JP5513593B1 - キャップの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャップ本体内上部の所定位置に、薄板部材を薄板部材やキャップ本体に変形を生じることなく挿入できかつ、容器の減圧時に薄板部材が離脱することのない、キャップの製造方法を提供すること。
【解決手段】中栓10の薄板部材6の環状平坦領域6cに下面側に突出する環状突出部50を形成する。薄板部材6をキャップ本体4内の所定位置に挿入設置した後又は挿入設置すると同時に、環状突出部50を軸方向に天面壁12側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて薄板部材6の外径を拡大することにより、中栓10を、スカート壁14内から離脱できないようかつ軸方向に移動可能に保持する。
【選択図】図3

Description

本発明は、金属製中栓を備えたキャップの製造方法に関するものであり、より詳細には中栓の一部を構成する金属製薄板部材をキャップ本体内にスムーズに挿入可能であり、しかも挿入された中栓の離脱を確実に防止できる、キャップの製造方法に関する。
一般に、アルミニウム基合金薄板、クロム酸処理鋼薄板あるいはブリキ薄板などの金属薄板を成形加工して得られる金属製キャップは、プラスチック製キャップに比べてガスバリア性が格段に優れており、しかも容器口部にがっちりと螺子係合により固定することができるため、炭酸飲料等の容器用のキャップなどとして広く使用されている。従来から、金属製キャップとしては、キャップ本体内に直接溶融樹脂を供給し、圧縮成形することによって、キャップ本体内にライナーの成形と配置を同時に行って成形されるワンピースタイプが実用に供されている。
しかしながら、上記ワンピースタイプの金属製キャップにおいては、タンパーエビデントバンドを形成した場合、タンパーエビデントバンドをつなぐブリッジが破断されるよりも先にキャップの密封性が解除されてしまう不具合が生ずると共に、ツーピースタイプのキャップに比べて開栓トルクが大きく、開封性に劣るという問題があった。
このような問題を解決する容器蓋として、円形天面壁、及び該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁を有するキャップ本体(金属薄板製本体)と、金属製薄板部材(金属薄板製補強板)と、合成樹脂製ライナーとを備えた容器蓋が提案されている(特許文献1)。該容器蓋において、該薄板部材は円形壁を有し、該ライナーは該円形壁の下面に配設され、該薄板部材と該ライナーとにより中栓が構成される。該キャップ本体の該スカート壁には半径方向内側に突出させられた内側突出部が形成され、該内側突出部に該薄板部材の自由端縁を係合させることにより、該薄板部材の該円形壁が該キャップ本体の該天面壁の内面に対向して位置する状態に該薄板部材が該キャップ本体内に拘束されている。この容器蓋は、金属製薄板部材とライナーを一体化し、これをキャップ本体内に挿入する方法、或いは金属製薄板部材をキャップ本体内に挿入した後に溶融樹脂を供給し、これを型押し成形する方法、などによって成形される。
特許第4585126号
上記容器蓋は、前述した従来の金属製キャップが有する問題を解決することができるものの、下記の問題を有している。すなわち、上記金属製薄板部材を金属製キャップ本体内に挿入するに際し、該挿入を容易にするために薄板部材の外径を小さくすると、容器が減圧状態になったときに中栓がキャップ本体から離脱して容器口部に残留したり、再封止できなくなるなどの不具合が生ずるおそれがある。他方、このような中栓の離脱を防止するために、薄板部材の外径を大きくすると、薄板部材をキャップ本体内上部の所定位置に挿入する際に、薄板部材或いはキャップ本体が変形するおそれがある。
