JP5521245B2 - 記録情報読出装置 - Google Patents

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この発明は、テラヘルツ波を記録媒体に照射し、該記録媒体からの透過波あるいは反射波を用いて、該記録媒体に記録された情報を読出すことができる記録情報読出装置に関している。
赤外光あるいは可視光を用いて、デジタル情報の記録された記録板の表面から記録情報を読取る読取装置はすでによく知られている。この種の読取装置には多種多様なものがある。記録板上のデジタル情報の記録としては、例えば、バーコードなどの1次元コード、QRコード(登録商標)などの2次元コード、特許文献1(特開平05−242287号公報)に開示されたカラーバーコードなどは、すでに広く用いられている。
これらは、記録面上に1次元あるいは2次元パターンを印刷することにより、情報を記録する方法である。しかしこれらは、記録面の汚れや記録面の遮蔽により、情報の読出しが行えなくなる欠点がある。また、平面上への記録であるため、空間的に2次元までの記録に留まる。カラーバーコードは色情報を加えることにより、記録できる情報量を増やしているが、多彩な色を使うため、高品質な印刷技術が必要となる。
一方、空間的に3次元の記録としてホログラムメモリがある(例えば特許文献2(特開平10−162586号公報))。これは、レーザ光を用いて記録媒体に3次元的に情報を多重記録する光学メモリ方式である。これに関しても、記録面が遮蔽された場合、読出しが行えない。
波長多重による情報記録については、例えば非特許文献1に、量子ドットを用いた光波長多重メモリがある。これは、量子ドットの光吸収波長が量子ドットの大きさに依存することを利用している。大きさの異なる量子ドット集合体に、特定波長の光を照射すると、その波長に共鳴する量子ドットだけで吸収が起き、電子・正孔対が生成される。生成された電子・正孔対のうち一方を量子ドットから引き出すことで、電子・正孔対の再結合を回避し、もう一方のキャリアを量子ドットに残留させ光吸収飽和で吸収されないため、吸収の有無を観測することにより情報読み出しを行える。この方法では、情報を維持できる時間がキャリアの寿命に依存するため、永続的な書き込みは不可能であること、極低温に冷却しなければ動作しないこと、および、量子ドットの作製方法が非常に複雑であるという問題点がある。
赤外線を用いた情報記録方法として、例えば、特許文献3(特開昭58−45999号公報)や特許文献4(特開2000−177229号公報)などの開示がある。特許文献3では、赤外線領域で吸収を持つインクを用いて情報を記録し、可視光領域では不透明な材料で塗りつぶすことにより、秘匿性を高めている。また、特許文献4(特開2000−177229号公報)の開示は、赤外線あるいは紫外線を照射することにより発色する透明材料を用いて記録するものである。
上記の様に種々の読取装置が知られている。しかし、これらは、例えば、封筒に入れられた記録板からの読出しは困難である。この場合の読み取りには、例えば磁気的に読取る方法を用いた読取装置が用いられる。しかし、磁気的読取装置では、記録板と読み取りヘッドとをなるべく接近して配置する必要があり、それらの間の距離を大きく設定することは、一般に困難である。
特開平05−242287号公報 特開平10−162586号公報 特開昭58−45999号公報 特開2000−177229号公報
粟野祐二,横山直樹,"ナノテクノロジ," FUJITSU vol. 52, no. 4, pp. 391-397 (2001).
