JP5516485B2 - 電波受信機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電波受信機器に関するものである。
従来、時刻情報を含む標準電波を受信するアンテナ装置を備え、自動的に現在時刻を修正する電波時計等の電波受信機器が知られている。そして、例えば電波時計において標準電波を受信するアンテナ装置としては、受信感度のよい磁性材料であるアモルファス金属やフェライト等からなるコアにコイルが巻回されてなるアンテナ構造体を備えるものが多く用いられている。
アンテナ構造体は、コアの長さが長く電波受信面積が大きいほど受信感度が向上する。しかし、特に腕時計型の電波時計のような小型の電波受信機器に組み込む場合には、アンテナ構造体の収納スペースに限界があるため、小型のアンテナ構造体を用いる必要がある。
そこで、アンテナ構造体を小型化した場合でも受信感度を向上させる構成として、アモルファス薄膜等の板状部材を複数積層してコアを形成する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−141387号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、コアを構成している板状部材を、時計のモジュール部材の厚み方向に積み重ねる構成となっている。このため時計ケースの限られた空間内にアンテナ構造体を効率よく配置することができず、アンテナ構造体を収納するスペースを確保するために時計ケースを大きくする必要があり、電波腕時計の小型化が困難であるという問題がある。
そこで、本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、簡易な手法により、受信感度がよく、かつ小型化と薄型化とを実現することのできる電波受信機器を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る電波受信機器は、
一端側開口部が透明部材で閉塞され、他端側開口部が導電製の閉塞部材で閉塞された導電製の本体ケース内に、回路基板、この回路基板と平行に配置された文字板、この文字板と前記回路基板との間に配置された板状のモジュール部材、このモジュール部材の外周面と前記本体ケースの内周面との間に配置されているアンテナ構造体、および、集磁部材を配置している電波受信機器において、
前記アンテナ構造体は、
前記回路基板、前記板状のモジュール部材及び前記文字板の積層方向と直交する方向に積層された複数の板状部材からなり、中央部が直線状になっており、かつ、両端部が前記モジュール部材の外周面に沿う形状に曲折されているコアと、
このコアのうち、直線状の中央部に巻回されたコイルと
を備え、
前記コアの両端部が前記モジュール部材の外周面に沿って配置されており、
前記集磁部材は、前記コアの両端部のうち、少なくとも一方の端部と磁気的に結合されており、前記板状のモジュール部材の横断方向と直交する方向に重畳して配置された複数の集磁部材用板状部材から形成されていることを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項1に記載の電波受信機器において、前記板状のモジュール部材は、非金属材料で形成され、外周面の一部に、前記アンテナ構造体を装着しているアンテナ装着部が設けられ、かつ、内部に複数の電子部品を保持するための電子部品保持部が設けられていることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項2に記載の電波受信機器において、前記アンテナ装着部は、前記モジュール部材の外周面に沿って形成された切欠部を備えており、前記コアの両端部は、前記切欠部に沿って折り曲げられ、前記切欠部に接着固定されていることを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項2に記載の電波受信機器において、前記アンテナ装着部は、前記モジュール部材の外周面に沿う凹部形状の溝部を備え、前記コアの両端部はこの溝部内に配置されていることを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電波受信機器において、前記コアの両端部は、前記板状のモジュール部材の前記横断方向と直交する方向に張り出した張出部を備えていることを特徴としている。
また、請求項に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項5に記載の電波受信機器において、前記張出部は、凹部形状の嵌合受け部を備え、前記集磁部材の一部は、前記嵌合受け部と嵌合していることを特徴としている。
請求項7に記載の発明に係る電波受信機器は、
一端側開口部が透明部材で閉塞され、他端側開口部が導電製の閉塞部材で閉塞された導電製の本体ケース内に、回路基板、この回路基板と平行に配置された文字板、この文字板と前記回路基板との間に配置された板状のモジュール部材、このモジュール部材の外周面と前記本体ケースの内周面との間に配置されているアンテナ構造体、および、集磁部材を配置している電波受信機器において、
前記アンテナ構造体は、
前記回路基板、前記板状のモジュール部材及び前記文字板の積層方向と直交する方向に積層された複数の板状部材からなり、中央部が直線状になっており、かつ、両端部が前記モジュール部材の外周面に沿う形状に曲折されているコアと、
このコアのうち、直線状の中央部に巻回されたコイルと、
を備え、
前記コアの両端部が前記モジュール部材の外周面に沿って配置されており、
前記コアの両端部は、前記板状のモジュール部材の前記横断方向と直交する方向に張り出した張出部を備え、前記張出部は、凹部形状の嵌合受け部を備えており、
前記集磁部材は、前記コアの両端部のうち、少なくとも一方の端部と磁気的に結合され、前記集磁部材の一部は、前記嵌合受け部と嵌合していることを特徴としている。
請求項8に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項7に記載の電波受信機器において、
前記板状のモジュール部材は、非金属材料で形成され、外周面の一部に、前記アンテナ構造体を装着しているアンテナ装着部が設けられ、かつ、内部に複数の電子部品を保持するための電子部品保持部が設けられていることを特徴としている。
請求項9に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項8に記載の電波受信機器において、
