JP2003107025A - コンクリート部材中のマクロセル腐蝕速度算定方法 - Google Patents

コンクリート部材中のマクロセル腐蝕速度算定方法

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JP2003107025A
JP2003107025A JP2001303421A JP2001303421A JP2003107025A JP 2003107025 A JP2003107025 A JP 2003107025A JP 2001303421 A JP2001303421 A JP 2001303421A JP 2001303421 A JP2001303421 A JP 2001303421A JP 2003107025 A JP2003107025 A JP 2003107025A
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Nobuaki Otsuki
信明 大即
Shinichi Miyasato
心一 宮里
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Toa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】既存コンクリート部材中のマクロセル腐蝕速度
を定量的に算定する方法を提供する。 【解決手段】対象領域を鉄筋(主筋16a、スターラッ
プ16b)に沿って〜に区分し、各区分…ごと
の鉄筋16,17とコンクリート部材18とを接合点1
…10とした等価回路を形成し、各区分…ごとに鉄
筋電位Vi(iは奇数)、鉄筋の分極抵抗Ri,j (jは
偶数)および部材18の電気抵抗Rsを測定し、コンク
リート電位Vj を未知数とし、接合点(j)ごとに流入
・流出する電流の和がゼロとして得られる連立方程式
〔数9〕を解いてコンクリート電位Vjを求め、Vi、
Vj、Rj,j+2 からマクロセルアノード電流Ii,j を算
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート部材
中のマクロセル腐蝕速度算定方法に関し、更に詳細には
非破壊試験によりコンクリート部材中のマクロセル腐蝕
速度を算定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート構造物は長期の間に腐
蝕による傷みが生じ、鉄筋が腐蝕することは周知であ
る。この腐蝕にはミクロセル腐蝕とマクロセル腐蝕とが
あり、ミクロセル腐蝕は、鉄筋全体が平均的に進行する
腐蝕のことであり、またマクロセル腐蝕は、コンクリー
トの打継ぎ部分やひび割れなどによる欠陥部分の鉄筋に
生じる
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記マクロセ
ル腐蝕は、ミクロセル腐蝕と比較し局所的に発生し、し
かもミクロセル腐食より一般的に腐食速度が速く、鉄筋
コンクリート部材の耐久性に大きな影響を及ぼすと言わ
れている。したがって既存鉄筋コンクリート構造物の耐
久性を評価するためには、マクロセル腐蝕速度の推定が
きわめて重要であり、従来から腐蝕速度測定法の規格が
制定されている。
【0004】例えば米国規格であるASTM C876-77(Stan
ndard test method for half cellpotentials of reinf
orcing steel in concrete)や,英国規格であるBS 7361
(Part 1:1991, Section 5, reinforcing steel in c
oncrete,table 5.p.50)などであり、いずれも腐蝕部分
の自然電位の測定によって腐蝕の程度を判断するもので
ある。
【0005】しかしながら、自然電位を用いた測定から
は、コンクリート中のマクロセル腐蝕が定性的に判断さ
れるに過ぎず、定量的に算定することはできないという
問題がある。
【0006】本発明は、以上の問題に鑑みなされたもの
であり、既存のコンクリート部材中のマクロセル腐蝕速
度を定量的に算定する方法を提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のコンクリート部材中のマクロセル腐蝕速度算
定方法は、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋から流出する
マクロセルアノード電流を算定する方法であって、算定
対象に選んだ領域内の鉄筋に沿って所定の間隔で前記領
域内を区分し、前記鉄筋が腐蝕して発生したマクロセル
により前記領域内のコンクリート部材内に流れる電流に
ついて、前記各区分ごとにコンクリート部材とこれに接
する鉄筋とをそれぞれ電気回路の接合点とし、且つ前記
領域を閉領域とする等価回路を形成し、前記各区分ごと
に鉄筋電位、鉄筋の分極抵抗およびコンクリート部材の
