JP5523823B2 - レジスト組成物及びパターン形成方法 - Google Patents
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Description
[1]樹脂、式(1)で表される酸発生剤及び式(2)で表される酸発生剤を含むレジスト組成物。
[式(1)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。
X1は、単結合又は2価のC1-17飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y1は、アルキル基で置換されていてもよいC3−36飽和環状炭化水素基を表す。
P1〜P3は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいC3−36芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよいC1−6脂肪族炭化水素基を表し、P1〜P3のうちの2つが互いに結合して環を形成してもよい。]
[式(2)中、
Q3及びQ4は、それぞれ独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。
X2は、単結合又は2価のC1-17飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y2は、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシ基又はC1−6ヒドロキシアルキル基で置換されているC3−36飽和環状炭化水素基、C3−36ラクトン骨格を有する環状基、C3−36環状ケトン骨格を有する環状基あるいはC3−36スルトン骨格を有する環状基を表す。
P4〜P6は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいC3−36芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよいC1−6脂肪族炭化水素基を表し、P4〜P6のうちの2つが互いに結合して環を形成してもよい。]
[2]Y1が式(Y1−1)、式(Y1−2)又は式(Y1−3)で表される基である[1]記載のレジスト組成物。
[式(Y1−1)、式(Y1−2)及び式(Y1−3)中、*はX1との結合手を表す。式(Y1−1)、式(Y1−2)又は式(Y1−3)で表される基に含まれる水素原子はアルキル基で置換されていてもよい。]
[3]Y2が式(Y2−1)、式(Y2−2)、式(Y2−3)、式(Y2−4)又は式(Y2−5)で表される基である[1]又は[2]記載のフォトレジスト組成物。
[式(Y2−1)、式(Y2−2)、式(Y2−3)、式(Y2−4)及び式(Y2−5)中、*はX2との結合手を表す。式(Y2−1)、式(Y2−2)、式(Y2−3)、式(Y2−4)又は式(Y2−5)で表される基に含まれる水素原子はアルキル基で置換されていてもよい。]
[4]P1〜P6が、フェニル基である[1]〜[3]のいずれか記載のレジスト組成物。
[5]式(1)で表される酸発生剤及び式(2)で表される酸発生剤の含有量の質量比が10:90〜70:30である[1]〜[4]のいずれか記載のフォトレジスト組成物。
[6]樹脂が、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解しえる樹脂である[1]〜[5]のいずれか記載のレジスト組成物。
[7]さらに、塩基性化合物を含有する[1]〜[6]のいずれか記載のレジスト組成物。
[8](1)上記記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含むパターン形成方法。
[9]露光が液浸露光用液体を介して行う液浸露光である[8]記載のパターン形成方法。
樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ可溶となる樹脂である。酸の作用によりアルカリ可溶となる樹脂は、酸に不安定な基を有するモノマーを重合することによって製造することができ、酸の作用によりアルカリ可溶となる。「酸の作用によりアルカリ可溶となる」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。酸に不安定な基を有するモノマーは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
「酸に不安定な基」とは、酸と接触すると脱離基が開裂して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、−O−が3級炭素原子(但し、橋かけ環状炭化水素基の橋頭炭素原子を除く)と結合した式(a)で表されるアルコキシカルボニル基(即ち3級アルコール残基を有するエステル結合)が挙げられる。以下、式(a)で表される基を「酸に不安定な基(a)」という場合がある。
ここで、R1及びR2が互いに結合して形成する環としては、飽和環状炭化水素基等が挙げられる。
飽和環状炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、例えば、シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等)やシクロアルケニル基(例えば、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基、シクロオクテニル基)などの単環式の飽和環状炭化水素基;縮合芳香族炭化水素基を水素化して得られる基(例えば、ヒドロナフチル基)、橋かけ環状炭化水素基(例えば、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、メチルノルボルニル基)などが挙げられる。橋かけ環状炭化水素基は、その内部に不飽和結合を有していてもよい(例えば、ノルボルネンイル基など)。さらに下記のような、橋かけ環(例えばノルボルナン環)と単環(例えばシクロヘプタン環やシクロヘキサン環)又は多環(例えば、デカヒドロナフタレン環)とが縮合した基又は橋かけ環同士が縮合した基;これらが組み合わせられた基等が挙げられる。
本明細書では、特に断りのない限り、炭素数を適宜選択しながら、各置換基の例示は、同様の置換基を有するいずれの化学構造式においても適用される。直鎖状、分岐状又は環状をとることができるものは、そのいずれをも含み、かつそれらが混在していてもよい。各置換基は、結合部位によって一価又は二価以上の置換基となり得る。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を包含する。
