算出された消費税とは、ステップS105で算出された消費税である。
次いで、現金預金キー118の押下が待機され、現金預金キー118が押下されると(ステップS116;YES)、仕訳パターン情報ファイル142のステップS103で読み出しが行われたレコードの「処理日」にステップS113で入力された訂正後の処理日が代入され(書き換えられ)、「税込金額」に訂正後の出金金額が代入され、「消費税」にステップS105で算出された消費税が代入され(ステップS117)、出金仕訳処理は終了する。
図12は、上記出金仕訳処理が終了するまでのオペレータの操作手順及び出金仕訳処理によって出力されるレシートの一例を示した図である。図12では、麺を○○食品から仕入れ、その代金31500円を売上データ処理装置1から現金支払いで出金した場合のオペレータの操作手順及びレシートを図示している。図12に示すように、オペレータは、まず、仕訳対象の取引項目(仕入(麺/○○食品))に対応するフラットPLUキー113を押下してPLU番号150を入力する(図10のステップS4)。次いで、出金金額31500円を入力して金額キー121を押下する(図10のステップS7)。次いで取引区分「出金」を入力するため出金キー115を押下する(図10のステップS8)。そして、登録確認キー120を押下する(図11のステップS101)。そうすると、図11のステップS102以降の処理が実行されて出金の仕訳が自動的に行われ、図12に示すレシートが発行される(図11のステップS111)。
このように、売上データ処理装置1においては、オペレータが従来までの一般的な商品登録と同様の操作、即ち、PLU番号の入力、取引金額の入力、取引区分の入力の操作に加えて、登録確認キー120の押下を行うだけで、売上データ処理装置1で行われた出金取引についての出金仕訳処理が自動的に実行される。
また、例えば、××ガスから先月分のガス料金の口座引落しの請求書(引落日15日、金額10500円)が来た場合、オペレータは、以下の操作を行うことで、請求書に応じて仕訳パターン情報ファイル142の××ガス料金の口座引落し取引についての「処理日」や「税込金額」を変更することができる。
まず、取引項目(××ガス料金)に対応するフラットPLUキー113を押下してPLU番号268を入力する(図10のステップS4)。次いで、請求された金額10500円を入力して金額キー121を押下する(図10のステップS7)。ついで、出金キー115を押下する(図10のステップS8)。そして、登録確認キー120を押下する(図11のステップS101)。更に、引落日が15日であるので、15を入力し(図11のステップS113)、現金預金キー118を押下し(図11のステップS114)、表示部12の表示を確認して現金預金キー118を押下する(図11のステップS116)。そうすると、仕訳パターン情報ファイル142における「取引項目」=“××ガス料金”のレコードの「処理日」を15に、「税込金額」を10500に、「消費税」を500に変更することができる。
なお、毎月定額で引落される取引項目の仕訳パターン情報も、上記と同様の手順で修正できる。
図10に戻り、ステップS8において出金キー115が押下されていないと判断され(ステップS8;NO)、入金キー114が押下されたと判断されると(ステップS10;YES)、入金仕訳処理が実行される(ステップS11)。
図13は、図10のステップS11において実行される入金仕訳処理を示すフローチャートである。入金仕訳処理は、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、登録確認キー120の押下が待機され、登録確認キー120が押下されると(ステップS201;YES)、PLU設定ファイル141が参照され、図10のステップS4で入力されたPLU番号に対応する「仕訳コード」が取得される(ステップS202)。
次いで、取得された仕訳コードと「仕訳コード」が一致するレコードが仕訳パターン情報ファイル142から検索され、検索されたレコードがRAM13に読み出される(ステップS203)。
次いで、ステップS203で読み出されたレコードの「仕訳区分」が仕入又は経費であるか否かが判断され、仕入又は経費であると判断されると(ステップS204;YES)、逆仕訳処理が行われる(ステップS205)。具体的には、ステップS203で読み出されたレコードの借方関連の項目(借方科目コード、借方科目名称、借方補助科目、借方税区分)と貸方関連の項目(貸方科目コード、貸方科目名称、貸方補助科目、貸方税区分)のデータの入れ替えが行われる。そして、処理はステップS206に移行する。一方、読み出されたレコードの「伝票区分」が仕入又は経費ではないと判断されると(ステップS204;NO)、処理はステップS206に移行する。
ステップS206においては、ステップS203で読み出されたレコードの「消費税有無」の内容がチェックされる(ステップS206)。当該読み出されたレコードの「消費税有無」の内容が消費税有である場合(ステップS206;有)、図10のステップS7で入力された金額と、読み出されたレコードの「借方税区分」、「貸方税区分」とに基づいて、借方及び貸方のそれぞれの消費税が算出される(ステップS207)。そして、処理はステップS208に移行する。一方、ステップS203で読み出されたレコードの「消費税有無」の内容が消費税無である場合(ステップS206;無)、処理はステップS208に移行する。
ステップS208においては、RAM13に読み出されたレコードの「借方税込金額」、「貸方税込金額」の項目に図10のステップS7で入力された金額が代入される。また、算出された消費税が「借方消費税」「貸方消費税」の項目にそれぞれ代入される(ステップS208)。
次いで、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得され、RAM13に記憶される(ステップS209)。また、計時部18から現在日付、時刻が取得され、RAM13に記憶される(ステップS210)。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが追加され、RAM13に読み出されている仕訳パターン情報のレコードに基づいて計上仕訳データが作成される(ステップS211)。具体的には、計上仕訳データファイル143に追加されたレコードの各データ項目に、ステップS203で読み出された仕訳パターン情報のレコード(ステップS208で代入された金額、消費税も含む)の対応する項目のデータや、ステップS209〜S210で取得されたデータが書き込まれて記憶される。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、計上仕訳データファイル143に追加されたレコード(計上仕訳データ)に基づいて、印刷部16によりレシートが印刷される(ステップS212)。そして、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS213)、入金仕訳処理は終了する。
図14は、上記入金仕訳処理が終了するまでのオペレータの操作手順及び入金仕訳処理によって出力されるレシートの一例を示した図である。図14では、○○銀行から下ろしてきた現金100000円をレジに入金した場合のオペレータの操作手順及びレシートを図示している。図14に示すように、オペレータは、まず、仕訳対象の取引項目(レジ入金○○銀行)に対応するフラットPLUキー113を押下してPLU番号157を押下する(図10のステップS4)。次いで、入金金額100000円を入力して金額キー121を押下する(図10のステップS7)。次いで取引区分「入金」を入力するため入金キーを押下する(図10のステップS10)。そして、登録確認キー120を押下する(図13のステップS201)。そうすると、図13のステップS202以降の処理が実行されて入金の仕訳が自動的に行われ、図14に示すレシートが発行される(図13のステップS212)。
