以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
例えば、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示5Hエリアに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットを含むコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ35Bから伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部121には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板14へと伝送される指令(電飾信号)、モータ駆動回路16へと伝送される指令(駆動制御信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」や「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。また、数字や記号として特定の意味を有する点灯パターンの特別図柄を大当り図柄やハズレ図柄とするものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおける任意の点灯パターンの特別図柄を、大当り図柄やハズレ図柄としてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」または「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」または「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となる短期開放ラウンドが実行される大当り種別(例えば「突確」など)を設けてもよい。通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第1特定遊技状態ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、第2特定遊技状態ともいう。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーBといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーAやスーパーBといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、例えば飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどといった、パチンコ遊技機1において実行される遊技の有利度を、遊技者に予め告知(示唆)するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告となるものが含まれている。先読み予告は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告する予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告は、連続予告ともいう。先読み予告では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、特図ゲームの保留記憶情報などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。
この実施の形態では、先読み予告の一例として、保留表示予告を実行することができる。保留表示予告は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいて特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位を、通常時における表示態様とは異なる表示態様に変化させることにより、予告対象となる可変表示において「大当り」となる可能性などを予告する。一例として、特図保留記憶数を特定可能に表示する表示部位における表示色を、通常時における所定色(例えば青色)とは異なる特定色(例えば金色や虹色など)とすることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できればよい。また、表示部位における表示柄を通常時とは異なる特定柄(例えば花柄など)とすることや、表示部位に通常時とは異なるキャラクタを表示することにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が通常よりも高いことを報知できるようにしてもよい。
なお、必ずしも複数回の可変表示にわたって予告演出を実行する必要はなく、例えば、その予告演出の対象となる可変表示が開始される直前の1回のみの可変表示において予告演出を行うものであってもよい。また、例えば、予告対象となる可変表示が開始されるよりも前の可変表示から予告演出を開始して、その予告対象となる可変表示の直前に実行される可変表示までで予告演出を終了するものであってもよいし、予告対象となる可変表示中においても予告演出が実行されるものであってもよい。
先読み予告との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、可変表示中予告(あるいは「単独予告」)ともいう。この実施の形態では、可変表示中予告の一例として、メッセージ予告を実行することができる。メッセージ予告は、例えば飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の画面上に表示された文字画像により、所定のキャラクタが発するセリフなどのメッセージを報知する。
なお、文字画像によりキャラクタが発するセリフなどを報知するものに限定されず、例えばスピーカ8L、8Rから出力される音声により、キャラクタが発するセリフなどを報知してもよい。メッセージ予告では、文字画像の表示色に応じて大当り期待度を異ならせてもよいし、セリフを発するキャラクタの種類や表示色、形状、表示柄といった、キャラクタ画像の一部または全部の表示態様を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。キャラクタ画像の表示態様の他にも、背景画像の表示態様(例えば表示色や表示柄がサクラの花柄であるか否かなどで、サクラの花柄である場合には大当り期待度が高い)における一部または全部を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。さらには、文字画像の表示とともにスピーカ8L、8Rから出力される音声の出力態様や、遊技効果ランプ9または装飾用LEDの点灯態様といった、演出態様の一部または全部を異ならせることにより、大当り期待度を異ならせてもよい。すなわち、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動部材等)の状態が少なくとも一部は異なるものと認識可能にすることで、異なる大当り期待度を示唆できれよい。
この実施の形態において、保留表示予告やメッセージ予告は、例えばプッシュボタン31Bといった所定の操作手段に対する所定の指示操作(押下操作など)が検出されたことに基づいて、実行される。すなわち、保留表示予告は、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作に基づいて、始動入賞時に抽出された遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値MR1や変動パターン決定用の乱数値MR3)を用いた入賞時判定結果に応じて始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示を変更する予告演出となる。また、メッセージ予告は、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作に基づいて、今回の可変表示における表示結果(可変表示結果)が「大当り」になる可能性(大当り期待度)といった、現在の遊技における有利度を示唆する示唆演出となる。このように、所定の操作手段に対する所定の指示操作に基づいて実行される演出は、操作演出ともいう。
操作演出が実行されるときには、まず、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった所定の指示操作を有効に検出する操作検出期間となったことに対応して、遊技者による操作を促す操作検出期間中演出が実行される。操作検出期間中演出の一例として、プッシュボタン31Bに内蔵されたランプなどの発光体を点灯させればよい。他の一例として、画像表示装置5の画面上に所定のキャラクタ画像を表示させることにより、操作検出期間となったことを遊技者が認識可能に報知してもよい。その他にも、任意の演出装置を用いた任意の演出動作により、操作検出期間となったことを報知できればよい。操作検出期間中演出として、遊技者が操作検出期間であることを容易に認識できる演出と、操作検出期間であることを認識困難な演出とのうち、いずれかが実行されるようにしてもよい。こうして操作検出期間になったときに、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった遊技者による操作が検出されたときには、操作検出期間の終了に伴い操作検出期間中演出の実行を終了させる。例えば、プッシュボタン31Bに内蔵されたランプなどの発光体を消灯させればよい。そして、保留表示予告やメッセージ予告の実行設定が予め行われている場合には、その設定に従って各種の演出を実行する。一方、このような実行設定が行われていない場合には、そのまま操作演出を終了させればよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある(非リーチ)。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある(リーチハズレ)。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機1は、各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなど)となる電気部品による演出態様が異なる複数の演出モードを備えている。より具体的には、通常モードとなる「朝モード」の他に、「夕モード」や、特殊予告モードとなる「夜モード」という、合計3つの演出モードが設けられている。これらの演出モードは、予め定められたモード移行開始条件やモード移行終了条件が成立したときに切り替わる。例えば、通常モードとなる「朝モード」から、「夕モード」や「夜モード」へは、可変表示の開始時にモード移行抽選で当選することなどによりモード移行開始条件が成立したときに、切り替えられる。その後、例えば「夕モード」や「夜モード」における継続時間が所定時間に達することや、可変表示回数が所定回数に達することなどにより、モード移行終了条件が成立したときに、通常モードである「朝モード」へと切り替えられる。その他にも、例えば大当り遊技状態が終了したときや、確変状態や時短状態における可変表示回数が所定回数に達したとき、または時短制御が終了したときなどに、モード移行開始条件やモード移行終了条件が成立してもよい。なお、演出効果を高めるために、これら以外の演出モードが設けられてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図4は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応して、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3といった、所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、乱数値MR1〜MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データ(保留情報)として、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図5(A)に示すような第1特図保留記憶部151Aにセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図5(B)に示すような第2特図保留記憶部151Bにセットされる。
図5(A)に示す第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御するか否かや、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンなどを、決定するための保留記憶情報となる。
図5(B)に示す第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御するか否かや、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンなどを、決定するための保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた保留記憶数通知コマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。一方、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS211の処理により、第1保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞の発生により第1始動条件が成立したときに、第1特図保留記憶数の増加を通知する演出制御情報として、演出制御基板12の側へと送信される。また、第2保留記憶数通知コマンドは、第2始動入賞の発生により第2始動条件が成立したときに、第2特図保留記憶数の増加を通知する演出制御情報として、演出制御基板12の側へと送信される。この実施の形態において、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれを遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したかを通知するとともに、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とのいずれが増加したかを指定する保留通知情報として送信される。
なお、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したときに、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。あるいは、保留記憶数が増加したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1特図保留記憶数または第2特図保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、あるいは第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドとともに、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
ステップS211の処理を実行した後には、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップS212)。その後、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS213)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS213;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS213;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS215)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
なお、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づいてステップS212の入賞時乱数値判定処理が実行されないように制限してもよい。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、高開放制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読み予告が実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。また、第1始動入賞の発生時に高開放制御中や大当り遊技状態であることを示す演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための設定を行うことで、先読み予告が実行されないように制限してもよい。
図6(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図5のステップS212にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図3のステップS110、図9)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図3のステップS111、図11(A))において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動パターンの決定などが行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップS212の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出すると決定される乱数値MR1であるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様が特定の表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が特定の表示態様(例えばスーパーリーチのリーチ演出など)となることを含めて、特別図柄や飾り図柄の可変表示態様が特定態様となるか否かを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、先読み予告となる予告演出を実行するか否かを、決定することができる。
