JP5525435B2 - トルクリミッタ付き軸継手 - Google Patents

トルクリミッタ付き軸継手 Download PDF

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Description

本発明は、所定のトルク値以下の動力を伝達しそれを超えるトルク値の動力を伝達しないいわゆるトルクリミッタ機能を備えた軸継手に関する。
この種のトルクリミッタ付き軸継手として、例えば原動機とそれによって回転駆動される被駆動機器との間に介装されるトルクリミッタ付きダンパがあり、代表的なものとして特許文献1に記載のものが提案されている。このトルクリミッタ付きダンパは、原動機の出力軸に固定されるフライホイールと、トルクリミッタアッセンブリと、摩擦ライニングを備えたダンパディスクとを主要素とするものである。そして、トルクリミッタアッセンブリは、摩擦ライニングを押し付けるためのプレッシャープレートと、押し付け荷重を発生させる皿ばねと、この皿ばねの座部を兼ねつつフライホイールへ取り付けるためのカバーと、プレッシャープレートにかしめ加工により固定されて、カバーに設けられた穴に対し軸方向に移動可能で且つ周方向に移動不能とした回り止め機能を有するストップピンとから構成されている。
特開2002−13547号公報
しかしながら、特許文献1に代表される従来の構造では、かしめ加工にて固定されたストップピンで回り止めをする構造であるため、ストップピンそのものはかしめ加工のためにある程度の柔らかさが要求される一方で、回り止めとして所定のトルクを伝達しなければならない(総伝達トルクの半分をストップピンが受け持つことになる)ために高強度が要求され、結果として相反する両機能を満たす必要がある。そのための手段としてストップピンの径を大きくするとレイアウト上の自由度が制約されるだけでなく、かしめ加工に必要な荷重の増大とともにストップピンが過剰に変形するおそれがあり、また、個々のストップピンの負担を軽減するべくストップピンの数を増やすと部品点数や加工工数の増加を招くこととなる。したがって、回り止め機能をかしめ加工にて固定されたストップピンに頼っていたのでは、シンプルな構造のもとで且つ幅広いトルクに対応するには限界がある。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、ストップピンに代わる回り止め機能を採用することで先に述べた従来技術の持つ不具合を解消し、もって幅広いトルクに対応できるようにしたトルクリミッタ付き軸継手の構造を提供するものである。
請求項1に記載の発明は、フライホイールと回転軸との間に介装され、回転軸に連結された摩擦ディスクをフライホイールに押し付けることでそのフライホイールと回転軸間のトルク伝達を行う一方、所定値以上のトルク入力があった場合は摩擦ディスクを滑らせて過大トルクの発生を防ぐようにしたトルクリミッタ付き軸継手の構造である。その上で、上記フライホイールに重ね合わせるように装着されるカバーと、このカバーの内側に収容される弾性部材、およびこの弾性部材のばね力を受けて摩擦ディスクに押し付けられる円板状のプレッシャープレートの三者をもってトルクリミッタを構成してある。
そして、上記プレッシャープレートには、径方向に突出してフライホイールおよびカバーに対する回り止めとして機能する係止爪部を形成してある一方、上記カバーには、係止爪部に対応して外周縁部の一部を小径化する方向に切除して形成した切欠開口部と、この切欠開口部の最小径部から連続して周方向に長穴状に切り欠いたスロット部とを形成してあり、上記切欠開口部で受容した係止爪部を当該切欠開口部からスロット部に差し込んでバヨネット結合構造とすることで、トルクリミッタがサブアッセンブリされていることを特徴とする。
より具体的には、請求項2に記載のように、上記切欠開口部で受容した係止爪部を当該切欠開口部からスロット部に差し込んでバヨネット結合構造とすることで、弾性部材とカバーおよびプレッシャープレートの三者からなるトルクリミッタが中間組立体として予めユニット化されているものとする。