このように、売上データ処理装置1においては、オペレータが従来までの一般的な商品登録と同様の操作、即ち、PLU番号の入力、取引金額の入力、取引区分の入力の操作に加えて、登録確認キー120の押下を行うだけで、売上データ処理装置1で行われた入金取引についての入金仕訳処理が自動的に実行される。
図10に戻り、ステップS10において入金キー114が押下されていないと判断されると(ステップS10;NO)、伝票番号キー128が押下されたか否かが判断される(ステップS12)。伝票番号キー128が押下されたと判断されると(ステップS12;YES)、売上管理処理が実行される(ステップS13)。
図15は、図10のステップS13において実行される売上管理処理を示すフローチャートである。売上管理処理は、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、図10のステップS2で入力された数値が伝票番号としてRAM13に登録される(ステップS701)。ここでいう伝票番号とは、テーブルを識別するための番号、例えば、飲食店のテーブル番号であり、計上仕訳データの伝票番号とは異なる。
次いで、テンキー111が押下されることにより数値が入力されたか否かが判断される(ステップS702)。テンキー111が押下されることにより数値が入力されたと判断されると(ステップS702;YES)、入力された数値が表示部12に表示され(ステップS703)、処理はステップS704に移行する。テンキー111が押下されず、数値が入力されていないと判断されると(ステップS702;NO)、処理はステップS704に移行する。
ステップS704においては、入力部11からPLU番号が入力されたか否かが判断される(ステップS704)。入力部11からPLU番号が入力されていないと判断されると(ステップS704;NO)、処理はステップS708に移行する。入力部11からPLU番号が入力されたと判断されると(ステップS704;YES)、PLU設定ファイル141が参照され、入力されたPLU番号に対応する「名称」が表示部12に表示される。また、PLU番号に単価が対応付けられている場合は、商品点数(数量)、合計金額が加算され、表示部12に表示される(ステップS705)。
次いで、PLU設定ファイル141が参照され、入力されたPLU番号が品番PLUであるか否かが判断される(ステップS706)。即ち、PLU設定ファイル141において、入力されたPLU番号に対応する「品番PLU」が「はい」となっているか否かかが判断される。入力されたPLU番号が品番PLUであると判断されると(ステップS706;YES)、テンキー111及び金額キー121の押下による金額の入力が待機され、金額が入力されると、入力された金額が表示部12に表示される(ステップS707)。そして、処理はステップS708に移行する。入力されたPLU番号が品番PLUではないと判断されると(ステップS706;NO)、処理はステップS708に移行する。
ステップS708においては、客数キー126が押下されたか否かが判断される(ステップS708)。客数キー126が押下されたと判断されると(ステップS708;YES)、ステップS703で入力された数値の入力データが来客数としてRAM13に登録されるとともに、表示部12に「“客数”+入力された数値」が表示され(ステップS709)、処理はステップS710に移行する。客数キー126が押下されていないと判断されると(ステップS708;NO)、処理はステップS710に移行する。
ステップS710においては、仮締めキー127が押下されたか否かが判断される(ステップS710)。仮締めキー127が押下されていないと判断されると(ステップS710;NO)、処理はステップS702に戻り、ステップS702〜S709の処理が繰り返し実行される。
仮締めキー127が押下されたと判断されると(ステップS710;YES)、ステップS702〜S707で登録された商品の売上合計金額、消費税が算出され、表示部12に表示されるとともに、RAM13の伝票番号、登録された商品名、金額(単価)、売上合計金額、消費税、取引項目、客数等が印刷部16によりレシートに印刷される(ステップS711)。
次いで、仕訳コード1001のレコードが仕訳パターン情報ファイル142から検索され、検索されたレコードがRAM13に読み出される(ステップS712)。なお、ここでは説明の簡略のため現金支払いの場合の仮締めについて説明しているが、クレジットカードや商品券での支払いにおいても仮締めを可能な構成としてもよい。
次いで、ステップS712でRAM13に読み出されたレコードの「借方税込金額」、「貸方税込金額」にステップS711で算出された売上合計金額が代入される。また、「借方消費税」「貸方消費税」の項目にステップS711で算出された消費税がそれぞれ代入される(ステップS713)。
次いで、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得され、RAM13に記憶される(ステップS714)。また、計時部18から現在日付、時刻が取得され、RAM13に記憶される(ステップS715)。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが追加され、RAM13に読み出されている仕訳パターン情報のレコードに基づいて計上仕訳データが作成される(ステップS716)。具体的には、計上仕訳データファイル143に追加されたレコードの各データ項目に、ステップS712で読み出された仕訳パターン情報のレコード(ステップS713で代入された金額、消費税も含む)の対応する項目のデータや、ステップS714〜S715で取得されたデータが書き込まれて記憶される。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS717)、売上管理処理は終了する。
図10に戻り、ステップS12において伝票番号キー128が押下されていないと判断されると(ステップS12;NO)、在高申告キー125が押下されたか否かが判断される(ステップS14)。在高申告キー125が押下されたと判断されると(ステップS14;YES)、在高申告処理が実行される(ステップS15)。在高申告処理は、閉店後、一日の売上等の精算を行う前に、必ずオペレータの操作に応じて実行される処理である。この在高申告処理は、ドロア17内の1万円札〜1円硬貨までの金銭の個数(枚数)、並びに商品券合計金額を表示部12のガイダンスに従ってオペレータに登録させ、登録された内容に基づいて、ドロア17内に収納されている金銭の合計額(在高申告額)を算出する処理である。算出された在高申告額は、現在日付と対応付けて在高申告ファイル146に記憶される。
図10に戻り、ステップS14において在高申告キー125が押下されていないと判断されると(ステップS14;NO)、小計キー119が押下されたか否かが判断される(ステップS16)。小計キー119が押下されていないと判断されると(ステップS16;NO)、処理はステップS2に戻り、次の商品の登録が行われる。小計キー119が押下されたと判断されると(ステップS16;YES)、処理はステップS17に移行する。
ステップS17においては、クレジットキー116が押下されたか否かが判断される。クレジットキー116が押下されたと判断されると(ステップS17;YES)、売上仕訳処理(パターン2)が実行される(ステップS18)。