図6(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。より具体的には、確変フラグがオンであるときには遊技状態が確変状態であること、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには遊技状態が時短状態であること、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを、それぞれ特定すればよい。
ステップS401の処理に続いて、大当り判定範囲を設定する(ステップS402)。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを構成するテーブルデータから、現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられるデータ(特図表示結果決定用テーブルデータ)を選択する。この特図表示結果決定用テーブルデータにおいて、特図表示結果が「大当り」に割り当てられた決定値の範囲が、大当り判定範囲として設定されればよい。
その後、図4に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS402の処理により設定された大当り判定範囲とを比較する(ステップS403)。これにより、乱数値MR1が大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップS404)。一例として、CPU103は、大当り判定範囲に含まれる個々の決定値と、図4に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。
ステップS404にて大当り判定範囲内であると判定された場合には(ステップS404;Yes)、大当り用の特定パターン共通範囲を設定する(ステップS405)。一方、ステップS404にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(ステップS404;No)、ハズレ用の特定パターン共通範囲を設定する(ステップS406)。大当り用となる特定パターン共通範囲は、例えば大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかにかかわらず、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンといった、飾り図柄の可変表示態様が特定の表示態様となる変動パターンに決定することができる乱数値(変動パターン決定用の乱数値MR3)の範囲として、予め定められていればよい。ハズレ用となる特定パターン共通範囲は、例えば合計保留記憶数にかかわらず、飾り図柄の可変表示態様が特定の表示態様となる変動パターンに決定することができる乱数値の範囲として、予め定められていればよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、変動パターン決定用の乱数値MR3と、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された変動パターン決定テーブルとを用いて、予め用意された複数の変動パターンのうちから、今回の可変表示における変動パターンが決定される。変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、複数の変動パターンのいずれかに割り当てられている。CPU103は、乱数値MR3と合致する決定値が割り当てられた変動パターンを、今回の可変表示で使用される変動パターンに決定する。こうした変動パターン決定テーブルを構成するテーブルデータにおいて、スーパーリーチのリーチ演出を伴う所定の変動パターン(特定パターン)に割り当てられた決定値のうちで、大当り種別(大当り判定範囲内である場合)や合計保留記憶数(大当り判定範囲内ではない場合)にかかわらず特定パターンに割り当てられた決定値の範囲が、特定パターン共通範囲として予め定められていればよい。
例えば図7に示すように、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した大当り用の特定パターン共通範囲を、変動パターン決定用の乱数値MR3が「20」〜「251」となる範囲に設定する。可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる可変表示が開始されるときには、図12(A)に示すような大当り変動パターン決定テーブル130を用いて、変動パターンが決定される。図12(A)に示す大当り変動パターン決定テーブル130の設定では、乱数値MR3が「20」〜「251」のいずれかであれば、大当り種別にかかわらず、少なくともスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンに決定される。したがって、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかを判定しなくても、図4に示すステップS209の処理により抽出された乱数値MR3が「20」〜「251」の範囲内であれば、特定の変動パターンに決定されると判定することができる。
また、例えば図8に示すように、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ用の特定パターン共通範囲を、遊技状態が通常状態となる通常時であるか、確変状態や時短状態において時短制御が行われる時短中であるかに応じて、異なる乱数値MR3の範囲に設定する。より具体的には、通常時におけるハズレ用の特定パターン共通範囲を、変動パターン決定用の乱数値MR3が「230」〜「251」となる範囲に設定する。一方、時短中におけるハズレ用の特定パターン共通範囲を、変動パターン決定用の乱数値MR3が「240」〜「251」となる範囲に設定する。可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる可変表示が開始されるときには、図12(B1)に示すような通常時のハズレ変動パターン決定テーブル131Aまたは図12(B2)に示すような時短中のハズレ変動パターン決定テーブル131Bを用いて、変動パターンが決定される。図12(B1)に示す通常時におけるハズレ変動パターン決定テーブル131Aの設定では、乱数値MR3が「230」〜「251」のいずれかであれば、合計保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンに決定される。また、図12(B2)に示す時短中におけるハズレ変動パターン決定テーブル131Bの設定では、乱数値MR3が「240」〜「251」のいずれかであれば、合計保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンに決定される。したがって、パチンコ遊技機1における始動入賞時あるいは可変表示開始時における合計保留記憶数にかかわらず、通常時には乱数値MR3が「230」〜「251」の範囲内であれば、また、時短中には乱数値MR3が「240」〜「251」の範囲内であれば、特定の変動パターンに決定されると判定することができる。
そこで、図6(A)に示すステップS404の処理により乱数値MR1が大当り判定範囲内であり可変表示結果が「大当り」に決定されると判定したときには、ステップS405の処理により「20」〜「251」の範囲を特定パターン共通範囲に設定すればよい。一方、ステップS404の処理により乱数値MR1が大当り判定範囲内ではなく可変表示結果が「ハズレ」に決定されると判定したときには、ステップS401の処理により特定された現在の遊技状態が通常状態であれば、ステップS406の処理により「230」〜「251」の範囲を特定パターン共通範囲に設定するのに対し、ステップS401の処理により特定された現在の遊技状態が確変状態や時短状態であれば、ステップS406の処理により「240」〜「251」の範囲を特定パターン共通範囲に設定すればよい。
その後、図4に示すステップS209の処理により抽出された変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データと、ステップS405またはステップS406の処理により設定された特定パターン共通範囲とを比較する(ステップS407)。これにより、乱数値MR3が特定パターン共通範囲内であるか否かが判定される。こうした判定を行うための手法は、ステップS403、S404の処理により乱数値MR1が大当り判定範囲内であるか否かを判定するための手法と同様であればよい。
ステップS407の処理に続き、ステップS403やステップS407の処理による比較結果に応じて、入賞時判定結果指定コマンドを送信するための設定を行ってから(ステップS408)、入賞時乱数値判定処理を終了する。図6(B)に示すように、この実施の形態では、入賞時判定結果指定コマンドとして、入賞時判定結果に応じた複数種類の演出制御コマンドが、予め用意されている。図6(B)に示すコマンド9500H(添字Hは16進数であることを示す)は、可変表示結果が「大当り」に決定されるという判定結果と、特定パターン共通範囲内であるという判定結果とを通知する入賞時第1判定結果指定コマンドである。コマンド9501Hは、可変表示結果が「大当り」に決定されるという判定結果と、特定パターン共通範囲内ではない(範囲外)という判定結果とを通知する入賞時第2判定結果指定コマンドである。コマンド9502Hは、可変表示結果が「ハズレ」に決定されるという判定結果と、特定パターン共通範囲内であるという判定結果とを通知する入賞時第3判定結果指定コマンドである。コマンド9503Hは、可変表示結果が「ハズレ」に決定されるという判定結果と、特定パターン共通範囲内ではない(範囲外)という判定結果とを通知する入賞時第3判定結果指定コマンドである。入賞時判定結果指定コマンドでは、ステップS403、S407の処理による比較結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
図6(B)に示す入賞時判定結果指定コマンドのうち、コマンド9500Hやコマンド9501Hは、特図表示結果決定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内であるとの比較結果、すなわち可変表示結果が「大当り」に決定されて大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンド9502Hやコマンド9503Hは、特図表示結果決定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内ではないとの比較結果、すなわち可変表示結果が「ハズレ」に決定されて大当り遊技状態に制御されないとの入賞時判定結果を通知する。
図6(A)に示すステップS408の処理では、乱数値MR1が大当り判定範囲内であるとの判定結果、および、乱数値MR3が特定パターン共通範囲内であるとの判定結果に対応して、大当り特定パターン共通範囲内を通知する入賞時第1判定結果指定コマンドとなるコマンド9500Hの送信設定が行われる。また、乱数値MR1が大当り判定範囲内であるとの判定結果、および、乱数値MR3が特定パターン共通範囲外であるとの判定結果に対応して、大当り特定パターン共通範囲外を通知する入賞時第2判定結果指定コマンドとなるコマンド9501Hの送信設定が行われる。あるいは、乱数値MR1が大当り判定範囲内ではないとの判定結果、および、乱数値MR3が特定パターン共通範囲内であるとの判定結果に対応して、ハズレ特定パターン共通範囲内を通知する入賞時第3判定結果指定コマンドとなるコマンド9502Hの送信設定が行われる。さらに、乱数値MR1が大当り判定範囲内ではないとの判定結果、および、乱数値MR3が特定パターン共通範囲外であるとの判定結果に対応して、ハズレ特定パターン共通範囲外を通知する入賞時第4判定結果指定コマンドとなるコマンド9503Hの送信設定が行われる。こうして入賞時判定結果指定コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや特定の変動パターンに決定されるか否かの入賞時判定結果を通知する判定結果情報として、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
図3に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄やハズレ図柄のいずれか)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。さらに、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うとともに、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。この処理では、例えば大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。なお、大当り種別に「突確」を設けた場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.1秒」に設定することにより、短期開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理などが含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理などが含まれている。例えば、大当り種別が「確変」であるか「非確変」であるかに応じて、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われる。その後、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図9は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部151Bの先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにおける記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されない。すなわち、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口を通過(進入)した順番で、特図ゲームが実行されるようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部151Aの先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、図3に示すステップS101の始動入賞判定処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにおける記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定すればよい。
図10(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。このように、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」のいずれとするかが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや特図表示結果決定テーブルを用いて、所定割合で決定されればよい。図10(A)に示す決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた確変フラグがオンである場合に、確変制御が行われていると判定すればよい。
図10(A)に示すように、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図3に示すステップS117の大当り終了処理により、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。
この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームであるかにかかわらず、確変制御の有無に応じた所定割合で特図表示結果が決定される。これに対して、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合のそれぞれに対応して、特図表示結果に対する決定値の割当てが異なる決定テーブルを用意してもよい。この場合には、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームの場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームの場合とでは、所定の特図表示結果(例えば「小当り」など)に対する決定値の割当てを異ならせてもよい。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、大当り種別決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