電気抵抗を測定し、前記等価回路の接合点ごとに、前記
鉄筋電位測定値、分極抵抗測定値、電気抵抗測定値およ
び前記接合点のコンクリート電位から、前記コンクリー
ト側の各接合点ごとに流入または流出する電流を求める
式を作り、前記電流の和がゼロであるとして得られる連
立方程式を作り、該連立方程式の解として得られる前記
コンクリート電位算定値、並びに前記鉄筋電位測定値お
よび前記分極抵抗測定値を用いて前記区分ごとに鉄筋か
らコンクリート部材中に流出するマクロセルアノード電
流を算定し、これらの電流の和から鉄筋の腐蝕速度を判
定するものである。
【0008】前記鉄筋電位、鉄筋の分極抵抗およびコン
クリート部材の電気抵抗の測定方法には特に限定はな
く、従来からこの種測定に使用される手段を適宜使用す
ることができる。但し、鉄筋電位測定点と分極抵抗測定
点とは同じ位置で測定する。ここで同じ位置とは、 幾何
学的に同じ位置を意味するものではなく、測定値に実質
的変動が無ければ測定に使用するそれぞれの電極を並べ
ては配置することができる。
【0009】コンクリート部材中の鉄筋の分極抵抗の測
定は、交流インピーダンス法により測定することができ
る。
【0010】前記コンクリート部材の電気抵抗には、前
記区分ごとに交流インピーダンス法により非破壊的手段
で測定して得た値を使用することが好ましいが、測定対
象とする鉄筋コンクリート構造物から切り出したコンク
リート試料について測定した電気抵抗を使用することが
できる。切り出す部位はできるだけ測定対象領域に近
く、且つ測定に影響を与えない部分を選定することが望
ましい。
【0011】コンクリート部材中の鉄筋電位は、自然電
位法によって測定することができる。この場合に使用す
る参照電極には銅−硫酸銅電極、銀−塩化銀電極などを
用いることができる。
【0012】実際のマクロセルアノード部分の大きさは
実測すると一般に0.5〜1cm程度と局所的である場
合が多い。したがって、コンクリートのかぶり深さが1
0cm前後もあるコンクリート表面に電極を置いてこの
ような小さな局所部分から流出するマクロセルアノード
電流を検出することはきわめて困難であり、例えば15
cm間隔でスターラップを配筋した鉄筋コンクリートの
場合、15×15×15cm角の大きさに等間隔で区分
して検出したマクロセルアノード電流値は区分内の鉄筋
部分から流出する電流の平均値として検出したものであ
る。したがって、アノード電極から実際に流出する腐蝕
電流は、上記算定値の15〜30倍も大きいと判断すべ
きである。
【0013】以上から本発明を実施する際の前記区分
は、鉄筋の配筋方向に対し、測定用電極を配置可能とす
る間隔を最小単位とした大きさから1m程度の大きさの
範囲、好ましくは1〜30cm、更に好ましくは10〜
20cm程度の範囲の値とすることができる。
【0014】なお、マクロセルは前記のとおり局部的に
形成されるものであるから通常は鉄筋1本辺りについて
区分することが好ましい。したがって、鉄筋の幅方向お
よび深さ方向には、隣接する鉄筋との中間部分(例えば
中央)で区分することができる。
【0015】但し、前記のとおり配筋幅がごく狭く1本
辺りに区分して測定が困難な場合、または概略の状況を
広い範囲で把握するため、例えば1mなどの大きく区分
する場合には、複数の鉄筋を1区分に含むことになる。
一般にコンクリートの電気抵抗は高い値を示すので、マ
クロセル電流は比較的近い範囲で閉ループが形成される
と考えることができる。したがって1区分範囲内に複数
の鉄筋が含まれる場合には、前記幅方向、深さ方向の区
分は、主な鉄筋(複数)が含まれる範囲を区分範囲とす
ればよい。
【0016】本発明は以上説明したようにマクロセルア
ノード電流を算定するものであるが、 鉄筋の腐食速度は
ミクロセルアノード電流による腐食速度との和となるこ
とが知られている。
【0017】ところでミクロセルアノード電流は鉄筋の
前記分極抵抗値の逆数に一定の定数を乗じることによっ
て求めることができることが知られている。その定数
は、多くの研究から0.01〜0.04の範囲内にある
とされており、本発明者は前記定数として0.0209
を採用しているが、本発明はこの値に限定されない。
【0018】前記マクロセルおよびミクロセルのいずれ
の電流による鉄筋の腐蝕速度は、両セルによる合計アノ
ード電流密度100μA/cm2 当たり1年間に1.1
6mmの割合で腐蝕すると一般に考えられている。本発
明においてもこの値を採用することができる。但し、前
記と同様に、本発明はこの値にも限定されない。
【0019】
【発明の実施の形態】前記等価電気回路による腐蝕モデ
ルの構築過程について説明する。
【0020】コンクリート内部の鉄筋の腐蝕は、前記し
たとおり電気化学的反応と考えられている。即ち塩化物
イオンの供給により活性体となった鉄筋では、〔数1〕
式に示すアノード反応が進行する。
【0021】
【数1】 一方水と酸素との作用により、〔数2〕式に示すカソー
ド反応が進行する.
