JP5517301B2 - データ処理システム - Google Patents
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Description
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
本発明の代表的な実施の形態に係るデータ処理システム(MCU)は、複数のCPU(CPU0〜CPU3)と、前記CPUの異常を予知するための判別を行う予知回路(PRDCT)とを有する。前記予知回路は、前記CPUからの定期的通知の最新の通知タイミングの情報(Tp[0]、Tp[1]、Tp[2])をそのCPUと対応させて保持すると共に、所定周期毎に前記最新の通知タイミングからの経過時間(Tdiff)を取得し、目標値(Tw)に対する前記経過時間の変化に応ずる履歴情報(CNT,ACC)を前記CPUに対応させて逐次保持し、保持した履歴情報が所定の閾値(Cw)に達したとき、対応するCPUに対するリカバリ処理を要求する(IRQ_R)。
項1のデータ処理システムにおいて、前記CPUからの定期的通知は、第1のタイマ(TMR0〜TMR3)によるタイムアウト(IRQ0_T〜IRQ3_T)に起因してCPUがプログラム処理を行って前記予知回路に与える通知である。
項2のデータ処理システムにおいて、前記第1のタイマは、前記CPU毎に異なるタイミングでタイムアウトを設定可能な複数のタイマチャネル(TMR0〜TMR3)を有する。
項1乃至3のいずれかのデータ処理システムにおいて、前記所定周期は、第2のタイマ(TMRH)のタイムアウト(TOUT)の間隔に応ずる周期である。
項1乃至4のいずれかのデータ処理システムにおいて、前記通知タイミングの情報は、前記予知回路に前記定期的通知があったときの時刻情報である。
項5のデータ処理システムにおいて、前記履歴情報は、前記目標値に対して定期的通知が遅延した累積回数の情報である(図7)。
項5のデータ処理システムにおいて、前記履歴情報は、前記目標値に対して定期的通知が遅延した累積時間の情報である。
項5のデータ処理システムにおいて、前記履歴情報は、前記目標値に対して定期的通知が間に合った回数と遅延した回数の差分回数の情報である(図10)。
項5のデータ処理システムにおいて、前記履歴情報は、前記目標値に対して定期的通知が間に合った余裕時間と遅延した時間との差分時間の情報である(図11)。
項5のデータ処理システムにおいて、前記予知回路はCPUに対応するエントリデータの格納領域(ETRY0〜ETRYn)を有し、前記エントリデータは前記通知タイミングの情報である時刻情報(Tp)、履歴情報(CNT、ACC)、目標値(Tw)、及び閾値(Cw)である。
項10のデータ処理システムにおいて、前記エントリデータの格納領域は所定のCPUによって初期設定可能にされる。
項1乃至11のいずれかのデータ処理システムにおいて、前記対応するCPUに対するリカバリ処理の要求は、リカバリ処理を行うCPUへの割り込み要求(IRQ_R)である。
項12のデータ処理システムにおいて、前記割り込み要求に応答してCPUに割り込み信号を出力する割り込みコントローラ(INTC)を更に有する。
項1乃至13のいずれかのデータ処理システムにおいて、前記リカバリ処理は、対応するCPUに対するシャットダウン処理である(S51)。
項1乃至13のいずれかのデータ処理システムにおいて、前記リカバリ処理は、対応するCPUに対するリブート処理である(S61)。
項1乃至13のいずれかのデータ処理システムにおいて、前記リカバリ処理は、対応するCPUの内部状態をメモリに退避する処理である(S71)。
項1乃至13のいずれかのデータ処理システムにおいて、前記リカバリ処理は、対応するCPUへの処理の分担を打ち切ってその処理を自ら負担する処理である(S81,S82)。
項1乃至17のいずれかのデータ処理システムは、1個の半導体基板にマイクロコンピュータ(MCU)として形成され。
実施の形態について更に詳述する。
図1には本発明の一実施の形態に係るデータ処理システムが例示される。同図に示されるデータ処理システムは、特に制限されないが、例えば、自動車分野の制御系システムとナビゲーションなどの情報系システムをひとつの半導体集積回路上で実現したシステムオンチップ(SoC)のマイクロコンピュータ(マクロプロセッサ、データ処理装置)などに適用される。
図4には異常予知回路PRDCTの構成が例示される。異常予知回路PRDCTは予知の対象にされる中央処理装置と予知結果に従ってリカバリを行う主体になる中央処理装置との間で機能される。図4に従えば、異常予知回路PRDCTは夫々のドメイン若しくは中央処理装置に対応させたエントリデータの格納領域ETRY0〜ETRYnを有する。ここでは便宜上n+1のエントリデータの格納領域を備えるものとするが、図1の構成に従えば2個のエントリデータの格納領域ETRY0〜ETRY1を備えれば十分である。エントリデータの格納領域ETRY0〜ETRYnは実際にはランダムアクセスメモリで構成すればよく、異常予知動作において予知判別制御部PCNTがエントリデータのリード/ライトを行い、また、システムバスBUSを介してマスタとされる特定の中央処理装置、例えば中央処理装置CPU0がエントリデータの初期設定を行う。
図7には予知判別制御部PCNTによる異常予知判定処理フローが例示される。同図に示される判定処理は、予知判別制御部PCNTがタイマTMRHから所定周期でタイムアウト信号TOUTを受け取る毎に、更にはエントリ更新信号RNW0,RNW1を受け取る毎に開始される。開始されるとまず、予知判別制御部PCNTは対応するエントリデータTp,Tw,Cw,CNTを読み込むと共に、現在時刻Thを取得する(S30)。