前記アンテナ装着部は、前記モジュール部材の外周面に沿って形成された切欠部を備えており、
前記コアの両端部は、前記切欠部に沿って折り曲げられ、前記切欠部に接着固定されていることを特徴としている。
請求項10に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項8に記載の電波受信機器において、
前記アンテナ装着部は、前記モジュール部材の外周面に沿う凹部形状の溝部を備え、
前記コアの両端部はこの溝部内に配置されていることを特徴としている。
請求項11に記載の発明に係る電波受信機器は、請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の電波受信機器において、
前記集磁部材は、前記板状のモジュール部材の横断方向と直交する方向に重畳して配置された複数の集磁部材用板状部材から形成されていることを特徴としている。
この発明によれば、アンテナ構造体がモジュール部材の外周面と本体ケースの内周面との間に配置されていること、このアンテナ構造体が回路基板、板状のモジュール部材及び文字板の積層方向と直交する方向に積層された複数の板状部材からなり、中央部が直線状になっており、かつ、両端部がモジュール部材の外周面に沿う形状に曲折されているコアと、このコアのうち、直線状の中央部に巻回されたコイルとを備えていること、および、コアの両端部がモジュール部材の外周面に沿って配置されていることから、従来のモジュール部材の上面にアンテナ構造体を配置しているために、当該アンテナ構造体の厚さの分、透明部材と閉塞部材との間の寸法が大きくなり、電波受信機器全体の上下方向の厚みが増している構成の場合と異なり、モジュール部材の外周面と導電製の本体ケースの内周面との間に、アンテナ構造体を配置しているために、透明部材と閉塞部材との間の寸法を小さくすることができ、このために電波受信機器全体の上下方向の厚みを薄い構成とすることができる。この結果、電波受信機器全体の大幅な小型化および薄型化を実現することができるとの効果を奏する。
そればかりでなく、このアンテナ構造体のコアのうち、コイルの両端から突出した両端部のうちの少なくとも一方の端部集磁部材とを互いに磁気的に結合させているため、コアの長さを実質的に延長することができ、その表面積を広く確保することができる。これにより、アンテナ構造体のコア自体を大きくしなくても、効率よく外部からの磁束を集めることが可能となり、受信感度の良好な電波受信機器を提供することができる。
本発明の第1の実施形態のアンテナ装置を備えた電波受信機器の一例である電波腕時計の概略構成を示す正面図である。 図1に示す電波腕時計のII―II線断面図である。 図1に示す電波腕時計の内部構成を示す分解斜視図である。 図1に示す電波腕時計の構成部品のうち、時計ガラス部材及び文字板を外した状態の表面側内部を示す平面図である。 図1に示す電波腕時計に備えられるアンテナ装置を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施形態のアンテナ装置を備えた電波腕時計の要部断面図である。 (A)は、図6に示す電波腕時計に備えられるモジュール部材の表面を示す平面図であり、(B)は、(A)に示すモジュール部材にアンテナ構造体、集磁部材、磁性部材を装着した状態を示す平面図である。 図6に示す電波腕時計に備えられるアンテナ装置を示す分解斜視図である。 本発明の第3の実施形態のアンテナ装置を示す要部平面図である。 図9における矢視X方向からみたアンテナ装置の側面図である。 本発明の第4の実施形態のアンテナ装置を示す分解斜視図である。 図11に示すアンテナ構造体のコアの分解斜視図である。 図11に示すアンテナ装置の集磁部材の拡大図である。 図11に示すアンテナ装置の集磁部材とアンテナ構造体のコアとの嵌合を説明する説明図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るアンテナ装置及びアンテナ装置を適用した電波受信機器の好適な実施形態について具体的に説明する。なお、本発明の範囲は図示例に限定されない。
[第1の実施の形態]
先ず、図1から図5を参照しつつ、本発明に係るアンテナ装置及び電波受信機器の第1の実施形態を説明する。なお、本実施形態では、電波受信機器としての電波腕時計にアンテナ装置を搭載する場合を例として説明する。
図1は、本発明に係るアンテナ装置を備えた電波腕時計を示す正面図である。また、図2は、図1のII−II線断面図であり、図3は、図1の電波腕時計の内部構成を示す分解斜視図である。
図3に示すように、電波腕時計100には、短柱形状に形成された本体ケース(以下「時計ケース1」という。)が設けられている。時計ケース1は、ステンレスやチタン等の金属その他の導電性部材で形成されている。
時計ケース1の内側は上下が開口した中空状になっており、この中空部分が各種部品を収納する収納空間を与える収納部となる。
この時計ケース1の図1における上下両端部、つまり時計の12時方向側端部及び6時方向側端部には、バンド取付部12(図2参照)が形成されており、各バンド取付部12には時計バンド2が取り付けられている。また、時計ケース1の外周部には、時刻合わせの指示などの種々の操作指示が入力される複数の操作ボタン13が設けられている。
図2に示すように、この時計ケース1の視認側(表面側:図2における上側)には、視認側の開口部を閉塞するように非導電性の透明材料であるガラスで形成された透明部材としての時計ガラス部材3が防水リング14を介して装着されている。また、時計ケース1の内部であって時計ガラス部材3の下方には、時計ケース1の内周に沿って見切部材4が配置されている。
また、時計ケース1の視認側とは反対側(裏面側:図2における下側)には、図2に示すように、当該時計ケース1の下側の開口部を閉塞する閉塞部材としての裏蓋部材5が防水リング15を介して取り付けられている。裏蓋部材5は、ステンレスやチタン等の金属その他の導電性部材で形成されている。
また、この時計ケース1の内部には、板状に形成されたモジュール部材6が設けられている。モジュール部材6は、例えば樹脂等の非金属材料で形成されている。
モジュール部材6の内部には、アンテナ構造体7、および、時計機能を実現するための時計ムーブメント(図示せず)のほかに、電波腕時計100の各部に電力を供給するためのバッテリー(図示せず)、各種回路等が実装された回路基板8を含む各種の電子部品81が電子部品保持部81Aを介して設けられている。
