JP5519573B2 - 映像処理装置、映像処理方法、および、映像処理プログラム - Google Patents
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例えば、3つめのハードディスク(HDD3)の4つめのアドレスには、データ「D2」が格納されている。なお、セクタとは、データを記録するハードディスクのデータ領域の単位であり、1セクタは、例えば、512バイトのデータ領域として構成される。
そして、ユーザデータ集合(A1〜A3)と誤り訂正符号データ(Ap)とのデータのうちのいずれか1つのデータ(例えば、A1)が失われても、他のデータ(A2,A3,Ap)をもとにデータ復元演算(例えば、XOR演算)を行うことで、失われたデータ(A1)を復元することができる。
システム管理者は、障害発生したHDD1のハードディスクを、新しいハードディスクへと交換すると、図7(c)の復元中状態が開始される。この復元中状態では、前記したRAID5のデータ復元処理によって、以下のように各データが復元される。その結果、図7(c)の復元中状態から図7(a)の正常状態へと戻る。
・データ「A2,A3,Ap」から、データ「A1」を復元。
・データ「B2,Bp,B3」から、データ「B1」を復元。
・データ「Cp,C2,C3」から、データ「C1」を復元。
・データ「D1,D2,D3」から、データ「Dp」を復元。
図8(b)は、二重障害の検出を示した図である。図8(b)について、交換したHDD1以外のハードディスク(HDD4)からの読み出し処理で、Apが格納されていたアドレス1に障害が発生した場合(二重障害が発生した場合)、そのデータ「Ap」(「×破損」と表記)と、データ「A2,A3,Ap」をもとに復元されるデータ「A1」(「×復元不可」と表記)とは、復元が不可となる。
撮影された映像信号から前記映像データとその映像データを管理するための管理データとを作成する映像記録部と、
前記ディスクに記録されている前記映像データとその管理データとを読み出して再生する映像再生部と、
前記ディスクに対して前記映像データのデータアクセス処理を実行するディスク制御部とを備えており、
前記ディスク制御部が、
前記映像記録部から通知された前記映像データとその管理データとを前記ディスクに記録するときに、前記映像データについては前記ディスク内の1つの記憶領域に記録し、前記管理データについては前記ディスク内の複数の記憶領域に同じデータを複製しつつ記録し、
前記RAIDシステム内の前記ディスクのうちの1つの前記ディスク内の第1領域に第1障害が発生したときには、RAIDシステム内の前記ディスクのうちの他の前記ディスク内のデータを元にデータ復元演算を行うことで、前記第1障害の発生により失われたデータを前記第1領域へと復元する復元中状態へ移行し、
前記復元中状態において、データ復元演算に使用される他の前記ディスク内の第2領域に第2障害が発生したときには、前記第2領域に格納されているデータが、前記映像データか前記管理データかを特定し、
前記映像データとして特定されたときには、データ読み込み要求に対してはエラーを返却するとともに、データ書き込み要求が発生すると、その要求に従って新しいデータを上書きするエラー返却領域として前記第2領域を定義し、
前記管理データとして特定されたときには、前記第2領域に格納されているデータと同じデータを、前記複製された他の記憶領域から読み出して前記第2領域にコピーすることを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
カメラ2は、映像を記録し続けることで監視を行い、その記録データを映像データとして、映像処理装置1に入力する。なお、カメラ2の映像信号には、カメラ2に付加または接続されたマイクから録音された音声データを含めてもよい。
ディスプレイ3は、映像処理装置1に記録された映像データを映像信号として再生するモニタとして構成される。なお、カメラ2の映像信号に含まれた音声データを再生するためのスピーカを備えてもよい。
映像処理装置1は、CPU11、メモリ12、ディスク13、映像記録部21、ディスク制御部22、および、映像再生部23を含めて構成される。
メモリ12には、CPU11で実行される処理部として、映像記録部21、ディスク制御部22、および、映像再生部23が読み込まれている。
ディスク13は、カメラ2からの映像データや、各種管理データを格納する記憶領域を提供する。複数用意されたディスク13の集合は、互いに接続されるRAID(例えば、RAID5)として構成されることで、1つのディスク13に障害が発生したときでも、他のディスク13内のデータを元に失われたデータを復元することができる。
なお、図1では、ディスク13を映像処理装置1の内蔵ハードディスクとして構成したが、USB(Universal Serial Bus)で接続される外付けハードディスクや、ネットワーク接続されるNAS(Network Attached Storage)として構成してもよい。
映像再生部23は、ユーザからの再生指示の入力を受け付けると、ディスク制御部22に読み込み指示を送信して取得したディスク13内の記録データを、デコード(フォーマット変換)してディスプレイ3上で再生する。
