JP5515680B2 - 重防食被覆鋼材およびその耐久性モニタリング方法 - Google Patents

重防食被覆鋼材およびその耐久性モニタリング方法 Download PDF

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本発明は、河川及び海洋構造物に用いられる重防食被覆鋼材およびその耐久性モニタリング方法に関する。
桟橋構造や護岸構造に用いられる鋼管杭、鋼矢板および鋼管矢板等は、厳しい腐食環境である海洋環境において50年程度の長期にわたる耐久性を維持するため、鋼材表面に重防食被覆を行って用いられている。
重防食被覆は、耐候性や耐久性に優れる厚さ2mm以上のウレタンエラストマー、ポリエチレンやエポキシ樹脂等を被覆層として適用している。
重防食被覆の劣化は、通常の塗装鋼板と異なり、実使用環境において被覆層自体が劣化し、割れや剥落が生じることよりも、むしろ鋼材の形状上不可避的な被覆層の端部から剥離が進行し、一見健全な被覆層が残存しているにもかかわらず被覆層下で鋼材の腐食が進行するという劣化形態をとることが多い。
そのため、相当程度被覆層の剥離が進行し、露出した鋼材面が腐食する段階になって初めて目視によって被覆鋼材の変状の認識が可能となるため、重防食被覆鋼材の維持、管理の観点から問題があった。
重防食被覆鋼材の維持、管理に関する先行技術として、鋼材の耐食性、即ち、重防食被覆層の鋼材に対する密着耐久性を長期に確保する観点から、鋼材表面への化成処理(特許文献1)、プライマー層の改善(特許文献2)および重防食被覆層の被覆構造(特許文献3)等が検討されてきた。
いずれの手法も重防食被覆鋼材の耐久性向上に一定の効果は認められるものの、サイト毎に様々な腐食強度を有する各種海洋環境において、確実に50年の耐久性を確保できる保証はなく、重防食被覆層が剥離した場合には、目視で確認できる程度までに劣化が進展しないとその劣化が判明しないことは解決されていない。
即ち、実際の施設における重防食被覆鋼材の管理では、重防食被覆の耐久性を向上させるだけでなく、耐久性の劣化をモニタリングし、劣化が確認できた早い段階で補修に着手することも重要となる。
特許文献4は、防食被覆剥離内部の腐食特性測定方法に関し、地中に埋設され陰極防食の施されている防食被覆鋼材の防食被覆重なり部の隙間における腐食特性を測定する方法及び装置並びに防食監視用電極が開示されている。
従来、防食被覆鋼材に鋼材露出部がある場合にしか計測できなかった防食電位を、防食被覆重なり部の隙間をシミュレートし、電気抵抗値が前記隙間の電気抵抗値と同一になる穴径にした穴を有する有底筒状部材を用いて計測可能とすることが記載されている。
特開2006−249459号公報 特開平09−176609号公報 特開2003−328163号公報 特開2000−192266号公報
ところで、土木用の有機被覆鋼材はコスト縮減を目的として電気防食と併用することが一般的で、この場合、海中部は電気防食によって防食されるため、重防食被覆を施さない。
しかし、カソードに分極された鋼材表面で酸素還元反応が起こり、発生したアルカリによって被覆層が端面から順次剥離する陰極剥離という現象が積極的に起こる。
同様の現象は、剥離速度が遅いものの電気防食が実質的に作用しない干満帯上部および飛沫帯でも起こる。即ち、干満帯上部或いは飛沫帯で露出した鋼材が電気化学的にアノードとなり、その近傍の被覆層下の鋼面がカソードとなるため、カソードに分極した鋼面上で酸素還元反応が起こり、発生したアルカリで被覆層が端面から順次剥離するからである。
特許文献4に記載の技術は、防食被覆本体に発生する可能性のある隙間部を想定し、隙間が生成した場合のその内部での腐食挙動を模擬するに過ぎず、鋼材の形状上不可避的な防食被覆層の端部から剥離が進行する現象とは直接的には無関係である。すなわち、特許文献4に記載の技術は、実際の構造物を用いて腐食挙動のシミュレーションをしているものであり、実際の重防食被覆層の剥離挙動をモニタリングする技術ではないため、より現実の現象に近い劣化挙動の検出方法が求められていた。
