本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。しかしながら、係る形態は本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態における文字入力装置の構成について、図1を用いて説明する。
図1に記載の文字入力装置10は、入力部11と、絵文字記録部12と、抽出部13と、表示部14とを備える。
入力部11は、ユーザ操作により文字や記号を入力する。絵文字記録部12は、複数の絵文字と、該絵文字のグループ名を記録する。抽出部13は、絵文字記録部12に記録された絵文字のグループ名の中から、入力部11に入力された入力文字を含むグループ名を抽出する。表示部14は、入力部11に入力された入力文字を第一表示領域に表示する。第一表示領域とは、ユーザが作成する文書の内容を表示する領域である。また、表示部14は、抽出部13により抽出されたグループ名を第二表示領域に表示する。第二表示領域とは、ユーザが作成する文書に挿入する文字あるいは絵文字の候補を表示する領域である。
表示部14は、第二表示領域に表示されたグループ名のうち少なくとも一つが選択された場合、選択されたグループ名のグループに含まれる絵文字の一覧を第二表示領域に表示する。更に、表示部14は、第二表示領域に表示された絵文字のうち少なくとも一つが選択された場合、選択された絵文字を、第一表示領域に、入力文字と置換して表示する。
これにより、ユーザが作成する文書への絵文字の挿入が完了する。
次に、本実施形態の文字入力装置10の動作の詳細な一例について図2乃至図4を用いて説明する。
初めに、ユーザが文字入力装置10を用いて文書を作成するために、入力部11に文字を入力する。この時、ユーザが、「おはよう」という文字を文書への挿入文字として確定した後、「はーと」という文字を入力したとする。
表示部14は、入力部11に入力された文字を第一表示領域に表示する。この時、ユーザ入力した「はーと」という文字は、第一表示領域に表示されるものの、文書に挿入する文字としては確定していない。図2(a)は、ユーザが「はーと」を入力する途中の表示部14による表示の一例を示す。なお、本実施形態における第一表示領域は、図2に示すように、「本文入力」と「予測変換候補」との間の領域を示す。
抽出部13は、絵文字記録部12に記録された絵文字のグループ名の中から、「はーと」というグループ名を検索する。本実施形態における絵文字記録部12に記録された絵文字及び該絵文字のグループ名を図4に示す。
図4に示すように、本実施形態における絵文字記録部12には「はーと」というグループ名が記録されているため、抽出部13は、該「はーと」というグループ名を抽出する。そして、表示部14は、抽出部13が抽出したグループ名を第二表示領域に表示する。この時の表示部14による表示の例を図2(b)に示す。なお、本実施形態における第二表示領域は、図2に示すように、「予測変換候補」よりも下の領域を示す。
次に、ユーザが第二表示領域に表示された「はーと」を選択する操作を行うと、表示部14は、「はーと」のグループに含まれる絵文字の一覧を第二表示領域に表示する。この時の表示部14による表示の例を図2(c)に示す。
そして、ユーザが、第二表示領域に表示された絵文字の中から所望の絵文字を選択する操作を行うと、図2(d)に示すように、選択された絵文字が第一表示領域に表示される。この時、選択された絵文字は、第一表示領域に表示されていた「はーと」という入力文字と置換して表示される。これにより、ユーザが作成する文書中に、絵文字の挿入が完了する。
なお、本実施形態においては、ユーザが「はーと」と入力した場合に、抽出部13が絵文字記録部12から「はーと」というグループ名を抽出することとしたが、これに限らない。すなわち、入力部11に入力された入力文字と完全に一致するグループ名だけでなく、入力文字を含むグループ名を抽出することとしても良い。例えば、ユーザが「はー」という文字を入力すると、抽出部13は「はー」を含むグループ名である「はーと」を抽出することとしても良い。これにより、ユーザがグループ名を全て入力しなくとも、第二表示領域に絵文字のグループ名が表示されることになる。この場合の表示部14による表示の例を図3(a)に示す。そして、図3(a)において第二表示領域に表示された「はーと」をユーザが選択すると、図3(b)に示すように、「はーと」のグループに含まれる絵文字の一覧が表示される。そして、表示された絵文字の一覧から、ユーザが所望の絵文字を選択すると、図3(c)に示すように、選択された絵文字が第一表示領域に表示される。これにより、ユーザが作成する文書中への絵文字の挿入が完了する。
