JP5514788B2 - 圧縮装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、密閉形圧縮機から構成されている冷凍・空調用の圧縮装置及びその製造方法に関し、特にヘリウム冷凍機などに使用される圧縮装置として好適なものである。
従来のヘリウム冷凍機などに使用される圧縮装置としては、例えば特許文献1(特開2006−9777号公報)に記載されているものが知られている。この特許文献1に記載されている圧縮装置では、密閉形スクロール圧縮機に、モータ保護装置としてのモータプロテクタが内蔵されている。このモータプロテクタは、モータコイルに通電させるモータ回路を、モータ電流の異常増加と作動ガス温度の異常上昇によりダイレクトカットするものである。
特開2006−9777号公報
上記特許文献1のものにおいては、前記モータプロテクタは、ダイレクトカットする機能を持つプロテクタ構造であり、その接点部は、例えばバイメタル方式の構造となっている。この構造により、モータ電流が異常増加すると作動してモータ回路を遮断し、圧縮機を停止させる。その後、モータ周囲が冷却されてその雰囲気温度が正常値に戻り、例えば約80℃の一定温度(正常値)に低下すると、自動的にモータ回路は閉じられ、圧縮機の運転が再開されるという自動復帰機能を備えたモータプロテクタ構造となっている。
しかし、モータ回路に異常電流が流れるということは、何らかの原因で密閉形圧縮機の圧縮機構部や軸受部に異常摩耗や齧り等が発生していると考えられ、その状態から圧縮機の自動復帰がなされると、更に前記異常摩耗や齧り等が進行して、前記圧縮機構部が破損し、その破損による破片などの異物が圧縮機内部に蓄積されていく。
このように圧縮機内部に異物が発生すると、冷凍機などの冷凍サイクル内の汚染も助長されることになり、膨張弁の詰まり現象などにも派生し、圧縮装置やこれを備えている冷凍機や空調機など装置全体の信頼性を低下させることになる。
また、モータプロテクタには製作上のばらつきがあり、異常電流を検知する作動電流値に最大値と最小値のばらつきがある。更に、容量の異なる2種類の密閉形圧縮機を製作する場合、2種類のモータと2種類のプロテクタを製作して組立てる必要があり、製作コスト及び部品管理費のコストが高くなる。
本発明の目的は、モータプロテクタを備えた密閉形圧縮機の圧縮機構部や軸受部に異常摩耗や齧り等が発生してもその進行を防止することのできる信頼性の高い圧縮装置を得ることにある。
本発明の他の目的は、製作コスト及び部品管理費のコストを低減できる圧縮装置の製造方法を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明は、モータコイルに通電させるモータ回路に、モータ電流の異常増加や作動ガス温度の異常上昇により、該モータ回路をダイレクトカットするモータプロテクタを組込んだ密閉形圧縮機と、この密閉形圧縮機の前記モータ回路に電力を供給するための主電源回路とを備える圧縮装置において、前記主電源回路には、該主電源回路に過電流が流れると電流の流通を遮断する過電流継電器を設け、この過電流継電器の過電流設定値を、前記モータプロテクタの最大運転電流値よりも低く設定したことを特徴とする。
本発明の他の特徴は、モータコイルに通電させるモータ回路に、モータ電流の異常増加や作動ガス温度の異常上昇により、該モータ回路をダイレクトカットするモータプロテクタを組込んだ密閉形圧縮機と、この密閉形圧縮機の前記モータ回路に電力を供給するための主電源回路とを備える圧縮装置の製造方法において、前記主電源回路には、該主電源回路に過電流が流れると電流の流通を遮断する過電流継電器を設け、この過電流継電器の過電流設定値を、前記モータプロテクタの最大運転電流値よりも低く設定した圧縮装置とし、容量の異なる複数の前記圧縮装置を製造する際に、前記密閉形圧縮機に組み込まれる同一仕様の複数のモータを準備し、異なる容量の前記複数の圧縮装置に使用される前記密閉形圧縮機に対して、それぞれ同一仕様の前記モータを組み込むことにある。
本発明によれば、モータプロテクタを備えている密閉形圧縮機の圧縮機構部や軸受部に異常摩耗や齧り等が発生してもその進行を防止できる信頼性の高い圧縮装置を得ることができる効果が得られる。
また、本発明の圧縮装置の製造方法によれば、製作コスト及び部品管理費のコストを低減することができる効果が得られる。
本発明の圧縮装置の実施例1を説明する系統図で、本実施例の圧縮装置をヘリウム冷凍システムに適用した例を示す図。 図1に示す圧縮装置に使用されているヘリウム用密閉形スクロール圧縮機を拡大して示す縦断面図。 図2に示すバランスウエイト付近の部分拡大断面図で、バランスウエイトが回転してモータプロテクタに接近した状態を示す図。 図2のIV−IV線矢視断面図。 密閉容器の胴部を一部断面で示す主電源ボックス部付近の部分正面図。 本発明の実施例1におけるモータ回路図。 ヘリウム用密閉形スクロール圧縮機に適用した場合のモータプロテクタの動作特性を説明する線図。 空調用の密閉形圧縮機に適用した場合のモータプロテクタの動作特性を説明する線図。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づき説明する。各図において、同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示している。
