JP5515428B2 - 便器 - Google Patents
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Description
いる便鉢部を有する便器本体と、便器本体の上面に載置され使用者が着座する便座と、便
座に一体又は別体に形成され便鉢部の光触媒層へ向けて紫外線を照射する紫外線照射部と、を備えた便器において、紫外線照射部が便器本体の上面より鉛直方向下側に突出するように設置され、且つ前記便座開口の内周縁に沿って設置されていることを特徴とするものである。
された紫外線を便鉢部方向に反射させる紫外線反射部と、その反射された紫外線と光源か
ら照射された紫外線とを便鉢部へ向けて放射する投光窓と、を備えていることにより、投
光窓の形状によって投光範囲を制御して、排泄物飛沫による易汚染部分に対して効率的に紫外線を照射することができる。
鉢部表面近傍になるように形成されていることにより、光触媒効果がもたらす自己洗浄能
力を所望の部分に出現させることができる。
の一部に、紫外線による材料の劣化を防ぐための紫外線防御部を設置することにより、紫
外線による便座母材の劣化を防止することができる。
成されていることにより、紫外線を便鉢部の上縁に万遍なく照射させ易くなり、リム部に
おいても光触媒の自己洗浄能力を確実に得ることができる。
に当接させると、電磁誘導によって電源供給を受けるようにすることにより、本発明の自
己洗浄機能の有無に関わらず電源供給手段としての便座コードを変更不要とすることがで
き、また使用者が紫外線照射部に最も対向する便座開位置で確実に紫外線照射を停止させ
、漏光した紫外線が使用者に与える危害の恐れを防止することができる。
検出すると、紫外線照射部を消灯、若しくは出力低下することにより、紫外線が使用者に
直接当たることを防止することができ、人体に与える危害の恐れを確実に防ぐことができ
る。
出手段が、便蓋が上げられ便座開口が開放されたことを検出すると、紫外線照射部を消灯
、若しくは出力低下することにより、紫外線が使用者に直接当たることを防止することが
でき、人体に与える危害の恐れを確実に防ぐことができる。
トイレ空間1は、便器洗浄機能などの通常の便器機能を備えた洋風大便器2と、洋風大便器2の上面に配置された便座3と便座3の背部に一体的に組み込まれた衛生洗浄装置4とから構成される便座装置と、洋風大便器2の背後に設置されたキャビネット5と、使用者が各種操作を行なったり表示を確認するために壁に設けられた操作・表示部6とで構成されている。キャビネット5はトイレットペーパー、生理用品、清掃用具などを収納するためのものである。
洋風大便器2は、上部を形成するリム20と、トラップ21によって下水配管内の臭気や衛生害虫のトイレ内侵入を防止する溜水22が形成された便鉢部23と、それらを覆う袴24で構成されている。排泄物は図示しない便器洗浄水供給手段による給水により、便鉢部23からトラップ21へ図示しない建物の排水配管に向けて排出される。その際、排泄物は落下時の衝突力や、排泄物に起因する生物的な代謝の付帯物、および空気中を浮遊するカビなどの繁殖によって、便鉢部23には汚れが付着することになる。本実施形態において、光触媒効果による自己洗浄能力を発揮させるために、少なくとも便鉢部23の表面には結晶性酸化チタンとシリカを含有する層が形成されている。洋風大便器2のリム20の上面にもその層を形成しても良い。さらに、結晶性酸化チタンとシリコーン樹脂を含有する層は、これだけに限定されず、更に銀、銅、亜鉛等の抗菌金属が添加されていても良い。光触媒粒子の分解作用は、酸化還元反応に基づくものである。この作用は、光触媒粒子に紫外線等を照射すると、光励起により電子−正孔対が生じ、このうち電子は表面酸素を還元してスーパーオキサイドイオン(O2−)を生成し、正孔は表面水酸基を酸化して水酸ラジカル(・OH)を生成し、これらの極めて反応性に富む活性種(O2−や・OH)の酸化還元反応によって表面に付着した有機物成分等を分解するというものである。光触媒粒子は親水化作用も有している。光触媒効果によって水酸基(OH−)が光触媒粒子の表面に化学吸着し、或いは水酸基(OH−)が有機基と置換し、更にこの水酸基(OH−)に空気中の水分子が物理吸着し、物理吸着水が増加することによって表面の親水性が増し、水との接触角が0°に近い超親水性の表面が実現すると考えている。本実施形態の自己洗浄能力とは、前述したように光触媒のもつ有機物成分等を分解する機能と、親水性機能による汚れ付着防止機能を合わせたものである。
便座3は洋風大便器2に上下方向に回動自在に固定され、放置時および用便時は閉位置、男子の立位排尿時は開位置で使用される。便座3の下面には図示しないクッションが複数設けられており、リム20と当接するようになっている。開口31の近傍には紫外線照射部7が設けられている。紫外線照射の光源は略円形に形成された放電管71であり、紫外線を照射すべく投光窓72が放電管71を覆い、その内側面は開口31の一部となっている。投光窓72の内側面は紫外線不透過材質であり、有害な紫外線が使用者の目に入ることを防止している。また外側面においても上方部分は紫外線不透過材質であり、便座3とリム20の間から紫外線が漏れることも防止されている。投光窓72の紫外線投下部分は位置的にリム20の裏側、便鉢部23、および、溜水22と便鉢部23の喫水位置を狙って紫外線を投光するようになっており、その部分では光触媒効果による自己洗浄能力が発揮されるようになっている。紫外線透過部分に求められる性能は波長400nm以下を透過させるローパス特性を持つ材質であり、好ましくは300〜400nmの透過率が高いものである。