【0022】
【数2】 これらの反応の速度は〔数3〕式および〔数4〕式に示
す反応電流式(Tafel式)で与えられる。
【0023】
【数3】
【0024】
【数4】 ここでi0 は平衡状態における交換反応電流である。α
は〔数3〕式および〔数4〕式で表されるTafel 定数と
呼ばれ、〔数5〕式で表される。
【0025】
【数5】 ここでβは反応の対称係数 (通常は0.5) 、nは反応
電荷数、Fはファラデー定数、Rはガス定数、Tは絶対
温度を示す。
【0026】前記アノード反応およびカソード反応の電
流と電位との関係を模式的に表すと図1,2のように表
すことができる。即ち、ミクロセル腐蝕 (均一腐蝕)の
場合には、抵抗分極が無視できるので、図1に示すよう
にアノード反応分極曲線とカソード反応分極曲線との交
点で両反応がバランスする(Wagnerモデル)。このた
め、両分極曲線の交点が腐蝕電位Ecorrと腐蝕電流i
corrに対応する。
【0027】一方、マクロセル腐蝕 (局部腐蝕) は、図
2に示すように抵抗分極icorrRに相当するだけ反応分
極が減少する。したがって、腐蝕電流icorrは両反応分
極曲線の交点より低電流側へ移る。このため、アノード
反応サイトの電位Ea corrとカソード反応サイトの電位
c corrは抵抗分極icorrRに相当するだけ離れること
になる(Evans モデル)。以上のことから、マクロセル
腐蝕の場合、腐蝕電流icorrを支配する因子は、カソー
ド分極後の電位Ec corr、アノード分極後の電位Ea
corrおよびアノード−カソード間の抵抗Rと考えられ、
以下この抵抗をRを分極抵抗(以下総称するときはRp
で表す)Rpとして表す。
【0028】前記分極は、鉄筋表面に形成される電気的
二重層と呼ばれる薄い層として生じているとされる。鉄
筋とこれに接するコンクリートとの間に流れる腐蝕電流
は、この部分の鉄筋電位とコンクリート電位との間に分
極抵抗Rpが介在すると捕らえると、コンクリート内部
に流れるマクロセル腐蝕電流の算定は、以下のように等
価電気回路を構築することにより可能となる。 〔等価電気回路の構築〕即ち、鉄筋コンクリート中に形
成されるマクロセルのモデルは、分極抵抗とコンクリー
ト抵抗(以下総称するときはRsで表す)とで構成され
るとしたモデルで表すことができる。即ち測定対象鉄筋
と、これに接するコンクリート部分とを鉄筋に沿って複
数部分に区分し、図3に示す等価回路を構築した。なお
図中等価回路の各辺の分極抵抗Rpおよびコンクリート
抵抗Rsは変動するので、これらの抵抗の両端の回路接
続点番号添字により付して表示した。
【0029】前記区分を細かくすれば局所的にはより正
確なデータが得られるが、測定精度、測定対象域の規
模、作業性を考慮すると1cm〜1m、好ましくは10
〜20cm程度の間隔で区分することが実際的である。
なお1m間隔で区分する場合とは、先ず概要調査を行う
場合であり、詳細調査は危険個所に絞って行うようにす
る。但し本発明はこの間隔に限定されず、必要に応じ任
意の間隔で区分することができる。
【0030】図3に示す等価電気回路において、コンク
リート側回路接続点iに、隣の回路接続点j(j=i−
2,i−1,i+2)から流入(または流出)する電流
をオームの法則から求めると、〔数6〕式が得られる。
【0031】
【数6】 ここでIは電流、Vは電位、Rは抵抗、添字は回路接点
番号をそれぞれ表す。
【0032】またキルヒホッフの法則により回路接続点
iに流入(または流出)する電流の和はゼロであるか
ら、〔数7〕式が得られる。
【0033】
【数7】 〔数6〕式からIi,i-2,i,i-1,i,i+2 を求め、〔数
7〕式に代入すると〔数8〕式が得られる。
【0034】
【数8】 〔数8〕式中、鉄筋電位および鉄筋の分極抵抗は直接測
定可能であり、コンクリート抵抗は、非破壊測定が可能
であるが、対象コンクリート部材の一部を切り出したサ
ンプルにより測定することもできる。この式の未知数は
等価回路のコンクリート電位Vi-2,i,i+2 (以下総
称するときはVcで表す)即ち回路接続点i−2,i,
i+2の電位である。
【0035】次に、上記〔数8〕式に相当する式を、図
3に示す等価回路の全てのコンクリート側回路接続点
