JP5515493B2 - 貯湯式給湯装置 - Google Patents
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Description
第5発明の貯湯式給湯装置では、浴槽の温度および水量を自動的に望みの状態に維持することが可能になる。
図1に、本発明の一実施形態に係る貯湯式給湯装置100の外観概略図を示す。図2に貯湯式給湯装置100の概略構成図を示す。
ヒートポンプユニット1は、お湯を作り出すための熱源装置として電力を得て機能することができ、二酸化炭素冷媒が循環する冷媒回路20と、水熱交換器22と、空気熱交ファン24Fと、各種センサ等を備えている。なお、このヒートポンプユニット1は、瞬間最大加熱能力は、4.5kW以上のものであって、本実施形態では瞬間最大加熱能力が10kWとなっている。
貯湯ユニット3は、市水等の外部からの外部給水路81およびタンク用給水路82を介して供給される水をヒートポンプユニット1から得られる熱によって加熱し、蓄えつつ、混合用給水路83を介して混合された温水を浴槽70等に供給するための装置である。この貯湯ユニット3は、貯湯タンク35、貯湯回路30、追焚き熱交換器5、追焚き回路40、風呂回路60および給水給湯回路50等を備えている。ここでは、図示していないが、貯湯タンク35は、発泡スチロールもしくは発泡ポリエチレン等によって形成された断熱材によって周囲が覆われており、貯湯タンク35内の熱が逃げ出しにくいように構成されている。なお、貯湯ユニット3でつくられたお湯は、浴槽70以外において用いられるようにしても良いが、ここでは説明を簡潔にするために他の用途のための回路を省略している。
貯湯タンク35は、ヒートポンプユニット1から得られる熱によって得られるお湯を予め蓄えておくタンクである。この貯湯タンク35は、内容積は約180リットルであり、横断面積が1100cm2程度であり、鉛直方向の長さが165cm程度である。
貯湯回路30は、貯湯タンク35内の水もしくはお湯に対してヒートポンプユニット1で得られる熱を伝えるための回路であり、沸き上げ往き管31、水熱交換器22内の水管32w、沸き上げ戻り管33、および、沸き上げポンプ34を有している。
追焚き熱交換器5は、貯湯タンク35内のお湯が循環する被冷却管42wと、浴槽70の温水が循環する被加熱管63wと、を有している。
追焚き回路40は、貯湯タンク35に蓄えられているお湯が有している熱を利用して、浴槽70の温水の温度をさらに上げるための熱供給側の回路であって、追焚き往き管41、追焚き熱交換器5内の被冷却管42w、追焚き戻り管43、および、追焚き循環ポンプ44を有している。
風呂回路60は、追焚き回路40を介して貯湯タンク35に蓄えられているお湯の熱を得るための回路であって、風呂往き管61、追焚き熱交換器5内の被加熱管63w、風呂戻り管64、給水給湯回路50においても用いられている風呂接続管56、および、風呂循環ポンプ62を有している。
給水給湯回路50は、外部から供給される水と、貯湯タンク35内のお湯と、を混合して得られる適度な温度の温水を、浴槽70に供給するための回路である。この給水給湯回路50は、外部給水路81、タンク用給水路82、出湯管51、風呂給湯管52、風呂回路60においても用いられている風呂接続管56、混合用給水路83および給湯混合弁84を有している。
コントローラ10は、設定温度受付部10T、設定水位受付部10P、メモリ11、タイマ12、高温追加指示受付部13、高温足し湯水位設定受付部14、風呂自動運転受付部15、および、追焚き指示受付部16を備えている。
追焚き制御は、図3のフローチャートに示すように、追焚き熱交換器5の使用をできるだけ抑制しつつ、貯湯タンク35内の上層に位置しているお湯を利用した浴槽70への足し湯が優先的に行われるように貯湯式給湯装置100のコントローラ10が実行する制御である。
(1)
