JP5524561B2 - トレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、トレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
近年、環境問題が重視されるようになり、CO排出抑制の規制が強化されている。また、石油資源は有限であって供給量が年々減少している。そのため、将来的に石油価格の高騰が予測され、スチレンブタジエンゴムやカーボンブラックなどの石油資源由来の原材料の使用には限界がみられる。従って、将来石油が枯渇したときを想定すると、天然ゴムや、シリカ、炭酸カルシウム等の白色充填剤等の石油外資源を使用していくことが必要となる。
例えば、特許文献1では、天然ゴムを主成分とするタイヤトレッド用ゴム組成物が提案されている。しかし、天然ゴムを主成分とするトレッドゴムでは、ウェット路面およびドライ路面における走行性能(制動性能)は、通常使用されるスチレンブタジエンゴムを主成分とするトレッドゴムに対して劣っている。そこで、充填剤としてシリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどの白色充填剤を使用することでウェット路面における走行性能を改善する方法が提案されているが、その場合であっても、ドライ路面における走行性能は不充分である。
特許文献2には、エポキシ化天然ゴム、白色充填剤であるシリカを組み合わせることにより、ウェット路面における走行性能を向上させる技術が開示されている。しかしながら、耐摩耗性の向上という点では、改善の余地がある。
特開2003−64222号公報 特開2004−359773号公報
本発明は、前記課題を解決し、石油外資源の含有比率を高めることで地球環境に優しく、将来の石油の供給量の減少に備えることができるとともに、ウェット路面およびドライ路面において優れた走行性能(制動性能)を示しつつ、耐摩耗性の向上が可能なトレッド用ゴム組成物、及びそれをタイヤのトレッドに用いた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ブタジエンゴム及び35質量%以上のエポキシ化天然ゴムを含むゴム成分と、白色充填剤とを含むトレッド用ゴム組成物に関する。
上記白色充填剤がシリカであることが好ましい。
アルカリ性脂肪酸金属塩を含むことが好ましい。
上記アルカリ性脂肪酸金属塩がステアリン酸カルシウムであることが好ましい。
上記ブタジエンゴムのシス含量が80質量%以上であることが好ましい。
本発明はまた、上記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、ブタジエンゴム及び特定量以上のエポキシ化天然ゴムを含むゴム成分に、白色充填剤を配合したトレッド用ゴム組成物であるので、ウェット路面およびドライ路面において優れた走行性能を示しつつ、耐摩耗性の向上が可能となる。さらに、特定量以上のエポキシ化天然ゴム、白色充填剤を含むため、石油外資源の含有比率を高めることができ、地球環境に優しく、将来の石油の供給量の減少に備えることができる。
該トレッド用ゴム組成物は、タイヤのトレッドに好適に適用でき、地球環境に優しく、将来の石油の供給量の減少に備えるとともに、ウェット路面およびドライ路面において優れた走行性能を示しつつ、耐摩耗性が向上したタイヤを提供できる。
本発明のトレッド用ゴム組成物は、ブタジエンゴム(BR)と特定量以上のエポキシ化天然ゴム(ENR)とを含むゴム成分と、白色充填剤とを含む。
BRとしては、特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等の高シス含量のBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR、特開2009−161778号公報等に記載のアルコキシ基を含有するケイ素化合物により変性されたS変性BRや日本ゼオン(株)製のBR1250H等のスズ化合物により変性されたスズ変性BR等の変性BR、バイオマス由来の材料から合成されたバイオマス由来BR等を使用できる。なかでも、耐摩耗性が良好という理由から、高シス含量のBR、変性BRが好ましい。
環境への負荷の低減という点で、BRは、バイオマス由来BRを使用することが好ましい。このようなブタジエンゴムは、例えば、バイオエタノールに触媒を作用させて、ブタジエンを得、それを原料として合成する等の方法により得ることができる。バイオマス由来の材料から合成されたブタジエンゴムをブレンドしても良いが、特にゴム組成物中のBRとして、バイオマス由来のブタジエンゴムを100質量%含むことが好ましい。なお、バイオマス材料とは、「再生可能な生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」を意味する。また、バイオマス由来かどうかは、C14の量を同定させる方法(ASTM−D6866)により、確認できる。
BRのシス含量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上である。80質量%未満であると、充分な耐摩耗性が得られない傾向がある。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。5質量%未満であると、充分な耐摩耗性が得られない傾向がある。上記含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは40質量%以下である。60質量%を超えると、ウェット路面での充分なグリップ性能が得られない傾向がある。
ENRとしては、特に限定されず、市販のエポキシ化天然ゴムでも、天然ゴム(NR)をエポキシ化したものでもよい。天然ゴムをエポキシ化する方法は、特に限定されず、クロルヒドリン法、直接酸化法、過酸化水素法、アルキルヒドロペルオキシド法、過酸法などがあげられる(特公平4−26617号公報、特開平2−110182号公報、英国特許第2113692号明細書等)。過酸法としては例えば、天然ゴムに過酢酸や過ギ酸などの有機過酸を反応させる方法などがあげられる。なお、有機過酸の量や反応時間を調整することにより、様々なエポキシ化率のエポキシ化天然ゴムを調製することができる。
なお、本発明において、エポキシ化率とは、エポキシ化される前のゴム中の二重結合の総数に対するエポキシ化された二重結合の数の割合(モル%)のことである。また、本発明において、エポキシ化率は、エポキシ化天然ゴムを重水素化クロロホルムに溶解し、核磁気共鳴(NMR(日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズ))分光分析により、炭素−炭素二重結合部と脂肪族部の積分値h(ppm)の比から算出した。
エポキシ化される天然ゴムとしては、特に限定されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(HPNR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