一方、絵文字記録部12に、入力文字を含むグループ名が記録されていなければ、いずれのグループ名も、第二表示領域に表示されない。また、第二表示領域にグループ名が表示されたとしても、表示されたグループ名をユーザが選択しなければ、第二表示領域に絵文字が表示されることはない。すなわち、ユーザは、第二表示領域に表示されたグループ名を選択せずに文字の入力を連続して行うことも可能である。例えば、ユーザが「はー」を入力した後、第二表示領域に表示された「はーと」を選択することなく、「ど」を入力した場合には、第一表示領域には「はーど」と表示される。そして、第二表示領域からは「はーと」の表示が消える。
以上のように、本実施形態においては、文書作成中に絵文字のグループ名に含まれる文字を入力すると、該グループ名が第二表示領域に表示される。そして、表示されたグループ名を選択すると、選択されたグループ名のグループに含まれる絵文字の一覧が表示される。
これにより、ユーザは所望の絵文字を選択することができる。すなわち、ユーザは、文中に絵文字を挿入したい場合に、絵文字専用のプログラムを起動させる操作や、絵文字専用のキーを押下する必要はない。また、絵文字の種類が多い場合でも、特定のグループに含まれる絵文字の一覧のみを表示させることができるので、全ての絵文字の一覧を表示する場合と比較して、ユーザが所望の絵文字を見つけやすい。そのため、本実施形態における文字入力装置10は、簡易なユーザ操作で、文書中に所望の絵文字を挿入することが可能となる。また、ユーザは、絵文字を挿入する意思がなければ、そのまま文字の入力を継続することもできる。
なお、本実施形態において、文字入力装置10が更に備える制御部が、バスを介して、文字入力装置10の各構成部位を制御する構成としても良い。また、制御部自体が文字入力装置10の各構成部位の動作、例えば抽出部13の動作を行うこととしても良い。
このように、制御部が文字入力装置の各構成部位の制御を行う構成としても良いことは、後述する全ての実施形態においても同様である。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態における文字入力装置の構成について、図5を用いて説明する。
本実施形態における文字入力装置20は、第一実施形態における文書入力装置10に用語記録部15が追加された構造を備える。
入力部11は、ユーザ操作により文字や記号を入力する。絵文字記録部12は、複数の絵文字と、該絵文字のグループ名を記録する。用語記録部15は、複数の用語を記録する。抽出部13は、絵文字記録部12に記録された絵文字のグループ名の中から、入力部11に入力された入力文字を含むグループ名を抽出する。更に、抽出部13は、入力部11に入力された入力文字から予測される用語である予測変換用語を用語記録部15から抽出する。
表示部14は、入力部11に入力された入力文字を第一表示領域に表示する。また、表示部14は、抽出部13により抽出されたグループ名と予測変換用語とを第二表示領域に表示する。なお、本実施形態における第一表示領域及び第二表示領域の定義は、第1の実施形態と同様である。
表示部14は、第二表示領域に表示されたグループ名のうち少なくとも一つが選択された場合、選択されたグループ名のグループに含まれる絵文字の一覧を第二表示領域に表示する。そして、表示部14は、第二表示領域に表示された絵文字のうち少なくとも一つが選択された場合、選択された絵文字を、第一表示領域に、入力文字と置換して表示する。
これにより、ユーザが作成する文書への絵文字の挿入が完了する。
次に、本実施形態の文字入力装置20の動作の詳細について図6及び図7を用いて説明する。
初めに、ユーザが文字入力装置20を用いて文書を作成するために、入力部11に文字を入力する。この時、ユーザが、「おはよう」という文字を文書への挿入文字として確定した後、「お」という文字を入力したとする。表示部14は、入力部11に入力された入力文字を第一表示領域に表示する。
一方、抽出部13は、入力文字である「お」から予測される予測変換用語を用語記録部15から抽出する。具体的には、例えば、用語記録部15に記録された用語にはそれぞれ読み仮名が割り当てられている。そして、抽出部13は、入力文字である「お」を検索子として、「お」から始まる読み仮名が割り当てられている用語、例えば「おはよう」、「俺」、「音楽」、「温度」などを抽出する。
