JP5525693B2 - 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム - Google Patents

超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム Download PDF

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Description

この発明は、超音波によって被検体内を走査することで超音波画像を取得する超音波診断装置に関する。また、超音波診断装置による超音波の走査を制御する制御プログラムに関する。
超音波診断装置を用いて、血管の狭窄に対する診断が行われている。超音波診断装置を用いた血管狭窄に対する診断では、被検体の体表上において超音波プローブを手動によって移動させながら診断対象を走査し、その走査によって取得された超音波画像に基づいて血管狭窄の疑いがある部位を特定する。血管狭窄の疑いがある部位が発見された場合、その部位を精査するために、その部位を再度、超音波で走査することで血管狭窄の疑いがある部位の詳細な超音波画像を取得する。そして、その超音波画像に基づいて血管壁の厚さ(IMT)などの値を求め、その値に基づいて狭窄の診断が行われている(例えば特許文献1及び特許文献2)。また、超音波診断装置によってドプラースキャンを行なうことで血流速度などの血流情報を取得し、その血流情報に基づいて狭窄の診断が行われている。いずれにしても、関心部位における超音波画像の取得と、各種の計測とを含む複数のステップを経て、血管狭窄の診断が行われている。
しかしながら、手動で超音波プローブを移動させながら診断対象を超音波で走査しているため、改めて精査するときには、血管狭窄の疑いがある部位の超音波画像が得られる場所に、手動によって超音波プローブを設置する必要があった。すなわち、精査用の撮影を行うときには、初回の撮影と同じ箇所の画像を得るために、手動によって超音波プローブの位置決めを行う必要があった。また、精査用の撮影を行うときに、精査用の撮影の条件を術者が設定し、精査用の撮影によって取得された超音波画像に基づいて、各種の計測を行っていた。
以上のように、精査用の撮影を改めて行うときには、手動による超音波プローブの位置合わせと、精査用の撮影条件の設定とを操作者が行う必要があり、さらに、撮影後において各種の計測を行っていたため、一箇所の検査に要する時間が増大し、検査時間が長くなる問題があった。血管狭窄の疑いがある部位が複数ある場合、それぞれの部位において、超音波プローブの位置合わせ、精査用の撮影条件の設定、及び各種の計測を行う必要があるため、その分、検査時間が長くなり、検査効率が悪化する問題があった。
特開2005−268号公報 特開平11−318896号公報
この発明は上記の問題点を解決するものであり、狭窄の候補となる部位を検出して、その狭窄候補の画像を取得することが可能な超音波診断装置、及びその超音波診断装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、超音波で被検体における第1走査領域を走査することで前記第1走査領域におけるボリュームデータを取得する第1スキャン手段と、前記第1走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第1データを抽出する血管領域抽出手段と、前記第1データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、前記血管に直交する直交断面を設定する設定手段と、前記第1データに基づいて、各直交断面における前記血管の内腔の面積を求め、さらに、前記各直交断面における前記血管の外周の長さを求める算出手段と、前記血管の外周の長さと前記血管の内腔の面積との比を前記直交断面ごとに求める割合算出手段と、前記各直交断面における前記比に基づいて、前記狭窄候補の位置を特定する狭窄判定手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置である。
また、請求項2に記載の発明は、超音波で被検体における第1走査領域を走査することで前記第1走査領域におけるボリュームデータを取得する第1スキャン手段と、前記第1走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第1データを抽出する血管領域抽出手段と、前記第1データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、所定の大きさを有して前記血管に直交する3次元領域の位置を設定する設定手段と、前記第1データに基づいて、各3次元領域における前記血管の内腔の体積を求め、さらに、前記各直交断面における前記血管の外周の長さを求める算出手段と、前記血管の外周の長さと前記血管の内腔の体積との比を前記直交断面ごとに求める割合算出手段と、前記各直交断面における前記比に基づいて、前記狭窄候補の位置を特定する狭窄判定手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置である。
また、請求項13に記載の発明は、超音波によって被検体を走査するスキャン手段を有する超音波診断装置を制御するコンピュータに、第1走査領域を前記スキャン手段に走査させることで前記第1走査領域におけるボリュームデータを取得する第1スキャン機能と、前記第1走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第1データを抽出する血管領域抽出機能と、前記第1データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、前記血管に直交する複数の直交断面の位置を求める設定機能と、前記第1データに基づいて、各直交断面における前記血管の内腔の面積を求め、さらに、前記各直交断面における前記血管の外周の長さを求める算出機能と、前記血管の外周の長さと前記血管の内腔の面積との比を前記直交断面ごとに求める割合算出機能と、前記各直交断面における前記比に基づいて、前記狭窄候補の位置を特定する狭窄判定機能と、実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
また、請求項14に記載の発明は、超音波によって被検体を走査するスキャン手段を有する超音波診断装置を制御するコンピュータに、第1走査領域を前記スキャン手段に走査させることで前記第1走査領域におけるボリュームデータを取得する第1スキャン機能と、前記第1走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第1データを抽出する血管領域抽出機能と、前記第1データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、所定の大きさを有して前記血管に直交する3次元領域の位置を設定する設定機能と、前記第1データに基づいて、各3次元領域における前記血管の内腔の体積を求め、さらに、前記各3次元領域における前記血管の外周の長さを求める算出機能と、前記血管の外周の長さと前記血管の内腔の体積との比を前記3次元領域ごとに求める割合算出機能と、前記各3次元領域における前記比に基づいて、前記狭窄候補の位置を特定する狭窄判定機能と、を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
この発明によると、第1走査領域を走査することで取得されたボリュームデータに基づいて狭窄候補の位置を特定し、その狭窄候補を含み、第1走査領域よりも小さい第2走査領域を走査することで、狭窄候補が表された詳細な画像を得ることが可能となる。また、狭窄候補の検出と、その狭窄候補の走査とを一連の撮影で行うことが可能となるため、狭窄の検査に要する時間を削減して、検査効率の向上を図ることが可能となる。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置について図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置を示すブロック図である。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信部3、信号処理部4、画像記憶部5、解析部6、画像生成部18、表示制御部19、ユーザインターフェース(UI)20、及び制御部23を備えている。
超音波プローブ2には、超音波振動子が2次元的に配置された2次元アレイプローブが用いられる。この2次元アレイプローブは、3次元的に超音波を送信して反射波を受信することで、放射状に広がる形状の3次元データをエコー信号として受信する。また、2次元アレイプローブの代わりに、超音波振動子が走査方向に配列された1次元アレイプローブを超音波プローブ2に用いても良い。
送受信部3は送信部と受信部とを備え、超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させ、超音波プローブ2が受信したエコー信号を受信する。
送受信部3の送信部は、図示しないクロック発生回路と、送信遅延回路と、パルサ回路とを備えている。クロック発生回路は、超音波信号の送信タイミングや送信周波数を決めるクロック信号を発生する。送信遅延回路は、超音波の送信時に遅延を掛けて送信フォーカスを実施する回路である。パルサ回路は、各超音波振動子に対応した個別経路(チャンネル)の数分のパルサを内蔵し、遅延が掛けられた送信タイミングで駆動パルスを発生し、超音波プローブ2の各超音波振動子に振動エネルギーを供給するようになっている。
また、送受信部3の受信部は、図示しないプリアンプ回路と、A/D変換回路と、受信遅延回路と、加算回路とを備えている。プリアンプ回路は、超音波プローブ2の各超音波振動子から出力されるエコー信号を受信チャンネルごとに増幅する。A/D変換回路は、増幅されたエコー信号をA/D変換する。受信遅延回路は、A/D変換後のエコー信号に対して受信指向性を決定するために必要な遅延時間を与え、加算回路は、遅延時間が与えられたエコー信号を加算する。その加算により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
