JP5519784B2 - 船舶用エンジンのシリンダを潤滑する方法 - Google Patents

船舶用エンジンのシリンダを潤滑する方法 Download PDF

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Description

本発明は、船舶用エンジン等の大型ディーゼルエンジンのシリンダ潤滑に関し、潤滑油の噴射はエンジンのシリンダ数の倍数に対応する複数の噴射ユニットによって行われ、少なくとも2つの部分の潤滑油の噴射を組み合わせて供給され、この2つの部分の潤滑油は少なくとも2つの異なるピストン位置で送出され、この少なくとも2つの異なるピストン位置は噴射ユニットをピストンが通過前、通過中、及び通過後の中から選択され、潤滑油の少なくとも一部はシリンダ壁のリング領域に直接噴射することで供給され、潤滑油は、ピストン通過前にシリンダ壁のリング領域のピストン上に直接供給される潤滑油の第1の部分の噴射と、潤滑油の第2及び/又は第3の部分の噴射とを組み合わせて供給され、第2の部分の潤滑油はピストン通過中にピストンに直接噴射され、第3の部分の潤滑油はピストン通過後にピストン下のシリンダ壁のリング領域に直接噴射される。
本出願の背景技術において、概して言えば現在シリンダ潤滑として3つの異なる方法が利用されている。第1の方法は従来式のシリンダ潤滑を含む。
これには、エンジンのチェーン駆動装置により直接駆動される機械式潤滑装置を備えたシステムが使用される。これにより潤滑装置とエンジンの同期作動が実現される。このシステムは、典型的に、ピストンポンプと関連のチェックバルブを備えた機械式潤滑装置で構成される。潤滑装置の出口には、潤滑油管経由で噴射ユニット(インジェクタ/チェックバルブ)に接続されるチェックバルブが設けられている。この形式のシステムでは、潤滑油は、ピストンの最上のピストンリングが噴射ユニットを通過する直前にシリンダへ供給される。典型的に、潤滑油は各々のエンジン行程ごとにシリンダへ供給される。
これらの従来の潤滑装置は主として大型2ストロークディーゼルエンジン用であり2つ又はそれ以上の主要潤滑装置が使用され、各々は、適切な時間間隔でそれぞれの接続ラインを経由して潤滑が必要な様々な位置に加圧潤滑油の一部を送ることで、単一又は複数シリンダの所定位置の潤滑を行う。この適切な時間間隔は、典型的にはピストン上昇時の圧縮行程の間にピストンリングが適切な潤滑ポイントに対向する時とすることができる。
シリンダ潤滑の第2の方法は、最近のエンジンに見られ高速シリンダ潤滑と呼ばれる。
この目的のために油圧駆動式潤滑装置が使用され、ここでは機械的チェーン駆動装置が船舶用エンジンのフライホイールに直接取り付けられたタイミングセンサによりタイミングがとられた油圧システムに置き換えられる。この種類のシリンダ潤滑に関しては、典型的にはピストンポンプが同様に使用される。この種類のシステムに関しては、潤滑油は、典型的には潤滑油の大部分が最上のピストンリングと最下のピストンリングとの間でピストンに直接供給されるように、ピストン移動と並行してシリンダ内に供給される。潤滑油が各ピストンリングの間に供給される場合、これらは潤滑油を良好に保持し、ピストンは結果的にピストンの移動通路に沿って潤滑油を分散させることが期待できる。また、例えばWO2008/009291に開示されるシステムにおいて、油圧駆動装置が使用され、潤滑油の噴射量及び送出タイミングは調整可能である。
潤滑油は、ピストンポンプのストロークが一定の場合のピストンポンプの作動周期に基づいて噴射量が調節されるように間欠的に供給される。潤滑油は、これらのシステムにより従来型のチェックバルブ、インジェクタ、又は噴霧バルブを含む噴射ユニットを経由して供給される。本技術の一例はDK173512又はDE10149125に開示されている。
この高速潤滑には改良型がある。つまりピストンポンプ方式以外のシステムが提供される。別の例として、潤滑油の噴射量は、開閉タイミング制御によって制御される。本技術の一例はEP1426571に開示されている。
噴射は、上向き又は下向きのピストン移動に従って生じる。噴射が下向き移動の間に生じると、潤滑油は潤滑ポイントからシリンダライニングの下側までのシリンダ面上に分散される。しかしながら、潤滑の必要性の高いシリンダの高温端に対して上向きピストン移動の間に噴射を行うことが好ましい。
シリンダ全域に潤滑油を分散させる従来の方法は、シリンダ面上の潤滑が必要な各々のポイントに2つの傾斜した溝又はスロットを設けることであり、溝又はスロットの両者は潤滑ポイントから始まりシリンダ最上部から離れる方に向かっている。ピストンリングがこのようなスロットを通過すると、ピストンリングに沿ってスロット内で圧力降下が起き、潤滑油を潤滑ポイントから遠くに押しのけることになる。しかしながら、これらの方法及び他の方法は十分でないと思われ、実際にシリンダ外周に沿って発生する摩耗に関して実質的な差異が観測される。
依然として高いエンジン稼働率に関する開発は、結果としてシリンダライニング及びピストンリングの高い機械的又は熱的負荷をもたらし、潤滑油の供給量を増やす従来の方法では不可能である。しかしながら、供給量が明確に規定されていない所定の限界以上に増えると、前述の従来の噴射方式でシリンダ内に噴射される場合は潤滑油の速度が高くなり、シリンダ面にとどまる代わりにシリンダキャビティ内への噴流が形成され、結果的に消滅してしまうことが分かっている。供給が所望通りでピストンリングが潤滑ユニットに対向して配置される場合、さほど危機的ではないが、供給が期間以外で生じると供給油の一部からの恩恵を得ることができない。
前述の2つの方法は潤滑が潤滑油のピストン分散によって実現されるシステムに関連すると言うこともできる。
シリンダ潤滑の第3の方法は、潤滑油をピストン通過の前にシリンダ内及びシリンダ壁に直接供給するシステムを使用する。