図16は、図10のステップS18において実行される売上仕訳処理(パターン2)を示すフローチャートである。売上仕訳処理(パターン2)は、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、入力部11によりPLU番号が入力されたか否かが判断される(ステップS301)。入力部11によりPLU番号が入力されたと判断されると(ステップS301;YES)、PLU設定ファイル141が参照され、入力されたPLU番号に対応する仕訳コードが取得される(ステップS302)。次いで、入力部11からの登録確認キー120の押下が待機され、登録確認キー120が押下されると(ステップS303)、処理はステップS306に移行する。
一方、入力部11によりPLU番号が入力されていないと判断されると(ステップS301;NO)、登録確認キー120が押下されたか否かが判断され、登録確認キー120が押下されたと判断されると(ステップS304;YES)、仕訳コード1002が取得され(ステップS305)、処理はステップS306に移行する。売上データ処理装置1が契約しているクレジット会社が一社のみの場合はクレジットの売上に関する取引項目は一つとなるため、仕訳コードは固定(本実施形態では1002に固定)される。そのため、PLU番号を入力する必要はない。
ステップS306においては、図10のステップS2〜S16で登録された商品の売上合計金額、消費税が算出され、登録された商品名、金額(単価)、売上合計金額、消費税、取引項目等が印刷部16によりレシートに印刷される(ステップS306)。
次いで、ステップS302又はステップS304で取得された仕訳コードと「仕訳コード」が一致するレコードが仕訳パターン情報ファイル142から検索され、検索されたレコードがRAM13に読み出される(ステップS307)。
次いで、ステップS307でRAM13に読み出されたレコードの「借方税込金額」、「貸方税込金額」にステップS306で算出された売上合計金額が代入される。また、「借方消費税」「貸方消費税」の項目にステップS306で算出された消費税がそれぞれ代入される(ステップS308)。
次いで、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得され、RAM13に記憶される(ステップS309)。また、計時部18から現在日付、時刻が取得され、RAM13に記憶される(ステップS310)。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが追加され、RAM13に読み出されている仕訳パターン情報のレコードに基づいて計上仕訳データが作成される(ステップS311)。具体的には、計上仕訳データファイル143に追加されたレコードの各データ項目に、ステップS307で読み出された仕訳パターン情報のレコード(ステップS308で代入された金額、消費税も含む)の対応する項目のデータや、ステップS309〜S310で取得されたデータが書き込まれて記憶される。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS312)、売上仕訳理(パターン2)は終了する。
図17は、上記売上仕訳処理(パターン2)が終了するまでのオペレータの操作手順及び売上仕訳処理(パターン2)によって出力されるレシートの一例を示した図である。図17では、メニューB(700円)とメニューH(500円)の注文に対する代金がクレジット(X信販)により支払われた場合を示している。オペレータは、まず、注文された商品(メニューB、メニューH)に対応するフラットPLUキー113等を押下してPLU番号002、008を入力する(図10のステップS4)。次いで、商品登録が完了したことを示す小計キー119を押下する(図10のステップS16)。次いで取引区分「クレジット」を入力するためクレジットキー116を押下する(図10のステップS17)。そして、いくつかのクレジット会社と契約がある場合には、取引項目(クレジット(X信販))に対応するフラットPLUキー113等を押下してPLU番号146を入力し(図16のステップS301)、登録確認キー120を押下する(図16のステップS303)。一つのクレジット会社と取引がある場合には、登録確認キーを押下する(図16のステップS304)。そうすると、図16のステップS306以降の処理が実行され、メニューB及びメニューHのクレジット売上の仕訳処理が自動的に行われる。また、図17に示すレシートが発行される(図16のステップS306)。
このように、売上データ処理装置1においては、オペレータが従来までの一般的な商品登録と同様の操作、即ち、購買された商品に対応するPLU番号の入力、取引金額の入力、取引区分の入力の操作に加えて、取引項目に対応するPLU番号及び登録確認キー120の押下を行うだけで、売上データ処理装置1で登録されたクレジットによる売上についての売上仕訳処理(パターン2)が自動的に実行される。
図10に戻り、ステップS17において、クレジットキー116が押下されていないと判断されると(ステップS17;NO)、券キー117が押下されたか否かが判断される(ステップS19)。券キー117が押下されたと判断されると(ステップS19;YES)、売上仕訳処理(パターン3)が実行される(ステップS20)。
図18は、図10のステップS20において実行される売上仕訳処理(パターン3)を示すフローチャートである。売上仕訳処理(パターン3)は、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、入力部11からのPLU番号の入力が待機され、PLU番号が入力されたと判断されると(ステップS401;YES)、PLU設定ファイル141が参照され、入力されたPLU番号に対応する仕訳コードが取得される(ステップS402)。次いで、入力部11からの商品券金額の入力が待機され、商品券金額が入力されると(ステップS403;YES)、登録確認キー120の押下が待機される(ステップS404)。登録確認キー120が押下されると(ステップS404;YES)、処理はステップS405に移行する。
ステップS405においては、図10のステップS2〜S16で登録された商品の売上合計金額、消費税が算出され、登録された商品名、金額(単価)、売上合計金額、消費税、取引項目等が印刷部16によりレシートに印刷される(ステップS405)。
次いで、ステップS402で取得された仕訳コードと「仕訳コード」が一致するレコードが仕訳パターン情報ファイル142から検索され、検索されたレコードがRAM13に読み出される(ステップS406)。
次いで、ステップS406においてRAM13に読み出されたレコードの「借方税込金額」、「貸方税込金額」にステップ405において算出された売上合計金額が代入される。また、「借方消費税」、「貸方消費税」の項目にステップS405で算出された消費税がそれぞれ代入される(ステップS407)。
次いで、売上合計金額とステップS403で入力された商品券金額が比較され、売上合計金額が商品券金額より小さいと判断されると(ステップS408;YES)、借方を商品券とし、貸方を現金2(レジ)とし、借方及び貸方の税込金額を売上合計金額と商品券金額との差額金額としたデータが作成される(ステップS409)。具体的には、「借方科目名」を“商品券”、「借方科目コード」を103(商品券を示す科目コード)、「貸方科目名」を“現金2(レジ)”、「貸方科目コード」を101(現金を示す科目コード)、「借方税込金額」「貸方税込金額」を上記差額金額としたデータが作成される。そして、処理はステップS411に移行する。
