JP5523171B2 - 線路用自動電圧調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、配電線の電圧調整に用いられる線路用自動電圧調整装置(SVR:Step Voltage Regulator)に関する。
従来の線路用自動電圧調整装置は、電圧降下補償装置(LDC:Line Drop Compensator)により、負荷中心点の電圧を自装置内部で生成し、負荷中心点の電圧と予め設定され
ている基準電圧との差を検出し、負荷中心点の電圧が低下または上昇して、この電圧差が所定の値より大きくなった場合にタップを上げ下げして負荷中心点の電圧を基準電圧に維持するように動作する。配電系統へ風力発電装置や太陽光発電装置など出力が不安定な分散型電源の連系が増えてきたことにより、配電系統の電圧変動の発生頻度が多くなってきている。特に、太陽光発電装置は、天候の変動により出力が変動するため、瞬時の電圧変動が発生する。瞬時の電圧変動対策として、静止型無効電力補償装置(SVC:Static Var
Compensator)が採用される場合が多い。
静止型無効電力補償装置と線路用自動電圧調整装置が同一配電線に設置された場合、静止型無効電力補償装置と線路用自動電圧調整装置が交互に動作するというハンチング現象が発生する。ハンチングを防止するために、線路用自動電圧調整装置の動作時限を調整する方法、線路用自動電圧調整装置と静止型無効電力補償装置の動作電圧の範囲を調整する方法、静止型無効電力補償装置と線路用自動電圧調整装置とで通信を行い、静止型無効電力補償装置が動作している時は、線路用自動電圧調整装置の動作を抑制する方法等により、静止型無効電力補償装置と線路用自動電圧調整装置が協調して動作するようにしている。
例えば、特許文献1には、以下のような技術が開示されている。特許文献1の線路用自動電圧調整装置は、自装置より負荷側の負荷中心点の電圧が上限値V1と下限値V2の間の不感帯に収まるようにタップの制御を行うもので、負荷中心点の電圧が下限値より低下した場合にタップの上げ制御を行い、負荷中心点の電圧が上限値より上昇した場合にタップの下げ制御を行う。
静止型無効電力補償装置は、当該装置接続点の電圧が、上記線路用自動電圧調整装置の動作下限値V2よりも低い電圧値に設定された下限値V2Lより低下した場合に進み無効電力を出力する(配電線に無効電力を注入)ことにより、配電線の電圧をV2Lに向かって上昇させる動作を行う。また、静止型無効電力補償装置接続点の電圧が上記線路用自動電圧調整装置の動作上限値V1よりも高い電圧値に設定された上限値V1Uより上昇した場合、配電線路に遅れ無効電力を出力(配電線から無効電力を吸収)することにより、配電線の電圧をV1U方向に低下させる。
一般的に、静止型無効電力補償装置の動作時間は数十ミリ秒と早いのに対し、線路用自動電圧調整装置は機械的にタップの切替を行うため、動作時間は60秒以上と遅い。そのため、静止型無効電力補償装置が動作した後線路用自動電圧調整装置のタップが切り替わり、配電線の電圧がV2LとV1Uの間に戻った時に静止型無効電力補償装置の出力が停止される。
特開2002−281669号公報(0043段落〜0045段落、図6)
特許文献1に記載された線路用自動電圧調整装置は、動作電圧の範囲を静止型無効電力補償装置の動作電圧の範囲との間で調整することとし、静止型無効電力補償装置の不感帯を線路用自動電圧調整装の不感帯より広めに取っている(V2L<V2、V2U>V1)ため、線路用自動電圧調整装置の動作回数は、無効電力補償装置が設置されていない場合と変わらないという問題点があった。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、ハンチングすることなく必要最低限の動作回数で配電線の電圧を時間遅れなく適正に調整することができる線路用自動電圧調整装置を得るものである。
