JP5525084B1 - サーキュレーター - Google Patents

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Abstract

【課題】サーキュレーターが大型化しても、サーキュレーターの俯角を所定の規制角度の範囲内で確実に調整することができ、かつ簡単な構成で安価に製造することができるサーキュレーターを提供する。
【解決手段】サーキュレーターは、羽根と羽根回転モーターを装着したケース体10と、ケース体10を俯角調整部20で支持する支持体1とを備えている。俯角調整部20は、ケース本体10の側部に設けられ外周方向に複数の位置決め係合部231cを形成した回転軸部231と、支持体1に設けられ回転軸部231を回転可能に枢支するリング状軸受部232と、回転軸部231の位置決め係合部231cに弾性的に係合する可動係合部材233と、回転軸部231に設けられた回転規制係止部231eと干渉して回転軸部231の回転角範囲を規制する回転角規制手段235bを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、主として室内の空気を撹拌することにより冷暖房効果を高めるためのサーキュレーターに関するものである。
冷暖房機の使用時に室内の空気を撹拌し、室温を均一にして冷暖房効果を高めるためのサーキュレーターが広く知られている。一般にサーキュレーターは、羽根と電動機を装着したケース本体を、基台の脚部に俯角調整可能に設けた構成となっている。
この俯角調整機構に関して、特許文献1には、羽根を収容するケース本体の側部に設けられケース本体の脚部に挿通するシャフトと、そのシャフトに固定され複数の位置決め穴を設けたブラケットと、ブラケットの位置決め穴に係合して俯角を保持するストッパと、このストッパを位置決め穴に押圧するバネと、このバネとストッパを収容し前記脚部に形成されたストッパ筒と、を備えた俯角調整機構が開示されている。
また特許文献2には、空気清浄機本体を支承部に回転位置調整可能に設けており、円形の第1回転体と第2回転体とを組み合わせ、第1回転体の周縁部に両回転体の相対的回転範囲を規制する弧状切欠部と弧状穴を形成するとともに回転位置設定用の凹所を形成し、第2回転体に第1回転体の弧状切欠部と弧状穴に係合する係合突起をそれぞれ設け、第1回転体の凹所にバネで付勢されたボールを係合させることにより、空気清浄機本体を相対的回転範囲内において、凹所の角度間隔による相対角度の調整を行うようにした回転位置調整機構が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された俯角調整機構は、サーキュレーターが大型化すると、ブラケットの位置決め穴とその穴に係合するストッパに過大な負荷が掛かって所定の俯角を確実に保持できなくなる心配がある。また、特許文献2に開示された回転位置調整機構は、機構が複雑で部品点数が多くなり、組立作業も面倒であるため製造コストが高くなる、という問題がある。
実用新案登録第3167613号公報 特開2000−18654公報
本発明は、上述したような課題を解決するために提案されたものであり、サーキュレーターが大型化しても、サーキュレーターの俯角を所定の規制角度の範囲内で確実に調整することができ、かつ簡単な構成で安価に製造することができるサーキュレーターを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明にあっては、羽根と羽根回転モーターを装着したケース体と、該ケース体を俯角調整部で支持する支持体とを備えたサーキュレーターにおいて、
前記俯角調整部は、前記ケース体の側部に設けられ外周方向に複数の位置決め係合部を形成した回転軸部と、
前記支持体に設けられ、前記回転軸部を回転可能に枢支する軸受部と、
前記回転軸部の位置決め係合部に弾性的に係合する可動係合部材と、
前記回転軸部に設けられた回転規制係止部と干渉して前記回転軸部の回転角範囲を規制する回転角規制手段と、を備え、
前記軸受部は、前記支持体に形成された軸受収納部に設けられており、該軸受収納部に、前記可動係合部材の押え部を有する蓋体を装着したことを特徴とする。
また請求項2に記載の発明にあっては、前記回転角規制手段は、前記回転軸部に設けられた回転規制係止片と、前記蓋体に設けられた回転規制係止突起と、を備えており、前記回転軸部の回転に伴って前記回転規制係止片が前記蓋体の回転規制係止突起に干渉し、前記回転軸部の回転角範囲を規制することを特徴とする。
た請求項3に記載の発明にあっては、前記蓋体の裏面部に、前記回転軸部の回転規制係止片が入り込むリング部を設け、該リング部の内周方向に、前記回転規制係止片が干渉して回転角範囲を規制する一対の回転規制係止突起を設けたことを特徴とする。
また請求項4に記載の発明にあっては、前記回転軸部の回転角範囲は、ケース体の垂直位置と水平位置の範囲内で規制されることを特徴とする。