ディスク制御部22は、他処理部からのデータアクセス指示(読み込み指示、書き込み指示)を受け、接続されている各ディスク13内のデータアクセスを行う。なお、ディスク13への記録データは、映像データだけでなく、その映像データを管理するための管理データも含めて構成される。管理データとは、例えば、映像データの映像日時や、撮影されたカメラのID、および、映像データのファイル名などの映像データの属性情報などである。
映像再生部23は、ディスク13内の映像データが一部正しく読み込めないときには、図2(b)のように、取得できない部分の再生映像については、ダミーフレーム(全てデータ値「0」であるブラックフレームなど)や、前後のフレームから計算される補間フレーム、映像中のデータ損失部分だけを空白にしたフレームなどを代わりに再生されることで、一部映像乱れを発生させてしまうものの、再生処理そのものは映像データが一部存在しなくても、継続する。
例えば、秒間60フレームで撮影された映像データのうちの数フレームが失われていたとしても、ユーザの目には乱れは一瞬にしか感じられないため、監視システムという用途においては、一部の映像乱れの影響は小さくて済む。
ディスク制御部22は、残りの3台のディスク13内のデータをもとに、データ復元演算を行うことで、新規のディスク13内に書き込む復元データを作成する。
図5(b)でHDD4のアドレス2に二重障害が発生し、映像データ「B3」が失われるとする。ディスク制御部22は、アドレス2のデータ集合(B1,B2,B3,Bp)のうちの2つのデータ(B1,B3)が失われたので、これら2つのデータを復元することはできない。
なお、エラー返却領域とは、データ読み込み要求に対してはエラーを返却するとともに、データ書き込み要求が発生すると、その要求に従って新しいデータをエラー返却領域に上書きするとともに、上書きした領域をエラー返却領域から通常の領域に戻すように制御する領域である。
図6(b)でHDD4のアドレス1に二重障害が発生し、管理データ「Mp」が失われるとする。ディスク制御部22は、アドレス1のデータ集合(M2,M3)だけでは失われたデータ(M1,Mp)を復元することはできない。そこで、ディスク制御部22は、アドレス1とともにアドレス5へと冗長化されたデータをアドレス1へとコピーすることで、アドレス1の各データ(M1,Mp)を復元することができる。
なお、データ復元処理や、データコピー処理には処理負荷がかかるが、管理データのデータサイズは充分に小さいので、これらの処理負荷が映像処理装置1の映像監視処理を妨げることはほとんどない。
・論理的な破損:一時的な強磁場の影響などにより、エラー発生箇所のデータが失われているものの、エラー発生箇所のディスクそのものは今後も使用可能である。つまり、エラー発生箇所への新たなデータの読み書きは正常に行うことができる。
・物理的な破損:ディスク13を構成する円盤への傷などにより、エラー発生箇所のデータが破損しているだけでなく、そのエラー発生箇所へのディスクアクセスが今後不可能である。
これにより、映像データを記録するRAIDシステムにおいて、データの信頼性と効率的なデータアクセス処理とをバランスよく実現することができる。
比較例として、RAID15(RAID1構成に対して、RAID5を行う)またはRAID51(RAID5構成に対して、RAID1を行う)と呼ばれる二重の冗長化により、二重障害へ対処するシステムと比較すると、管理データ用の高信頼性を実現できる点では、本実施形態の監視用レコーダシステムと比較例とで共通するものの、比較例では映像データの高信頼性も保証してしまうため、データアクセス負荷が高くなってしまう。
まず、障害前の前準備として、ディスク制御部22は、映像記録部21から通知された映像データとその管理データとをディスクに記録するときに、映像データについてはディスク内の1つの記憶領域に記録し(図4(a)のアドレス2内のB1〜B3,Bpなど)、管理データについてはディスク内の複数の記憶領域に同じデータを複製しつつ記録する(図4(a)のアドレス1とアドレス5とに複製されたM1〜M3,Mpなど)。
次に、ディスク制御部22は、RAIDシステム内のディスクのうちの1つのディスク内の第1領域に第1障害が発生したときには(図4(b)のHDD1内のアドレス1〜5)、RAIDシステム内のディスクのうちの他のディスク内のデータ(図4(c)のHDD2〜4内のアドレス1〜5)を元にデータ復元演算を行うことで、第1障害の発生により失われたデータを第1領域へと復元する復元中状態へ移行する。
さらに、ディスク制御部22は、第2障害が発生した第2領域(図5(b)のHDD4内のアドレス2)内の映像データ(B3)について、エラー返却領域として第2領域を定義する(図5(c)のHDD4内のアドレス2)。
一方、ディスク制御部22は、第2障害が発生した第2領域(図6(b)のHDD4内のアドレス1)内の管理データ(Mp)について、複製された他の記憶領域(図6(c)のHDD4内のアドレス5)から読み出して第2領域にコピーする。
2 カメラ
3 ディスプレイ
11 CPU
12 メモリ
13 ディスク
21 映像記録部
22 ディスク制御部
23 映像再生部
Claims (6)
- 複数のディスクを組み合わせてRAID(Redundant Arrays of Independent Disks)システムを構成し、そのRAIDシステム内の前記ディスクへと映像データを記録する映像処理装置であって、
撮影された映像信号から前記映像データとその映像データを管理するための管理データとを作成する映像記録部と、
前記ディスクに記録されている前記映像データとその管理データとを読み出して再生する映像再生部と、