図10(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。この決定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかにかかわらず、所定割合で大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかに決定される。なお、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、決定可能な大当り種別を異ならせてもよいし、大当り種別の決定割合を異ならせてもよい。一例として、変動特図が第1特図である場合には所定割合で大当り種別が「突確」に決定可能とする一方、変動特図が第2特図である場合には大当り種別が「突確」には決定されないように設定してもよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;No)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。より具体的には、大当り種別が「非確変」の場合には「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。大当り種別が「確変」の場合には「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245の処理にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図11(A)は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図11(A)に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図11(B)は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図11(A)に示すステップS262の処理では、例えば図12(A)に示す大当り変動パターン決定テーブル130を用いて、大当り時の変動パターンが決定される。大当り変動パターン決定テーブル130では、大当り種別が「非確変」であるか「確変」であるかに応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り変動パターン決定テーブル130を参照することにより、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図11(A)に示すステップS263の処理では、遊技状態が通常状態である通常時の場合と、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短中の場合とに対応して、予め用意したハズレ変動パターン決定テーブルを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。例えば、通常時には、図12(B1)に示すハズレ変動パターン決定テーブル131Aを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。一方、時短中には、図12(B2)に示すハズレ変動パターン決定テーブル131Bを用いて、ハズレ時の変動パターンが決定される。ハズレ変動パターン決定テーブル131A、131Bでは、合計保留記憶数に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、通常時と時短中とに応じたハズレ変動パターン決定テーブル131A、131Bのいずれかを参照することにより、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを決定すればよい。
図12(B1)に示すハズレ変動パターン決定テーブル131Aでは、合計保留記憶数が所定数(具体的には「2」)以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられている。図12(B2)に示すハズレ変動パターン決定テーブル131Bでも、合計保留記憶数が所定数(具体的には「1」)以上であるときに、所定数未満であるときよりも高い割合で、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」に決定されるように、決定値が割り当てられている。このように、特図保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときよりも飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様に決定されにくいように設定されていればよい。これにより、特図保留記憶数が比較的に多いときには、比較的に少ないときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。
ステップS262、S263の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図11(B)に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。
ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。このとき、第1保留記憶数通知コマンドとともに入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、図13(A)に示すような第1保留表示情報バッファ190Aにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、入賞時判定結果指定コマンドにより指定(通知)された入賞時判定結果を示すデータを記憶させる。一方、第2保留記憶数通知コマンドとともに入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、図13(B)に示すような第2保留表示情報バッファ190Bにおける空き領域のうちで、バッファ番号が最も小さい格納領域に、入賞時判定結果指定コマンドにより指定(通知)された入賞時判定結果を示すデータを記憶させる。
図13(A)に示す第1保留表示情報バッファ190Aには、例えば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータといった、入賞時判定結果を特定可能に示すデータが、第1特図保留記憶数を示す保留表示番号と対応付けて記憶されるように、格納領域が確保されていればよい。演出制御用CPU120は、第1始動入賞の発生に対応して第1保留記憶数通知コマンドとともに受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータを、第1保留表示情報バッファ190Aの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域のうち、第1保留記憶数通知コマンドで通知された第1特図保留記憶数と同一の保留表示番号に対応する領域に格納させる。
図13(B)に示す第2保留表示情報バッファ190Bには、例えば入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータといった、入賞時判定結果を特定可能に示すデータが、第2特図保留記憶数を示す保留表示番号と対応付けて記憶されるように、格納領域が確保されていればよい。演出制御用CPU120は、第2始動入賞の発生に対応して第2保留記憶数通知コマンドとともに受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータを、第2保留表示情報バッファ190Bの保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域のうち、第2保留記憶数通知コマンドで通知された第2特図保留記憶数と同一の保留表示番号に対応する領域に格納させる。
図13(A)に示す第1保留表示情報バッファ190Aでは、保留表示番号「1」および「2」に対応する格納領域に、入賞時判定結果を示すデータが記憶されている。図13(B)に示す第2保留表示情報バッファ190Bでは、保留表示番号「1」〜「3」に対応する格納領域に、入賞時判定結果を示すデータが記憶されている。第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bに格納されている情報は、対応する特別図柄を用いた特図ゲームが開始されるごとに、1つ目の格納領域(保留表示番号「1」に対応した領域)に格納されているものが読み出され、以降の記憶内容がシフトされる。例えば図13(A)に示す格納状態において第1特図を用いた特図ゲームの開始に対応して新たな飾り図柄の可変表示が開始された場合には、保留表示番号「1」に格納されている入賞時判定結果を示すデータといった各種情報が読み出され、保留表示番号「2」に対応した領域にて格納されている情報が保留表示番号「1」に対応した領域にシフトされる。これとともに、保留表示番号「3」や「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている情報が、保留表示番号「2」や「3」のそれぞれに対応した領域にシフトされる。
この実施の形態では、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bに格納される入賞時判定結果に基づいて、後述する保留予告決定処理(図14のステップS161、図15(A)など)において保留表示予告を実行するか否かの決定を含む保留表示予告の設定が行われる。ただし、保留表示予告は、所定の操作検出期間であるときに、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった所定の指示操作が検出されたことにより実行される。そこで、この実施の形態では、始動入賞時に入賞時判定結果指定コマンドで通知された入賞時判定結果に基づいて、保留表示予告を実行するか否かの決定を行い、その決定結果を特定可能な保留予告情報を、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bにて、保留表示番号と対応付けて記憶させる。保留予告情報は、保留表示予告を実行しないことに決定された保留表示に対応して「予告なし」を示す一方、保留表示予告を実行することに決定された保留表示に対応して「予告待機中」を示すものであればよい。その後、操作検出期間にて所定の指示操作が検出されることにより保留表示予告が実行された保留表示に対応して、「予告完了」の保留予告情報が設定されればよい。このように、「予告待機中」の保留予告情報は、始動入賞時に保留表示予告を実行することに決定されたものの、未だ操作検出期間にて所定の指示操作が検出されておらず、実際には保留表示予告が実行されていない待機中であることを示している。
演出制御用CPU120は、演出制御メイン処理においてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図14は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す演出制御プロセス処理では、まず、先読み予告として保留表示予告を実行するか否かを決定するための保留予告決定処理が実行される(ステップS161)。図15(A)は、図14のステップS161にて実行される保留予告決定処理の一例を示すフローチャートである。図15(A)に示す保留予告決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bといった、保留表示情報バッファにおける記憶内容をチェックする(ステップS501)。
ステップS501の処理によるチェック結果に基づいて、演出制御用CPU120は、新たな始動入賞があったか否かを判定する(ステップS502)。例えば、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bにおいて、所定の保留表示番号と対応付けて有効な入賞時判定結果を示すデータが記憶された格納領域があり、その保留表示番号と対応付けられた保留予告情報が無効(例えばヌル情報など)である場合には、未だ保留表示予告を実行するか否かを決定していない新たな始動入賞が、あったと判定すればよい。
ステップS502にて新たな始動入賞がないと判定された場合には(ステップS502;No)、保留予告決定処理を終了する。一方、新たな始動入賞があったと判定された場合には(ステップS502;Yes)、保留表示予告を実行するか否かという保留表示予告の有無を決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、保留表示予告の有無を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された保留表示予告決定テーブルを選択してセットする。保留表示予告決定テーブルでは、予告対象となる保留表示(可変表示)に対応する始動入賞の発生に基づいて入賞時判定結果指定コマンドにより通知された入賞時判定結果などに応じて、保留表示予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、保留表示予告を実行するか否かの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、保留表示予告決定テーブルを参照することにより、保留表示予告の有無を決定すればよい。
図15(B)は、ステップS503の処理による保留表示予告の有無の決定例を示している。この決定例では、入賞時判定結果が特定パターン共通範囲内であることを含むか否かや、含む場合には可変表示結果が「大当り」に決定されるか「ハズレ」に決定されるかの判定結果に応じて、保留表示予告の有無が決定される割合を異ならせている。具体的な一例として、入賞時判定結果が大当り特定パターン共通範囲内であれば、保留表示予告を実行する「予告あり」に決定される割合が、保留表示予告を実行しない「予告なし」に決定される割合よりも、十分に高い。また、入賞時判定結果がハズレ特定パターン共通範囲内であれば、「予告あり」に決定される割合が「予告なし」に決定される割合よりも高い。一方、入賞時判定結果が特定パターン共通範囲外を含む場合には、「予告なし」にのみ決定され、「予告あり」には決定されない。こうした設定により、保留表示予告が実行されたときには、飾り図柄の可変表示態様が特定の表示態様(スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターン)となることが確定する。また、保留表示予告が実行されることにより表示態様が変更された保留表示に対応する可変表示では、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。なお、保留表示予告における演出態様として、複数の演出態様を予め用意しておき、その演出態様に応じて、例えば可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、遊技者にとって有利な遊技が実行される可能性を異ならせてもよい。このように、保留表示予告は、演出態様を異ならせることにより、保留記憶に基づいて実行される遊技における有利度が異なることを示唆できるものであってもよい。
図15(A)に示すステップS503の処理による決定に基づいて、保留表示予告を実行する「予告あり」であるか否かを判定する(ステップS504)。このとき、「予告あり」であれば(ステップS504;Yes)、保留表示予告を実行可能に決定された保留表示に対応して、「予告待機中」の保留予告情報を設定する(ステップS505)。例えば、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bにおいて、「予告あり」に決定された保留表示番号と対応する格納領域に、「予告待機中」の保留予告情報を格納して記憶させればよい。
ステップS504にて「予告なし」であると判定された場合には(ステップS504;No)、保留表示予告を実行しないことに決定された保留表示に対応して、「予告なし」の保留予告情報を設定する(ステップS506)。例えば、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bにおいて、「予告なし」に決定された保留表示番号と対応する格納領域に、「予告なし」の保留予告情報を格納して記憶させればよい。
図15(A)に示す保留予告決定処理では、ステップS503の処理にて図15(B)に示すような決定割合で保留表示予告の有無が決定される。これにより、保留表示予告を実行することに決定された場合には、実行の開始が保留されている可変表示のうちに、例えば飾り図柄の可変表示態様が特定の表示態様になるといった、特定条件を満たすものが含まれることが確定する。一方、入賞時判定結果が特定パターン共通範囲内を含む場合でも、保留表示予告を実行しない「予告なし」に決定されることがある。そのため、保留表示予告を実行することに決定された保留表示がない場合であっても、実行の開始が保留されている可変表示のうちに、特定条件を満たすものが含まれている可能性は残されている。
図14に示すステップS161にて保留予告決定処理を実行した後には、例えばRAM122の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。そして、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信したきに、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。これに対して、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
図16は、可変表示開始設定処理として、図14のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。このとき、特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされた場合には(ステップS521;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS523〜S525の処理のいずれかを実行した後には、操作演出設定処理を実行する(ステップS526)。図17は、図16のステップS526にて実行される操作演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す操作演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示情報バッファ190Aまたは第2保留表示情報バッファ190Bの記憶を更新する(ステップS701)。例えば、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動開始コマンドが第1変動開始コマンドであるか第2変動開始コマンドであるかに応じて、可変表示を開始する特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかを判定する。そして、第1特図の可変表示が開始されるときには、第1保留表示情報バッファ190Aにおいて、先頭の格納領域(保留表示番号「1」に対応する格納領域)から記憶データを読み出すとともに、下位の格納領域(保留表示番号「2」〜「4」に対応する格納領域)における記憶データを、1エントリずつ上位にシフトする。一方、第2特図の変動が開始されるときには、第2保留表示情報バッファ190Bにおいて、先頭の格納領域から記憶データを読み出すとともに、下位の格納領域における記憶データを、1エントリずつ上位にシフトする。