また請求項5の発明にあっては、前記軸受部はリング状軸受部であり、該リング状軸受部に前記可動係合部材の収納部を設け、該可動係合部材収納部に前記可動係合部材を収納するとともに押えカバーを被せ、該押えカバーを前記蓋体に設けた押え部で押えるようにしたことを特徴とする。
また請求項6の発明にあっては、前記ケース体は、前面パネルと後面パネルを有しており、前記前面パネルの前端縁部に補強パネルを装着したことを特徴とする。
請求項1〜に記載の発明によれば、サーキュレーターが大型化しても、サーキュレーターの俯角を所定の規制角度の範囲内で確実に調整することができ、簡単な構成で安価に製造することができる。加えて請求項6に記載の発明によれば、前面パネルを通過する風量が増大してもケース本体の特に前面パネルの振動や破損が防止できる等の効果が得られる。
本発明の実施形態を示すサーキュレーターの全体斜視図である。 同サーキュレーターの全体図を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 同サーキュレーターのケース体の前面パネルの分解斜視図である。 同じく前面パネルの斜視図である。 同サーキュレーターの俯角調整部の、蓋体を取り外した状態の分解斜視図である。 同じく俯角調整部の、蓋体と可動係合部材を取り外した状態の分解斜視図である。 同じく俯角調整部の蓋体を取り外した状態の正面図である。 本発明の俯角調整部の別の実施形態を示す、蓋体を取り外した状態の分解斜視図である。 同じく別の実施形態の俯角調整部の、蓋体と可動係合部材を取り外した状態の分解斜視図である。 同じく別の実施形態の、俯角調整部の蓋体を取り外した状態の正面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明するが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。図1及び図2は本発明のサーキュレーターの全体図であり、サーキュレーター100は、支持本体1と、該支持本体1を左右方向(水平方向)に所定角度で旋回可能(首振り可能)に搭載する基台2から構成されている。支持本体1は、底面部が楕円体に形成された筐体部12と、該筐体部12の左右両側部に一体に立設された脚部11を有しており、その脚部11には、内部に羽根と羽根回転モーター(いずれも図示せず)を装着したケース体10が、俯角調整部20において上下方向に回転可能(俯角可能)に支持されている。
支持本体1は合成樹脂材料により全体が略U字形に成形されており、底面内部にはサーキュレーター本体(ケース体10)の首振り機構、羽根回転モーターの制御等を行う電気機器が収納されている。なお、筐体部12の上面中央部には、電源スイッチ、首振りスイッチ、風量変更スイッチ等の各種スイッチボタン24が並設されている。
ケース体10は、ポリプロピレン等の合成樹脂材料から外形が略太鼓形に形成されており、略円盤形状の前面パネル101と、後部が膨らんだ円盤状の後面パネル102とが結合されて構成されている。前面パネル101は旋風を発生させるために螺旋状のリブ101aが形成されており、後面パネル102には吸い込み抵抗が少なくなるようなリブ102aが形成されている。なお、前面パネル101は、耐衝撃性の高い合成樹脂材で形成されている。また、後面パネル102の上部には取手部102bが設けられている。
前面パネル101は、図3及び図4に示すように、略椀形の主部パネル121と、略リング形の補強パネル122から構成されており、主部パネル121の前面部に前記螺旋リブ101aが形成されている。主部パネル121の前端縁部は外周面部121aの外径よりもやや小径の嵌着部121bが形成されており、その嵌着部121bに補強パネル122が嵌着される。
具体的には、主部パネル121の外周面部121aには、周方向の複数個所に外周面幅方向に伸びるスリット部121cが形成されており、そのスリット部121cの先端部にネジ孔121dが形成されている。また、このスリット部121cに対応して、補強パネル122の内周面部122aには、周方向の複数個所にネジ固定部122bが形成されている。そして、ネジ固定部122bとスリット部121cが一致するように補強パネル122を本体パネル嵌着部121bに嵌着し、スリット部121cのネジ孔121dに固定ネジ(図示せず)を挿入し、補強パネル122のネジ固定部122bとネジ止めすることにより、主部パネル121と補強パネル122を一体に固定している。なお、主部パネル121の後端縁部には、周方向の複数個所に、前記後面パネル102と係合する係合爪部121eが形成されている。
このように、主部パネル121に補強パネル122を固定することにより、前面パネル101の前端縁部の強度が高くなり、サーキュレーター100が大型化して風量が増加しても(強風になっても)、その前面パネル101の前端縁部が風圧によって振動し、あるいは螺旋リブ101aとの接合部分等が破損することを防止することができ、前面パネル101を通して大風量を安定して送風することができる。
