JP5524159B2 - ガス化溶融炉及びガス化溶融炉の操業方法 - Google Patents

ガス化溶融炉及びガス化溶融炉の操業方法 Download PDF

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Description

本発明は、流動床方式を採用したガス化溶融炉に関し、特に、クリンカの発生を防止するガス化溶融炉に関する。
従来、自動車や家電製品の廃棄物について工業用シュレッダーで粉砕処理した後、鉄や銅などの有価金属類が回収され、金属類を回収した後のプラスチック、ゴム、ガラスなどの破片、いわゆるシュレッダーダストは埋め立てられて処理されていた。ところが、近年、廃棄物処理法の改正、家電リサイクル法、自動車リサイクル法の制定、施行に伴い、シュレッダーダストをリサイクル処理することが義務付けられることになった。
シュレッダーダストの処理設備として、ガス化炉と溶融炉とを組み合わせたガス化溶融炉を用いた処理方法が知られている。ガス化溶融炉による処理は、まず、ガス化炉において低酸素雰囲気でシュレッダーダストを燃焼し、シュレッダーダストを熱分解ガス、未燃カーボン及び熱分解残渣に分離する。分離された熱分解ガス、未燃カーボンは溶融炉へ送られ、1200℃以上で高温燃焼されて溶融・スラグ化される。一方、熱分解残渣からは未酸化の鉄やアルミニウムが回収される。このようなガス化溶融炉のガス化炉の1つに流動床式ガス化炉が用いられている。
図1は流動床式ガス化炉を備えたガス化溶融炉の一例を断面にして示した概略図である。ガス化溶融炉1のガス化炉10では、炉底部11よりも上方に位置する熱媒体投入口12から熱媒体となる砂を投入し、炉底部11に設けた空気吹出孔13から空気を吹出して流動層14を形成する。ガス化炉10において処理されるシュレッダーダストは流動層14の上方に位置する処理物投入口17から炉内へ投入され、流動層14において熱分解されガス化する。ガス化により分離された熱分解ガス、及び未燃カーボンは流動床式ガス化炉10の上部から溶融炉20へ送られる。一方、熱分解残渣は砂と共に、炉底部11から下方に延びる排出シュート15を通じて、ホッパ16へ落下する。
特許文献1にはこのような流動床を形成する流動層式ガス化炉(「流動床式ガス化炉」と同じ、以下、「流動床式ガス化炉」と称する。)及びその操業方法について開示されている。特許文献1の流動床式ガス化炉では、排出シュートの排出面積を減少させて、排出面積あたりの砂排出速度を制御している。また、排出シュート上部における温度が550〜600℃となるように、炉内燃焼温度を設定している。これにより、排出シュート内におけるクリンカの発生、付着を防止している。
特開2005−282960号公報
ところで、上記で説明したように、リサイクル法の制定、施行に伴い、ガス化溶融炉において処理しなければならないシュレッダーダストの量が増加している。これに対し、シュレッダーダストを従来よりもさらに圧縮して減容化したり、粉砕機によりシュレッダーダストをさらに細粒化してかさ比重を上げることにより、設備の処理量の向上が図られている。しかしながら、シュレッダーダストの処理量が増加するにつれ、クリンカの生成する条件が複雑になり、単純に炉内の温度管理や砂排出速度を制御するのみでは、クリンカの生成を完全に防ぐことが困難になっている。特に、特許文献1の流動床式ガス化炉の排出シュートはその断面が矩形状であるため、砂の排出が均等にならず、炉内において局部的に高温となる部位が存在していた。このため、処理量の増加に対し、炉内の温度管理や砂排出速度の制御をしても、クリンカの生成、付着を防止することが困難になっていた。クリンカが排出シュートに付着すると詰まりの原因となり、ひいては炉の操業を停止しなければならない場合があった。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、処理量の増加したガス化溶融炉において、砂を排出する排出シュートにおけるクリンカの生成、付着を防止することを目的とする。