この発明は、無効電力により配電線電圧を調整する静止型無効電力補償装置が接続された配電線の静止型無効電力補償装置よりも系統電源側に設けられ、電圧調整用変圧器のタップを切り替えることにより出力電圧を調整して配電線の電圧を調整する線路用自動電圧調整装置において、配電線の電圧調整用変圧器よりも下流側の負荷中心点電圧を生成して、この生成された負荷中心点電圧が、静止型無効電力補償装置の不感帯として設定された上限電圧および下限電圧のいずれかを逸脱している場合に逸脱信号を出力する電圧判定部と、出力電圧と配電線の通過電流から無効電力を計測する無効電力計測部と、電圧判定部からの逸脱信号を受信した場合に無効電力計測部で計測した無効電力の継続状態を監視して、進みまたは遅れの一方向の無効電力が電圧調整用変圧器のタップ切り替えの動作時限以上継続し、かつ上記負荷中心点電圧が、静止型無効電力補償装置の不感帯よりも狭い不感帯として設定された上限電圧および下限電圧のいずれかを逸脱していると判定した場合、電圧調整用変圧器のタップ切り替え信号を出力する無効電力判定部と、無効電力判定部からの出力に基づいて電圧調整用変圧器のタップの切り替え制御を行うタップ切替制御部とを備えたものである。
また、配電線の電圧調整用変圧器よりも下流側の負荷中心点電圧を生成して、この生成された負荷中心点電圧が、静止型無効電力補償装置の不感帯として設定された上限電圧および下限電圧のいずれかを逸脱している場合に逸脱信号を出力する電圧判定部と、出力電圧と配電線の通過電流とから無効電力を計測する無効電力計測部と、電圧判定部からの逸脱信号を受信した場合に無効電力計測部で計測した無効電力を積分して、この積分値が所定の値になり、かつ負荷中心点電圧が、静止型無効電力補償装置の不感帯よりも狭い不感帯として設定された上限電圧および下限電圧のいずれかを逸脱している場合に、電圧調整用変圧器のタップ切り替え信号を出力する無効電力判定部と、電圧調整用変圧器のタップ切り替え信号に基づいて電圧調整用変圧器のタップの切り替え制御を行うタップ切替制御部とを備えたものである。
この発明の線路用自動電圧調整装置は自装置を通過する無効電力の継続状態および負荷中心点電圧を監視し、静止型無効電力装置の動作不感帯よりも電圧調整用変圧器のタップ切替の動作不感帯を狭くしてタップの切替制御を行うようにしたので、静止型無効電力補償装置との間での動作のハンチングを防止し、静止型無効電力補償装置の動作と協調した効率的な電圧制御を行うことができる。また、線路用自動電圧調整装置の不要なタップ切替動作を抑制することができ、線路用自動電圧調整装置の寿命を延ばすことができるという効果がある。
本発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置の構成図である。 本発明を適用する配電系統図である。 本発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置の動作の一例を示す動作チャート図である。 従来の線路用自動電圧調整装置の動作の一例を示す動作チャート図である。 本発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置の動作の他の例を示す動作チャート図である。 従来の線路用自動電圧調整装置の動作の他の例を示す動作チャート図である。 本発明の実施の形態2による線路用自動電圧調整装置の構成図である。 本発明の実施の形態2による線路用自動電圧調整装置の動作の一例を示す動作チャート図である。 図8の動作と比較して説明するための、本発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置の動作の一例を示す動作チャート図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置の構成図である。線路用自動電圧調整装置は、系統電圧が変動した場合に、電圧調整用変圧器7のタップ8を切り替えて出力電圧を調整するものである。変流器1で自装置の出力側の配電線の通過電流を計測し、変圧器2で自装置の出力電圧を計測する。無効電力計測部3は、変流器1で計測した電流と変圧器2で計測した電圧から自装置を通過する無効電力を算出する。
電圧判定部4では、自装置から負荷中心点までのインピーダンスと自装置の通過電流から負荷中心点の電圧を生成し、負荷中心点の電圧が上限値または下限値を逸脱した場合に、上限値逸脱または下限値逸脱の信号を出力する。