送受信部3はスキャン制御部24から出力されるスキャン制御信号に従って、超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させ、3次元の領域を走査する(ボリュームスキャン)。そのスキャン制御信号には、超音波による走査に関するスキャン条件が含まれている。スキャン条件には、例えば、3次元の走査領域を示す座標情報が含まれている。送受信部3は、スキャン制御部24から出力されたスキャン制御信号を受けると、そのスキャン制御信号に含まれる3次元の走査領域を示す座標情報に従って、その走査領域内を走査する。
信号処理部4は、Bモード処理部を備えている。Bモード処理部は、エコーの振幅情報の映像化を行い、エコー信号からBモード超音波ラスタデータを生成する。具体的には、Bモード処理部は、送受信部3から送られる信号に対してバンドパスフィルタ処理を行い、その後、出力信号の包絡線を検波し、検波されたデータに対して対数変換による圧縮処理を施す。また、信号処理部4は、ドプラ処理部を備えていても良い。ドプラ処理部は、例えば、送受信部3から送られる受信信号を位相検波することによりドプラ偏移周波数成分を取り出し、FFT処理を施すことで、血流速度を表すドプラ周波数分布を生成する。さらに、信号処理部4は、血流情報の映像化を行うCFM処理部を備えていても良い。血流情報には、速度、分布、パワーなどの情報があり、血流情報は2値化情報として得られる。送受信部3から出力された信号は、いずれかの処理部にて所定の処理が施される。信号処理部4は、超音波ラスタデータを画像記憶部5に出力する。
画像記憶部5は、メモリやハードディスクなどの記憶装置で構成され、信号処理部4により生成された超音波ラスタデータを記憶する。この実施形態では、超音波プローブ2と送受信部3とによってボリュームスキャンを実行することでボリュームデータを取得し、ボリュームデータを画像記憶部5に記憶する。
画像生成部18は、画像記憶部5からボリュームデータを読み込み、そのボリュームデータに画像処理を施すことで、表示用の画像データを生成する。例えば、画像生成部18は、ボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、組織を立体的に表わす3次元画像データを生成する。また、画像生成部18は、ボリュームデータにMPR(Multi Plannar Reconstruction)処理を施すことで、任意の断面における画像データ(MPR画像データ)を生成しても良い。そして、画像生成部18は、3次元画像データやMPR画像データなどの画像データを表示制御部19に出力する。また、画像生成部18によって生成された画像データを画像記憶部5などの記憶部に記憶させても良い。
制御部23の設定条件記憶部26には、スキャン条件が記憶されている。スキャン条件には、例えば、超音波の走査対象となる3次元の走査領域を示す座標情報、超音波を送信する深さ、超音波の走査線密度、及び並列同時受信数などの条件が含まれる。スキャン制御部24は、設定条件記憶部26からスキャン条件を読み込み、そのスキャン条件をスキャン制御信号に含ませて送受信部3に出力する。送受信部3は、スキャン制御信号に従って3次元の領域を走査する。なお、走査領域を示す座標情報は、例えば、超音波を送受信する角度の範囲に相当する。
ここで、撮影対象について図2を参照して説明する。図2は、撮影対象を示す模式図である。この実施形態では、1例として足を撮影する。例えば図2に示すように、操作者は超音波プローブ2を持って、足100の長さ方向(X方向)に超音波プローブ2を移動させる。操作者が超音波プローブ2を移動させている間、超音波プローブ2と送受信部3とによって超音波を送受信することで、足100の各位置におけるボリュームデータを順次取得する。
この実施形態では、1次スキャンと2次スキャンとを実行する。1次スキャンでは、操作者が超音波プローブ2を持って、足100の長さ方向(X方向)に超音波プローブ2を移動させる。この移動の間、超音波プローブ2と送受信部3とによって超音波を送受信することで、足100の各位置におけるボリュームデータを順次取得する。そして、1次スキャンでボリュームデータが取得される度に、各ボリュームデータに基づいて狭窄の有無を判定する。1次スキャンにおいて狭窄の疑いがある部位が発見された場合、超音波プローブ2の移動の停止を操作者に促す。2次スキャンでは、操作者はその指示に従って超音波プローブ2の移動を止めて、その状態で、超音波プローブ2と送受信部3とによって、狭窄候補が含まれる範囲を詳細に走査する。
1次スキャンを行うときには、スキャン制御部24は、第1スキャン条件に従って、送受信部3による走査を制御する。また、2次スキャンを行うときには、スキャン制御部24は、第1スキャン条件とは異なる第2スキャン条件に従って、送受信部3による走査を制御する。例えば、1次スキャンと2次スキャンとでは、走査領域の大きさを変える。2次スキャンにおいては、走査領域を1次スキャンよりも小さくことで、フレームレート(ボリュームレート)を1次スキャンよりも速くすることができ、また、超音波の走査線密度を1次スキャンよりも高くすることができる。そのことにより、2次スキャンにおいては、1次スキャンよりも詳細な超音波画像データを取得することができる。1次スキャンにおける走査領域を示す情報は、設定条件記憶部26に記憶されている。2次スキャンにおける走査領域は、設定部25によって設定される。この設定部25の機能については後述する。なお、超音波プローブ2と送受信部3とスキャン制御部24とによって、この発明の「第1スキャン手段」の1例と「第2スキャン手段」の1例とを構成する。
ここで、1次スキャンにおける走査領域を図3に示す。図3は、1次スキャンにおける走査領域を示す模式図である。第1走査領域200は、超音波プローブ2が被検体の体表上において或る位置における3次元の走査領域であって、1次スキャンにおいて走査される領域である。1次スキャンにおいては、操作者が超音波プローブ2を被検体の体表上で移動させ、その移動の間に、超音波プローブ2と送受信部3とによって超音波を送受信することで、各位置におけるボリュームデータを取得する。1次スキャンにおいては、スキャン制御部24は、1次スキャン条件を設定条件記憶部26から読み込み、その1次スキャン条件に従って送受信部3による走査を制御する。例えば、超音波プローブ2と送受信部3とによって第1走査領域200を超音波で走査することで、第1走査領域200のボリュームデータを取得する。1次スキャンによって順次取得されたボリュームデータは、画像記憶部5に記憶される。
(解析部6)
次に、解析部6の構成について説明する。解析部6は、血管領域抽出部7と、中心線特定部8と、断面設定部9と、評価値算出部10と、割合算出部16と、狭窄判定部17とを備えている。解析部6は、1次スキャンによってボリュームデータが取得される度に、画像記憶部5からボリュームデータを順次読み込み、各ボリュームデータに基づいて血管狭窄の有無を判定する。以下、解析部6の各部の構成について説明する。
血管領域抽出部7は、ボリュームデータを画像記憶部5から順次読み込んで、ボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。血管領域の抽出には、公知の抽出方法を用いることができる。具体的には、血管領域抽出部7は、ボリュームデータの画素値に基づいて、血管とその他の組織との境界を検出することで、血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。例えば、血管領域抽出部7は、ボリュームデータの画素値に基づいて、血管の外膜とその他の組織との境界を検出することで、血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。血管領域抽出部7は、超音波プローブ2と送受信部3とによってボリュームデータが取得される度に、ボリュームデータを画像記憶部5から読み込んで、血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。なお、1次スキャンによって取得されたボリュームデータから抽出された血管の形態を表すボリュームデータを、以下、第1データと称する場合がある。血管領域抽出部7は、第1データを中心線特定部8と評価値算出部10とに出力する。なお、血管領域抽出部7が、この発明の「血管領域抽出手段」の1例に相当する。
例えば1次スキャンによって図3に示す第1走査領域200のボリュームデータが取得されると、血管領域抽出部7は、第1走査領域200におけるボリュームデータから、血管の形態を表す第1データ210を抽出し、第1データ210を中心線特定部8に出力する。
中心線特定部8は、第1データに表わされる血管の中心線の位置を求める。例えば、中心線特定部8は、第1データに表わされる血管の短軸方向に沿った短軸断面を設定し、その短軸断面における血管の重心の位置を求める。中心線特定部8は、血管の長軸方向(短軸方向に直交する方向)に向けて所定間隔ごとに短軸断面を設定し、各短軸断面における血管の重心の位置を求める。そして、中心線特定部8は、各短軸断面における重心の位置を結ぶことで、血管の中心線の位置を求める。中心線特定部8は、中心線の位置を示す中心線データを断面設定部9に出力する。例えば、中心線特定部8は、図3に示す第1データ210に表わされる血管の長軸方向に沿って所定間隔ごとに短軸断面を設定し、各短軸断面における血管の重心の位置を求める。そして、中心線特定部8は、各短軸断面における重心の位置を結ぶことで、第1データ210に表わされる血管の中心線の位置を求め、中心線の位置を示す中心線データを断面設定部9に出力する。また、中心線特定部8は、第1データに細線化処理を施すことにより、血管の中心線の位置を求めても良い。
断面設定部9は、中心線特定部8によって求められた血管の中心線に直交する短軸断面の位置を求める。断面設定部9は、血管の長軸方向に向けて所定間隔ごとに、中心線に直交する短軸断面を設定する。そして、断面設定部9は、各短軸断面の位置を示す情報(座標情報)を評価値算出部10に出力する。なお、中心線に直交する短軸断面を、以下、直交断面と称する場合がある。例えば、断面設定部9は、図3に示す第1データ210に表わされた血管の長軸方向に向けて所定間隔ごとに、中心線に直交する短軸断面を求め、各短軸断面の座標情報を評価値算出部10に出力する。なお、断面設定部9が、この発明の「設定手段」の1例に相当する。
また、断面設定部9は、中心線に直交し、所定の大きさを有する3次元の領域を求めても良い。この場合も、断面設定部9は、血管の長軸方向に向けて所定間隔ごとに、所定の大きさを有する3次元領域を設定し、各3次元領域の位置を示す情報(座標情報)を評価値算出部10に出力する。