2,4,6,8,10について構築する。その場合区分
〜以外の隣接するコンクリート部材からの電流の出
入りは無いとする。このようにして5個の式からなり、
未知数が5個のコンクリート電位V2 、V4 、V6 、V
8 、V10からなる連立方程式が得られ、この連立方程式
を解くことにより前記5個のコンクリート電位を算定す
ることができる。なお連立方程式の具体例は実施例1に
おいて示し、ここでは省略する。
【0036】上記解として得られたコンクリート電位算
定値と鉄筋電位およびコンクリート抵抗の測定値とを前
記〔数6〕式に代入し、鉄筋からコンクリートに流出す
る電流(プラスの電流)を求めるとマクロセルアノード
電流、即ちマクロセル腐蝕電流を算定することができ
る。以上の連立方程式および〔数6〕式における測定可
能なデータ(Input Data)、前記連立方程式の解で、し
かもマクロセル電流を算定する際のインップットデータ
(即ち中間的Input Data)、および最終的アウトプット
データとの関係を表1にまとめて示す。
【0037】
【表1】 以上説明した等価電気回路によるマクロセル電流の算定
方法は、実証用鉄筋コンクリート部材を作成し直接測定
したマクロセルアノード電流と、連立方程式から求めた
マクロセルアノード電流とを比較し、本発明の鉄筋の腐
蝕速度算定方法が実用上十分な精度を有することを確認
した。以下実験用鉄筋コンクリートの概要を説明する。
【0038】実験に使用した鉄筋はいずれも0. 9cm径
のものであり、打継ぎによるマクロセルアノード電流測
定用として外径5cm、長さ20cmの円柱状の鉄筋コ
ンクリート部材を作製した。また曲げひび割れによるマ
クロセルアノード電流測定用として、一辺が10cmの断
面四角形、長さ40cmの角柱状の鉄筋コンクリート部材
を作製した。
【0039】実験用鉄筋は、図3の等価回路に区分して
各種測定ができるように、前記円柱体については長さ
2. 5cmに、また前記角柱については長さ4. 5cmに切
り分けて小片(以下「鉄筋要素」という)とし、各鉄筋
要素の両端からコンクリートの外に引き出せる長さの絶
縁被覆のリード線を取り付け後、電気絶縁性接着剤で鉄
筋要素を一体とした鉄筋を使用した。
【0040】使用したセメントには普通ポルトランドセ
メントを使用し、陸砂による細骨材を使用した。水セメ
ント比が100%のモルタルにおいて、メチルセルロー
ズ系増粘剤を水質量に対して1. 2%添加し、また、水
セメント比が30%のモルタルにおいて、ナフタレン系
高性能AE減水剤をセメント質量に対して2%添加した
ものをそれぞれ使用した。 〔マクロセル電流密度の測定〕隣合う鉄筋要素間のリー
ド線の間に無抵抗電流計を接続し、各鉄筋要素の両端か
ら流入する電流を合計することにより、鉄筋要素表面で
のマクロセル電流密度を算出した。そして、対象とする
鉄筋要素表面から外部に流出するアノード電流を正、外
部から流入するカソード電流密度を負として表した。 〔鉄筋電位の測定〕照合電極に飽和硫酸銅電極13を用
い、ポテンショスタットによって鉄筋電位を測定した。
その際、各鉄筋要素間のリード線は接続した状態で測定
した。
【0041】〔分極抵抗の測定〕各鉄筋要素ごとの鉄筋
表面の分極抵抗を図4に示すFRA(Frequency Respon
ce Analyzer )を用いた交流インピーダンス法により求
めた。表面の分極抵抗は、電気的に切り離した鉄筋要素
ごとに、その半径方向表面のコンクリート表面と鉄筋と
の間の鉄筋要素ごとに電気抵抗を測定し、コンクリート
抵抗分を計算により差し引くことで測定した。
【0042】図4に、以下に示す実施例で使用した鉄筋
電位測定および分極抵抗測定の様子を示す。図4に示す
符号13aは電解質を含浸させたスポンジ、15は鉄筋
コンクリート部材、16は鉄筋、17はコンクリート、
18は鉄筋に直接電極を接続するためにコンクリート1
7に開けたはつり穴、19は前記FRA、19aは電
極、19bは電解質を含浸させたスポンジである。 〔コンクリート抵抗の測定〕各鉄筋要素を電気的に切り
離し、隣接する鉄筋要素ごとに、鉄筋を電極としてオー
ムの法則を用いてコンクリート抵抗を測定した。 〔ミクロセルアノード電流密度の算定〕ミクロセルアノ