無効電力判定部5では、電圧判定部4から上限値逸脱または下限値逸脱の逸脱信号を受信した後、無効電力計測部3で算出した無効電力の方向と継続時間を監視する。上限値逸脱の信号を受信後、遅れ無効電力が予め設定されている時間継続した場合に、監視結果としてタップ8の下げ(出力電圧を下げるようにタップを切り替える)信号をタップ切替制御部6に対して出力する。
また、下限値逸脱の信号を受信後、進み無効電力が予め設定されている時間継続した場合に、タップの上げ(出力電圧を上げるようにタップを切り替える)信号をタップ切替制御部6に対して出力する。タップ切替抑制部6は、無効電力判定部5の監視結果の出力により、タップ切替器7に対しタップ上げ下げ指令の出力を行う。タップ切替器7は、タップ切替制御部6の指令により、タップの切替を行う。
図2にこの発明が適用される配電系統の構成を示す。図2において、10は配電変電所(系統電源)、11は配電線、12は線路用自動電圧調整装置(SVR)、13は静止型無効電力補償装置(SVC)、14は需要家などで配電線に接続されている負荷、15はこれら負荷を総合して算出される負荷中心点、16は例えば太陽光発電(PV)などの分散電源である。本発明は、図2における線路用自動電圧調整装置12に適用するものである。また、図2のように、SVRはSVCよりも系統電源側に設けられている。
次に動作について説明する。まず、配電線の負荷が増加した場合や分散型電源の出力が低下した場合、線路用自動電圧調整装置12を通過する電流が増加すると、電圧判定部4で生成する負荷中心点の電圧が低下する。負荷中心点電圧が下限値より低下した場合、電圧判定部4で下限値逸脱の信号が出力される。
また、この時静止型無効電力補償装置13が動作し、配電線の電圧を上昇させるように進み無効電力を出力するため、線路用自動電圧調整装置12の無効電力判定部5では、進み方向の無効電力を検出し、この進み無効電力が継続する時間を監視する。
進み無効電力が、予め設定されている時間継続した場合、無効電力判定部5では、監視結果としてタップ切替制御部6に対し、タップ上げ指令を出力し、タップ8の切替が行われる。進み無効電力の継続時間が予め設定されている時間より短い場合、無効電力判定部5からのタップ上げ指令は出力されず、タップ8の切替は行われない。
配電線の負荷の減少または分散型電源の出力が増加した場合、線路用自動電圧調整装置12を通過する電流が減少し、生成する負荷中心点の電圧が上昇する。負荷中心点電圧が上限値を超過した場合に、電圧判定部4から上限値逸脱の信号が出力される。この時、静止型無効電力補償装置13も電圧上昇を検出し、配電線の電圧を下降させるために遅れ無効電力を出力する。線路用自動電圧調整装置12の無効電力判定部5では、この遅れ無効電力を検出し、継続時間を監視する。
無効電力の継続時間が、予め設定されている監視時限継続した場合、無効電力判定部5からタップ切替制御部6に対し、タップ下げ指令信号が出力され、タップ8の切替が行われる。無効電力の継続時間が予め設定された時間より短い場合、タップ切替制御部6に対し、タップ下げ指令信号は出力されないため、タップ8の切替は行われない。
以上の動作を、動作チャート図を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置を用いた場合の動作チャート図の一例である。図3(a)が負荷中心点電圧を示し、点線がSVR(線路用自動電圧調整装置)およびSVC(静止型無効電力補償装置)がない場合の例を示し、負荷中心点電圧が点線のように変動した場合に図1で示す線路用自動電圧調整装置(SVR)が動作した場合の負荷中心点電圧を実線で示している。また、一点鎖線で示すSVCの不感帯の上限値は細点線で示すSVRの不感帯の上限値よりも高い電圧に設定されており、一点鎖線で示すSVCの不感帯の下限値は細点線で示すSVRの不感帯の下限値よりも低い電圧に設定されている。図3(a)のように、時刻t1で系統電圧がSVCの不感帯の下限値以下の電圧に下がり、その後も下がった状態が続いた状態を仮定している。