このシステムにおいて、潤滑油を噴霧形態で、又は1つ又はそれ以上の高密噴流のいずれかで供給するインジェクタを使用する。インジェクタへ潤滑油を供給するために、従来の機械駆動式潤滑装置又は油圧装置のいずれかを使用する。この方法の利点は、潤滑油の大部分がピストン通過の前に既にシリンダ壁上に分散されている点にある。本方法によれば、潤滑油はピストンの到着前にシリンダ最上部に分散され、膨張行程の間にピストンが潤滑油をシリンダ内に下方へ運ぶことが期待できる。本技術の一例は、WO0028194、EP1350929、又はDK176129に開示されている。
EP1350929には、潤滑油の噴流を(潤滑油の噴霧化が可能な限り防止されている)ピストンの通過前、通過中、及び/又は通過後に噴射することでシリンダ面に送出できる方法が開示されている。このことは潤滑油の全量が冒頭の少なくとも2回に分割されてシリンダ面上に噴射されることを意味する。
シリンダ壁にはピストン通過の前に潤滑油が供給されるので、ピストンリングが潤滑ユニットに対向して位置づけられる場合の非常に短時間の期間に潤滑油が厳密に供給される最初の2つのシステムに比べて、該第3の方法ではタイミングはさほど重要でない。
WO0028194に開示されるシリンダ潤滑、いわゆるSIP潤滑は、最上位置のピストン及び最下のピストンリング領域に対応する、摩耗が最大になる場所でシリンダ内に最大の潤滑油膜厚さをもたらすことが分かっている。これに対して、従来の潤滑又は高速潤滑では、移動面の残りの部分で厚い潤滑油膜をもたらすことが分かっている。
SIP潤滑は、ポンプとノズルとの間の潤滑油ライン内に目的とする噴霧化を得るための圧力を必要とし、この圧力は数バールの圧力で作動する従来の潤滑方法の圧力に比べて高い。SIPバルブは35−40バールの設定圧力で作動する。
更に、潤滑油の供給にはシリンダ壁の酸性作用を中和する目的がある。酸性作用は、硫黄含有燃料の燃焼により起こり、潤滑油をシリンダの最上部に直接供給することで良好に防止できる。測定によればSIP潤滑では摩耗が少ない。実際には、腐食摩耗はシリンダの耐用年数に対して最も重要な要因であると思われる。
潤滑油を分散させるために主としてピストンを利用するシステムである従来の潤滑又は高速潤滑の欠点は、シリンダの最上部に対して十分な潤滑油を確保するために、ある程度過剰な潤滑を必要とする点にある。特に、ピストン上の潤滑は、満足できるシリンダ状態を実現するために、燃料の硫黄含量に関して潤滑油の増量を必要とする。
従って、潤滑油がシリンダ壁上に直接供給されるシステムによる潤滑に関し、腐食摩耗を未然に防ぐのに十分な量の潤滑油を供給する場合、シリンダの底部に不十分な量の潤滑油が提供されるという不都合がある。これは前述の分散機能以外にも、ピストンリングが所定のかき落とし作用を引き起こすという事実に起因している。計測によれば、SIP潤滑はピストンで分散される潤滑油による潤滑よりも潤滑油のかき落としが少ないことが分かっている。
潤滑油がシリンダ壁に直接供給されピストンで分散されるようになった潤滑システムとの相違点は、シリンダ内を下降する潤滑油の結果的な量の違いである。SIP潤滑(WO0028194による)の掃気排油は、ピストンのみで潤滑油を分散するピストン分散式潤滑システムよりもある程度少ない。これにより、シリンダ状態を評価するために使用される1つのパラメータ(つまり掃気排油内のFe含有量の測定)は、同じFe含有量が潤滑方法によって変わる濃度をもたらすのでシリンダ状態の比較に関して直接利用できない。
縦方向に掃気される2ストロークディーゼルエンジンの掃気エア開口は、掃気時にガス混合物がシリンダ内を上向きに移動すると同時にガスの回転運動が始まり、シリンダの最上部の排気弁を通って出て行くように配置されている。従って、シリンダ内のガスは、掃気エア開口から排気弁への螺旋経路を辿るか又は途中で旋回する。遠心力により、この旋回経路上の十分に小さい油粒子はシリンダ壁側に押しやられて最終的には壁面上に付着することになる。この作用は、ノズルを通って噴霧された適切なサイズのオイルミスト粒子として潤滑油をシリンダ内に導入することで利用される。ノズルのサイズ、ノズル前の潤滑油の噴出速度及び圧力を調節することで、オイルミストの油滴の平均サイズを制御することが可能になる。油粒子又は油滴が小さすぎる場合、ガス内を長時間「浮遊」することになり結果的にシリンダ壁に衝突することなく掃気エアによって追い出される。油粒子又は油滴が大きすぎる場合、慣性力によって初期経路から遠くへ進み、これにピストンが追いついてピストン最上部に位置づけられるのでシリンダ壁に到達できない。
シリンダ内の流れに対するノズルの向きは個々の油滴とシリンダ内のガス流との間の相互作用が、主として2つの潤滑ポイントの間の円周距離に対応する領域にわたり油滴がシリンダ壁と確実に衝突するように配置できる。このようにして、潤滑油はピストンリングの通過前にシリンダ面全域におおよそ均一に分散される。更に、ノズルは潤滑油がノズルよりも高いところでシリンダ壁に衝突するように調節できる。従って、シリンダ内に導入される前に、潤滑油は単にシリンダ面全域で良好に分散されるだけでなく、潤滑の必要性が最も高いシリンダ最上部近傍のシリンダ面に分散されることになる。これらのことは、シリンダの耐用年数と潤滑油消費量との間の関係が改善された状態で潤滑油をうまく利用することを可能にする。
シリンダ面への潤滑油の供給は調整された箇所で行われるが、このことは前述の2つの従来システム場合も同様である。供給手段は従来型の潤滑システムとすることができるが、対応する特性を有する他の供給手段とすることもできるであろう。
シリンダ圧力がオイルラインに戻らないように、通常シリンダ内面のライニング直前の潤滑ラインの端部にチェックバルブが配置される。チェックバルブにより、潤滑油はオイルラインからシリンダライニングへ流れることができるが、ガスは逆方向に流れることはできない。通常、チェックバルブは適度の開放圧を有している(数バール)。
前述のシリンダ潤滑に関する3つの方法の特徴は、
−潤滑タイミング:どのエンジンサイクルで潤滑油を供給するか?
−供給量:関連の噴射量をどの程度だけ調節するか?
−ポンプ特性:どの程度及びどれくらいの速度で潤滑油を供給するか?