例えば封筒に入れられたなどして隠された記録媒体からの読出しを、充分に離れた所から行う記録情報読出装置を実現する。
本発明は、塗料を用いて高密度に記録した情報の読出装置を提供する。具体的には、テラヘルツ帯に特徴的な吸収を持つ材料を用いて、基板上に1から3次元の記録パターンを形成し、あるいはさらに、その空間的な1点に周波数領域で多重して情報を記録して記録板を作成する。この記録板は記録媒体の1例である。この記録板に、テラヘルツ波を照射し分光法的手段を用いて読出しを行なう。これにより、多次元(最大四次元)の情報記録が可能となる。このようにテラヘルツ波を用いる大きな特徴は、テラヘルツ波の物質透過特性にあり、上記の記録板を紙やプラスチック等で遮蔽しても、記録した情報の読出しが可能である点にある。これにより、秘匿性が非常に高い情報記録が可能となる。また、可視光域では同一色であっても、テラヘルツ帯での吸収特性が違う物質を用いることで、秘匿性を高めることも可能である。
記録情報読出装置は、記録媒体とテラヘルツ波源とテラヘルツ波検出器とを備え、該テラヘルツ波源からのテラヘルツ波を該記録媒体に照射し、該記録媒体からの透過波あるいは反射波を上記テラヘルツ波検出器で検出して、該記録媒体に記録された情報を読出す読出装置であって、
上記記録媒体には、上記テラヘルツ波源および上記テラヘルツ波検出器で使用するテラヘルツ波の周波数帯において、特有の吸収線を持ち、印刷により記録する記録材料を用いて、上記記録材料の濃度を調整してデジタル記録した複数の記録領域を印刷により設け、さらに特有の吸収線の周波数が異なる上記記録材料を複数組み合わせて重なるように3次元配置することで周波数軸上で多重して記録するものであり、
上記テラヘルツ波源は、上記記録材料が持つ上記特有の吸収線に合致した周波数成分を有する所定数のテラヘルツ波源であり、
上記テラヘルツ波検出器には、所定の帯域幅を持った所定数の濾波器で濾波された上記透過波あるいは反射波が入力され、
上記の帯域幅で、上記記録材料それぞれの上記透過波あるいは反射波は、単一のスペクトル線を有するものであり、
上記濾波器は、上記スペクトル線の波長帯域を選択するものである。
また、上記記録領域を覆い上記テラヘルツ波を透過する覆面層を設ける。この覆面層には彩色を施すことにより、上記周波数帯のテラヘルツ波を透過し可視領域で上記記録領域を隠蔽するものである
ここで、上記複数の記録領域を共通の平面上に1次元に配列したものである。この配列は、例えば、1次元に配列したバーコードの様なものでよい。
また、上記複数の記録領域を共通の平面上に2次元に配列したものである。この配列は、例えば、2次元に配列したQRコード(登録商標)の様なものでよい。
また、上記記録領域の複数を厚み方向に積層して多層構造にすることにより空間的に3次元に配列したものである。この配列は、例えば、上記のように2次元に配列したものを積層したものでもよい。
上記テラヘルツ波源としては、水銀ランプなどのインコヒーレントテラヘルツ波を放射するものである。上記記録領域からの透過波または反射波については、記録に用いる波長帯域を選択する濾波器を通して後、1次元あるいは2次元素子配列を有するテラヘルツ波検出器で光電変換を行い、その出力強度から上記記録情報を読出す。
また、上記テラヘルツ波源としては、読出しに用いる波長帯域のコヒーレントテラヘルツ波を放射するものである。このようなテラヘルツ波源は、すでによく知られている。上記記録領域からの透過波または反射波を、1次元あるいは2次元素子配列を有するテラヘルツ波検出器で光電変換を行って、上記記録情報を読出すが、テラヘルツ波検出器の前に上記コヒーレントテラヘルツ波を選択する濾波器を設けることによって、他の放射光の影響を抑制することができることは明らかである。
また、上記テラヘルツ波源は、記録に用いる波長帯域のテラヘルツ波を含むパルスを放射するものであってもよい。この場合、上記記録領域からの透過波または反射波の時間波形を時間領域分光法で取得した後、そのフーリエ変換処理により得られるスペクトルについて、各スペクトルの強度から各記録領域の記録情報を読出す。一般にパルスの方が連続波に比べて、容易にピーク強度の大きいテラヘルツ波を得ることができる。