また、抽出部13は、入力文字である「お」を含むグループ名を絵文字記録部12から抽出する。
本実施形態における、絵文字記録部12に記録された絵文字及びそのグループ名を、図7に示す。図7に示すように、本実施形態におけるグループ名は、グループに含まれる絵文字に関連する絵文字を含む。例えば音符に関連する絵文字が属するグループのグループ名は、音符の絵文字を含む。
そして、表示部14は、抽出部13が抽出した予測変換用語及びグループ名を、第二表示領域に表示する。この時の表示部14の表示を図6(a)に示す。
ここで、第二表示領域に表示されるグループ名及び予測変換用語の順序は、抽出部13により所定の条件に基づいて決定されることとしても良い。例えば、抽出部13は、用語記録部15に記録された用語及び絵文字記録部12に記録された絵文字のグループ名を、過去にユーザが選択した回数の多い順に優先付けておくこととしても良い。そして、表示部14は、抽出部13が抽出した予測変換用語及び絵文字のグループ名を、抽出部13により優先付けられた順序で表示することとしても良い。
次に、ユーザが、第二表示領域に表示された予測変換用語とグループ名の中から、グループ名を選択すると、表示部14は、選択されたグループ名のグループに含まれる絵文字の一覧を表示する。例えば、ユーザが、図6(b)に示すように、第二表示領域に表示された「おんぷ♪」というグループ名を選択すると、図6(c)に示すように、「おんぷ♪」のグループに含まれる絵文字の一覧が第二表示領域に表示される。
そして、ユーザが第二表示領域に表示された絵文字の一覧から、いずれかの絵文字を選択すると、図6(d)に示すように、選択された絵文字が第一表示領域に表示される。この時、選択された絵文字は、第一表示領域に表示されていた「お」という入力文字に置換して表示される。これにより、ユーザが作成する文書への絵文字の挿入が完了する。そして、絵文字の挿入が完了すると、表示部14は第二表示領域に表示していた予測変換用語及びグループ名の表示を終了する。
一方、ユーザが図6(b)において絵文字のグループ名を選択せず、予測変換用語である「音楽」を選択したとする。この場合、表示部14は、第一表示領域に表示された入力文字に置換して「音楽」を表示する。そして、第二表示領域に表示されていた予測変換用語及びグループ名の表示を終了する。
ここで、本実施形態における文書入力装置20を用いた文書作成時において、ユーザが文字を入力してから、文書に挿入する文字あるいは絵文字を確定するまでのより具体的な動作の一例について、図8を用いて説明する。
初めに、ユーザ操作に基づき、文書を作成するための文字入力機能、例えばメールの作成機能が起動する(ステップ1)。
そして、ユーザにより最初の一文字目が入力されると(ステップ2)、抽出部13は、入力された文字を含む絵文字のグループ名、及び、入力された文字から予測される予測変換用語を検索する(ステップ3)。なお、ステップ2においてユーザが複数の文字数を入力しないと、ステップ3へ移行しないこととしても良い。
そして、抽出部13が絵文字のグループ名あるいは予測変換用語を少なくとも1つ抽出した場合(ステップ4においてYES)、表示部14は、抽出したグループ名及び予測変換用語を第二表示領域に表示する(ステップ5)。一方、抽出部13がいずれのグループ名及び予測変換用語も抽出しなかった場合には(ステップ4においてNO)、表示部14は第二表示領域に何も表示しない。この場合、ユーザが確定操作を行うと、第一表示領域に表示されている入力文字が、文書に挿入する文字として確定する(ステップ7)。
次に、ステップ5において、抽出されたグループ名と予測変換用語が表示されている状態で、ユーザが更に文字を入力する場合について述べる(ステップ6でYES)。この場合、抽出部13は、ステップ2において入力された文字とステップ6で入力した文字とを合わせた文字列に基づいて、再度、ステップ3における検索を行う。例えば、ステップ2においてユーザが入力した文字が「お」であり、ステップ6においてユーザが更に入力した文字が「と」である場合、抽出部13は、「おと」を検索子として絵文字のグループ名及び用語を検索する。
一方、ユーザがステップ6において文字入力を行わずに(ステップ6においてNO)、