本発明の実施例1を図1〜図8により説明する。
図1は、本発明の圧縮装置の実施例1を説明する系統図で、本実施例の圧縮装置をヘリウム冷凍システムに適用した例を示す図である。図1に示すように、ヘリウム冷凍システムは、二点鎖線で囲まれた圧縮装置800とヘリウム冷凍機860で構成されている。
上記圧縮装置800には、密閉形圧縮機(本実施例ではヘリウム用密閉形スクロール圧縮機)100が備えられており、この密閉形圧縮機100で圧縮され、吐出管20から吐出された作動ガスであるヘリウムガス(冷媒)は、配管550を介してガス冷却器710に入り、ここで冷却された後配管702を介して油分離器700に入る。この油分離器700ではヘリウムガスに混入している油(潤滑油)を分離した後、前記ヘリウムガスは配管716を介して油吸着器812に入る。この油吸着器812でヘリウムガスに残存している油を更に吸着除去し、該油吸着器812から出たヘリウムガスは、配管720を通って圧縮装置800外に設けられている前記ヘリウム冷凍機860に送られ、このヘリウム冷凍機860内で断熱膨張して冷熱源を発生し、これによって極低温が得られる。
前記ヘリウム冷凍機860で被冷却物を冷却したヘリウムガスは、その後吐き出し側の配管730を介して再び前記圧縮装置800内に入り、まずサージタンク732に流れる。ここから前記ヘリウムガスは更に吸入配管736を通って、常温の吸入ガスとして前記密閉形圧縮機100に吸入管17から吸入される。
前記油分離器700で分離された油は、油配管740を介して前記吸入配管736に送られ、ヘリウムガスと共に前記密閉形圧縮機に吸入される。
前記密閉形圧縮機100の密閉容器1内底部は油溜りとなっていて、密閉容器1内で分離された油が溜められており、この油溜りの油は、油注入手段を介して前記密閉形圧縮機100の中間圧力状態の圧縮室に注入される。即ち、前記油溜りの油は、密閉容器1内の圧力(吐出圧力Pd)と、吐出圧力と吸入圧力との間の中間圧力状態の圧縮室の圧力との差圧により、油取出管30、油配管51、油冷却器33、油配管52a、流量調節弁271、油配管52b及び油インジェクション管31を順次通過して、前記中間圧力状態の圧縮室に注入される。前記油冷却器33では通過する油を適宜冷却して、高温の油が直接圧縮室に注入されないようにしている。前記圧縮室に注入された油は、該圧縮室内において作動ガス(ヘリウムガス)の冷却をすると共に、圧縮機構部の摺動部、例えばスクロールラップ先端部等の潤滑を行う。
密閉形圧縮機100の密閉容器1の外周部には、該密閉形圧縮機100に電力を供給するための主電源ボックス部70が設けられており、この主電源ボックス部70には、外部の商用電源(三相電源)900から主電源ケーブル910を介して三相電源が供給されるように主電源回路が接続されている。また、本実施例においては、この主電源回路を構成する主電源ケーブル910の途中に過電流継電器920が設けられている。
次に図2により、図1に示した圧縮装置に使用されている密閉形圧縮機100の構造を説明する。この図2に示す密閉形圧縮機100は、縦形構造で注油式のヘリウム用密閉形スクロール圧縮機で、作動ガスはヘリウムガスである。
図2に示すように、密閉容器1内には、上部に設けられた圧縮機構部2と、該圧縮機構部2の下部に設けられたモータ部3が収納されている。また、前記圧縮機構部2と前記モータ部3とは、密閉容器1内に固設して設けられた主フレーム7を挟んで上下に配置され、前記主フレーム7により、密閉容器1内の上部に形成された吐出室1aと、下部に形成されたモータ室1bとに区画されている。
前記圧縮機構部2は、円板状鏡板に渦巻状のラップを直立して設けた固定スクロール5と旋回スクロール6を、ラップを互いに内側にして噛み合せると共に、前記旋回スクロール6を回転軸14に連設された偏心軸部14aに係合し、この旋回スクロール6をオルダム機構38により、自転することなく前記固定スクロール5に対し旋回運動させるように構成されている。前記固定スクロール5には、その外周部に開口する吸入口15と、その中心部に開口する吐出口10とが設けられている。前記吸入口15には、密閉容器1の上キャップ(上蓋)1Aを貫通して設けられた前記吸入管17が接続されている。
前記固定スクロール5と前記旋回スクロール6を互いに噛み合せることで圧縮室(密閉空間)8が形成される。前記固定スクロール5は、円板状の鏡板5aと、これに直立させて設けたインボリュート曲線或いはこれに近似の曲線で形成された渦巻状のラップ5bとを備えている。前記旋回スクロール6も円板状の鏡板6aと、これに直立させて設けられ、前記固定スクロールのラップと同一曲線で形成された渦巻状のラップ6bを備え、前記鏡板6aの反ラップ面側にはボス部6cが設けられている。
前記吸入管17と前記固定スクロール5との間には、高圧部と低圧部とをシールするOリング53が設けられている。16は前記固定スクロール5の前記吸入口15に設けられた逆止弁で、この逆止弁16は、圧縮機停止時に、圧縮室8の圧縮ガスが吸入側に逆流して回転軸14を逆転させるのを防止することと、密閉容器内の潤滑油が低圧側に流出するのを防止するためのものである。