また、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」及び「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
R1〜R3は、好ましくはC1−20の基であり、より好ましくは、C1−12の基である。
Mは、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2)k−CO−O−を表し、kは1〜7の整数を表す。ただし、Mで列挙した−O−等は、それぞれ、左側で式(a−1)及び式(a−2)の−CO−と結合し、右側でアダマンチル基又はシクロへキシル基と結合することを意味する。
R4は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
R5は、それぞれ独立に、C1-8脂肪族炭化水素基又はC3-10飽和環状炭化水素基を表し、sは0〜14の整数を表し、tは0〜10の整数を表す。
R4は、好ましくはメチル基である。
R5の脂肪族炭化水素基は、好ましくはC6以下である。飽和環状炭化水素基は、好ましくはC8以下、より好ましくはC6以下である。
sは、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。tは、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
R7〜R9は、それぞれ独立に、C1-12脂肪族炭化水素基又はC3-12飽和環状炭化水素基を表すか、R8及びR9は互いに結合して環を形成していてもよい。前記脂肪族炭化水素基及び前記飽和環状炭化水素基の水素原子はヒドロキシ基等で置換されていてもよく、前記脂肪族炭化水素基及び前記飽和環状炭化水素基の−CH2−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Raとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基、又は2−オキソ−オキソラン−4−イル基などが挙げられる。
R8、R9及びこれらが結合する炭素が形成する飽和環状炭化水素基としては、シクロへキシル基、アダマンチル基などが挙げられる。
[式(a−4)中、R10は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよいC1-6アルキル基を表す。
R11は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-4アシル基、C2-4アシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
hは0〜4の整数を表す。hが2以上の整数である場合、複数のR11は同一の種類の基であっても異なる種類の基であってもよい。
R12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子又はC1-12炭化水素基を表す。
X4は、単結合又は置換基を有していてもよいC1-17飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は−CO−、−O−、−S−、−SO2−又は−N(Rc)−で置き換わっていてもよい。Rcは、水素原子又はC1-6脂肪族炭化水素基を表す。
Y4は、C1-12脂肪族炭化水素基、C3-18飽和環状炭化水素基又はC6-18芳香族炭化水素基であり、該脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよい。]
ハロゲン原子を有してもよいアルキル基としては、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルクロロメチル基、ペルブロモメチル基、ペルヨードメチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ等が挙げられる。
炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基、芳香族炭化水素基で例示したものと同様のもの並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
飽和炭化水素基としては、脂肪族炭化水素、飽和環状炭化水素基で例示したものと同様のもの並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
R11におけるアルコキシ基としては、C1-4アルコキシ基が好ましく、C1-2アルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
X4及びY4の基に置換されていてもよい基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-4アシル基、C2-4アシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、好ましくはヒドロキシ基である。
樹脂(A)が酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と酸安定モノマーとの共重合体である場合、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは10〜80モル%、より好ましくは20〜60モル%である。またアダマンチル基を有するモノマー(特に酸に不安定な基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位を、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)100モル%に対して15モル%以上とすることが好ましい。アダマンチル基を有するモノマーの比率が増えると、レジストのドライエッチング耐性が向上する。
レジスト組成物をKrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線又はEUV光などの高エネルギー線露光に用いる場合、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマーとして、ヒドロキシスチレン類であるフェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(b−1)を使用することが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ露光(193nm)などを用いる場合は、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマーとして、式(b−2)で表されるヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマーを使用することが好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