複数の上記記録領域は複数の記録材料のそれぞれの領域を厚み方向に積層して多層構造とすることで、高密度の情報記録を行う。このように多層構造を有する場 合は、該記録領域の情報を反射波についての時間領域分光法で読出すことができる。この読出しの際に、下層の読出しは上層の状態の影響を受けるので、その影 響を抑制することが望まれる。そこで、該時間領域分光法によって得られるテラヘルツ波において、各記録領域から反射されたテラヘルツ波パルスを分離し、該時間領域分光法で得られるスペクトルについて、それぞれの記録層を最上位層から順に第n層(n=1、2、3・・・)とするとき、2以上のnについて、第nスペクトルを第n−1スペクトルで除した結果により記録情報を判定する。
複数の上記記録領域は、複数の記録材料のそれぞれの領域を共通の平面上に配列した場合でも、上記と同様に、該記録領域の情報を反射波についての時間領域分光法で読出すことができる。このためには、上記記録領域のそれぞれには、同一のテラヘルツ波源からのテラヘルツ波パルスを、例えば斜め方向から照射し、上記記録領域のそれぞれには、一のテラヘルツ波パルスの波源からのテラヘルツ波パルスを照射し、上記記録領域のそれぞれからの反射波を単一のテラヘルツ波検出器を用いて該時間領域分光法によ得られるスペクトルから記録内容を判定する。ここで、上記テラヘルツ波パルスの波源から出射されたテラヘルツ波パルスが上記記録領域のそれぞれで反射されて上記テラヘルツ波検出器に到達するまでの光学距離について到達時点に時間差が生じる光学配置にすることで上記記憶領域のそれぞれをテラヘルツ波の時間波形上で分離する
記録した情報を紙やプラスチック等で遮蔽でき、また同一色の材料を用いて情報を記録することが可能である。これにより、高い秘匿性を要求される所の情報の書込みが可能となる。
テラヘルツ帯における特有の吸収スペクトル例を示す図である。 (a)に示す様な透過あるいは反射強度をもつ場合に、複数の顔料を混合することで、(b)に示す様に複数の周波数で透過あるいは反射強度を選択できるようになり、テラヘルツ帯における周波数多重した情報の記録が可能となることを示す図である。 (a)および(b)に示す様に、混合した顔料を記録面上に1次元あるいは2次元に塗布することにより、情報の書込みができ、また(c)の様に、2次元に記録した記録面を多層化することにより、空間的3次元の記録も可能であることを示す図である。 1−3次元の構造で、用いる顔料を、吸収波長の異なる顔料を組み合わせたものとすることで、記録を波長次元でも多重化することができることを示す図である。 塗布する顔料の濃度を調整することにより、透過あるいは反射強度を変えることによって、多ビット化した情報記録も可能であることを示す図である。 (a)透過型および(b)反射型の記録情報読出装置例を示す図である。 テラヘルツ波パルスによる時間領域分光法を用いた記録情報読出装置例を示す図である。 繰り返し発振周波数の僅かに異なる光パルス発生器を用いた記録情報読出装置の構成例を示す図である。 テラヘルツ波パルスによる記録情報読出装置を用い3次元に記録された情報を読み出す例を示す図である。 平面状に並んだ複数の記録領域の読出しに時間領域分光法を適用する例を示す図である。
まず、テラヘルツ帯で特徴的な吸収特性や反射特性を持つ材料(塗料)を用いて情報を記録した記録媒体を用意する。例えばインクジェットプリンタを用いて、記録に用いる塗料を記録板の基板に印刷することにより情報記録を行う。記録板の基板としては、例えば円形や方形の布製、紙製、あるいはプラスチック製などである。塗料としては、吸収係数、反射係数または屈折率などの光学定数が異なる複数の記録材料を混ぜた塗料などでよい。通常の絵画等で用いられる顔料は、図1に示す様なテラヘルツ帯に特有の吸収を持つ材料が多数ある。その吸収スペクトルは材料により異なるため、例えば個々の顔料が図2(a)に示す様な透過あるいは反射強度をもつ場合に、複数の顔料を混合することで、図2(b)に示す様に複数の周波数で透過あるいは反射強度を選択できるようになり、テラヘルツ帯における周波数多重した情報の記録が可能となる。また、図3(a)および(b)に示す様に、混合した顔料を記録面上に1次元あるいは2次元に塗布することにより、情報の書込みができる。また、図3(c)の様に、2次元に記録した記録面を多層化することにより、空間的3次元の記録も可能である。この様な1−3次元の構造で、用いる顔料を例えば図4に示すように、用いる顔料を、吸収波長の異なる顔料を組み合わせたものとすることで、記録を波長次元でも多重化することができる。