本発明は、船舶用エンジン等の大型ディーゼルエンジンのシリンダ潤滑を改良することによって潤滑油の消費量を最小にする方法を探すことに関連している。
WO2008/009291 公報 DK173512 公報 DE10149125 公報 EP1426571 公報 WO0028194 公報 EP1350929 公報 DK176129 公報
従って、本発明の目的は、冒頭に明記した形式において、結果的に潤滑油の消費量を低減するため及び/又はシリンダ全体の摩耗を低減するために、シリンダの外周全域のみならず、シリンダ内のピストンの移動通路に沿って潤滑油の効果的な分散を実現できる方法を示すことである。
本発明によれば、上記課題は冒頭部分に記載の方法にて実現でき、シリンダ負荷に関する間接的又は直接的パラメータの検出を行い、第1の部分と第2の部分及び/又は第3の部分の潤滑油の間の分配を、第2の部分及び/又は第3の部分がシリンダ負荷の低下に伴って比例的に増大されるように行うことを特徴としている。
予め設けられたSIPバルブに存在する平均圧力は高圧であり、例えば前述の35−40バールである。しかしながら、更に高い圧力を用いることもできる。
もしくは、潤滑油は、潤滑油の高密ジェットを形成するために低圧であってもよい。
作動パラメータに基づいて潤滑油噴射を制御する他の可能性のある変形例が存在する。
センサにより(例えば、温度測定の形態で間接的に)シリンダ壁の摩耗を測定し、これに基づいて第1の部分又は第2の部分(場合によればピストン通過後に送出する第3の部分)として供給される潤滑油の間の分配を変更するシステムを利用することができる。第1の部分はSIP潤滑として供給でき、第2の部分は従来の時限システムに基づいて供給できる。このことは、潤滑油量の調整とは別に、例えば結果として摩耗の増加を検出するような1つ又はそれ以上の方式に従って、潤滑油の相対分布に関するパラメータを使用できることを意味する。
もしくは、パラメータとしてシリンダ状態を直接的に又は間接的に測定するセンサを利用して、第1の、第2の、及び第3の部分の間の分配(結果的に潤滑油分配)の調整を行うシステムを使用できる。例えば、回転数、シリンダライニングの温度、負荷、燃料噴射量、潤滑油品質、潤滑油粘度、潤滑油のTBN含有量、掃気排油の解析結果(残留TBN、Fe含有量等)である。例えば燃料オイル内の硫黄測定値を使用するシステムを適用することができる。硫黄含量が増加すると硫黄を中和するためにより多くの潤滑油が必要となる。従って、本発明の方法は、2つの潤滑方式を切り換えることによって、噴射ユニットの潤滑油インジェクタの下方位置のシリンダの更に下側で改善された中和反応性が得られるように適用できる。この方式は図11に示す。このようにして噴射ユニットの上方及び下方の中和反応状態がより均一になる。
もしくは、ピストン上に供給する最小量を計算するために、噴射ユニットの上方及び下方の面積比を使用することができる。本明細書では、ピストン速度、温度、圧縮圧、及び燃焼圧を含む負荷は、典型的にシリンダの最上部で最大であることに留意することが重要である。このことは、パラメータとして面積関係だけを使用することができないことを意味する。従って、分配及び後者の原則はシリンダの面積条件の関数として特に見いだされる。
もしくは、シリンダライニングの全領域に基づいて又は排他的に噴射ユニットの下方領域に基づいて、ピストン上に供給されることになる潤滑油の最小量を決定できる。従って、分配及び後者に基づくものは、おそらくいくつかの別のパラメータと組み合わさって、シリンダの面積条件の関数として特に見いだされる。
もしくは、アクティブ制御のパラメータとして掃気排油解析を使用できる。排油解析はオンライン又は手動で行うことができる。閉回路調整を行うことができ、制御は重要位置の摩耗粒子を自動的に低減するよう試みる。摩耗粒子は、例えばFe粒子数で表すことができる。これによって所定時間内で測定値の改善がない場合、その代わりに潤滑油量を増やすか、又は分配量及び分配キーを増やすことができる。
あるいは、直接的に分配を調整するために、又は潤滑油量の増大と分配変更とを組み合わせて調整するために、残留TBNのオンライン測定解析を利用できる。
前述のように、ピストン上に又はピストン上方に供給するための分配を利用できるが、別の例として、前述の実施形態を特定の潤滑油量がピストン下方に供給されるシステムと組み合わせることもできる。従って、シリンダ内へ「下降」するオイル量は増加する場合もある。
少なくとも2つの部分の潤滑油は、潤滑油が各エンジンサイクルに一度だけ供給される方式に基づいて供給されることが好ましい。このことは、例えば、第1の部分の潤滑油が1つのエンジンサイクルで供給され、第2の部分の潤滑油が別のエンジンサイクルで供給されることを意味する。もしくは、全ての部分の潤滑油が1つの同じエンジンサイクルで供給されることもできる。
複数の部分の潤滑油の組み合わせを利用する場合、異なる潤滑タイミングにおける潤滑油の3つの部分量に基づくアルゴリズムが生じるよう制御調整を行う必要がある。
本発明では、シリンダ潤滑のための従来の方法を各々の方式の利点を取得して同時に欠点を回避するようにしての組み合わせたもの利用する。
潤滑油のリング領域への直接的な供給は噴霧の形態で又は高密オイルジェットの形態で行うことができる。
潤滑油の供給は、噴射ユニットの一部を構成してシリンダ壁に設けられる潤滑油インジェクタを通じて行う。
基本的に、噴射ユニット上方で良好なシリンダ状態を得るために、第1の部分の潤滑油がピストン通過前にシリンダ壁に既に実質的に分散するように、シリンダ壁上に直接ピストン通過前に行う第1の部分の潤滑油のシリンダへの噴射と、噴射ユニットの下方で平均油膜厚さが増大するように、潤滑油のピストン分散による従来の潤滑による第2の部分の潤滑油の噴射とを組み合わせたものである。
これによりシリンダ状態は、シリンダの最上部の領域、並びに噴射ユニットの下方の領域において良好になる。
この組み合わせの利点は、摩耗が最小になると同時に、最小限の供給量で運転できるので潤滑油の消費量が最小になる。全体として、良好な機能的方法を得ることができ、全てのシステムから受け継いで新しいシステムに組み合わせることが最良である。
第1の部分及び第2の部分及び/又は第3の部分の潤滑油に関する潤滑油量の分配は、並びにそれぞれピストン上、ピストンの上方/下方の噴射タイミングは、パラメータ制御であることが好ましい。従って、シリンダの実際の作動状態は、分配及びタイイングに関して決定できる。
マルチタイミングのシリンダ潤滑は、機能的に決定されたシリンダ潤滑を組み合わせることで実現されると言える。例えば、以下に説明するような硫黄に依存した別々の部分の潤滑油の分配により、別の状況を適用することができる。
