JP5525794B2 - 板状ワーク着脱方法及び加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、チャックテーブルに保持された半導体ウェーハ等の板状ワークを保持してチャックテーブルから離脱させる方法及びその方法が使用される加工装置に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウェーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイスを形成する。そして、半導体ウェーハをストリートに沿って切断することによりデバイスが形成された領域を分割して個々の半導体チップを製造している。また、サファイア基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体等が積層された光デバイスウエーハも、ストリートに沿って切断することにより個々の発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。上述したように分割されるウェーハは、ストリートに沿って切断する前に裏面を研削またはエッチングすることによって所定の厚さに形成される。近年、電気機器の軽量化、小型化を達成するためにウェーハの厚さを50μm以下に形成することが要求されている。
しかるに、研削やエッチングによってウェーハの厚さを50μm以下に形成すると、ウェーハが破損しやすくなり、ウェーハの搬送等の取り扱いが困難になるという問題がある。そこで、このような問題を解消するために、本出願人は、研削装置のチャックテーブルにおいてウェーハの表面側を保持し、ウェーハの裏面のうちデバイス領域の裏側のみを研削してデバイス領域部分の厚さを所定厚さに形成するとともに、その外周側については研削を行わずに当初の厚さを維持残存させて環状の補強部を形成することにより、剛性を有するウェーハを形成することができるウェーハの加工方法を提案し(特許文献1)、そのための搬送機構も提案している(特許文献2)。
特開2007−019461号公報 特開2007−258450号広報
しかし、デバイス領域の裏側の研削が終了した後、環状の補強部が形成された板状ワークを次の工程に搬送するには、特許文献2に示されているように板状ワークの外周縁を保持する必要がある。そして、そのためには、板状ワークをチャックテーブルの保持面から離反させる必要があるため、気体を保持面に供給することによって保持面から板状ワークを離反させていたが、気体によって板状ワークを離反させる場合は、板状ワークの被保持面全体に均一に浮力が働かず、場合によっては、板状ワークが破損したり、適切に搬送機構が板状ワークを保持できなかったりするという問題があった。このような問題は、研削装置以外の加工装置においても起こりうる。
本発明は、これらの事実に鑑みて成されたものであって、その主な技術的課題は、板状ワークを破損させることなく、板状ワークの被保持面を適切にチャックテーブルの保持面から離反させることができるようにすることにある。
第一の発明は、ポーラス部材で形成され板状ワークを負圧によって保持する保持面を有するチャックテーブルと、チャックテーブルに保持された板状ワークを加工する加工機構と、チャックテーブルに対する板状ワークの搬入及び搬出を行う搬送機構と、保持面に液体を供給する液体源と、保持面に気体を供給する気体源と、保持面と液体源とを連通させる液体連通路と、液体連通路に配設された液体弁と、保持面と気体源とを連通させる気体連通路と、気体連通路に配設された気体弁とを有し、搬送機構は、板状ワークの外周縁を保持する少なくとも3個の保持部材と、保持部材を該板状ワークの外周縁に対して水平方向に移動可能に支持する支持プレートと、支持プレートに設けられ該保持部材よりも下方に突出し板状ワークの水平方向の移動を規制する少なくとも3個の水平方向移動規制ピンと、保持部材を支持した支持プレートを鉛直方向に移動させる垂直方向駆動部とを有する加工装置によって、チャックテーブルの保持面に保持された板状ワークを保持面から離脱させる板状ワーク離脱方法に関し、以下の工程を具備する。