本発明の目的は、キャップ本体内上部の所定位置に中栓の一部を構成する薄板部材を設置するに際して、薄板部材やキャップ本体に変形を生じることなく容易に挿入できると共に、容器が減圧状態になった場合にもキャップ本体内上部の所定位置から離脱することのない外径を有する薄板部材を備えた、キャップの製造方法を提供することである。
本発明によれば、
円形天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁を有するキャップ本体と、外周部に環状平坦領域を有する円形金属製薄板部材及び該薄板部材の下面に配設された合成樹脂製ライナーを有する中栓とを備え、該キャップ本体の該スカート壁の上端部には、半径方向内側に突出させられた中栓保持突出部が形成されているキャップの製造方法において、該薄板部材の該環状平坦領域に、該下面側もしくは上面側に突出する環状突出部を形成し、該薄板部材を該キャップ本体の該スカート壁内の該中栓保持突出部より上方の中栓保持領域に挿入設置した後に又は挿入設置すると同時に、該環状突出部を該キャップの軸方向に該天面壁側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて該薄板部材の外径を拡大することにより、該中栓を、該スカート壁内から離脱できないようかつ該中栓保持突出部と該天面壁の内面との間を軸方向に移動可能に保持する、ことを特徴とするキャップの製造方法が提供される。
該薄板部材の該環状突出部は、該環状平坦領域の該下面側もしくは該上面側に断面アーチ状に突出する環状突部又は、該下面側もしくは該上面側にかつ半径方向外側に傾斜して突出してから半径方向外側に延びる環状段差部である、ことが好ましい。
該薄板部材を該キャップ本体の該スカート壁内の該中栓保持領域に挿入設置するセット機により挿入設置すると同時に、該セット機により該環状突出部を軸方向に該天面壁側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて該薄板部材の外径を拡大する、ことが好ましい。
該キャップ本体の該スカート壁内の該中栓保持領域に挿入設置した該薄板部材の該下面側に溶融樹脂を圧縮して該薄板部材の該下面側に該ライナーを一体成形する成形工具により該ライナーと該薄板部材を一体成形する際に、該成形工具により該環状突出部を軸方向に該天面壁側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて該薄板部材の外径を拡大する、ことが好ましい。
該薄板部材の該外周部は、円形の周端縁を含む周縁部領域と、該周縁部領域から半径方向内側に続く該環状平坦領域とを有し、該周縁部領域は、該環状平坦領域の周縁から該周端縁が該下面側に向くように該下面側に曲げられた周縁曲げ部からなり、該周縁曲げ部の該周端縁が該薄板部材の周端縁を規定する、ことが好ましい。
該環状突出部を軸方向に該天面壁側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて該薄板部材の外径を拡大すると同時に又は拡大した後に、該該周縁曲げ部を該下面側から軸方向に該天面壁側に押圧して半径方向外側に押し広げることにより、該薄板部材の外径を更に拡大する、ことが好ましい。
該キャップ本体が金属製薄板からなり、該キャップ本体の該スカート壁の上端部には、周方向に間隔をおいて複数個の開口が形成されており、該開口の各々は該スカート壁に周方向に刻設した切断線の下部領域を半径方向内側に突出させることによって形成され、該中栓保持突出部は該下部領域によって規定される、ことが好ましい。
本発明に係るキャップの製造方法においては、中栓の金属製薄板部材又はキャップ本体を変形させることなく、キャップ本体内上部の所定位置に挿入設置することができると共に、薄板部材を挿入設置後、薄板部材の外径を所望のとおりに容易かつ確実に拡大することができるので、たとえ容器内が減圧状態であっても、中栓がキャップ本体内上部の所定位置から離脱することがない。
また本発明に係るキャップの製造方法においては、金属製薄板部材のキャップ本体内への挿入設置と同時に薄板部材の外径を所望のとおりに容易かつ確実に拡大することができるため、製造のための工程数が少なく、生産性及び経済性にも優れている。