本発明の方法を利用することで、本発明の方法において更に重要な実施形態が可能になる。
a)電子制御を備え、潤滑油の噴射時期をシリンダの長手方向における潤滑油の調整パラメータとして使用し、制御が自動的に別の部分の潤滑油を少なくとも2つの異なるピストン位置に分配する。これらは別の部分の潤滑油を噴射するために同じ噴射ユニット又は異なる噴射ユニットで作動し、シリンダ内に同じレベルで配置すること、又はシリンダ内で異なるレベルで配置することができる。
b)前記a)のもとでシステムは前記潤滑油の一定割合を、
−上向き又は下向きのピストン通過の間で、ピストンが潤滑油のインジェクタを通過する間にシリンダのピストン上に供給する、又は
−ピストンの上向き移動の間に、ピストンが潤滑油のインジェクタを通過した後でピストンの下方で前記シリンダ壁に直接噴射する、又は
−シリンダピストンの下向き移動の間に、シリンダピストンが潤滑油のインジェクタを通過する前にシリンダ壁に直接供給する。
この状況において、ほかの潤滑油(第1の部分)はピストンの上向き移動の間にピストン上方のシリンダ壁へ直接供給されることになる。
c)前記a)のもとでシステムは前記潤滑油の一定量を、
−上向き又は下向きのピストン通過の間で、ピストンが潤滑油のインジェクタを通過する間にシリンダのピストン上に供給する、又は
−ピストンの上向き移動の間に、ピストンが潤滑油のインジェクタを通過した後でピストンの下方で前記シリンダ壁に直接噴射する、又は
−シリンダピストンの下向き移動の間に、シリンダピストンが潤滑油のインジェクタを通過する前にシリンダ壁に直接供給する。
この状況において、ほかの潤滑油(第1の部分)はピストンの上向き移動の間にピストン上方のシリンダ壁へ直接供給されることになる。
このことは、別の形態の負荷調整又はMEP調整による潤滑油量の調整された分配は、例えば実際の負荷や回転数等に比例するようになるはずである。
d)前記a)、b)、又はc)のもとでシステムは、オフライン又はオンラインでのシリンダ壁の摩耗測定を行い、該摩耗測定値を第1の、第2の、及び第3の部分の分配(結果的に潤滑油の分配)の補正に使用する。
e)前記a)、b)、又はc)のもとでシステムは、オフライン又はオンラインでのシリンダ壁の油膜厚さの測定を行い、該油膜厚さの測定値を第1の、第2の、及び第3の部分の分配(結果的に潤滑油の分配)の補正に使用する。
f)前記a)のもとでシステムは、少なくとも2つの部分の潤滑油の間の分配は、前記シリンダへ供給される燃料の実際の硫黄含量に直接的に又は間接的に依存する。
前記の主要な実施形態a)−f)は以下の方法と組み合わせることができる。
I)調整された潤滑油分配
負荷調整された潤滑油分配を適用できる。本明細書では、分配アルゴリズムを適用でき、潤滑油全量の固定量から始まりピストン上又はピストン下方に供給される。これらのアルゴリズムは、100%負荷で必要な第1の部分と第2の部分の潤滑油の異なる分配割合に基づくことができる。同様に、第1の部分と第2の部分の潤滑油の分配を変更することができる。更に、第1の部分、第2の部分、及び第3の部分の間で潤滑油分配が適用されるようになった潤滑油分配を定めることができる。
これらのアルゴリズムは、全潤滑油量を低減しない状態(回転数の変化に基づいた低減以外)に基づくことができるが、その理由は分配が第1の部分と第2の部分の潤滑油量の固定比として定めることができるからである。
全潤滑油量の低減が適用されると、分配アルゴリズムは、第1の部分と第2の部分の潤滑油量の関係を変化させる。第1の例では、100%負荷において例えば1/10の所定比を使用することができ、全潤滑油量の10%がピストン上に供給され、90%がピストン上方のシリンダ壁に供給される。第1の部分と第2の部分の間の分配は、所定量(100%で注入ポンプのピストンストロークの1/10に対応する)が確保されてピストン上に供給されるように変化する。このことは、潤滑油ポンプピストンのストロークが変わる潤滑油調整アルゴリズムを利用することで、そのための補正ができることを意味する。ポンプピストンのストローク調整は25%負荷でストロークの25%になる。図9に実施例を示す。
また、MEP調整された潤滑油分配を適用できる。本明細書では、同様に分配アルゴリズムを適用でき、潤滑油全量の固定量から始まりピストン上又はピストン下方に供給される。これらのアルゴリズムは、100%負荷で必要な第1の部分と第2の部分の潤滑油の異なる分配割合に基づくことができる。同様に、第1の部分と第2の部分の潤滑油の分配を変更することができる。
全潤滑油量のMEP調整による低減が適用されると、分配アルゴリズムは、第1の部分と第2の部分の潤滑油量の関係を変化させる。調整は、負荷調整のように潤滑油のポンプピストンのストロークを変えることに応じて起きる。しかしながら、典型的には、分配比の小さな変更でもって作動される。第1の例では、100%負荷において1/10の所定比を使用することができ、全潤滑油量の10%がピストン上に供給され、90%がピストン上方のシリンダ壁に供給される。従って、60%RPMの分配割合は15%の分配割合を必要とする。図10に実施例を示す。
II)間欠的潤滑による固定された又は調整された潤滑油分配の対応実施形態
前述の実施形態I)は、潤滑油が各々のエンジンストロークで供給されることを前提としている。しかしながら、間欠的潤滑を有する潤滑システムにおける対応の解決策を利用できる。つまり、ここでは潤滑油が各エンジンストロークで供給されない。
III)硫黄依存性の分配
シリンダへ供給される燃料の硫黄含量に基づいて、ピストンの上方移動の間にピストン上方のシリンダ壁へ直接供給される第1の部分の潤滑油を変更することができる。硫黄含量が多い場合、ピストンの上方移動の間にピストン上方のシリンダ壁へ直接供給される第1の部分の潤滑油を増やすことができる。これにより、供給燃料内の硫黄含量が多いことに起因して形成される比較的大量の酸性物質を中和するために、シリンダの最上部での潤滑油量が増えることになる。
パラメータのレベルは経験的に決定できる。しかしながら、図11には分配がどのようになるかの実施例が示されている。
特定の状態における一定割合の部分は、変数パラメータ依存部により補正することができる。例えば、ピストン下方の10%の固定潤滑は、ある程度まで負荷に比例して変化して同様にピストンの下方に噴射される追加の負荷比例部でもって補正できる。
別の実施形態において、本発明の方法は、第1の部分の潤滑油の噴射は、上向きのピストン通過に関連して起こり、リング領域の上向きのピストン通過直前であることを特徴としている。各噴射ユニットから送出される潤滑油は、リング領域の各噴射ユニットに近接した、噴射ユニットが取り付けられるシリンダ壁の領域に対して指向されるので、噴射された潤滑油は、実際のピストンが通過する前に、やがてシリンダ面に大部分が密着した環状の潤滑油膜を形成する。この利点はWO0028194及びEP1350929に詳細に開示されている。