放電管71の背面には紫外線反射部としてのミラー73が設けられており、上述の紫外線導光効果をより促すものとなっている。なおミラー73の構成方法としては、投光窓72裏面の所定部分にメッキをしたり、金属箔を貼り付けるような簡便な構成としても良い。ミラー73の形状としては凹面鏡が好まれる。凹面鏡の内側R寸法で焦点距離を調整し、かつ、凹面鏡の光軸としては、より光触媒効果が期待できるように焦点位置を便鉢部23面近傍に設定する。尚、幅広く照射したい場合は焦点位置をずらして、紫外線の拡散効果を期待しても良い。それらは放電管71の出力と、便鉢部23に形成した光触媒粒子の性能によって適宜選定することができる。便鉢部23の中央部近傍には紫外線が向かないように配慮されていることから、図1で示した便蓋なし構成であって、仮に使用者を検知しても紫外線照射を止められないようなON故障が発生しても、使用者に危害を与える恐れのある紫外線が漏光しないよう配慮されていることになる。なお便座3の裏面には紫外線防御部である保護フィルム32が設けられており、紫外線によって便座3を形成する樹脂材料が劣化しないよう配慮されている。保護フィルム32の材質としてはポリカーボネートなどが推奨される。なお保護フィルム32の材質を金属箔などの紫外線反射機能を有するものに変更し、合わせてミラー73の形状を便座外周側に導光する形状とすると、リム20の上面に紫外線を導くことが可能である。リム20の上面は外部に洗浄水が飛散することを防止するために洗浄を行うべき部分では無いが、溜水を含む排泄物飛沫が付着する可能性がある。洗浄水が供給されないため、光触媒効果の親水性機能がもたらす効果はないが、付着した溜水を含む排泄物飛沫に起因する有機物成分等を分解する機能は十分に期待できることになる。
洋風大便器2は、リム20とトラップ21と内部に溜水22を貯留した便鉢部23と袴24で構成され、排水は建物の排水配管に排出されるようになっている。便座3は紫外線照射部7と一体で構成されており、放電管71が発生させた紫外線は、ミラー73によって方向を調整され、投光窓72から洋風大便器2のリム20と便鉢部23に紫外線を照射している。放電管71は衛生洗浄装置4に設けられた電源供給装置42から放電するための電力供給を受けている。人体検知センサー41、および便蓋開閉検出手段44は使用者の存在、または使用者の本システム使用に対する意思を検知するものであり、使用者の存在、または使用を検知して、安全のため消灯と、使用者非検知の場合は自己洗浄能力を発揮すべく点灯を行うようになっている。なお、電源供給装置42に供給される電力は、前述の考え方によって電源調整手段43によって調整されている。完全に消灯するだけでなく、安全性が確保されるレベルまで出力を下げるということも、使用者の安全性を守るという意味では同様の考え方である。
2…洋風大便器
20…リム
21…トラップ
22…溜水
23…便鉢部
24…袴
3…便座
31…便座開口
32…保護フィルム
4…衛生洗浄装置
41…人体検知センサー
42…電源供給手段
43…電源調整手段
44…便蓋開閉検出手段
5…キャビネット
6…操作・表示部
61…リモコン
62…リモコン
7…紫外線照射部
71…放電管(光源)
72…投光窓
73…ミラー
Claims (8)
- 表面に光触媒層が形成されている便鉢部を有する便器本体と、
前記便器本体の上面に載置され使用者が着座する便座と、
前記便座に一体又は別体に形成され前記便鉢部の光触媒層へ向けて紫外線を照射する紫
外線照射部と、を備えた便器において、
前記紫外線照射部が前記便器本体の上面より鉛直方向下側に突出するように設置され、且つ前記便座開口の内周縁に沿って設置されていることを特徴とする便器。 - 前記紫外線照射部は、光源から前記便鉢部と逆方向に照射された紫外線を前記便鉢部方
向に反射させる紫外線反射部と、その反射された紫外線と前記光源から照射された紫外線
とを前記便鉢部へ向けて放射する投光窓と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の便器。 - 前記紫外線照射部は、光源から照射された紫外線の焦点が前記便鉢部表面近傍になるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の便器。
- 前記紫外線照射部からの紫外線が照射される前記便座下面の一部に、紫外線による材料
の劣化を防ぐための紫外線防御部を設置することを特徴とする請求項1から請求項3の何
れかに記載の便器。 - 前記便鉢部の上縁が前記便鉢部の内側にオーバーハングして形成されていることを特徴
とする請求項1から請求項4の何れかに記載の便器。 - 前記紫外線照射部は、使用する際に前記便座を閉じ前記便鉢部に当接させると、電磁誘
導によって電源供給を受けるようにすることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか
に記載の便器。 - 前記便座は人体検出手段を有し、前記人体検出手段が人体を検出すると、前記紫外
線照射部を消灯、若しくは出力低下することを特徴とする請求項1から請求項6の何れか
に記載の便器。 - 前記便座は便蓋開閉検出手段を有し、前記便蓋開閉検出手段が、便蓋が上げられ前
記便座開口が開放されたことを検出すると、前記紫外線照射部を消灯、若しくは出力低下
することを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の便器。
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