ステップS701の処理に続いて、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bに記憶されている保留予告情報をチェックする(ステップS702)。そして、「予告待機中」の保留予告情報があるか否かを判定する(ステップS703)。このとき、「予告待機中」の保留予告情報があると判定された場合には(ステップS703;Yes)、飾り図柄の可変表示中にプッシュボタン31Bに対する押下操作を有効に検出するために、操作検出期間ありに決定する(ステップS704)。
ステップS703にて「予告待機中」の保留予告情報がないと判定された場合には(ステップS703;No)、飾り図柄の可変表示中に操作検出期間を設けるか否かという操作検出期間の有無を決定する(ステップS705)。一例として、ステップS705の処理では、操作検出期間の有無を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意された操作検出期間決定テーブルを選択してセットする。操作検出期間決定テーブルでは、操作検出期間決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、操作検出期間を設けるか否かの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出した操作検出期間決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、操作検出期間決定テーブルを参照することにより、操作検出期間の有無を決定すればよい。
図18(A)は、図17に示すステップS705の処理による操作検出期間の有無の決定例を示している。この決定例では、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに応じた可変表示内容に応じて、操作検出期間の有無が決定される割合を異ならせている。より具体的には、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」となる場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、操作検出期間を設ける「期間あり」に決定されるように設定されている。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合や「大当り」となる場合のうちで、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなる場合には、それ以外の変動パターンとなる場合よりも高い割合で、「期間あり」に決定されるように設定されている。可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、非リーチとなる場合よりも、ノーマルのリーチ演出が実行される場合に、「期間あり」に決定される割合は高くなり、ノーマルのリーチ演出が実行される場合よりも、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合に、「期間あり」に決定される割合は高くなる。こうした設定により、操作検出期間が設けられたときに、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性や、スーパーリーチのリーチ演出が実行される可能性が高められる。また、操作検出期間を設ける演出が実行されることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が増大し、遊技者の期待感を高めることができる。
なお、パチンコ遊技機1における演出状態に応じて、操作検出期間を設けるか否かの決定割合を異ならせてもよい。一例として、パチンコ遊技機1における演出状態が特殊予告モードとしての「夜モード」であるときには、可変表示内容にかかわらず、100%の決定割合で、操作検出期間を設ける「期間あり」に決定される一方、特殊予告モード以外の演出モードであるときには、図18(A)に示すような決定割合で、操作検出期間の有無が決定されてもよい。パチンコ遊技機1における演出状態にかかわらず、100%の決定割合で、操作検出期間を設ける「期間あり」に決定されてもよい。
図17に示すステップS705の処理による決定に基づいて、操作検出期間を設ける操作検出期間ありか否かを判定する(ステップS706)。このとき、操作検出期間を設けない操作検出期間なしであれば(ステップS706;No)、操作演出設定処理を終了する。一方、操作検出期間ありと判定された場合には(ステップS706;Yes)、パチンコ遊技機1における演出状態が特殊予告モードとしての「夜モード」であるか否かを判定する(ステップS707)。例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に記憶されている演出モードバッファ値を読み取ることなどにより、パチンコ遊技機1における現在の演出状態を特定できればよい。
ステップS707にて特殊予告モード中であると判定されたときには(ステップS707;Yes)、メッセージ予告を実行すると判断して、メッセージ予告ありに決定する(ステップS708)。一方、ステップS707にて特殊予告モード中ではないと判定されたときには(ステップS707;No)、メッセージ予告を実行するか否かというメッセージ予告の有無を、所定割合で決定する(ステップS709)。一例として、ステップS709の処理では、メッセージ予告の有無を決定するための使用テーブルとして、予めROM121の所定領域に記憶するなどして用意されたメッセージ予告決定テーブルを選択してセットする。メッセージ予告決定テーブルでは、メッセージ予告決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、メッセージ予告を実行するか否かの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出したメッセージ予告決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、メッセージ予告決定テーブルを参照することにより、メッセージ予告の有無を決定すればよい。
図18(B)は、図17に示すステップS709の処理によるメッセージ予告の有無の決定例を示している。この決定例では、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、メッセージ予告の有無が決定される割合を異ならせている。より具体的には、可変表示結果が「大当り」となる場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、メッセージ予告を実行する「予告あり」に決定されるように設定されている。こうした設定に基づいてメッセージ予告が実行されることにより、可変表示結果が「大当り」となる可能性が増大し、遊技者の期待感を高めることができる。すなわち、メッセージ予告は、パチンコ遊技機1による現在の遊技における有利度の示唆として、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを、示唆することができる。なお、メッセージ予告における演出態様として、複数の演出態様を予め用意しておき、その演出態様に応じて、例えば可変表示結果が「大当り」となる可能性といった、遊技者にとって有利な遊技が実行される可能性を異ならせてもよい。このように、メッセージ予告は、演出態様を異ならせることにより、パチンコ遊技機1において実行される現在の遊技における有利度が異なることを示唆できるものであってもよい。
なお、パチンコ遊技機1における演出状態が特殊予告モード以外の演出モード(例えば通常モードとしての「朝モード」など)であるときには、メッセージ予告を実行しないことに決定してもよい。あるいは、特殊予告モード以外の演出モードであるときには、可変表示結果が「大当り」となる場合にのみ、メッセージ予告を実行することに決定し、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、メッセージ予告を実行しないことに決定してもよい。メッセージ予告における複数の演出態様に応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)を異ならせる場合に、ステップS708の処理では、例えば大当り期待度が最も低い演出態様のメッセージ予告といった、所定態様のメッセージ予告を実行することのみに決定してもよい。これにより、特殊予告モード中であるときに、メッセージ予告の実行頻度が増加することに伴い大当り期待度が低下するという不都合を、メッセージ予告における一部の演出態様のみに抑制することができる。
ステップS704、S708、S709の処理のいずれかを実行した後には、操作演出パターンを設定してから(ステップS710)、操作演出設定処理を終了する。この実施の形態では、例えば図18(C)に示す操作演出パターンMPA〜MPCといった、複数の操作演出パターンが予め用意されている。図18(C)に示す操作演出パターンMPA〜MPCはいずれも、操作検出期間中演出を実行するように設定されている。その一方で、操作演出パターンMPAは、操作検出期間中演出のみを実行し、その他の操作演出を実行しないように設定されている。これに対して、操作演出パターンMPBは、操作検出期間中に遊技者の操作が検出されたことに基づいて、保留表示予告を実行するように設定されている。また、操作演出パターンMPCは、操作検出期間中に遊技者の操作が検出されたことに基づいて、メッセージ予告を実行するように設定されている。ステップS710の処理では、ステップS704、S708、S709の処理により、保留表示予告とメッセージ予告のいずれかが実行される場合と、いずれの操作演出も実行されない場合とに対応して、操作演出パターンMPA〜MPCのうちいずれかを選択して、使用パターンに設定すればよい。
図16に示すステップS526にて操作演出設定処理を実行した後には、モード移行開始決定処理を実行する(ステップS527)。モード移行開始決定処理は、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、パチンコ遊技機1における演出状態を、通常モードとなる「朝モード」から、「夕モード」や、特殊予告モードとなる「夜モード」へと、移行させるか否かを決定するための処理である。図19は、図16のステップS527にて実行されるモード移行開始決定処理の一例を示すフローチャートである。
図19に示すモード移行開始決定処理において、演出制御用CPU120は、予め定められたモード移行許容条件が成立したか否かを判定する(ステップS721)。一例として、通常モードである「朝モード」における可変表示の実行回数が所定回数(例えば「10」など)に達するごとに、モード移行許容条件が成立すればよい。他の一例として、モード移行を実行可能な変動パターンを予め複数パターン用意しておき、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンがモード移行を実行可能なものであるときに、モード移行許容条件が成立してもよい。一方、パチンコ遊技機1における演出状態が「夕モード」や「夜モード」であるときには、モード移行許容条件が成立しないようにしてもよい。すなわち、通常モードとなる「朝モード」から、「夕モード」や「夜モード」へは、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果が導出されるまでの所定期間にて移行可能となる。これに対して、「夕モード」や「夜モード」から、通常モードとなる「朝モード」への復帰は、飾り図柄の可変表示結果が導出されたときに、行われるようにしてもよい。
ステップS721にてモード移行許容条件が成立していないと判定された場合には(ステップS721;No)、モード移行開始決定処理を終了する。一方、モード移行許容条件が成立したと判定された場合には(ステップS721;Yes)、演出モードを移行させるか否かというモード移行の有無を、所定割合で決定する(ステップS722)。一例として、ステップS722の処理では、モード移行の有無を決定するための使用テーブルとして、予め用意されたモード移行決定テーブルを選択してセットする。モード移行決定テーブルでは、モード移行決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、モード移行を実行するか否かの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用CPU120は、例えば乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出したモード移行決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、モード移行決定テーブルを参照することにより、モード移行の有無を決定すればよい。
ステップS722の処理による決定に基づいて、モード移行を実行する「モード移行あり」か否かを判定する(ステップS723)。このとき、モード移行を実行しない「モード移行なし」である場合には(ステップS723;No)、モード移行開始決定処理を終了する。一方、「モード移行あり」の場合には(ステップS723;Yes)、モード移行演出パターンを設定する(ステップS724)。一例として、ステップS724の処理では、移行先の演出モードを「夕モード」とするか「夜モード」とするかを所定割合で決定する。そして、この決定結果に応じて、予め用意された複数のモード移行演出パターンのうちいずれかを選択し、使用パターンに設定する。あるいは、複数のモード移行演出パターンのうちから使用パターンとなるものを、所定割合で選択することにより、移行先の演出モードを「夕モード」とするか「夜モード」とするかが決定されてもよい。
移行先の演出モードは、複数の演出モードのうちから、いずれかの演出モードに所定割合で決定されてもよいし、予め定められた移行順序に従って、現在の演出モードと対応付けられた移行先の演出モードに決定されてもよい。すなわち、パチンコ遊技機1における演出状態は、複数の演出モードからランダムに選択された演出モードに移行するようにしてもよいし、予め定められた順番により規則的にモード移行するようにしてもよい。
図19に示すモード移行開始決定処理では、ステップS721の処理によりモード移行開始許容条件が成立したと判定されたときに、ステップS722の処理を実行することにより、モード移行を実行するか否かが、所定割合で決定される。これに対して、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるごとに、可変表示結果(特図表示結果)や変動パターンなどにかかわらず、モード移行を実行するか否かが、所定割合(例えば1/30など)で決定されてもよい。可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」であるか「大当り」であるかに応じて、モード移行を実行するか否かの決定割合を異ならせてもよい。例えば、可変表示結果が「大当り」となる場合には、可変表示結果が「ハズレ」となる場合よりも高い割合で、モード移行を実行する「モード移行あり」に決定されてもよい。あるいは、所定の演出モード(例えば通常モードとなる「朝モード」など)における可変表示回数が所定回数(例えば「30」など)に達するまでの可変表示を、補償ゲームとして設定する。この補償ゲームが実行される期間では、モード移行開始許容条件が成立しないようにして、演出モードを移行させるか否かの決定が行われないように制限してもよい。
図16に示すステップS527にてモード移行開始決定処理を実行した後には、使用パターンとなる演出制御パターンを、予め用意された複数パターンのうちから選択する(ステップS528)。演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、操作演出パターンの設定、モード移行演出パターンの設定などに対応して、ROM121に予め記憶されて用意された複数の演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットすればよい。続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS529)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS530)。このときには、例えばステップS529にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS531)、可変表示開始設定処理を終了する。
図20は、可変表示中演出処理として、図14のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS551にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS551;No)、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、所定の操作手段に対する所定の指示操作を有効に検出するための操作検出期間であるか否かを判定する(ステップS552)。操作検出期間は、例えば図17に示すステップS710の処理により設定された操作演出パターンに対応して、図16に示すステップS528の処理により選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS552にて操作検出期間であるときには(ステップS552;Yes)、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による所定の指示操作が検出される操作検出ありか否かを判定する(ステップS553)。