ENRのエポキシ化率は10モル%以上であることが好ましく、20モル%以上であることがより好ましい。エポキシ化率が10モル%未満では、ウェット路面での充分なグリップ性能が得られない傾向がある。また、エポキシ化率は60モル%以下であることが好ましく、50モル%以下であることがより好ましい。エポキシ化率が60モル%をこえると、ポリマーがゲル化したり、充分な耐摩耗性が得られない傾向がある。
ゴム成分100質量%中のENRの含有量は、35質量%以上、好ましくは45質量%以上、より好ましくは55質量%以上である。35質量%未満であると、ウェット路面での充分なグリップ性能が得られない傾向がある。ENRの含有量は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは85質量%以下である。95質量%を超えると、充分な耐摩耗性が得られない傾向がある。
ゴム成分100質量%中のBRとENRの合計含有量は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。80質量%未満であると、充分な耐摩耗性とウェット路面での充分なグリップ性能が得られない傾向がある。
BR、ENRの他に、ゴム成分として使用できるものとしては、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明では、白色充填剤が使用される。白色充填剤としては、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、セリサイトなどの雲母、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、アルミナ、酸化チタンなどを使用することができる。なかでも、補強効果、転がり抵抗の低減効果、グリップ性能の向上効果という理由から、シリカが好ましい。
シリカとしては特に限定されず、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。シリカは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは30m/g以上、より好ましくは50m/g以上である。30m/g未満であると、加硫後の破壊強度が低下する傾向がある。また、シリカのNSAは、好ましくは500m/g以下、より好ましくは400m/g以下、更に好ましくは300m/g以下、特に好ましくは200m/g以下、最も好ましくは150m/g以下である。500m/gを超えると、加工性が悪化する傾向にある。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM−D−4820−93に準じてBET法で測定される値である。
白色充填剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは35質量部以上、更に好ましくは40質量部以上、特に好ましくは45質量部以上である。30質量部未満では、加硫後の破壊強度が低く、充分な耐摩耗性が得られない傾向がある。該白色充填剤の含有量は、150質量部以下、好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。150質量部を超えると、加工性が悪化する傾向がある。
本発明では、白色充填剤以外のフィラーとして、カーボンブラックを配合してもよいが、転がり抵抗低減、石油外資源の含有比率の向上という点から、白色充填剤の比率が高い方が、好ましい。
本発明では、白色充填剤としてシリカを使用する場合、シリカとともにシランカップリング剤を併用することが好ましい。
シランカップリング剤としては、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等のスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン等のクロロ系が挙げられる。なお、上記のシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、シランカップリング剤による補強性効果と加工性という理由から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが好ましい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましい。1質量部未満では、充分な破壊特性と耐摩耗性が得られない傾向がある。また、該シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、20質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。20質量部を超えると、配合量に見合った性能の改善が見られず、コストが増大する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、アルカリ性脂肪酸金属塩を配合することが好ましい。アルカリ性脂肪酸金属塩は、ENR合成の際に使用される酸を中和するため、ENRの混練りや加硫時の熱による劣化を防ぐことができる。また、リバージョンを防ぐこともできる。また、本発明のゴム組成物に、アルカリ性脂肪酸金属塩を配合することにより、ENRとBRを併用したことにより得られる耐摩耗性の向上効果を増大できる。
アルカリ性脂肪酸金属塩における金属としてはナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、亜鉛などが挙げられ、なかでも、自然界に多く存在しており、環境負荷が小さいという理由から、カルシウム、亜鉛が好ましく、カルシウムがより好ましい。アルカリ性脂肪酸金属塩の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム等のステアリン酸金属塩、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸カルシウム、オレイン酸バリウム等のオレイン酸金属塩などが挙げられる。なかでも、耐老化性、耐熱特性に優れるという理由から、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸カルシウムが好ましい。
アルカリ性脂肪酸金属塩の含有量は、ENR100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。2質量部未満であると、アルカリ性脂肪酸金属塩の添加による充分な効果を得ることが難しい傾向がある。該アルカリ性脂肪酸金属塩の含有量は、好ましくは12質量部以下、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは9質量部以下である。12質量部を超えると、転がり抵抗が増大する傾向がある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、無機・有機充填剤、オイル等の軟化剤、ステアリン酸等の加硫促進助剤、酸化亜鉛、各種老化防止剤、オゾン劣化防止剤、ワックス、硫黄又は硫黄化合物等の加硫剤、加硫促進剤などを必要に応じて適宜配合することができる。