(1)少なくとも3個の水平方向移動規制ピンを保持面に保持された板状ワークの周囲に位置付ける水平方向移動規制ピン位置付け工程、
(2)液体弁を開放し液体源から保持面に液体を供給することによって保持面から染み出す液体で板状ワークを保持面から浮上させて離反させる離反工程、
(3)気体弁を開放し気体源から保持面に気体を供給することによって液体の表面張力を緩和する表面張力緩和工程、
(4)保持部材を板状ワークの外周縁へ向けて移動させて板状ワークの外周縁を保持する保持工程、
(5)該気体弁及び該液体弁を開放して該液体及び該気体を流通させたまま、板状ワークを保持した保持部を支持した支持プレートを上方に移動させて板状ワークを保持面から離脱させる離脱工程。
また、第二の発明は、上記の板状ワーク離脱方法を実施するのに好適であり、その方法を確実に遂行するために、液体弁を開放して保持面から染み出す液体で板状ワークを浮上させて保持面から離反させ、気体弁を開放して保持面に気体を供給することによって液体の表面張力を緩和する制御機能を有する制御手段を含み、制御手段によって気体弁及び液体弁を開放して液体及び気体を流通させたまま、保持部材で板状ワークの外周縁を保持し、支持プレートを上方に移動させて、板状ワークを保持面から離脱させる加工装置に関するものである。
本発明に係る板状ワーク離脱方法では、離反工程において、液体弁の開放による保持面からの液体の染み出しにより板状ワーク全体をほぼ均一な力で持ち上げることができる。そして、その状態で板状ワークの外周縁部を保持し、気体弁の開放により液体の中に気体を供給することで液体の表面張力を緩和した状態を維持したまま板状ワークを持ち上げて保持面から離脱させるため、板状ワークを破損させずに、確実に保持面から搬出することができる。
また、本発明に係る加工装置は、制御手段の制御によって液体の染み出しによる板状ワークの持ち上げ及び液体の表面張力の緩和を確実に遂行し、保持部材で板状ワークの外周縁を保持し、板状ワークをチャックテーブルの保持面から離脱させることができる。
加工装置の一例を示す斜視図である。 搬送機構を構成する保持機構の一例を示す斜視図である。 同保持機構を示す分解斜視図である。 保持機構を構成する支持プレート及び回動プレートを模式的に示す平面図であり、(a)は回動プレートの回動前の状態を示し、(b)は回動プレートが回動した状態を示す。 板状ワークの一例を示す断面図である。 板状ワークの上方に保持機構が位置する状態を略示的に示す断面図である。 水平方向移動規制ピン位置付け工程及び離反工程の状態を略示的に示す断面図である。 保持工程の状態を略示的に示す断面図である。 表面張力緩和工程の状態を略示的に示す断面図である。 離脱工程の状態を略示的に示す断面図である。
図1に示す研削装置1は、チャックテーブル2に保持された板状ワークを研削加工する装置であり、チャックテーブル2に対する板状ワークの着脱が行われる領域である着脱域と、チャックテーブル2に保持された板状ワークの研削加工がおこなれる領域である研削域とから構成される。
チャックテーブル2は、無数の気孔を有するポーラス部材で形成され板状ワークを負圧によって保持する保持面200と、保持面200を下方及び周囲から支持する枠体201とから構成されている。保持面200と枠体201の上面とは面一となっている。チャックテーブル2は、基台202によって回転可能に支持されており、基台202の前後方向の側部には、伸縮自在な蛇腹203が連結されている。チャックテーブル2は、蛇腹203の伸縮を伴って、着脱域と研削域との間を水平方向に移動する構成となっている。
保持面20は、液体連通路204を介して液体源205に連通しているとともに、気体連通路206を介して気体源207に連通している。液体連通路204には液体弁208が配設されており、液体の流通量を調整し、その液体を保持面200から染み出させることができる。また、気体連通路206には気体弁209が配設されており、気体の流通量を調整し、その気体を保持面200から吹き出させることができる。液体弁208及び気体弁209は、制御手段210によって制御される。液体源205には、例えば純水が蓄えられ、気体源207には、例えば空気が蓄えられている。