また、図5に示す様に、塗布する顔料の濃度を調整することにより、透過あるいは反射強度を変えることによって、多ビット化した情報記録も可能である。
図6(a)および(b)に、それぞれ透過型および反射型の読出装置を示す。記録した情報の読出しには、テラヘルツ波源1およびテラヘルツ波検出器2を用いる。記録に用いた塗料が持つ吸収線に合致した周波数のテラヘルツ波源を所定数用意し、上記の記録媒体3に照射する。ここで、集光系4を用いて各記録領域にテラヘルツ波を集光するものであって、レンズや反射鏡を必要に応じて使用する。通常、反射鏡が使われることが多い。また、記録面から透過あるいは反射したテラヘルツ波をテラヘルツ波検出器2で検出する。検出前に、図には示していないが、必要に応じて濾波器で濾波することが望ましい。ここで、テラヘルツ波源1としては、水銀灯、カスケードレーザ、GaP、あるいはフォトミキサなどを含めて種々のものを用いることができる。また、テラヘルツ検出器2としては、ボロメータ、焦電検出器、あるいはテラヘルツカメラなどを含めて種々のものを用いることができる。またテラヘルツ波パルス用には、例えば、光源用検出器用ともに光伝導スイッチ素子を用いることができる。
このテラヘルツ検出器は、1素子のものでも1次元素子配列のものでも、2次元配列のものでも、それぞれに応じた読み出し方式で、用いることができる。この様なテラヘルツ波検出器の検出強度を測定することにより記録された情報の再生を行う。
テラヘルツ波は紙やプラスチック等の材料を透過する性質があることから、記録面が遮蔽された場合においても、情報の読出しが行える。つまり、例えば保護層や被覆層あるいはディスプレイのための彩色層などの、記録面を覆う覆面層を設けることも可能である。
3次元に記録された情報を読み出す場合、テラヘルツ波パルスを用いて行う。図7にテラヘルツ波パルスによる時間領域分光法を用いた記録情報読出装置例を示す。この例では、光パルス発生器5からの光パルスを光分岐器6で分岐し、その一方を光伝導スイッチ素子を用いたテラヘルツ波源1のポンプ光として用いてテラヘルツ波パルスを発生し、記録媒体3に照射し、テラヘルツ波検出器2で検出する。ここで、テラヘルツ検出器2にも光伝導スイッチ素子を用いており、テラヘルツ波源1からの光をプローブ光として使用する。光遅延器は、テラヘルツ波がテラヘルツ波検出器2に到達する時刻を含めたその前後をスキャンする様にプローブ光をテラヘルツ波検出器2に印加するものである。
また、図8に、繰り返し発振周波数の僅かに異なる光パルス発生器5a、5bを用いた記録情報読出装置の構成例を示す。光パルス発生器5aをポンプ光の光源とし、光パルス発生器5bをプローブ光の光源として用いる。これは、通常は繰り返し発振周波数の設定を僅かに異なる値に設定することによって実現できるが、図8に示す様に、制御器8による制御で遅延時間を徐々にずらすことで繰り返し発振周期を変える様にしてもよいことは明らかである。この構成例では、光遅延器7は、半固定で、記録媒体3の読出し位置が変わることで光路長が変わる場合などに必要な補償を行うものである。
上記のテラヘルツ波パルスによる記録情報読出装置を用い3次元に記録された情報を読み出す例を図9に示す。図9(a)に示す様に、第1層から第3層まで積層された記録板にテラヘルツ波パルスを照射すると、テラヘルツ波パルスは各層で反射され反射波R1、R2、R3となる。この反射波を時間領域分光法に沿って検出する。
一般に時間領域分光法を適用する場合、入射パルスは時間的に分離できるものでなくてはならない。従って、テラヘルツ波源、各記録領域、テラヘルツ波検出器2、あるいはその照射光学系を調整して、各記録領域からの透過波や反射波が時間的に重なることなくテラヘルツ波検出器2に入射する様に配置することが望ましい。また、そのような時間的に重なることがある場合でも、異なる方向からテラヘルツ波を照射して読み出すことで、その重なる部分を補うことができる場合がある。