そこで本発明は、重防食被覆鋼材における防食被覆層の端部から剥離が進行する現象を早期に検出する、耐久性のモニタリングが可能な重防食被覆鋼材およびそのモニタリング手法を提供することを目的とする。
本発明の課題は以下の手段で達成可能である。
1.鋼材の上に重防食被覆層を積層した重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法であって、前記鋼材の一部に、周囲から絶縁材料で絶縁され、板厚方向に貫通する部位を複数設け、前記複数の部位のうち少なくとも2箇所の部位において非重防食被覆層側の鋼材面側となる端面にそれぞれ被覆導線を取り付け、前記端面の前記被覆導線の取り付け部を周囲から絶縁するために絶縁材料で覆い、
前記被覆導線相互の間の電気抵抗を継続的に測定することを特徴とする重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法。
2.1記載の複数の部位にそれぞれ接続した被覆導線相互の間を、無抵抗電流計を介して短絡させ、腐食電流を継続的に測定することを特徴とする重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法。
3.1記載の複数の部位にそれぞれ接続した被覆導線相互の間の交流インピーダンスを継続的に測定することを特徴とする重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法。
4.重防食被覆鋼材を用いた鋼構造物と同じ環境となる場所に、前記重防食被覆鋼材と同じ構成の小試験体を配置して、当該小試験体において、1乃至3のいずれか一つに記載の耐久性モニタリング方法を適用して、前記鋼構造物に用いた重防食被覆鋼材の耐久性をモニタリングすることを特徴とする重防食被覆鋼材を用いた鋼構造物の耐久性モニタリング方法。
5.前記1ないし3に記載の耐久性モニタリング方法を適用する、鋼材の上に重防食被覆層を積層した重防食被覆鋼材であって、前記鋼材の一部に、周囲から絶縁材料で絶縁され、板厚方向に貫通する部位を複数有し、前記複数の部位のうち少なくとも2箇所の部位において非重防食被覆層側の鋼材面側となる端面にそれぞれ被覆導線が取り付けられ、前記端面の前記被覆導線の取り付け部が周囲から絶縁するために絶縁材料で覆われていることを特徴とする重防食被覆鋼材。
6.前記部位が、重防食被覆の剥離が予想される経路となる鋼材中に複数配置されていることを特徴とする5記載の重防食被覆鋼材。
7.前記鋼材が鋼矢板であって、前記部位の少なくとも一つは、フランジ幅の1/2部に位置することを特徴とする5または6に記載の重防食被覆鋼材。
本発明によれば、腐食強度の厳しい海洋環境において、重防食被覆鋼材の耐久性を長期にわたってモニタリングすることが可能で産業上極めて有用である。
本発明の一実施例に係る重防食被覆鋼材の構成を説明する断面図。 本発明の一実施例に係る重防食食被覆鋼材の端面から剥離が順次進行している状況を示す模式図。 本発明の他の実施例に係る重防食被覆鋼材の構造を説明する断面図。 図3に示した重防食被覆鋼矢板を海洋環境に暴露したときの、無抵抗電流計によるモニタリング結果を示す図。 図3に示した重防食被覆鋼矢板を海洋環境に暴露したときの、インピーダンス測定装置によるモニタリング結果を示す図。 本発明の他の実施例に係る重防食被覆鋼材の構造を説明する断面図で(a)は重防食被覆層と電極の配置関係の一の例を示す図、(b)は重防食被覆層と電極の配置関係の他の例を示す図、(c)は重防食被覆層と電極の配置関係の他の例を示す図。
本発明は、重防食被覆鋼材の鋼材本体の一部に周囲から絶縁された部位を設けて、重防食被覆層が鋼材表面から剥離して生じた隙間に通電性の液体が浸入した場合において、通電性の液体を介して当該部位と周囲の鋼材が導通することを利用して重防食被覆層が鋼材表面から剥離したことを検知することを特徴とする。以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る重防食被覆鋼材の構成を説明する断面図で、図において1は重防食被覆鋼材、11は鋼材本体(以下、鋼材)、12はプライマー、13はウレタンエラストマー、14は電極、15は絶縁材料、16は被覆導線、17はエポキシ樹脂、lは電極14の重防食被覆端部からの距離を示す。