このように、モジュール部材6は、内部に配置されたバッテリー、回路基板8などの各種の電子部品81をそれぞれ保持するための電子部品保持部81Aを備えているばかりでなく、アンテナ構造体7が装着されて当該アンテナ構造体7を保持するためのアンテナ装着部62を備えている。
回路基板8に実装される回路要素としては、例えば、電波腕時計100の各部を制御するCPU等の制御IC、アンテナ構造体7によって検出された電気信号を増幅・復調して標準電波に含まれる時刻データを取り出す受信回路、発振器を有して現在時刻を計時する計時回路等(いずれも図示せず)がある。
モジュール部材6は、モジュール支持部材61によって電波腕時計100の裏面側から支持され、時計ケース1内に固定されている。なお、モジュール支持部材61は必須の構成要素ではなく、例えば、モジュール支持部材61を設けずに、裏蓋部材5によってモジュール部材6を支持するようにしてもよい。
また、時計ケース1の内部には、時計ガラス部材3の裏面側(図2における下側の面)に対向して文字板9が配置されている。
図1に示すように、文字板9の表面側の周縁部には、時計の1時から12時に対応する12個の時字部材91がほぼ等間隔に設けられている。
文字板9のほぼ中央部には図示しない軸孔が形成されており、指針軸92が軸孔を通して電波腕時計100の裏面側から表面側に突出している。指針軸92には時計ガラス部材3と文字板9との間に配置された時針や分針等の指針93が取り付けられている。前記時計ムーブメントは、この指針軸92に取り付けられた指針93を文字板9の上方で運針させるようになっている。
ここで、本実施形態におけるアンテナ構造体7及びこのアンテナ構造体7を収納するモジュール部材6の構成について図4及び図5を参照しつつ具体的に述べる。
図4及び図5に示すように、アンテナ構造体7は、長尺なコア71とこのコア71に巻回されたコイル72とを備えており、コア71に電波が透過すると、コイル72に誘起電流が発生するように構成されている。コイル72の端部は、回路基板8上に設けられた接続端子82(図2参照)と電気的に接続されており、アンテナ構造体7により得られた信号が回路基板8上の受信回路に送られるようになっている。
コア71は、モジュール部材6の厚み方向(すなわち、電波腕時計100の厚み方向)と直交する横断方向に重畳して配置された複数のコア用板状部材(以下、単に「板状部材71a」という。)から形成されている。なお、複数の板状部材71aは、積層状態を維持できるように接着剤等により互いに固定されていることが好ましい。
各板状部材71aは、アモルファス合金等の透磁率(magnetic permeability)(磁場または磁界の強さHと磁束密度Bとの間の関係をB= μHで表わした時の比例定数μをいう)または比透磁率(真空の透磁率μ0との比μs=μ/μ0をいう)が高い磁性材料により形成されている。
なお、コア71を形成する材料は、アモルファス合金に限定されず、薄い板状に形成可能な磁性材料であれば適用可能である。
図5に示すように、コア71の中央部は、コイル72を巻回する巻線部711となっており、コイル72の両端から突出したコア71の両端部は、巻線部711よりもモジュール部材6の横断方向と直交する方向(すなわち、電波腕時計100の厚み方向)における上下に張り出した張出部712となっている。
なお、コア71の両端部の形状は図示例に限定されず、端部の一部分のみに張出部712を備える構成であってもよい。
巻線部711及び張出部712のうち巻線部711に連続する部分は、アンテナ構造体7の延在方向に沿って直線状となっており、張出部712の端部は、モジュール部材6の外周面に沿う形状に曲折している。
張出部712の上端面は、アンテナ構造体7をモジュール部材6に配置した際、後述するモジュール部材6の集磁部材装着部66の表面と面一となるようになっている。このため、集磁部材装着部66に集磁部材67を装着した際に、集磁部材67の下側面が張出部712の上端面と接触し、磁気的に結合するようになっている。
モジュール部材6の表面であって、モジュール部材6を時計ケース1内に収納した際に12時側に位置する側には、アンテナ構造体7を装着するためのアンテナ装着部62が形成されている。
また、モジュール部材6の側面であって、アンテナ装着部62にアンテナ構造体7を装着した際にコイル72が位置する部分に対応する位置には、外周面に沿って外周の一部を切り欠いた磁性部材装着部63が形成されている。
磁性部材装着部63には、磁性材料で形成された磁性部材65が配置されている。なお、磁性部材装着部63及び磁性部材65の大きさや形状、配置される位置等は図示例に限定されない。
磁性部材65を形成する磁性材料としては、例えば、SUS444等のフェライトステンレス鋼や、純鉄、又はフェライト、パーマロイ等の粉末を混入したステンレスや、アモルファス、フェライト等の磁性材料の粉末を混入した合成樹脂等の材料等が適用可能である。なお、適用可能な磁性材料はここに例示したものに限定されない。
また、モジュール部材6の表面であって、アンテナ装着部62にアンテナ構造体7を装着した際に各張出部712が位置する部分に対応する位置及びその近傍には、モジュール部材6の中央部よりも一段低く掘り下げられた集磁部材装着部66がそれぞれ形成されている。
集磁部材装着部66には、磁性材料で形成された集磁部材67が配置されている。集磁部材67は、モジュール部材6の横断方向と直交する方向(すなわち、電波腕時計100の厚み方向)に重畳して配置された複数の集磁部材用板状部材(以下、単に「板状部材67a」という。)から形成されている。各板状部材67aは、例えばアモルファス合金等の磁性材料により形成されている。各板状部材67aは、積層状態を維持できるように接着剤等により互いに固定されていることが好ましい。
なお、集磁部材装着部66及び集磁部材67の大きさや形状、配置される位置等は図示例に限定されない。
また、集磁部材67を形成する材料は、磁性材料であれば特に限定されない。また、集磁部材67は複数枚の板状部材67aが積層されているものに限定されず、例えば、SUS444等のフェライトステンレス鋼や、純鉄、又はフェライト、パーマロイ等の粉末を混入したステンレスや、アモルファス、フェライト等の磁性材料の粉末を混入した合成樹脂等の材料等により一体形成されたものでもよい。
図4に示すように、本実施形態においては、アンテナ構造体7、モジュール部材6及び集磁部材67により、アンテナ装置70が構成されている。
次に、本実施形態に係るアンテナ装置70及びこれを備える電波腕時計100の作用について説明する。