図3(b)と(c)は、その場合のSVCの無効電力出力とSVRのタップの状態を示したものである。SVCは、時刻t1で負荷中心点電圧の低下を検出すると直ぐに無効電力を出力し始める。SVRの動作時限後の時刻t2になっても、進み無効電力が設定された継続監視時限まで継続していないので、SVRはタップを上げる動作を行わない。そして、進み無効電力の継続時間が設定された継続監視時限(t3−t1)を経過した時刻t3に、無効電力判定部5はSVRのタップを上げる信号を出し、タップ切替制御部6が線路用自動電圧調整装置のタップ8の切替制御を行って配電線の電圧を上げ、負荷中心点電圧がほぼ基準電圧となる。
図4は、比較のために示す、例えば特許文献1で示される従来の技術による動作チャート図である。図4(a)が負荷中心点電圧を示し、点線がSVRおよびSVCがない場合の例であって、図3(a)と同じように時刻t1で負荷中心点電圧がSVCの不感帯以下に下がり、その後も下がった状態が続いた状態を仮定している。図4(a)の実線は特許文献1で示されるSVRおよびSVCを用いた場合の負荷中心点電圧を示している。時刻t1に負荷中心点電圧がSVCの不感帯以下に下がるとSVCは負荷中心点電圧を上げるように、進み無効電力を出力し、負荷中心点電圧をSVCの不感帯の下限値以上でSVRの不感帯下限値以下の値にする。SVRは動作に時間がかかり、負荷中心点電圧がSVRの動作時限(t2−t1)後の時刻t2までSVR不感帯以下の電圧状態が続くと負荷中心点電圧を上げるべくタップを上げる。このようにして、時刻t2以後に負荷中心点電圧はほぼ基準電圧まで上がる。
以上のように、負荷中心点電圧が一旦下がり、その後も下がったままの状態が続くような例では、本発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置を用いても、特許文献1の技術を用いても、一定の時間経過後、SVRのタップ切り替えによって負荷中心点電圧を基準電圧に戻すことに変わりはない。しかし、以下で説明する図5、図6のような場合で本発明は大きな効果を奏する。
図5は、本発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置を用いた場合の動作チャート図の他の例である。図5(a)が負荷中心点電圧を示し、点線がSVRおよびSVCがない場合の例であり、負荷中心点電圧が点線のように変動した場合に図1で示す、本実施の形態1による線路用自動電圧調整装置(SVR)が動作した場合の負荷中心点電圧を実線で示している。図5(a)のように、時刻t1で負荷中心点電圧がSVCの不感帯以下に下がり、その後SVRの動作時限よりも後の時刻t4で負荷中心点電圧がSVRの不感帯の下限値以上、上限値以下に回復する状態を仮定している。図5(b)と(c)は、その場合のSVCの無効電力出力とSVRのタップの状態を示したものである。SVCは、時刻t1で負荷中心点電圧の低下を検出すると直ぐに無効電力を出力し始める。SVRの動作時限後の時刻t2になっても、進み無効電力が設定された時間継続していないので、SVRはタップを上げる動作を行わない。そして、進み無効電力の継続時間が設定の時間(SVC無効電力出力の継続監視時限)(t3−t1)を経過する前の時刻t4に負荷中心点電圧が回復してSVRの不感帯内の電圧となったため、無効電力判定部5はタップ切替信号を出さない。このようにして、SVRはタップ切り替えの動作をすることなく負荷中心点電圧は基準電圧の近傍の電圧に回復する。
図6は、比較のために示す、例えば特許文献1で示される従来の技術による動作チャート図の他の例である。図6(a)が負荷中心点電圧を示し、点線がSVRおよびSVCがない場合の例であって、図5(a)と同じように時刻t1で負荷中心点電圧がSVCの不感帯以下に下がり、その後SVRの動作時限よりも後の時刻t4で負荷中心点電圧がSVRの不感帯の下限値以上、上限値以下に回復する状態を仮定している。図6(a)の実線は特許文献1で示されるSVRおよびSVCを用いた場合の負荷中心点電圧を示している。時刻t1に負荷中心点電圧がSVCの不感帯以下に下がるとSVCは負荷中心点電圧を上げるように、進み無効電力を出力し、負荷中心点電圧をSVCの不感帯の下限値以上でSVRの不感帯下限値以下の値にする。SVRは、負荷中心点電圧がSVRの動作時限(t2−t1)後の時刻t2までSVR不感帯以下の電圧状態が続くと負荷中心点電圧を上げるべくタップを上げる。時刻t2以後に負荷中心点電圧はほぼ基準電圧まで上がるが、その後時刻t4で負荷が下がる、あるいは分散電源の出力が上がるなどにより、負荷中心点電圧がSVCの不感帯の上限値以上に上がった場合、SVCが動作して遅れ無効電力を出力して負荷中心点電圧をSVC不感帯の上限値以下になるように下げる。