図8には予知判別制御部PCNTによる判別動作のタイミングチャートが例示される。図9には図8の動作にしたがって操作されるエントリデータの変化が例示される。ここではドメインDMN1に対して異常を予知する判定動作が例示される。
図10には異常予知フローの別の例が示される。図7との相違点は、最新の通知時刻情報Tpと現在時刻Thとの差(Tdiff)を演算し(S31)、その差が目標値Twに達しているか否かを判別したとき(S32)、Tw≦Tdiffの判別結果が得られないときには履歴カウント値CNTを−1(1デクリメント)する処理(S40)を追加したことである。その他の処理は図7と同じであるからその詳細な説明は省略する。
上述の説明では、CPUに対するリカバリ処理の要求として、リカバリ処理を行うCPUへの割り込み要求を用いる。割り込みを用いることによりリカバリ処理の内容を割り込み処理の内容によって任意に決定することが容易である。
図16にはマイクロコンピュータの別の例が示される。同図に示されるマイクロコンピュータMCUは、図1に比べて4個のドメインDMN0〜DMN3が設けられ、4個のタイマTMR0〜TMR3が設けられ、夫々にタイマTMR0〜TMR3からタイマ割り込み要求信号IRQ0_T〜IRQ3_Tが出力され、割り込みコントローラINTCから夫々の中央処理装置CPU0〜CPU3に割り込み信号INT0〜INT3が出力される点が相違される。回路ユニットの数が増えることにとって影響されない回路は図1と同じである。図16には図示を省略してあるが図1の画像処理回路GRF及びネットワーク通信回路NETなどが設けられている。
DMN0〜DMN3 ドメイン
CPU0〜CPU3 中央処理装置
OS0〜OS3 オペレーティングシステム
PGM0〜PGM3 アプリケーションプログラム
BUS システムバス
MCNT メモリコントローラ
FLSH 不揮発性メモリ
TMR0〜TMR3 タイマ
GRF 画像処理回路
NET ネットワーク通信回路
INTC 割り込みコントローラ
PRDCT 異常予知回路
TMRH タイマ
IRQ0_T〜IRQ3_Tタイムアウト割り込み要求信号
TOUT タイムアウト信号
IRQ_R リカバリ割り込み要求信号
C 共有メモリ空間
ETRY0〜ETRYn エントリデータの格納領域
PCNT 予知判別制御部
RNW0、RNW1 エントリ更新信号
Tp 最新の通知時刻情報
Th 現在時刻
Tw 目標値
CNT 履歴カウント値
Cw 閾値
Claims (18)
- 複数のCPUと、前記CPUの異常を予知するための判別を行う予知回路とを有するデータ処理システムであって、
前記予知回路は、前記CPUから周期的に供給される定期的通知のうち最後に供給された定期的通知の通知タイミング情報である最新の通知タイミングの情報をそのCPUと対応させて保持すると共に、所定周期毎に前記最新の通知タイミングからの経過時間を取得し、目標値に対する前記経過時間の関係に基づいて蓄積される数値である履歴情報を前記CPUに対応させて逐次保持し、保持した履歴情報が所定の閾値に達したとき、対応するCPUに対するリカバリ処理を要求する、データ処理システム。 - 前記CPUからの定期的通知は、第1のタイマによるタイムアウトに起因してCPUがプログラム処理を行って前記予知回路に与える通知である、請求項1記載のデータ処理システム。
- 前記第1のタイマは、前記CPU毎に異なるタイミングでタイムアウトを設定可能な複数のタイマチャネルを有する、請求項2記載のデータ処理システム。
- 前記所定周期は、第2のタイマのタイムアウトの間隔に応ずる周期である、請求項1記載のデータ処理システム。
- 前記通知タイミングの情報は、前記予知回路に前記定期的通知があったときの時刻情報である、請求項1記載のデータ処理システム。
- 前記履歴情報は、前記目標値に対して定期的通知が遅延した累積回数の情報である、請求項5記載のデータ処理システム。
- 前記履歴情報は、前記目標値に対して定期的通知が遅延した累積時間の情報である、請求項5記載のデータ処理システム。
- 前記履歴情報は、前記目標値に対して定期的通知が間に合った回数と遅延した回数の差分回数の情報である、請求項5記載のデータ処理システム。
- 前記履歴情報は、前記目標値に対して定期的通知が間に合った余裕時間と遅延した時間との差分時間の情報である、請求項5記載のデータ処理システム。
- 前記予知回路はCPUに対応するエントリデータの格納領域を有し、前記エントリデータは前記通知タイミングの情報である時刻情報、履歴情報、目標値、及び閾値である、請求項5記載のデータ処理システム。
- 前記エントリデータの格納領域は所定のCPUによって初期設定可能にされる、請求項10記載のデータ処理システム。
- 前記対応するCPUに対するリカバリ処理の要求は、リカバリ処理を行うCPUへの割り込み要求である、請求項1記載のデータ処理システム。
- 前記割り込み要求に応答してCPUに割り込み信号を出力する割り込みコントローラを更に有する、請求項12記載のデータ処理システム。
- 前記リカバリ処理は、対応するCPUに対するシャットダウン処理である、請求項1記載のデータ処理システム。
- 前記リカバリ処理は、対応するCPUに対するリブート処理である、請求項1記載のデータ処理システム。
- 前記リカバリ処理は、対応するCPUの内部状態をメモリに退避する処理である、請求項1記載のデータ処理システム。
- 前記リカバリ処理は、対応するCPUへの処理の分担を打ち切ってその処理を自ら負担する処理である、請求項1記載のデータ処理システム。
- 1個の半導体基板にマイクロコンピュータとして形成された、請求項1記載のデータ処理システム。
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