まず、電波腕時計100を形成する場合には、モジュール部材6のアンテナ装着部62にアンテナ構造体7を配置し、磁性部材装着部63に磁性部材65を配置し、各集磁部材装着部66にそれぞれ集磁部材67を配置する。本実施形態では、このような組立状態において、アンテナ構造体7のコイル72と時計ケース1との間に磁性部材65が配置される。また、コア71の張出部712の上端面が集磁部材67の下側面と磁気的に結合する。
そして、モジュール部材6をモジュール支持部材61により支持しながら、時計ケース1内に収納し、さらに、裏蓋部材5を時計ケース1の裏面側の開口部に嵌め込んで裏面側の開口部を閉塞する。
電波腕時計100による標準電波受信時においては、電波の磁界成分が、電波を遮蔽しない材料によって形成された非導電性の部材である時計ガラス部材3、文字板9上等を透過して、アンテナ構造体7のコア71、及びコア71と磁気的に結合されている集磁部材67に進入する。そして、一方側のコア71及び集磁部材67からアンテナ構造体7に進入した磁束は、コア71の他方側の端部へと通過する。この通過の際に、コア71に巻回されたコイル72に交流電流が誘導され(誘起電流)、これに伴ってコイル72の両端に交流電圧が発生する。そして、この交流電圧がアナログ受信信号として図示しない受信回路に送られる。
そして、受信回路により、このアナログ受信信号について増幅、復調、デコード等の処理が行われ、デジタルの時刻データが取得される。電波腕時計100は、取得された時刻データに基づいて、適宜現在時刻の修正を行う。
以上のように、本実施形態によれば、アンテナ構造体7のコア71が、複数の板状部材71aをモジュール部材6の厚み方向(すなわち、電波腕時計100の厚み方向)に直交する横断方向に重なるように積層して構成されており、この長尺なコア71の中央部に、当該コア71の長手方向と直交する方向にコイル72を巻きつけた構成としているので、限られた空間内にコア71等をコンパクトに装着することができる。
また、このアンテナ構造体7をモジュール部材6の一部に形成されたアンテナ装着部62に装着し、集磁部材装着部66にそれぞれ集磁部材67を配置すると、長尺なコア71のうちコイル72の両端から突出した張出部712を一対の集磁部材67と磁気的に結合させることができ、コア71の長さを実質的に延長することができるとともに、その表面積を広く確保することができる。これにより、アンテナ構造体7のコア71自体を大きくしなくても、効率よく磁束を集めることが可能となり、アンテナ装置70及びこれを備える電波腕時計100の小型化を実現しつつ、受信感度の良好なアンテナ装置70を提供することができる。
また、コイル72は、長尺なコア71の中央部に設けられた直線状の巻線部711に巻きつけられている。このため、曲線状の巻線部にコイルとなる巻き線を巻きつけるのではないことから、コイル72を直線状の巻線部711に確実かつ容易に均一に巻きつけることができる。
また、集磁部材67は、複数の板状部材67aを重畳して構成されているので、効率よく磁束を集めることができる。
また、アンテナ構造体7と時計ケース1との間に、磁性部材65を配置しているので、時計ケース1が金属等の導電性材料で形成されている場合でも渦電流の発生を抑え、アンテナ構造体7の受信感度を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、図6から図8を参照しつつ、本発明に係るアンテナ装置及び電波受信機器の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、アンテナ構造体及び磁性部材をモジュール部材に装着する構成のみが第1の実施形態と異なるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図6は、本実施形態における電波腕時計の要部断面図であり、図7は、モジュール部材を表面側からみた平面図であり、図8は、要部分解斜視図である。
図6に示すように、本実施形態において、アンテナ構造体22は、第1の実施形態と同様に、長尺なコア221とこのコア221に巻回されたコイル222とを備えている。
図8に示すように、コア221は、モジュール部材21の厚み方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)と直交する横断方向に重畳して配置された複数の板状部材221a(コア用板状部材)から形成されている。
コア221の中央部は、コイル222を巻回する巻線部224となっており、コア221の両端部は、巻線部224よりもモジュール部材21の横断方向と直交する方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)における上下に張り出した張出部223となっている。
巻線部224及び張出部223のうち巻線部224に連続する部分はアンテナ構造体22の延在方向に沿って直線状となっており、張出部223の端部は、モジュール部材21の外周面に沿う形状に曲折している。
図7(A)に示すように、本実施形態におけるモジュール部材21の表面側であって電波腕時計の12時側には、アンテナ構造体22を嵌装するアンテナ装着部211が設けられている。このアンテナ装着部211は、モジュール部材21の外周面に沿うとともにアンテナ構造体22の形状に沿う形状に所定の深さに掘り下げられた凹部形状の溝部211Aを備えており、その中央部にはコイル222の部分を収納するコイル収納部211aが形成され、このコイル収納部211aの両側にはそれぞれコア221の部分を収納するコア収納部211bが形成されている。
また、アンテナ構造体22がアンテナ装着部211に収納された際にコア221の端部が配置される部分近傍には、集磁部材23を装着する集磁部材装着部212が形成されている。
なお、図6に示すように、アンテナ装着部211は、アンテナ構造体22を内部に収納した状態でコア221の張出部223の上端面が集磁部材装着部212の高さとほぼ面一となるような深さとなっている。そして、集磁部材23を集磁部材装着部212に装着した際に、集磁部材23の下側面がコア221の張出部223の上端面と磁気的に結合されるようになっている。
さらに、アンテナ装着部211よりもモジュール部材21の端部に近い位置であって、アンテナ構造体22がアンテナ装着部211に収納された際にコイル222が配置される位置に対応する位置には、磁性部材24を嵌装する磁性部材収納凹部213が形成されている。
図7(B)に示すように、本実施形態におけるアンテナ装置20は、第1の実施形態と同様に、モジュール部材21とアンテナ構造体22と集磁部材23とを備えて構成されている。