研削域には、チャックテーブル2に保持された板状ワークを研削加工する加工機構3を備えている。加工機構3は、鉛直方向の軸心を有するスピンドル30と、ホイールマウント31を介してスピンドル30に固定された研削ホイール32と、スピンドル30を回転駆動するサーボモータ33とを備えている。研削ホイール32の下部には研削砥石34が円弧状に固着されており、サーボモータ33に駆動されてスピンドル30が回転するのにともない、研削砥石34も回転する構成となっている。
加工機構3は、送り機構4によって駆動されて昇降する。送り機構4は、鉛直方向の軸心を有するボールスクリュー40と、ボールスクリュー40と平行に配設された一対のガイドレール41と、ボールスクリュー40を回動させるパルスモータ42と、ボールスクリュー40に螺合するナット(図示せず)を内部に有するとともに側部がガイドレール41に摺接する摺動部43とを備えており、パルスモータ42によって駆動されてボールスクリュー40が回動するのにともない摺動部43がガイドレール41に案内されて昇降する構成となっている。摺動部43に固定された支持部44は、加工機構3を支持しているため、摺動部43の昇降により加工機構3も昇降する構成となっている。
着脱域には、研削前の板状ワークを収容する第一のカセット5aと、研削後の板状ワークを収容する第二のカセット5bとが載置されている。第一のカセット5a及び第二のカセット5bの近傍には、研削前の板状ワークを第一のカセット5aから取り出す機能及び第二のカセット5bに研削後の板状ワークを収容する機能を有する搬出入機構6が配設されている。搬出入機構6は、板状ワークを保持する保持部60と、先端に保持部60が連結され回動及び屈曲可能なアーム部61とを備えている。
搬出入機構6の近傍には、研削前の板状ワークの中心位置の位置合わせを行う中心合わせ手段7と、研削後の板状ワークの洗浄を行う洗浄手段8とが配設されている。中心合わせ手段7は、研削対象の板状ワークが載置される載置台70と、載置台70から上方に突出した状態で円弧状に配置され互いに近づく方向に移動可能な複数の突起部71とを備えている。一方、洗浄手段8は、板状ワークを保持して回転可能な保持テーブル80と、洗浄液及びエアーを噴出するノズル(図示せず)とを備えている。
中心合わせ手段7の近傍には、中心合わせされた研削前の板状ワークを中心合わせ手段7から搬出してチャックテーブル2に搬入する第一の搬送機構9が配設されている。第一の搬送機構9は、板状ワークの被研削面を吸着保持する吸着板90と、吸着板90が先端部に取り付けられ水平方向に回動可能であるとともに昇降可能なアーム部91とを有している。
洗浄手段8の近傍には、研削後の板状ワークをチャックテーブル2から搬出して洗浄手段8に搬入する第二の搬送機構10が配設されている。第二の搬送機構10は、昇降及び旋回可能なアーム部11と、アーム部11の先端に取り付けられた保持機構12とを有している。
図2に示すように、保持機構12は、板状ワークの外周縁に係合して板状ワークを保持する少なくとも3個の保持部材13と、保持部材13を板状ワークの外周縁に対して水平方向に移動可能に支持する支持プレート14と、支持プレート14の上面側において支持プレート14に対して所定範囲回動可能に配設された回動プレート15と、アーム部11の先端の取り付けられ支持プレート14に対して傾斜可能に連結された取り付け板16と、支持プレート14を鉛直方向に移動させる垂直方向駆動部17とを有している。
図3に示すように、保持部材13は、フッ素系樹脂等の摩擦抵抗の小さい合成樹脂によって形成され係合凹部130aを備えた係合部材130と、係合部材130から上方に立設された円柱状の被支持部131とから構成され、被支持部131の内周面には、ボルトを螺合させる雌ねじ穴131aが形成されている。
支持プレート14には、保持部材13の個数及び位置に対応して、径方向に長く表裏面を貫通する長孔140が形成されている。長孔140は、保持部材13の被支持部131を長孔140の長手方向に移動自在に支持するもので、長孔140の幅は、被支持部131の直径よりわずかに大きく形成されている。