ステップS553にて操作検出なしと判定されたときには(ステップS553;No)、操作検出期間中演出を実行するための演出動作制御が行われる(ステップS554)。例えば、ステップS554の処理では、演出制御パターンなどから読み出した演出制御実行データ(例えば表示制御データまたはランプ制御データなど)に応じて、所定の演出態様による操作検出期間中演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123やランプ制御基板14などに対して伝送させればよい。このときには、図17に示すステップS710の処理にて操作演出パターンMPA〜MPCのいずれが設定されたかに応じて、操作検出期間中演出における演出態様を異ならせるように、演出動作制御が行われてもよい。一例として、保留表示予告やメッセージ予告を実行可能な操作演出パターンMPB、MPCのいずれかが設定された場合には、画像表示装置5の画面上に所定のキャラクタ画像を表示することにより、遊技者が操作検出期間であることを容易に認識できるように報知する。一方、操作検出期間中演出のみを実行する操作演出パターンMPAが設定された場合には、プッシュボタン31Bに内蔵されたランプを点灯させることにより、遊技者が操作検出期間であることを認識しにくい態様で報知してもよい。
ステップS553にて操作検出ありと判定されたときには(ステップS553;Yes)、操作検出期間を終了させる設定を行う(ステップS555)。また、操作検出時における演出動作制御を行うことにより、保留表示予告やメッセージ予告といった操作演出を実行可能にする(ステップS556)。ステップS556の処理では、例えば図17に示すステップS710の処理により設定された操作演出パターンに対応して、図16に示すステップS526の処理により選択された演出制御パターンから、演出制御実行データを読み出す。こうして読み出された演出制御実行データに基づいて作成した各種指令を、表示制御部123や音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して伝送させる。これにより、画像表示装置5の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ8L、8Rから所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ9および装飾用LEDを点灯または点滅または消灯させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて保留表示予告やメッセージ予告といった操作演出を実行できればよい。なお、図17に示すステップS710の処理により設定された操作演出パターンが、操作検出期間中演出のみを実行するための操作演出パターンMPAである場合には、ステップS556の処理において、保留表示予告やメッセージ予告といった操作演出を実行させずに、操作検出期間中演出の実行を終了させる。例えば、プッシュボタン31Bに内蔵されたランプを消灯させることで、操作検出期間中演出の実行を終了させればよい。
このときには、ステップS556の処理における演出動作制御により、保留表示予告の実行があったか否かを判定する(ステップS557)。そして、保留表示予告の実行があった場合には(ステップS557;Yes)、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bにおいて、保留表示予告が実行された保留表示番号と対応する格納領域に、「予告完了」の保留予告情報を格納して記憶させる(ステップS558)。
ステップS552にて操作検出期間ではないと判定されたときや(ステップS552;No)、ステップS557にて保留表示予告なしと判定されたとき(ステップS557;No)、あるいは、ステップS554、S558の処理のいずれかを実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS559)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS559にてリーチ演出実行期間であるときには(ステップS559;Yes)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS560)。
ステップS559にてリーチ演出実行期間ではないと判定されたときや(ステップS559;No)、ステップS560の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた演出動作制御を行ってから(ステップS561)、可変表示中演出処理を終了する。ステップS561の処理では、例えば図19に示すステップ724の処理により設定されたモード移行演出パターンに対応して、図16に示すステップS526の処理により選択された演出制御パターンに基づき、所定のモード移行演出を実行するための演出動作制御が行われてもよい。
ステップS551にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS551;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS562)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS562;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS562にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS562;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS563)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS564)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS565)、可変表示中演出処理を終了する。
図21は、特図当り待ち処理として、図14のステップS173にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す特図当り待ち処理にいおいて、演出制御用CPU120は、まず、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS571)。そして、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していないときには(ステップS571;No)、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS572)。このとき、当り開始指定コマンドを受信していなければ(ステップS572;No)、特図当り待ち処理を終了して待機する。
ステップS572にて当り開始指定コマンドの受信があった場合には(ステップS572;Yes)、例えばROM121の所定領域に記憶されて予め用意された複数の演出制御パターンのうちで、大当り遊技状態の開始を報知するために用意された当り報知用の演出制御パターンを選択し、使用パターンとしてセットする(ステップS573)。その後、使用パターンとしてセットした演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、当り報知動作の制御を開始するための設定を行う(ステップS574)。そして、演出プロセスフラグの値を大当り表示処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS575)、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS571にて当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過している場合には(ステップS571;Yes)、例えば「夕モード」や「夜モード」といった、通常モードである「朝モード」以外の演出モードにモード移行しているモード移行中であるか否かを判定する(ステップS576)。
ステップS576にてモード移行中であると判定された場合には(ステップS576;Yes)、予め定められたモード移行終了条件が成立したか否かを判定する(ステップS577)。一例として、「夕モード」や「夜モード」といった、通常モードである「朝モード」以外の演出モードにモード移行した後における可変表示回数が所定回数(例えば「30」など)に達したときに、モード移行終了条件が成立したと判定すればよい。他の一例として、「朝モード」以外の演出モードにモード移行してからの経過時間が所定時間(例えば3分間など)に達したときに、モード移行終了条件が成立したと判定すればよい。さらに他の一例として、ステップS577の処理が実行されるときに、演出制御用CPU120は、乱数回路124やRAM122の所定領域(演出制御カウンタ設定部など)に設けられた演出用ランダムカウンタなどから抽出したモード移行終了決定用の乱数値を示す数値データに基づいて、モード移行終了決定テーブルを参照することにより、モード移行終了条件を成立させるか否かを決定してもよい。さらに他の一例として、可変表示結果が「ハズレ」である場合に、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンといった、所定の変動パターンによる可変表示が終了したときに、モード移行許容条件が成立したと判定してもよい。
ステップS577にてモード移行終了条件が成立したと判定された場合には(ステップS577;Yes)、「夕モード」や「夜モード」から、通常モードである「朝モード」へと復帰させるための設定を行う(ステップS578)。ステップS576にてモード移行中ではないと判定された場合や(ステップS576;No)、ステップS577にてモード移行終了条件が成立していないと判定された場合(ステップS577;No)、あるいは、ステップS578の処理を実行した後には、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS579)、特図当り待ち処理を終了する。
以下、パチンコ遊技機1における具体的な制御の一例について説明する。パチンコ遊技機1では、例えば遊技領域に打ち込まれた遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口を通過(進入)して第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞が発生した後、特別図柄や飾り図柄の可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始される。画像表示装置5の画面上では、特別図柄の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示が行われる。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が導出され、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となったときには、大当り遊技状態に制御されて大入賞口が第1状態(例えば開放状態)に変化するラウンドが行われることで、遊技者が多数の賞球を得られる有利な状態となる。
演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、図16に示すステップS527にて、図19に示すようなモード移行開始決定処理を実行する。そして、ステップS722の処理にてモード移行を実行する「モード移行あり」に決定されたときには、ステップS724の処理にてモード移行演出パターンを設定する。また、図16に示すステップS528の処理では、モード移行演出パターンの設定に対応する演出制御パターンが選択される。その後、例えば図20に示すステップS561の演出動作制御などにより、パチンコ遊技機1における演出状態を、通常モードである「朝モード」から、「夕モード」や、特殊予告モードである「夜モード」に移行させる。一方、図21に示すステップS577にてモード移行終了条件が成立したときには、ステップS578の処理における復帰設定により、「夕モード」や「夜モード」から、通常モードである「朝モード」に復帰させる。こうして、パチンコ遊技機1における演出状態を、複数種類の演出モードのうちいずれかに、制御することができる。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出状態が複数種類の演出モードのうちのいずれであるかに応じて、画像表示装置5の画面上における背景画像の表示態様を異ならせる。図22は、演出モードが通常モードである「朝モード」の場合や、「夕モード」の場合、あるいは特殊予告モードである「夜モード」の場合における、背景画像の表示例を示している。図22(A)は、通常モードとしての「朝モード」であるときに表示される背景画像を示している。図22(B)は、「夕モード」であるときに表示される背景画像を示している。図23(C)は、特殊予告モードとしての「夜モード」であるときに表示される背景画像を示している。なお、背景画像の表示態様に限定されず、複数の演出モードでは、各種の演出装置(例えば画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9及び装飾用LED、演出用模型など)となる電気部品による任意の演出態様を、異ならせることができればよい。
演出制御用CPU120は、図15(A)に示すステップS503の処理を実行することにより、新たな始動入賞が発生したときに保留表示予告を実行するか否かを決定する。このとき、保留表示予告を実行する「予告あり」に決定された場合には、ステップS505の処理により、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bにおいて、新たな始動入賞に対応する保留表示番号の格納領域に、「予告待機中」の保留予告情報が設定される。その後、飾り図柄の可変表示が開始されるときに、図16に示すステップS526にて、図17に示すような操作演出設定処理を実行する。そして、ステップS703の処理にて「予告待機中」の保留予告情報があると判定されたときには、ステップS704の処理により操作検出期間ありに決定され、ステップS710の処理にて図18(C)に示す操作演出パターンMPBが設定される。また、図16に示すステップS528の処理では、操作演出パターンMPBの設定に対応する演出制御パターンが選択される。こうした設定により、例えば図20に示すステップS552の処理にて操作検出期間であると判定されたときに、プッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による所定の操作を有効に検出可能になる。
図23は、保留表示予告が実行される場合の演出動作例を示している。飾り図柄の可変表示が開始された後に、操作演出パターンMPBの設定などに基づいて、図20に示すステップS552の処理にて操作検出期間であると判定されるとともに、ステップS553の処理にて操作検出なしと判定されたときには、ステップS554の演出動作制御により、操作検出期間中演出が実行される。こうして、例えば図23(A)に示すように、画像表示装置5の画面上では、操作検出期間中に対応した所定のキャラクタ画像が表示される。操作検出期間であるときに、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されて、図20に示すステップS553の処理にて操作検出があったと判定されたときには、演出制御パターンに基づくステップS556の演出動作制御などにより、保留表示予告となる予告演出が実行される。
例えば図23(B)に示すように、キャラクタ画像が保留表示に作用するような演出画像が表示された後、図23(C)に示すように、「予告待機中」の保留予告情報が格納された保留表示番号に対応するいずれかの保留表示にて、表示態様を変更させる。より具体的な一例として、通常時の丸印から予告実行時の星印へと、保留表示の形状を変更する。なお、保留表示の形状の他にも、保留表示の表示色や表示柄、表示キャラクタの種類、大きさなどといった、任意の表示態様を変更できればよい。その後、例えば図23(D)に示すような確定飾り図柄が導出されることで、飾り図柄の可変表示が終了する。
第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bにおいて、「予告待機中」の保留予告情報が複数格納されている場合には、保留表示予告が1回実行されることで、「予告待機中」の保留予告情報に対応する全部の保留表示を変更してもよいし、一部の保留表示を変更してもよい。一例として、保留表示予告が1回実行されるごとに、「予告待機中」の保留予告情報が格納されている保留表示番号に対応する保留表示のうちで、最も小さい保留表示番号に対応する保留表示のみを変更してもよい。図20に示すステップS558の処理では、保留表示が変更されたことに対応して、「予告完了」の保留予告情報が設定される。したがって、次回以降の可変表示では、図17に示すステップS703の処理にて「予告待機中」の保留予告情報ではないと判定されるので、一旦変更された保留表示は保留表示予告の対象にされない。
飾り図柄の可変表示が開始されるときに、図17に示すステップS703の処理にて「予告待機中」の保留予告情報がないと判定された場合には、ステップS705の処理にて、操作検出期間を設けるか否かが、例えば図18(A)に示すような所定割合で決定される。このとき、操作検出期間を設ける「期間あり」に決定された場合に、特殊予告モードとしての「夜モード」以外の演出モードであれば、ステップS709の処理にて、メッセージ予告を実行するか否かが、例えば図18(B)に示すような所定割合で決定される。そして、メッセージ予告を実行する「予告あり」に決定された場合には、ステップS710の処理にて図18(C)に示す操作演出パターンMPCが設定される。また、図16に示すステップS528の処理では、操作演出パターンMPCの設定に対応する演出制御パターンが選択される。
図24は、メッセージ予告が実行される場合の演出動作例を示している。操作演出パターンMPCの設定などに基づいて、飾り図柄の可変表示中における操作検出期間にて操作検出なしと判定されたときには、図20に示すステップS554の演出動作制御により、例えば図24(A)に示すように、図23(A)の場合と同様の操作検出期間中演出が実行される。操作検出期間であるときに、プッシュボタン31Bに対する押下操作が検出されたときには、ステップS556の演出動作制御などにより、メッセージ予告となる予告演出が実行される。