評価値算出部10は、血管径算出部11と、断面積算出部12と、体積算出部13と、壁厚算出部14と、最大値算出部15とを備えている。評価値算出部10は、血管領域抽出部7から出力された血管の形態を表す第1データを受け付け、さらに、各位置における直交断面の座標情報を断面設定部9から受け付けて、各直交断面における血管の径や内腔の面積などを求める。以下、評価値算出部10の各部の機能について説明する。
血管径算出部11は、第1データに表わされた血管の形態に基づいて、断面設定部9によって設定された各直交断面の位置における血管の径の長さを求める。この実施形態では、血管径算出部11は、血管の外径の長さを求める。例えば、血管径算出部11は、直交断面における血管の外径のうち、値が最大となる外径を、その直交断面における血管の外径とする。さらに、血管径算出部11は、各直交断面における外径の長さに基づいて、各直交断面における血管の外周の長さを求める。例えば、各直交断面における血管の形状を円形状と仮定し、各直交断面における外径の長さに基づいて各直交断面における血管の外周の長さを求める。そして、血管径算出部11は、各直交断面の位置における血管の外径の長さと外周の長さとを求め、各直交断面の位置を示す座標情報と、各直交断面の位置における血管の外周の長さとを、割合算出部16に出力する。これにより、血管の長軸方向に対する血管の径の変化と外周の変化とが求められる。例えば、血管径算出部11は、図3に示す第1データ210に表わされた血管の形態に基づいて、各直交断面の位置における血管の径の長さを求め、さらに、各直交断面の位置における血管の外周の長さを求める。
断面積算出部12は、第1データに表わされた血管の形態に基づいて、断面設定部9によって設定された各直交断面の位置における血管の内腔の面積を求める。具体的には、断面積算出部12は、第1データの画素値に基づいて各直交断面の位置における血管の内膜の位置を検出し、その内膜の内側を内腔として、その内腔の面積を求める。そして、断面積算出部12は、各直交断面の位置を示す座標情報と、各直交断面の位置における内腔の面積とを、割合算出部16に出力する。これにより、血管の長軸方向に対する内腔の面積の変化が求められる。例えば、断面積算出部12は、図3に示す第1データ210に表わされた血管の形態に基づいて、各直交断面の位置における血管の内腔の面積を求める。
ここで、血管の径と内腔とについて図4を参照して説明する。図4は、短軸断面における血管の形状を示す図である。例えば図4に示すように、血管径算出部11は、直交断面における血管300の外径Dの長さを求める。そして、血管径算出部11は、その外径Dの長さに基づいて血管300の外周の長さを求める。また、断面積算出部12は、第1データの画素値に基づいて、或る直交断面における血管300の内膜310の位置を検出し、その内膜310で囲まれている範囲を内腔330として、その内腔330の面積を求める。
また、断面設定部9が、直交断面を設定する代わりに、中心線に直交する所定の大きさを有する3次元領域を設定した場合、体積算出部13は、3次元領域における内腔の体積を求める。体積算出部13は、各3次元領域における内腔の体積を求め、各3次元領域の位置を示す座標情報と、各3次元領域における内腔の体積とを、割合算出部16に出力する。
割合算出部16は、各直交断面における血管の外周の長さを血管径算出部11から受け付け、さらに、各直交断面における内腔の面積を断面積算出部12から受け付ける。そして、割合算出部16は、同じ位置の直交断面における外周の長さと、内腔の面積との比を求める。例えば、割合算出部16は、内腔の面積を外周の長さで除算することで、外周の長さに対する内腔の面積の割合を求める。割合算出部16は、各直交断面における内腔の面積と外周の長さとの比を求め、各直交断面における比を狭窄判定部17に出力する。これにより、血管の長軸方向に対する割合の変化が求められる。例えば、割合算出部16は、図3に示す第1データ210に表わされた血管の各直交断面における血管の外周の長さと、各直交断面における内腔の面積との比を求める。なお、割合算出部16が、この発明の「割合算出手段」の1例に相当する。
狭窄判定部17は、各直交断面の位置における内腔の面積と外周の長さとの比を割合算出部16から受け付けて、その比に基づいて、各直交断面において狭窄の疑いがあるか否かの判定を行う。そして、狭窄判定部17は、この判定によって狭窄の疑いがある部位を狭窄候補として、その狭窄候補の位置を特定する。例えば、狭窄の有無を判定するための所定の閾値を狭窄判定部17に設定しておく。狭窄判定部17は、外周の長さに対する内腔の面積の割合が、その閾値以下なった直交断面の位置を、狭窄の疑いがある箇所と判定する。すなわち、狭窄が発生している場合は、内腔の面積が減少しているため、外周の長さに対する内腔の面積の割合も減少している。従って、割合が閾値以下となっている場所を、狭窄の疑いがある箇所と判定する。また、内腔の面積が一定で、外側方向に血管が肥大している症例については、内腔の面積は減少しないが、外周の長さが長くなる分、外周の長さに対する内腔の面積の割合が減少する。従って、割合によって狭窄の疑いがある箇所を判定することで、内腔の面積が一定で、外側方向に血管が肥大している症例についても、狭窄の疑いがある箇所を検出することができる。
また、割合算出部16は、外周の長さを内腔の面積で除算することで、内腔の面積に対する外周の長さの割合を求め、狭窄判定部17は、その割合が予め設定された所定値以上になった直交断面の位置を、狭窄の疑いがある箇所と判定しても良い。
狭窄判定部17は、各直交断面について狭窄の有無を判定することで、狭窄の疑いがある狭窄候補を特定する。狭窄の疑いがある部位(狭窄候補)が、関心領域(ROI)である。狭窄の疑いがある部位を発見した場合、狭窄判定部17は、狭窄の疑いがあることを示す情報を制御部23に出力し、さらに、狭窄候補を示す関心領域(ROI)の座標情報を制御部23に出力する。なお、狭窄判定部17が、この発明の「狭窄判定手段」の1例に相当する。
具体的には、狭窄判定部17は、長軸方向における狭窄候補(関心領域)の範囲と短軸方向における狭窄候補(関心領域)の範囲とを求める。例えば、狭窄判定部17は、各直交断面における内腔の面積の値を断面積算出部12から受けて、長軸方向に対する内腔の面積の変化に基づいて、長軸方向における狭窄候補(関心領域)の範囲を特定する。また、狭窄判定部17は、各直交断面における血管の形状に基づいて、短軸方向における狭窄候補(関心領域)の範囲を特定する。例えば、狭窄判定部17は、各直交断面における血管の径を血管径算出部11から受けて、その血管の径に基づいて、短軸方向における狭窄候補(関心領域)の範囲を特定する。
ここで、長軸方向に対する内腔の面積の変化について図5を参照して説明する。図5は、内腔の面積の変化を示すグラフである。図5に示すグラフにおいて、横軸は血管の長軸方向の距離を示し、縦軸は内腔の面積を示している。狭窄判定部17は、内腔の面積と外周の長さとの比が、予め設定された閾値以下となる領域を狭窄候補とする。例えば、狭窄判定部17は、内腔の面積の変化を示すグラフにおいて、面積が減少し始める位置Aと、面積が増加して一定の面積に戻る位置Bとを特定し、位置Aと位置Bとの間を関心領域(ROI)とする。この位置Aと位置Bとの間が、関心領域(ROI)の長軸方向の範囲となる。また、図4に示すように、狭窄判定部17は、血管300の外径Dの長さを有する範囲を、関心領域(ROI)の短軸方向の範囲とする。そして、狭窄判定部17は、長軸方向の範囲と短軸方向の範囲とで規定される関心領域(ROI)の座標情報を制御部23に出力する。
例えば、狭窄判定部17は、図3に示す第1データ210に表わされた血管の各直交断面における内腔の面積と外周の長さとの比に基づいて、第1データ210に表わされた血管において、狭窄の疑いがある狭窄候補(関心領域)を特定する。図3に示す例では、狭窄判定部17は、狭窄の疑いがある狭窄候補(関心領域)230、231、232を特定する。狭窄候補230には、血管の形状が変異している部位220が含まれ、狭窄候補231には、血管の形状が変異している部位221が含まれ、狭窄候補232には、血管の形状が変異している部位222が含まれている。そして、狭窄判定部17は、関心領域230(狭窄候補)の位置を示す座標情報と、関心領域231の位置を示す座標情報と、関心領域232の位置を示す座標情報とを制御部23に出力する。
また、割合算出部16は、体積算出部13によって求められた各3次元領域における内腔の体積と、血管径算出部11によって求められた外周の長さとの比を求め、狭窄判定部17は、その比に基づいて狭窄候補の位置を特定しても良い。例えば、割合算出部16は、3次元領域における内腔の体積を、その3次元領域に含まれる或る短軸断面における血管の外周の長さによって除算することで、外周の長さに対する内腔の体積の割合を求める。そして、狭窄判定部17は、体積の割合が、予め設定された閾値以下になる3次元領域の位置を、狭窄候補の位置として特定する。割合算出部16は、各3次元領域における外周の長さに対する内腔の体積の割合を求め、狭窄判定部17は、各3次元領域における割合に基づいて、各3次元領域における狭窄の有無を判断する。そして、狭窄判定部17は、狭窄の疑いがある部位(狭窄候補)がある3次元領域を関心領域(ROI)として、その狭窄候補を示す関心領域(ROI)の座標情報を制御部23に出力する。
制御部23は、スキャン制御部24と、設定部25と、設定条件記憶部26とを備えている。設定条件記憶部26には、上述したようにスキャン条件が記憶されている。スキャン制御部24は、上述したように、スキャン条件に従って送受信部3による超音波の送受信を制御する。
制御部23は、狭窄の疑いがあることを示す情報を狭窄判定部17から受けると、狭窄の疑いがある部位が発見されたことを操作者に報知するため、その報知の指示を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、その指示に従って、狭窄候補が発見された旨を表示部21に表示させる。例えば、表示制御部19は、狭窄候補が発見された旨のメッセージを表示部21に表示させる。また、ユーザインターフェース(UI)20に、図示しないスピーカを設置し、表示制御部19は、狭窄候補が発見された旨の音声をそのスピーカに発生させても良い。