上記の課題を解決する請求項1の発明は、処理対象物と砂とを流動させるガス化炉と、前記ガス化炉に接続され、前記ガス化炉の前記砂を排出するシュートと、を備え、前記シュートの前記ガス化炉との接続する部分の断面は矩形とし、前記接続する部分以外における前記シュートの断面は楕円形または円形とし、前記矩形の断面の面積と、前記楕円形または円形の断面の面積とは等しいことを特徴とするガス化溶融炉である。上記構成により、本発明は、シュートにおけるクリンカの生成、付着を防止することができる。
請求項2の発明は、前記処理対象物がシュレッダーダストであることを特徴とする請求項1のガス化溶融炉である。本発明は、大量のシュレッダーダストを処理する過程で生じるクリンカの生成、付着を防止することができる。
請求項3の発明は、前記シュレッダーダスト中に銅線及び/または鉄線が含まれていることを特徴とする請求項2のガス化溶融炉である。銅線及び鉄線は砂とともに流動して丸くなるが、シュート断面の形状が円形または楕円形の本発明では銅線及び鉄線並びに砂の付着が防がれる。
請求項4の発明は、前記砂の温度が450から600℃であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかのガス化溶融炉である。シュートを通過する砂の温度が450から600℃であるとき、炉温度が好ましい温度の550から600℃に維持される。
請求項5の発明は、前記シュートの断面形状が楕円であって、前記楕円の長軸を前記ガス化炉の炉底部の周方向に沿うように前記シュートを配置したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかのガス化溶融炉である。本発明は、シュート断面における温度差及び鋭角なコーナーを低減し、クリンカの発生、付着を防止することができる。
請求項6の発明は、前記シュートを2本有し、前記ガス化炉の下に配置され、前記シュートの下端に接続されたホッパ内に仕切板を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかのガス化溶融炉である。さらに、請求項7の発明は、前記仕切板が前記シュートからの落下物を均等に分割することを特徴とする請求項6のガス化溶融炉である。仕切板を設けたことにより、2本設けられたシュート中の砂の抜き出し速度を均等にすることができる。砂の抜き出し速度を均等にすることで、砂の速度が一定の速度より速くなる。シュート内の砂速度が遅くなると局部的に高温となる部位が存在し、クリンカが発生する危険性があるが、本発明の構成により、局部的に高温となる部位の発生が抑制されてクリンカの発生が抑制される。
請求項8の発明は、前記ガス化炉内へ酸素を供給する酸素供給設備を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7の何れかのガス化溶融炉である。また、請求項9の発明は、前記ガス化炉内へ重油を供給する重油バーナを備えたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかのガス化溶融炉である。本発明における処理対象物のひとつである廃自動車は屋外保管が多いため、雨雪の付着がある。また、破砕時に発塵防止のために散水・調湿も行われる。このように、処理対象物に水分が付着しているため、ガス化炉内での発熱量が低く炉内温度が低下する。炉内温度が低下すると処理量が低下してしまうが、酸素冨化や重油燃焼で熱補償を行うことにより、処理量を増加できる。
請求項10の発明は、前記処理対象物の重量が49t/日以上であることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかのガス化溶融炉である。
請求項11の発明は、処理対象物と砂とを流動させるガス化炉に接続され、前記砂を排出するシュートのうち、前記ガス化炉との接続する部分の断面は矩形とし、前記接続する部分以外における前記シュートの断面を楕円形または円形とし、前記矩形の断面の面積と、前記楕円形または円形の断面の面積とは等しいことを特徴とするガス化溶融炉の操業方法である。本発明は、シュートにおけるクリンカの生成、付着を防止することができる。