以上のように、負荷中心点電圧が短い時間間隔で上がったり下がったりする状態において、本発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置を用いると、従来の技術ではSVRのタップを切り替える動作が行われるような負荷中心点電圧の変動状況においても、タップを切り替える動作が行われずに済むため、SVRの寿命が長くなるという効果がある。
ここで、無効電力の継続時間として予め設定する継続時間は、典型的にはSVRの動作時限よりも長く、分散電源の変動時間を基に決定する。一般的にSVRの動作時限は45秒〜90秒程度であり、例えば太陽光発電や風力発電といった自然現象を利用した分散電源では、その変動時間が、代表的には数分であるため、予め設定する継続時間は3〜5分程度にするのが良い。
このように、この発明の実施の形態1による線路用自動電圧調整装置においては、負荷中心点電圧の低下または上昇を検出した際に、自装置を通過する無効電力を監視し、一定方向の無効電力が予め設定された時間継続した場合、タップの切り替え指令を出力するようにしたものである。したがって、静止型無効電力補償装置と当該線路用自動電圧調整装置が交互に動作するハンチング現象を防止することができるとともに、当該線路用自動電圧調整装置の不要な動作を抑止することができるという効果がある。
実施の形態2.
図7は、この発明の実施の形態2による線路用自動電圧調整装置の構成図で、変流器1で自装置の通過電流を計測し、電圧計測用変圧器2で自装置の出力電圧を計測する。無効電力計測部3は、変流器1で計測した電流と電圧計測用変圧器2で計測した電圧から自装置を通過する無効電力を算出する。無効電力積分部9において無効電力計測部3で算出した無効電力の積分を行う。
無効電力判定部5では、無効電力積分部9が算出する無効電力の積分値(SVCの無効
電力出力の積分値に相当するため無効電力出力積分値と呼ぶ)を監視し、無効電力出力積分値が予め設定されている閾値を超過した場合に、監視結果としてタップ切替制御回路6に対してタップの切り替え指令を出力する。タップ切替制御部6は、無効電力判定部5の出力により、タップ切替器7に対しタップ上げ下げ指令の出力を行い、タップ切替器7がタップの切替を行う。なお、ここでは、無効電力積分部9を無効電力判定部5とは別に設けたが、無効電力積分部9の機能を無効電力判定部5に含ませて、無効電力出力の積分を無効電力判定部5内で行っても良い
次に動作について説明する。まず、配電線の負荷が増加した場合や分散型電源の出力が低下した場合、線路用自動電圧調整装置を通過する電流が増加すると、生成する負荷中心点の電圧が低下する。負荷中心点電圧が下限値より低下した場合、電圧判定部4で下限値逸脱の信号が出力される。また、この時静止型無効電力補償装置が動作し、配電線の電圧を上昇させるために進み無効電力を出力するため、無効電力積分部9により積分される無効電力出力積分値が進み方向に増加する。
無効電力出力積分値が、予め設定されている進み方向の閾値に達した場合、無効電力出力積分値を監視している無効電力判定部5では、監視結果としてタップ切替制御部6に対し、タップ上げ指令を出力し、タップの切替が行われる。進み無効電力の継続時間が短い場合、無効電力出力積分値は閾値に達しないため、無効電力判定部5からのタップ上げ指令は出力されず、タップの切替は行われない。