第二表示領域に表示されたグループ名を選択した場合(ステップ8においてYES)、選択されたグループに含まれる絵文字の一覧が第二表示領域に表示される(ステップ9)。そして、ユーザは、ステップ9において表示された絵文字の一覧から、作成する文書に挿入する絵文字を確定する(ステップ10)。
また、ユーザがステップ8においてグループ名を選択しない場合(ステップ8においてNO)は、次のようにして挿入文字が確定する。すなわち、ユーザが、第二表示領域に表示された予測変換用語を選択した場合には、選択された予測変換用語が、文書に挿入される挿入文字として確定する(ステップ7)。あるいは、ユーザが、第二表示領域に表示されているグループ名及び予測変換用語のいずれも選択せずに確定操作を行った場合には、その時点で第一表示領域に表示されている入力文字が、文書への挿入文字として確定する(ステップ7)。
そして、ステップ7あるいはステップ8において、文書に挿入することが確定した文字あるいは絵文字は、第一表示領域に表示された文書に挿入される(ステップ11)。この時、第二表示領域に表示されていたグループ名あるいは予測変換用語は、第二表示領域から消える。
なお、ステップ11において文書への挿入が完了すると、文書作成機能は、再びユーザによる文字の入力を待つ状態へと戻る。そして、ユーザが文書作成機能を終了させるまで、ステップ2〜ステップ11を繰り返す。
以上のように本実施形態においては、文中に絵文字を挿入したい場合に、絵文字専用のプログラムを起動させる操作や、絵文字専用のキーを押下する必要はない。また、絵文字の種類が多い場合でも、特定のグループに含まれる絵文字の一覧のみを表示させることができるので、全ての絵文字の一覧を表示する場合と比較して、ユーザが所望の絵文字を見つけやすい。
そのため、本実施形態における文字入力装置10は、第1の実施形態と同様、簡易なユーザ操作で、文書中に所望の絵文字を挿入することが可能となる。
また、本実施形態においては、絵文字のグループ名に絵文字を含めることとした。これにより、例えば次に挙げるような効果が得られる。
1つ目の効果としては、抽出部13によって抽出されたグループ名と予測変換用語とが第二表示領域に表示された時、ユーザは、どれが絵文字のグループ名であるかをすぐに判別することができる。例えば、ユーザが「お」という文字を入力した場合、図6(a)に示すように、複数の単語が第二表示領域に表示される。この時、ユーザは、絵文字を見ることで、該絵文字が含まれる「おんぷ♪」が絵文字のグループ名であるとすぐに判別することができる。また、絵文字のグループ名を知らないユーザでも、絵文字を見ることで、それが絵文字のグループ名の一部であることを認識することができる。
2つ目の効果としては、抽出部13が抽出した用語の中に、絵文字のグループ名の文字部分と共通する予測変換用語があった場合でも、ユーザは、絵文字のグループ名と予測変換用語と区別して利用することができる。例えば、ユーザが「お」と入力することで、抽出部13が、絵文字記録部12に記録された絵文字のグループ名と、用語記録部15に記録されている「おんぷ」という用語をそれぞれ抽出したとする。この時、絵文字のグループ名が文字のみからなる「おんぷ」であった場合、第二表示領域には、グループ名である「おんぷ」と予測変換用語である「おんぷ」とがそれぞれ表示されることとなる。そのため、ユーザは、どちらの「おんぷ」が絵文字のグループ名に対応するものであるのか分からないため、どちらを選択すれば絵文字が表示されるのかが分からない。一方、本実施形態のように、絵文字のグループ名に絵文字を含めることとすれば、ユーザは、絵文字のグループ名と予測変換用語とを区別することができる。
なお、図6(a)において、表示部14が、抽出部13が抽出したグループ名を表示することなく、抽出したグループ名のグループに含まれる絵文字を、予測変換用語と共に表示することが考えられる。例えば、図9に示すように、ユーザが「お」と入力した場合、表示部14は、「おんぷ♪」のグループに含まれる絵文字の一覧を、予測変換用語と共に表示する。この場合、ユーザがグループ名を選択する操作をすることなく、第二表示領域に絵文字が表示されることとなるので、より簡易なユーザ操作で絵文字の挿入が可能になるようにも思える。しかしながら、この場合、ユーザが絵文字のグループ名に含まれる文字を入力すると、ユーザが用語記録部15に記録された用語を挿入しようとする場合でも、第二表示領域に絵文字の一覧が表示される。ここで、抽出部13が抽出したグループ名のグループに含まれる絵文字の数が多い場合、第二表示領域の大部分は、絵文字で埋め尽くされることとなる。そのため、ユーザは絵文字を入力する意思がないにも関わらず、カーソルを大きく移動させないと、予測変換用語を選択できないという事態が生じ得る。