一方、ステップS408において、売上合計金額が商品券金額以上であると判断されると(ステップS408;NO)、仕訳パターン情報ファイル142に記憶されている現金売上(仕訳コード1001)のレコードがRAM13に読み出され、「借方税込金額」「貸方税込金額」に商品券金額と売上合計金額との差額金額が代入される(ステップS410)。そして、処理はステップS411に移行する。
ステップS411においては、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得され、RAM13に記憶される(ステップS411)。また、計時部18から現在日付、時刻が取得され、RAM13に記憶される(ステップS412)。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが2行追加され、ステップS406で読み出された仕訳パターン情報のレコード等に基づいて、計上仕訳データが作成され、記憶される(ステップS413)。具体的には、追加されたレコードの1行目の各データ項目に、ステップS406で読み出された仕訳パターン情報のレコード(ステップS407で代入された金額、消費税も含む)の対応する項目のデータ及びステップS411〜S412で取得されたデータが書き込まれて記憶される。また、追加されたレコードの2行目の各データ項目に、ステップS409又はS410で作成されたデータの対応する項目のデータ及びステップS411〜S412で取得されたデータが書き込まれて記憶される(ステップS413)。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS414)、売上仕訳理(パターン3)は終了する。
図19は、上記売上仕訳処理(パターン3)が終了するまでのオペレータの操作手順及び売上仕訳処理(パターン3)によって出力されるレシートの一例を示した図である。図19では、メニューA(600円)の注文に対する代金が商品券により支払われた場合のオペレータの操作手順およびレシートを図示している。図19に示すように、オペレータは、まず、注文された商品(メニューA)に対応するフラットPLUキー113の押下等によりPLU番号001を入力する(図10のステップS4)。次いで、商品登録が完了したことを示す小計キー119を押下する(図10のステップS16)。次いで取引区分「商品券」を入力するための券キー117を押下する(図10のステップS19)。次いで、取引項目(商品券売上)に対応するフラットPLUキー113の押下等によりPLU番号を入力する(図18のステップS401)。そして、商品券金額を入力し(図18のステップS403)、登録確認キーを押下する(図18のステップS404)。そうすると、図18のステップS405以降の処理が実行されて商品券で支払われたメニューAの売上についての仕訳が行われ、図19に示すレシートが発行される(図18のステップS405)。
このように、売上データ処理装置1においては、オペレータが従来までの一般的な商品登録と同様の操作、即ち、購買された商品のPLU番号の入力、取引金額の入力、取引区分の入力の操作に加えて、取引項目に対応するPLU番号、商品券金額及び登録確認キー120の押下を行うだけで、売上データ処理装置1で登録された商品券売上についての売上仕訳処理(パターン3)が自動的に実行される。
図10に戻り、ステップS19において、券キー117が押下されていないと判断され(ステップS19;NO)、入力部11により預かり金額の入力及び現金預金キー118の押下がされたか否かが判断される(ステップS21)。入力部11により預かり金額の入力及び現金預金キー118の押下がされていないと判断されると(ステップS21;NO)、処理はステップS17に戻る。入力部11により預かり金額の入力及び現金預金キー118の押下がされたと判断されると(ステップS21;YES)、ステップS2〜S16で登録された商品の売上合計金額、消費税が算出されて表示部12に表示される。また、登録された商品名、金額(単価)、売上合計金額、消費税、取引区分等が印刷部16によりレシートに印刷される(ステップS22)。そして、売上仕訳処理(パターン1)が実行される(ステップS23)。
図20は、図10のステップS23において実行される売上仕訳処理(パターン1)を示すフローチャートである。売上仕訳処理(パターン1)は、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、「仕訳コード」が1001に一致するレコードが仕訳パターン情報ファイル142から検索され、検索されたレコードがRAM13に読み出される(ステップS501)。ここで、本実施形態において、現金預金キー118が押下された場合の仕訳パターン情報は現金売上(仕訳コード1001)のレコードに一義的に決まるので、PLU番号を押下しなくても現金売上のレコードが読み出される。なお、PLU番号(ここでは0145)を押下する構成としてもよい。
次いで、ステップS501でRAM13に読み出されたレコードの「借方税込金額」、「貸方税込金額」に図10のステップS22で算出された売上合計金額が代入される。また、「借方消費税」「貸方消費税」の項目に図10のステップS22で算出された消費税がそれぞれ代入される(ステップS502)。
次いで、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得され、RAM13に記憶される(ステップS503)。また、計時部18から現在日付、時刻が取得され、RAM13に記憶される(ステップS504)。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが追加され、RAM13に読み出されている仕訳パターン情報のレコードに基づいて計上仕訳データが作成される(ステップS505)。具体的には、計上仕訳データファイル143に追加されたレコードの各データ項目に、ステップS501で読み出された仕訳パターン情報のレコード(代入された金額、消費税も含む)の対応する項目のデータや、ステップS503〜S504で取得されたデータが書き込まれて記憶される。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS506)、売上仕訳理(パターン1)は終了する。
図21は、上記売上仕訳処理(パターン1)が終了するまでのオペレータの操作手順及び売上仕訳処理(パターン1)によって出力されるレシートの一例を示した図である。図21では、メニューB(700円)とメニューH(500円)の注文が現金により支払われた場合のオペレータの操作手順及びレシートを図示している。図21に示すように、オペレータは、まず、注文された商品の名称(メニューB、メニューH)に対応するPLU番号002、008を押下する(図10のステップS4)。次いで、商品登録が完了したことを示す小計キー119を押下する(図10のステップS16)。次いで、預かり金額を入力し、現金預金キー118を押下する(図10のステップS21)。そうすると、図21に示すレシートが発行され(図10のステップS22)、図20の売上仕訳処理(パターン1)が自動的に実行される。
図10に戻り、ステップS1において、モードスイッチ124が登録モードに設定されていないと判断されると(ステップS1;NO)、モードスイッチ124が戻しモードに設定されているか否かが判断される(ステップS24)。モードスイッチ124が戻しモードに設定されていると判断されると(ステップS24;YES)、処理はステップS25に移行する。