配電線の負荷の減少または分散型電源の出力が増加した場合、線路用自動電圧調整装置を通過する電流が減少し、生成する負荷中心点の電圧が上昇する。負荷中心点電圧が上限値を超過した場合に、電圧判定部4から上限値逸脱の信号が出力される。この時、静止型無効電力補償装置も電圧上昇を検出し、配電線の電圧を下降させるために遅れ無効電力を出力し、無効電力積分部9における無効電力出力積分値が遅れ方向に増加する。
無効電力積分値が、予め設定されている遅れ方向の閾値に達した場合、無効電力判定部5では、タップ切替制御部6に対し、タップ下げ指令を出力し、タップの切替が行われる。遅れ無効電力の継続時間が短い場合、無効電力出力積分値は閾値に達しないため、無効電力判定部5からのタップ上げ指令は出力されず、タップの切替は行われない。
以上の動作を、動作チャート図を用いて説明する。図8は、本発明の実施の形態2による線路用自動電圧調整装置(SVR)を用いた場合の動作チャート図の一例である。図8(a)が負荷中心点電圧を示し、点線がSVRおよびSVCがない場合の例であり、負荷中心点電圧が点線のように変動した場合に図7で示す線路用自動電圧調整装置(SVR)が動作した場合の負荷中心点電圧を実線で示している。図8(b)は、その場合のSVCの無効電力出力を、図8(c)は無効電力積分部9において算出された無効電力出力積分値を示している。また、図8(d)はSVRのタップの状態を示したものである。
この例では、図8(a)の点線で示すように負荷中心点電圧がSVC不感帯およびSVRの不感帯の下限値付近で頻繁に変化する場合を想定している。時刻t1で負荷中心点電圧がSVC不感帯の下限値以下に下がり、SVCが進み無効電力を出力する。この進み無効電力を無効電力積分部9で積分する。時刻t5で一旦負荷中心点電圧が上昇したためSVCは無効電力の出力を止めるが、時刻t6において負荷中心点電圧が再び下がりSVCが進み無効電力を出力する。再び無効電力積分部9で無効電力出力が積分され時刻t7において積分値が閾値に達したため、無効電力判定部5がSVRのタップ上げの指令を出力する。この指令によりタップ切替制御部6が負荷中心点電圧を上げるようにタップを切り替えると負荷中心点電圧が基準電圧近くになりSVCの不感帯の電圧になるためSVCは無効電力出力を止める。タップを切り替えた時点で無効電力出力積分値はクリアされる。
その後時刻t8において負荷中心点電圧が上昇してSVR不感帯以上、SVC不感帯以下になり、さらにSVRの動作時限より短い時間で負荷中心点電圧が下がって基準電圧近くになるが、これらの間では、SVCもSVRも動作をしない。
一方、負荷中心点電圧が図8と同様に変化する場合に、実施の形態1の動作がどのようになるかを示したものが図9である。図9(a)が負荷中心点電圧を示し、点線がSVRおよびSVCがない場合の例であり、負荷中心点電圧が点線のように変動した場合に、実施の形態1すなわち図1で示す線路用自動電圧調整装置(SVR)が動作した場合の負荷中心点電圧を実線で示している。図9(b)は、その場合のSVCの無効電力出力を、図9(c)はSVRのタップの状態を示したものである。時刻t1〜t6までは、図8で示した実施の形態2と同様SVRのタップの切り替え動作は起こらず、SVCの無効電力出力も図8と同様である。図8においては時刻t7で無効電力出力の積分値が閾値に達したのでSVRのタップが切り替えられたが、図9においては、無効電力出力の継続時間が継続監視時限よりも短いためSVRのタップ切り替えが行われない。このため、その後負荷中心点電圧が下った時刻t9において再びSVCが無効電力を出力する。一方、図8(実施の形態2)においてはタップ切り替えが行われ、時刻t9後も負荷中心点電圧がSVC不感帯内の電圧になっているためSVCは無効電力を出力しない。
なお、長時間SVCの無効電力出力が無い場合、無効電力出力積分値はクリアされるのが良い。したがって、無効電力出力積分値は無効電力出力がなくなれば所定の時定数で下がるようにしておくのが望ましい。この時定数は、例えば配電線に接続されている太陽光発電や風力発電などの分散電源の代表的な変動周期程度にするのが良く、3分から5分の間の時間に設定しておくのが望ましい。