支持プレート14の下面からは、保持対象の板状ワークの水平方向の移動を規制する少なくとも3個の長さが等しい水平方向移動規制ピン18が下方に突出して形成されており、その下端は保持部材13より下方に位置している。支持プレート14の上面からは、3本の複数の支持柱19が立設されている。支持柱19の上端には雌ねじ穴19aが形成されている。それぞれの支持柱19には、コイルバネ190が挿嵌されている。一方、支持プレート14の中心部上面には、大径部20a及び小径部20bを有する段つきナット20が取り付けられている。
回動プレート15は、段突きナット20の小径部20bに嵌合する内径を有する中心孔150と、周方向に長く形成され表裏面を貫通する3個の長孔151と、所定間隔をおいて外周方向に突出形成された3個のアーム部152とを有している。それぞれのアーム部152の先端には、枢軸153によってアーム部152に対して回動可能にリンク154が連結されている。リンク154には、表裏面を貫通する貫通孔154aが形成されている。3個のアーム部152のうちの1つから周方向に突出した位置には、上方に突出する連結突起155が形成されている。
支持プレート14の上面側には、ピストンロッド21を出没させるエアシリンダ22が配設されており、ピストンロッド21の先端部には、回動プレート15においてリング状に形成された連結突起155と係合する連結係合部21aが形成されている。
また、図2に示したように、ボルト23を図3に示した貫通孔154a、スペーサ24及び長孔140に挿通し、係合部材13の雌ねじ穴131aに螺合させると、枢軸153を中心としてリンク154が回動することにより回動プレート15が支持プレート14に対して所定範囲回動可能となった状態で、支持プレート14と回動プレート15とが連結される。段つきナット20にはボルト26を螺合させ、回動プレート15の抜けを防止する。また、アーム部152から側方に突出した位置に設けられた連結突起155をピストンロッド21の先端の連結係合部21aに係合させると、エアシリンダ22によってピストンロッド21が図2における矢印A方向に駆動されることにより、回動プレート15が矢印B方向に回動可能となる。そして、回動プレート15が矢印B方向に回動すると、それにともないリンク154が矢印C方向に動くため、リンク154に連結された保持部材13が矢印D方向、すなわち支持プレート14の中心に向かう方向に移動する。この動きを図4を参照して説明すると、初期状態では、図4(a)に示すように、3個のアーム部152がリンク154と一直線上にある。そして、図4(b)に示すように、エアシリンダ22によって駆動されて回動プレート15が矢印B方向に回動すると、アーム部152とリンク154とが一直線上でなくなり、C方向に向きを変えたリンク154が保持部材13を支持プレート14の中心に向かう方向に引っぱり、これによって保持部材13が長孔140に沿って互いが近づく方向(D方向)に移動する。このように、エアシリンダ22及びピストンロッド21並びに回動プレート15は、3つの係合部材13を、互いが近づく方向に移動させる駆動手段として機能する。
さらに、図3に示すように、取り付け板16においては、支持プレート14の上面から立設された3本の支持柱19に対応する位置に3つの貫通孔160が配設されており、これら貫通孔160に挿通するボルト25を支持柱19に形成された雌ねじ穴19aに螺合させることにより、取り付け板16に支持プレート14が固定される。
次に、図1に示した研削装置1を用いて板状ワークを研削する場合における装置の動作について説明する。研削対象の板状ワークは特に限定はされないが、例えばシリコンウェーハやGaAs等の半導体ウェーハ、セラミック、ガラス、サファイア(Al2O3)系の無機材料基板、板状金属や樹脂の延性材料、さらには、ミクロンオーダーからサブミクロンオーダーの平坦度(TTV:total thickness variation:ワーク被研削面を基準面として厚み方向に測定した高さのワーク被研削面の全面における最大値と最小値の差)が要求される各種加工材料が挙げられる。
最初に、図1に示した搬出入機構6の保持部60が第一のカセット5aに進入し、研削しようとする板状ワークを吸着して第一のカセット5aから搬出し、中心合わせ手段7の載置台70に載置して吸着を解除する。そして、突起部71が互いに近づく方向に移動することにより、板状ワークの中心位置が一定の位置に位置合わせされる。