以上のように、表示部21にメッセージを表示したり、スピーカから音声を発生したりすることにより、狭窄の疑いがある部位が発見されたことを操作者に報知する。この報知によって、超音波プローブ2の位置を固定するように操作者に促す。すなわち、1次スキャンにおいては、操作者は超音波プローブ2を被検体の体表上で移動させているため、超音波診断装置1は、上記の報知によって、超音波プローブ2の移動を停止するように操作者に促す。操作者は、上記の報知に従って、超音波プローブ2の移動を停止し、被検体の体表上で超音波プローブ2の位置を固定する。なお、表示制御部19とユーザインターフェース(UI)20とが、この発明の「報知手段」の1例に相当する。
一方、設定部25は、関心領域(ROI)の座標情報に基づいて、その関心領域(ROI)を含む範囲に、2次スキャンの対象となる第2走査領域を設定する。そして、設定部25は、第2走査領域の位置を示す情報(座標情報)をスキャン制御部24に出力する。
ここで、設定部25によって設定される2次スキャン領域について図6を参照して説明する。図6は、1次スキャンにおける走査領域と、2次スキャンにおける走査領域とを示す模式図である。
上述したように、第1走査領域200は、超音波プローブ2が被検体の体表上において或る位置における3次元の走査領域であって、1次スキャンにおいて走査される領域である。一方、第2走査領域240、241、242は、設定部25によって設定された2次スキャンの対象となる3次元の領域である。第2走査領域240、241、242のそれぞれの大きさは、1次スキャンにおける第1走査領域200の大きさよりも小さく、第1走査領域200に含まれている。例えば、第2走査領域240は、図3に示す関心領域(ROI)230を含む領域であり、第2走査領域241は、関心領域(ROI)231を含む領域であり、第2走査領域242は、関心領域(ROI)232を含む領域である。つまり、設定部25は、関心領域(ROI)230の座標情報に基づいて、その関心領域(ROI)230を含む範囲に2次スキャンの対象となる第2走査領域240を設定する。同様に、設定部25は、関心領域(ROI)231の座標情報に基づいて、その関心領域(ROI)231を含む範囲に2次スキャンの対象となる第2走査領域241を設定する。さらに、設定部25は、関心領域(ROI)232の座標情報に基づいて、その関心領域(ROI)232を含む範囲に2次スキャンの対象となる第2走査領域242を設定する。従って、2次スキャンの対象となる第2走査領域240には、血管の形状が変異している部位220が含まれている。同様に、第2走査領域241には部位221が含まれ、第2走査領域242には部位222が含まれている。
この実施形態では、1次スキャンにおいて走査された第1走査領域200には、狭窄の疑いがある個所が3つ発見されているため、3つの関心領域(ROI)が設定されている。そのため、2次スキャンの対象となる第2走査領域は、3箇所に設定されている。設定部25は、2次スキャンの対象となる第2走査領域240、241、242の座標情報をスキャン制御部24に出力する。スキャン制御部24は、各第2走査領域の座標情報に従って、第2走査領域240、241、242を送受信部3に走査させる。
2次スキャンの対象となる第2走査領域240、241、242のそれぞれの大きさは、1次スキャンの対象となる第1走査領域200の大きさよりも小さいため、1次スキャンと同じ条件で走査しても、2次スキャンにおいては、走査線密度を高めることができ、さらに、フレームレート(ボリュームレート)を速めることが可能となる。そのため、2次スキャンでは、狭窄候補を表すより詳細な超音波画像を得ることが可能となる。
(2次スキャン)
設定部25によって2次スキャンの対象となる第2走査領域がスキャン制御部24に設定されると、スキャン制御部24は、2次スキャンの対象となる第2走査領域を送受信部3に走査させる。例えば、上記の報知に従って、操作者が超音波プローブ2の移動を停止し、超音波プローブ2を被検体の体表上で固定させる。その後、操作者が操作部22を用いて2次スキャンの開始指示を与えると、その開始指示に応じた信号がユーザインターフェース(UI)20から制御部23に出力される。スキャン制御部24はその信号を受け付けると、設定部25によって設定された2次スキャンの対象となる第2走査領域を、送受信部3に走査させる。
この実施形態では、スキャン制御部24は、第2走査領域240、241、242を送受信部3に走査させる。これにより、超音波プローブ2と送受信部3とは、第2走査領域240、241、242を走査し、第2走査領域240におけるボリュームデータと、第2走査領域241におけるボリュームデータと、第2走査領域242におけるボリュームデータとを取得する。これらのボリュームデータは画像記憶部5に記憶される。
2次スキャンが終了すると、制御部23は、2次スキャンが終了したことを操作者に報知するために、その報知の指示を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、その指示に従って、2次スキャンが終了した旨のメッセージを表示部21に表示させる。また、表示制御部19は、2次スキャンが終了した旨の音声を、図示しないスピーカに発生させても良い。この実施形態では、第2走査領域240、241、242に対する2次スキャンが終了すると、制御部23は、2次スキャンが終了したことを報知するための指示を表示制御部19に出力する。
操作者は、2次スキャンが終了した旨の報知を受けて、1次スキャンを継続するか、検査を終了するかを判断する。1次スキャンを継続する場合、操作者は操作部22を用いて、1次スキャンの開始指示を与える。操作部22によって1次スキャンの開始指示が与えられると、その開始指示に応じた信号がユーザインターフェース(UI)20から制御部23に出力される。スキャン制御部24はその信号を受け付けると、設定条件記憶部26に記憶されている第1スキャン条件に従って、1次スキャンにおける第1走査領域を送受信部3に走査させる。そして、操作者は超音波プローブ2を被検体の体表上で移動させる。この移動の間、超音波プローブ2と送受信部3とによって超音波を送受信することで1次スキャンを行い、各位置におけるボリュームデータを順次取得する。そして、上述したように、解析部6が、1次スキャンによって得られたボリュームデータに基づいて狭窄候補の有無を判定する。解析部6によって狭窄候補が発見された場合、スキャン制御部24は設定された関心領域(ROI)を対象として2次スキャンを実行することで、狭窄候補が詳細に表わされた超音波画像データを取得する。
一方、2次スキャンが終了すると、血管領域抽出部7は、2次スキャンで取得されたボリュームデータを画像記憶部5から読み込んで、ボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。この実施形態では、血管領域抽出部7は、2次スキャンの対象である第2走査領域240におけるボリュームデータを読み込んで、そのボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。なお、2次スキャンによって取得されたボリュームデータから抽出された血管の形態を表すボリュームデータを、第2データと称する場合がある。同様に、血管領域抽出部7は、第2走査領域241におけるボリュームデータから血管の形態を表す第2データを抽出し、第2走査領域242におけるボリュームデータから血管の形態を表す第2データを抽出する。
また、中心線特定部8は、第2データに表わされる血管の中心線の位置を求め、断面設定部9は、血管の長軸方向に向けて所定間隔ごとに、中心線に直交する短軸断面(直交断面)の位置を求める。
そして、血管径算出部11は、第2データに表わされた血管の形態に基づいて、断面設定部9によって設定された各直交断面の位置における血管の径の長さを求める。例えば、血管径算出部11は、直交断面における血管の外径のうち、値が最大となる外径を、その直交断面における血管の外径とする。そして、血管径算出部11は、各直交断面の位置における血管の外径の長さを求めて、各直交断面の位置を示す座標情報と、各直交断面の位置における血管の外径の長さとを表示制御部19に出力する。また、血管径算出部11は、各直交断面の位置における血管の外径の長さを図示しない記憶部に記憶させても良い。例えば、画像記憶部5に、血管の外径の長さを記憶させても良い。
この実施形態では、血管径算出部11は、2次スキャンの対象である第2走査領域240における第2データに基づいて、各直交断面における血管の外径の長さを求める。同様に、血管径算出部11は、第2走査領域241における第2データに基づいて、各直交断面における血管の外径の長さを求め、さらに、第2走査領域242における第2データに基づいて、各直交断面における血管の外径の長さを求める。そして、血管径算出部11は、第2走査領域240の各直交断面における血管の外径の長さと、第2走査領域241の各直交断面における血管の外径の長さと、第2走査領域242の各直交断面における血管の外径の長さとを表示制御部19に出力する。
また、断面積算出部12は、第2データに表わされた血管の形態に基づいて、断面設定部9によって設定された各直交断面の位置における血管の内腔の面積を求める。断面積算出部12は、各直交断面の位置を示す座標情報と、各直交断面の位置における血管の内腔の面積とを表示制御部19に出力する。また、断面積算出部12は、各直交断面の位置における血管の内腔の面積を、画像記憶部5などの記憶部に記憶させても良い。
この実施形態では、断面積算出部12は、2次スキャンの対象である第2走査領域240における第2データに基づいて、各直交断面における血管の内腔の面積を求める。同様に、断面積算出部12は、第2走査領域241における第2データに基づいて、各直交断面における血管の内腔の面積を求め、さらに、第2走査領域242における第2データに基づいて、各直交断面における血管の内腔の面積を求める。そして、断面積算出部12は、第2走査領域240の各直交断面における血管の内腔の面線と、第2走査領域241における各直交断面における血管の内腔の面積と、第2走査領域242における各直交断面における血管の内腔の面積とを表示制御部19に出力する。