一方、本実施形態における表示部14は、絵文字のグループ名と予測変換用語とを表示し、ユーザがグループ名を選択した場合にのみ絵文字の一覧を表示させることとした。そのため、絵文字の一覧の表示によって、ユーザによる予測変換用語の選択操作が妨げられることはない。
また、本実施形態における絵文字のグループ名に含まれる文字は平仮名としたが、これに限定されるものではない。すなわち、絵文字のグループ名に片仮名や漢字を含めることとしても良い。
しかしながら、一般に、ユーザが文書を作成する場合には平仮名入力となっている場合が多い。そのため、絵文字のグループ名に含まれる文字を片仮名や漢字のみで構成した場合、ユーザは、入力した平仮名を片仮名あるいは漢字に変換しなければ、抽出部13は絵文字のグループ名を抽出することができない場合がある。そのため、抽出部13が、ユーザが入力した平仮名から絵文字のグループ名が検索できるように、グループ名の文字部分は平仮名とすることが好ましい。これにより、ユーザが平文字の片仮名変換や漢字変換を行わなくても絵文字のグループ名が抽出されるので、より簡易なユーザ操作で絵文字の挿入が可能となる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態における文字入力装置の構成について説明する。
本実施形態における文字入力装置の構成は、第2の実施形態における文字入力装置20と同様であるが、絵文字記録部12よる絵文字の記録の仕方に特徴がある。
本実施形態における絵文字記録部12は、絵文字及び絵文字のグループ名を、フォルダ構成で記録する。そして、絵文字記録部12のフォルダ構成は、ユーザ操作によって表示部14に表示させることができる。すなわち、ユーザは、絵文字記録部12のフォルダ構成を確認することができる。
表示部14表示される絵文字記録部12のフォルダ構成の一例を図10に示す。図10(a)は、絵文字記録部12に記録されたフォルダの一覧が表示されている状態を示す。なお、表示部14に表示されるフォルダ名は、絵文字のグループ名に対応する。すなわち、本実施形態における絵文字記録部12が記録する絵文字のグループ名がそのまま、フォルダ名に割り当てられることとする。
そして、図10(a)に示すフォルダの配下には、そのフォルダのフォルダ名に対応するグループに含まれる絵文字が格納されている。例えば、図10(a)に示すフォルダのうち、「おんぷ♪」のフォルダの配下には、図10(b)に示すように、「おんぷ♪」のグループに含まれる絵文字が格納されている。
以上のように、本実施形態における絵文字記録部12には、絵文字のグループごとにフォルダが作成されており、そのフォルダのフォルダ名は、絵文字のグループ名に対応する。また、絵文字記録部12のフォルダ構成はユーザ操作により表示部14に表示させることができるため、ユーザは該フォルダ構成を確認することができる。
そのため、絵文字記録部12に記録されている絵文字やそのグループ名を知らないユーザでも、絵文字記録部12のフォルダ構成を確認することで、絵文字とそのグループ名を知ることができる。また、フォルダ名にも絵文字を含めることによって、ユーザが絵文字記録部12のフォルダ構成を確認した時に、絵文字のグループ名を記憶し易くなる。すなわち、ユーザが絵文字記録部12のフォルダ構成を確認した際に、単に文字のみで構成されているフォルダ名よりも、文字と絵文字との組み合わせで構成されているフォルダ名の方が、ユーザの記憶に残りやすい。例えば、「おんぷ」というフォルダ名とよりも、「おんぷ」と音符の絵文字である「♪」とを組み合わせた「おんぷ♪」というフォルダ名の方が、ユーザの記憶に残りやすい。このように、ユーザに記憶し易いフォルダ名とすることで、ユーザは、文書作成中に絵文字を挿入したいと考えた時、グループ名を思い出しやすくなる。
なお、絵文字記録部12のフォルダ構成の一例を図10に示したが、これに限らない。すなわち、絵文字記録部12のフォルダ構成を、複数の階層をもつフォルダ構成とすることとしても良い。例えば、絵文字記録部12には、図11(a)で示す8個のフォルダが作成されることとしても良い。そして、図11(b)に示すように、図11(a)に示す「デコレーション」のフォルダの配下に、フォルダ名が絵文字のグループ名と一致するフォルダが格納されることとしても良い。