ード電流密度は前記したとおり分極抵抗値に反比例す
る。以下に示す実施例に使用した比例定数には0.02
09を採用した。 〔腐蝕電流密度の算定〕腐蝕電流密度は、マクロセルア
ノード電流密度とミクロセルアノード電流密度との和と
して算定した。 〔腐蝕速度の算定〕鉄筋の腐蝕電流密度が100μA/
cm2 の場合、その鉄筋の侵食率は1.16mm/年で
あるとして腐蝕速度を算定した。
【0043】以上説明した測定方法から直接得られたマ
クロセル電流と、前記方法を用いて得たデータを用い
て、前記連立方程式および〔数6〕式から得られたマク
ロセル電流とを比較した結果、十分実用になる精度で一
致することが確認できた。なお表1に、前記連立方程式
に代入するインプットデータ、同方程式の解として得ら
れ、〔数6〕式に代入する中間的インプットデータおよ
び最終的に得られるアウトプットデータをまとめた。
【0044】
【実施例】以下、図5に示す鉄筋コンクリート梁(以下
単に「梁」という) 15aの鉄筋腐蝕速度算定に本発明
方法を適用した実施例を示し、 本発明を更に具体的に説
明する。
【0045】前記梁15aは、設計満潮位(H.W.
L.)からの高さhが130cmのところに底面を有す
る桟橋の梁15aであり、施工後30年を経過したもの
である。各種測定の結果、欠陥の無い健全なかぶりコン
クリート中に埋設された主鉄筋16位置での可溶性塩化
物イオン質量は、コンクリート質量に対して1.0kg
(発錆限界量は1.2〜2.5kg/m3 )であり、中
性化深さは約2mmであった。なお図5に示す符号17
はスターラップ、18はコンクリート部分である。な
お、梁15aに使用したコンクリートの主なデータを表
2に、またマクロセル電流測定時の海水主成分の分析結
果を表3に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】 また、図5に示す2点鎖線は、梁15aを15cm間隔
に縦横に区切った区画線であり、分極抵抗測定時の測定
単位要素として解析するためのものであり、実測データ
は、 以下に示す実施例は、図5に示す梁15aについて
欠陥の無い部分(実施例1)、打継目のある部分(実施
例2)、各種曲げひび割れ部分(実施例3〜5)に本発
明方法を適用したものである。なお、各実施例ごとの測
定対象部分のコンクリート部材の状態を表4にまとめて
掲載する。
【0048】
【表4】 〔実施例1〕梁15a(図5)の欠陥が認められない部
分について本発明を実施したものであり、等価回路を図
3に倣って作ると図6が得られる。図6において、区分
〜について鉄筋電位V01, 03, 05, 07,
09, 11(総称するときはVbで表す)と鉄筋の分極抵
抗R0102, 0304, 0506, 0708, 0910 ,
1112(総称するときはRpで表す)およびコンクリート
抵抗を測定する。
【0049】なおコンクリート抵抗Rsは、梁15aか
ら直径 10cm、 長さ20cmのコンクリートを切り出
し、このサンプルについて抵抗値Rsを測定し、いずれ
の部分も一定、即ちR0204=R0406=R0608=R0410
0412≡Rsとして取り扱うことにした。
【0050】図6に示す等価回路を用い鉄筋電位Ve、
分極抵抗Rpおよびコンクリート抵抗Rsからコンクリ
ート電位Vcを求める連立方程式[数9]式は、図6の
等価回路を使用し、オームの法則を適用した[数6]式
およびキルヒホッフの法則を適用した[数7]式から導
くことができる。
【数9】 〔数9〕式に示す6個の式は、未知数(コンクリート電
位Vc)が6個で他はインプットデ−タ(前記測定値)
であるから連立方程式を解くことによって解を得ること
ができる。次いで得られた6個のコンクリート電位Vc
と鉄筋電位Vbおよび分極抵抗Rpの測定値からオーム
の法則を用いてマクロセル腐蝕電流Imacr o を求めるこ
とができる。
【0051】またミクロセル腐蝕電流Imicro は前記の
とおり分極抵抗Rpの逆数に係数0.0209を乗じて
求めることができ、前記説明のとおりマクロセル腐蝕電
流とミクロセル腐蝕電流との和が鉄筋の腐蝕電流であ
る。
【0052】これらの腐蝕電流(μA/cm2 )に1.
