JP2020003417A - 腐食センサおよび腐食検出方法 - Google Patents
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Abstract
Description
静電容量 は、電極(検知部)の欠損によって変化する。従って、腐食の進行を、静電容量の減少度を測定することによって、高精度で腐食状態を把握することができる。また、誘電正接は、電気抵抗の増加によって増加する。すなわち、誘電正接を検出することによって、腐食センサの表面全体に発生した腐食を検出することができる。ここで、静電容量および誘電正接の変化は、10kHz以上の高周波数領域で測定することが望ましい。また、リアクタンス、等価並列抵抗等の電気特性も腐食によって変化するので、これらを指標として腐食環境を検出することもできる。
C=Q/V=εS/d[F] ・・・(1)
ここで、εは、誘電率である。
tanδ=ωCR ・・・(3)
[腐食センサの構成]
図1Aおよび図1Bは、本実施形態に係る静電容量型腐食センサ(以下、腐食センサ)の概略構成を示す平面図である。図2は、図1Aに示した腐食センサをA−Aで切断した場合の断面図である。この腐食センサ1は、鉄を圧延することにより作製され、本実施形態では3μm以上0.1mm以下の厚さを有する検知部3としての鉄箔部と、誘電体5と、対向電極7と、対向電極に接続されたリード線9とを備える。検知部3の厚さを3μm以上0.1mm以下としたのは、薄すぎるとセンサの取り扱い時に検知部3にひび割れが生じやすく、厚すぎるとセンサの感度が低下する恐れがあるためである。また、検知部3の面積は、300mm2以上、好ましくはコンクリート中の最大骨材寸法Gmaxの2乗の面積以上、より好ましくは700mm2以上である。検知部3の面積を300mm2以上とすることで、検知部3の急激な腐食反応の進行を抑制して、長期間センサとして計測することができる。
図5は、本実施形態に係る腐食センサの製造方法を示すフローチャートである。まず、検知部としての鉄を圧延して鉄箔を製造する(ステップS101)。鉄箔は、3μm以上0.1mm以下の厚さを有するものとする。ここで、鉄箔は、蒸着やメッキにより形成される薄膜であっても良いし、板状に形成されていても良い。
腐食の測定対象がコンクリート構造物の場合、コンクリート中の鉄筋かぶり部分など腐食環境を知りたい所望の位置に、本実施形態に係る腐食センサを埋設する。また、腐食の測定対象となる金属構造物、例えば、鋼橋やプラント設備、街路灯、土中埋設管、アンカー、タンク、船舶などに保護塗料を塗布する場合は、塗布前の金属材料の表面に、上記説明した本実施形態に係る腐食センサを接着剤等で貼付する。貼付する際は、構造物の電気状態の影響を受ける場合があるので、樹脂のテープ、シールあるいは接着剤自体で絶縁することが好ましい。センサの検知部は、腐食状態を測定したい材質と同じものに換えることができ、鉄箔に換えてステンレスや亜鉛、アルミニウム等の金属とすれば良い。その後、金属構造物と同様に保護塗料を塗布する。ケーブルは、保護塗料の外部に出しても出さなくても良い。ケーブルを出さない場合は、そのまま塗膜の下にセンサを埋設し、測定する際は、センサを被覆している塗膜を剥離し、直接計測器を接続して、腐食に伴う電気信号を計測する。また、無線方式を用いて、電磁的に測定を行なっても良い。これにより、ケーブルを引き出した場合に生じる塗膜の欠陥を生じることなく、センサを設置することができる。
ここで、本発明者らは、本実施形態の原理で腐食環境を検出することが可能であるかを確認するため、検知部の面積による静電容量および誘電正接の変化を測定した。図6Aは、本性能評価で使用した腐食センサの概略構成を示す平面図である。図6Bは、本性能評価で使用した腐食センサの概略構成を示す底面図である。図6Cは、本性能評価で使用した腐食センサの概略構成を示す正面図である。腐食センサ100は、検知部103、誘電体105、対向電極107、およびリード線109を備える。計測機器にはLCRメータを使用し、周波数100kHzで計測した。
検知部の欠損による静電容量の変化の測定では、検知部103には導電性を有する銅のテープ(6mm×38mm)を5枚、誘電体105には誘電率が3.3であるポリイミドフィルム(30mm×40mm、厚さ0.1mm)を1枚、対向電極には銅(16mm×30mm、厚さ30μm)を2枚使用し、対向電極間は5mmとした。
検知部の欠損による誘電正接の変化の測定では、検知部103には導電性を有する銅のテープ(10mm×40mm)を6枚、誘電体105には誘電率が3.3であるポリイミドフィル(50mm×50mm、厚さ0.1mm)を1枚、対向電極には銅(20mm×40mm、厚さ30μm)を2枚使用し、対向電極間は5mmとした。
3、103 検知部
5、105 誘電体
7、107 対向電極
9、109 リード線
11 貫通孔
Claims (6)
- 金属の腐食環境を検出する腐食センサであって、
腐食性を有する金属で形成された検知部と、
前記検知部と対向するように設けられ、互いに絶縁された複数の対向電極と、
前記検知部および前記各対向電極との間に設けられた誘電体と、
前記各対向電極の少なくとも2つに接続されたリード線と、を備え、
前記検知部、前記誘電体および各対向電極が、直列接続された複数のコンデンサと等価な回路を形成することを特徴とする腐食センサ。 - 前記各対向電極は、二次元的な櫛歯状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の腐食センサ。
- 前記各対向電極は、二次元的な渦巻き状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の腐食センサ。
- 前記各対向電極間の配置間隔は、前記検知部と前記各対向電極との距離より大きく、10cm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の腐食センサ。
- コンクリート構造物の腐食環境進行状況を検出する腐食検出方法であって、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の腐食センサを前記コンクリート構造物中に埋設し、
前記腐食センサに交流電圧を印加し、
前記腐食センサの検知部の電気特性値の変化に基づいて、コンクリート構造物の腐食環境進行状況を検出することを特徴とする腐食検出方法。 - 金属構造物および金属の腐食環境進行状況を検出する腐食検出方法であって、
請求項1から請求項4のいずれかに記載の腐食センサを前記金属構造物および金属の表面に貼付し、前記腐食センサに交流電圧を印加し、
前記腐食センサの検知部の電気特性値の変化に基づいて、金属構造物および金属の腐食環境進行状況を検出することを特徴とする腐食検出方法。
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