ステップS25においては、テンキー111が押下されることにより数値が入力されたか否かが判断される(ステップS25)。テンキー111が押下されることにより数値が入力されたと判断されると(ステップS25;YES)、入力された数値が表示部12に表示され(ステップS26)、処理はステップS27に移行する。テンキー111が押下されず、数値が入力されていないと判断されると(ステップS25;NO)、処理はステップS27に移行する。
ステップS27においては、入力部11からPLU番号が入力されたか否かが判断される(ステップS27)。ここで入力されるPLU番号は、返金対象の商品に対応するPLU番号である。入力部11からPLU番号が入力されていないと判断されると(ステップS27;NO)、処理はステップS31に移行する。入力部11からPLU番号が入力されたと判断されると(ステップS27;YES)、PLU設定ファイル141が参照され、入力されたPLU番号に対応する「名称」が表示部12に表示される。また、PLU番号に単価が対応付けられている場合は、商品点数(数量)、返品合計金額が加算され、表示部12に表示される(ステップS28)。
次いで、PLU設定ファイル141が参照され、入力されたPLU番号が品番PLUであるか否かが判断される(ステップS29)。即ち、入力されたPLU番号に対応する「品番PLU」が「はい」となっているか否かかが判断される。入力されたPLU番号が品番PLUであると判断されると(ステップS29;YES)、テンキー111及び金額キー121の押下による金額の入力が待機される。金額が入力されると、入力された金額が表示部12に表示されるとともに、合計金額が加算されて表示部12に表示され(ステップS30)、処理はステップS31に移行する。品番PLUではないと判断されると(ステップS29;NO)、処理はステップS31に移行する。
ステップS31においては、返金対象の商品の登録終了を指示する小計キー119が押下されたか否かが判断され、小計キー119が押下されたと判断されていないと判断されると(ステップS31;NO)、処理はステップS25に戻る。小計キー119が押下されたと判断されると(ステップS31;YES)、現金預金キー118が押下されたか否かが判断され、押下されたと判断されると(ステップS32;YES)、売上仕訳処理(パターン4)が実行される(ステップS33)。
図22に、図10のステップS33において実行される売上仕訳処理(パターン4)を示すフローチャートを示す。売上仕訳処理(パターン4)は、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、「仕訳コード」が1001に一致するレコードが仕訳パターン情報ファイル142から検索され、検索されたレコードがRAM13に読み出される(ステップS601)。ここで、本実施形態において、戻し処理に使用される仕訳パターン情報は現金売上(仕訳コード1001)のレコードに一義的に決まるので、PLU番号を押下しなくても現金売上のレコードが読み出される。なお、PLU番号(ここでは0145)を押下する構成としてもよい。
次いで、逆仕訳処理が行われ、ステップS601で読み出されたレコードの借方関連の項目(借方科目コード、借方科目名称、借方補助科目、借方税区分)と貸方関連の項目(貸方科目コード、貸方科目名称、貸方補助科目、貸方税区分)の入れ替えが行われ、「摘要」に“返品”が追加される(ステップS602)。
次いで、図10のステップS25〜S31で登録された商品の返品合計金額及び消費税が算出される(ステップS603)。
次いでRAM13の「借方税込金額」、「貸方税込金額」の項目に返金合計金額が代入される。また、「借方消費税」「貸方消費税」の項目にステップS603で算出された消費税がそれぞれ代入される(ステップS604)。
次いで、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得され、RAM13に記憶される(ステップS605)。また、計時部18から現在日付、時刻が取得され、RAM13に記憶される(ステップS606)。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが追加され、RAM13に読み出されている仕訳パターン情報のレコードに基づいて計上仕訳データが作成される(ステップS607)。具体的には、計上仕訳データファイル143に追加されたレコードの各データ項目に、ステップS601で読み出された仕訳パターン情報のレコード(代入された金額、消費税も含む)の対応する項目のデータや、ステップS605〜S606で取得されたデータが書き込まれて記憶される。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、計上仕訳データファイル143に追加されたレコード(計上仕訳データ)に基づいて、印刷部16によりレシートが印刷される(ステップS608)。そして、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS609)、売上仕訳処理(パターン4)は終了する。
図23は、上記売上仕訳処理(パターン4)が終了するまでのオペレータの操作手順及び売上仕訳処理(パターン4)によって出力されるレシートの一例を示した図である。図23では、メニューB(700円)とメニューH(500円)の注文が取り消され、返金が行われた場合のオペレータの操作手順およびレシートを図示している。オペレータは、まず、モードスイッチ124を戻しモードに設定し、返品対象商品(メニューB、メニューH)に対応するPLU番号002、008を押下する(図10のステップS27)。次いで、商品登録が完了したことを示す小計キー119を押下する(図10のステップS31)。次いで、現金預金キー118を押下する(図10のステップS32)。そうすると、図22の売上仕訳処理(パターン4)が自動的に実行され、図23に示すレシートが発行される(図22のステップS608)。
このように、売上データ処理装置1においては、オペレータが従来までの一般的な返金動作と同様の操作、即ち、戻しモードへの移行、返品対象のPLU番号の入力、取引区分の入力の操作を行うだけで、売上データ処理装置1で行われた返金についての仕訳が自動的に実行される。
図10に戻り、ステップS24において、モードスイッチ124が戻しモードに設定されていないと判断されると(ステップS24;NO)、処理はステップS1に戻る。
次に、1日の店舗業務が終了した閉店後に、売上データ処理装置1において実行される精算処理について説明する。
図24は、精算処理を示すフローチャートである。精算処理は、モードスイッチ124が精算モードに設定され、登録確認キー120が押下された際に、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、計時部18から現在日付が取得され、RAM13に格納される(ステップS801)。
次いで、仕訳パターン情報ファイル142から先頭のレコードがRAM13に読み出される(ステップS802)。次いで、読み出されたレコードの「仕訳区分」=“5;精算”であるか否かが判断される(ステップS803)。読み出されたレコードの「仕訳区分」=“5;精算”でないと判断されると(ステップS803;NO)、処理はステップS812に移行する。
一方、ステップS802において読み出されたレコードの「仕訳区分」=“5;精算”であると判断されると(ステップS803;YES)、読み出されたレコードの「当月起票」と「処理日」が取得される(ステップS804)。取得された「当月起票」が“未”ではないか又は現在日付≧「処理日」ではない場合(ステップS805;NO、ステップS806;NO)、処理はステップS812へ移行する。