なお、その他のアンテナ装置20及び電波受信機器としての電波腕時計の構成は、第1実施形態に示したものと同様であるので、同一箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、本実施形態に係るアンテナ装置20及びこれを備える電波腕時計の作用について説明する。
まず、電波腕時計を形成する場合には、モジュール部材21のアンテナ装着部211の溝部211Aにアンテナ構造体22を配置し、磁性部材装着部213に磁性部材24を配置し、各集磁部材装着部212にそれぞれ集磁部材23を配置する。本実施形態では、このような組立状態において、アンテナ構造体22のコイル222と時計ケース1との間に磁性部材24が配置される。また、コア221の張出部223の上端面が集磁部材23の下側面と磁気的に結合する。
そして、モジュール部材21をモジュール支持部材61により支持しながら、時計ケース1内に収納し、さらに、裏蓋部材5を時計ケース1の裏面側の開口部に嵌め込んで裏面側の開口部を閉塞する。
電波腕時計による標準電波受信時においては、電波の磁界成分が、電波を遮蔽しない材料によって形成された非導電性の部材である時計ガラス部材3、文字板9上等を透過して、アンテナ構造体22のコア221、及びコア221と磁気的に結合されている集磁部材23に進入する。そして、一方側のコア221及び集磁部材23からアンテナ構造体22に進入した磁束は、コア221の他方側の端部へと通過する。この通過の際に、コア221に巻回されたコイル222に交流電流が誘導され(誘起電流)、これに伴ってコイル222の両端に交流電圧が発生する。そして、この交流電圧がアナログ受信信号として図示しない受信回路に送られる。
そして、受信回路により、このアナログ受信信号について増幅、復調、デコード等の処理が行われ、デジタルの時刻データが取得される。電波腕時計は、取得された時刻データに基づいて、適宜現在時刻の修正を行う。
以上のように、本実施形態によれば、アンテナ構造体22のコア221が、複数の板状部材221aをモジュール部材21の厚み方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)に直交する横断方向に重なるように積層して構成されており、この長尺なコア221の中央部に、当該コア221の長手方向と直交する方向にコイル222を巻きつけた構成としているので、限られた空間内にコア221等をコンパクトに装着することができる。
また、このアンテナ構造体22をモジュール部材21の一部に形成されたアンテナ装着部211に収納し、集磁部材装着部212にそれぞれ集磁部材23を配置すると、長尺なコア221のうちコイル222の両端から突出した張出部223を一対の集磁部材23と磁気的に結合させることができ、コア221の長さを実質的に延長することができるとともに、その表面積を広く確保することができる。これにより、アンテナ構造体22のコア221自体を大きくしなくても、効率よく磁束を集めることが可能となり、アンテナ装置20及びこれを備える電波腕時計の小型化を実現しつつ、受信感度の良好なアンテナ装置20を提供することができる。
また、アンテナ装着部211がモジュール部材の外周面に沿う凹部形状の溝部211Aを備えているので、この溝部211A内に長尺なコア221の両端部を配置することができる。このため、コア用の複数の板状部材221aから形成されている長尺なコア221であっても、各板状部材221aがばらばらにならないように保持することができ、コア221を樹脂製のアンテナケース等で保持することなく、モジュール部材21上にコア221等を迅速かつ確実に装着して固定することができる。
また、アンテナ構造体22と時計ケースとの間に、磁性部材24を配置しているので、時計ケース1が金属等の導電性材料で形成されている場合でも、長尺なコア221のうちコイル222の両端から出た磁束が金属等の時計ケース1側に回り込まないで、磁性部材24側に導くことができ、金属等の時計ケース1での渦電流の発生を抑え、アンテナ構造体22の受信感度を向上させることができる。
[第3の実施の形態]
次に、図9及び図10を参照しつつ、本発明に係るアンテナ装置及び電波受信機器の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、アンテナ構造体をモジュール部材に装着する構成のみが第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるため、以下においては、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
図9は、モジュール部材を表面側からみた平面図であり、図10は、アンテナ装置を図9における矢視X方向から見た側面図である。
本実施形態におけるアンテナ装置30(図10参照)は、第1の実施形態と同様に、モジュール部材31とアンテナ構造体32と集磁部材33とを備えて構成されている。
本実施形態において、アンテナ構造体32は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、長尺なコア321とこのコア321に巻回されたコイル322とを備えている。
また、図示は省略するが、コア321は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、モジュール部材31の厚み方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)と直交する横断方向に重畳して配置された複数の板状部材から形成されている。
コア321の中央部は、コイル322を巻回する巻線部となっており、コア321の両端部は、巻線部よりもモジュール部材31の横断方向と直交する方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)における上下に張り出した張出部323となっている。コア321の中央部は、アンテナ構造体32の延在方向に沿って直線状に形成されており、その両端部に形成された張出部323は、モジュール部材31の外周面に沿う形状に折曲げ可能となっている。
図9及び図10に示すように、本実施形態におけるモジュール部材31における電波腕時計の12時側の側面には、アンテナ構造体22を装着するアンテナ装着部311が設けられている。アンテナ装着部311は、モジュール部材31の外周面に沿って形成された切欠部を備えている。アンテナ構造体32をアンテナ装着部311に装着する際には、コア321の両端部が、このアンテナ装着部311の切欠部に沿って折り曲げられ、アンテナ装着部311内に接着固定される。