更に、表示部14に表示される絵文字記録部12のフォルダ構成は、ユーザにより編集できるものとしても良い。そして、該フォルダ構成の編集に基づき、絵文字記録部12が記録する絵文字のグループ構成も変更されるものとしても良い。
例えば、絵文字記録部12に「ふゆ」「いべんと」という2つのフォルダが格納されており、「ふゆ」のフォルダに「お年玉」に関連する絵文字が格納されていることとする。ここで、表示部14に表示されたフォルダ構成を編集して、「お年玉」に関連する絵文字を「ふゆ」のフォルダから「いべんと」のフォルダに移動させる操作を行う。
このように、ユーザがフォルダ構成を変更すると、絵文字記録部12は、ユーザによるフォルダ構成の変更を、絵文字のグループ構成に反映させる。すなわち、ユーザが、「お年玉」に関連する絵文字を「いべんと」のフォルダに移動させる操作を行うと、絵文字記録部12は、「お年玉」に関連する絵文字は「いべんと」のグループに含まれるものとして更新して記録する。これにより、ユーザによるフォルダの編集後、表示部14が「いべんと」のグループに含まれる絵文字を第二表示領域に表示する場合、表示される絵文字には、お年玉に関連する絵文字が新たに含まれることとなる。
更に、ユーザが絵文字記録部12のフォルダ構成に、新たなフォルダを追加できることとしてもよい。そして、追加した新たなフォルダに、他のフォルダに格納された絵文字を移動できることとしても良い。
そして、ユーザが新たなフォルダを追加すると、絵文字記録部12は、該フォルダの追加を、絵文字のグループ構成に反映させる。すなわち、絵文字記録部12は、ユーザにより追加されたフォルダのフォルダ名をグループ名とする新たなグループを記録する。そして、絵文字記録部12は、新たなフォルダに格納された絵文字を、新たなグループに含まれる絵文字として記録する。
例えば、ユーザが「いつもの」というフォルダ名の新たなフォルダを作成し、作成した「いつもの」というフォルダに、他のフォルダから、ユーザが頻繁に使用する絵文字を移動させたとする。この場合、絵文字記録部12は、「いつもの」というグループ名を新たに記録する。そして、該「いつもの」のグループに、「いつもの」のフォルダに格納された絵文字を含めるよう、更新して記録する。
これにより、ユーザが文書作成中に「いつもの」と入力すると、第二表示領域には「いつもの」というグループ名が表示されることとなる。そして、ユーザが第二表示領域に表示された「いつもの」というグループ名を選択すると、「いつもの」のフォルダに格納された、ユーザが頻繁に使用する絵文字が表示される。
以上のように、ユーザ操作に基づいて編集されるフォルダ構成を、絵文字記録部12が記録する絵文字のグループ構成に反映させることで、ユーザは、絵文字記録部12に記録された絵文字のグループ構成を任意に変更できる。すなわち、ユーザは、絵文字のグループ名を自分が覚えやすいグループ名に変更することや、自分が頻繁に使用する絵文字のみを含む新たなグループを作成することができる。そのため、文書に絵文字を挿入させる際のユーザの利便性が更に向上する。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態における文字入力装置の構成について、図12を用いて説明する。
本実施形態における文字入力装置30は、第2の実施形態における文字入力装置20に絵文字取得部16が加わった構造を備える。
絵文字取得部16は、絵文字記録部12に記録されていない未登録絵文字を取得する。また、絵文字記録部12は、絵文字取得部16が取得した未登録絵文字を記録する。
本実施形態における文字入力装置30において、絵文字取得部16が取得した未登録絵文字を絵文字記録部12に記録する動作について説明する。
初めに、絵文字取得部16が絵文字記録部12に記録されていない未登録絵文字を取得する。絵文字取得部16による未登録絵文字の取得は、例えば、未登録絵文字が添付されたメールを受信することによって実現する。あるいは、絵文字取得部16は、インターネット上から未登録絵文字をダウンロードすることにより、該未登録絵文字を取得しても良い。