別の実施形態において、本発明の方法は、第2の部分の潤滑油の噴射は上向きのピストン通過に関連して起こり、ピストンの最上及び最下のピストンリングの間の領域上であることを特徴としている。従って、ピストンはその上方移動の間に潤滑される。随意的な方法は、潤滑油の供給を上側ピストンリングが噴射ユニットの直前にある時に開始し、最後のピストンリングが通過中に終了することである(大部分のピストンは4つのピストンリングを有している)。
しかしながら、特定の状況において、噴射時間が体積依存であり、ピストン速度も変化するので、ピストンリングの間の分配を補正する必要がある。
また、チェックバルブを有する従来の機械駆動式潤滑装置により、典型的に、ピストン通過中の場合に潤滑油が適所にあるよう保護するために、最初のピストンリングの通過よりも早く潤滑油の噴射を開始できる。
もしくは、潤滑油の噴射は、ピストン下方のシリンダ壁の下部に予想よりも多くの潤滑油が必要であることが判明した場合に、ピストンの下向き移動の間に行うことができる。
さらに、別の実施形態において、本発明の方法は、潤滑油の各々の噴射部分で噴射するために同じ噴射ユニットを使用することを特徴としている。
従来のシステムに適用されるのと同じ噴射ユニットを使用することができる。原則的に、噴射ユニットは、ピストンの通過前、通過中、又は通過後に潤滑油を供給できればよい。噴射ユニットのノズル/バルブを変更する必要はないが、シリンダ負荷等の作動パラメータに応じて異なる潤滑時期、噴射量、噴射特性を定めるようなアルゴリズムを生じるように、制御ユニットに組み込まれる制御方法だけを変更する必要がある。
別の実施形態によれば、本発明の方法は、第1の部分の潤滑油の噴射が、潤滑油の完全な又は部分的な噴霧を達成するためにリング領域の上向きのピストン通過直前に噴射ユニットにより高圧で発生することを特徴としている。これにより、SIP潤滑の利点は潤滑油が霧化され、この霧化潤滑油が、実際のピストンが通過する前に、やがてシリンダ面に大部分が密着した環状の潤滑油膜を形成する場合にもたらされる。この利点はWO0028194に詳細に説明されている。
他の実施形態によれば、本発明の方法は、第2の部分及び/又は第3の部分の潤滑油の噴射が、潤滑油の完全な又は部分的な噴霧を達成するために噴射ユニットにより高圧で発生することを特徴としている。これにより、潤滑油がシリンダ壁の凹部にもたらされてその後にピストンリングによって運ばれるか、もしくは霧化された噴霧油が形成されピストン上に噴射されて該ピストンで分散される。
別の実施形態によれば、本発明の方法は、第2の部分及び/又は第3の部分の潤滑油は、潤滑油の全量の最小10%を構成することを特徴としている。
ピストン上に供給されることになる所定の最小潤滑油量を定める必要がある。この最小量は試験で求めることができるが、第2の部分の潤滑油として、最小10%の潤滑油が常にピストン上に直接供給されることが想定されている。
従って、前述のように、実負荷及び/又は別の種類のシリンダ負荷及び/又は状態を示す直接的/間接的パラメータに基づいて分配を行うことができる。この分配は、ピストン上への潤滑油の直接的な供給が、常に潤滑油の全供給量に対して最小割合を占めるであろうことを暗示している。また、この分配は、ピストンの上方への潤滑油供給が、常に潤滑油の全供給量に対して最小割合を占めるであろうことを暗示している。
分配は実負荷に対して比例的に行うことができる。一例として、90%負荷ではピストン上方へ潤滑油の90%をもたらすこと、60%負荷ではピストン上方へ潤滑油の60%をもたらすこと、40%負荷ではピストン上方へ潤滑油の40%をもたらすことができる。
別の実施形態において、本発明の方法は、ピストンの位置及び動きは直接的に又は間接的に検出され、潤滑油の送出タイミングの調整、潤滑油量の調整、及び噴射特性の決定が行われることを特徴としている。
例えば、メインシャフトに結合されて、メインシャフトの位置、従ってピストン位置を直接的に又は間接的に示す参照手段を適用することができる。これは、参照手段の位置を検出するセンサ手段と相互作用すると共に、センサ手段に接続されて該センサからの信号を受信し、参照手段、結果的にメインシャフトの角度位置並びに角速度を検出する手段を含み、潤滑油を注入するピストンポンプに接続されてこれを制御する制御ユニットと相互作用する。
別の実施形態において、本発明の方法は、コンピュータによる方法の機能の制御、監視、及び/又は検出を含むことを特徴としている。このようなコンピュータ制御は、専用アルゴリズムに基づいて潤滑油の噴射に関するパラメータを調整するための制御ユニットとして利用できる。
本発明の方法は、EP2044300に説明されているシステム、又はWO2008/141650に開示されているシステムにおいて容易に実施できる。両者は参照として本明細書に組み込まれている。
後者のシステムにおいて、各装置は異なるストロークをもつことができる。これらのストロークは、分配プレートに油圧オイル圧を供給する電磁弁で制御できる。原則的に、ピストン上への噴射は1つの電磁弁で行い、ピストンの上方への噴射は別の電磁弁で行うことができる。
もしくは、基本制御において同じ電磁弁が2つの異なる時間でタイミング調整を行い、結果的にこの電磁弁をピストン上への噴射及びピストン上方への噴射の両方に使用することができる。
シリンダ内に潤滑油の第1の部分が噴射されるシリンダの概略断面図を示す。 図1に対応した断面図を示し、第2の部分の潤滑油がシリンダ内に噴射されるようになっている。 図1に対応した断面図を示し、第3の部分の潤滑油がシリンダ内に噴射されるようになっている。 潤滑油の第1の部分及び第2の部分を噴射するための2つの異なる方式に基づく噴射タイミングを示す。 潤滑油の第1の部分及び第2の部分の噴射の調節された分配に関する可能性のある方式を示す。 潤滑油の第1の部分及び第2の部分の噴射の固定された分配に関する可能性のある方式を示す。 シリンダの長手方向の油膜厚さの変化の一例を示す。 潤滑油の第1の部分として潤滑油を噴射することによる(SIP方式)掃気排油低減例を示す。 潤滑油の第1の部分として(SIP方式)、又は潤滑油の第2の部分として(従来)潤滑油を噴射することによる摩耗進展の例を示す。 負荷により調節される潤滑油量と比較される、潤滑油の第2の部分又は第3の部分として(ピストン上に又はピストン下方に)供給される一定量の潤滑油による分配アルゴリズムを示す。 いわゆるMEP調節潤滑油量と比較される、潤滑油の第2の部分又は第3の部分として(ピストン上に又はピストン下方に)供給される一定量の潤滑油による別の分配アルゴリズムを示す。 エンジンへ供給される燃料の異なる硫黄含量による分配アルゴリズムの実施例を示す。 本発明の方法で使用される複数の潤滑装置を備えるシステムの概略図を示す。 本発明の方法で使用される潤滑装置の断面図を示す。