本発明に係る製造方法により得られる金属製薄板部材を有する中栓を備えたキャップは、天面壁の内面側に別体の中栓を有しているので、開栓に必要な開栓トルクを低減することができ、お年寄りや女性子供でも軽い力で容易に開栓することができる。また、ガスバリア性に優れており、酸素透過による内容物の変質或いは炭酸飲料等のガスが容器外に逃げること等が有効に防止される。
本発明のキャップの製造方法の第1の実施形態を用いて成形された金属製キャップの一部を断面で示す側面図である。 図1のキャップ本体に薄板部材が設置された状態の一部を断面で示す側面図である。 図1のキャップの環状突出部を成形工具によって押圧している状態の一部を断面で示す側面図である。 図3の状態から成形工具によって合成樹脂製ライナーを型押成形した状態の一部を断面で示す側面図である。 本発明のキャップの製造方法における第2の実施形態のキャップと成形工具の要部拡大断面図である。 本発明のキャップの製造方法における第3の実施形態の薄板部材がキャップ本体内に設置された状態の一部を断面で示す側面図である。 図6の環状突出部を成形工具で押圧している状態の側面図である。 図7の成型工具で合成樹脂製ライナーを型押し成形した状態において一部を断面で示す側面図である。 本発明第4の実施形態におけるセット機により図6と同じ形状の薄板部材を吸着して中栓保持領域に挿入する前の状態の一部を断面で示す側面図である。 図9の状態からセット機により薄板部材をキャップ本体の中栓保持領域内に完全に挿入した状態の一部を断面で示す側面図である。 図10の状態からセット機本体を更に降下させ、環状突出部を押圧した状態の一部を断面で示す側面図である。 図11の状態からセット機の吸着具による薄板部材の吸着を解除した後の状態の一部を断面で示す側面図である。 図12のセット機を離脱させた後、溶融樹脂の成形工具を作用させて合成樹脂製ライナーを型押成形した状態の一部を断面で示す側面図である。 本発明のキャップの製造方法の第5の実施形態における薄板部材がキャップ本体内に設置された状態の一部を断面で示す側面図である。 本発明のキャップの製造方法における第1〜第5の実施形態に示すキャップが容器口頸部を密封している状態から開封される過程を説明するための部分断面図である。 本発明のキャップの製造方法の第6の実施形態における合成樹脂製キャップ本体に薄板部材と溶融樹脂と成形工具が挿入されている状態の、要部を断面で示す側面図である。 図16の状態から成形工具を更に降下させて薄板部材の環状突出部を押圧した状態の要部を断面で示す側面図である。 図17の状態から合成樹脂製ライナーを型押成形した状態の要部を断面で示す側面図である。 本発明の第6の実施形態によって製造されたキャップの要部を断面で示す側面図である。
以下、本発明に係る、キャップの製造方法の第1の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。なお、図1と図15に示すキャップの姿勢において使用されるキャップに関する上下方向を示す用語(たとえば、上面、下面、上方、下方、上端、下端など)は、キャップの構成部材が、上下逆転された姿勢の製造工程を示す図においても、図1と図15に示すキャップの姿勢において使用されたのと全く同じ方向を一貫して使用する(例えば、図1に示すキャップの姿勢における「天面壁の『下面』」は、図2に示すキャップの姿勢においては『上面』となるが、説明の煩雑化を防ぐため、図1に示すキャップの姿勢において使用されたとおりの用語『下面』を一貫して使用する)。キャップの部分を説明していない装置などの方向は、キャップが上下逆転されていても逆転しない。