また、旋回スクロール6の鏡板の背面には、圧縮機構部2と主フレーム7で囲まれた空間である背圧室36が形成され、この背圧室36は、旋回スクロール6の鏡板6aに穿設された細孔6dを介して前記圧縮室8と連通されている。これにより前記背圧室36には前記圧縮室8の吸入圧力と吐出圧力の中間の圧力が導入される。この背圧室36の中間圧力により、前記旋回スクロール6は前記固定スクロール5に押付けられる。
また、ヘリウム用密閉形スクロール圧縮機100は、作動ガスであるヘリウムガスを冷却するために、油注入機構部(油注入手段)が設けられている。即ち、前記圧縮室8のヘリウムガスを冷却するための前記油インジェクション管31が、密閉容器1の上キャップ1Aを貫通して、前記固定スクロール5の鏡板部5aに設けられた油注入用ポート22に接続され、該油注入用ポート22の開口部は、旋回スクロール6のラップ6bの歯先面に対向して開口するように構成されている。
前記油インジェクション管31には、密閉容器1内底部に形成された前記油溜り23の油が、油取出管30から取り出され、図1で説明したように、密閉容器1内の油溜り23の圧力(吐出圧力)と圧縮室8の圧力(中間圧力)との差圧により、油配管51、油冷却器33、油配管52a、流量調節弁271及び油配管52bを介して供給されるように構成されている。
前記主フレーム7には、その中央部に前記回転軸14を支持するための主軸受40が設けられている。前記回転軸14先端の偏心軸部14aは、旋回スクロール6の上記ボス部6cに旋回軸受32を介して旋回運動が可能なように接続されている。また、前記主フレーム7には、前記固定スクロール5が複数本のボルトによって固定されている。前記旋回スクロール6を旋回運動させるための前記オルダム機構38は、そのオルダムリング及びオルダムキーが、前記旋回スクロール6と前記主フレーム7に係合して摺動し、これによって前記旋回スクロール6は前記固定スクロール5に対して、自転することなく旋回運動するように構成されている。
前記モータ部3は、前記密閉容器1内に固設されたステータ3aと、前記回転軸14に固設されたロータ3bを備えている。また、このモータ部3が設けられている前記モータ室1bは、前記ステータ3aの上部空間1b1とステータ3aの下部空間1b2とに区分されている。この両側の空間1b1と1b2を連通するように、ステータ3aの外周と、前記密閉容器1の胴部(ケーシング部)1B内壁面との間には、油とガスの流路部となる円弧状通路25が形成されている。また、前記ステータ3aとロータ3bとの間に形成されているモータエアギャップ26の隙間も、前記上部空間1b1と下部空間1b2とを連通する通路となる。
吐出口10が開口している前記吐出室1aは、前記主フレーム7の外縁部の第1の通路(連通路)18(18a,18b)を介して前記モータ室1b(1b1、1b2)に連通している。このモータ室1bの前記上部空間1b1は、密閉容器1の前記胴部1Bを貫通して設けられた前記吐出管20に連通している。また、前記吐出管20は、前記第1の通路18が設けられている位置に対してほぼ反対側の位置に設置している。なお、18aは前記固定スクロール5の外周部に設けられた連通路であり、18bは前記密閉容器1内に固設された主フレーム7の外周部に設けられた連通路である。
61は前記モータ部3の下部の前記密閉容器1内に固設された補助フレーム、64はこの補助フレーム61に軸受ハウジング68及びボルト62を介して取り付けられ、前記回転軸14の下部を支持する副軸受、9は前記モータ部3と前記主軸受40(主フレーム7の下方部)との間の前記回転軸14に固設されたバランスウエイトである。即ち、前記バランスウエイト9は、モータ室1bの上部空間1b1に配置され、旋回スクロール6の旋回運動に伴い発生する遠心力と、ロータ3b下部に設けられたロータウエイト12による遠心力とを相殺するための部品である。
91は、前記バランスウエイト9の外縁部近傍におけるモータ3のコイルエンド部3cの上方部に設置され、モータコイル3e(図6参照)に通電するモータ回路を、モータ電流の異常増加と吐出ガス温度の異常上昇によりダイレクトカットする機能を有するモータプロテクタ91である。
23は密閉容器1内の底部に設けられた油溜りで、この油溜り23には前記吐出口10から作動ガスと共に吐出され、密閉容器1内で分離された油(潤滑油)が溜められている。この油は、前記回転軸14及び偏心軸部14a内に形成された偏心穴13による遠心ポンプ作用により、回転軸14下端に設けた油吸上管27から吸上げられて前記回転軸14内の偏心穴13を通り、前記旋回軸受32に供給される。該旋回軸受32に供給されて排出された油は、ころ軸受で構成された前記主軸受40に流下してこれを潤滑後、フレーム下端部に設けられた排出管74に導かれて、前記油溜め23に戻るように構成されている。
前記旋回軸受32に供給されて排出された前記油の一部は、環状のシールリング構造からなるシール手段88を介して、旋回スクロール6の鏡板6a背面に設けられた前記背圧室36に流入する。この背圧室36に流入した油は、旋回スクロール6の鏡板6aに形成された前記細孔6d等を介してスクロールラップの圧縮室8へ流入し、ラップ5b,6bの摺動部の潤滑やシールを行う。この油は圧縮ガスに混合されて、前記吐出口10から前記吐出室1aに吐出される。