酸化亜鉛としては、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号等を用いることができる。
ステアリン酸としては、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、日油(株)製の椿等を用いることができる。
老化防止剤としては、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)等を用いることができる。
硫黄としては、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄等を用いることができる。
また、加硫促進剤としては、従来から公知のものを用いることができ、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系若しくはアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、及び、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一つを含有するものを用いることができる。これらの加硫促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、空気入りタイヤのトレッドに好適に使用できる。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法によって製造できる。すなわち、ゴム組成物を未加硫の段階でトレッドの形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
ENR(1):クンプーランガスリー社(Kumpulan Gathrie Berhad)(マレーシア)製のエポキシ化天然ゴム(エポキシ化率:25モル%)
ENR(2):クンプーランガスリー社(Kumpulan Gathrie Berhad)(マレーシア)製のエポキシ化天然ゴム(エポキシ化率50モル%)
NR:TSR
BR(1):宇部興産(株)製のBR150L(シス含量:98質量%)
BR(2):宇部興産(株)製のBR130B(シス含量:95質量%)
オイル:日清オイリオ(株)製の植物油 大豆白絞油
シリカ:Rhodia社製のZEOSIL 115GR(NSA:110m/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
ステアリン酸カルシウム:日油(株)製のステアリン酸カルシウム
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
ステアリン酸:日油(株)製の椿
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラ−NS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
実施例1〜5及び比較例1〜5
表1に示す配合内容に従い、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を130℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、60℃の条件下で3分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形し、他のタイヤ部材と貼り合わせてタイヤに成形し、150℃で30分間加硫することで試験用タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を製造した。
得られた試験用タイヤを使用して、下記の評価を行った。それぞれの試験結果を表1に示す。
(制動テスト)
得られた試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面またはウェットアスファルト路面において、時速100kmからの制動停止距離を測定し、その測定値から、摩擦係数μを求めた。結果は比較例1のμを100として指数表示した。指数が大きいほど、ウェット路面、ドライ路面における走行性能(制動性能)が良好である。
(摩耗試験)
得られた試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、市街地を8000km走行後の溝深さの減少量を測定し、溝深さが1mm減少するときの走行距離を算出した。さらに、比較例1の耐摩耗性指数を100とし、下記計算式により、各配合の溝深さが1mm減少するときの走行距離を指数表示した。なお、耐摩耗性指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
(耐摩耗性指数)=(各配合の溝深さが1mm減少するときの走行距離)/(比較例1の溝深さが1mm減少するときの走行距離)×100
Figure 0005524561
表1により、BRと特定量以上のENRとを含むゴム成分に、白色充填剤であるシリカを配合した実施例は、BRを含まない比較例1、3と比べて、ウェット路面およびドライ路面における走行性能(制動性能)を維持したまま、耐摩耗性が向上している。このように、実施例では、ウェット路面およびドライ路面において優れた走行性能を示しつつ、耐摩耗性の向上が可能となることが明らかとなった。一方、ENRの代わりにNRを使用してBRの配合、未配合による差を比較した比較例4、5から、NRの場合、ENRの場合と比較して、BRを配合したことによる耐摩耗性の向上効果は小さく、ウェット路面およびドライ路面における走行性能の低下が大きかった。また、ENRを特定量未満しか含まない比較例2は、BRを配合することによる耐摩耗性の向上効果は確認出来たが、実施例と比較して、その効果は充分ではなく、ウェット路面およびドライ路面における走行性能が劣っていた。

Claims (4)

  1. シス含量が80質量%以上のブタジエンゴム及びエポキシ化率が10〜60モル%のエポキシ化天然ゴムを含むゴム成分と、
    シリカと、
    アルカリ性脂肪酸金属塩と
    を含み、
    ゴム成分100質量%中の前記エポキシ化天然ゴムの含有量が35〜95質量%、前記ブタジエンゴムの含有量が5〜60質量%、前記エポキシ化天然ゴム及び前記ブタジエンゴムの合計含有量が80質量%以上であり、
    前記エポキシ化天然ゴム100質量部に対して、前記アルカリ性脂肪酸金属塩を2〜12質量部含むトレッド用ゴム組成物。
  2. 前記アルカリ性脂肪酸金属塩がステアリン酸カルシウムである請求項1載のトレッド用ゴム組成物。
  3. 前記シリカの窒素吸着比表面積が30〜150m/gである請求項1又は2記載のトレッド用ゴム組成物。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤ。
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