[式(b−1)中、
R14は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよいC1-6アルキル基を表す。
R15は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、C2-4アシル基、C2-4アシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
bは0〜4の整数を表す。bが2以上の整数である場合、複数のR15は同一の種類の基であっても異なる種類の基であってもよい。]
また、アルコキシ基としては、C1-4アルコキシ基が好ましく、C1-2アルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
フェノール性ヒドロキシ基を有するモノマー(b−1)としては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
R16は、水素原子又はメチル基を表す。
R17及びR18は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
cは、0〜10の整数を表す。
R16は、好ましくはメチル基である。
R17は、好ましくは水素原子である。
R18は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
cは、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定モノマーが有するラクトン環(c)は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
M2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2)k−CO−O−を表し、kは1〜7の整数を表す。
R19は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
R20は、C1-4脂肪族炭化水素基を表し、
dは0〜5の整数を表す。
R21及びR22は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又はC1-4脂肪族炭化水素基を表し、e及びgは、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。
d、e又はgが2以上のとき、それぞれ、複数のR20、R21又はR22は、互いに同一でも異なってもよい。
R19は、好ましくはメチル基である。
R20は、好ましくはメチル基である。
R21及びR22は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
d、e及びgは、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
その他の酸安定モノマーとしては、例えば、式(d−1)で表される無水マレイン酸、式(d−2)で表される無水イタコン酸又は式(d−3)で表されるノルボルネン環を有する酸安定モノマーなどが挙げられる。
R25の脂肪族炭化水素基は、好ましくはC1−8、より好ましくはC1−6であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくはC4−36、より好ましくはC4−12である。R25としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基、2−オキソ−オキソラン−4−イル基などが挙げられる。
樹脂(A)は、公知の重合法(例えば、ラジカル重合法)によって製造することができる。
[式(1)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。
X1は、単結合又は2価のC1-17飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y1は、アルキル基が置換されていてもよいC3−36飽和環状炭化水素基を表す。
P1〜P3は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいC3−36芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよいC1−6脂肪族炭化水素基を表し、P1〜P3のうちの2つが互いに結合して環を形成してもよい。]
2価の飽和炭化水素基として、直鎖状アルキレン、分岐状アルキレン、単環式又は多環式の飽和環状炭化水素基等が挙げられる。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の直鎖状アルキレン基;
直鎖状アルキレン基に、アルキル基(特に、C1-4アルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基等の分岐状アルキレン基;
1,3−シクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等のシクロアルキレン基である単環式の飽和環状炭化水素基;
1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等の多環式の飽和環状炭化水素基等が挙げられる。
また、これらの基の2種以上を組み合わせたものでもよい。さらに、上述した1価の飽和環状炭化水素における任意の1つの水素原子を結合手として2価基としたものであってもよい。
芳香族炭化水素基及び脂肪族炭化水素基は、上述したものと同様のものが挙げられる。
X1に含まれる−CH2−が−O−又は−CO−で置き換わったものとしては、例えば、式(X1−1)〜式(X1−6)が挙げられる。式(X1−1)〜式(X1−6)は、その左右を式(1)に合わせて記載しており、左側でC(Q1)(Q2)−と結合し、右側で−Y1と結合する。式(X1−1)〜式(X1−6)の具体例も同様である。
L3は、単結合又はC1-12アルキレン基を表す。
L4は、C1-13アルキレン基を表す。但し、L3及びL4の炭素数上限は13以下である。
L5は、C1-15アルキレン基を表す。
L6及びL7は、それぞれ独立に、C1-15アルキレン基を表す。但し、L6及びL7の炭素数上限は16以下である。
L8は、C1-14アルキレン基を表す。
L9及びL10は、それぞれ独立に、C1-11アルキレン基を表す。但し、L9及びL10の炭素数上限は12以下である。