41は前記主軸受40の下端側を覆うように設けられ、前記主フレーム7の下端面にボルト42で取り付けられているスラスト軸受である。前記主軸受40はこのスラスト軸受41と前記主フレーム7とで支持されている。11は、前記モータ部3のロータ3b上端と前記バランスウエイト9との間に設けられ、これらの軸方向位置を決めるための円筒状のカラ―部材である。
70は密閉容器1の胴部外周に設けられた主電源ボックス、70aは前記主電源ボックス70内で前記密閉容器1に設けられたハーメチック端子部、85は前記ハーメチック端子部に導かれた三相電源をモータ回路のモータコイル3e(図6参照)に導くためのリード線である。
次に、図2に示した密閉形圧縮機の動作を説明する。
ヘリウムガス(冷媒)は、前記吸入口15から吸入され、前記両スクロール5,6で形成される圧縮室8が中心側に移動しながらその容積を減少させることにより、前記ヘリウムガスが圧縮され、この圧縮されたヘリウムガスは、前記吐出口10から、密閉容器1内上部に形成されている吐出室1aに吐出される。前記吐出室1aに吐出されたヘリウムガスは、前記第1の通路(連通路)18(18a,18b)を介して、モータ室1bに流入し、ヘリウムガス中の油を分離した後、吐出管20から密閉形圧縮機100の機外に流出するように構成されている。
前記油インジェクション管31から圧縮室8に注入された油は、ヘリウムガスと共にミスト状になって前記吐出口10から吐出室1aに吐出され、このミスト状の油はヘリウムガスと共に混合流体の流れとなり、上記吐出室1aから、前記第1通路18を通って、前記モータ室1bに流入する。このモータ室1bに流入したガスと油の混合体は、モータ部3の外周に設けられた前記円弧状通路(第2の通路)25への下方向への流れと、ステータ3a上面やその周囲のコイルエンド部3cへの衝突によって水平方向への流れに別れる。このガスと油の混合体の流れによって、密閉容器内部のモータ部3やモータプロテクタ91を、60℃〜70℃の比較的低温のインジェクション油によって冷却することが可能になる。
なお、前記モータ室1bにおいて、ガス中の油は、ガスから分離されて、前記円弧状通路25を通って下方の油溜り23に溜められる。
図3は、図2に示すバランスウエイト9付近の部分拡大断面図で、バランスウエイト9が回転してモータプロテクタ91に接近した状態を示している図である。なお、図3に示すOfはモータ中心軸である。
前記バランスウエイト9は、半径方向に延びた半円筒状で大径部9aと小径部9bを有するかぎ形の重り部9a,9b(図4も参照)を備えている。前記モータプロテクタ91は、前記バランスウエイト9の外縁部近傍、即ち前記重り部の小径部9bの外周側で、且つ前記大径部9aの下方側に位置されるように、モータ部3のコイルエンド部3cの上端面(上端部)に、薄膜状絶縁シート150を介して縛り紐186(図4参照)により固定されている。前記薄膜状絶縁シート150としては、比較的軟質性で耐熱性があるポリエステル系合成樹脂材(シート材)を使用すると良い。また、前記モータプロテクタ91は、その本体の外郭部表面が充電露出部(電源露出部)となっている。
このように、バランスウエイト9の付近にモータプロテクタ91を設置することにより、該モータプロテクタ91の冷却効果を格段に向上できる。即ち、バランスウエイト9の外縁部の周速は数10m/秒となるため、モータ室1b1内のガスや、油とガスの混合体の流れが、前記バランスウエイト9に衝突して流れの乱れを促進し、モータプロテクタ91周囲は乱流域となるから、ガスや混合体によるモータプロテクタ91の強制冷却効果を極めて大きくすることができる。前述した特許文献1のものでは、モータプロテクタの周囲流速は数m/秒程度であり、本実施例のものとすることにより、約十倍程度の冷却効果を得ることができる。
また、バランスウエイト9近傍にモータプロテクタ91を配置することにより、高速のガスや混合体の流れを誘起するので、モータプロテクタ91の冷却効果の増大と共に、その周辺となるコイルエンド部3c上部の冷却効果も更に向上できる。これにより、モータコイル3e(図6参照)も冷却されてその温度を低下できるから、モータ部3の長寿命化も図れる効果が得られる。
更に、本実施例の構成とすることにより、モータプロテクタ91の周囲温度を前記吐出管20内部の吐出ガス温度と同等にすることもできる。
図4は図2のIV−IV線矢視断面図、図5は密閉容器の胴部を一部断面で示す主電源ボックス部付近の部分正面図である。
これらの図において、47は前記密閉容器1内面のモータ室上部空間1b1に設けられた矩形状の案内通路手段47で、この案内通路手段47は、前記主フレーム7の外縁部に設けた前記第1の通路18の下部側に設けられ、その上部は前記第1の通路18に対向するように開口されており、その下部には衝突板47aと出口部47bが設けられている。この案内通路手段47は、ガスと油の前記混合体から油を分離するための油分離機構となるのもので、ガスや混合体は上部の開口から鉛直方向に流入して前記衝突板47aと出口部47bにより水平方向の流れに方向転換されて流出する。鉛直方向の流れを方向変換する際に前記混合体中の油は分離されて下方に落下する。また、前記開口部47bは前記コイルエンド部3cの外側面部に対向するように設けられている。