この場合において、サブアッセンブリされたトルクリミッタまたは中間組立体として予めユニット化されたトルクリミッタの状態を自己保持する上では、請求項3に記載のように、弾性部材に予圧が付与された状態であることが望ましい。
また、請求項4に記載のように、上記係止爪部における一方の回転方向の端面がスロット部の底部に、他方の回転方向の端面がフライホイールの一部にそれぞれ当接・係合していることにより、フライホイールとトルクリミッタとの間でのトルク伝達が行われるようになっているものとする。
より具体的には、請求項5に記載のように、上記フライホイールの周縁部を軸心方向に突出させて突起部とし、この突起部における回転方向に端面に係止爪部を当接・係合させてあるものとする。あるいは、請求項6に記載のように、上記フライホイールにおける突起部は、フライホイールそのものに対して例えばピン等の別部品を組み付けたものとする。
さらに、トルク伝達のバランスの上では、請求項7に記載のように、上記係止爪部は、プレッシャープレートの周方向の等分位置に形成した三つ以上のものであることが望ましい。
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、カバーの切欠開口部で受容したプレッシャープレート側の係止爪部を当該切欠開口部からスロット部に差し込んであることで、別部品を用いることなしに従来のストップピンと同等の回り止め機能が発揮されることになる。
請求項1,2に記載の発明によれば、カバーの切欠開口部で受容した係止爪部を当該切欠開口部からスロット部に差し込み、周方向での強度的に優れた当該部位にて従来のストップピンと同等の回り止め機能が発揮されるようにしたので、ストップピンによる従来の不具合を解消できることはもちろんのこと、シンプルな構造で且つ幅広いトルクに対応することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、弾性部材に予圧が付与された状態でトルクリミッタがサブアッセンブリされていて、より具体的には、弾性部材に予圧が付与された状態で当該弾性部材とカバーおよびプレッシャープレートの三者からなるトルクリミッタが中間組立体として予めユニット化されているので、組付時の作業性にも優れたものとなる。
請求項4に記載の発明によれば、係止爪部における一方の回転方向の端面がスロット部の底部に、他方の回転方向の端面がフライホイールの一部にそれぞれ当接しているので、回り止め機能を発揮する当該部位での周方向での強度が一段と優れたものとなり、一段と幅広いトルクに対応することが可能となる。そして、この傾向は、請求項5に記載のように、フライホイールの周縁部を軸心方向に突出させて突起部とし、この突起部における回転方向の端面に係止爪部を当接させると一段と顕著となる。
請求項6に記載の発明によれば、フライホイールにおける突起部を、フライホイールそのものに対して例えばピン等に別部品を組み付けたものとしたため、フライホイールにおける係止爪部との当接部の機械加工を廃止できる利点がある。
本発明を実施するためのより具体的な第1の形態としてトルクリミッタ付きダンパ装置を示し、図2のA−A線に沿う断面説明図。 図1に示したトルクリミッタ付きダンパ装置の正面説明図。 図2のB方向矢視図。 図1におけるプレッシャープレートの詳細を示す図で、(A)はその正面説明図、(B)は同図(A)の全断面図。 図1におけるカバーの詳細を示す図で、(A)はその正面説明図、(B)は同図(A)のC−C線に沿う断面図。 図1におけるトルクリミッタの詳細を示す図で、(A)はその正面説明図、(B)は同図(A)D−D線に沿う断面図。 本発明を実施するためのより具体的な第2の形態を示す図で、図3と同等部位の要部拡大図。 本発明を実施するためのより具体的な第3の形態を示す断面説明図。 本発明を実施するためのより具体的な第4の形態を示す要部断面説明図。 本発明を実施するためのより具体的な第5の形態を示す要部断面説明図。 本発明を実施するためのより具体的な第6の形態を示す要部断面説明図。 本発明を実施するためのより具体的な第7の形態を示す断面説明図。
図1〜6は本発明を実施するためのより具体的な第1の形態を示し、トルクリミッタ付き軸継手としてトルクリミッタ付きダンパ装置の例を示している。そして、特に図1は同ダンパ装置の断面図、すなわち図2のA−A線に沿う断面図を、図2は同ダンパ装置の正面図を、図3は図2のB方向矢視図をそれぞれ示している。