請求項12の発明は、処理対象物がシュレッダーダストであることを特徴とする請求項11のガス化溶融炉の操業方法である。本発明は、大量のシュレッダーダストを処理する過程で生じるクリンカの生成、付着を防止することができる。
請求項13の発明は、前記シュレッダーダスト中に銅線及び鉄線が含まれていることを特徴とする請求項12のガス化溶融炉の操業方法である。銅線及び鉄線は砂とともに流動して丸くなるが、シュート断面の形状が円形または楕円形の本発明では銅線及び鉄線並びに砂の付着が防がれる。
請求項14の発明は、前記砂の温度が、450から600℃であることを特徴とする請求項11から請求項13の何れかのガス化溶融炉の操業方法である。
請求項15の発明は、前記ガス化炉内を酸素冨化にすることを特徴とする請求項11から請求項14の何れかのガス化溶融炉の操業方法である。本発明は、炉内へ酸素を供給して熱補償を行うことにより、処理対象物の処理量を増加することができる。
請求項16の発明は、前記ガス化炉内へ重油を供給することを特徴とする請求項11から請求項15の何れかのガス化溶融炉の操業方法である。本発明は、炉内へ重油を供給して熱補償を行うことにより、処理対象物の処理量を増加することができる。
請求項17の発明は、前記処理対象物の重量が49t/日以上であることを特徴とした請求項11から請求項16の何れかのガス化溶融炉の操業方法である。
本発明のガス化溶融炉は、処理量の増加したガス化溶融炉において、砂を排出する排出シュートにおけるクリンカの生成、付着を防止することができる。
流動床式ガス化炉を備えたガス化溶融炉の一例を断面にして示した概略図である。 ガス化炉の炉心の断面を拡大して示した概略図である。 排出シュート、及びホッパの外観を示した斜視図である。 排出シュート、及びホッパの正面図である。 排出シュート、及びホッパの側面図である。 排出シュート、及びホッパの平面図である。 図4中のA−A断面の断面図である。 図4中のB−B断面の断面図である。 図4中のC−C断面の断面図である。 図9中のD−D線におけるホッパの断面図である。 仕切板の正面図である。 他の実施形態における排出シュートと炉底部の底面図である。 他の実施形態における排出シュートとホッパの平面図である。
以下、本発明のガス化溶融炉の一形態について図面を参照して説明する。
本実施の形態にかかるガス化溶融炉の基本構成は、図1で示したガス化溶融炉と同様である。すなわち、ガス化溶融炉1はガス化炉10と溶融炉20とを備えている。ガス化炉10は流動床方式ガス化炉である。図2はガス化炉10の炉心の断面を拡大して示した概略図である。炉底部11よりも上方には、処理物投入口17と熱媒体投入口12が設けられている。炉底部11には空気を吹出す空気吹出孔13が設けられている。ガス化炉10の操業時に処理物投入口17から投入された処理対象物と、熱媒体投入口12から投入された砂とが、炉底部11に設けた空気吹出孔13から吹出される空気により流動し、流動層14を形成する。流動層14付近の炉壁には、ガス化炉10内へ重油を供給する重油バーナ18が設けられている。また、空気吹出孔13へ空気を供給する空気供給管131が接続している。さらに、ガス化炉10内へ酸素を供給する酸素供給装置132の酸素供給管133が空気供給管131へ接続している。酸素供給管133上には調整弁134が設けられており、炉内への酸素の供給量を調整できる。炉底部11には、下方へ向かって延びる排出シュート15が2本接続している。
処理対象物は、流動層14において砂とともに流動する間に燃焼し、熱分解ガス、未燃カーボン、熱分解残渣に分離される。熱分解ガスと未燃カーボンは、ガス化炉10の上部から溶融炉20へ送られ、溶融しスラグ化する。熱分解残渣は、砂とともに炉底部11に接続された排出シュート15から下方に落下する。
次に、炉底部11の下方の構成について詳細に説明する。炉底部11の下方には、排出シュート15とホッパ16とが構成されている。排出シュート15は上記の通り、炉底部11に接続し、ホッパ16は排出シュート15の下端に接続されている。以下、図3から図10を参照しつつ説明する。図3は排出シュート15、ホッパ16の外観を示した斜視図である。図4は排出シュート15、ホッパ16の正面図である。図5は排出シュート15、ホッパ16の側面図である。図6は排出シュート15、ホッパ16の平面図である。図7、図8、図9はそれぞれ図4中のA−A断面、B−B断面、C−C断面の断面図である。図10は図9中のD−D線におけるホッパ16の断面図である。