次に、第一の搬送機構9を構成するアーム部91の旋回および下降により中心合わせされた板状ワークを吸着板90が吸着し、吸着後にアーム部91が上昇してから旋回することにより、着脱域に位置するチャックテーブル2の上方に板状ワークを移動させる。そして、そこで板状ワークを下降させて吸着板90による吸着を解除することにより、チャックテーブル2によって板状ワークが保持される。このとき、研削される面である被研削面が上を向いて露出し、その裏面である被保持面がチャックテーブル2によって保持された状態となる。
チャックテーブル2によって保持された板状ワークは、水平方向に移動して研削域に進入し、加工機構3の直下に位置付けされる。そして、チャックテーブル2が自転することにより板状ワークを回転させるとともに、研削ホイール32を回転させた状態で送り機構4によって駆動されて加工機構3が下降し、回転する研削砥石34が回転する板状ワークの被研削面に接触して研削が行われ、板状ワークが所望の厚さに形成される。このとき、図5に示すように、板状ワークWの裏面W2のうち、周縁部の製品化されるチップが存在しない領域である余剰領域を研削せず、製品化されるチップが存在する領域であるデバイス領域のみを研削すると、余剰領域については当初の厚さが維持されて補強部W3が形成される。補強部W3が形成された板状ワークWは、補強部W3のない板状ワークと比較して、その後の搬送等の取り扱いが容易となる。なお、図5においては図示していないが、研削時には、板状ワークWの表面W1に保護テープが貼着される。
こうして研削が終了すると、研削後の板状ワークWを保持したチャックテーブル2が着脱域に戻る。そして、板状ワークWは、第二の搬送手段10によってチャックテーブル2から搬出され、洗浄手段8に搬送される。以下では、そのプロセスについて図6〜図10を参照して説明する。
図6に示すように、チャックテーブル2から研削後の板状ワークWを第二の搬送手段10によって搬出しようとするときは、図1に示した制御手段210による制御により、最初に液体弁208及び気体弁209をともに閉状態とする。また、第二の搬送手段10を構成する保持機構12を板状ワークWの直上に位置させる。なお、図6〜10においては図示していないが、チャックテーブル2の保持面200は、弁を通じて吸引源にも連通しているが、板状ワークを搬出するときは、当該弁を閉状態として吸引源と連通しない状態としている。また、部品の組み付け誤差などに起因して、図6に示すように保持機構12が全体として傾いていることもある。
次に、図7に示すように、保持機構12を下降させることにより、支持プレート14から下方に突出した水平方向移動規制ピン18を板状ワークWの周囲、例えばチャックテーブル2の枠体201の上面に当接させる。図7においては1つの水平方向移動規制ピン18のみが図示されているが、実際には3つの水平方向移動規制ピン18が枠体201に当接する。水平方向移動規制ピン18は、すべて長さが等しいため、3つの水平方向移動規制ピン18が枠体201に当接すると、その基部である支持プレート14は、チャックテーブル2の上面に対して平行となり、後の板状ワークWの保持に支障が生じない(水平方向移動規制ピン位置付け工程)。
また、図7に示すように、制御手段210による制御によって液体弁208を開放し、矢印E方向に液体を流通させ、液体源205から保持面200に液体を供給することにより、保持面200から染み出す液体によって液体層27を形成し、板状ワークWを保持面200から浮上させ離反させる。液体を用いることで、板状ワーク全体をほぼ均一な力で持ち上げることができ、液体層27によって板状ワークWが浮上しても、液体の表面張力によって、板状ワークWの位置が大幅にずれたりすることはない(離反工程)。かりにずれたとしても、その動きは、3つの水平方向移動規制ピン18によって一定範囲内に規制され、後の保持に悪影響を与えることはない。