なかでも、好ましくは式(X1−1)〜式(X1−4)のいずれか、より好ましくは式(X1−1)又は式(X1−2)が挙げられる。特に、式(X1−1)で表される2価の基が好ましく、L2が単結合、−CH2−である式(X1−1)で表される2価の基がより好ましい。
P1〜P3のうちの2つが結合して形成する環としては、環状炭化水素基が挙げられる。
ここで、環状炭化水素基としては、飽和、不飽和、単環、多環のいずれであってもよい。不飽和環状炭化水素基としては、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
P1〜P3としては、好ましくは、置換基(例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基又はC1-6アルコキシ基)を有していてもよいフェニル基であり、より好ましくはフェニル基である。
式(X1−1)で表される2価の基を含むアニオンとしては、例えば、以下のものが挙げられる。
酸発生剤(1)におけるアニオンは、当該分野で公知の方法、例えば、特開2007−145824号公報等に準じて製造することができる。
[式(2)中、
Q3及びQ4は、それぞれ独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。
X2は、単結合又は2価のC1-17飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y2は、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシ基又はC1−6ヒドロキシアルキル基で置換されているC3−36飽和環状炭化水素基、C3−36ラクトン骨格を有する環状基、C3−36環状ケトン骨格を有する環状基あるいはC3−36スルトン骨格を有する環状基を表す。
P4〜P6は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいC3−36芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよいC1−6脂肪族炭化水素基を表し、P4〜P6のうちの2つが互いに結合して環を形成してもよい。]
Y2としては、例えば式(Y2−1)〜式(Y2−19)で表される基が挙げられる。
酸発生剤(2)におけるアニオンは、当該分野で公知の方法、例えば、特開2008−56668号公報等に準じて製造することができる。
本発明のレジスト組成物は、さらに、塩基性化合物(C)を含有していてもよい。塩基性化合物(C)の含有量は、レジスト組成物の固形分量を基準に、0.01〜1質量%程度であることが好ましい。
Arは、芳香族炭化水素基を表す。
T1及びT2は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基(好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基)、飽和環状炭化水素基、芳香族炭化水素基を表す。但し前記脂肪族炭化水素基、前記飽和環状炭化水素基又は前記芳香族炭化水素基の水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又はC1-6アルコキシ基で置換されていてもよく、前記アミノ基は、C1-4アルキル基で置換されていてもよい。前記脂肪族炭化水素基は、好ましくはC1−6程度であり、前記飽和環状炭化水素基は、好ましくはC5−10程度であり、前記芳香族炭化水素基は、好ましくはC6−10程度である。
T3は、脂肪族炭化水素基(好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基)、アルコキシ基、飽和環状炭化水素基、芳香族炭化水素基を表す。但し脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の水素原子は、上記と同様の置換基を有していてもよい。
oは0〜3の整数を表す。oが2以上のとき、複数のT3は、互いに同一でも異なってもよい。T3の脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の好ましい炭素数は、上記と同じであり、T3のアルコキシ基は、好ましくはC1−6程度である。
アニリン(C2−1)としては、例えば、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられる。これらの中でもジイソプロピルアニリン(特に、2,6−ジイソプロピルアニリン)が好ましい。
T1、T2、T3及びoは、上記と同じ意味である。
T4は、脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基又はアルカノイル基を表す。脂肪族炭化水素基は、好ましくはC1−6程度であり、飽和環状炭化水素基は、好ましくはC3−6程度であり、アルカノイル基は、好ましくはC2−6程度である。
uは0〜8の整数を示す。o又はuが2以上の整数であるとき、複数のT3又はT4は、それぞれ互いに同一でも異なってもよい。
Aは、それぞれ独立に、2価の脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキレン基)、−CO−、−C(=NH)−、−C(=NR36)−、−S−、−S−S−又はこれらの組合せを表す。2価の脂肪族炭化水素基は、好ましくはC2−6程度である。R36は、C1-4アルキル基を表す。
ここで、アルカノイル基としては、例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、ヘプチルカルボニル基等が挙げられる。
化合物(C5)としては、例えば、モルホリンなどが挙げられる。
化合物(C6)としては、例えば、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
化合物(C7)としては、例えば、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
化合物(C8)としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
化合物(C9)としては、例えば、ピリジン、4−メチルピリジンなどが挙げられる。
化合物(C10)としては、例えば、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミンなどが挙げられる。