排出シュート15は、上部シュート151、中部シュート152、下部シュート153、伸縮管154、調整ノズル155により構成されている。これらの部品はいずれも筒状構造をしており、流動層14から落下してきた熱分解残渣と砂とが内部を通過する。上部シュート151は、炉底部11に接続する上フランジ15aを備えている。炉底部11の排出口は矩形状をしているため、上フランジ15aは矩形状をしている。一方、下フランジ15bは円形状をしており、上部シュート151は矩形の断面を円形の断面へ変形するように形成されている。上部シュート151の側面には点検口が設けられており、通常、蓋15cで塞がれているが、点検時に蓋15cを取り外して上部シュート151の内部を点検することができる。中部シュート152は上部シュート151の下部に接続している。さらに、下部シュート153は中部シュート152の下部に接続している。中部シュート152、及び下部シュート153は鋼管により構成されている。中部シュート152の断面、及び下部シュート153の断面はいずれも円形をしている。下部シュート153の外側面に点検口が設けられており、通常、蓋15dで塞がれているが、点検時に蓋15dを取り外して下部シュート153の内部を点検することができる。また、下部シュート153の外側面には、温度計を差し込むことのできる温度計ノズル15eが設けられている。温度計ノズル15eから温度計を差し込むことにより、下部シュート153を通過する熱分解残渣と砂の温度を測定できる。
伸縮管154は下部シュート153の下部に接続している。伸縮管154はベローズ部15fを有し、ベローズ部15fを伸縮することにより、排出シュート15の長さを変更することができる。これにより、熱膨張の吸収及び点検作業や交換作業を容易に行うことができる。調整ノズル155は伸縮管154の下部に接続している。調整ノズル155は排出シュートの出口である。調整ノズル155の下端はホッパ16の上部接続口161に接続している。これらの伸縮管154、調整ノズル155の断面も円形である。また、2本の排出シュート15の間には点検作業用床156が設けられている。
ホッパ16は円形状の上部蓋162と、矩形状の排出口167が形成された矩形フランジ163を有している。ホッパ16の形状は逆さ円錐の形状に近く、上方から下方へ向かって円形の断面が矩形の断面へ変化するような形状をしている。上部蓋162には、調整ノズル155が接続する上部接続口161と、点検蓋164とが設けられている。点検蓋164を取り外すと、ホッパ16の内部を確認することができる。ホッパ16の側面にはホッパ16へ振動を与えて、内部の粉体等の落下を促進する振動器を装着する振動器装着部165が設けられている。また、ホッパ16の側面にはホッパ16の内部へ温度計を差し込むことのできる温度計ノズル166が設けられている。温度計ノズル166から温度計を差し込むことにより、ホッパ16内を落下する熱分解残渣や砂の温度を測定できる。
ホッパの排出口167には搬送用のスクリュー(図示しない)が設けられている。スクリューは、図3、及び図9中の矢示g方向へホッパ16から落下した熱分解残渣と砂とを搬送する。
さらに、ホッパ16の内部には仕切板168が配置可能になっている。図11は仕切板168の正面図である。仕切板168は2本の排出シュート15を結ぶ直線bに直交するように配置され、ホッパ16内を二室に区画し、排出シュート15からの落下物を分割する。また、仕切板168はホッパ16の中心点aをずらして配置されている。すなわち、仕切板168からそれぞれの排出シュート15までの距離が等しくない。