また、アンテナ構造体32がアンテナ装着部311に収納された際にコア321の端部が配置された部分近傍には、集磁部材33を装着する集磁部材装着部312が形成されている。
なお、図10に示すように、アンテナ装着部311は、アンテナ構造体32を内部に収納した状態でコア321の張出部323の上端面が集磁部材装着部312の高さとほぼ面一となるような深さとなっている。そして、集磁部材33を集磁部材装着部312に装着した際に、集磁部材33の下側面がコア321の張出部323の上端面と磁気的に結合されるようになっている。
なお、その他のアンテナ装置30及び電波受信機器としての電波腕時計の構成は、第1実施形態及び第2の実施形態に示したものと同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態に係るアンテナ装置30及びこれを備える電波腕時計の作用について説明する。
まず、電波腕時計を形成する場合には、モジュール部材31のアンテナ装着部311にアンテナ構造体32を配置し、コア321の両端部の張出部323をアンテナ装着部311の切欠部に沿って折り曲げてアンテナ装着部311内に接着固定する。また、各集磁部材装着部312にそれぞれ集磁部材33を配置する。本実施形態では、このような組立状態において、アンテナ構造体32のコア321の張出部323の上端面が集磁部材33の下側面と磁気的に結合する。
そして、モジュール部材31をモジュール支持部材により支持しながら、時計ケース内に収納し、さらに、裏蓋部材を時計ケースの裏面側の開口部に嵌め込んで裏面側の開口部を閉塞する。
電波腕時計による標準電波受信時においては、電波の磁界成分が、電波を遮蔽しない材料によって形成された非導電性の部材である時計ガラス部材、文字板上等を透過して、アンテナ構造体32のコア321、及びコア321と磁気的に結合されている集磁部材33に進入する。そして、一方側のコア321及び集磁部材33からアンテナ構造体32に進入した磁束は、コア321の他方側の端部へと通過する。この通過の際に、コア321に巻回されたコイル322に交流電流が誘導され(誘起電流)、これに伴ってコイル322の両端に交流電圧が発生する。そして、この交流電圧がアナログ受信信号として図示しない受信回路に送られる。
そして、受信回路により、このアナログ受信信号について増幅、復調、デコード等の処理が行われ、デジタルの時刻データが取得される。電波腕時計は、取得された時刻データに基づいて、適宜現在時刻の修正を行う。
以上のように、本実施形態によれば、アンテナ構造体32のコア321が、複数の板状部材321aをモジュール部材31の厚み方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)に直交する横断方向に重なるように積層して構成されており、この長尺なコア321の中央部に、当該コア321の長手方向と直交する方向にコイル322を巻きつけた構成としているので、限られた空間内にコア321等をコンパクトに装着することができる。
特に、本実施形態では、モジュール部材31の外周面の一部を切欠いて形成したアンテナ装着部311に、長尺なコア321を装着する構成としているので、限られた空間内にコア321等をコンパクトに装着することができる。
また、このアンテナ構造体32をモジュール部材21の一部に形成されたアンテナ装着部311に収納し、集磁部材装着部312にそれぞれ集磁部材33を配置すると、長尺なコア321のうちコイル322の両端から突出した張出部323を一対の集磁部材23と磁気的に結合させることができ、コア321の長さを実質的に延長するとともに、その表面積を広く確保することができる。これにより、アンテナ構造体32のコア321自体を大きくしなくても、効率よく磁束を集めることが可能となり、アンテナ装置30及びこれを備える電波腕時計の小型化を実現しつつ、受信感度の良好なアンテナ装置30を提供することができる。
[第4の実施の形態]
次に、図11から図14を参照しつつ、本発明に係るアンテナ装置及び電波受信機器の第4の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、アンテナ構造体及び集磁部材の構成のみが第1の実施形態から第3の実施形態と異なるため、以下においては、特に第1の実施形態から第3の実施形態と異なる点について説明する。
図11は、本実施形態における電波腕時計の要部分解斜視図である。
本実施形態におけるアンテナ装置は、第1の実施形態から第3の実施形態と同様に、モジュール部材41とアンテナ構造体42と集磁部材43とを備えて構成されている。
本実施形態において、アンテナ構造体42は、第1の実施形態から第3の実施形態と同様に、長尺なコア421とこのコア421に巻回されたコイル422とを備えている。
コア421の中央部は、コイル422を巻回する巻線部424となっており、コア421の両端部は、巻線部424よりもモジュール部材41の横断方向と直交する方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)における上下に張り出した張出部423となっている。
巻線部424及び張出部423のうち巻線部424に連続する部分は直線状となっており、張出部423の端部は、モジュール部材41の外周面に沿う形状に曲折している。
図11及び図12に示すように、コア421は、モジュール部材41の厚み方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)と直交する横断方向に重畳して配置された複数の板状部材421aから形成されている。
本実施形態において、板状部材421aのうちの1枚には、張出部423における直線状となっている部分に切欠き部426が形成されている。図12に示すように、コア421は、この切欠き部426の形成されている板状部材421aを間に挟んで積層して構成されており、これにより、コア421には、この切欠き部426とこれに隣接する板状部材421aの側面により嵌合受け部としての凹部425が形成される。
なお、本実施形態では、図示の便宜上3枚の板状部材421aを積層してコア421を構成する場合を例示しているが、コア421を構成する板状部材421aの枚数は特に限定されない。また、切欠き部426を設ける板状部材421aは、積層される板状部材421aの中間層辺りに位置することが好ましいが、その位置は特に限定されない。
また、アンテナ構造体42がアンテナ装着部411に収納された際にコア421の張出部423が配置される部分近傍には、集磁部材43を装着する集磁部材装着部412が形成されている。