俯角調整部20は、図5乃至図7に示すように、ケース体10の後面パネル102における外周面部の左右側面部に形成された回転軸部231と、支持本体1の左右の支持脚11の上端部に形成されたリング状の軸受部232と、このリング状軸受部232を覆う円盤状の蓋体235を有している。なお、図5乃至図7では、一方の支持脚11に設けられた俯角調整部20を示しているが、他方の俯角調整部20も同じ構成である。
支持脚11の上部には円形凹状の軸受収納部234が形成されており、その軸受収納部234の中央部に前記ケース体10の回転軸部231の挿入孔(図示せず)が開口され、その挿入孔の周縁方向にリング状軸受部232が形成されている。リング状軸受部232の左右両側部はリブ234bで補強されている。このリング状軸受部232は完全なリング形状である必要はなく、ここでは下端部に切欠部232aが形成されたカットリング形となっている。
リング状軸受部232の上部には逆凹状の可動係合部材収納部234aがリング外側に突設するように形成されており、その可動係合部材収納部234aに可動係合部材233が収納されている。可動係合部材233は、図6に示すように、コイルバネ233aと、そのコイルバネ233aに挿入されるピン形の係合コマ233bとから成っており、係合コマ233bはコイルバネ233aによって後述する回転軸部231の位置決め係合部231c方向に付勢されている。なお、本発明では係合コマ233bを省略することもできる。
前記回転軸部231は、全体が有底円環状のリング形状となっており、円板部231bと、その外周部に形成されたリング部231aを有している。このリング部231aは、前記リング状軸受部232と同軸のリング形であり、リング状軸受部232の内部に回転可能に嵌挿される径を有している。リング部231aの外周面には、所定の円弧の長さに複数の凹凸形状の位置決め係合部231cが連続して形成されており、円板部231bの、連続した位置決め係合部231cの一端部近くには、略T字形の回転規制係止片231eが突設されている。回転規制係止片231eは、リング状軸受部232の外側に突出し、後述する蓋体リング部235aの内部に入り込むようになっている。また、リング部231aの位置決め係合部231cの両端縁部近くには、後述する蓋体リング部235aの内面部と接するガイド片231d,231dが形成されている。
前記蓋体235は、図5に示すように、裏面部に、前記リング状軸受部232と略同外径のリング部235aが形成されており、そのリング部235aの内周面部には、一対の回転規制係止突起235bが内周方向の離れた位置に対向して形成されている。この回転規制係止突起235bの形状は任意であるが、ここでは断面略三角形状に形成されている。回転規制係止突起235bは、前記回転軸受231の回転規制係止片231eと干渉し、回転軸受231が時計回り又は反時計回りに所定角度以上、回転しない位置に設けられ、回転軸受231の回転範囲の規制がなされている。
また、蓋体235の裏面部には、前記可動係合部材収納部234aと対応する位置に、複数の片板から構成される可動係合部材233の押え部235cが突設されている。なお、蓋体235の外周面235dには、前記可動係合部材収納部234aの内縁部に形成された係止溝234cと係止する複数の係止爪235eが突設されている。
上述した俯角調整部20は、ケース体10の回転軸部231のリング部231aが、脚部11の軸受収納部234に形成されたリング状軸受部232に内挿されることによりケース体10が脚部11に回転可能に支承される。また、軸受収納部234に蓋体235が被嵌され、係止爪235eが軸受収納部234の内縁部に形成された係止溝234cに係入されることで蓋体235が軸受収納部234に装着される。
軸受収納部234に蓋体235を装着すると、蓋体リング部235aの内面部に回転軸部231のガイド片233dが接し、蓋体リング部235aとリング状軸受部232の端縁部が当接する。また、蓋体235の押え部235cにより可動係合部材収納部234aに収納された可動係合部材233が押さえ付けられる(このため、前述したように係合コマ233bがなくともコイルバネ233aだけで可動係合部材233の役目をする)。
ケース体10を上下方向に回転させると、回転軸受部231がリング状軸受部232の内周面を摺接して回転する。このとき、回転軸受部231の回転角に応じた位置の位置決め係合部231cに、可動係合部材収納部234aに収納された可動係合部材233が弾性的に係合する。俯角を変えたいときは、ケース体10を押して所望角度に回転すると、可動係合部材233が現位置の位置決め係合部231cから外れ、回転を止めた位置の位置決め係合部231cに係合することになる。このようにして、ケース体10の上下方向の俯角調整が行われる。