また、図4は、前記案内通路手段47、前記モータプロテクタ91、前記吐出配管20、前記主電源ボックス部70などの周方向の位置関係も示している。なお、図2や図3は、これらの機器の周方向の位置関係については必ずしも正しい位置関係を示すように図示されているものではなく、これらの機器の周方向の位置関係については図4が正しい位置関係を示すものである。
この図4に示すように、本実施例では、前記案内通路手段47と前記吐出配管20とは対角上に配置され、また前記モータプロテクタ91は、前記案内通路手段47と前記吐出配管20のほぼ周方向中間位置のコイルエンド部上面に配置されている。なお、前記主電源ボックス部70は前記モータプロテクタ91の対角上の密閉容器1に設置されている。
図2及び図3に示した前記円弧状通路25は、この図4に示すように、ステータ3aの外周部に、25a,25b,25c,25dで示すように、周方向に等間隔に4箇所形成されている。なお、前記円弧状溝部25dには前記排出管74も設置されている。
上記特許文献1のものでは、モータプロテクタを吐出管の流出口近傍に設置する必要があるが、本実施例のものでは、モータプロテクタ91の設置位置に大きな制約はない。
図6により本発明の実施例1におけるモータ回路を説明する。図6において、900は商用電源、920は主電源回路に設けられた過電流継電器であり、この過電流継電器920通過後の電流は、主電源ケーブル910を介して、三相電流のR相、S相、T相がそれぞれ主電源ボックス部70に供給され、この主電源ボックス70のハーメチック端子部70aからリード線85を介して、スター結線で構成されたモータ回路のモータコイル3eに供給される。前記モータ回路は、前記スター結線の中性点3kにモータプロテクタ(インターナルモータプロテクタ)91が装備された回路となっている。前記モータプロテクタ91内の三相のコイル結線に対して2箇所に接点部91p(電流遮断部)が設けられている。前記モータプロテクタ91の接点部91pは、モータ電流の異常増加や吐出ガス温度の異常上昇により、前記モータコイル3eに通電するモータ回路をダイレクトカットする機能を有するものである。前記接点部91pは、モータ電流や吐出ガス温度が正常の場合には閉じられており、吐出ガス温度が異常上昇したり(例えば120℃)、モータ電流が異常増加すると開いて(OPEN)モータ回路を遮断するものである。
前記接点部91pは、本実施例ではバイメタル方式の構造を採用しており、過電流や吐出ガス温度の異常上昇により前記接点部91pが開き、モータは停止する。モータ停止により、モータプロテクタ91の周囲温度は徐々に低下し、その温度が例えば80℃まで低下すると、前記モータプロテクタ91の復帰温度となり、前記接点部91pが閉じる。これにより前記接点部91pは自動的に復帰(ON)してモータ回路に電流が流れ、モータは再起動される。即ち、本実施例のモータプロテクタ91は、雰囲気温度が正常値に戻れば、バイメタル方式構造により、接点部91pが閉じてモータ回路に電流が流れるという自動復帰式になっている。
なお、図6及び図4に示す91a,91b,91cはモータプロテクタ91のプロテクタピン部である。
前記過電流継電器920は、主電源回路の主電源ケーブル910に設置された手動復帰型のものが採用されており、密閉形圧縮機の外部に設けられ、主電源ケーブル910を流れる電流が異常に上昇すると、主電源ケーブル910を流れる電流を遮断するものである。本実施例では、前記過電流継電器920の過電流設定値A3(図7参照)を、前記モータプロテクタの最大運転電流値(作動電流値)A4,A5に対して低く設定している。
これにより、モータプロテクタ91が作動する前に過電流継電器920が作動するから、モータプロテクタ91が作動するのを防止できる。この結果、モータプロテクタ91が自動復帰してモータを自動的に再起動してしまうことを防止できる。従って、密閉形圧縮機の圧縮機構部や軸受部に異常摩耗や齧り等が発生しために電流値が異常増加して圧縮機が停止した場合でも、圧縮機が自動復帰されてしまい、更に前記異常摩耗や齧り等を進行させて、前記圧縮機構部を破損させたり、その破損による破片などの異物が圧縮機内部に蓄積されていくのを防止することができる。
なお、本実施例においては、前記モータプロテクタ91は、前記過電流継電器920が故障した場合の最終保護装置として設けられている。
図7は、上記実施例1で説明したヘリウム用密閉形スクロール圧縮機に適用した場合のモータプロテクタ91の動作特性を説明する線図で、横軸は運転電流、縦軸は吐出ガス温度Tdである。吐出ガス温度は吐出管20内の温度であり、モータプロテクタ91の周囲温度と相関している。
モータプロテクタは、モータの運転電流の異常増加(異常電流)とその周囲温度(吐出ガス温度)の異常上昇により、モータ回路を切断するように作動するものであるが、このモータプロテクタには一般に製作上のばらつきが発生し、異常電流を検知する作動電流値などの設計値に対して、ばらつきがある。即ち、あるモータプロテクタの設計値を示す一点鎖線Mで示すモータプロテクタの動作特性に対し、実線Lで示す下限値仕様(下限値品)のものから、二点鎖線Hで示す上限値仕様(上限値品)のものまで、生産されたモータプロテクタの動作特性にはばらつきが発生する。実線Lは前記下限値品のモータプロテクタの動作特性(作動電流値と吐出ガス温度Tdとの関係)を示し、二点鎖線Hは前記上限値品のモータプロテクタの動作特性(動作電流値と吐出ガス温度Tdとの関係)を示している。モータプロテクタを採用する場合、上記モータプロテクタの製造上のばらつきを考慮し、前記実線Lで示すモータプロテクタDの下限値品における動作特性に基づいて設計するのが一般的であり、この場合、モータプロテクタDの仕様は前記実線Lに基づいて決められる。