なお、保持面200から液体を染み出させるのではなく、気体弁209を開放して気体源207から保持面200に気体を供給することにより、保持面200から噴き出る気体によって板状ワークWを浮上させて保持面200から離反させることも可能ではあるが、気体の圧力により板状ワークWが破損するおそれがある。また、気体と液体のニ流体を保持面200から吹き上げて板状ワークを離脱する場合も、衝撃で板状ワークが破損するおそれがある。したがって、そのような不都合を回避するために、液体のみを用いる。
次に、図8に示すように、液体弁208を開放して矢印E方向に液体を流した状態のまま、保持部材13を板状ワークWの外周縁へ向けて、換言すると、板状ワークWの中心に近づく方向へ移動させることにより、係合部材130の側部の係合凹部130aを板状ワークWの側面に当接させる。図8においては保持部材13を1つのみ図示しているが、実際には3つの保持部材13の係合凹部130aがそれぞれ板状ワークWに側面に当接し、3つの係合部材130で板状ワークWを挟み込んで保持する(保持工程)。係合部材130は、板状ワークWの外周縁を保持するため、デバイスに接触することがない。したがって、補強部W3が形成されたタイプの板状ワークWに限らず、研削後に研削面に何らかのデバイスを形成するために、研削面との接触を避ける必要があるタイプの板状ワークを保持するのにも適している。
液体層27の上にある板状ワークWを3つの係合部材130で挟み込んで保持した後に、そのままの状態で保持機構12を上昇させて板状ワークWを持ち上げようとすると、液体層27の表面張力により板状ワークWを液体層27から剥がせないことがある。そこで、液体弁208も開放したままの状態で、図9に示すように、制御手段210による制御の下でさらに気体弁207を開放することにより、矢印F方向に気体を流通させ、気体源207から保持面210に気体を供給することによって液体層27に気泡を生じさせて表面張力を緩和する(表面張力緩和工程)。
次に、気体弁207及び液体弁208を開放して矢印E方向及びF方向に液体及び気体を流通させたまま、図10に示すように、支持プレート14を含む保持機構12を上方に移動させる。そうすると、板状ワークWが保持面200及び液体層27から離脱し、板状ワークWが上昇する(離脱工程)。このように、液体の染み出しにより液体層27を形成して板状ワークWを浮上させ、さらに、液体層27に気体を供給して気体を含ませることにより、液体層27の表面張力を弱めた状態で板状ワークを持ち上げるため、板状ワークWを破損させることなく確実にチャックテーブル2から搬出することができる。
なお、上記図6〜図10に基づく例においては、離反工程→保持工程→表面張力緩和工程→離脱工程という順序としたが、保持工程と表面張力緩和工程とは順序が前後してもよい。また、保持工程と表面張力緩和工程とを同時に行ってもよい。
上記のようにして板状ワークWがチャックテーブル2から搬出されると、図1に示したアーム部11の旋回により洗浄手段8に搬送され、保持テーブル80に載置される。そして、保持部材13を互いが遠ざかる方向に移動させることにより保持状態を解除し、その後、洗浄及び乾燥が行われ、搬出入機構6によって板状ワークWが第二のカセット5bに搬入される。
上記説明では、加工装置として研削装置を例に挙げて説明したが、例えばチャックテーブルに保持された板状ワークに回転する切削ブレードを作用させて切削を行う切削装置においても同様の構成及び方法をとりうる。
1:研削装置
2:チャックテーブル
200:保持面 201:枠体 202:基台 203:蛇腹
204:液体連通路 205:液体源 206:連通路
207:気体源 208:液体弁 209:気体弁 210:制御手段
3:加工機構
30:スピンドル 31:ホイールマウント 32:研削ホイール 33:サーボモータ
34:研削砥石
4:送り機構
40:ボールスクリュー 41:ガイドレール 42:パルスモータ 43:摺動部
44:支持部
5a:第一のカセット 5b:第二のカセット
6:搬出入機構 60:保持部 61:アーム部
7:中心合わせ手段 70:載置台 71:突起部
8:洗浄手段 80:保持テーブル
9:第一の搬送機構 90:吸着板 91:アーム部
10:第二の搬送機構
11:アーム部
12:保持機構
13:保持部材
130:係合部材 131:被保持部 131a:雌ねじ穴
14:支持プレート 140:長孔