まず、図1を参照して、本発明に係る製造方法により製造された金属製キャップについて説明する。全体を符号2で示すキャップは、金属製キャップ本体4と、円形金属製薄板部材6及び合成樹脂製ライナー8からなる中栓10とから構成されている。キャップ本体4は、円形天面壁12と、天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁14とを有する。スカート壁14の下部には半径方向外側に幾分膨出させられた環状膨出部16が形成されている。環状膨出部16の軸方向中央部分には周方向に破断ライン18が形成されている。スカート壁14は破断ライン18よりも上方の主部20と破断ライン18よりも下方のタンパーエビデントバンド22とに区画されている。破断ライン18は、周方向に間隔をおいて周方向に延びる複数個のスリット24と、スリット24間に位置する破断可能な複数個の橋絡部26とから構成されている。
スカート壁14の上端側には、中栓保持突出部32が主部20の内周面に形成されており、キャップ本体4内の中栓保持突出部32より上方の領域(天面壁12の内面までの領域)は中栓保持領域33(図2)を構成する。
第1の実施形態及び後述する第2〜第5の実施形態において、スカート壁14の上端側には、周方向に刻設した切断線30の下部領域を半径方向内側に突出させることによって中栓保持突出部32が形成されており、その上端の切断線30は実質上水平に延びる開口30となる。中栓保持突出部32の周方向中心部の軸方向断面は、スカート壁から半径方向内側に向かって上方に緩やかにカーブして延び、上端は切断された自由端縁32aとなっている。開口30は、容器内で異常に高くなった圧力を逃がすためや、容器口頸部外周面の洗浄の水を流すために開けられている。薄板部材6の外径は、中栓保持突出部32の各々の半径方向内側端を通る仮想円の内径よりもわずかに大きく形成されており、中栓保持突出部32は、薄板部材6を中栓保持領域33内から離脱できないように拘束し、かつ中栓が保持領域33内を軸方向に移動(遊嵌)可能に保持する。中栓保持突出部32よりも下方のスカート壁主部20には、ねじ形成領域が存在する。
本体4の天面壁12下面の中央部には、中栓10を同軸上に位置決めするための本体凸部34が下側に膨らんで形成されている。すなわち、本体凸部34は、天面壁12の外周側に存在する平坦な環状周縁領域12aの内周縁から半径方向内側でかつ下方に向かって延びる本体環状傾斜部34aと、その下端から環状周縁領域12aに平行で平坦な本体円板部34bとからなる。
図示の実施形態において、薄板部材6の外周部は、軸線に直交する環状平坦領域6cと、環状平坦領域6cの外周縁から径方向外方かつ下方に向かって弧状に垂下する周縁曲げ部6bと、円形(円環形)の周端縁6aとを備えている。薄板部材6の中央部上面は、キャップ2の下側に凹んでいて、本体凸部34に下面側から密着整合して同軸上に位置決めする中栓凹部36を形成している。中栓凹部36は、薄板部材6の環状平坦領域6cの内周縁から内側でかつ下面側に向かって延びる中栓環状傾斜部36aと、該傾斜部36aの下端から薄板部材6の中央に向かって該軸線に直交する平面に存在する平坦な中栓円板部36bとからなる。
次に、図2を参照しながら、本実施形態に係るキャップ2の環状突出部の具体的な形状について説明する。本発明のキャップの中栓となる薄板部材6の環状平坦領域6cには、下側に突出する環状突出部50を適宜のプレス機械により形成する。図2では環状突出部50は、環状平坦領域6cの下面側に断面アーチ状に突出する1本の環状突部52から構成されている。断面アーチ状とは、厳密なアーチ形状を意味するものではなく、断面が、放物線の如き形状、X軸方向に非対称の放物線の変形形状、台形の如き形状など、種々の実施形態が考えられる。図2の実施形態では下面側に突出する1本の突部であるが、複数本でも良い。すなわち、環状突出部の形状としては、環状平坦領域6cにおいて、天面壁の環状周縁領域の内面から浮いて空間ができる形状であれば、押圧して潰すことにより周端縁6aの径を拡大でき、目的を達成することができる。