以上のように、本実施の形態2による線路用自動電圧調整装置によれば、負荷中心点電圧が短い時間でSVC不感帯およびSVRの不感帯の下限値付近で変化するような場合に、SVCの動作を抑えてSVCでの消費電力を抑えることで、系統全体の効率低下を抑える効果がある。また、本実施の形態2においては、例えば、大幅な電圧低下や大幅な電圧上昇においてSVCの無効電力出力の瞬時値が大きくなった場合、その積分値が早く閾値に達してSVRのタップ切り替えが行われるため、SVCの負担を減少させることができるという効果もある。
以上、実施の形態1においては無効電力の継続時間、実施の形態2においは、無効電力の積分値、といういずれも無効電力の継続状態を無効電力判定部5において監視し、その監視結果に基づいて電圧調整用変圧器7のタップ8を切り替えるようにしたため、線路用自動電圧調整装置(SVR)と静止型無効電力補償装置(SVC)の間で動作のハンチングが生じず、両装置の頻繁な動作を抑制することができる。
なお、上記説明では、この発明の用途として配電線の電圧を自動的に調整する場合を例に説明したが、工場等の配電系統の電圧調整にも利用できる。
3:無効電力計測部 4:電圧判定部
5:無効電力判定部 6:タップ切替制御部
7:電圧調整用変圧器 8:タップ
9:無効電力積分部 10:配電変電所(系統電源)
11:配電線 12:線路用自動電圧調整装置(SVR)
13:静止型無効電力補償装置(SVC) 15:負荷中心点

Claims (2)

  1. 無効電力により配電線電圧を調整する静止型無効電力補償装置が接続された配電線の上記静止型無効電力補償装置よりも系統電源側に設けられ、電圧調整用変圧器のタップを切り替えることにより出力電圧を調整して上記配電線の電圧を調整する線路用自動電圧調整装置において、
    上記配電線の上記電圧調整用変圧器よりも下流側の負荷中心点電圧を生成して、この生成された負荷中心点電圧が、上記静止型無効電力補償装置の不感帯として設定された上限電圧および下限電圧のいずれかを逸脱している場合に逸脱信号を出力する電圧判定部と、
    上記出力電圧と上記配電線の通過電流とから無効電力を計測する無効電力計測部と、
    上記電圧判定部からの逸脱信号を受信した場合に上記無効電力計測部で計測した無効電力の継続状態を監視して、進みまたは遅れの一方向の無効電力が前記電圧調整用変圧器のタップ切り替えの動作時限以上継続し、かつ上記負荷中心点電圧が、上記静止型無効電力補償装置の不感帯よりも狭い不感帯として設定された上限電圧および下限電圧のいずれかを逸脱していると判定した場合、上記電圧調整用変圧器のタップ切り替え信号を出力する無効電力判定部と、
    上記電圧調整用変圧器のタップ切り替え信号に基づいて上記電圧調整用変圧器のタップの切り替え制御を行うタップ切替制御部とを
    備えたことを特徴とする線路用自動電圧調整装置。
  2. 無効電力により配電線電圧を調整する静止型無効電力補償装置が接続された配電線の上記静止型無効電力補償装置よりも系統電源側に設けられ、電圧調整用変圧器のタップを切り替えることにより出力電圧を調整して上記配電線の電圧を調整する線路用自動電圧調整装置において、
    上記配電線の上記電圧調整用変圧器よりも下流側の負荷中心点電圧を生成して、この生成された負荷中心点電圧が、上記静止型無効電力補償装置の不感帯として設定された上限電圧および下限電圧のいずれかを逸脱している場合に逸脱信号を出力する電圧判定部と、
    上記出力電圧と上記配電線の通過電流とから無効電力を計測する無効電力計測部と、
    上記電圧判定部からの逸脱信号を受信した場合に上記無効電力計測部で計測した無効電力を積分して、この積分値が所定の値になり、かつ上記負荷中心点電圧が、上記静止型無効電力補償装置の不感帯よりも狭い不感帯として設定された上限電圧および下限電圧のいず
    れかを逸脱している場合に、上記電圧調整用変圧器のタップ切り替え信号を出力する無効電力判定部と、
    上記電圧調整用変圧器のタップ切り替え信号に基づいて上記電圧調整用変圧器のタップの切り替え制御を行うタップ切替制御部とを
    備えたことを特徴とする線路用自動電圧調整装置。
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