熱分解残渣と砂とを搬送するスクリューは、上流側、すなわち、図9の上側のものほど、下流側、すなわち、図9の下側よりも多量に送る特性を持つ。すなわち、仕切板が設けられていない構成では、スクリューの上流側に近い方に設置されたシュートからの排出物の抜き出し速度が速く、反対にスクリューの下流側に近い方に設置されたシュートからの排出物の抜き出し速度が遅くなる。このようにシュートにおける排出物の抜き出し速度に差が生じると、遅い抜き出し速度のシュート側に局部的に高温となる部位が生じ、クリンカの発生、付着の原因となる。仕切板168は、2本の排出シュート15から排出物をできるだけ均等に抜き出すために設けられている。スクリューの搬送量の多い上流側の排出口167aが小さく、スクリューの搬送量の少ない下流側の排出口167bが大きくなるように仕切板168の位置が設定されている。本実施例の構成では、1つのホッパ16に対し2本の排出シュート15が設けられているため、このような仕切板が必要である。
上記のような排出シュート15の内径はφ635mm、全長はおよそ3000mmである。上フランジ15aの角型の開口部の面積と排出シュート15の断面の円の面積が等しくなるように、円の径が設定されている。ホッパ16上部の上部蓋162はφ2900mm、ホッパ16下部の矩形フランジ163の長手方向は1666mm、短手方向が770mmをしている。矩形フランジ163に形成された排出口167の長手方向は1448mm、短手方向は550mmである。また、ホッパ16の高さは2000mmである。排出シュート15が備える上部シュート151の上フランジ15aから、ホッパ16の矩形フランジ163までの全長はおよそ5000mmである。排出シュート15、ホッパ16は、一部の部品を除き、主に一般構造用圧延鋼材(SS400)により構成されている。ただし、これらを構成する材質は一般構造用圧延鋼材に限定される必要はなく、ガス化炉10からの熱分解残渣や砂の回収に必要な温度耐性や強度を持つ材質であればよい。
以上において説明したように、排出シュート15における熱分解残渣と砂とが通過する断面が円形状である。熱分解残渣と砂とはガス化炉10中の流動層14で流動する間に球形にまとまる傾向がある。排出シュート15の断面は円形であるので、球形にまとまった砂などが詰まることが抑制される。また、円形の断面の管では、管内を通る粒子の速度は円の中心付近が最大となる。円の中心付近から管の壁面へ向かって粒子の速度が低下するが、周方向の速度はほぼ同一である。したがって、円形断面の排出シュート15を通る砂などは排出シュート15の周方向に平均して分布する。このように、落下する砂などが周方向に平均して分布するため、排出シュート15の局部的な温度の上昇が抑制される。また、角形の上フランジ15aの開口部の面積と排出シュート15の断面の円の面積が等しいため、断面の形状が角型から円に変化する場所の砂通過速度が変化しない。これにより、排出シュート15を通過する落下物の速度が変化しない。この結果、局部的な温度上昇を防いでいる。以上の説明のように、排出シュート15は、熱分解残渣や砂の詰まりを防ぐため、クリンカの付着を抑制する。また、局部的な温度の上昇を防ぐため、クリンカの発生を抑制する。
(他の実施形態)
次に、上記の実施形態と異なる本発明の実施形態について説明する。図12は他の実施形態における排出シュート35と炉底部11の底面図である。図13は、他の実施形態における排出シュート35とホッパ36の平面図である。すなわち、図12は、排出シュート35の下側から排出シュート35と炉底部11とを見た図である。図13は、排出シュート35の上側から排出シュート35とホッパ36とを見た図である。本実施形態は、排出シュート35の断面が楕円形である点において上記の実施の形態と相違する。
排出シュート35は、上部シュート351、中部シュート352、下部シュート353、伸縮管354、調整ノズル355により構成されている。これらの部品はいずれも筒状構造であって上部シュート351を除き、断面が楕円形である。楕円の長軸dは炉底部11の周方向fに沿うように配置されている。上部シュート351は、炉底部11に接続する上フランジ35aを備えている。上フランジ35aは矩形状をしている。一方、下フランジ35bは楕円形状をしており、上部シュート351は矩形の断面を楕円形の断面へ変形するように形成されている。下部シュート353の外側面に点検口を塞ぐ蓋35dと、温度計を差し込むことのできる温度計ノズル35eが設けられている。