前記ディスクに対して前記映像データのデータアクセス処理を実行するディスク制御部とを備えており、
前記ディスク制御部は、
前記映像記録部から通知された前記映像データとその管理データとを前記ディスクに記録するときに、前記映像データについては前記ディスク内の1つの記憶領域に記録し、前記管理データについては前記ディスク内の複数の記憶領域に同じデータを複製しつつ記録し、
前記RAIDシステム内の前記ディスクのうちの1つの前記ディスク内の第1領域に第1障害が発生したときには、RAIDシステム内の前記ディスクのうちの他の前記ディスク内のデータを元にデータ復元演算を行うことで、前記第1障害の発生により失われたデータを前記第1領域へと復元する復元中状態へ移行し、
前記復元中状態において、データ復元演算に使用される他の前記ディスク内の第2領域に第2障害が発生したときには、前記第2領域に格納されているデータが、前記映像データか前記管理データかを特定し、
前記映像データとして特定されたときには、データ読み込み要求に対してはエラーを返却するとともに、データ書き込み要求が発生すると、その要求に従って新しいデータを上書きするエラー返却領域として前記第2領域を定義し、
前記管理データとして特定されたときには、前記第2領域に格納されているデータと同じデータを、前記複製された他の記憶領域から読み出して前記第2領域にコピーすることを特徴とする
映像処理装置。 - 前記ディスク制御部は、
前記第2領域を前記エラー返却領域として定義する処理として、前記第2領域とは別の領域内に格納されるバッドスポット情報に対して、前記第2領域がバッドスポットである旨を登録し、
前記バッドスポット情報においてバッドスポットである前記第2領域に対して前記映像再生部からデータ読み込み要求を受けたときには、データ読み込み要求で指定された領域へのデータアクセス処理を省略して、エラーを返却することを特徴とする
請求項1に記載の映像処理装置。 - 前記ディスク制御部は、
前記第2領域を前記エラー返却領域として定義する処理として、前記第2領域に、ATA(Advanced Technology Attachment)規格のWUE(Write Uncorrectable Ext)コマンドを適用し、
前記WUEコマンドが適用された前記第2領域に対して前記映像再生部からデータ読み込み要求を受けたときには、データ読み込み要求で指定された領域へのデータアクセス処理を省略して、エラーを返却することを特徴とする
請求項1に記載の映像処理装置。 - 前記ディスク制御部は、
前記第2領域を前記エラー返却領域として定義する処理として、前記第2領域に、誤ったエラー検出用信号を含むエラー発生用データを書き込み、
前記エラー検出用信号に対するエラー検出処理においてエラー検出された前記第2領域に対して前記映像再生部からデータ読み込み要求を受けたときには、データ読み込み要求で指定された領域へのデータアクセス処理を省略して、エラーを返却することを特徴とする
請求項1に記載の映像処理装置。 - 複数のディスクを組み合わせてRAID(Redundant Arrays of Independent Disks)システムを構成し、そのRAIDシステム内の前記ディスクへと映像データを記録する映像処理装置の映像処理方法であって、
前記映像処理装置は、
撮影された映像信号から前記映像データとその映像データを管理するための管理データとを作成する映像記録部と、
前記ディスクに記録されている前記映像データとその管理データとを読み出して再生する映像再生部と、
前記ディスクに対して前記映像データのデータアクセス処理を実行するディスク制御部とを備えており、
前記ディスク制御部は、
前記映像記録部から通知された前記映像データとその管理データとを前記ディスクに記録するときに、前記映像データについては前記ディスク内の1つの記憶領域に記録し、前記管理データについては前記ディスク内の複数の記憶領域に同じデータを複製しつつ記録し、
前記RAIDシステム内の前記ディスクのうちの1つの前記ディスク内の第1領域に第1障害が発生したときには、RAIDシステム内の前記ディスクのうちの他の前記ディスク内のデータを元にデータ復元演算を行うことで、前記第1障害の発生により失われたデータを前記第1領域へと復元する復元中状態へ移行し、
前記復元中状態において、データ復元演算に使用される他の前記ディスク内の第2領域に第2障害が発生したときには、前記第2領域に格納されているデータが、前記映像データか前記管理データかを特定し、
前記映像データとして特定されたときには、データ読み込み要求に対してはエラーを返却するとともに、データ書き込み要求が発生すると、その要求に従って新しいデータを上書きするエラー返却領域として前記第2領域を定義し、
前記管理データとして特定されたときには、前記第2領域に格納されているデータと同じデータを、前記複製された他の記憶領域から読み出して前記第2領域にコピーすることを特徴とする
映像処理方法。 - 請求項5に記載の映像処理方法を、コンピュータである前記映像処理装置に実行させるための映像処理プログラム。
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JP2011107087A JP5519573B2 (ja) | 2011-05-12 | 2011-05-12 | 映像処理装置、映像処理方法、および、映像処理プログラム |
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