これまでに説明したようなキャップ本体4と、薄板部材6が成形できたら、本体4に薄板部材6を挿入し、薄板部材6にライナー8を形成して中栓10を製造する。本体4に薄板部材6を挿入するためには、図2〜図4に示されているように、キャップ本体4の開口端を上に向けて天面壁12が成形台100の上面に接するように設置する。成形台100の上面には凸部102(図2)が形成されており、この凸部102は、上記本体凸部34に整合するよう形成されている。本体凸部34が凸部102に上方からほぼ密着して嵌合することにより、本体4が成形台100の所定位置に安定して設置される。なお、成形台100の凸部102の周縁を囲む上面領域は平坦面に形成され、該平坦面上にキャップ本体4の環状周縁領域12aの上面が当接するように載置される。
続いて、後述するセット機200(図9参照)を用いて、環状突出部50が形成されている薄板部材6を、キャップ本体4の中栓保持突出部32を乗り越えて中栓保持領域33に強制的に挿入する。先に述べたように薄板部材6の外径は、中栓保持突出部32の内径よりもわずかに大きく形成されている。したがって、該挿入に際し、薄板部材6の周端縁6aが中栓保持突出部32を通過するに際しては、中栓保持突出部32が半径方向外側に又は薄板部材6の周縁曲げ部6bが半径方向内側に、弾性的に変位させられるが、径の差がわずかなため中栓保持突出部32及び薄板部材6が塑性変形することはない。
セット機200を用いて(図10参照)、薄板部材6を中栓保持領域33に挿入すると、薄板部材6の上面はキャップ本体4の天面壁12の内面に対向して位置し、前記中栓凹部36は、前記本体凸部34に下面側から密着整合して薄板部材6はキャップ本体4と同軸上に位置決めされて設置され、後述するライナー8の形成及び薄板部材6の外径拡大作業を容易にかつ高い精度をもって行うことを可能にする。
本発明においては、薄板部材6をキャップ本体4の中栓保持領域33に挿入した後、つまり周端縁6aが上方に向かって中栓保持突出部32を通過した後に、薄板部材6の環状突出部50を天面壁12側に押圧して成型台100と成形工具110とで挟みこむことによって、平坦な形状になるよう変形させて薄板部材6の外径を拡大させることが重要である。
後述するライナー成形工程を経た薄板部材6の下面には合成樹脂製ライナー8が配設される。軟質ポリエチレンの如き適宜の合成樹脂素材を型押成形することによって成形することができる合成樹脂製ライナー8は、全体として円板形状であり、薄肉中央部38と、薄肉中央部38の周縁部に形成されているインナーリング40と、インナーリング40から半径方向外側に延び出す環状のシール面42とを有している。
図3及び図4を参照して、ライナーの成形工程について説明する。薄板部材6の下面側にライナー8を一体成形する成形工具110は、それぞれ金属製の、中央パンチ112、中間押圧スリーブ114及び周縁位置決めスリーブ116を備えている。中央パンチ112は、中間押圧スリーブ114の内周面114aに軸方向に相対移動可能に嵌合され、かつインナーリング40の内周面に対応する形状を有する外周面112a及び薄肉中央部38に対応する形状を有する下面112bを備えている。中間押圧スリーブ114は、その下端部に、内周面114aと環状湾曲面114bと環状平坦下面114cと環状傾斜下面114dと外周面114eを備えている。内周面114aは中央パンチ112の外周面112aに軸方向に相対移動可能に嵌合される。環状湾曲面114bは、インナーリング40の下面及び外周面に対応する形状を有する。環状平坦下面114cは、インナーリング40の外周面上端から半径方向外側に平坦に延びる環状平坦下面に対応する形状を有する。環状傾斜下面114dは、環状平坦下面114cから半径方向外側下方に傾斜してから該傾斜よりも緩やかに傾斜して半径方向外側に延びるシール面42に対応する形状を有する。外周面114eは周縁位置決めスリーブ116の内周面116aに軸方向に相対移動可能に嵌合されている。周縁位置決めスリーブ116は、中間押圧スリーブ114の外周面114eに軸方向に相対移動可能に嵌合された内周面116aと薄板部材6に当接する下端面116bと外周面116cを備えている。