図1〜3に示すように、例えば内燃機関等の原動機の出力軸1の端部には出力側回転部材として外周縁部をマス部とした厚肉円板状のフライホイール2が固定されている。フライホイール2はその中心の取付穴を出力軸1のボス部1aに嵌合させることによりセンタリングされた上で複数のボルト3にて固定されている。また、出力軸1の延長軸線上には例えばモータジェネレータや被駆動機器等の回転軸としての入力軸4が配置される。そして、フライホイール2と入力軸4との間にトルクリミッタ付きダンパ装置5が介装されている。
なお、フライホイール2の周縁部には、円周方向の三等分位置にてマス部の一部を軸心方向に突出させることで突起部2aを形成してある。また、フライホイール2のうち突起部2aよりも小径の内側部分が後述する摩擦ライニング13との摺動面2bとして機能することになる。
フライホイール2には、図2に示すように、それ自体で予めサブアッセンブリされたトルクリミッタ6を複数のノックピン10とボルト11にて取り付けてある。トルクリミッタ6は、フライホイール2とほぼ同じ直径であって且つ外側に張り出すフランジ部7aを有する円形浅皿状のカバー7と、このカバー7の内部に収容された弾性部材としての皿ばね8と、カバー7よりも一回り小さな円環状のプレッシャープレート9とを同心状に相互に重ね合わせたものであって、皿ばね8のばね力によってプレッシャープレート9がフライホイール2側に向けて押されるようになっている。そして、プレッシャープレート9とフライホイール2側の摺動面2bとの間にダンパディスク12側の摩擦ライニング13が挟まれている。
ダンパディスク12は、入力軸4にスプライン結合されたハブ14に対して相対回転可能に構成されているもので、ハブ14の両側に例えば樹脂製のシートスペーサ15を介して回転可能に装着された一対のリテーナプレート16,17と、双方のリテーナプレート16,17と共に複数のピン18にかしめ加工を施すことにより共締め固定された薄板円環状の摩擦ディスク19とから構成されている。そして、摩擦ディスク19の表裏両面に摩擦ライニング13がリベット締めにて固定してあり、一方の摩擦ライニング13がフライホイール2側の摺動面2bに、他方の摩擦ライニング13がプレッシャープレート9にそれぞれ圧接している。
また、ハブ14とその両側のリテーナプレート16,17にはそれぞれに円周方向の四箇所にスプリング収容部を開口形成してあり、各スプリング収容部には捻り吸収スプリング20を圧縮状態で収容して脱落しないように保持させてある。そして、出力軸1側からの出力として捻り振動が負荷された時には、双方のリテーナプレート16,17とハブ14とが捻り吸収スプリング20をさらに圧縮しながら相対回転してその捻り振動を吸収し、結果として捻り振動のためのダンパとして機能することになる。
図4は上記カバー7および皿ばね8と共にトルクリミッタ6を形成しているプレッシャープレート9の詳細を示している。図4のほか図1に示すように、プレッシャープレート9は、皿ばね8からのばね力を受けて摩擦ライニング13をフライホイール2側に押し付ける機能を有するもので、その周縁部の三等分位置には径方向に突出して回り止めとして機能する係止爪部9aを一体に形成してある。
また、図5は上記皿ばね8およびプレッシャープレート9と共にトルクリミッタ6を形成しているカバー7の詳細を示している。図5のほか図1に示すように、カバー7は、フライホイール2に対する取付部として機能するフランジ部7aと、そのフランジ部7aの内側の胴部7bを含む皿ばね受容部7cとを有するもので、フランジ部7aにはプレッシャープレート9側の三つの係止爪部9aに対応する位置に当該係止爪部9aよりも幅広で且つフランジ部7a自体の外周縁部の一部を小径化する方向に部分的に切除して切欠開口部21を形成してある。
さらに、この切欠開口部21の最小径部から連続して胴部7bの周方向にスリット状または長穴状に切り欠いてスロット部22を形成してあり、結果としてこれらの切欠開口部21とスロット部22とによりフランジ部7aから胴部7bにまたがるかたちで鉤形または略L字状に切り欠いてある。