また、体積算出部13は、第2データに表わされた血管の形態に基づいて、血管の内腔の体積を求める。この実施形態では、体積算出部13は、2次スキャンの対象である第2走査領域240における第2データに基づいて、第2走査領域240に含まれる血管の内腔の体積を求める。同様に、体積算出部13は、第2走査領域241における第2データに基づいて、第2走査領域241に含まれる血管の内腔の体積を求め、さらに、第2走査領域242における第2データに基づいて、第2走査領域242に含まれる血管の内腔の体積を求める。そして、体積算出部13は、各第2走査領域における血管の内腔の体積を表示制御部19に出力する。また、体積算出部13は、各第2走査領域における血管の内腔の体積を、画像記憶部5などの記憶部に記憶させても良い。
さらに、壁厚算出部14は、第2データに表わされた血管の形態に基づいて、断面設定部9によって設定された各直交断面の位置における血管の壁厚を求める。例えば、壁厚算出部14は、直交断面における血管の壁厚のうち、値が最大となる壁厚を、その直交断面における血管の壁厚とする。例えば、壁厚算出部14は、第2データの画素値に基づいて、直交断面における血管の内膜の位置と外膜の位置とを検出し、内膜と外膜との間の距離を壁厚として求める。1例として、壁厚算出部14は、内膜上において所定間隔ごとに、内膜に直交する仮想線を設定し、各仮想線と外膜とが交わる各点を求める。そして、壁厚算出部14は、仮想線が交わる内膜上の点と外膜上の点との間の距離を求め、その距離を血管の壁厚とする。壁厚算出部14は、血管の各点における壁厚を求め、値が最大となる壁厚を、その直交断面における血管の壁厚とする。例えば図4に示すように、壁厚算出部14は、第2データの画素値に基づいて、或る直交断面における血管300の内膜310の位置と外膜320の位置とを検出し、内膜310と外膜320との間の距離を壁厚Tとして求める。壁厚算出部14は、所定間隔ごとに内膜310と外膜320との間の距離(壁厚)を求め、値が最大となる壁厚Tを、その直交断面における血管300の壁厚とする。そして、壁厚算出部14は、各直交断面の位置における壁厚を求めて、各直交断面の位置を示す情報と、各直交断面の位置における血管の壁厚とを表示制御部19に出力する。また、壁厚算出部14は、各直交断面の位置における血管の壁厚を、画像記憶部5などの記憶部に記憶させても良い。
この実施形態では、壁厚算出部14は、2次スキャンの対象である第2走査領域240における第2データに基づいて、各直交断面における血管の壁厚を求める。同様に、壁厚算出部14は、第2走査領域241における第2データに基づいて、各直交断面における血管の壁厚を求め、さらに、第2走査領域242における第2データに基づいて、各直交断面における血管の壁厚を求める。そして、壁厚算出部14は、第2走査領域240の各直交断面における血管の壁厚と、第2走査領域241の各直交断面における血管の壁厚と、第2走査領域242の各直交断面における血管の壁厚とを表示制御部19に出力する。
最大値算出部15は、各第2走査領域の各直交断面における壁厚の値を受けて、第2走査領域ごとに、壁厚の最大値、最小値、又は平均値を求める。この実施形態では、最大値算出部15は、第2走査領域240の各直交断面における壁厚の値を受けて、第2走査領域240における壁厚の最大値、最小値、又は平均値を求める。同様に、最大値算出部15は、第2走査領域241の各直交断面における壁厚の値を受けて、第2走査領域241における壁厚の最大値、最小値、又は平均値を求める。さらに、最大値算出部15は、第2走査領域242の各直交断面における壁厚の値を受けて、第2走査領域242における壁厚の最大値、最小値、又は平均値を求める。なお、最大値算出部15は、壁厚の最大値、最小値、及び平均値のうち、1種類以上の値を求めれば良い。例えば、最大値算出部15は、壁厚さの最大値、最小値、及び平均値のうち、すべての種類の値を求めても良いし、いずれか1つの種類の値を求めても良い。そして、最大値算出部15は、各第2走査領域における最大値、最小値、又は平均値を表示制御部19に出力する。また、最大値算出部15は、各第2走査領域における最大値、最小値、又は平均値を、画像記憶部5などの記憶部に記憶させても良い。
一方、画像生成部18は、2次スキャンで取得されたボリュームデータを画像記憶部5から読み込んで、そのボリュームデータに画像処理を施すことで、表示用の画像データを生成する。例えば、画像生成部18は、ボリュームデータにMPR処理を施すことで、血管の長軸断面におけるMPR画像データ(長軸像データ)を生成し、さらに、血管の短軸断面におけるMPR画像データ(短軸像データ)を生成する。なお、長軸断面の位置や短軸断面の位置は、操作者が操作部22を用いて指定することができ、画像生成部18は、操作部22によって指定された断面におけるMPR画像データを生成する。そして、画像生成部18は、長軸像データや短軸像データなどの超音波画像データを表示制御部19に出力する。また、画像生成部18は、第2走査領域におけるボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、血管を立体的に表わす3次元画像データを生成しても良い。また、画像生成部18は、長軸像データや短軸像データなどの超音波画像データを、画像記憶部5などの記憶部に記憶させても良い。
この実施形態では、画像生成部18は、2次スキャンの対象である第2走査領域240におけるボリュームデータを読み込んで、そのボリュームデータにMPR処理を施すことで、第2走査領域240における長軸像データと短軸像データとを生成する。同様に、画像生成部18は、第2走査領域241におけるボリュームデータに基づいて長軸像データと短軸像データとを生成し、さらに、第2走査領域242におけるボリュームデータに基づいて長軸像データと短軸像データとを生成する。そして、画像生成部18は、各第2走査領域における長軸像データと短軸像データとを表示制御部19に出力する。
さらに、画像生成部18は、1次スキャンによって取得されたボリュームデータを画像記憶部5から読み込んで、そのボリュームデータに画像処理を施すことで、表示用の画像データを生成する。例えば、画像生成部18は、1次スキャンの対象である第1走査領域200におけるボリュームデータを読み込んで、そのボリュームデータにボリュームレンダリングを施すことで、血管を立体的に表わす3次元画像データを生成する。そして、画像生成部18は、3次元画像データを表示制御部19に出力する。また、画像生成部18は、1次スキャンにおける超音波画像データを画像記憶部5などの記憶部に記憶させても良い。
表示制御部19は、3次元画像データやMPR画像データなどの超音波画像データを画像生成部18から受けて、3次元画像データに基づく3次元画像やMPR画像データに基づくMPR画像を表示部21に表示させる。この実施形態では、表示制御部19は、2次スキャンの対象である第2走査領域における長軸像データと短軸像データとを画像生成部18から受けて、各第2走査領域における長軸像と短軸像とを表示部21に表示させる。また、表示制御部19は、1次スキャンの対象である第1走査領域における3次元画像データを画像生成部18から受けて、その3次元画像データに基づく3次元画像を表示部21に表示させる。また、超音波画像データを画像記憶部5などの記憶部に記憶させている場合、表示制御部19は、その記憶部から3次元画像データやMPR画像データなどの超音波画像データを読み込んで、超音波画像を表示部21に表示させる。
また、表示制御部19は、評価値算出部10によって求められた各種の値を表示部21に表示させる。例えば、表示制御部19は、各第2走査領域における血管の外径の長さや、内腔の面積や、壁厚や、内腔の体積などを表示部21に表示させる。
なお、評価値算出部10が、この発明の「算出手段」の1例に相当する。また、画像生成部18が、この発明の「画像生成手段」の1例に相当する。また、表示制御部19が、この発明の「表示制御手段」の1例に相当する。
ここで、2次スキャンによって取得された画像の1例を図7に示す。図7は、この実施形態に係る超音波診断装置によって取得された画像を示す画面の図である。
1例として、表示制御部19は、第1走査領域200におけるボリュームデータに基づいて生成された3次元画像400を表示部21に表示させる。この3次元画像400は、1次スキャンの結果作成された画像であり、血管が立体的に表わされている。また、制御部23は、第2走査領域に含まれる関心領域(ROI)の座標情報を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、関心領域(ROI)の座標情報を受けて、その関心領域(ROI)を囲む枠体のマーカを生成し、血管を表す3次元画像400に、関心領域(ROI)を表すマーカを重ねて表示させても良い。例えば、表示制御部19は、関心領域(ROI)230を表すマーカ410と、関心領域(ROI)231を表すマーカ411を生成し、関心領域(ROI)232を表すマーカ412を生成する。そして、表示制御部19は、マーカ410、411、412のそれぞれを、3次元画像400における各関心領域(ROI)の位置に重ねて表示部21に表示させる。これにより、狭窄候補と判定された箇所にマーカが表され、狭窄候補が、スキャンされた血管のどの部分に相当するかを表示することが可能となる。例えば、マーカ410によって囲まれた範囲内には、血管の形状が変異している部位220の像420が表され、マーカ411によって囲まれた範囲内には、血管の形状が変異している部位221の像421が表され、マーカ412によって囲まれた範囲内には、血管の形状が変異している部位222の像422が表されている。
さらに、表示制御部19は、2次スキャンによって取得された長軸像と短軸像とを表示部21に表示させる。この実施形態では、3つの第2走査領域が設定されて2次スキャンが行われているため、表示制御部19は、表示部21の画面上の領域を3つの領域430、440、450に分ける。
そして、表示制御部19は、領域430内に、第2走査領域240におけるボリュームデータに基づいて生成された長軸像431と短軸像432とを並べて表示させる。さらに、表示制御部19は、領域430内に、第2走査領域240における血管の内腔の面積と、血管の外径の長さとを表示させる。血管径算出部11によって、第2走査領域240の各直交断面の位置(長軸方向の各位置)における血管の外径の長さが求められている。また、断面積算出部12によって、第2走査領域240の各直交断面の位置(長軸方向の各位置)における内腔の面積が求められている。従って、表示制御部19は、長軸方向の位置(距離)に対する内腔の面積の変化を表すグラフ433を作成し、さらに、長軸方向の位置(距離)に対する外径の長さの変化を表すグラフ434を作成する。そして、表示制御部19は、内腔の面積を表すグラフ433と、外径の長さを表すグラフ434とを、領域430内に表示させる。