次に、ライナーの成形工具による成形工程について説明する。
溶融樹脂Pを供給した後、スカート壁14内に成形工具110を挿入し、成形台100に向けて下降させ、まず中間押圧スリーブ114の環状平坦下面114cを最下端に位置付ける。その結果、中間押圧スリーブ114の環状平坦下面114cが、薄板部材6の環状突部52を軸方向天面壁12側に押圧して変形させるので、薄板部材6の外径が拡大される。
続いて、中央パンチ112及び周縁位置決めスリーブ116を共に下降させる。周縁位置決めスリーブ116の下端面116bは、中央パンチ112の下面112bよりも先に薄板部材6の環状平坦領域下面、もしくは周縁曲げ部6bの下面に当接させられて、下降が停止させられる。その後、図4に示されているように、中央パンチ112が更に所定位置まで下降させられると、溶融樹脂Pが圧縮されて中間押圧スリーブ114が溶融樹脂Pの圧力により上昇させられ、薄板部材6の下面にライナー8が一体成形される。周縁位置決めスリーブ116は、該一体成形に際し溶融樹脂Pが漏れ出ないようにライナー8の周縁を規定する。
次に、本発明のキャップの製造方法における第2の実施形態について図5を参照しながら説明する。
上記第1の実施形態においては、周縁位置決めスリーブ116が薄板部材6の下面に当接させられて下降が停止させられる。これに対し、本実施形態においては、周縁位置決めスリーブ116の下端面116bが薄板部材6の周縁曲げ部6bの下面に当接させられても更に下降させられる。その結果、環状突部52(図2参照)を変形させることに加えて、周縁曲げ部6bを軸方向天面壁12側に押圧して周端縁6aを半径方向外側に押し拡げることができ、薄板部材6の外径を更に拡大することができる。図5において、2点鎖線は、押し広げられる前の周縁曲げ部6bの形状、実線は、押し広げられた後の形状を示している。この実施形態によれば、環状突部52の突出量を少なくすることができ、加工及び変形が容易となる。
また、先の説明においては、環状突部52を中間押圧スリーブ114により変形させた後に、周縁位置決めスリーブ116を下降させて周縁曲げ部6bを押し拡げるが、これに替えて、中間押圧スリーブ114及び周縁位置決めスリーブ116を同時に下降させて、環状突部52及び周縁曲げ部7bを同時に押圧し変形させても良い。
本実施形態において、周縁位置決めスリーブ116の下端面116bにより、周縁曲げ部6bを軸方向に押圧する際、下端面116bの形状が、押し広げられた後の周縁曲げ部6bの下面であって、下端面116bが当接する該下面の形状と同じ形状に形成されている。この構成は、周縁曲げ部6bの押し広げられた後の形状を安定して形成することができる。
なお、説明を省略した部分については、上記第1の実施形態と同じである。
次に、本発明のキャップの製造方法の第3の実施形態について説明する。
図6には、本実施形態の環状突出部50を備えた薄板部材6が設置された状態が示されている。この実施形態において、環状突出部50は、環状平坦領域6cの中央方向から下方かつ半径方向外方に傾斜して突出してから平坦領域と平行に半径方向外側に延びる環状段差部54を形成し、さらに下方かつ半径方向外方に傾斜して突出してから平坦領域と平行に半径方向外側に延びる環状段差部54を2段備えている。段差部は図示の実施形態の他に、1段や3段などとすることもできる。言い換えれば、環状突出部50の形状は平坦下面114cで押圧できる形状であれば、種々に変更することができる。
図7は、図6に示す薄板部材6の下面の中心部に溶融樹脂Pを供給した後、成形工具110をキャップ本体4のスカート壁14内に挿入して中間押圧スリーブ114の環状平坦下面114cにより薄板部材6の環状段差部54の各々を平坦な形状に近づくよう変形させて外径を拡大した状態を示し、図3と同じ状態を示している。また図8は、図7において薄板部材6の外径を拡大した後、薄板部材6の下面に供給された溶融樹脂Pに成形工具110を作用させて薄板部材6の下面に合成樹脂製ライナー8を型押成形した状態を示し、図4と同じ状態を示している。上記説明から明らかなように、環状突出部50を図6に示されている環状段差部54から構成した、本実施形態においても、上記第1の実施形態におけるのと実質的に同じ作用効果が達成される。