化合物(C11)としては、例えば、ビピリジンなどが挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、溶剤(E)を、組成物中90質量%以上の量で含有していてもよい。溶剤(E)を含有する本発明のレジスト組成物は、薄膜レジストを製造するために適している。溶剤(E)の含有量は、組成物中90質量%以上(好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上)、99.9質量%以下(好ましくは99質量%以下)である。溶剤(E)の含有量は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定できる。
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料、その他の公知の酸発生剤などを利用できる。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)上述した本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含む。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。
ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスすることが好ましい。また、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、EB用のレジスト組成物又はEUV露光機用のレジスト組成物として好適である。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムは”TSKgel Multipore HXL−M”3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
モノマー(a1−1−1)、モノマー(a1−2−1)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a2−1−2)及びモノマー(a3−2−1)を、モル比50:10:11:5:24の割合で仕込み、次いで、モノマーの合計質量に対して1.2質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)をモノマーの合計モル数に対して、それぞれ、3モル%及び9モル%の割合で添加し、これを75℃で約5時間加熱した。その後、反応液を大量のメタノール及び水の混合溶媒(4:1)に注いで沈殿させる操作を3回行うことによって精製し、Mwが約3.7×103である共重合体を収率60%で得た。
得られた共重合体は、各モノマーに由来する構造単位を有するものであり、これを樹脂(A1)とした。
モノマー(a1−1−2)、モノマー(a2−1−1)及びモノマー(a3−1−1)を、モル比50:25:25の割合で仕込み、次いで、モノマーの合計質量に対して1.5質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)をモノマーの合計モル数に対して、それぞれ1モル%及び3モル%の割合で添加し、これを77℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノール及び水の混合溶媒(4:1)に注いで沈殿させる操作を3回行なうことによって精製し、Mwが約8.0×103の共重合体を収率60%で得た。
得られた共重合体は、各モノマーに由来する構造単位を有するものであり、これを樹脂(A2)とした。
(1)ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル100部、イオン交換水250部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。100℃で2.5時間還流し、冷却後、濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩を158.4部得た(無機塩含有、純度65.1%)。
(2)ジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩50.0部(純度65.1%)、シクロヘキシルメタノール18.76部、ジクロロエタン377部を仕込み、p−トルエンスルホン酸31.26部を加え、6時間加熱還流した。その後、濃縮してジクロロエタンを留去した後、n−ヘプタン200部添加し、リパルプ後、濾過した。残渣にアセトニトリル200部添加撹拌後ろ過し、濃縮することにより、ジフルオロスルホ酢酸−1−シクロヘキシルメチルエステルナトリウム塩を39.03部得た。
(3)上記(2)で得られたジフルオロスルホ酢酸−1−シクロヘキシルメチルエステルナトリウム塩39.03部を仕込み、イオン交換水195.2部に溶解させた。この溶液に、トリフェニルスルホニウムクロライド39.64部、イオン交換水196.4部溶液を添加し、アセトニトリル500部添加した。15時間撹拌後、濃縮し、クロロホルム250部で2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液をtert−ブチルメチルエーテル200部、でリパルプすることにより、白色固体としてトリフェニルスルホニウム(1−シクロヘキシルメトキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナートジフルオロメタンスルホナート(B1−1)を40.16部得た。
(1)ジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩8.1部(純度61.9%)、2−ノルボルナンメタノール3.2部、ジクロロエタン200部を仕込み、p−トルエンスルホン酸(p−TsOH)4.8部を加え、7時間加熱還流した。その後、濃縮してジクロロエタンを留去した後、tert−ブチルメチルエーテル100部添加し、リパルプ後、濾過した。残渣に酢酸エチル100部添加撹拌後ろ過し、濃縮することにより、ジフルオロスルホ酢酸−2−ノルボルナンメチルエステルナトリウム塩を5.4部得た。
(2)上記(1)で得られたジフルオロスルホ酢酸−2−ノルボルナンメチルエステルナトリウム塩5.4部を仕込み、イオン交換水54.3部に溶解させた。この溶液に、トリフェニルスルホニウムクロライド5.3部、メタノール55部溶液を添加し、24時間撹拌後、濃縮し、クロロホルム54部で2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液をtert−ブチルメチルエーテル54部でリパルプすることにより、白色固体としてトリフェニルスルホニウム(2−ノルボルナンメトキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナート(B1−2)を8.4部得た。