同様に、表示制御部19は、領域440内に、第2走査領域241におけるボリュームデータに基づいて生成された長軸像441と短軸像442とを並べて表示させる。さらに、表示制御部19は、長軸方向の位置に対する内腔の面積の変化を表すグラフ443と、長軸方向の位置に対する外径の長さの変化を表すグラフ444とを作成する。そして、表示制御部19は、内腔の面積を表すグラフ443と、外径の長さを表すグラフ444とを、領域440内に表示させる。
さらに、表示制御部19は、領域450内に、第2走査領域242におけるボリュームデータに基づいて生成された長軸像451と短軸像452とを並べて表示させる。さらに、表示制御部19は、長軸方向の位置に対する内腔の面積の変化を表すグラフ453と、長軸方向の位置に対する外径の長さの変化を表すグラフ454とを作成する。そして、表示制御部19は、内腔の面積を表すグラフ453と、外径の長さを表すグラフ454とを、領域450内に表示させる。
さらに、表示制御部19は、壁厚算出部14によって求められた壁厚を表示部21に表示させても良い。壁厚算出部14によって、各第2走査領域の各直交断面の位置(長軸方向の各位置)における壁厚が求められている。従って、表示制御部19は、長軸方向の位置(距離)に対する壁厚の変化を表すグラフを第2走査領域ごとに作成し、そのグラフを表示部21に表示させても良い。また、表示制御部19は、壁厚の最大値、最小値、又は平均値を表示部21に表示させても良い。また、表示制御部19は、体積算出部13によって求められた各第2走査領域における血管の内腔の体積を表示部21に表示させても良い。
なお、この実施形態では、すべての第2走査領域における画像やグラフを表示しているが、操作者が指定した第2走査領域における画像やグラフを表示しても良い。例えば、操作者が操作部22を用いて、マーカ410、411、412のうち、いずれか所望のマーカを指定すると、表示制御部19は、指定されたマーカが示す第2走査領域における画像やグラフを表示部21に表示するようにしても良い。1例として、操作者が操作部22を用いてマーカ410を指定した場合、表示制御部19は、マーカ410が示す第2走査領域240における長軸像431と短軸像432とグラフ433とグラフ434とを表示部21に表示させる。
また、長軸像と短軸像とグラフとをすべて表示しているが、1つ以上の情報を表示すれば良い。例えば、短軸像のみを表示したり、長軸像のみを表示したりしても良い。また、短軸像と長軸像とを表示し、グラフを表示しなくても良いし、グラフのみを表示して、短軸像と長軸像とを表示しなくても良い。例えば、表示制御部19は、操作者が操作部22を用いて指定した情報のみを表示部21に表示するようにしても良い。
ユーザインターフェース(UI)20は、表示部21と操作部22とを備えている。表示部21は、CRTや液晶ディスプレイなどで構成されている。操作部22は、ジョイスティックやトラックボールなどのポインティングデバイス、スイッチ、各種ボタン、キーボード又はTCS(Touch Command Screen)などで構成されている。操作者は操作部22を用いることで、スキャン条件を入力することができる。例えば、操作者は操作部22を用いることで、走査線密度や超音波を送信する深さなどのスキャン条件を入力する。操作部22で入力されたスキャン条件は、ユーザインターフェース(UI)20から制御部23に出力され、設定条件記憶部26に記憶される。
また、操作者は操作部22を用いることで、1次スキャンの開始又は2次スキャンの開始を指示することができる。操作部22を用いて1次スキャンの開始の指示が与えられると、その指示に対応する信号がユーザインターフェース(UI)20から制御部23に出力される。スキャン制御部24は、その開始指示に従って、1次スキャンの条件で送受信部3に走査を実行させる。また、操作部22を用いて2次スキャンの開始の指示が与えられると、その指示に対応する信号がユーザインターフェース(UI)20から制御部23に出力され、スキャン制御部24は、2次スキャンの条件で送受信部3に走査を実行させる。
なお、解析部6は、図示しないCPUと、ROM、RAMなどの記憶装置とを備えている。記憶装置には、解析部6の機能を実行するための解析プログラムが記憶されている。この解析プログラムには、血管領域抽出部7の機能を実行するための抽出プログラムと、中心線特定部8の機能を実行するための中心線特定プログラムと、断面設定部9の機能を実行するための断面設定プログラムと、評価値算出部10の機能を実行するための評価値算出プログラムと、割合算出部16の機能を実行するための割合算出プログラムと、狭窄判定部17の機能を実行するための狭窄判定プログラムとが含まれている。また、評価値算出プログラムには、血管径算出部11の機能を実行するための血管径算出プログラムと、断面積算出部12の機能を実行するための断面積算出プログラムと、体積算出部13の機能を実行するための体積算出プログラムと、壁厚算出部14の機能を実行するための壁厚算出プログラムと、最大値算出部15の機能を実行するための最大値算出プログラムとが含まれている。
そして、CPUが抽出プログラムを実行することにより、ボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータを抽出する。また、CPUが中心線特定プログラムを実行することにより、血管の形態を表すボリュームデータに基づいて血管の中心線を特定する。また、CPUが断面設定プログラムを実行することにより、中心線に直交する直交断面の位置を求める。さらに、CPUが血管径算出プログラムを実行することにより、各直交断面における血管の径を求める。また、CPUが断面積算出プログラムを実行することにより、各直交断面における血管の内腔の面積を求める。また、CPUが体積算出プログラムを実行することにより、各3次元領域における内腔の体積を求める。さらに、CPUが割合算出プログラムを実行することにより、各直交断面における血管の外周の長さと内腔の面積との比を求める。また、CPUが狭窄判定プログラムを実行することにより、その比に基づいて、狭窄候補の有無を判定し、狭窄候補の位置を特定する。一方、CPUが壁厚算出プログラムを実行することで、各直交断面における血管の壁厚を求める。また、CPUが最大値算出プログラムを実行することにより、壁厚の最大値などを求める。
また、画像生成部18は、図示しないCPUと、ROM、RAMなどの記憶装置とを備えている。記憶装置には、画像生成部18の機能を実行するための画像生成プログラムが記憶されている。CPUが画像生成プログラムを実行することにより、ボリュームデータにボリュームレンダリングやMPR処理などの画像処理を施す。
また、表示制御部19は、図示しないCPUと、ROM、RAMなどの記憶装置とを備えている。記憶装置には、表示制御部19の機能を実行するための表示制御プログラムが記憶されている。CPUが表示制御プログラムを実行することにより、超音波画像や内腔の面積などの評価値を表示部21に表示させる。
また、制御部23は、図示しないCPUと、ROM、RAMなどの記憶装置とを備えている。記憶装置には、制御部23の機能を実行するための制御プログラムが記憶されている。この制御プログラムには、スキャン制御部24の機能を実行するためのスキャン制御プログラムと、設定部25の機能を実行するための設定プログラムとが含まれている。CPUがスキャン制御プログラムを実行することにより、送受信部3による超音波の送受信を制御する。また、CPUが設定プログラムを実行することにより、2次スキャンの対象となる第2走査領域を求める。
なお、制御プログラムと解析プログラムとによって、この発明の「超音波診断装置の制御プログラム」の1例を構成する。
以上のように、この実施形態に係る超音波診断装置1によると、血管狭窄の検査に必要な複数のプロセスを一度に行うことにより、検査効率の向上を図ることが可能となる。すなわち、この実施形態に係る超音波診断装置1は、1次スキャンによって取得されたボリュームデータに基づいて狭窄候補の有無を判定し、狭窄候補が検出された場合は、一連の撮影において引き続き、その狭窄候補の部位を2次スキャンによって撮影する。そして、その2次スキャンで得られたボリュームデータに基づいて、精査用の画像データや数値データなどを取得する。このように、狭窄候補の検出と狭窄候補の精査とを一連の撮影内で行うことで、狭窄の診察に要する時間を削減することが可能となり、検査の効率化を図ることが可能となる。また、この実施形態に係る超音波診断装置1によると、狭窄候補を検出するための1次スキャンと、その狭窄候補を精査するための2次スキャンとを、一連の撮影内で行うため、超音波プローブの位置合わせや、同一の画像を得るための設定などを行う必要がない。そのことにより、煩雑な作業を低減することが可能となり、検査の効率化を図ることが可能となる。
また、この実施形態に係る超音波診断装置1によると、血管の径の長さ(外周の長さ)に対する内腔の面積の割合を求め、その割合に基づいて狭窄の有無を判定しているため、血管が外側方向に肥大している症例であっても、狭窄の有無を判定することが可能となる。例えば、内腔の面積は減少していないが、血管が外側方向に肥大している症例においては、内腔の面積は変化していないため、内腔の面積の変化のみを観察しているだけでは、狭窄候補を検出することが困難である。血管が外側方向に肥大している場合は、血管の径の長さ(外周の長さ)が長くなるため、血管の径の長さ(外周の長さ)に対する内腔の面積の割合が減少する。この実施形態に係る超音波診断装置1は、その割合を求めているため、その割合の減少に基づいて狭窄候補を検出することが可能となる。このように、この実施形態に係る超音波診断装置1によると、血管が外側方向に肥大し、内腔の面積が変化しない症例であっても、狭窄候補を検出することが可能となる。さらに、血管の内腔の面積のみならず、血管の壁厚も計測しているため、その壁厚によっても、血管が外側方向に肥大している症例の評価を行うことが可能となる。
(動作)
次に、この実施形態に係る超音波診断装置1による一連の動作について図8を参照して説明する。図8は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置による一連の動作を示すフローチャートである。