図示した重防食被覆鋼材1では重防食被覆層を鋼材11の上面に塗布されたプライマー12とその上に塗布されたウレタンエラストマー13で形成する。本発明に係る重防食被覆鋼材1はモニタリング機能を付与するため鋼材11の一部に周囲から絶縁され、鋼板11の板厚方向に貫通する部位を電極14として設ける。
電極14はその周囲を絶縁材料15で囲み鋼材11から絶縁する。非重防食被覆層側の鋼材面側となる、電極14の端面と、同じ鋼材面側において、電極14の周囲を覆う絶縁材料15の外側となる鋼材11の任意の位置に被覆導線16を取り付け、その取り付け部を周囲から絶縁するためにエポキシ樹脂17で覆う。モニタリングは、前記2箇所に取り付けた被覆導線16を利用して行う。電極14の形状は特に規定しないが、円筒形とすると電極加工と鋼板への取り付け部の加工が容易で好ましい。
図2は、モニタリングの原理について説明する図で、図1に示した重防食被覆鋼材1の、プライマー12とその上に塗布されたウレタンエラストマー13で形成される重防食被覆層が、実使用環境において剥離した状況を模式的に示す。図1と同じ構成要素は同符号とする。
重防食被覆鋼材1の端面から重防食被覆層の剥離が順次進行し、剥離によって生じた重防食被覆層と鋼材11の表面との隙間に水膜18が浸入すると電極14と絶縁材料15の外側となる鋼材との間の絶縁が破れて被覆導線16間に電気的導通が生じる。
なお、図は、重防食被覆層(プライマー12とその上に塗布されたウレタンエラストマー13)の剥離が、電極14の周囲を囲む絶縁材料15より更に奥に進行している場合を示すが、剥離先端が電極14にかかれば剥離先端まで浸入する水膜18によって2本の被覆導線16間に電気的導通が生じる。
モニタリングの第一の手法は、電極14に接続した被覆導線16と、鋼材11に接続した被覆導線16との間の電気抵抗を継続的に測定し、その変化より、重防食被覆鋼材1の耐久性をモニタリングする手法である。
重防食被覆層下に存在する電極14はその裏面(非重防食被覆側)を覆うエポキシ樹脂17と周囲の絶縁材料15および重防食被覆によって電気的に絶縁されている状態では、極めて高い抵抗値を示すが、図2に示したように電極14と周囲の鋼材11との間に水膜18を介して電気が導通した場合、低い抵抗値を示すことを利用する。
第二の手法は、電極14に接続した被覆導線16と、鋼材11に接続した被覆導線16とを無抵抗電流計を介して短絡させ、腐食電流を継続的に測定し、その変化より、重防食被覆鋼材1の耐久性をモニタリングする手法である。
重防食被覆鋼材1の被覆層下に存在する電極14と周囲の鋼材11との間では腐食電流は観測されないが、被覆層の剥離が電極14まで到達すると、電極14の電気的な絶縁が破れるため、電極14と周囲の鋼材11との間に流れる腐食電流が観測できる。
図4は剥離状態の時間的変化をモニタリングするため、複数の電極を鋼板11内における位置をかえて配置した重防食被覆鋼矢板を海洋環境に暴露したときの、無抵抗電流計によるモニタリング結果を示す。
図3は、鋼板11をハット型鋼矢板とし、その側面から観察した図で、ハット型鋼矢板のウェブの飛沫帯、干満帯および海中部の一部となる部分に重防食被覆が施され、電極14a、14b、14c、14dを剥離が進行する方向に配置している場合を示す。
重防食鋼矢板の耐久性は、端部からの剥離がフランジ幅の1/2部に到達した時点で寿命と定義されているので、それに相当する位置に電極14dを配しておけば、その重防食鋼矢板の寿命がモニタリングできる。また、電極14dよりも手前に電極14bや電極14cを配しておけば、電極14bや電極14cの位置に剥離が進展する時間から寿命に到達する時間が推測でき、重防食鋼矢板の寿命が到達する以前に補修を実施することが可能になる。なお、上述したように電極はウレタンエラストマー13の下方となる鋼材に設けられるが、図ではその位置を示すため、ウレタンエラストマー13中にあるものとして示している。電極14dと鋼材11との間の腐食電流が設定値となった時点を劣化寿命到達と判定する。