(1)ジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩123.3部(含有量62.8%)、1−アダマンタンメタノール65.7部、ジクロロエタン600部を仕込み、p−トルエンスルホン酸75.1部を加え、12時間加熱還流した。その後、濃縮してジクロロエタンを留去し、tert−ブチルメチルエーテル400部添加し、リパルプ後、濾過した。残渣にアセトニトリル400部添加撹拌後ろ過を2回繰り返し、濾液を濃縮することにより、ジフルオロスルホ酢酸−1−アダマンチルメチルエステルナトリウム塩を99.5部得た。
(2)ジフェニルスルフィド6.56部をアセトニトリル19.7部に溶解し、過塩素酸銀(I)7.30部を添加し、ヨウ化メチル5.00部のアセトニトリル10.0部溶液を添加し、24時間撹拌した。析出した固体を濾過で除去した後、濃縮してアセトニトリルを留去した。濃縮液にtert−ブチルメチルエーテル39.2部を添加撹拌し、濾過することにより白色結晶としてメチルジフェニルスルホニウムパークロレートを9.38部得た。
(3)上記(1)で得られたジフルオロスルホ酢酸−1−アダマンチルメチルエステルナトリウム塩8.29部を仕込み、クロロホルム49.7部を添加した。この懸濁溶液に、上記(2)で得られたメチルジフェニルスルホニウムパークロレート9.38部、イオン交換水28.14部懸濁溶液を添加した。15時間撹拌後、分液し、水層をクロロホルム33.1部で抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で中性になるまで洗浄を繰り返し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液にtert−ブチルメチルエーテル33.8部添加、撹拌後、デカンテーションすることにより、無色液体としてメチルジフェニルスルホニウム1−アダマンチルメトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート(B1−3)を7.81部得た。
合成例5(1)で得られたジフルオロスルホ酢酸−1−アダマンチルメチルエステルナトリウム塩32.8部を仕込み、イオン交換水100部に溶解させた。この溶液に、トリフェニルスルホニウムクロライド28.3部、メタノール140部溶液を添加した。15時間撹拌後、濃縮し、クロロホルム200部で2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で中性になるまで洗浄を繰り返し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液をtert−ブチルメチルエーテル300部添加撹拌後得られた白色析出物をろ過し、減圧乾燥することにより白色結晶としてトリフェニルスルホニウム1−アダマンチルメトキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート(B1−4)を39.7部得た。
(1)ジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩1.9部(純度62.7%)、N,N−ジメチルホルムアミド9.5部に、1,1’−カルボニルジイミダゾール1.0部を添加し2時間撹拌した。この溶液を、3−ヒドロキシアダマンチルメタノール1.1部、N,N−ジメチルホルムアミド5.5部に、水素化ナトリウム0.2部を添加し、2時間撹拌した溶液に添加した。15時間撹拌後、生成したジフルオロスルホ酢酸−3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメチルエステルナトリウム塩をそのまま次の反応に用いた。
(2)ジフルオロスルホ酢酸−3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメチルエステルナトリウム塩の溶液に、クロロホルム17.2部、14.8%トリフェニルスルホニウムクロライド水溶液2.9部添加した。15時間撹拌後、分液し、水層をクロロホルム6.5部で抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で洗浄し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液にtert−ブチルメチルエーテル5.0部を添加し、撹拌後濾過することにより白色固体としてトリフェニルスルホニウム1−((3−ヒドロキシアダマンチル)メトキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナート(B2−1)を0.2部得た。
(1)ジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩5.0部(含有量62.8%)、4−オキソ−1−アダマンタノール2.6部、エチルベンゼン100部を仕込み、濃硫酸0.8部を加え、30時間加熱還流した。冷却後濾過し、濾過残渣をtert−ブチルメチルエーテルで洗浄することによりジフルオロスルホ酢酸−4−オキソ−1−アダマンチルエステルナトリウム塩を5.5部得た。1H−NMRによる分析の結果、無機塩を除去していないため含有量は49.1%であった。
ジフルオロスルホ酢酸−4−オキソ−1−アダマンチルエステルナトリウム塩3.9部(含有量49.1%)を仕込み、アセトニトリル16部、イオン交換水16部の混合溶媒を加えた。これに、トリフェニルスルホニウムクロライド1.7部、アセトニトリル5部、イオン交換水5部の溶液を添加した。15時間撹拌後、濃縮し、クロロホルム142部で抽出した。有機層をイオン交換水で中性になるまで洗浄を繰り返し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液にtert−ブチルメチルエーテル24部を添加撹拌後、濾過することにより白色固体としてトリフェニルスルホニウム4−オキソ−1−アダマンチルオキシカルボニルジフルオロメタンスルホナート(B2−2)を1.7部得た。
(1)ジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩30.0部(含有量62.8%)、ヘキサヒドロ−6−ヒドロキシ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ〔b〕フラン−2−オン14.7部、トルエン300部を仕込み、p−トルエンスルホン酸(p−TsOH)18.1部を加え、12時間加熱還流した。その後、濾過した後、残渣にアセトニトリル100部添加撹拌後濾過し、濾液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸ヘキサヒドロ−2−オキソ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ〔b〕フラン−6−イルエステルナトリウム塩を26.7部得た。