(ステップS01)
まず、1次スキャンを実行する。例えば図2に示すように、操作者は超音波プローブ2を持って、患者の足100の長さ方向(X方向)に超音波プローブ2を移動させる。この移動の間、超音波プローブ2と送受信部3とによって超音波を送受信することで、足100の各位置におけるボリュームデータを取得する。この1次スキャンにおいては、スキャン制御部24は、第1スキャン条件に従って、送受信部3による走査を制御する。1次スキャンで取得された各ボリュームデータは画像記憶部5に順次記憶される。また、1次スキャンで得られたボリュームデータに基づいて表示用の画像データを生成し、その画像データに基づく画像を表示部21に表示させる。例えば、1次スキャンで得られたボリュームデータを信号処理部4のCFM処理部によって処理し、パワードプラなどの画像を表示部21に表示させる。これにより、血管の形状を認識することが可能となる。
(ステップS02)
血管領域抽出部7は、1次スキャンで取得されたボリュームデータを画像記憶部5から順次読み込んで、ボリュームデータから血管の形態を表すボリュームデータ(第1データ)を抽出する。例えば1次スキャンによって図3に示す第1走査領域200のボリュームデータが取得されると、血管領域抽出部7は、第1走査領域200におけるボリュームデータから、血管の形態を表す第1データ210を抽出し、その第1データ210を中心線特定部8と評価値算出部10とに出力する。
(ステップS03)
中心線特定部8は、第1データ210に表わされる血管の中心線の位置を特定する。また、断面設定部9は、血管の長軸方向に向けて所定間隔ごとに、血管の中心線に直交する直交断面の位置を求める。
(ステップS04)
血管径算出部11は、第1データ210に表わされた血管の形態に基づいて、各直交断面の位置における血管の径の長さを求める。例えば、血管径算出部11は、直交断面における血管の外径のうち、値が最大となる外径を、その直交断面における血管の外径とする。そして、血管径算出部11は、各直交断面における外径の長さに基づいて、各直交断面における血管の外周の長さを求める。一方、断面積算出部12は、第1データ210に表わされた血管の形態に基づいて、各直交断面の位置における血管の内腔の面積を求める。例えば図4に示すように、血管径算出部11は、直交断面における血管300の外径Dの長さを求め、その外径Dの長さに基づいて血管300の外周の長さを求める。また、断面積算出部12は、血管300の内膜310の位置を検出し、内膜310で囲まれている範囲を内腔330として、その内腔330の面積を求める。そして、血管径算出部11は、各直交断面における血管の外周の長さを割合算出部16に出力し、断面積算出部12は、各直交断面における内腔の面積を割合算出部16に出力する。
(ステップS05)
割合算出部16は、同じ位置の直交断面における外周の長さと、内腔の面積との比を求める。例えば、割合算出部16は、内腔の面積を外周の長さで除算することで、外周の長さに対する内腔の面積の割合を求める。割合算出部16は、各直交断面における内腔の面積と外周の長さとの比を求め、各直交断面における比を狭窄判定部17に出力する。
(ステップS06)
狭窄判定部17は、外周の長さに対する内腔の面積の割合が、予め設定された閾値以下になった直交断面の位置を、狭窄の疑いがある箇所と判定する。狭窄の疑いがある個所を発見した場合(ステップS06、Yes)、狭窄判定部17は、狭窄の疑いがあることを示す情報を制御部23に出力する。一方、狭窄の疑いが発見されなかった場合(ステップS06、No)、操作者は1次スキャンの対象となる領域が残っているか否かを判断する(ステップS16)。1次スキャンの対象となる領域が残っている場合は(ステップS16、Yes)、操作者は超音波プローブ2を被検体の体表上で移動させて1次スキャンを継続する(ステップS01)。
(ステップS07)
制御部23は、狭窄の疑いがあることを示す情報を狭窄判定部17から受けると、狭窄の疑いがある部位が発見されたことを操作者に報知するため、その報知の指示を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、その指示に従って、狭窄候補が発見された旨を表示部21に表示させる。例えば、表示制御部19は、表示部21にメッセージを表示したり、スピーカから音声を発生させたりする。操作者は、この報知に従って、超音波プローブ2の移動を停止し、被検体の体表上で超音波プローブ2の位置を固定する。
(ステップS08)
一方、狭窄判定部17は、各直交断面について狭窄の有無を判定することで、狭窄の疑いがある狭窄候補(関心領域)を特定する。具体的には、狭窄判定部17は、長軸方向における関心領域の範囲と短軸方向における関心領域の範囲とを求める。例えば図5に示すように、狭窄判定部17は、長軸方向の位置に対する内腔の面積の変化を示すグラフに基づいて、長軸方向における関心領域の範囲を求める。また、図4に示すように、狭窄判定部17は、血管300の外径Dの長さを有する範囲を、関心領域の短軸方向の範囲とする。そして、狭窄判定部17は、長軸方向の範囲と短軸方向の範囲とで規定される関心領域(ROI)の座標情報を制御部23に出力する。図3に示す例では、狭窄判定部17は、関心領域230、231、232を特定し、各関心領域の座標情報を制御部23に出力する。
(ステップS09)
また、設定部25は、関心領域(ROI)の座標情報に基づいて、その関心領域(ROI)を含む範囲に、2次スキャンの対象となる第2走査領域を設定し、その第2走査領域の位置を示す座標情報をスキャン制御部24に出力する。例えば図6に示すように、設定部25は、第2走査領域240、241、242を設定する。
(ステップS10)
そして、スキャン制御部24は、2次スキャンの対象となる第2走査領域を送受信部3に走査させる。例えば、操作者が超音波プローブ2の移動を停止し、超音波プローブ2を被検体の体表上で固定させる。その後、操作者が操作部22を用いて2次スキャンの開始指示を与えると、その開始指示に応じた信号がユーザインターフェース(UI)20から制御部23に出力される。スキャン制御部24はその信号を受けると、設定部25によって設定された第2走査領域を送受信部3に走査させる。図6に示す例では、スキャン制御部24は、第2走査領域240を送受信部3に走査させる。これにより、超音波プローブ2と送受信部3とは、第2走査領域240を走査して、第2走査領域240におけるボリュームデータを取得する。このボリュームデータは画像記憶部5に記憶される。
(ステップS11)
そして、画像生成部18は、2次スキャンで取得されたボリュームデータを画像記憶部5から読み込んで、そのボリュームデータに画像処理を施すことで、表示用の画像データを生成する。例えば、画像生成部18は、第2走査領域240におけるボリュームデータにMPR処理を施すことで、第2走査領域における長軸像データと短軸像データとを生成する。
(ステップS12)
また、解析部6は、2次スキャンで取得されたボリュームデータを画像記憶部5から読み込んで、血管の外径の長さ、血管の内腔の面積、血管の壁厚、又は内腔の体積などの評価値を求める。
(ステップS13)
そして、画像生成部18は、第2走査領域における長軸像データと短軸像データとを図示しない記憶部に記憶させる。同様に、解析部6は、血管の外径の長さや内腔の面積などの評価値を図示しない記憶部に記憶させる。なお、画像記憶部5に、長軸像データ、短軸像データ、及び評価値を記憶しても良い。
(ステップS14)
スキャン制御部24は、2次スキャンを行っていない第2走査領域があるか否かを判断する。例えば、第2走査領域240、241、242のうち、第2走査領域240のみ走査している場合は、第2走査領域241と第2走査領域242とが走査されていないため、スキャン制御部24は、2次スキャンを行っていない第2走査領域があると判断する(ステップS14、Yes)。この場合、再び、ステップS10からステップS13の処理を実行することで、第2走査領域241を走査する。そして、第2走査領域240、241、242のすべての領域が走査されるまで、ステップS10からステップS13の処理を繰り返して実行する。
(ステップS15、ステップS16)
そして、すべての第2走査領域が走査された場合、スキャン制御部24は、2次スキャンを行っていない第2走査領域はないと判断する(ステップS14、No)。この場合、制御部23は、2次スキャンが終了したことを操作者に報知するために、その報知の指示を表示制御部19に出力する。表示制御部19は、その指示に従って、2次スキャンが終了した旨のメッセージを表示部21に表示させたり、音声をスピーカに発生させたりする(ステップS15)。そして、1次スキャンの対象となる領域が残っている場合は(ステップS16、Yes)、操作者は超音波プローブ2を被検体の体表上で移動させて1次スキャンを継続する(ステップS01)。
(ステップS17)
一方、1次スキャンの対象となる領域が残っていない場合は(ステップS16、No)、制御部23は、2次スキャンを実行したか否かを判断する(ステップS17)。そして、2次スキャンを実行した場合は(ステップS17、Yes)、制御部23は、表示制御部19に2次スキャンの結果を表示することを指示する。表示制御部19は、図示しない記憶部に記憶されている各第2走査領域における長軸像データと短軸像データとを読み込んで、各第2走査領域における長軸像と短軸像とを表示部21に表示させる(ステップS18)。また、表示制御部19は、各第2走査領域における血管の外径の長さや内腔の面積などの評価値を図示しない記憶部から読み込んで、その評価値を表示部21に表示させる(ステップS19)。例えば、表示制御部19は、長軸方向の位置に対する内腔の面積の変化を表すグラフや外径の長さの変化を表すグラフを作成して、それらのグラフを表示部21に表示させる。さらに、画像生成部18は、1次スキャンによって取得されたボリュームデータを画像記憶部5から読み込んで、そのボリュームデータに画像処理を施すことで、3次元画像データなどの超音波画像データを生成しても良い。この場合、表示制御部19は、第1走査領域における超音波画像データに基づく超音波画像を表示部21に表示させる。
例えば図7に示すように、表示制御部19は、各第2走査領域における長軸像と短軸像と評価値のグラフとを表示部21に表示させ、さらに、第1走査領域における3次元画像を表示部21に表示させる。