排出シュート35は、断面を円形から楕円形に変更したことを除き、上記において説明した実施の形態の排出シュート15と同様である。また、排出シュート35の断面が楕円形であるため、これに併せてホッパ36の上部接続口361も楕円形をしている。この楕円の長軸の長さが800mm、短軸の長さが500mmである。上フランジ35aの角型の開口部の面積と排出シュート35の断面となる楕円の面積が等しくなるように、楕円の大きさが設定されている。これにより、断面の形状が角型から楕円に変化する場所の砂通過速度が変化しない。したがって、排出シュート35を通過する落下物の速度が変化しない。この結果、局部的な温度上昇を防いでいる。なお、その他上記において説明した実施の形態と同様の構成について、説明を省略する。
このような排出シュート35の断面は楕円形であるため、流動層14で球形にまとまった砂などの物体が排出される際に詰まることが抑制される。また、排出シュート35の楕円の長軸dが炉底部11の周方向に沿うため、楕円の短軸eが炉底部11の径方向に一致する。ガス化炉10は炉の中心ほど高温になり、炉の中心部から離れるほど低温となることから、排出シュート35における温度差は短軸eの方向に生じる。楕円の径は短軸eで最小になるため、排出シュート35の断面における温度差を最小にする。このように、局部的に高温となる部分の発生を最小限とするため、クリンカの発生、付着を防ぐことができる。
次に、上記の実施形態における本発明の実施例を説明する。ガス化溶融炉1の処理対象物は、自動車や家電製品の廃棄物を粉砕したシュレッダーダストであり、砂は硅砂を用いている。特に、シュレッダーダスト中には銅線及び鉄線が含まれている。熱媒体投入口12から投入する砂の温度は450から600℃の範囲が好ましい。排出シュート15を通過する砂の温度が450から600℃であるとき、炉温度が好ましい温度の550から600℃に維持されるためである。シュレッダーダスト中に含まれる銅線及び鉄線は、流動層14において砂とともに流動して球状にまとまる。従来の矩形型の断面のシュートでは、球状にまとまった銅線及び鉄線並びに砂がシュートの排出口に引っ掛り、付着し易いため、クリンカの発生原因となっていた。本実施例では、排出シュート15の断面は円形、または楕円形をしていることから、球状に丸まった銅線及び鉄線が引っ掛ることが抑制され、クリンカの発生、付着が抑制される。このように、クリンカの発生、付着が抑制されるため、炉の操業停止を防ぐことができる。なお、発生するクリンカの主成分は、処理原料中に含まれるガラス中のSiOである。
さらに、ガス化溶融炉1はシュレッダーダストの処理において、酸素供給装置132から酸素を供給して処理量を増加してもよい。また、重油バーナ18から重油を供給して、さらに、シュレッダーダストの燃焼を促進して処理量を増加してもよい。このガス化溶融炉1は、一日当たり49t以上のシュレッダーダストを処理することができる。酸素や重油を供給しない通常操業時には、一日当たり49.7tのシュレッダーダストを処理することが可能である。酸素のみを供給する酸素冨化操業時には、一日当たり1.032kmの酸素を供給して、54.1tのシュレッダーダストを処理することが可能である。さらに、酸素と重油を供給する酸素冨化・重油供給燃焼操業時には、一日当たり1.032kmの酸素と0.89kLの重油を供給して、59.4tのシュレッダーダストを処理することが可能である。
特に、酸素冨化、重油供給を行う操業では、シュレッダーダストの処理量が増加するため、炉内の燃焼温度が局所的に上昇し、よりクリンカの発生する可能性が増加するので、熱分解残渣と砂の排出速度を速めてクリンカの発生抑制と付着防止を行う必要がある。本実施例では、排出速度を速める以外の方法、すなわち、ガス化溶融炉1の排出シュート15(35)の断面を円形(楕円形)にしてクリンカの発生、付着を抑制する。これにより炉の操業停止を防ぐ。このため、従来ではクリンカの発生、付着により操業停止していた時間も操業可能になるため、シュレッダーダストの処理量を増加することができる。