ステップS804において取得された「当月起票」が“未”であり、かつステップS801で取得された現在日付≧処理日である場合(ステップS805;YES、ステップS806;YES)、ステップS802で読み出されたレコードの「税込金額」、「消費税」、「借方科目コード」、「借方科目名称」、「貸方科目コード」、「貸方科目名称」、「摘要」の各項目のデータが取得され、RAM13に記憶される(ステップS807)。また、計時部18から現在日付、時刻が取得され、RAM13に記憶されるとともに、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得され、RAM13に記憶される(ステップS808)。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが追加され、ステップS802で読み出された仕訳パターン情報のレコードに基づいて計上仕訳データが作成される(ステップS809)。具体的には、計上仕訳データファイル143に追加されたレコードの各データ項目に、ステップS802で読み出された仕訳パターン情報のレコードの対応する項目のデータや、ステップS808で取得されたデータが書き込まれて記憶される。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、ステップS807及びS808においてRAM13に記憶されたデータに基づいて「口座引落し自動仕訳控え」が作成され、印刷部16により印刷出力される(ステップS810)。そして、ステップS802で読み出されたレコードの「当月起票」に“済”が記憶されるとともに、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS811)、処理はステップS812に移行する。
図25A、図25Bは、ステップS810において印刷部16により印刷出力される「口座引落し自動仕訳控え」の例を示す図である。図25Aは、毎月預金口座から定額で引落される取引についての「口座引落し自動仕訳控え」である。図25Bは、毎月請求により指定日に預金口座から引落される取引についての「口座引落し自動仕訳控え」である。
図25A、図25Bに示す「口座引落し自動仕訳控え」は、仕訳パターン情報ファイル142に予め登録されている口座引落し取引について、上記ステップS809で自動的に仕訳が行われた場合に発行される、仕訳結果(作成された計上仕訳データの内容)が記載された口座引落仕訳伝票である。図25A、図25Bに示すように、「口座引落し自動仕訳控え」には、自動仕訳を行った日時、伝票番号、取引名(摘要)、引落金額、借方についての情報(借方科目コード、借方科目名称、借方税込金額)、貸方についての情報(貸方科目コード、貸方科目名称、貸方税込金額)等が記載される。
このように、売上データ処理装置1を経由しない口座引落し取引について、引落日に自動的に仕訳が行われ、口座引落仕訳伝票としての「口座引落し自動仕訳控え」が印刷出力されるので、引落日に手作業で口座引落し取引についての起票を行う必要がなくなり、利便性が向上する。また、精算時の集計の際に、口座引落しを加味した儲けを算出することが可能となる。
ステップS812においては、仕訳パターン情報ファイル142の次のレコードの読み出しが行われる(ステップS812)。次いで、次のレコードがファイルエンドであるか否かが判断される(ステップS813)。次のレコードがファイルエンドではないと判断されると(ステップS813;NO)、処理はステップS803に戻り、ファイルエンドになるまでステップS803〜S813の処理が実行される。次のレコードがファイルエンドであると判断されると(ステップS813;YES)、処理はステップS814に移行する。
ステップS814においては、精算時の集計処理が実行される(ステップS814)。
図26は、ステップS814において実行される精算時の集計処理を示すフローチャートである。精算時の集計処理は、CPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。
まず、計上仕訳データファイル143から先頭の1レコードがRAM13に読み出される(ステップS901)。
次いで、ステップS901において読み出されたレコードの「伝票日付」が当月であるか否かが判断される(ステプS902)。「伝票日付」が当月ではないと判断されると(ステップS902;NO)、処理はステップS913に移行する。「伝票日付」が当月であると判断されると(ステップS902;YES)、ステップS901で読み出されたレコードの「仕訳区分」、「引落区分」、「借方科目名」、「借方税込金額」、「貸方科目名」、「貸方税込金額」、「来客数」の各項目のデータが取得され、RAM13に記憶される(ステップS903)。また、記憶部14から集計ファイル147(図27参照)のデータが読み出される(ステップS904)。
図27は、集計ファイル147のデータ格納例を示す図である。図27に示すように、集計ファイル147には、「売上」については現金、売掛金、商品券の集計項目別に、「仕入」については現金、買掛金の集計項目別に、「経費」については現金、定額引落、口座引落の集計項目別に、「振替」についてはレジ現金、銀行預け、事業主貸借の集計項目別に、本日合計と当月累計を集計するための領域が設けられている。なお、各集計項目の「本日合計」のデータは、読み出し時にはクリアされた状態となっている(図24のステップS822参照)。
次いで、ステップS901において読み出されたレコードの「仕訳区分」=“1;売上”であるか否かが判断され、「仕訳区分」=“1;売上”であると判断されると(ステップS905;YES)、集計ファイル147の「売上」区分の、上記読み出されたレコードの「借方科目名」に対応する集計項目(現金、売掛金、又は商品券)の本日合計と当月累計の欄のそれぞれに、読み出されたレコードの「借方税込金額」が加算集計される。また、集計ファイル147の客数の集計項目に、当該レコードの「来客数」が加算集計される(ステップS906)。そして、処理はステップS913に移行する。
ステップS901において読み出されたレコードの「仕訳区分」=“1;売上”ではないと判断されると(ステップS905;NO)、読み出されたレコードの「仕訳区分」=“2;仕入”であるか否かが判断され、「仕訳区分」=“2;仕入”であると判断されると(ステップS907;YES)、集計ファイル147の「仕入」区分の、上記読み出されたレコードの「貸方科目名」に対応する集計項目(現金又は買掛金)の本日合計と当月累計の欄のそれぞれに、読み出されたレコードの「貸方税込金額」が加算集計される(ステップS908)。そして、処理はステップS913に移行する。
ステップS901において読み出されたレコードの「仕訳区分」=“2;仕入”ではないと判断されると(ステップS907;NO)、読み出されたレコードの「仕訳区分」=“3;経費”であるか否かが判断され、「仕訳区分」=“3;経費”であると判断されると(ステップS909;YES)、読み出されたレコードの「貸方科目名」が現金2(レジ)である場合は、集計ファイル147の「経費」区分の、集計項目=現金の本日合計と当月累計の欄のそれぞれに、読み出されたレコードの「貸方税込金額」が加算集計される。読み出されたレコードの「引落区分」=“定額”である場合は、集計項目=定額引落の本日合計と当月累計の欄のそれぞれに、読み出されたレコードの「貸方税込金額」が加算集計される。読み出されたレコードの「貸方科目名」が現金2(レジ)でなく、「引落区分」=“定額”でもない場合(即ち、請求書による引落である場合)は、集計項目=口座引落の本日合計と当月累計の欄のそれぞれに、読み出されたレコードの「貸方税込金額」が加算集計される(ステップS910)。そして、処理はステップS913に移行する。