ここで、二種類の容量の異なる圧縮機A,Bに対して、モータとモータプロテクタの組合せ例を表1及び表2に示す。
表1は、容量の異なる二種類の圧縮機Aと圧縮機Bに対して、それぞれ同一仕様のモータCを内蔵させ、モータプロテクタは作動電流値が異なる仕様のものを内蔵させている場合の例である。即ち、圧縮機Aには作動電流値が小さいモータプロテクタDを内蔵させ、圧縮機Bには作動電流値がより大きいモータプロテクタEを内蔵させている例である。
Figure 0005514788
また、表2は、容量の異なる二種類の圧縮機Aと圧縮機Bに対して、それぞれ同一仕様のモータCと同一仕様のモータプロテクタDを内蔵させている場合の例である。
Figure 0005514788
上記表1、表2のケースにおけるモータプロテクタDの動作特性を前記図7により説明する。図7において、点aは前記圧縮機Aの過負荷条件における運転点であり、点cは前記圧縮機Aよりも容量の大きい圧縮機Bの過負荷条件における運転点である。即ち、圧縮機Aの運転点aは、運転電流値がA1、吐出ガス温度はT1である。また、圧縮機Aよりも容量の大きい圧縮機Bの運転点cは、運転電流値がA2、吐出ガス温度は、圧縮機Aの場合と同じT1となる。
即ち、密閉形圧縮機として、油インジェクション機能を有するヘリウム用密閉形スクロール圧縮機においては、油インジェクションにより圧縮ガスが冷却されるため、圧縮機の吐出ガス温度Tdは圧縮機容量によらず一定となっている。
前記圧縮機Aの異常運転における電流変化は破線Jで示す直線となる。一方、前記圧縮機Bの異常運転における電流変化は破線Kで示す直線となる。前記破線Jと、前記実線Lとの交点となる点gにおける運転電流値A4が、圧縮機AにおけるモータプロテクタDの最大運転電流値(作動電流値;MCC値)となる。また、前記破線Kと、前記実線Lとの交点となる点hにおける運転電流値A5が、圧縮機BにおけるモータプロテクタEの最大運転電流値(作動電流値;MCC値)となる。
このように、本実施例では、密閉形圧縮機として油インジェクション機能を有するヘリウム用密閉形スクロール圧縮機を採用しているので、容量の大きな圧縮機Bとした場合でも、モータプロテクタの作動電流値を大きくでき、モータプロテクタの選定の自由度が広くなる。これにより表2に示したように、モータプロテクタの共用化(圧縮機容量が異なっても同一仕様のモータプロテクタを使用すること)を容易に実現することができる効果が得られる。
また、本実施例では、バランスウエイト9の近傍にモータプロテクタ91を設置するように構成しているので、モータプロテクタ91の周囲を流れるガスまたは油とガスの混合体の流れによる強制冷却効果が大幅に向上するから、図7に示す前記直線Lをより上側に移すことも可能となり、モータプロテクタの最大運転電流値となる過負荷条件における前記運転点g,hの運転電流値を更に高くすることもできる。また、過電流の遮断部となる前記モータプロテクタの接点部91pの長寿命化を図ることもできる。
図8も、上記表1、表2のケースにおけるモータプロテクタDの動作特性を説明する線図であるが、この図8の例では、密閉形圧縮機として、油インジェクション機能を持たない空調用密閉形スクロール圧縮機に適用した場合のモータプロテクタの動作特性を説明する線図である。
点kは前記圧縮機Aの過負荷条件における運転点であり、点mは圧縮機Aよりも容量の大きい前記圧縮機Bの過負荷条件における運転点である。即ち、圧縮機Aの運転点kは、運転電流値がA6、吐出ガス温度はT2である。また、圧縮機Aよりも容量の大きい圧縮機Bの運転点mは、運転電流値がA7、吐出ガス温度は、圧縮機Aの場合よりも高くなりT3となる。これは、圧縮ガスを冷却する油インジェクション機能などを備えていない分、図7の例での圧縮機A及びBの吐出ガス温度T1よりも、図8の圧縮機Aの吐出ガス温度T2と、圧縮機Bの吐出ガス温度T3の方が高くなり、T3>T2>T1の温度関係となる。
この図8において、圧縮機Aと圧縮機Bにおける異常運転における電流変化は破線Qで示す直線となる。表2に示す圧縮機Aと圧縮機Bにおけるモータとモータプロテクタの組合せ例では、圧縮機Aと圧縮機Bが、モータ及びモータプロテクタ共に同一仕様のものを使用しているために、前記破線Qと、前記実線Lとの交点となる点pにおける運転電流値A8が、圧縮機A,BにおけるモータプロテクタDの最大運転電流値(作動電流値)となる。このため、容量の大きい圧縮機Bの過負荷条件における運転点mにおける運転電流値A7と、モータプロテクタDの最大運転電流値A8との差が小さくなってしまう。従って、容量の大きい圧縮機Bに対しては、モータプロテクタの容量がより大きいモータプロテクタEを使用するのが好ましく、この結果、油インジェクション機能を持たない空調用密閉形スクロール圧縮機に対しては、前記表1に示す組合せ例とするのが良い。