第三の手法は、電極14に接続した被覆導線16と、鋼材11に接続した被覆導線16との間の交流インピーダンスを継続的に測定し、その変化より重防食被覆鋼材1の耐久性をモニタリングする手法である。一般に、交流インピーダンスから腐食電流密度Icは以下の式より導かれる。
Ic = K/{a(Rl−Rh)}
ただし、a:電極の表面積(cm2)、K:20〜30(mV)の任意の定数、Rh:高周波数の交流で測定された交流インピーダンス、Rl:低周波数の交流で測定された交流インピーダンスである。一般にRl>Rhである。
重防食被覆鋼材1の電極14は電気的に絶縁されている状態では、電極表面で腐食反応がおこらずRlは大きな値を示し、腐食電流密度Icは極めて小さい値を示すが、周囲の鋼材11と電極14との間に水膜18を介して腐食電流が流れると電極表面で腐食反応が起こるため、Rlは小さな値を示し、その結果、大きな腐食電流密度Icが観測される。
本発明では、例えば、高周波数側の交流インピーダンス測定の測定周波数としては1〜100kHzの任意の周波数が、低周波数側の交流インピーダンスの測定周波数としては0.1〜10Hzの任意の周波数が、それぞれ好ましい測定条件として挙げられる。なお、Rhは電極と鋼材間の溶液抵抗値あるいは二つの電極間の溶液抵抗値に関するものであり、Rlは電極表面の電荷移動反応抵抗値と溶液抵抗値との和に関するものである。
図5は図3に示した重防食被覆鋼矢板を海洋環境に暴露したときの、インピーダンス測定装置によるモニタリング結果を示す。K=20mVを交流インピーダンスで除してもとめた電極14dと鋼材11間の腐食電流が設定値となった時点を劣化寿命到達と判定する。
第一から第三のモニタリング手法は、重防食被覆鋼材による施設本体で実施する必要性は必ずしも無い。施設本体に用いた重防食被覆鋼材と同じ構成の重防食被覆層を有する小型試験片を当該施設近傍の任意の部位に暴露することにより、その耐久性をモニタリングすることが可能である。この場合、簡便にモニタリングできるだけでなく、必要に応じて小型試験片を回収し実験室においてその劣化状況を詳細に調査することが可能となる。
本発明では、電極14を複数個もうけて、それらのうちの一つを図1における、電極と同じ鋼材面側で前記電極の端面の周囲を覆う絶縁材料の外側となる鋼材の任意の位置に替わるものとして、他の電極との間の電気的導通を試験することで重防食被覆層の剥離をモニタリングすることも可能である。図6は電極数を2つとして点在させた場合の重防食被覆鋼材1における電極14と重防食被覆層(重防食被覆13とプライマー12)の位置関係を示す。図6で図1と同じものは同符号で示す。
図6において(a)は一の電極14を重防食被覆層(重防食被覆13とプライマー12)の外側に、他の電極14を重防食被覆層(重防食被覆13とプライマー12)の下に配置した場合、(b)は一の電極14の一部分を重防食被覆層(重防食被覆13とプライマー12)の外側に、他の電極14を重防食被覆層(重防食被覆13とプライマー12)の下に配置した場合、(c)は二つの電極14を重防食被覆層(重防食被覆13とプライマー12)の下に配置した場合を示す。
図示した場合においても、重防食被覆層の剥離は上述したモニタリングの原理により検知され、(a)から(c)の配置において、複数の電極14の間隔、個数および鋼板内において設置する位置は所望するモニタリングの検出感度(重防食被覆層の剥離を検知する時期)に応じて適宜決定する。尚、複数の電極14の配置は、同心円状に多重に配置することでも良い。
本発明が対象としている重防食被覆鋼材には土木用有機被覆鋼材を含む。土木用有機被覆鋼材は鋼材の上に、有機被覆層を被覆した鋼材で、被覆する有機被覆層は、ウレタンエラストマーおよびポリエチレンがあげられる。
前者のウレタンエラストマー被覆は、鋼材面にプライマーとウレタンエラストマーを順次積層したものであり、後者のポリエチレン被覆は、鋼材表面にプライマー、接着性ポリエチレン、ポリエチレンを順次積層したものである。また、有機被覆層と鋼材との密着性やその他の機能を付与するために、表面処理、例えば、クロメート処理、燐酸鉄処理、シランカップリング剤処理、クロメート代替有機無機複合表面処理などを施したものも含む。