16mm/100μA/cm2 を乗ずることにより、各
電流値に対する鉄筋の腐蝕率(mm/年)を求めること
ができる。得られた測定値および算定値を表5に示す。
なお電流値で示すより、腐蝕速度に換算して示す方が状
況がつかみ易いので、100μmA/cm2 当たり腐蝕
速度が1. 16mm/年の換算した値で示した。
【0053】
【表5】 表5から理解されるように常時海水でぬれる環境にある
鉄筋コンクリート構造物でも、欠陥の認められない部位
の場合、建造後30年を経過した鉄筋のマクロセル腐蝕
速度は、マクロセル腐蝕速度による値が0.00〜0.
06mm/年、ミクロセル腐蝕速度による値が0.01
〜0.02mm/年、合計の腐蝕速度が0.01〜0.
08mm/年に分布していることがわかった。 〔実施例2〕梁15aについて打継目19がある(図
7)部分について区分を〜の7区分に増やし、実施
例1と同様に算定した結果を表6に示す。
【0054】
【表6】 表6に示す結果から、打継部19を含む区分およびご
く近い区分のマクロ腐蝕速度が、外見上欠陥が観測さ
れない部分の最大マクロセル腐蝕電流のそれぞれ3. 7
倍、1.8培に達していることが分かる。 〔実施例3〕図8に示すように、スターラップ16bに
沿ってごく近いと考えられる部分の縦方向の曲げひび割
れ20が生じた梁15aの部位について6区分して実施
例1と同様にして算定した結果を表7に示す。
【0055】
【表7】 表7に示す結果から区分のマクロセル腐蝕電流の値が
他より遥かに大きい値を示していることから、区分の
部分はひび割れの影響がスターラップ16bに直接届い
ているのに対し、主筋16aには影響が無いことなど、
非破壊検査から定量的に判断することができる。 〔実施例4〕図9に示すように梁15aの曲げひび割れ
21が主筋16aのみに及んでいる部分について測定し
た結果を表8に示す。
【0056】
【表8】 表8の結果からひび割れ21部分のひび割れ部分(区分
)のマクロセル腐蝕速度が極めて大きいことが分か
る。 〔実施例5〕図10に示すように実施例4と同様の他の
部分の曲げひび割れ22について同様に算定した結果を
表9に示す。
【0057】
【表9】 実施例5においても、ひび割れ部分(区分)のマクロ
セルアノード電流による鉄筋腐蝕速度が0.14mmで
あるのに対し、それ以外の区分の鉄筋の腐蝕速度はいず
れも0.0mm/年であることが分かった。以上に示し
た各実施例の結果から、本発明方法は、鉄筋の腐蝕の進
行程度を非破壊的方法で定量的に検出することが確認で
きた。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の鉄筋コンク
リート構造物中のマクロセル腐蝕速度算定方法は、コン
クリート表面に置いた電極を通じた鉄筋電位、分極抵抗
の測定およびコンクリートの電気抵抗の測定値から鉄筋
を最も腐蝕させるマクロセルアノード電流を、所定間隔
の区分間の平均値的値であるが、非破壊的手段で算定す
ることが可能となった。したがって算定された鉄筋の腐
蝕速度から、コンクリート構造物の耐久性を定量的に判
断することが容易になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミクロセル腐蝕(Wagnerモデル)によるアノー
ド反応およびカソード反応の電位−電流曲線 (分極曲
線)の模式図である。
【図2】マクロセル腐蝕(Evans モデル)によるアノー
ド反応およびカソード反応の電位−電流曲線 (分極曲
線)の模式図である。
【図3】本発明に関わる鉄筋電位、分極抵抗およびコン
クリート抵抗とアノード腐蝕電流との関係を示す等価電
気回路図である。
【図4】本発明において鉄筋電位及び分極抵抗を測定す
る装置の概要説明図である。
【図5】本発明の実施例1〜5に使用したコンクリート
構造物の鉄筋の配筋部分で示した断面図で、実施例1の
区分番号を記入したものであり、図の(A)は横断面図
を、(B)は縦断面図{(A)、(B)の符合は以下同
じ}を示したものである。
【図6】図5に示すコンクリート構造物の等価電気回路
図である.