貯湯タンク35のお湯の熱を用いて、追焚き熱交換器5によって浴槽70の温水の温度を上昇させる場合には、追焚き熱交換器5の被冷却管42wを通過した温水は、温度が低下した状態で追焚き戻り管43を通過して、貯湯タンク35の下方から貯湯タンク35に戻される。この際、追焚き熱交換器5の被冷却管42wを通過することで冷却される温水は、熱交換の原理に従うため、浴槽70の温水の温度(浴槽70から風呂往き管61を介して追焚き熱交換器5に流入する温水の温度)よりも低い温度に冷やされることはない。このため、追焚き戻り管43を介して貯湯タンク35の下方へ戻される温水の温度は、貯湯タンク35の上端近傍に存在する高温の温水と、貯湯タンク35の下端近傍に供給される市水の温度と、の間である中間温度となっている。このようにして、追焚き熱交換器5を用いた追焚き熱交換制御を行った場合には、貯湯タンク35の中間温度層が増大してしまう。ここで、一般に、ヒートポンプユニット1の成績係数は、沸き上げ往き管31を介して水熱交換器22に供給される水の温度が低いほど良好な値になる。しかし、上述の追焚き熱交換制御を行った場合には、貯湯タンク35に中間温度層が増大するため、沸き上げ往き管31を介して水熱交換器22に供給される水の温度を低く維持することができなくなり、ヒートポンプユニット1の成績係数の低下を引き起こしてしまう。
また、高温足し湯制御は、ステップS12における判断およびステップS16による繰り返しのフローによって、浴槽70の水位が高温足し湯設定水位を大きく超えることがない程度まで、続けることができている。これにより、浴槽70を設定温度および設定水量に近い状態にさせる場合に、追焚き熱交換器5を使用することをできるだけ抑えて、高温足し湯制御によって実現することができている。
また、高温足し湯制御は、ステップS16における判断によって、浴槽70の温度が設定温度を大きく超えることがない程度まで、続けることができている。これにより、浴槽70の温水の温度が異常上昇することを抑制しつつ、貯湯タンク35の中間温度層の増大を抑制させることができている。
なお、本実施形態の貯湯タンク35は、内容積は約180リットル、横断面積が1100cm2程度、鉛直方向の長さが165cm程度であり、その高さが十分に設けられているため、上層部分の高温層と下層部分の低温層との温度が混ざりにくい。このため、ヒートポンプユニット1に供給する水温を低く抑えやすくなるため、ヒートポンプユニット1の成績係数を良好に維持することができる。また、内容積が370リットル程度の従来の貯湯タンクよりも内容積が180リットル程度で小さな貯湯タンク35では、ヒートポンプユニット1の作動が従来よりも頻繁に行われがちになるが、このような場合であっても、浴槽70の保温動作において、貯湯タンク35の中間温度層が増大しにくいために、成績係数を良好に保つことができる。
(A)
上記実施形態では、高温足し湯制御の際に浴槽70には、60℃のお湯を20リットル供給する場合を例に挙げて説明した。
上記実施形態では、追焚き制御を開始させるためのボタンである追焚き指示受付部16が設けられた場合を挙げて説明した。
上記実施形態では、高温足し湯設定水位が高温足し湯水位設定受付部14を介してユーザによって入力される場合を挙げて説明した。
上記実施形態では、高温足し湯設定水位が高温足し湯水位設定受付部14を介してユーザによって入力される場合を挙げて説明した。
上記実施形態では、追焚き制御のステップS12およびステップS24における判断基準が、いずれも高温足し湯設定水位である場合を挙げて説明した。
上記実施形態では、追焚き熱交換器5が設けられた貯湯式給湯装置100を挙げて説明した。
上記実施形態では、高温足し湯制御が追焚き熱交換制御よりも優先して行われる追焚き制御が採用された湯式給湯装置100を挙げて説明した。
3 貯湯ユニット
5 追焚き熱交換器(追焚き熱交換部)
10 コントローラ(制御部)
10P 設定水位受付部(浴槽設定水量受付部)
10T 設定温度受付部(浴槽設定温度受付部)
13 高温追加指示受付部(熱量増大受付部)
14 高温足し湯水位設定受付部(第1判定値設定部)
35 貯湯タンク
50 給水給湯回路(温水供給部)
61P 風呂温度センサ(浴槽水量検出部)
61T 風呂水位センサ(浴槽水温検出部)
70 浴槽
100 貯湯式給湯装置
Claims (8)
- ヒートポンプユニット(1)によって加熱して得られる温水を貯湯タンク(35)に貯留する貯湯式給湯装置(100)であって、