図11及び図13に示すように、集磁部材43は複数の板状部材43aを積層することにより構成されている。
本実施形態において、集磁部材43を構成する板状部材43aのうち一番下側に位置する板状部材43aは、アンテナ構造体42の配置方向の一端部であって、コア421の凹部425に対応する部分が下側に折曲げられて曲折部431となっている。
アンテナ構造体42をアンテナ装着部411に配置し、集磁部材43を集磁部材装着部412に配置すると、図14に示すように、集磁部材43の曲折部431がコア421の凹部425に嵌合し、集磁部材43とコア421の張出部423とが磁気的に結合されるようになっている。
さらに、アンテナ装着部411よりもモジュール部材41の端部に近い位置であって、アンテナ構造体42がアンテナ装着部411に収納された際にコイル422が配置される位置に対応する位置には、磁性部材44を装着する磁性部材装着部413が形成されている。
なお、その他のアンテナ装置40及び電波受信機器としての電波腕時計の構成は、第1実施形態から第3の実施形態に示したものと同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態に係るアンテナ装置40及びこれを備える電波腕時計の作用について説明する。
まず、電波腕時計を形成する場合には、モジュール部材41のアンテナ装着部411にアンテナ構造体42を配置し、磁性部材装着部413に磁性部材44を配置し、各集磁部材装着部412にそれぞれ集磁部材43を配置する。本実施形態では、このような組立状態において、アンテナ構造体42のコイル422と時計ケースとの間に磁性部材44が配置される。また、集磁部材43の曲折部431がコア421の凹部425に嵌合することにより、集磁部材43とコア421の張出部423とが磁気的に結合する。
そして、モジュール部材41をモジュール支持部材により支持しながら、時計ケース内に収納し、さらに、裏蓋部材を時計ケースの裏面側の開口部に嵌め込んで裏面側の開口部を閉塞する。
電波腕時計による標準電波受信時においては、電波の磁界成分が、電波を遮蔽しない材料によって形成された非導電性の部材である時計ガラス部材、文字板上等を透過して、アンテナ構造体42のコア421、及びコア421と磁気的に結合されている集磁部材43に進入する。そして、一方側のコア421及び集磁部材43からアンテナ構造体42に進入した磁束は、コア421の他方側の端部へと通過する。この通過の際に、コア421に巻回されたコイル422に交流電流が誘導され(誘起電流)、これに伴ってコイル422の両端に交流電圧が発生する。そして、この交流電圧がアナログ受信信号として図示しない受信回路に送られる。
そして、受信回路により、このアナログ受信信号について増幅、復調、デコード等の処理が行われ、デジタルの時刻データが取得される。電波腕時計は、取得された時刻データに基づいて、適宜現在時刻の修正を行う。
以上のように、本実施形態によれば、アンテナ構造体42のコア421が、複数の板状部材421aをモジュール部材41の厚み方向(すなわち、電波腕時計の厚み方向)に直交する横断方向に重なるように積層して構成されており、この長尺なコア421の中央部に、当該コア421の長手方向と直交する方向にコイル422を巻きつけた構成としているので、限られた空間内にコア421等をコンパクトに装着することができる。
また、このアンテナ構造体42をモジュール部材21の一部に形成されたアンテナ装着部411に収納し、集磁部材装着部412にそれぞれ集磁部材43を配置すると、長尺なコア421のうちコイル422の両端から突出した張出部423を一対の集磁部材43と磁気的に結合させることができ、コア421の長さを実質的に延長するとともに、その表面積を広く確保することができる。これにより、アンテナ構造体42のコア421自体を大きくしなくても、効率よく磁束を集めることが可能となり、アンテナ装置40及びこれを備える電波腕時計の小型化を実現しつつ、受信感度の良好なアンテナ装置40を提供することができる。
また、本実施形態では、集磁部材43の曲折部431がコア421の凹部425に嵌合するようになっているので、コア421と集磁部材43曲折部431とを確実に結合させることができる。
また、アンテナ構造体42と時計ケースとの間に、磁性部材44を配置しているので、時計ケースが金属等の導電性材料で形成されている場合でも渦電流の発生を抑え、アンテナ構造体42の受信感度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、板状部材421aのうちの1枚に切欠き部426を形成し、集磁部材43を構成する板状部材43aのうち一番下側に位置する1枚の一端部に曲折部431を形成するようにしたが、切欠き部426を形成する板状部材421aの枚数及び曲折部431を形成する板状部材43aの枚数はこれに限定されない。例えば、板状部材421aのうち隣接する2枚に切欠き部426を形成し、板状部材43aのうち下側の2枚の一端部に曲折部431を形成してもよい。
なお、本発明が上記各本実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
例えば、上記各本実施形態においては、両端部がモジュール部材の外周の形状に沿う形状に曲折した複数の板状部材を積層することにより、アンテナ構造体のコアを構成したが、コアの構成はここに例示したものに限定されない。例えば、直状の板状部材を複数枚積層してコアを形成し、アンテナ構造体をモジュール部材に装着する際に、コアの端部をモジュール部材の外周面に沿わせるように曲折させるようにしてもよい。
特に第2の実施形態のようにアンテナ構造体22を凹部状のアンテナ装着部211に嵌装することにより装着する構成とした場合には、アンテナ装着部211の形状に合うようにコア221を曲折させてアンテナ装着部211に嵌装すれば、各板状部材221aを張り合わせる等の手間をかけることなく、コア221の形状を維持することができて便宜である。
また、上記各実施形態では、時計ケースが円形に形成されている場合を例としたが、時計ケースの形状はこれに限定されず、例えば四角形や多角形等でもよい。時計ケース内部の収納スペースをできるだけ広く確保できるように、アンテナ構造体もこれらの形状に沿う形状とすることが好ましい。