そして、絵文字取得部16が未登録絵文字を取得すると、絵文字記録部12は、該未登録絵文字を記録する。ここで、絵文字取得部16が取得した未登録絵文字を、絵文字記録部12が記録する絵文字のグループのうち、どのグループに割り当てるかは、絵文字記録部12が判断することとしても良い。すなわち、未登録絵文字の形状を判断して、類似する形状の絵文字に割り当てられている絵文字のグループに割り当てることとしても良い。
あるいは、未登録絵文字を割り当てるグループを次のようにして決定することとしても良い。
初めに、文字入力装置30が、未登録絵文字が添付されたメールを受信し、絵文字取得部16が該未登録絵文字を取得する。この時、表示部14は、取得した未登録絵文字をどのフォルダに保存するかをユーザに選択させるための表示を行う。これにより、ユーザは、未登録絵文字を保存させるフォルダを決定することができる。そして、絵文字記録部12は、ユーザが決定したフォルダ名からなるグループに、未登録絵文字を割り当てて保存する。ユーザ操作により未登録絵文字を登録する際の表示部14の表示の一例を図13に示す。
これにより、ユーザは、絵文字取得部16が取得した未登録絵文字を、所望のグループに割り当てることができる。
なお、第1の実施形態乃至第4の実施形態に挙げた文字入力装置は、例えば、パソコン、携帯電話など、文書作成機能を備える装置に適用することができる。
また、第1の実施形態乃至第4の実施形態は、各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を装置に供給し、その装置のコンピュータが記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
なお、プログラムを供給する記録媒体としては、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)、光ディスク、磁気ディスク、不揮発性メモリカードなど、上記プログラムを記憶できるものであれば良い。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)文字を入力する入力部と、複数の絵文字と、前記絵文字のグループ名とを記録する絵文字記録部と、前記グループ名の中から、前記入力文字を含むグループ名を抽出する抽出部と、前記入力部に入力された入力文字を第一表示領域に表示し、前記抽出部により抽出されたグループ名を第二表示領域に表示する表示部と、を備え、前記表示部は、前記第二表示領域に表示されたグループ名のうち少なくとも一つが選択された場合、選択されたグループ名のグループに含まれる絵文字の一覧を前記第二表示領域に表示し、前記第二表示領域に表示された絵文字のうち少なくとも一つが選択された場合、選択された絵文字を、前記第一表示領域に、前記入力文字と置換して表示することを特徴とする文字入力装置。
(付記2)前記グループ名は、絵文字を含むことを特徴とする付記1に記載の文字入力装置。
(付記3)前記絵文字記録部に記録されていない未登録絵文字を取得する絵文字取得部を更に備え、前記絵文字記録部は、前記絵文字取得部が取得した前記未登録絵文字を記録することを特徴とする、付記1または2に記載の文字入力装置。
(付記4)前記絵文字記録部は、前記グループ名をフォルダ名とするフォルダを格納し、前記フォルダは、前記フォルダ名に対応するグループに含まれる絵文字を格納し、前記表示部は、所定のユーザ操作に基づいて、前記フォルダを表示することを特徴とする、付記1乃至3の何れか一つに記載の文字入力装置。
(付記5)前記フォルダ名及び前記フォルダに格納される絵文字の種類は編集可能であり、前記グループ名及び前記グループに含まれる絵文字の種類は、前記フォルダ名及び前記フォルダに格納される絵文字の種類は編集に対応して変更することを特徴とする付記1乃至4の何れか一つに記載の文字入力装置。
(付記6)複数の用語を記録する用語記録部と、を更に備え、前記抽出部は、前記入力文字から予測される変換用語である予測変換用語を前記用語記録部から抽出し、前記表示部は、前記抽出部により抽出された前記グループ名と前記予測変換用語とをそれぞれ、前記第二表示領域に表示することを特徴とする付記1乃至5の何れか一つに記載の文字入力装置。