つまり、この反射波をひとつのテラヘルツ波検出器に入射すると、それぞれの反射波が、時間的に分離して検出され、図5(b)のパルス列R1、R2、R3として出力される。逆に言えば、このように分離される程度の短いパルスを用いることになる。そのパルス列を、それぞれフーリエ変換することで時間領域分光を行う。フーリエ変換には、よく知られた高速フーリエ変換(FFT)アルゴリズムを適用することができる。この時間領域分光の結果得られるスペクトルから、各層の情報を読み出す。例えば、パルス列R1、R2、R3のFFTで得られる結果が吸収スペクトルS1の有無についてのものであるとき、スペクトルS1の有無がデジタル信号の1、0に対応させる。
ここで、図9(a)の様に積層された場合、記録された情報を読出す際に、読出し層以外の層が他の層の読出しに影響する可能性がある。例えば、2層目を読出す場合、テラヘルツ波パルスが1層目の顔料による吸収を受け、2層目の情報を正しく読み出せない可能性がある。その場合は、読出し層により反射されたテラヘルツ波パルスを、前層により反射されたテラヘルツ波パルスで規格化することにより、つまり、読出し層により反射されたテラヘルツ波パルス強度で前層により反射されたテラヘルツ波パルス強度を除すことで、2層目の情報をより正しく抽出することができる。
また、空間の3次元に加えて周波数の次元を利用することにより、従来技術よりも高密度なデータの記録が可能となる。例えば、図9(b)のパルス列R1、R2、R3のFFTで得られる結果が吸収スペクトルS1、S2、S3それぞれの有無についてのものであるとき、各スペクトルS1、S2、S3それぞれの有無をデジタル信号の1、0に対応させて、多重化することができる。
図9(a)の例では、積層された記録層の場合であるが、図10に示す様な平面状に並んだ複数の記録領域の読出しにも上記の時間領域分光法を適用できる。この光学系としては、例えば非軸光学系を用いることができる。
上記においては、主に図6(a)の透過型を用いた場合について説明したが、図6(b)の反射型の構成で時間領域分光法を適用する場合も上記と同様である。
テラヘルツ波を用いて、種々のものの内部を観察することは、テラヘルツイメージングと呼ばれており、X線を用いたイメージングよりも安全性が高いことが知られている。また、X線像を拡大縮小する光学系を製造する場合に比べて、テラヘルツ波用の光学系を製造する場合の方が容易であることも、重要である。
従って、本発明を適用することにより、物体内部に情報を隠すことができ、しかも、光学系を容易に構成できることから、高密度の記録が可能である。また、この読出しにおいては、X線被爆とは無縁である。
また、可視光域では同一色に見える場合であっても、テラヘルツ帯では異なるスペクトルを持つ様にすることができる。この場合は、秘匿性が非常に高い情報記録が可能となる。
1 テラヘルツ波源1
2 テラヘルツ波検出器
3 記録媒体
4、4a、4b 集光系
5、5a、5b 光パルス発生器
6 光分岐器
7 光遅延器
8 制御器
9 非軸光学系

Claims (10)

  1. 記録媒体とテラヘルツ波源とテラヘルツ波検出器とを備え、該テラヘルツ波源からのテラヘルツ波を該記録媒体に照射し、該記録媒体からの透過波あるいは反射波を上記テラヘルツ波検出器で検出して、該記録媒体に記録された情報を読出す読出装置であって、
    上記記録媒体には、上記テラヘルツ波源および上記テラヘルツ波検出器で使用するテラヘルツ波の周波数帯において、特有の吸収線を持ち、印刷により記録する記録材料を用いて、上記記録材料の濃度を調整してデジタル記録した複数の記録領域を印刷により設け、さらに特有の吸収線の周波数が異なる上記記録材料を複数組み合わせて重なるように3次元配置することで周波数軸上で多重して記録するものであり、
    上記テラヘルツ波源は、上記記録材料が持つ上記特有の吸収線に合致した周波数成分を有する所定数のテラヘルツ波源であり、
    上記テラヘルツ波検出器には、所定の帯域幅を持った所定数の濾波器で濾波された上記透過波あるいは反射波が入力され、