以上のように、この実施形態に係る超音波診断装置1によると、血管狭窄の検査に必要な複数のプロセスを一度に行うことにより、検査効率の向上を図ることが可能となる。すなわち、狭窄の疑いがある箇所を発見した場合は、操作者にその発見を報知して、超音波プローブ2の移動の停止を促す。そして、超音波プローブ2の位置を固定した状態で、狭窄候補の部位を詳細にスキャンすることで、一連の撮影内で狭窄候補の検出と狭窄候補の精査とを行うことが可能となり、検査効率の向上を図ることが可能となる。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置を示すブロック図である。 撮影対象を示す模式図である。 1次スキャンにおける走査範囲を示す模式図である。 短軸断面における血管の形状を示す図である。 内腔の面積の変化を示すグラフである。 1次スキャンにおける走査領域と、2次スキャンにおける走査領域とを示す模式図である。 この実施形態に係る超音波診断装置によって取得された画像を示す画面の図である。 この発明の実施形態に係る超音波診断装置による一連の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
3 送受信部
4 信号処理部
5 画像記憶部
6 解析部
7 血管領域抽出部
8 中心線特定部
9 断面設定部
10 評価値算出部
11 血管径算出部
12 断面積算出部
13 体積算出部
14 壁厚算出部
15 最大値算出部
16 割合算出部
17 狭窄判定部
18 画像生成部
19 表示制御部
20 ユーザインターフェース(UI)
21 表示部
22 操作部
23 制御部
24 スキャン制御部
25 設定部
26 設定条件記憶部

Claims (14)

  1. 超音波で被検体における第1走査領域を走査することで前記第1走査領域におけるボリュームデータを取得する第1スキャン手段と、
    前記第1走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第1データを抽出する血管領域抽出手段と、
    前記第1データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、前記血管に直交する直交断面を設定する設定手段と、
    前記第1データに基づいて、各直交断面における前記血管の内腔の面積を求め、さらに、前記各直交断面における前記血管の外周の長さを求める算出手段と、
    前記血管の外周の長さと前記血管の内腔の面積との比を前記直交断面ごとに求める割合算出手段と、
    前記各直交断面における前記比に基づいて、前記狭窄候補の位置を特定する狭窄判定手段と、
    有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 超音波で被検体における第1走査領域を走査することで前記第1走査領域におけるボリュームデータを取得する第1スキャン手段と、
    前記第1走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第1データを抽出する血管領域抽出手段と、
    前記第1データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、所定の大きさを有して前記血管に直交する3次元領域の位置を設定する設定手段と、
    前記第1データに基づいて、各3次元領域における前記血管の内腔の体積を求め、さらに、前記各3次元領域における前記血管の外周の長さを求める算出手段と、
    前記血管の外周の長さと前記血管の内腔の体積との比を前記3次元領域ごとに求める割合算出手段と、
    前記各3次元領域における前記比に基づいて、前記狭窄候補の位置を特定する狭窄判定手段と、
    有することを特徴とする超音波診断装置。
  3. 前記狭窄候補の位置を含み、前記第1走査領域よりも小さい第2走査領域を超音波で走査することで、前記第2走査領域におけるボリュームデータを取得する第2スキャン手段、を更に有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波診断装置。
  4. 前記割合算出手段は、前記血管の外周の長さに対する前記血管の内腔の面積の割合を前記直交断面ごとに求め、
    前記狭窄判定手段は、前記各直交断面における前記割合が所定値以下になる範囲を前記狭窄候補の位置として特定することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 前記割合算出手段は、前記血管の外周の長さに対する前記血管の内腔の体積の割合を前記3次元領域ごとに求め、
    前記狭窄判定手段は、前記各3次元領域における前記割合が所定値以下になる範囲を前記狭窄候補の位置として特定することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
  6. 前記狭窄判定手段は、前記割合が所定値以下となる直交断面の位置に基づいて、前記血管の長軸方向における前記狭窄候補の範囲を特定することを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置。
  7. 前記狭窄判定手段は、前記割合が所定値以下となる3次元領域の位置に基づいて、前記血管の長軸方向における前記狭窄候補の範囲を特定することを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
  8. 前記第2走査領域におけるボリュームデータに基づいて、前記血管の短軸断面における短軸像データ、及び前記血管の長軸断面における長軸像データのうち、少なくとも一方の画像データを生成する画像生成手段と、
    前記画像データに基づく画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の超音波診断装置。
  9. 前記血管領域抽出手段は、前記第2走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第2データを抽出し、
    前記設定手段は、前記第2データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、前記血管に直交する直交断面を設定し、
    前記算出手段は、前記第2データに基づいて、前記各直交断面における前記血管の内腔の面積、前記各直交断面における前記血管の内膜と外膜との間の壁厚、前記各直交断面における前記血管の径の長さ、及び、前記第2走査領域における前記血管の内腔の体積のうち、少なくとも1種類の値を求めることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の超音波診断装置。
  10. 前記各直交断面における前記内腔の面積に基づいて前記血管の長軸方向に対する面積の変化を表すグラフ、前記各直交断面における壁厚に基づいて前記血管の長軸方向に対する壁厚の変化を表すグラフ、及び、前記各直交断面における前記血管の径の長さに基づいて前記血管の長軸方向に対する前記血管の径の長さの変化を表すグラフのうち、少なくとも1つのグラフを作成して表示手段に表示させる表示制御手段を更に有することを特徴とする請求項9に記載の超音波診断装置。
  11. 前記第2走査領域におけるボリュームデータに基づいて、前記血管の短軸断面における短軸像データ、及び前記血管の長軸断面における長軸像データのうち、少なくとも一方の画像データを生成する画像生成手段を更に有し、
    前記表示制御手段は、前記グラフとともに前記画像データに基づく画像を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置。
  12. 前記狭窄判定手段によって前記狭窄候補の位置が特定された場合に、前記特定されたことを操作者に報知する報知手段を更に有することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の超音波診断装置。
  13. 超音波によって被検体を走査するスキャン手段を有する超音波診断装置を制御するコンピュータに、
    第1走査領域を前記スキャン手段に走査させることで前記第1走査領域におけるボリュームデータを取得する第1スキャン機能と、
    前記第1走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第1データを抽出する血管領域抽出機能と、
    前記第1データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、前記血管に直交する複数の直交断面の位置を求める設定機能と、
    前記第1データに基づいて、各直交断面における前記血管の内腔の面積を求め、さらに、前記各直交断面における前記血管の外周の長さを求める算出機能と、
    前記血管の外周の長さと前記血管の内腔の面積との比を前記直交断面ごとに求める割合算出機能と、
    前記各直交断面における前記比に基づいて、前記狭窄候補の位置を特定する狭窄判定機能と、
    を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
  14. 超音波によって被検体を走査するスキャン手段を有する超音波診断装置を制御するコンピュータに、
    第1走査領域を前記スキャン手段に走査させることで前記第1走査領域におけるボリュームデータを取得する第1スキャン機能と、
    前記第1走査領域におけるボリュームデータから血管の形態を表す第1データを抽出する血管領域抽出機能と、
    前記第1データに表わされる血管に沿って所定間隔ごとに、所定の大きさを有して前記血管に直交する3次元領域の位置を設定する設定機能と、
    前記第1データに基づいて、各3次元領域における前記血管の内腔の体積を求め、さらに、前記各3次元領域における前記血管の外周の長さを求める算出機能と、
    前記血管の外周の長さと前記血管の内腔の体積との比を前記3次元領域ごとに求める割合算出機能と、
    前記各3次元領域における前記比に基づいて、前記狭窄候補の位置を特定する狭窄判定機能と、
    を実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
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