次に、主電源ケーブル910に配置した前記過電流継電器920の過電流設定値について説明する。前述したように、モータプロテクタを採用する場合、製造上のばらつきを考慮し、前記実線Lで示すモータプロテクタの下限値品における動作特性に基づいて、前記過電流継電器920の過電流設定値は決められる。
即ち、図7の例では、実線Lと破線J,Kとの交点g,hにおける電流値A4,A5が、モータプロテクタの最大運転電流値(作動電流値)となるが、その作動電流値A4,A5より低い電流値A3を、前記過電流継電器920の過電流設定値とする。
また、図8の例では、実線Lと破線Qとの交点pにおける電流値A8が、モータプロテクタの最大運転電流値(作動電流値)となるが、その作動電流値A8より低い電流値A10を、前記過電流継電器920の過電流設定値とする。
このように主電源ケーブル910に配置した過電流継電器920の過電流設定値を、モータプロテクタの最大運転電流(作動電流値)に対して低い電流値に設定することにより、モータを保護することができると同時に、モータプロテクタが作動する機会を実質的に無くすることができる。この結果、圧縮機構部やモータ部に故障が発生しているにも関わらず、モータプロテクタが自動復帰してモータを再起動させてしまい、その結果前記圧縮機構部を破損させたり、前記モータ部を焼損させてしまうことを防止できるから、圧縮装置の信頼性向上を図ることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、主電源回路に手動復帰型の過電流継電器を設け、この過電流継電器の過電流設定値を、モータプロテクタの最大運転電流値(作動電流値)に対して低く設定しているので、前記主電源回路に異常電流が流れて過電流設定値になると前記モータプロテクタが作動する前に前記過電流継電器が作動して圧縮機を停止させるので、その後圧縮機が冷却されても、プロテクタが自動復帰して圧縮機を再起動してしまうことを防止できる。
この結果、圧縮機構部や軸受部の異常尾摩耗や齧りを進行させて、圧縮機構部を破損させたり、その破損による破片などの異物が圧縮機内部に蓄積されていくのを防止でき、冷凍サイクル内の汚染を防止できる。また、モータ部の異常が原因で停止した場合にも、圧縮機が自動的に再起動するのを防止できるから、モータ焼損などを回避できる。従って、圧縮装置の信頼性を向上することができる効果が得られる。
また、本実施例の圧縮装置によれば、作動ガスとしてヘリウムガスを使用するヘリウム用密閉形スクロール圧縮機を採用し、前記圧縮機構部の作動ガスを冷却するための油インジェクション管を固定スクロールの鏡板部に設けた油注入ポートに接続して構成した油注入手段を備える構成としているので、異なる容量の複数の圧縮機に対して、油インジェクションによる冷却効果により、圧縮機の吐出ガス温度を圧縮機容量によらず一定にすることができる。これにより、容量の異なる複数の圧縮機に対して、モータプロテクタの選定の自由度が大きくなり、同一のモータプロテクタの使用も可能となることから、モータプロテクタの共用化を実現することも容易に可能になる。
また、容量の異なる複数の圧縮機に対してモータも共用化することにより、容量の異なる複数の圧縮機を製造するために準備すべき部品種類を低減でき、製造コストの低減や部品管理費の低減も可能になる。即ち、容量の異なる2種類の圧縮機を製作する場合、従来は2種類のモータと2種類のモータプロテクタが必要であったが、本実施例により、モータのみならずモータプロテクタも1種類づつそれぞれ複数個準備し、容量の異なる2種類の圧縮機に対して、同一仕様の前記モータ及びモータプロテクタをそれぞれ組み込むようにして製作することで、製造コストの低減や部品管理費の低減を図ることができる。
更に、本実施例では、バランスウエイト近傍にモータプロテクタを配置する構成としているので、高速のガスや混合体の流れが誘起され、モータプロテクタの冷却効果の大幅な向上と共に、コイルエンド部の強制冷却効果も向上するから、モータコイルの温度も低下させることができ、モータ自体の長寿命化も図れる効果が得られる。
なお、本発明は、油注入手段を備えていない空調用や冷凍用の密閉形圧縮機を持つ圧縮装置にも同様に適用できるものである。作動ガス(冷媒)に関しても、ヘリウムガスには限られず、HFC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒や二酸化炭素などのガスを使用する圧縮装置にも同様に適用できる。
1…密閉容器、1A…上キャップ、1B…胴部、
1b…モータ室(1b1…上部空間、1b2…下部空間)、
2…圧縮機構部、
3…モータ部、3a…ステータ、3b…ロータ、3c…コイルエンド部、
3e…モータコイル、
5…固定スクロール、5a…鏡板、5b…ラップ、
6…旋回スクロール、6a…鏡板、6b…ラップ、6c…ボス部、6d…細孔、
7…主フレーム、8…圧縮室、
9…バランスウエイト、10…吐出口、11…カラー部材、12…ロータウエイト、
13…偏心穴、14…回転軸、14a…偏心軸部、
15…吸入口、16…逆止弁、17…吸入管、
18(18a,18b)…第1の通路(連通路)、
20…吐出管、
22…ポート、23…油溜り部、25…円弧状通路(第2の通路)、
26…モータエアギャップ、27…油吸上管、
30…油取出管、31…油インジェクション管、32…旋回軸受、33…油冷却器、
36…背圧室、
38…オルダム機構、
40…主軸受、41…スラスト軸受、42…ボルト、