図6は、上記カバー7と皿ばね8およびプレッシャープレート9の三者からなるトルクリミッタ6のサブアッセンブリ状態を示している。このトルクリミッタ6の組立手順としては、カバー7の皿ばね受容部7c(図5参照)の内部に皿ばね8を収容する。その際に、胴部7bの内径が自由状態の皿ばね8の外径よりもわずかに大きく設定してあることで、皿ばね8の外周縁が胴部7bの内周面に内接することで自律的にセンタリングされることになる。
こうして、カバー7に皿ばね8を収容したならば、プレッシャープレート9の各係止爪部9aをカバー7の切欠開口部21に合致させるようにしてそのプレッシャープレート9をカバー7のフランジ部7aに重ね合わせた上で、皿ばね8を圧縮変形させるべくプレッシャープレート9を押し込む。そして、図6に示すように、プレッシャープレート9側の係止爪部9aがカバー7側のフランジ部7aの板厚を乗り越えてスロット部22の入口側に至ったならば、各係止爪部9aをスロット部22に差し込む。つまり、図6に示すように、各係止爪部9aの回転方向における一方の端面が対応するスロット部22の底部22a(図5参照)に当接して、各係止爪部9aがフランジ部7aと重なる状態となるまで、いわゆるバヨネット結合構造をもってカバー7とプレッシャープレート9を相対回転させる。これにより、トルクリミッタ6はサブアッセンブリ状態となって、皿ばね8のばね力によりサブアッセンブリ状態を自己保持することが可能となる。
このサブアッセンブリ状態では皿ばね8に予圧が付与されていることにほかならず、言い換えるならば、皿ばね8に予圧が付与された状態で当該皿ばね8とカバー7およびプレッシャープレート9の三者からなるトルクリミッタ6が中間組立体として予めユニット化されていることになる。
このようにサブアッセンブリされているトルクリミッタ6は、図1,2に示すように、フライホイール2との間にダンパディスク12を挟み込むようにして複数のボルト11にてフライホイール2に固定される。その際に、各係止爪部9aにおける回転方向の他方の端面、すなわち係止爪部9aのうちスロット部22の底部22aに当接している端面とは反対側の端面が、フライホイール2の三箇所に形成された突起部2aの一方の側面に当接するように設定してある。
より詳しくは、図3に示すように、プレッシャープレート9側の係止爪部9aを挟んで、カバー7側のスロット部22の底部22aとフライホイール2に形成された突起部2aの一方の側面とが正対していて、そのスロット部22の底部22aと突起部2aの一方の側面との間に係止爪部9aが挟み込まれるかたちとなる。これより、フライホイール2とカバー7およびプレッシャープレート9の三者同士の回り止めが施されていることになる。
ここで、皿ばね8に予圧が付与された状態で当該皿ばね8とカバー7およびプレッシャープレート9の三者からなるトルクリミッタ6が図6の状態をもって予めサブアッセンブリされていて、そのサブアッセンブリ状態を自己保持できることは先に述べた。そのため、カバー7側のフランジ部7aとプレッシャープレート9側の係止爪部9aとの間には皿ばね8の予圧に基づく摩擦が生じていて、トルクリミッタ6をフライホイール2に取り付ける際に、係止爪部9aがスロット部22から抜け出る方向に回転しようとしても回転しにくいものとなり、組付作業性が良好なものとなる。
このように構成されたトルクリミッタ付きダンパ装置5では、トルクリミッタ6の入力形態としてドライブ側、すなわちフライホイール2側から入力軸4側へのトルク伝達形態と、コースト側(逆転方向)、すなわち入力軸4側からフライホイール2側へのトルク伝達形態とがある。
ドライブ側では、出力軸1側からフライホイール2に入力されたトルクは、摩擦ライニング13とプレッシャープレート9を介してダンパディスク12へ伝わり、入力軸4の回転トルクとなる。この時、プレッシャープレート9へのトルク伝達は、主としてフライホイール2の突起部2aとプレッシャープレート9側の係止爪部9aとの当接をもって行われる。そして、所定のトルク値以上のトルク入力があった場合には、フライホイール2とプレッシャープレート9およびカバー7の三者が一体的に回転するものであるが故に、摩擦ディスク19の両側の摩擦ライニング13がフライホイール2およびプレッシャープレート9に対してそれぞれ滑りを生じ、ダンパディスク12側に過大トルクが伝達されるのが阻止される。