(付記7)文字を入力する入力工程と、複数の絵文字と、前記絵文字のグループ名とを記録する絵文字記録工程と、前記グループ名の中から、前記入力工程で入力された入力文字を含むグループ名を抽出する抽出工程と、前記入力文字を第一表示領域に表示し、前記抽出工程により抽出されたグループ名を第二表示領域に表示する第一の表示工程と、前記第二表示領域に表示されたグループ名のうち少なくとも一つが選択された場合、選択されたグループ名のグループに含まれる絵文字の一覧を前記第二表示領域に表示する第二の表示工程と、前記第二表示領域に表示された絵文字のうち少なくとも一つが選択された場合、選択された絵文字を、前記第一表示領域に、前記入力文字と置換して表示する第三の表示工程と、を有することを特徴とする文字入力方法。
(付記8)前記グループ名は絵文字を含むことを特徴とする付記7に記載の文字入力方法。
(付記9)前記絵文字記録工程において記録されていない未登録絵文字を取得する絵文字取得工程を更に備え、前記絵文字記録工程は、前記絵文字取得工程により取得された前記未登録絵文字を記録することを特徴とする付記7または8に記載の文字入力方法。
(付記10)前記グループ名がフォルダ名であり、前記フォルダ名に対応するグループに含まれる絵文字を格納するフォルダを格納する工程と、所定のユーザ操作に基づいて、前記フォルダを表示する第4の表示工程と、を更に有することを特徴とする、付記7乃至9の何れか一つに記載の文字入力方法。
(付記11)フォルダ名及び前記フォルダに格納される絵文字の種類を編集するフォルダ編集工程と、前記フォルダ編集工程による編集に基づいて、前記グループ名及び前記グループに含まれる絵文字の種類を編集するグループ編集工程と、を更に有することを特徴とする、付記7乃至10の何れか一つに記載の文字入力方法。
(付記12)複数の用語を記録する用語記録工程を更に備え、前記抽出工程は、前記入力文字から予測される変換用語である予測変換用語を前記複数の用語から抽出し、前記第一の表示工程は、前記抽出工程により抽出された前記グループ名と前記予測変換用語とをそれぞれ、前記第二表示領域に表示することを特徴とする付記7乃至11の何れか一つに記載の文字入力方法。
(付記13)文字を入力する入力工程と、複数の絵文字と、前記絵文字のグループ名とを記録する絵文字記録工程と、前記グループ名の中から、前記入力工程で入力された入力文字を含むグループ名を抽出する抽出工程と、前記入力文字を第一表示領域に表示し、前記抽出工程により抽出されたグループ名を第二表示領域に表示する第一の表示工程と、前記第二表示領域に表示されたグループ名のうち少なくとも一つが選択された場合、選択されたグループ名のグループに含まれる絵文字の一覧を前記第二表示領域に表示する第二の表示工程と、前記第二表示領域に表示された絵文字のうち少なくとも一つが選択された場合、選択された絵文字を、前記第一表示領域に、前記入力文字と置換して表示する第三の表示工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
(付記14)前記グループ名は絵文字を含むことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記15)前記絵文字記録工程において記録されていない未登録絵文字を取得する絵文字取得工程を更にコンピュータに実行させ、前記絵文字記録工程は、前記絵文字取得工程により取得された前記未登録絵文字を記録することを特徴とする付記13または14に記載のプログラム。
(付記16)前記グループ名がフォルダ名であり、前記フォルダ名に対応するグループに含まれる絵文字を格納するフォルダを格納する工程と、所定のユーザ操作に基づいて、前記フォルダを表示する第4の表示工程と、を更にコンピュータに実行させることを特徴とする付記13乃至15の何れか一つに記載のプログラム。
(付記17)フォルダ名及び前記フォルダに格納される絵文字の種類を編集するフォルダ編集工程と、前記フォルダ編集工程による編集に基づいて、前記グループ名及び前記グループに含まれる絵文字の種類を編集するグループ編集工程と、を更にコンピュータに実行させることを特徴とする付記13乃至16の何れか一つに記載のプログラム。
(付記18)複数の用語を記録する用語記録工程を更にコンピュータに実行させ、前記抽出工程は、前記入力文字から予測される変換用語である予測変換用語を前記複数の用語から抽出し、前記第一の表示工程は、前記抽出工程により抽出された前記グループ名と前記予測変換用語とをそれぞれ、前記第二表示領域に表示することを特徴とする付記13乃至17の何れか一つに記載のプログラム。
(付記19)付記13乃至18の何れか一つに記載のプログラムを記録する記録媒体。