また、電極は金属であればその種類を特に限定しないが、鋼材を用いるのがもっとも簡便である。電極の形状も本発明では特に限定しないが、電極の絶縁性能を考慮すると、円柱状であることが好ましい。
本発明では鋼材への電極14の設置方法は特段限定しないが、例えば、鋼材に電極14および絶縁材料15を配した後に重防食被覆を施す方法や、既に重防食被覆が施された鋼材の所定の位置に所定の径の穴を開けて電極14および絶縁材料15を挿入した後に、電極の重防食被覆側の面に所定の重防食補修用塗料を塗布する方法が挙げられる。
電極と周囲の鋼材を絶縁する材料は本発明では特に限定しないが、例えば、接着性ポリオレフィン、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂や、塩化ビニルと接着剤との併用等が挙げられる。長期の使用にわたって電極が脱落しないように、絶縁層と電極、周囲の鋼材と絶縁層は機械的に密着、嵌合していることが重要である。
電極の裏面(非重防食被覆側)も周囲から絶縁することが必須であり、本発明ではその材料を特に限定しないが、エポキシ樹脂等が挙げられる。本発明では、これらの電極および近傍の鋼材の裏面から配される被覆導線の配線方法は、長期間にわたって確実に電気的導通が確保できればよくその手段は特に限定しない。
1 重防食被覆鋼材
11 鋼材本体(以下、鋼材)
12 プライマー
13 ウレタンエラストマー
14、14a、14b、14c、14d 電極
15 絶縁材料
16 被覆導線
17 エポキシ樹脂
18 水膜

Claims (4)

  1. 鋼材の上に重防食被覆層を積層した重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法であって、前記鋼材の一部に、周囲から絶縁材料で絶縁され、板厚方向に貫通する部位を複数設け、前記複数の部位のうち少なくとも2箇所の部位において非重防食被覆層側の鋼材面側となる端面にそれぞれ被覆導線を取り付け、前記端面の前記被覆導線の取り付け部を周囲から絶縁するために絶縁材料で覆い、
    前記被覆導線相互の間の電気抵抗を継続的に測定することを特徴とする重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法。
  2. 鋼材の上に重防食被覆層を積層した重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法であって、前記鋼材の一部に、周囲から絶縁材料で絶縁され、板厚方向に貫通する部位を複数設け、前記複数の部位のうち少なくとも2箇所の部位において非重防食被覆層側の鋼材面側となる端面にそれぞれ被覆導線を取り付け、前記端面の前記被覆導線の取り付け部を周囲から絶縁するために絶縁材料で覆い、
    前記被覆導線相互の間を、無抵抗電流計を介して短絡させ、腐食電流を継続的に測定することを特徴とする重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法。
  3. 鋼材の上に重防食被覆層を積層した重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法であって、前記鋼材の一部に、周囲から絶縁材料で絶縁され、板厚方向に貫通する部位を複数設け、前記複数の部位のうち少なくとも2箇所の部位において非重防食被覆層側の鋼材面側となる端面にそれぞれ被覆導線を取り付け、前記端面の前記被覆導線の取り付け部を周囲から絶縁するために絶縁材料で覆い、
    前記被覆導線相互の間の交流インピーダンスを継続的に測定することを特徴とする重防食被覆鋼材の耐久性モニタリング方法。
  4. 重防食被覆鋼材を用いた鋼構造物と同じ環境となる場所に、前記重防食被覆鋼材と同じ構成の小試験体を配置して、当該小試験体において、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の耐久性モニタリング方法を適用して、前記鋼構造物に用いた重防食被覆鋼材の耐久性をモニタリングすることを特徴とする重防食被覆鋼材を用いた鋼構造物の耐久性モニタリング方法。
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