また、モジュール部材等を形成する合成樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フラン樹脂、ポリブタジエン樹脂、アイオノマー樹脂、EEA 樹脂、AAS 樹脂(ASA 樹脂)、AS樹脂、ACS 樹脂、エチレン酢ビコポリマー、エチレンビニルアルコール共重合樹脂、ABS 樹脂、塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、酢酸繊維素樹脂、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂6、66、ポリアミド樹脂11、12 、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、メチルペンテンポリマー等の樹脂等を用いても良く、これらの中でも耐熱性、寸法安定性、強度等の点からフェノール樹脂、エポキシ樹脂等が好ましい。
また、上記実施形態では、アンテナ装置を適用する電波受信機器が電波腕時計である場合を例として示したが、アンテナ装置を適用可能な電波受信機器はこれに限られるものではなく、アンテナ構造体により電波を受信する構成のものであれば如何なるものであってもよい。例えば、固定式の電波時計や、小型ラジオ、携帯端末等にアンテナ装置を適用してもよい。
1 時計ケース(本体ケース)
6 モジュール部材
7 アンテナ構造体
8 回路基板
9 文字板
62 アンテナ装着部
63 磁性部材装着部
65 磁性部材
66 集磁部材装着部
67 集磁部材
70 アンテナ装置
71 コア
72 コイル
100 電波腕時計(電波受信機器)

Claims (11)

  1. 一端側開口部が透明部材で閉塞され、他端側開口部が導電製の閉塞部材で閉塞された導電製の本体ケース内に、回路基板、この回路基板と平行に配置された文字板、この文字板と前記回路基板との間に配置された板状のモジュール部材、このモジュール部材の外周面と前記本体ケースの内周面との間に配置されているアンテナ構造体、および、集磁部材を配置している電波受信機器において、
    前記アンテナ構造体は、
    前記回路基板、前記板状のモジュール部材及び前記文字板の積層方向と直交する方向に積層された複数の板状部材からなり、中央部が直線状になっており、かつ、両端部が前記モジュール部材の外周面に沿う形状に曲折されているコアと、
    このコアのうち、直線状の中央部に巻回されたコイルと
    を備え、
    前記コアの両端部が前記モジュール部材の外周面に沿って配置されており、
    前記集磁部材は、前記コアの両端部のうち、少なくとも一方の端部と磁気的に結合されており、前記板状のモジュール部材の横断方向と直交する方向に重畳して配置された複数の集磁部材用板状部材から形成されていることを特徴とする電波受信機器。
  2. 前記板状のモジュール部材は、非金属材料で形成され、外周面の一部に、前記アンテナ構造体を装着しているアンテナ装着部が設けられ、かつ、内部に複数の電子部品を保持するための電子部品保持部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電波受信機器。
  3. 前記アンテナ装着部は、前記モジュール部材の外周面に沿って形成された切欠部を備えており、
    前記コアの両端部は、前記切欠部に沿って折り曲げられ、前記切欠部に接着固定されていることを特徴とする請求項2に記載の電波受信機器。
  4. 前記アンテナ装着部は、前記モジュール部材の外周面に沿う凹部形状の溝部を備え、
    前記コアの両端部はこの溝部内に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の電波受信機器。
  5. 前記コアの両端部は、前記板状のモジュール部材の前記横断方向と直交する方向に張り出した張出部を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電波受信機器。
  6. 前記張出部は、凹部形状の嵌合受け部を備え、
    前記集磁部材の一部は、前記嵌合受け部と嵌合していることを特徴とする請求項5に記載の電波受信機器。
  7. 一端側開口部が透明部材で閉塞され、他端側開口部が導電製の閉塞部材で閉塞された導電製の本体ケース内に、回路基板、この回路基板と平行に配置された文字板、この文字板と前記回路基板との間に配置された板状のモジュール部材、このモジュール部材の外周面と前記本体ケースの内周面との間に配置されているアンテナ構造体、および、集磁部材を配置している電波受信機器において、
    前記アンテナ構造体は、
    前記回路基板、前記板状のモジュール部材及び前記文字板の積層方向と直交する方向に積層された複数の板状部材からなり、中央部が直線状になっており、かつ、両端部が前記モジュール部材の外周面に沿う形状に曲折されているコアと、
    このコアのうち、直線状の中央部に巻回されたコイルと、
    を備え、
    前記コアの両端部が前記モジュール部材の外周面に沿って配置されており、
    前記コアの両端部は、前記板状のモジュール部材の前記横断方向と直交する方向に張り出した張出部を備え、前記張出部は、凹部形状の嵌合受け部を備えており、
    前記集磁部材は、前記コアの両端部のうち、少なくとも一方の端部と磁気的に結合され、前記集磁部材の一部は、前記嵌合受け部と嵌合していることを特徴とする電波受信機器。
  8. 前記板状のモジュール部材は、非金属材料で形成され、外周面の一部に、前記アンテナ構造体を装着しているアンテナ装着部が設けられ、かつ、内部に複数の電子部品を保持するための電子部品保持部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の電波受信機器。
  9. 前記アンテナ装着部は、前記モジュール部材の外周面に沿って形成された切欠部を備えており、
    前記コアの両端部は、前記切欠部に沿って折り曲げられ、前記切欠部に接着固定されていることを特徴とする請求項8に記載の電波受信機器。
  10. 前記アンテナ装着部は、前記モジュール部材の外周面に沿う凹部形状の溝部を備え、
    前記コアの両端部はこの溝部内に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の電波受信機器。
  11. 前記集磁部材は、前記板状のモジュール部材の横断方向と直交する方向に重畳して配置された複数の集磁部材用板状部材から形成されていることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の電波受信機器。
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