15:回動プレート
150:中心孔 151:長孔 152:アーム部 153:枢軸
154:リンク 154a:貫通孔 155:連結突起
16:取り付け板 160:貫通孔
17:垂直方向駆動部
18:水平方向移動規制ピン
19:支持柱 19a:雌ねじ穴 190:コイルバネ
20:段つきナット 20a:大径部 20b:小径部
21:ピストンロッド 21a:連結係合部 22:エアシリンダ
23:ボルト 24:スペーサ 25:ボルト 26:ボルト
27:液体層

Claims (2)

  1. ポーラス部材で形成され板状ワークを負圧によって保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された板状ワークを加工する加工機構と、該チャックテーブルに対する板状ワークの搬入及び搬出を行う搬送機構と、該保持面に液体を供給する液体源と、該保持面に気体を供給する気体源と、該保持面と該液体源とを連通させる液体連通路と、該液体連通路に配設された液体弁と、該保持面と該気体源とを連通させる気体連通路と、該気体連通路に配設された気体弁とを有し、
    該搬送機構は、板状ワークの外周縁を保持する少なくとも3個の保持部材と、該保持部材を該板状ワークの外周縁に対して水平方向に移動可能に支持する支持プレートと、該支持プレートに設けられ該保持部材よりも下方に突出し該板状ワークの水平方向の移動を規制する少なくとも3個の水平方向移動規制ピンと、該保持部材を支持した該支持プレートを鉛直方向に移動させる垂直方向駆動部と、を有する加工装置によって、該チャックテーブルの該保持面に保持された板状ワークを該保持面から離脱させる板状ワーク離脱方法であって、
    少なくとも3個の該水平方向移動規制ピンを該保持面に保持された板状ワークの周囲に位置付ける水平方向移動規制ピン位置付け工程と、
    該液体弁を開放し該液体源から該保持面に液体を供給することによって該保持面から染み出す液体で板状ワークを該保持面から浮上させて離反させる離反工程と、
    該気体弁を開放し該気体源から該保持面に気体を供給することによって液体の表面張力を緩和する表面張力緩和工程と、
    該保持部材を板状ワークの外周縁へ向けて移動させて板状ワークの外周縁を保持する保持工程と、
    該気体弁及び該液体弁を開放して該液体及び該気体を流通させたまま、板状ワークを保持した該保持部を支持した該支持プレートを上方に移動させて板状ワークを該保持面から離脱させる離脱工程と、
    を含む板状ワーク離脱方法。
  2. ポーラス部材で形成され板状ワークを負圧によって保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された板状ワークを加工する加工機構と、該チャックテーブルへ板状ワークを搬入搬出する搬送機構と、該保持面に液体を供給する液体源と、該保持面に気体を供給する気体源と、該保持面と該液体源とを連通させる液体連通路と、該液体連通路に配設された液体弁と、該保持面と該気体源とを連通させる気体連通路と、該気体連通路に配設された気体弁と、該液体弁と該気体弁とを制御する制御手段とを有し、
    該搬送機構は、板状ワークの外周縁を保持する少なくとも3個の保持部材と、該保持部材を該板状ワークの外周縁に対して水平方向に移動可能に支持する支持プレートと、該支持プレートに設けられ該保持部材よりも下方に突出し該板状ワークの水平方向の移動を規制する少なくとも3個の水平方向移動規制ピンと、該保持部材を支持した該支持プレートを鉛直方向に移動させる垂直方向駆動部と、を有し、
    該制御手段は、該液体弁を開放して該保持面から染み出す液体で板状ワークを浮上させて該保持面から離反させ、該気体弁を開放して該保持面に気体を供給することによって液体の表面張力を緩和する制御機能を有し、
    該制御手段によって該気体弁及び該液体弁を開放して該液体及び該気体を流通させたまま、該保持部材で該板状ワークの外周縁を保持し、該支持プレートを上方に移動させて、該板状ワークを該保持面から離脱させる
    加工装置。
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