本発明は以下に図面を参照してより詳細に説明される。
図1から3は、ピストン52とシリンダ壁55のリング領域54に配置されて潤滑装置(図示せず)に接続される複数の噴射ユニット53とを備えるシリンダ51の断面図を示す。
図1において、ピストン52は下側位置にある。潤滑油58の噴射は、噴射ユニットからシリンダ壁55のリング領域54へ直接行われる。噴射は、上方向に移動中のピストンがリング領域54を通過する直前にピストン52の上方位置で起こる。
図2において、ピストン52は、上側ピストンリング56と下側ピストンリング57との間の位置に噴射ユニット53が配置される、中間位置にある。各噴射ユニットからの潤滑油58の噴射は、ピストンの上向き移動の間にリング領域54経由で、上側ピストンリング56と下側ピストンリング57との間のピストン52上に直接行われる。
図3において、ピストン52は上側位置にある。潤滑油59の噴射は、各噴射ユニットからシリンダ壁55のリング領域54へ直接行われる。噴射は、上方向に移動中のピストンがリング領域54を通過する直前にピストン52の下方位置で起こる。
図4において、SIP潤滑又は従来の潤滑による2つの異なる潤滑タイミングが示されている。
両者において、潤滑油は、ピストンの上方向移動時にシリンダ内に送出される。下死点(BDC)から上死点(TDC)の間を意味する。
SPIの時刻を決める「ウインドウ」は、ピストンが潤滑油のインジェクタを通過する前に設定されている。従来の潤滑に用いる「ウインドウ」は狭く、簡単に説明すると、ピストン最上部が潤滑油のインジェクタを通過した後に設定されている。
図5aは、負荷依存の潤滑分配を示し、SIP潤滑と従来の潤滑との間の分配が軽負荷で潤滑油がシリンダ壁の更に下方まで相当供給されるように切り換えられる。
図5bは、一定の潤滑分配を示す。これはSIP潤滑と従来の潤滑との間の分配が作動パラメータに依存しないことを意味している。その代わりに制御の固定分配キーがもたらされる。シリンダ壁の下方により多くの潤滑油が必要か否かを同時に検討することが可能になる。この場合、摩耗測定又はシリンダ壁の目視検査に基づいて検討できる。
図6は、SIP潤滑又は従来の潤滑を使用するか否かに応じて、シリンダの長手方向において油膜厚さがどのように変化するかの一例を示す。つまり、潤滑油の第1の部分の噴射による潤滑を用いるか、又は潤滑油の第2の部分の噴射による潤滑を用いるかに依存する。
本図において、SIPバルブの機械加工を伴わない噴射ユニット3の穴部60が示されている。作動ピストンが最上位置にある場合、つまりシリンダ最上部61に近い場合、この位置は上死点と呼ばれる。シリンダの下部において対応する下死点63が規定され、この位置では掃気エアポート62があらわれる。
本図において、異なる負荷においてSIP潤滑か従来の潤滑かに依存した、最大又は最小油膜厚さが示されている。油膜厚さの測定は種々の負荷において行う。「バンド」幅は油膜が種々の負荷において所定幅変動することを示す。本図は原則として高負荷及び低負荷の両方の油膜を示す。
本図において、SIPバルブ(潤滑油のインジェクタとも呼ぶ)が示されている。シリンダ最上部と潤滑油のインジェクタとの間の領域を見ると、この領域の油膜は従来の潤滑よりもSIP潤滑の方が厚いことが分かる。
供給量(パワーユニット毎の供給油量)は図示の例では25%だけ低いことと比較すると傾向は明白である。
潤滑油のインジェクタの下方領域を見ると、従来の潤滑に関して非常に厚い油膜が発生することが更に分かる。
図7において、潤滑油の第1の部分としての潤滑油の噴射により(SIP方式)掃気排油を低減する一連の実施例が示されている。数値は指数化されており、本来図6に用いた数と同じ試験からもたらされる。本図は、6つの異なるシリンダを示し、最初の3つの列は従来のタイミングで運転されるシリンダを示し、最後の3つの列はSIPタイミングで運転されるシリンダを示す。本図から排油に関して著しい差異があることが分かる。つまり、最初の3つのシリンダと最後の3つのシリンダとの間の総量であり、このことは第1の部分として供給された(SIP方式)潤滑油が生じさせる排油が少ないことを示している。
図8は、SIP潤滑を用いる場合にシリンダが長手方向にどのように様々に摩耗するかを示す。本図において、油膜厚さと摩耗との間の関係を示すために平均油膜厚さとの組み合わせが行われる。本図において、破線は従来の潤滑を示し、実線はSIP潤滑を示す、上側の2本の曲線A及びBは1000時間毎の摩耗を示し、下側の2本の曲線C及びDは図6に示す平均値を示す。同時に、本図は全体的にSIP潤滑が摩耗レベルを低減させることを示している。
図9はピストン上又はその下方に供給される固定の潤滑油量から始まる分配アルゴリズムを示す。それぞれのライン番号1から10は、100%負荷においてどの分配割合が望ましいかを示す。
例えば、本図から、図のライン番号「2」によって全ストロークの20%(100%エンジン負荷)の固定部は、第2の部分又は第3の部分のいずれかで供給されることが分かる。同時に、本図は潤滑油量の負荷調整の適用を前提としている。これはエンジン負荷100%以下で運転する場合に全ストロークが低減されることを意味する。例えば、50%のエンジン負荷は、潤滑油量は全負荷の50%だけが使用される。従って、負荷調整された潤滑油量は、潤滑油分配が考慮する第2の部分又は第3の部分として送出されることになる規定された固定量である。100%エンジン負荷の全ストロークの20%の固定部の実施例において、潤滑油分布は、潤滑油の最大50%が第2の部分又は第3の部分として送出されるように変えられる。潤滑油量を低減することなく運転すると(回転低下に無関係に)、ピストン上又はその下方に供給される固定の油量は、一定のパーセント値として示される固定部として規定できる。
図10は種々の分配アルゴリズムを示す。ここでは、原則はピストン上又はその下方に供給される潤滑油の固定値が取り入れられ、いわゆるMEP調整により潤滑油量を比例的に低減した後で補正が行われる。図10に示す曲線によるMEP調整は、分布の変化率が小さいことを意味している。