前記貯湯タンク(35)の温水を温度調節して浴槽(70)に供給することで前記浴槽(70)の温水の温度を上昇させる温水供給部(50)と、
前記貯湯タンク(35)の温水と前記浴槽(70)の温水とを熱交換させることで前記浴槽(70)の温水の温度を上昇させる追焚き熱交換部(5)と、
前記浴槽(70)の温水の水位もしくは水量の少なくともいずれか一方を検出する浴槽水量検出部(61P)と、
前記浴槽(70)の温水の温度を検出する浴槽水温検出部(61T)と、
前記浴槽(70)の温水の熱量を増大させる熱量増大制御を行う制御部(10)と、
前記浴槽(70)の設定水位もしくは設定水量を受け付ける浴槽設定水量受付部(10P)と、
を備え、
前記熱量増大制御では、
前記浴槽水量検出部(61P)が検出する値が、前記設定水位もしくは前記設定水量よりも小さい値に設定されている第1判定値以下である場合に、
前記追焚き熱交換部(5)によって前記浴槽(70)の温水を加熱するよりも先に、
前記貯湯タンク(35)の温水を、前記温水供給部(50)によって温度調節した高温追加水として、前記浴槽(70)に供給することで、
前記浴槽(70)の温水の温度を上昇させ、
前記浴槽水量検出部(61P)が検出する値が前記第1判定値より大きい場合に、前記追焚き熱交換部(5)により前記浴槽(70)の温水を加熱する、
貯湯式給湯装置(100)。 - 前記高温追加水の温度よりも低い温度である前記浴槽(70)の設定温度を受け付ける浴槽設定温度受付部(10T)をさらに備え、
前記温水供給部(50)による前記高温追加水の供給では、一度に供給する量として予め所定量が定められており、
前記制御部(10)は、前記温水供給部(50)による前記所定量の前記高温追加水を前記浴槽(70)へ供給し終える動作を、前記浴槽(70)の温水の温度が設定温度未満ではないことおよび前記浴槽水量検出部(61P)が検出する値が前記第1判定値以下では無いことの少なくともいずれかを検知するまで繰り返す、という処理を行わせ、
前記浴槽(70)の温水の温度が設定温度未満ではないことを検知した場合は、前記浴槽水量検出部(61P)が検出する値が前記設定水位もしくは前記設定水量に至るまで、前記温水供給部(50)によって前記設定温度に調節された温水を前記浴槽(70)へ供給する、という処理を行わせ、
前記浴槽水量検出部(61P)が検出する値が前記第1判定値以下では無いことを検知した場合は、前記浴槽水温検出部(61T)が検出する値が前記設定温度に至るまで、前記追焚き熱交換部(5)によって前記浴槽(70)の温水の温度を上昇させる、という処理を行わせる、
請求項1に記載の貯湯式給湯装置(100)。 - 前記高温追加水の温度は、前記設定温度よりも少なくとも5℃以上高い予め定められた温度である、
請求項2に記載の貯湯式給湯装置(100)。 - 前記浴槽(70)の温水の熱量を増大させる指令を受け付ける熱量増大受付部(13)をさらに備え、
前記制御部(10)は、前記熱量増大受付部(13)が前記指令を受け付けた場合に前記熱量増大制御を開始する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の貯湯式給湯装置(100)。 - 前記制御部(10)は、前記第1判定値以下の値を前記浴槽水量検出部(61P)が検出した場合に前記熱量増大制御を開始する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の貯湯式給湯装置(100)。 - 前記第1判定値の設定を受け付ける第1判定値設定部(14)をさらに備えた、
請求項1から5のいずれか1項に記載の貯湯式給湯装置(100)。 - 前記貯湯タンク(35)の横断面積は、1300cm2以下であって、
前記貯湯タンク(35)の内容積は、100リットル以上200リットル以下である、
請求項1から6のいずれか1項に記載の貯湯式給湯装置(100)。 - 前記ヒートポンプユニット(1)の作動冷媒が二酸化炭素冷媒である、
請求項1から7のいずれか1項に記載の貯湯式給湯装置(100)。
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