【図7】図5に示したコンクリート構造物について打継
ぎ部のある部分に本発明を適用し、スターラップの腐蝕
速度を算定した実施例2の図である。
【図8】図5に示したコンクリート構造物について曲げ
ひび割れ20のある部分に本発明を適用し、主としてス
ターラップに注目して腐蝕速度を算定した実施例3の図
であり、(A)は(B)に示したひび割れ20に沿う断
面図、(C)は底面図である。
【図9】図5に示したコンクリート構造物について曲げ
ひび割れ21のある部分に本発明を適用し、主筋の腐蝕
速度を算定した実施例4の側面図である。
【図10】図5に示したコンクリート構造物について曲
げひび割れ22のある部分に本発明を適用し、主筋の腐
蝕速度を算定した実施例5の側面図である。
【符号の説明】
1〜10 回路接合点 16 主筋 17 スターラップ 18 コンクリート部材 Ii,j マクロセルアノード電流 Ri,j 分極抵抗(iは奇数、jは偶数) Rj,j+2 電気抵抗 Vi 鉄筋電位 Vj コンクリート電位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大即 信明 東京都目黒区大岡山2−12−1 東京工業 大学内 (72)発明者 宮里 心一 東京都目黒区大岡山2−12−1 東京工業 大学内 Fターム(参考) 2G060 AA10 AA14 AE28 AF07 AF15 AG11 EA04 EA05 EA06 EA08 HC10 KA11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄筋コンクリート構造物の鉄筋から流出
    するマクロセルアノード電流を算定する方法であって、
    算定対象に選んだ領域内の鉄筋に沿って所定の間隔で前
    記領域内を区分し、前記鉄筋が腐蝕して発生したマクロ
    セルにより前記領域内のコンクリート部材内に流れる電
    流について、前記各区分ごとにコンクリート部材とこれ
    に接する鉄筋とをそれぞれ電気回路の接合点とし、且つ
    前記領域を閉領域とする等価回路を形成し、前記各区分
    ごとに鉄筋電位、鉄筋の分極抵抗およびコンクリート部
    材の電気抵抗を測定し、前記等価回路の接合点ごとに、
    前記鉄筋電位測定値、分極抵抗測定値、電気抵抗測定値
    および前記接合点のコンクリート電位から、前記コンク
    リート側の各接合点に流入または流出する電流を求める
    式を作り、前記電流の和がゼロであるとして得られる連
    立方程式を作り、該連立方程式の解として得られる前記
    コンクリート電位算定値、並びに前記鉄筋電位測定値お
    よび前記分極抵抗測定値を用いて前記区分ごとに鉄筋か
    らコンクリート部材中に流出するマクロセルアノード電
    流を算定することからなるコンクリート部材中のマクロ
    セル腐蝕速度算定方法。
  2. 【請求項2】 前記コンクリート部材の前記電気抵抗
    が、前記鉄筋コンクリート構造物から切り出したコンク
    リート試料について測定した電気抵抗を使用することか
    らなる請求項1記載のコンクリート部材中のマクロセル
    腐蝕速度算定方法。
  3. 【請求項3】 前記区分間隔は、1cm〜1mの範囲の
    値である請求項1または2記載のコンクリート部材中の
    マクロセル腐蝕速度算定方法。
  4. 【請求項4】 マクロセルアノード電流による鉄筋の腐
    蝕速度を100μA/cm2 当たり1.16mm/年と
    して算定することからなる請求項1、2または3記載の
    コンクリート部材中のマクロセル腐蝕速度算定方法。
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