ここで、ガス化溶融炉1の導入による経済効果を説明する。本実施例の酸素冨化・重油供給燃焼操業の実施と、酸素も重油も供給しない従来の矩形断面シュートの構成における実施とを比較した。この結果、酸素と重油の使用による経費が発生するが、酸素と重油の供給による効果と操業停止時間の減少による効果により、シュレッダーダストの処理量が増加するので、年間当たり52,490千円の利益の向上が見込まれる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 ガス化溶融炉
10 ガス化炉
11 炉底部
12 熱媒体投入口
13 空気吹出孔
131 空気供給管
132 酸素供給装置
133 酸素供給管
134 調整弁
14 流動層
15,35 排出シュート
16 ホッパ
167 排出口
168 仕切板
17 処理物投入口
18 重油バーナ
20 溶融炉

Claims (17)

  1. 処理対象物と砂とを流動させるガス化炉と、
    前記ガス化炉に接続され、前記ガス化炉の前記砂を排出するシュートと、を備え、
    前記シュートの前記ガス化炉との接続する部分の断面は矩形とし、前記接続する部分以外における前記シュートの断面は楕円形または円形とし、
    前記矩形の断面の面積と、前記楕円形または円形の断面の面積とは等しいことを特徴とするガス化溶融炉。
  2. 前記処理対象物がシュレッダーダストであることを特徴とする請求項1のガス化溶融炉。
  3. 前記シュレッダーダスト中に銅線及び/または鉄線が含まれていることを特徴とする請求項2のガス化溶融炉。
  4. 前記砂の温度が450から600℃であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかのガス化溶融炉。
  5. 前記シュートの断面形状が楕円であって、前記楕円の長軸を前記ガス化炉の炉底部の周方向に沿うように前記シュートを配置したことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかのガス化溶融炉。
  6. 前記シュートを2本有し、前記ガス化炉の下に配置され、前記シュートの下端に接続されたホッパ内に仕切板を備えたことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかのガス化溶融炉。
  7. 前記仕切板が前記シュートからの落下物を均等に分割することを特徴とする請求項6のガス化溶融炉。
  8. 前記ガス化炉内へ酸素を供給する酸素供給設備を備えたことを特徴とする請求項1から請求項7の何れかのガス化溶融炉。
  9. 前記ガス化炉内へ重油を供給する重油バーナを備えたことを特徴とする請求項1から請求項8の何れかのガス化溶融炉。
  10. 前記処理対象物の重量が49t/日以上であることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかのガス化溶融炉。
  11. 処理対象物と砂とを流動させるガス化炉に接続され、前記砂を排出するシュートのうち、前記ガス化炉との接続する部分の断面は矩形とし、前記接続する部分以外における前記シュートの断面を楕円形または円形とし
    前記矩形の断面の面積と、前記楕円形または円形の断面の面積とは等しいことを特徴とするガス化溶融炉の操業方法。
  12. 処理対象物がシュレッダーダストであることを特徴とする請求項11のガス化溶融炉の操業方法。
  13. 前記シュレッダーダスト中に銅線及び/または鉄線が含まれていることを特徴とする請求項12のガス化溶融炉の操業方法。
  14. 硅砂の温度が、450から600℃であることを特徴とする請求項11から請求項13の何れかのガス化溶融炉の操業方法。
  15. 前記ガス化炉内を酸素冨化にすることを特徴とする請求項11から請求項14の何れかのガス化溶融炉の操業方法。
  16. 前記ガス化炉内へ重油を供給することを特徴とする請求項11から請求項15の何れかのガス化溶融炉の操業方法。
  17. 前記処理対象物の重量が49t/日以上であることを特徴とした請求項11から請求項16の何れかのガス化溶融炉の操業方法。
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