ステップS901において読み出されたレコードの「仕訳区分」=“3;経費”ではないと判断されると(ステップS908;NO)、読み出されたレコードの「仕訳区分」=“4;振替”、「伝票日付」=現在日付、かつ、借方又は貸方の科目名が“現金2(レジ)”であるか否かが判断される(ステップS911)。読み出されたレコードの「仕訳区分」=“4;振替”、「伝票日付」=現在日付、かつ、借方又は貸方の科目名が“現金2(レジ)”ではないと判断されると(ステップS911;NO)、処理はステップS913に移行する。
一方、読み出されたレコードの「仕訳区分」=“4;振替”、「伝票日付」=現在日付、かつ、借方又は貸方の科目名が“現金2(レジ)”であると判断されると(ステップS911;YES)、読み出されたレコードにおける相手科目の科目名に応じて、相手科目の「税込金額」が、集計ファイル147の「振替」区分のレジ現金、銀行預け、事業主貸借の何れかの集計項目に加算又は減算処理される(ステップS912)。
具体的に、相手科目が事業主借である場合は、事業主貸借の集計項目の本日合計及び当日累計に相手科目の「税込金額」が加算される。相手科目が事業主貸である場合は、事業主貸借の集計項目の本日合計及び当日累計から相手科目の「税込金額」が減算される。相手科目が預金口座(借方)である場合は、銀行預けの集計項目の本日合計及び当日累計から相手科目の「税込金額」が減算される。相手科目が預金口座(貸方)である場合は、レジ入金の集計項目の本日合計及び当日累計に相手科目の「税込金額」が加算される。そして、処理はステップS913に移行する。
ステップS913においては、計上仕訳データファイル143の次のレコードの読み出しが行われ(ステップS913)、次のレコードがファイルエンドであるか否かが判断される(ステップS914)。次のレコードがファイルエンドではないと判断されると(ステップS914;NO)、処理はステップS902に戻り、ステップS903〜S913の処理が実行される。次のレコードがファイルエンドであると判断されると(ステップS914;YES)、精算時の集計処理は終了し、処理は図24のステップS815に移行する。
図24のステップS815においては、精算時の集計処理で作成された集計ファイル147の各集計項目の値に基づいて、下記の式により、下記項目(1)〜(6)の本日合計と当月累計が算出される(ステップS815)。
(1)売上計=現金+売掛金+商品券
(2)客単価=売上計÷客数
(3)仕入計=現金+買掛金
(4)経費計=現金+定期引落+口座引落
(5)粗利額=売上計−仕入計−経費計
(6)粗利率=粗利額÷売上計×100%
次いで、在高申告ファイル146から在高申告金額が読み出され、下記の式により、下記項目(7)〜(8)が算出される(ステップS816)。
(7)現金過不足=在高申告金額−(前日のレジ残高+本日の粗利額+レジ入金+銀行預け+事業主貸借)
(8)翌日繰越=在高申告金額
次いで、算出された現金過不足=0であるか否かが判断され、現金過不足=0であると判断されると(ステップS817;YES)、処理はステップS821に移行する。現金過不足=0ではないと判断されると(ステップS817;NO)、現金過不足が正の値(プラス)である場合は、借方を現金、貸方を現金過不足として仕訳処理が行われる。現金過不足が負の値(マイナス)である場合は、借方を現金過不足、貸方を現金として仕訳処理が行われる(ステップS818)。
具体的には、現金過不足が正の値である場合は、「借方科目名」を“現金2(レジ)”、「借方科目コード」を現金2(レジ)に対応する科目コード、「借方税込金額」及び「貸方税込金額」を現金過不足の金額、「貸方科目名」を“現金過不足”、「貸方科目コード」を現金過不足に対応する科目コード、「仕訳区分」=“4:振替”、「摘要」を“現金過不足処理”とした計上仕訳データが自動的に作成されてRAM13に記憶される。現金過不足が負の値(マイナス)である場合は、「借方科目名」を“現金過不足”、「借方科目コード」を現金過不足に対応する科目コード、「借方税込金額」及び「貸方税込金額」を現金過不足の金額、「貸方科目名」を“現金2(レジ)”、「貸方科目コード」を現金2に対応する科目コード、「仕訳区分」=“4:振替”、「摘要」を“現金過不足処理”とした計上仕訳データが自動的に作成されてRAM13に記憶される。また、計時部18から現在日付及び時刻が取得され、伝票連番記憶ファイル144からECRコード、伝票連番、伝票番号が取得されRAM13に記憶される。そして、計上仕訳データファイル143に新たなレコードが追加され、追加されたレコードの各データ項目に、RAM13に作成された計上仕訳データ、ECRコード、現在日時、伝票番号、伝票連番が書き込まれて記憶される。
計上仕訳データファイル143へのデータの書き込みが終了すると、「現金過不足の仕訳控え」が作成され、印刷部16により印刷出力される(ステップS819)。そして、伝票連番記憶ファイル144の伝票連番及び伝票番号が1インクリメントされ(ステップS820)、処理はステップS821に移行する。
図28は、ステップS819において印刷部16により印刷出力される「現金過不足の仕訳控え」の例を示す図である。図28に示す「現金過不足の仕訳控え」は、現金過不足の自動仕訳が行われた場合に発行される、仕訳結果(作成された計上仕訳データの内容)が記載されたレポートである。図28に示すように、「現金過不足の仕訳控え」には、自動仕訳を行った日時、伝票番号、貸方及び借方の科目名、金額等が記載される。
このように、本実施形態における売上データ処理装置1では、毎日の精算処理において、売上データ処理装置1のドロア17に実際に収納されている金銭額が上記(7)の式により算出した値と一致するか否かを判断し、一致しない場合には、現金過不足金額を現金過不足科目として計上した計上仕訳データを自動的に作成するので、毎営業日の売上データ処理装置1の実際の現金残高と、現金出納帳の現金残高を完璧に一致させることができ、税務調査に対する帳簿の信頼性を大幅に向上させることができる。
ステップS821においては、集計ファイル147の各集計項目の本日合計及び当月累計の集計結果、ステップS815〜S816において算出された項目(1)〜(8)の各項目の本日合計及び当月累計の集計結果を示す(即ち、本日の取引の集計結果を示す)「本日の商いレポート」が作成され、印刷部16により印刷出力される(ステップS821)。そして、集計ファイル147の「本日の合計」の欄がクリアされるとともに、「前日のレジ残高」の集計項目にステップS816で算出された翌日繰越額が書き込まれて記憶される(ステップS822)。そして、精算処理は終了する。
図29は、ステップS821において印刷部16により印刷出力される「本日の商いレポート」の一例を示す図である。図29に示すように、「本日の商いレポート」には、売上集計161、仕入集計162、経費集計163、収益集計164、振替集計165、在高申告166、現金過不足167、翌日繰越168等が記載されている。
売上集計161は、現金、クレジット、商品券、売上計、客数、客単価の各集計項目別に、本日合計と当月累計を集計した集計結果である。仕入集計162は、現金、買掛、仕入計の各集計項目別に、本日合計と当月累計を集計した集計結果である。経費集計163は、現金、定額引落、口座引落、経費計の各集計項目別に、本日合計と当月累計を集計した集計結果である。収益計164は粗利額、粗利率の各集計項目別に、本日合計と当月累計を集計した集計結果である。振替集計165は、レジ入金、銀行預け、事業主借の各集計項目別に、本日合計と当月累計を集計した集計結果である。在高申告166は、在高申告額である。現金過不足167は、売上データ処理装置1における現金の過不足を示す値である。翌日繰越168は、翌日に繰り越す金額である。