    上記の帯域幅で、上記記録材料それぞれの上記透過波あるいは反射波は、単一のスペクトル線を有するものであり、
    上記濾波器は、上記スペクトル線の波長帯域を選択するものであることを特徴とする記録情報読出装置。
  2. 上記記録領域を覆い上記テラヘルツ波を透過する覆面層を設け、
    上記の覆面層には彩色を施すことにより、上記周波数帯のテラヘルツ波を透過し可視領域で上記記録領域を隠蔽するものであることを特徴とする請求項1に記載の記録情報読出装置。
  3. 上記複数の記録領域を共通の平面上に1次元に配列したことを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1つに記載の記録情報読出装置。
  4. 上記複数の記録領域を共通の平面上に2次元に配列したことを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1つに記載の記録情報読出装置。
  5. 上記記録領域の複数厚み方向に積層して多層構造にすることにより空間的に3次元に配列したことを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1つに記載の記録情報読出装置。
  6. 上記テラヘルツ波源は、インコヒーレントテラヘルツ波を放射するものであって、
    上記記録領域からの透過波または反射波については、記録に用いる波長帯域を選択する濾波器を通して後、1次元あるいは2次元素子配列を有するテラヘルツ波検出器で光電変換を行い、その出力強度から上記記録情報を読出すことを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1つに記載の記録情報読出装置。
  7. 上記テラヘルツ波源は、読出しに用いる波長帯域のコヒーレントテラヘルツ波を放射するものであって、
    上記記録領域からの透過波または反射波を、1次元あるいは2次元素子配列を有するテラヘルツ波検出器で光電変換を行って、上記記録情報を読出すことを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1つに記載の記録情報読出装置。
  8. 上記テラヘルツ波源は、記録に用いる波長帯域のテラヘルツ波を含むパルスを放射するものであって、
    上記記録領域からの透過波または反射波の時間波形を時間領域分光法で取得した後、そのフーリエ変換処理により得られるスペクトルについて、各スペクトルの強度から各記録領域の記録情報を読出すことを特徴とする請求項1あるいは2のいずれか1つに記載の記録情報読出装置。
  9. 複数の上記記録領域は複数の記録材料のそれぞれの領域を厚み方向に積層した多層構造を有し、該記録領域の情報を反射波についての時間領域分光法で読出す場合であって、
    該時間領域分光法によって得られるテラヘルツ波において、各記録領域から反射されたテラヘルツ波パルスを分離し、該時間領域分光法で得られるスペクトルについて、それぞれの記録層を最上位層から順に第n層(n=1、2、3・・・)とするとき、
    2以上のnについて、第nスペクトルを第n−1スペクトルで除した結果により記録情報を判定することを特徴とする請求項8に記載の記録情報読出装置。
  10. 複数の上記記録領域は複数の記録材料のそれぞれの領域を共通の平面上に配列し、該記録領域の情報を反射波についての時間領域分光法で読出す場合であって、
    上記記録領域のそれぞれには、一のテラヘルツ波パルスの波源からのテラヘルツ波パルスを照射し、上記記録領域のそれぞれからの反射波を単一のテラヘルツ波検出器を用いて該時間領域分光法によ得られるスペクトルから記録内容を判定するものであ
    上記テラヘルツ波パルスの波源から出射されたテラヘルツ波パルスが上記記録領域のそれぞれで反射されて上記テラヘルツ波検出器に到達するまでの光学距離について到達時点に時間差が生じる光学配置にすることで上記記憶領域のそれぞれをテラヘルツ波の時間波形上で分離することを特徴とする請求項8に記載の記録情報読出装置。
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