例えば図24(B)に示すように、キャラクタ画像のセリフをメッセージとして報知する準備(吹出しの表示など)が行われた後、図24(C)に示すように、「アツイかも?」といったセリフをメッセージとして報知する。これにより、今回の可変表示にて確定飾り図柄が大当り組合せになり可変表示結果が「大当り」になる可能性といった、現在の遊技における有利度を示唆することができる。なお、キャラクタ画像のセリフをメッセージとして報知するものに限定されず、受信メールの文面をメッセージとして報知してもよいし、看板の表示をメッセージとして報知してもよい。その他にも、遊技者による所定の操作に基づいて、任意の演出態様を変更することにより、現在の遊技における有利度を示唆できるものであればよい。その後、例えば図24(D)に示すような飾り図柄が停止表示されることで、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となり、リーチ演出などが実行された後に確定飾り図柄が導出されることで、飾り図柄の可変表示が終了すればよい。
この実施の形態では、図17に示すステップS707の処理にて特殊予告モード中であると判定されたときに、今回の可変表示結果が「大当り」となるか否かや、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなるか否かといった、今回の可変表示内容にかかわらず、ステップS708の処理にてメッセージ予告を実行することに決定される。したがって、特殊予告モードであるときに、操作検出期間が設けられる場合には、保留表示予告が実行されなくても、メッセージ予告が必ず実行されることになる。
図15(A)に示すステップS503の処理では、例えば図15(B)に示すような決定割合で、保留表示予告の有無が決定される。これにより、保留表示予告が実行される場合には、表示態様が変更された保留表示に対応する可変表示において、可変表示結果が「大当り」となること、あるいはスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなることが、確定する。一方、保留表示予告が実行されないときには、可変表示結果が「ハズレ」となり、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンにもならないことがある。このように、保留記憶されている数値データなどの保留情報に基づいて、可変表示結果が「大当り」となること、あるいはスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなることといった、特定条件が成立しないときに、特殊予告モード中であれば、メッセージ予告を実行することに決定できる。
図17に示すステップS705の処理では、特殊予告モード中であるときに、100%の決定割合で操作検出期間を設けることに決定してもよい。これにより、特殊予告モード中であれば、保留表示予告が実行されなくても、飾り図柄の可変表示ごとに必ずメッセージ予告を実行することに決定できる。したがって、操作検出期間であるときに、遊技者が、例えばプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、所定の操作を行うことで、保留表示予告が実行されなくても、メッセージ予告は必ず実行される。こうして、保留情報が特定条件を満たさないときに、現在の遊技における有利度を示唆するメッセージ予告を実行することに決定する。このように、遊技者が所定の操作を行ったことに応じて常に保留表示予告とメッセージ予告のいずれかが実行されるので、遊技者の操作意欲を高めることができる。
また、特殊予告モード中であるときに、図15(A)に示すステップS503の処理により保留表示予告を実行することが決定された場合には、この保留表示予告により表示態様が変更される保留表示に対応する可変表示において、可変表示結果が「大当り」となること、あるいはスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなることが、確定する。一方、保留表示予告を実行しないことに決定された場合でも、図17に示すステップS707の処理にて特殊予告モード中であると判定されることにより、ステップS708の処理にてメッセージ予告を実行することに決定される。こうして、特殊予告モード中において、可変表示結果が「大当り」となる、あるいはスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなるといった、入賞時判定結果などの保留情報に基づいて特定条件を満たすと判定されたときには、保留表示予告とメッセージ予告のいずれかの予告演出を実行することに決定される。このように、遊技者が所定の操作を行ったことに応じて常に保留表示予告とメッセージ予告のいずれかが実行されるので、遊技者の操作意欲を高めることができる。
一方、特殊予告モード以外の演出モードであるときには、例えば図17に示すステップS705の処理にて操作検出期間中演出を実行することに決定されたときでも、メッセージ予告や保留表示予告が実行されないことがある。このように、特殊予告モード中といった、特別演出状態であるときに操作検出期間中演出が実行されたことに対応して、常に保留表示予告とメッセージ予告のいずれかを実行可能に設定する。これにより、メッセージ予告における期待度の低下を抑制しつつ、遊技者の操作意欲を高めることができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。具体的な一例として、上記実施の形態では、特殊予告モード中であるときに、保留表示予告が実行されなければ、メッセージ予告を実行するものとして説明した。これに対して、特殊予告モード中に限定されず、パチンコ遊技機1における演出状態にかかわりなく、保留表示予告が実行されなければ、メッセージ予告を実行することに決定してもよい。
上記実施の形態では、保留情報が特定条件を満たさないために保留表示予告が実行されなければ、メッセージ予告を実行することに決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、パチンコ遊技機1で実行される現在の遊技における有利度が特定条件を満たさないときに、メッセージ予告が実行されなくても保留表示予告を実行することに決定するものであってもよい。例えば図16のステップS526にて実行される操作演出設定処理として、図17に示す処理に代えて、図25に示す処理が実行されてもよい。
図25に示す操作演出設定処理では、まず、図17に示すステップS701と同様に保留表示情報バッファの記憶を更新する(ステップS731)。その後、図17に示す処理とは異なり、メッセージ予告の有無を決定する(ステップS732)。このときには、例えば図18(B)に示した決定割合と同様割合で、メッセージ予告をするか否かが決定されてもよい。あるいは、今回の可変表示結果が「ハズレ」となり、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンにもならない場合には、特定条件を満たさないと判断して、メッセージ予告を実行しないことに決定してもよい。一方、今回の可変表示結果が「大当り」となる場合や、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなる場合には、特定条件を満たすと判断して、常にメッセージ予告を実行することに決定してもよい。
ステップS732の処理による決定に基づいて、メッセージ予告を実行する「予告あり」か否かを判定する(ステップS733)。このとき、メッセージ予告を実行しない「予告なし」であれば(ステップS733;No)、パチンコ遊技機1における演出状態が特殊予告モード中であるか否かを判定する(ステップS734)。そして、特殊予告モード中であると判定された場合には(ステップS734;Yes)、今回の可変表示は特定条件を満たすか否かを判定する(ステップS735)。一例として、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果が「大当り」である場合や、可変表示結果が「ハズレ」であっても、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンがスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンである場合には、今回の可変表示は特定条件を満たすと判定する。一方、可変表示結果が「ハズレ」でありスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンではない場合には、特定条件を満たさないと判定する。他の一例として、可変表示結果が「大当り」である場合にのみ、特定条件を満たすと判定してもよい。
ステップS734にて特殊予告モード中ではないと判定された場合や(ステップS734;No)、ステップS735にて特定条件を満たすと判定された場合には(ステップS735;Yes)、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bに記憶されている保留予告情報をチェックする(ステップS736)。そして、「予告待機中」の保留予告情報があるか否かを判定する(ステップS737)。このとき、「予告待機中」の保留予告情報がなければ(ステップS737;No)、操作演出設定処理を終了する。
ステップS735にて今回の可変表示が特定条件を満たさないと判定された場合や(ステップS735;No)、ステップS737にて「予告待機中」の保留予告情報があると判定された場合には(ステップS737;Yes)、保留表示予告を実行する「予告あり」に決定する(ステップS738)。ステップS733にてメッセージ予告を実行する「予告あり」と判定された場合や(ステップS733;Yes)、ステップS738の処理を実行した後には、操作演出パターンを設定してから(ステップS739)、操作演出設定処理を終了する。
図25に示す操作演出設定処理では、ステップS732の処理にてメッセージ予告を実行しないことに決定されたときに、ステップS734の処理にて特殊予告モード中であると判定されるとともに、ステップS735の処理にて今回の可変表示が特定条件を満たさないと判定された場合には、ステップS738の処理により保留表示予告を実行することに決定される。したがって、特殊予告モード中にメッセージ予告が実行されない場合には、保留情報に基づいて可変表示結果が「大当り」となるか否かや、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなるか否かといった、保留記憶されている可変表示内容にかかわらず、ステップS738の処理にて保留表示予告を実行することに決定される。これにより、特殊予告モードであるときに、メッセージ予告が実行されない場合には、保留表示予告が必ず実行されることになる。こうして、今回の可変表示といった現在の遊技における有利度が特定条件を満たさないときに、保留表示を変更する保留表示予告を実行することに決定する。このようにしても、遊技者が所定の操作を行ったことに応じて常に保留表示予告とメッセージ予告のいずれかが実行されるので、遊技者の操作意欲を高めることができる。
なお、上記実施の形態と同様に、メッセージ予告が実行されない場合のうち、操作検出期間が設けられる場合にのみ、保留表示予告が必ず実行されるようにしてもよい。一方、操作検出期間を設けないことに決定された場合には、保留表示予告を実行しないことに決定してもよい。
また、ステップS734の処理にて特殊予告モード中であると判定されたときには、常にステップS738の処理に進み、保留表示予告を実行することに決定してもよい。あるいは、ステップS732の処理では、今回の可変表示結果が「大当り」となる場合、あるいはスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなる場合に、所定割合でメッセージ予告を実行するか否かを決定する一方、今回の可変表示結果が「ハズレ」となり、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンにもならない場合には、特定条件を満たさないと判断して、メッセージ予告を実行しないことに決定し、ステップS734の処理にて特殊予告モード中であると判定されたときには、ステップS735の処理にて今回の可変表示が特定条件を満たすと判定されたときに、ステップS738の処理にて保留表示予告を実行することに決定してもよい。こうして、特殊予告モード中において、可変表示結果が「大当り」となる、あるいはスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなるといった、今回の可変表示が特定条件を満たすと判定されたときには、保留表示予告とメッセージ予告のいずれかの予告演出を実行することに決定される。このように、遊技者が所定の操作を行ったことに応じて常に保留表示予告とメッセージ予告のいずれかが実行されるので、遊技者の操作意欲を高めることができる。
保留表示予告を実行する場合には、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留表示の表示色を、通常時の青色から、黄色、赤色、虹色といった、複数の表示色のうちいずれかへと、段階的に変化させることができるようにしてもよい。この場合、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bに記憶される保留予告情報を、例えば図26(A)に示すような設定にすればよい。図26(A)に示す設定例では、「予告待機中」の保留予告情報として、保留表示予告を実行する決定結果と、保留表示予告の完了前における保留表示の表示色とを指示する情報を設けている。また、「予告完了」の保留予告情報は、保留表示予告の完了後における保留表示の表示色を指示する情報としている。
図15(A)に示すステップS503の処理や図25に示すステップS738の処理にて保留表示予告を実行することに決定したときには、その保留表示予告の完了時における保留表示の表示色を決定しておく。図26(B)は、ステップS503の処理やステップS738の処理による保留表示予告の完了時における表示色の決定例を示している。この決定例では、入賞時判定結果が特定パターン共通範囲内であることを含むか否かや、含む場合には可変表示結果が「大当り」に決定されるか「ハズレ」に決定されるかの判定結果に応じて、予告完了時における表示色の決定割合を異ならせている。具体的な一例として、入賞時判定結果が大当り特定パターン共通範囲内であれば、予告完了時の表示色を虹色に決定する割合が最も高く、赤色、黄色となるに従って、決定割合が低くなる。また、入賞時判定結果がハズレ特定パターン共通範囲内であれば、予告完了時の表示色を黄色に決定する割合が最も高いものの、赤色や虹色にも決定することができるように設定されている。すなわち、入賞時判定結果がハズレ特定パターン共通範囲内であれば、予告完了時の表示色を黄色に決定する割合が最も高く、赤色、虹色となるに従って、決定割合が低くなる。一方、入賞時判定結果が特定パターン共通範囲外を含む場合には、予告完了時の表示色が黄色のみに決定され、赤色や虹色には決定されない。こうした設定により、予告完了時の表示色が赤色または虹色になる場合には、可変表示結果が「大当り」となること、あるいはスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなることが確定する。また、保留表示の表示色をより多くの段階まで変更することができれば、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高められる。こうして決定された予告完了時の表示色を示す情報は、保留予告情報に含まれて第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bの格納領域に記憶されればよい。
加えて、図17に示すステップS710の処理や図25に示すステップS739の処理により保留表示予告を実行するための操作演出パターンを設定するときには、今回の可変表示中に保留表示予告が実行された場合に保留表示の表示色を変更するための設定を行う。図26(C)は、ステップS710の処理やステップS739の処理による表示色の変更設定例を示している。この設定例では、「予告待機中」の保留予告情報が記憶されている保留表示番号や、予告完了時の表示色、「予告待機中」の保留予告情報で示される現在の表示色に対応して、保留表示において変更する表示色の設定が行われる。具体的な一例として、保留表示番号が「2」〜「4」のいずれかである場合には、保留表示予告が実行されたときに、現在の表示色よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が1段階だけ高くなる表示色に変更する設定が行われる。一方、保留表示番号が「1」である場合には、保留表示予告が実行されたときに、予告完了時の表示色となるように、大当り期待度が1段階または複数段階まで高くなる表示色に変更する設定が行われる。
図20に示すステップS556の処理では、保留表示予告を実行して保留表示の表示色を変更したときに、予告完了時の表示色と合致するか否かを判定する。このとき、予告完了時の表示色と合致しなければ、「予告待機中」の保留予告情報において変更後の表示色を示す情報が設定される。一方、予告完了時の表示色と合致した場合には、「予告完了」の保留予告情報が設定される。このような設定により、保留表示の表示色が予告完了時の表示色に合致するまで、あるいは保留表示に対応する可変表示が開始されるまでは、1回または複数回の可変表示が実行されるごとに、保留表示予告が実行可能となり、遊技者による所定の操作に基づいて、保留表示の表示色を1段階または複数段階まで変更することができる。
図26(B)に示すような決定割合の設定により、入賞時判定結果が特定パターン共通範囲外の判定結果を含む場合には、予告完了時の表示色が黄色のみに決定される。したがって、例えば図25に示すステップS735の処理にて今回の可変表示が特定条件を満たさないと判定された場合のように、保留情報に基づく可変表示内容にかかわらず保留表示予告を実行することに決定される場合に、保留表示予告の実行頻度が増加することに伴い大当り期待度が低下するという不都合を、表示色が黄色になる場合のみといった、保留表示予告における一部の演出態様のみに抑制することができる。また、表示色が黄色に変更された後でも、さらに保留表示予告が実行されることで、例えば赤色や虹色といった、より大当り期待度が高い演出態様に変更される可能性が残っている。これにより、保留表示予告における一部の演出態様に対応する大当り期待度が低下する場合に、その演出態様に変更された後でも、さらに保留表示予告が実行されて大当り期待度の高い演出態様に変更される期待感を持続させて、遊技者の操作意欲を高めることができる。