他方、コースト側では、入力軸4側からダンパディスク12に入力されたトルクは、摩擦ライニング13とプレッシャープレート9を介してフライホイール2へ伝わり、出力軸1の回転トルクとなる。この時、フライホイール2へのトルク伝達は、主としてプレッシャープレート9の係止爪部9aとカバー7におけるスロット部22の底部22aとの当接をもって行われる。そして、所定のトルク値以上のトルク入力があった場合には、フライホイール2とプレッシャープレート9およびカバー7の三者が一体的に回転するものであるが故に、ドライブ側と同様に、摩擦ディスク19の両側の摩擦ライニング13がフライホイール2およびプレッシャープレート9に対してそれぞれ滑りを生じ、フライホイール2側に過大トルクが伝達されるのが阻止される。
また、トルクリミッタ付きダンパ装置5のダンパ機能としては、先に述べたように、ドライブ側およびコースト側共に、出力軸1側あるいは入力軸4側から捻り振動が負荷された時には、双方のリテーナプレート16,17とハブ14とが捻り吸収スプリング20をさらに圧縮しながら相対回転してその捻り振動を吸収することになる。
このように第1の形態によれば、フライホイール2側の突起部2aのほか、プレッシャープレート9に付帯する係止爪部9a、およびカバー7に切り欠き形成したスロット部22の底部22a等、周方向での強度的に優れた部位をトルク伝達部としているので、少ない部品点数で且つシンプルな構造でありながら、小トルクから大トルクまでの幅広いトルク伝達に対応できるようになる。
ここで、第1の形態では、出力軸1側のフライホイール2と入力軸4とを繋げる軸継手をトルクリミッタ付きダンパ装置5として構成した場合について述べたが、適用されるシステム側の要求によっては、ダンパディスク12に代えてダンパ機能のないいわゆるリジッドディスクを採用し、実質的にダンパ機能のないトルクリミッタ付き軸継手として構成することもまた可能である。
図7は本発明に係るトルクリミッタ付き軸継手の第2の形態を示し、図3と同等部位の拡大図を示している。
この第2の形態では、プレッシャープレート9側の係止爪部9aが当接することになるフライホイール2側の突起部2aの一方の側面に、所定角度θだけ傾斜した案内面2cを形成したものである
この第2の形態によれば、サブアッセンブリされたトルクリミッタ6をフライホイール2に組み付けるにあたり、上記案内面2cによって係止爪部9aの案内効果が発揮されるので、トルクリミッタ6がサブアッセンブリされていることによる利便性に加えて、組付性が一段と良好なものとなる。
図8は本発明に係るトルクリミッタ付き軸継手の第3の形態を示し、図1と共通する部分には同一符号を付してある。
この第3の形態では、先の第1の形態においてフライホイール2側に突起部2aを形成したものに代えて、フライホイール2に別部品であるピン23を打ち込んで、このピン23にプレッシャープレート9の係止爪部9aを当接させるようにしたものである。
この第3の形態によれば、フライホイール2に突起部2aを形成する必要がなくなり、また、突起部2aのうちプレッシャープレート9の係止爪部9aが当接する部位の機械加工(例えばエンドミル加工)を省略できる利点がある。
図9は本発明に係るトルクリミッタ付き軸継手の第4の形態を示し、図1と共通する部分には同一符号を付してある。
この第4の形態では、先の第1の形態においてフライホイール2側に突起部2aを形成したものに代えて、フライホイール2に対して別部品である円筒状のカラー24をボルト25にて締結固定し、このカラー24にプレッシャープレート9の係止爪部9aを当接させるようにしたものである。
図10は本発明に係るトルクリミッタ付き軸継手の第5の形態を示し、図1と共通する部分には同一符号を付してある。
この第5の形態では、先の第1の形態においてフライホイール2側に突起部2aを形成したものに代えて、フライホイール2に対して別部品である段付き状のピン26を打ち込んで、このピン26にプレッシャープレート9の係止爪部9aを当接させるようにしたものである。
図11は本発明に係るトルクリミッタ付き軸継手の第6の形態を示し、図8と共通する部分には同一符号を付してある。