ケース体10の回転角度(俯角)は所定角度範囲に規制されており、本実施形態では、図1に示す垂直位置から上方に仰向けとなるように90度回転すると、回転軸受部231の回転に伴って回転規制係止片231eが、蓋体235の一方の回転規制係止突起235b(ここでは蓋体リング部235aの中間部に形成された回転規制係止突起235b)と干渉し、ケース体10を元の垂直位置に回転すると、他方の回転規制係止突起235bと干渉する。このように、蓋体235の回転規制係止突起235b,235bは、ケース体10の回転角度を規制する位置に設けられ、ケース体10が所定角度以上に回転しないようにしている。
図8乃至図10は、本発明の別の実施形態であり、可動係合部材233を収納する前記可動係合部材収納部234aは、リング状軸受部232の切欠部232aの端部近くに形成されており、この可動係合部材収納部234aに押えカバー236が被着されている。押えカバー236は、図9に示すように、前面部236aと左右両側面部236bを有する断面略コ字形の部材であり、前面部236aに筒状の突起部236cが形成され、一方の側面部にガイドリブ236dが形成されている。
また、可動係合部材収納部234aの一側部には、図10に示すように、押えカバー236の前記ガイドリブ236bが係入する係入部236eが形成され、他側部には押えリブ236fが形成されており、これら係入部236eと押えリブ236fの間に押えカバー236の両側面部236bが挟持されている。
さらに、蓋体235の裏面部には、図8に示すように、押えカバー236の突起部236cと当接する押え部235cが形成されており(本実施形態では、リブ状の突起が横方向に複数本、並設されている)、蓋体235を軸受収納部234に被嵌したとき、押え部235cが突起部236cと当接して押えカバー236を可動係合部材収納部234aに押え付けている。なお、この実施形態でも、可動係合部材233を構成する係合コマ233bは省略してもよい。その他の俯角調整部20の構成は、上述した実施形態と同じであるから説明を省略する。
上述した実施形態は本発明の一例を示したに過ぎず、俯角調整部20の構成は、本発明の特許請求の範囲に記載された範囲内で任意に変更することができる。また、支持本体1やケース体10も図示した形態に限定されるものではなく、俯角調整部を有するあらゆるサーキュレーターに適用することができる。
1 支持本体
2 基台
10 ケース体
101 前面パネル
122 補強パネル
102 後面パネル
11 脚部
20 俯角調整部
231 回転軸部
231a リング部
231b 円板部
231c 位置決め係合部
231e 回転規制係止片
232 リング状軸受部
233 可動係合部材
234 軸受収納部
234a 可動係合部材収納部
235 蓋体
235a リング部
235b 回転規制係止突起
235c 押え部

Claims (6)

  1. 羽根と羽根回転モーターを装着したケース体と、該ケース体を俯角調整部で支持する支持体とを備えたサーキュレーターにおいて、
    前記俯角調整部は、前記ケース体の側部に設けられ外周方向に複数の位置決め係合部を形成した回転軸部と、
    前記支持体に設けられ、前記回転軸部を回転可能に枢支する軸受部と、
    前記回転軸部の位置決め係合部に弾性的に係合する可動係合部材と、
    前記回転軸部に設けられた回転規制係止部と干渉して前記回転軸部の回転角範囲を規制する回転角規制手段と、を備え、
    前記軸受部は、前記支持体に形成された軸受収納部に設けられており、該軸受収納部に、前記可動係合部材の押え部を有する蓋体を装着したことを特徴とするサーキュレーター。
  2. 前記回転角規制手段は、前記回転軸部に設けられた回転規制係止片と、前記蓋体に設けられた回転規制係止突起と、を備えており、前記回転軸部の回転に伴って前記回転規制係止片が前記蓋体の回転規制係止突起に干渉し、前記回転軸部の回転角範囲を規制することを特徴とする請求項1に記載のサーキュレーター。
  3. 前記蓋体の裏面部に、前記回転軸部の回転規制係止片が入り込むリング部を設け、該リング部の内周方向に、前記回転規制係止片が干渉して回転角範囲を規制する一対の回転規制係止突起を設けたことを特徴とする請求項2に記載のサーキュレーター。
  4. 前記回転軸部の回転角範囲は、ケース体の垂直位置と水平位置の範囲内で規制されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のサーキュレーター。
  5. 前記軸受部はリング状軸受部であり、該リング状軸受部に前記可動係合部材の収納部を設け、該可動係合部材収納部に前記可動係合部材を収納するとともに押えカバーを被せ、該押えカバーを前記蓋体に設けた押え部で押えるようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のサーキュレーター。
  6. 前記ケース体は、前面パネルと後面パネルを有しており、前記前面パネルの前端縁部に補強パネルを装着したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のサーキュレーター。
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