図11は、エンジンに供給される燃料の種々の硫黄含量に関する分配アルゴリズムの実施例を示す。供給燃料の硫黄含量に応じて、潤滑油の第1の部分、つまり上向き移動中のピストン上方のシリンダ壁に直接供給される潤滑油の部分を変更できる。硫黄含量が高い場合に、上向き移動中のピストン上方のシリンダ壁に直接供給される第1の部分の潤滑油を増やすことができる。このようにして、供給燃料の高い硫黄含量に起因して生成される比較的大量の酸性物質の中和反応が実現されるように、シリンダ最上部の潤滑油量が増加される。本図において、2つの異なる潤滑油供給量が示されているが、潤滑油分配の変更は、潤滑油供給量に依存して又はそれに依存しないで達成できる。
図12及び13は、前述のEP2044300から公知の構造を示す。
図12は、4つのシリンダ250及び各シリンダ上に存在する8つの噴射ノズル251を概略的に示す。潤滑装置252は、それぞれ単一の潤滑装置252のためのローカル制御ユニット254でもって中央コンピュータ253に接続される。中央コンピュータ253は、別の制御ユニット255に並列接続されており、制御ユニット255は中央コンピュータのバックアップ用である。更に、ポンプをモニタするモニタユニット256、負荷をモニタするモニタユニット257、及びクランクシャフト位置をモニタするモニタユニット258を備えている。
図13の上部には油圧ステーション259が示されており、油圧オイルのタンク262内のポンプ261を駆動するモータ260を備えている。油圧ステーション259は、更にクーラ263及びフィルタ264を備えている。システムのオイルは供給ライン265を経由し、バルブ220を通って潤滑装置に供給される。油圧ステーションは、更にリターンライン266に接続されており、リターンラインはバルブ経由で潤滑装置にも接続されている。
潤滑油は、潤滑油供給タンク(図示せず)からライン267を経由して潤滑装置252に送出される。潤滑油は、潤滑装置からライン110を経由して噴射ノズル251に送出される。
ローカル制御ユニットにより、潤滑油量(周波数及びストロークの形で)及び噴射タイミングを調整できる。種々の潤滑油調整アルゴリズム(例えば、負荷依存の潤滑油低減)、及び噴射時間の分配キー(結果的に第1、第2、及び第3の部分の間の割合を変更)に基づいて、運転状態の変化に応じて噴射時間及び噴射量の調整を自動的に行うことができる。
これらの変更は、エンジン負荷及び状態に基づいて、又はシリンダ状態(例えば、回転数、シリンダライニング温度、エンジン負荷、噴射燃料量、潤滑油の品質、潤滑油の粘性、潤滑油のTBN含有量、掃気排油の解析結果(残留TBN、Fe含有量等))にとって重要なパラメータに直接的に又は間接的に基づいて行うことができる。
図13は、本発明の方法で使用する潤滑装置の実施形態を示す。
潤滑装置は、装置を作動させる電磁弁115及び116が取り付けられた底部110から構成される。底部110の側部にはシステム油圧供給142及びタンクへのシステム油圧リターン143のためのねじ継ぎ手が設けている。
駆動油は、2つの電磁弁経由で供給できるが、一方は主電磁弁116であり、他方は二次電磁弁115である。
初期位置において主電磁弁116は機能する。駆動油は関連の供給ねじ継ぎ手142から主電磁弁116に案内され、切換バルブ117を通って装置に案内され、分配チャネル145を通って関連の油圧ピストン群に案内される。
主電磁弁116が故障した場合、二次的電磁弁115に自動的に接続することができる。このバルブは二次的電磁弁115を作動させることで接続される。
関連の分配チャネル146は加圧されている。この圧力は切換バルブ117を右側に移動させて主電磁弁116と関連の分配チャネル145との接続を阻止する。この圧力は電磁弁116に接続された油圧ピストンから取り除くことができる。
二次電磁弁115を作動させることで、関連の分配チャネル146及び関連の油圧ピストンが加圧される。これにより、分配プレート7は二次電磁弁115を経由して装置に案内されるオイルによって駆動される。
切換バルブ117はスプリング119を備えることができる。二次電磁弁経由の供給圧力が不足する場合、スプリングは切換バルブ117を自動的に前述の初期位置に戻す。
切換バルブは制限手段を備えることができるので、切換バルブの戻りを遅らせることができる。この方法により切換バルブ117が作動の間に行き来することが阻止/制限される。図12において、制限はドレンピン118と切換バルブ117との間に形成される開口によって決まる。
各電磁弁が別グループの油圧ピストンに接続される場合電磁弁の間の独立性が保証される。主電磁弁116と二次電磁弁115との間での切り替わる場合、切換バルブ117は、主グループの油圧ピストンからの圧力を取り除き、結果的に主電磁弁がブロックされた場合であっても二次電磁弁115の作動を確実にする。
符号121はブロックねじを示す。
符号122は、ブロックねじ/エンドストップを組み合わせたものを示し、これは部分的に切換バルブ117のパウル120のエンドストップとして機能し、部分的にパッキング(図示せず)によるシール機能をもつ。
油圧ピストン6の上側には分配プレート7がある。分配プレートは、本明細書では上側分配プレート部材125と下側分配プレート部材123からなる2部品構成として示されている。注入ピストン21は、上側分配プレート部材125の中又はその上に取り付けられている。種々のオイルが駆動及び潤滑に使用される装置において、上側及び下側分配プレート部材の間にはピストンパッキング124がある。原則として、駆動油並びに潤滑油として一種類のオイルを使用することもできる。
注入ピストン21の周りには共通リターンスプリング9があり、これは油圧ピストン6の供給圧力の遮断後にピストン21を元に戻す。リターンスプリング9の周りには小型潤滑油リザーバ147があり、これはベースブロック111により外部が囲まれている。潤滑油はパッキング138及び139を備える別個のねじ継ぎ手を通って供給される。本装置はパッキング15及び16を備える通気ねじを追加的に備えることができる。
ベースブロック111の上側にはシリンダブロック112が配置され、ここには注入ピストン21が設けられて往復運動を行うようになっている。注入ピストン21の上側にはポンプ室148がある。ポンプ室にはスプリング14で付勢される逆流防止バルブボール13を備える出口がある。更に、シリンダ壁の逆流防止バルブ/SIPバルブに直接接続されるねじ継ぎ手128が設けられている。ストロークを調整するために、本実施形態では、ウォーム駆動131に連結されたモータ132を備える構成が示されており、ウォームホイール130によってセットピン/セットスクリュー66の位置を変更することでストロークを調節するようになっている。
本実施形態において、ストロークストップの位置を変更することでストロークを変更することができる。これは始点の固定位置を使用してストロークがその後に調整される従来の実施形態とは異なっている。