図10に示す仕訳処理及び精算処理では、売上データ処理装置1を経由しない口座引落し取引を含む取引について計上仕訳データが作成されており、この作成された計上仕訳データに基づいて図29に示す「本日の商いレポート」が作成されるので、売上データ処理装置1を経由しない口座引落し取引を加味した本日及び当月の儲け(収益)を店舗経営者が正確に把握することが可能となる。
次に、売上データ処理装置1において、上記仕訳処理及び精算処理により作成された計上仕訳データをサーバ装置2にアップロードする処理について説明する。
図30は、売上データ処理装置1からサーバ装置2に計上仕訳データをアップロードする際の処理を示すフローチャートである。図30に示す処理は、一日の店舗業務の終了時の精算処理後に開始される。図30に示す売上データ処理装置1側の処理は、売上データ処理装置1のCPU10と記憶部14に記憶されている処理プログラム145との協働により実行される。サーバ装置2側の処理は、サーバ装置2のCPU20と記憶部24に記憶されている処理プログラム244との協働により実行される。
まず、売上データ処理装置1において、通信部15によりサーバ装置2への通信接続が行われる(ステップU1)。サーバ装置2においては、通信部25により売上データ処理装置1からの通信接続要求が受け付けられる(ステップU2)。
次いで、売上データ処理装置1において、記憶部14に記憶されている認証用データが読み出され(ステップU3)、読み出された認証用データが通信部15によりサーバ装置2に送信される(ステップU4)。
サーバ装置2においては、通信部25により認証用データが受信されると(ステップU5)、受信された認証用データと認証設定ファイル241に記憶されている認証用データとの照合が行われる(ステップU6)。そして、照合結果に基づいて認証応答データが作成される(ステップU7)。照合の結果、認証用データとECRコード及び開設パスワードが一致するレコードが認証設定ファイル241に存在した場合、通信接続可能であることを示す認証応答データが作成される。認証用データとECRコード及び開設パスワードが一致するレコードが認証設定ファイル241に存在しなかった場合、通信接続不可であること示す認証応答データが作成される。作成された認証応答データは通信部25により接続要求元の売上データ処理装置1に送信される(ステップU8)。なお、受信された認証用データや照合結果、作成された認証応答データ等は、RAM23に保持される。
売上データ処理装置1においては、通信部15により認証応答データが受信されると(ステップU9)、受信された認証応答データに基づいて、通信接続可能であるか否かが判断される。通信接続が可能であると判断されると(ステップU10;接続可)、計上仕訳データファイル143から該当するデータ(例えば、「伝票日付」が本日の計上仕訳データ)が取得され(ステップU11)、取得された計上仕訳データが通信部15によりサーバ装置2に送信され(ステップU12)、処理はステップU17に移行する。一方、通信接続が不可能であると判断されると(ステップU10;接続不可)、エラー処理が実行され(ステップS16)、処理はステップU17に移行する。
ステップU17においては、通信部15によりサーバ装置2との通信が切断される(ステップU17)。そして、売上データ処理装置1側のアップロード処理は終了する。
サーバ装置2においては、売上データ処理装置1との通信接続が可能と判断され(ステップU13;接続可)、通信部25により計上仕訳データが受信されると(ステップU14)、受信された計上仕訳データが認証用データのECRコードと対応付けられて計上仕訳DB243に格納される(ステップU15)。そして、売上データ処理装置1からの通信の切断に応じて通信部25により通信が切断される(ステップU18)。また、RAM23に保持された情報が削除され(ステップU19)、サーバ装置2側の処理は終了する。
以上説明したように、売上データ処理装置1によれば、記憶部14は、口座引落しによる取引を含む取引項目及び当該取引項目の仕訳パターン情報を特定するための仕訳コードをPLU番号に対応付けて記憶するPLU設定ファイル141と、各取引項目の仕訳パターン情報及びその取引項目が口座引落しによる取引である場合の引落情報を仕訳コードに対応付けて記憶する仕訳パターン情報ファイル142とを記憶している。CPU10は、引落日が現在日付以前の引落情報をもつレコードを仕訳パターン情報ファイル142から検索し、該当するレコードが検索された場合は、その検索されたレコードの仕訳パターン情報に基づいて引落金額を仕訳した計上仕訳データを作成する。
従って、売上データ処理装置1を経由しない口座引落しによる取引についても売上データ処理装置で自動的に仕訳することが可能となる。また、口座引落しによる取引を加味した収益を算出し、店舗経営者に提供することも可能となる。口座引落しによる取引には、毎月定額で口座から引落される取引、毎月の請求により指定日に口座から引落される取引が含まれるので、毎月定額で口座から引き落される取引、或いは請求書により口座から引落される取引を売上データ処理装置1で自動的に仕訳することが可能となる。
また、仕訳パターン情報ファイル142に記憶されている引落日及び引落金額を入力部11により変更することができるので、引落日や引落金額が変更になった場合であっても、変更に応じた適切な仕訳処理を行うことが可能となる。
また、口座引落しによる取引についての計上仕訳データの作成後、作成された計上仕訳データに基づいて口座引落伝票としての「口座引落し自動仕訳控え」が印刷部16等の出力部から出力されるので、売上データ処理装置1を経由しない口座引落しによる取引について、引落日に手作業で起票を行う必要がなくなり、利便性が向上する。
また、精算時には、計上仕訳データファイル143に記憶されている、口座引落しによる取引を含む取引の計上仕訳データに基づいて、本日及び当月累計の収益を算出し、印刷部16等の出力部により出力するので、売上データ処理装置1を経由しない口座引落しによる取引を加味した正確な収益を店舗経営者に提供することが可能となる。
また、精算時に、入力部11により入力されたドロア17の金銭の金額と、本日作成された計上仕訳データに基づいて算出された現金残高を示す値とに過不足があるか否かを判断し、過不足がある場合に、当該過不足の金額を現金過不足項目として計上した計上仕訳データを作成し、計上仕訳データファイル143に記憶させるので、ドロア17に実際に収納されている金銭の額、即ち、現金残高と、計上仕訳データから集計される残高、即ち、現金出納帳の残高とを一致させることができる。
なお、上記実施形態における記述内容は、本発明に係る売上データ処理システム100の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態において示したPLU設定ファイル141等の項目は一例であり、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態においては、口座引落し自動仕訳控え、現金過不足の仕訳控え、本日の商いレポートは、印刷部16により印刷出力することとして説明したが、これらの電子データを通信部15によりサーバ装置2に出力する構成としてもよい。
その他、売上データ処理システム100を構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。