この第6の形態では、図8と比較すると明らかなように、ピン23を二本並べて打ち込んだものである。
これらの第4〜第6の形態によれば、先に述べた第3の形態と同様の利点があるほか、例えば図10の第5の形態では、ピン26の頭部を四角形とすることで係止爪部9aとの当接面積を大きく確保でき、またピン23を二本とした図11の第6の形態では、より安定したトルク伝達を行える利点がある。
図12は本発明に係るトルクリミッタ付き軸継手の第7の形態を示し、図1と共通する部分には同一符号を付してある。
この第7の形態では、図12に示すように、皿ばね8の向きを図1と逆にする一方、カバー7の内周縁に皿ばね28をセンタリングするためのフランジ部27を曲折形成し、皿ばね28の内周をこのフランジ部27に当接させるようにしたものである。
この第7の形態では、図1のものと同等の機能を有しながら、皿ばね28を一段と小径化できる利点がある。
2…フライホイール
2a…突起部
4…入力軸
5…トルクリミッタ付きダンパ装置
6…トルクリミッタ
7…カバー
8…皿ばね(弾性部材)
9…プレッシャープレート
9a…係止爪部
12…ダンパディスク
13…摩擦ライニング
19…摩擦ディスク
21…切欠開口部
22…スロット部
22a…底部
23…ピン(別部品)
24…カラー(別部品)
26…ピン(別部品)
28…皿ばね(弾性部材)

Claims (7)

  1. フライホイールと回転軸との間に介装され、回転軸に連結された摩擦ディスクをフライホイールに押し付けることでそのフライホイールと回転軸間のトルク伝達を行う一方、所定値以上のトルク入力があった場合は摩擦ディスクを滑らせて過大トルクの発生を防ぐようにしたトルクリミッタ付き軸継手において、
    上記フライホイールに重ね合わせるように装着されるカバーと、このカバーの内側に収容される弾性部材、およびこの弾性部材のばね力を受けて摩擦ディスクに押し付けられる円板状のプレッシャープレートの三者をもってトルクリミッタを構成してあり、
    上記プレッシャープレートには、径方向に突出してフライホイールおよびカバーに対する回り止めとして機能する係止爪部を形成してある一方、
    上記カバーには、係止爪部に対応して外周縁部の一部を小径化する方向に切除して形成した切欠開口部と、この切欠開口部の最小径部から連続して周方向に長穴状に切り欠いたスロット部とを形成してあり、
    上記切欠開口部で受容した係止爪部を当該切欠開口部からスロット部に差し込んでバヨネット結合構造とすることで、トルクリミッタがサブアッセンブリされていることを特徴とするトルクリミッタ付き軸継手。
  2. 上記切欠開口部で受容した係止爪部を当該切欠開口部からスロット部に差し込んでバヨネット結合構造とすることで、弾性部材とカバーおよびプレッシャープレートの三者からなるトルクリミッタが中間組立体として予めユニット化されていることを特徴とする請求項1に記載のトルクリミッタ付き軸継手。
  3. 上記バヨネット結合構造とすることで弾性部材に予圧が付与されていることを特徴とする請求項1または2に記載のトルクリミッタ付き軸継手。
  4. 上記係止爪部における一方の回転方向の端面がスロット部の底部に、他方の回転方向の端面がフライホイールの一部にそれぞれ当接していることにより、フライホイールとトルクリミッタとの間でのトルク伝達が行われるようになっていることを特徴とする請求項3に記載のトルクリミッタ付き軸継手。
  5. 上記フライホイールの周縁部を軸心方向に突出させて突起部とし、この突起部における回転方向の端面に係止爪部を当接させてあることを特徴とする請求項4に記載のトルクリミッタ付き軸継手。
  6. 上記フライホイールにおける突起部は、フライホイールそのものに対して別部品を組み付けたものであることを特徴とする請求項5に記載のトルクリミッタ付き軸継手。
  7. 上記係止爪部は、プレッシャープレートの周方向の等分位置に形成した三つ以上のものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のトルクリミッタ付き軸継手。
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