実際のストローク長を制御するために、セットピン/セットスクリュー66に隣接してセンサ/ピックアップユニット114が取り付けられており、エンコーダ又はポテンショメータの形態でストロークを検出するようになっている。
符号113はセットピン/セットスクリュー用のハウジングを示す。
符号124はピストンパッキングを示し、2つの空間149と147との間をシールするようになっており、駆動油側の下部の油圧ピストン6と上部の潤滑油との間の漏油バイパスを阻止する。
符号127はベースブロック111とシリンダブロック112との間をシールするO−リングを示す。
符号133はウォームホイール130用のベアリングケースを固定するための固定ねじを示す。
符号134は底部プレート110とベースブロック111との間をシールするO−リングを示す。

Claims (15)

  1. 船舶用エンジンのシリンダを潤滑する方法において、潤滑油の噴射は、エンジンのシリンダ数の倍数に対応する複数の噴射ユニットによって行い、潤滑油は、少なくとも2つの部分の潤滑油の噴射を組み合わせて供給し、前記少なくとも2つの部分の潤滑油は、少なくとも2つの異なるピストン位置で送出し、前記少なくとも2つの異なるピストン位置は、ピストンが噴射ユニットの通過前、通過中、及び通過後に噴射するピストン位置の中から選択し、潤滑油は、シリンダ壁のリング領域へ直接噴射することで供給される方法であって、
    潤滑油は、ピストン通過前にシリンダ壁のリング領域でピストン上方へ直接噴射する第1の部分の潤滑油の噴射と、第2の及び/又は第3の部分の潤滑油の噴射とを組み合わせて供給し、第2の部分の潤滑油はピストン通過中に該ピストンに直接噴射し、第3の部分の潤滑油はピストン通過後にピストン下方のシリンダ壁のリング領域に直接噴射するようになっており、
    実際のシリンダ負荷に関する間接的又は直接的パラメータの検出を行い、第1の部分と第2の部分及び/又は第3の部分の潤滑油の間の分配を、第2の部分及び/又は第3の部分がシリンダ負荷の低下に伴って比例的に増大されるように行う、ことを特徴とする方法。
  2. 前記第1の部分の潤滑油の噴射は、上向きのピストン通過に関連して起こり、前記リング領域の上向きのピストン通過直前であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の部分の潤滑油の噴射は上向きのピストン通過に関連して起こり、前記ピストンの最上及び最下のピストンリングの間の領域上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記潤滑油の各々の噴射部分で噴射するために同じ噴射ユニットを使用することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
  5. 前記第1の部分の潤滑油の噴射は、前記潤滑油の完全な又は部分的な噴霧を達成するために前記リング領域の上向きのピストン通過直前に、前記噴射ユニットにより高圧で発生することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
  6. 前記第2の部分及び/又は第3の部分の潤滑油の噴射は、前記潤滑油の完全な又は部分的な噴霧を達成するために、前記噴射ユニットにより高圧で発生することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
  7. 前記第2の部分及び/又は第3の部分の潤滑油は、潤滑油の全量の最小10%を構成することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
  8. 前記ピストンの位置及び動きは直接的に又は間接的に検出され、前記潤滑油の送出タイミングの調整、潤滑油量の調整、及び噴射特性の決定が行われることを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
  9. コンピュータによる前記方法の機能の制御、監視、及び/又は検出を含むことを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 電子制御を備え、潤滑油の噴射時期をシリンダの長手方向における潤滑油の調整パラメータとして使用し、制御が自動的に別の部分の潤滑油を少なくとも2つの異なるピストン位置に分配することを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 前記潤滑油の一定割合を、
    −上向き又は下向きのピストン通過の間で、前記ピストンが潤滑油のインジェクタを通過する間に前記シリンダのピストン上に供給する、又は
    −前記ピストンの上向き移動の間に、前記ピストンが前記潤滑油のインジェクタを通過した後で前記ピストンの下方で前記シリンダ壁に直接噴射する、又は
    −前記シリンダピストンの下向き移動の間に、前記シリンダピストンが前記潤滑油のインジェクタを通過する前に前記シリンダ壁に直接供給する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記潤滑油の一定量を、
    −上向き又は下向きのピストン通過の間で、前記ピストンが潤滑油のインジェクタを通過する間に前記シリンダのピストン上に供給する、又は
    −前記ピストンの上向き移動の間に、前記ピストンが前記潤滑油のインジェクタを通過した後で前記ピストンの下方で前記シリンダ壁に直接噴射する、又は
    −前記シリンダピストンの下向き移動の間に、前記シリンダピストンが前記潤滑油のインジェクタを通過する前に前記シリンダ壁に直接供給する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. オフライン又はオンラインでのシリンダ壁の摩耗測定を行い、該摩耗測定値を分配の補正に使用することを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の方法。
  14. オフライン又はオンラインでのシリンダ壁の油膜厚さの測定を行い、該油膜厚さの測定値を分配の補正に使用することを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載の方法。
  15. 前記少なくとも2つの部分の潤滑油の間の分配は、前記シリンダへ供給される燃料の実際の硫黄含量に直接的に又は間接的に依存することを特徴とする請求項10に記載の方法。
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