なお、保留表示の表示色を、通常時の表示色から、複数の表示色のうちのいずれかへと段階的に変更するものに限定されず、例えば表示柄やキャラクタの種類、大きさなどといった、任意の表示態様を、通常時の表示態様から、複数の演出態様のうちのいずれかへと段階的に変更するものであってもよい。
上記実施の形態では、メッセージ予告により示唆される現在の遊技における有利度として、今回の可変表示における表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)などが示唆されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、パチンコ遊技機1により実行される現在の遊技における任意の有利度を示唆できるものであればよい。例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるか否かを認識困難な演出モードを設けた場合に、遊技状態が確変状態である可能性を、現在の遊技における有利度として示唆するようにしてもよい。
一例として、図9に示すステップS239の処理では、可変表示結果を「ハズレ」とするか「大当り」とするかだけでなく、可変表示結果(特図表示結果)を「小当り」とするか否かが、所定割合で決定される。また、ステップS242の処理では、大当り種別を「非確変」とするか「確変」とするかだけでなく、大当り種別を「突確」とするか否かが、所定割合で決定される。
こうして可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態では、ラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となる短期開放ラウンドが実行される。短期開放ラウンドにて特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)は、通常開放ラウンドにおける第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。なお、短期開放ラウンドにて大入賞口の開放期間が第2期間となるように制御される以外は、通常開放ラウンドが実行される場合と同様の制御が行われるようにしてもよい。あるいは、短期開放ラウンドが実行される場合には、ラウンド遊技の実行回数が、通常開放ラウンドの実行回数である第1ラウンド数(例えば「15」)よりも少ない第2ラウンド数(例えば「2」)となるようにしてもよい。すなわち、短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンド遊技にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が第1期間よりも短い第2期間となることと、ラウンド遊技の実行回数が第1ラウンド数よりも少ない第2ラウンド数となることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。
このような短期開放ラウンドが実行される場合には、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば14個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間が第2期間(0.1秒間など)であることなどにより、実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態となる。
また、可変表示結果が「小当り」となった後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放ラウンドと同様に、特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(大入賞口を開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
ここで、特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り種別が「突確」の場合に対応した大当り図柄が停止表示される場合や、可変表示結果が「小当り」の場合に対応した小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せのいずれかが停止表示されることがあればよい。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、大当り種別が「突確」に対応した大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがあってもよい。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われる確変状態へと制御される。可変表示結果が「小当り」となったことに基づく小当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。ただし、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態が終了した後や、小当り遊技状態が終了した後には、確変制御が行われる確変状態であるか否かを遊技者が認識困難(または認識不可能)な演出モードに移行してもよい。このような確変状態を含む特別遊技状態であるか否かを特定不能な共通演出が実行される演出モードであるときに、現在の遊技における有利度として、遊技状態が確変状態である可能性を、メッセージ予告の実行により示唆してもよい。一例として、図17に示すステップS709の処理では、遊技状態が確変状態であるときに、通常状態であるときよりも高い割合で、メッセージ予告を実行することに決定されてもよい。
そして、大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態が終了した後や、小当り遊技状態が終了した後に、上記実施の形態で説明した特殊予告モードに移行する期間を設けてもよい。これにより、特殊予告モード中であるときには、保留表示予告が実行されない場合に、遊技状態が確変状態であるか否かにかかわらずメッセージ予告を実行することに決定できればよい。こうして、現在の遊技における有利度として、遊技状態が確変状態である可能性を示唆するメッセージ予告が実行される場合に、保留情報が特定条件を満たさないときには、メッセージ予告を実行することに決定して、遊技者の操作意欲を高めることができる。
あるいは、特殊予告モード中であるときには、遊技状態が確変状態である可能性を示唆するメッセージ予告が実行されない場合に、保留表示予告を実行することに決定してもよい。こうして、現在の遊技における有利度として、遊技状態が確変状態である可能性が特定条件を満たさないときには、保留表示予告を実行することに決定して、遊技者の操作意欲を高めることができる。
このように、保留表示予告であるかメッセージ予告であるかに応じて、異なる特定条件が設定されてもよい。すなわち、例えば保留表示予告が実行されたときには、その保留表示に対応する可変表示にて表示結果が「大当り」となる可能性が高いことや、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなる可能性が高いことが、示唆される。一方、メッセージ予告が実行されたときには、現在の遊技状態が確変状態である可能性が高いことが、示唆される。そして、可変表示結果が「大当り」に決定されると判定された保留情報や、特定パターン共通範囲内であると判定された保留情報がないために、特定条件を満たす保留情報がないときには、遊技者による所定の操作に基づいて、メッセージ予告を実行するように決定されてもよい。あるいは、現在の遊技状態が確変状態ではないために、現在の遊技における有利度が特定条件を満たさないときには、遊技者による所定の操作に基づいて、保留表示予告を実行するように決定されてもよい。
保留情報に基づく遊技における有利度や、現在の遊技における有利度は、可変表示結果が「大当り」となる可能性や、遊技状態が確変状態である可能性の他にも、例えば確変状態における大当り確率が第1確率(例えば1/50)よりも高い第2確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に制御される回数である連チャン回数が第1連チャン数(例えば「5」)よりも多い第2連チャン数(例えば「10」)となること、遊技球を特定の通過領域(例えばV入賞口など)へと誘導可能な第1経路よりも特定の通過領域を通過(進入)しやすい第2経路へと振り分けられることといった、所定の遊技価値が付与される場合に、こうした遊技価値が付与されない場合よりも、遊技における有利度が高くなるものであってもよい。
保留表示予告に応じて設定される特定条件と、メッセージ予告に応じて設定される特定条件とでは、一部または全部が同一の条件であってもよいし、一部または全部が異なる条件であってもよい。例えば、保留表示予告とメッセージ予告とに共通する特定条件として、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御されることのみが、予め設定されてもよい。あるいは、この共通する特定条件とともに、保留表示予告のみに固有の特定条件として、乱数値MR3が特定パターン共通範囲内であること、すなわち、可変表示結果が「ハズレ」であっても変動パターンがスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンであることが、予め設定されてもよい。あるいは、保留表示予告のみに固有の特定条件として、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態となること、または、可変表示結果が「ハズレ」であっても変動パターンがスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンであることが、予め設定される一方で、メッセージ予告のみに固有の特定条件として、現在の遊技状態が確変状態であることが、予め設定されてもよい。
上記実施の形態では、図14のステップS161にて図15(A)などに示すような保留予告決定処理を実行することにより、始動入賞の発生時に保留表示予告を実行するか否かを決定する。また、図16のステップS526にて図17などに示すような操作演出設定処理を実行することにより、可変表示の開始時にメッセージ予告を実行するか否かを決定する。これに対して、保留表示予告やメッセージ予告を実行するか否かは、これらの予告演出が実行されるより前の任意のタイミングにて決定されてもよい。
一例として、図17に示すステップS701の処理により第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bに記憶された入賞時判定結果をチェックした結果に基づいて、今回の可変表示が開始されてから可変表示結果が導出されるまでに保留表示予告を実行するか否かが、決定されるようにしてもよい。すなわち、保留表示予告を実行するか否かは、可変表示の開始時に決定されてもよい。この場合、例えば特殊予告モード中であるときには、保留情報に基づく遊技における有利度が特定条件を満たす場合に、100%の決定割合で保留表示予告を実行することに決定される一方、保留情報に基づく遊技における有利度が特定条件を満たさない場合に、100%の決定割合でメッセージ予告を実行することに決定されるように設定してもよい。あるいは、例えば特殊予告モード中であるときには、現在の遊技における有利度が特定条件を満たす場合に、100%の決定割合でメッセージ予告を実行することに決定される一方、現在の遊技における有利度が特定条件を満たさない場合には、100%の決定割合で保留表示予告を実行することに決定されるように設定してもよい。保留情報に基づく遊技における有利度が特定条件を満たすか否かの判定と、現在の遊技における有利度が特定条件を満たすか否かの判定は、いずれか一方の判定を行ってから、他方の判定が行われるようにしてもよい。そして、双方の遊技における有利度が特定条件を満たさない場合には、保留表示予告とメッセージ予告のいずれを実行するかが、所定割合で決定されるように設定してもよい。
上記実施の形態では、例えば図15(A)に示すステップS503にて図15(B)に示すような決定割合で保留表示予告の有無を決定することにより、可変表示結果が「大当り」または「ハズレ」でスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなる場合には所定割合で保留表示予告が実行される一方、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンにならなければ保留表示予告が実行されないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、特定パターン共通範囲外である場合でも、所定割合で保留表示予告が実行されてもよい。
この場合、例えば特殊予告モード中であるときには、「予告待機中」の保留予告情報があるか否かにかかわらず、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bに記憶されている入賞時判定結果をチェックして、可変表示結果が「大当り」となることを示す判定結果や、特定パターン共通範囲内を示す判定結果がない場合には、保留情報が特定条件を満たさないとして、保留表示予告ではなくメッセージ予告を実行することに決定してもよい。すなわち、特殊予告モード中であるときには、保留情報が特定条件を満たさない場合に、メッセージ予告を保留表示予告よりも優先して実行することに決定してもよい。
また、図25に示す操作演出設定処理が実行される場合に、ステップS732の処理によりメッセージ予告を実行することに決定されたか否かにかかわらず、今回の可変表示における表示結果や変動パターンをチェックして、可変表示結果が「ハズレ」でありスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンでもない場合には、現在の遊技における有利度が特定条件を満たさないとして、メッセージ予告ではなく保留表示予告を実行することに決定してもよい。すなわち、特殊予告モード中であるときには、現在の遊技における有利度が特定条件を満たさない場合に、保留表示予告をメッセージ予告よりも優先して実行することに決定してもよい。
上記実施の形態では、操作検出期間にてプッシュボタン31Bに対する押下操作といった、遊技者による所定の操作が検出されたことに基づいて、メッセージ予告や保留表示予告が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技者による所定の操作を検出することなく、メッセージ予告や保留表示予告が実行される場合を設けてもよい。一例において、メッセージ予告や保留表示予告を実行可能なタイミングとして、第1タイミングと、第1タイミングよりも遅い第2タイミングといった、複数のタイミングを予め用意しておく。そして、メッセージ予告や保留表示予告を実行することに決定した場合には、これらの予告演出を実行するタイミングを、複数のタイミングのうちいずれかに所定割合で決定する。このとき、第1タイミングに決定された場合には、上記実施の形態で説明したように、操作検出期間にて遊技者による所定の操作が検出されたことに基づいて、メッセージ予告や保留表示予告が実行されるようにする。一方、第1タイミングよりも遅い第2タイミングに決定された場合には、遊技者による所定の操作が検出されたか否かにかかわらず所定時間が経過したことに対応して、メッセージ予告や保留表示予告が実行されるようにすればよい。
遊技者による所定の操作を検出するための構成は、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに限定されず、例えば回動操作が可能なジョグダイアルであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよい。また、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の指示入力行為を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手などを撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、遊技者による指示入力を検出できるようにしてもよい。すなわち、遊技者による指示入力を検出するための構成は、遊技者による所定の指示入力行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できる任意の構成であればよい。
上記実施の形態では、図15(A)に示すステップS502の処理にて新たな始動入賞があったと判定されたときに、ステップS503の処理にて保留表示予告の有無を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば始動入賞時に主基板11から伝送される演出制御コマンドを正常に受信できなかった場合には、任意の先読み予告を実行しないように制限してもよい。例えば図14のステップS161にて実行される保留予告決定処理として、図15(A)に示す処理に代えて、図27に示す処理が実行されてもよい。
図27に示す処理では、ステップS502にて新たな始動入賞があったと判定されたときに、始動入賞の発生に基づく受信コマンド(保留記憶数通知コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンド)の順序と内容をチェックして、正常に受信できたか否かを判定する(ステップS502A)。ステップS502Aの処理では、例えば保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドの受信が順番通りであるか否か、いずれも欠落なく受信できたか否か、受信コマンドの内容に矛盾(不整合)がないか否かなどの確認を行い、いずれか1つでも否定された場合には、正常に受信できなかったと判定すればよい。