47…案内通路手段、47a…衝突板、47b…出口部、
51,52a,52b…油配管、53…Oリング、
61…補助フレーム、62…ボルト、64…副軸受、68…軸受ハウジング、
70…主電源ボックス部、70a…ハーメチック端子部、
74…排出管、
85…リード線、86…中性点用リード線、
88…シール手段、
91…モータプロテクタ、91p…接点部、
91a,91b,91c…プロテクタピン部、
100…密閉形圧縮機、
150…薄膜状絶縁シート、186…縛り紐、
271…油量調節弁、
800…圧縮装置、
900…商用電源、910…主電源ケーブル、920…過電流継電器。

Claims (9)

  1. モータコイルに通電させるモータ回路に、モータ電流の異常増加や作動ガス温度の異常上昇により、該モータ回路をダイレクトカットするモータプロテクタを組込んだ密閉形圧縮機と、この密閉形圧縮機の前記モータ回路に電力を供給するための主電源回路とを備える圧縮装置において、
    前記主電源回路には、該主電源回路に過電流が流れると電流の流通を遮断する過電流継電器を設け、
    この過電流継電器の過電流設定値を、前記モータプロテクタの最大運転電流値よりも低く設定した
    ことを特徴とする圧縮装置。
  2. 請求項1に記載の圧縮装置において、前記密閉形圧縮機は、密閉形スクロール圧縮機であって、密閉容器内に圧縮機構部とモータ部とを収納しており、前記圧縮機構部は、円板状の鏡板に渦巻状のラップを直立させた固定スクロールと旋回スクロールとをラップを互いに内側にして噛み合せて構成され、前記旋回スクロールは、回転軸に連設された偏心軸部に係合し、この旋回スクロールをオルダム機構により自転することなく前記固定スクロールに対し旋回運動させるように構成され、前記固定スクロールにはその外周部に開口する吸入口とその中心部に開口する吐出口とが設けられていて、前記吸入口から吸入されたガスを、前記固定スクロールと旋回スクロールとで形成された圧縮室で圧縮しつつ中心に移動させ、この圧縮されたガスを前記吐出口から前記密閉容器内に吐出するように構成されていることを特徴とする圧縮装置。
  3. 請求項2に記載の圧縮装置において、前記密閉形圧縮機は、作動ガスとしてヘリウムガスを使用するヘリウム用密閉形スクロール圧縮機であり、前記圧縮機構部の作動ガスを冷却するための油インジェクション管を前記固定スクロールの鏡板部に設けた油注入ポートに接続して構成した油注入手段を備えていることを特徴とする圧縮装置。
  4. 請求項1に記載の圧縮装置において、前記過電流継電器は、前記主電源回路の主電源ケーブルに設置された手動復帰型のものであり、密閉形圧縮機の外部に設けられ、主電源ケーブルを流れる電流が異常に上昇して過電流設定値になると、主電源ケーブルを流れる電流を遮断し、該過電流継電器の復帰は手動により行うものであることを特徴とする圧縮装置。
  5. 請求項3に記載の圧縮装置において、前記密閉形圧縮機の回転軸に固設されたバランスウエイトを備え、前記モータプロテクタは、前記バランスウエイトの外縁部近傍に配置されるように、モータ部のコイルエンド部の上端面に固定されていることを特徴とする圧縮装置。
  6. 請求項5に記載の圧縮装置において、前記バランスウエイトは半径方向に延びた半円筒状で大径部と小径部を有するかぎ形の重り部を備え、この重り部の小径部の外周側で且つ前記大径部の下方側となる位置に前記モータプロテクタが設置されていることを特徴とする圧縮装置。
  7. モータコイルに通電させるモータ回路に、モータ電流の異常増加や作動ガス温度の異常上昇により、該モータ回路をダイレクトカットするモータプロテクタを組込んだ密閉形圧縮機と、この密閉形圧縮機の前記モータ回路に電力を供給するための主電源回路とを備える圧縮装置の製造方法において、
    前記主電源回路には、該主電源回路に過電流が流れると電流の流通を遮断する過電流継電器を設け、この過電流継電器の過電流設定値を、前記モータプロテクタの最大運転電流値よりも低く設定した圧縮装置とし、
    容量の異なる複数の前記圧縮装置を製造する際に、前記密閉形圧縮機に組み込まれる同一仕様の複数のモータを準備し、異なる容量の前記複数の圧縮装置に使用される前記密閉形圧縮機に対して、それぞれ同一仕様の前記モータを組み込むことを特徴とする圧縮装置の製造方法。
  8. 請求項7に記載の圧縮装置の製造方法において、容量の異なる複数の前記圧縮装置を製造する際に、前記密閉形圧縮機に組み込まれる同一仕様の複数のモータプロテクタを更に準備し、異なる容量の前記複数の圧縮装置に使用される前記密閉形圧縮機に対して、それぞれ同一仕様の前記モータプロテクタを組み込むことを特徴とする圧縮装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載の圧縮装置の製造方法において、前記密閉形圧縮機は、作動ガスとしてヘリウムガスを使用するヘリウム用密閉形スクロール圧縮機であり、前記圧縮機構部の作動ガスを冷却するための油インジェクション管を前記固定スクロールの鏡板部に設けた油注入ポートに接続して構成した油注入手段を備えていることを特徴とする圧縮装置の製造方法。
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