(2)ジフルオロスルホ酢酸ヘキサヒドロ−2−オキソ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ〔b〕フラン−6−イルエステルナトリウム塩26.7部を仕込み、アセトニトリル267部に溶解させた。この溶液に、トリフェニルスルホニウムクロライド23.9部、イオン交換水239部溶液を添加した。15時間撹拌後、濃縮し、クロロホルム200部で2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で中性になるまで洗浄を繰り返し、得られた有機層を濃縮した。濃縮液にtert−ブチルメチルエーテル200部を添加撹拌後、濾過することにより淡黄色油状物としてトリフェニルスルホニウム1−(ヘキサヒドロ−2−オキソ−3,5−メタノ−2H−シクロペンタ〔b〕フラン−6−イルオキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナート(B2−3)を37.7部得た。
化合物(I−1−b)30.00部、モノクロロベンゼン120.00部及び化合物(I−1−a)16.00部を仕込み、攪拌下、23℃で硫酸1.40部を仕込み、125℃に昇温、濃縮した。得られた反応物に、モレキュラーシーブ(4A 和光純薬)4.00部を添加し、125℃で8時間還流脱水した後、濃縮した。得られた濃縮物に、クロロホルム166部及びイオン交換水83部を添加して洗浄し、分液して有機層を回収した。この水洗を計6回行った。回収された有機層に、活性炭1.66部を添加し、攪拌した後、ろ過した。回収されたろ液を濃縮することにより、淡黄色オイル42.26部を得た。得られた淡黄色オイルにアセトニトリル42.26部を添加し、均一化後、メチル−t−ブチルエーテルを126.78部加え撹拌後静置した。二層に分離した下層を回収し、さらにアセトニトリル42.26部を添加し、均一化後、メチル−t−ブチルエーテルを126.78部加え撹拌後静置した。二層に分離した下層を集め濃縮し、撹拌後ろ過することにより、白色固体として、化合物(B2−4)8.53部(収率20%)を得た。
上記成分及び以下に示す各成分を表1の組成で混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルタで濾過して、レジスト組成物を調製した。
シリコンウェハに、有機反射防止膜用組成物(ARC−29;日産化学(株)製)を塗布して、205℃及び60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。
次いで、有機反射防止膜上に、レジスト組成物を、乾燥後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上にて、表1に記載の温度(PB)で60秒間プリベークした。このシリコンウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー(XT:1900Gi;(ASML社製、NA=1.35))を用いて、コンタクトホールパターン(ピッチ100nm/ホール径70nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。
露光後、ホットプレート上にて表1に記載の温度(PBE)で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。
さらに、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
なお、各レジスト膜において、ホール径70nmのマスクで形成したパターンのホール径が55nmとなる露光量を実効感度とした。
Claims (8)
- 樹脂、式(1)で表される酸発生剤及び式(2)で表される酸発生剤を含むレジスト組成物。
[式(1)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。
X1は、単結合又は2価のC1-17飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y1は、アルキル基で置換されていてもよいC3−36飽和環状炭化水素基を表す。
P1〜P3は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいC3−36芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよいC1−6脂肪族炭化水素基を表す。]
[式(2)中、
Q3及びQ4は、それぞれ独立に、フッ素原子又はC1-6ペルフルオロアルキル基を表す。
X2は、単結合又は2価のC1-17飽和炭化水素基を表し、前記2価の飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
Y 2 は、式(Y 2 −1)、式(Y 2 −2)、式(Y 2 −3)、式(Y 2 −4)又は式(Y 2 −5)で表される基である。
P4〜P6は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいC3−36芳香族炭化水素基又は置換基を有してもよいC1−6脂肪族炭化水素基を表し、P4〜P6のうちの2つが互いに結合して環を形成してもよい。]
[式(Y 2 −1)、式(Y 2 −2)、式(Y 2 −3)、式(Y 2 −4)及び式(Y 2 −5)中、
*はX 2 との結合手を表す。式(Y 2 −1)、式(Y 2 −2)、式(Y 2 −3)、式(Y 2 −4)又は式(Y 2 −5)で表される基に含まれる水素原子はアルキル基で置換されていてもよい。] - P1〜P6が、フェニル基である請求項1又は2記載のレジスト組成物。
- 式(1)で表される酸発生剤及び式(2)で表される酸発生剤の含有量の質量比が10:90〜70:30である請求項1〜3のいずれか記載のフォトレジスト組成物。
- 樹脂が、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解しえる樹脂である請求項1〜4のいずれか記載のレジスト組成物。
- さらに、塩基性化合物を含有する請求項1〜5のいずれか記載のレジスト組成物。
- (1)請求項1〜6のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含むパターン形成方法。 - 露光が液浸露光用液体を介して行う液浸露光である請求項7記載のパターン形成方法。
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