具体的な一例として、第1保留表示情報バッファ190Aにおいて、保留表示番号が「3」の格納領域まで入賞時判定結果を示すデータが記憶されているときに、第1特図保留記憶数が「1」であることを通知する第1保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、第1保留表示情報バッファ190Aの記憶状態から特定される第1特図保留記憶数と、第1保留記憶数通知コマンドにより通知された第1特図保留記憶数との相違が許容されない場合であるとして、保留記憶数通知コマンドの内容に矛盾(不整合)があると判断すればよい。
他の一例として、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドを受信せずに入賞時判定結果指定コマンドを受信したときには、保留記憶数通知コマンドに欠落があると判断すればよい。
保留記憶数通知コマンドと入賞時判定結果指定コマンドの受信が順番通りであること、いずれも欠落なく受信できたこと、受信コマンドの内容に矛盾(不整合)がないことのうち、いずれか1つでも否定された場合に異常が発生したと判定するものに限定されず、例えばいずれか2つが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。あるいは、すべてが否定された場合に異常が発生したと判定するようにしてもよい。一例として、入賞時判定結果指定コマンドのように、始動入賞が発生したときに抽出された遊技用乱数を示す数値データといった可変表示態様を決定するために用いられる情報に基づく判定結果を示す判定結果情報となる演出制御コマンドを正常に受信できなかったときにのみ、始動入賞の発生に基づく演出制御コマンドを正常に受信できなかったと判定してもよい。他の一例として、保留記憶数通知コマンドのように、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のうちいずれが増加したかを特定可能に示す保留記憶情報を正常に受信できなかったときにのみ、始動入賞の発生に基づく演出制御コマンドを正常に受信できなかったと判定してもよい。
ステップS502Aにて正常に受信できたと判定された場合には(ステップS502A;Yes)、ステップS503の処理に進んで、保留表示予告の有無を決定すればよい。一方、正常に受信できなかったと判定された場合には(ステップS502A;No)、保留予告決定処理を終了することにより、保留表示予告を実行する決定が行われないように制限すればよい。なお、始動入賞の発生に基づくコマンドを正常に受信できなかったと判定された場合に、先読み予告の全部を実行しないように制限してもよいし、先読み予告の一部を実行しないように制限してもよい。一例として、保留表示予告のうちで、大当り期待度が最も低い表示態様(例えば表示色が黄色など)となる保留表示予告は実行可能に設定する一方、その他の表示態様(例えば表示色が赤色や虹色など)となる保留表示予告を実行する決定は行われないように制限してもよい。
判定結果情報としては、入賞時判定結果コマンドに代えて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を用いた判定結果(大当り判定範囲内であるか否かなど)を通知する図柄指定コマンドと、変動パターン決定用の乱数値MR3を用いた判定結果(特定パターン共通範囲内であるか否かなど)を通知する変動カテゴリコマンドとを設けてもよい。こうした始動入賞の発生時における判定結果を認識可能に指定する複数の判定結果情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告における演出内容と可変表示結果との整合が取れなくなることを防止しして、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。また、判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、その他の判定結果情報によって判定結果を認識可能な場合であっても、その判定結果に基づく先読み予告を実行しないように制限してもよい。これにより、信憑性の低い情報に基づいて先読み予告が実行されることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。
一方、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった判定結果情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告の少なくとも一部を実行することは許可してもよい。あるいは、例えば図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドといった複数の判定結果情報から認識可能な判定結果が整合しない場合に、先読み予告の少なくとも一部を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告を実行することができ、先読み予告の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
保留記憶情報としては、保留記憶数通知コマンドに加えて、遊技球が第1始動入賞口を通過したことを示す第1始動口入賞指定コマンドと、遊技球が第2始動入賞口を通過したことを示す第2始動口入賞指定コマンドとを設けてもよい。こうした始動入賞の発生時に第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを特定可能に通知する複数の保留記憶情報の一部または全部を取りこぼしたときには、その保留記憶に対応する可変表示の実行が終了するまで、先読み予告を実行しないように制限してもよい。これにより、先読み予告における演出内容と可変表示結果との整合が取れなくなることを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすることができる。なお、遊技球が第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを通過したかにかかわらず、始動入賞が発生した順に特図ゲームの実行が開始される場合には、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを特定できなくても、先読み予告の演出内容と可変表示結果との整合を取ることができる。したがって、始動入賞が発生した順に特図ゲームの実行が開始される場合には、保留記憶情報を正常に受信できなくても、先読み予告を実行するか否かの決定を制限せずに行うようにしてもよい。
一方、例えば始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)や保留記憶数通知コマンドといった保留記憶情報の一部を取りこぼした場合に、先読み予告の少なくとも一部を実行することは許可してもよい。これにより、正常に受信できたコマンドを可能な限り利用して先読み予告を実行することができ、先読み予告の実行頻度が過度に低下してしまうことを防止できる。
第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御に伴う高開放制御が行われる高ベース状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づく先読み予告を実行しないように制限してもよい。高開放制御が行われているときには、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させて優先的に実行される第2特図を用いた特図ゲームを実行し続けることが可能になる。そのため、大当り遊技状態の終了前から第1特図を用いた特図ゲームの保留データに基づいて先読み予告の実行を開始して、大当り遊技状態の終了後にも継続して先読み予告演出を実行すると、可変表示結果が「大当り」となる保留データなどを保持した状態で多数回の可変表示を継続して実行することができ、第2特図を用いた特図ゲームを実行することで可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態へと繰り返し制御されることになってパチンコ遊技機1の射幸性が著しく高められるおそれがある。さらに、遊技者が第1特図を用いた特図ゲームで可変表示結果が「大当り」となることを認識しながら、第2始動入賞口に遊技球を繰り返し通過(進入)させて第2特図を用いた特図ゲームを繰り返し実行するか、第2始動入賞口に遊技球を通過(進入)させずに第1特図を用いた特図ゲームを実行するかにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態へと制御されるタイミングを、遊技者の技量によって大きく変化させられるおそれがある。そこで、高ベース状態であるときには第1始動入賞の発生に基づく先読み予告の実行を制限することにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できないようにして、健全な遊技性を確保することができる。
これに加えて、例えば高ベース状態であるときに保留記憶数通知コマンドといった保留記憶情報を取りこぼした場合には、たとえ入賞時判定結果指定コマンドといった判定結果情報を正常に受信したとしても、先読み予告を実行しないように制限してもよい。これにより、第1特図を用いた特図ゲームに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを遊技者が認識できてしまうことを防止して、健全な遊技性を確保することができる。
始動入賞が発生したときに主基板11から伝送される演出制御コマンドを正常に受信できなかった場合に保留表示予告を実行しないように制限するものに限定されず、例えば第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bのいずれかに「予告待機中」の保留予告情報が記憶されているときには、新たな保留表示予告を実行する旨の決定がなされないように制限してもよい。このような制限により、遊技者による所定の操作に基づいて保留表示予告が実行されるときには、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける1つまたは複数の保留表示のうち、いずれか1つの保留表示のみが変更される。
あるいは、始動入賞が発生したときには、「予告待機中」の保留予告情報が記憶されていても新たな保留表示予告を実行可能に決定するものの、例えば図17に示すステップS710の処理により操作演出パターンを設定するときに、「予告待機中」となっている複数の保留予告情報のうち、いずれか1つの保留予告情報に対応する保留表示のみを変更する操作演出パターンが設定されてもよい。一例として、「予告待機中」の保留予告情報が格納されている保留表示番号の最も小さい保留表示のみを、変更するように設定してもよい。他の一例として、「予告待機中」の保留予告情報が格納されている保留表示番号に対応する複数の保留表示のうちで、いずれの保留表示を変更するかを所定割合で決定(抽選)してもよい。
こうして、1回の保留表示予告で変更される保留表示を1つだけに限定することにより、保留表示予告の実行により保留情報に基づく遊技の有利度に対する期待感が過剰に高められることを防止できる。これに対して、1回の保留表示予告で変更される保留表示を、「予告待機中」の保留予告情報に対応する複数の保留表示とするように設定してもよい。例えば図17に示すステップS710の処理では、「予告待機中」の保留予告情報が格納されている保留表示番号の全部に対応する保留表示を変更する操作演出パターンが設定されてもよい。
入賞時判定結果指定コマンドにより通知される入賞時判定結果は、特図表示結果決定用の乱数値MR1が大当り判定範囲内であるか否かに対応した可変表示結果の判定結果や、変動パターン決定用の乱数値MR3が特定パターン共通範囲内であるか否かの判定結果に限定されず、始動入賞時に抽出した任意の乱数値を示す数値データに基づく任意の判定結果を含んでもよい。一例として、入賞時判定結果は、特図表示結果決定用の乱数値MR1が小当り判定範囲内であるか否かの判定結果や、大当り種別決定用の乱数値MR2が突確判定範囲内であるか否かの判定結果などを含んでもよい。小当り判定範囲は、可変表示結果が「小当り」に決定される乱数値MR1の範囲として、予め定められていればよい。突確判定範囲は、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突確」に決定される乱数値MR2の範囲として、予め定められていればよい。
始動入賞時に抽出した変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて決定される変動パターンを、より詳細に判定して、先読み予告を実行するか否かの決定や先読み予告における演出内容(演出態様)の決定に使用してもよい。一例として、合計保留記憶数にかかわらず飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる乱数値MR3の範囲を予め設定しておき、この範囲内であるか否かに応じた所定割合で、先読み予告を実行するか否かや、実行する場合における演出態様(予告パターン)を、決定してもよい。他の一例として、スーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとして、スーパーリーチのリーチ演出にて複数種類のキャラクタのうちいずれが出現するかに対応して異なる複数の変動パターンを設け、それぞれの変動パターンに決定される乱数値MR3の範囲を予め設定しておき、始動入賞時に抽出した乱数値MR3が含まれる範囲に応じた所定割合で、先読み予告を実行するか否かや、実行する場合における演出態様(予告パターン)を、決定してもよい。これにより、例えばスーパーリーチのリーチ演出にて出現するキャラクタの種類に応じた先読み予告を実行することができればよい。
遊技者による所定の操作に基づいて実行される予告演出は、保留表示予告やメッセージ予告に限定されず、保留情報に基づく遊技における有利度を当該遊技が実行される以前に示唆する任意の先読み予告と、現在の遊技における有利度を示唆する任意の単独予告(可変表示中予告など)とを実行可能なものであればよい。そして、保留情報に基づく遊技における有利度が特定条件を満たさないときには、遊技者による所定の操作に基づいて、任意の単独予告を実行するように決定されればよい。あるいは、現在の遊技における有利度が特定条件を満たさないときには、遊技者による所定の操作に基づいて、任意の先読み予告を実行するように決定されればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1といった遊技機の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、メッセージ予告や保留表示予告といった予告演出などの所定演出を実行するための画像表示装置5における画像表示動作やスピーカ8L、8Rにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1といった遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、上記実施の形態では、例えば図17に示すステップS703の処理にて「予告待機中」の保留予告情報がないと判定されたときのように、第1保留表示情報バッファ190Aや第2保留表示情報バッファ190Bに記憶された入賞時判定結果といった保留情報が特定条件を満たさないときに、ステップS708の処理などによりメッセージ予告を実行することに決定される。これにより、遊技者による所定の操作に基づいてメッセージ予告が実行されることになるので、遊技者の操作意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、例えば図25に示すステップS733の処理にてメッセージ予告を実行しない「予告なし」と判定されたときのように、現在の遊技における有利度が特定条件を満たさないときに、ステップS738の処理などにより保留表示予告を実行することに決定される。これにより、遊技者による所定の操作に基づいて保留表示予告が実行されることになるので、遊技者の操作意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば図17に示すステップS709の処理では、図18(B)に示すような決定割合で、メッセージ予告を実行するか否かが決定される。すなわち、メッセージ予告は、現在の遊技における有利度として、可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆する予告演出となっている。こうして、遊技者による所定の操作に基づいて可変表示結果が「大当り」となる期待度を高めることで、遊技者の操作意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
図17に示す操作演出設定処理では、ステップS707の処理にて特殊予告モード中であると判定されたときに、ステップS708の処理を実行して、メッセージ予告を実行することに決定する。したがって、特殊予告モード中といった特別演出状態において、可変表示結果が「大当り」となる、あるいはスーパーリーチのリーチ演出を伴う変動パターンとなるといった、入賞時判定結果などの保留情報に基づいて特定条件を満たすと判定されたときには、保留表示予告とメッセージ予告のいずれかの予告演出を実行することに決定される。これにより、特別演出状態における遊技者の操作意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
図27に示すステップS502Aの処理にて保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドを正常に受信できなかったと判定されたときに、ステップS503の処理を実行しないように制限する。したがって、保留記憶数通知コマンドや入賞時判定結果指定コマンドの取りこぼし(欠落)や矛盾(不整合)などにより、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のいずれが増加したかを特定できないときには、先読み予告を実行するための決定が行われないように制限される。これにより、誤った判定結果に基づく誤った割合で決定された先読み予告の実行を防止して、演出の信頼性が低下することを防止できる。