次に、本発明のキャップの製造方法の第4の実施形態について説明する。
図9〜図13には、本発明に係るキャップの製造方法の実施形態の具体的な製造工程が提示されている。本実施形態においては、薄板部材6を中栓保持領域33に設置するセット機200により設置すると同時に、セット機200で環状突出部50を軸方向天面壁12側に押圧して、成形台100とセット機200で挟み込むことにより、平坦な形状になるよう変形させて薄板部材6の外径を拡大する。この実施形態では、環状突出部50は、2個の環状段差部54から構成されている。もちろん、上記実施形態に説明したような別の環状突出部50の形状でもセット機を用いて同様に押圧し外径を拡大することはできる。
図9を参照して、セット機200の形状について説明する。セット機200は、セット機本体202と吸着具204とを有している。金属製のセット機本体202は円柱状の下端部を有し、該下端部は、中央に吸着具204を通す貫通穴202fが開いている円形下面202aと、円形下面202aの周縁から軸方向下方に延び出す円筒突部202bから構成されている。円筒突部202bは内周面202cと、外周面202dと、下端面202eとを有している。下端面202eと、内周面202c及び外周面202dが交わる角部はそれぞれ円弧状の曲面に形成されている。上記円形下面202aは、中栓円板部36bに平行になるよう、下端面202eは、キャップ本体4の周縁領域12aの内周面に平行になるよう形成されている。
吸着具204は、直線状に延びる合成樹脂製又は金属製のパイプ204aと、パイプ204aの下端に一体に形成された合成ゴム製の吸盤204bとを備えている。セット機本体202の中心部には、軸線に沿って延びる貫通穴202fが形成されている。パイプ204aは、セット機本体202の貫通穴202f内に相対移動可能に挿入支持され、パイプ204aの下端部は円形下面202aの下方に突出し、その下端に吸盤204bが円形下面202aの下側に位置付けられる。パイプ204aの図示しない上端部は、図示しない吸引源に連結されている。薄板部材6は、その中央部がセット機200の吸盤204bに吸着保持され、成形台100上に設置されたキャップ本体4内に挿入される。
図10は、薄板部材6がキャップ本体4の中栓保持領域33内に完全に挿入された状態を示している。薄板部材6の周縁曲げ部6bの内周面は、セット機本体202の下端面202eと外周面202dが交わる円弧状の角部に当接させられている。一方、セット機本体202の円筒状突部202bの下端面202eは、薄板部材6の環状段差部54の各々の下面に対し間隔を置いて位置付けられている。
図10に示す状態から、セット機本体202が更に下降させられると図11に示す状態になる。図11に示すように、セット機本体202の下端面202eと外周面202dが交わる円弧状の角部が周縁曲げ部6bを軸方向天面壁12側に押圧して周端縁6aを半径方向外側に押し広げ、さらに下端面202eが薄板部材6の環状段差部54の各々を軸方向天面壁12側に押圧して平坦な形状になるよう変形させて薄板部材6の外径を拡大することにより、薄板部材6の外径を更に拡大することができる。
本実施形態においては、セット機200を環状段差部54及び周縁曲げ部6bの両方に作用させて薄板部材6の外径を拡大するが、十分に薄板部材の外径を拡大できれば環状段差部54の各々のみに作用させる実施形態もある。また、環状段差部54の形状に代えて環状突部52の形状を用いることもできる。
続いて、セット機200の吸着具204による薄板部材6の吸着を解除した後、セット機200をキャップ本体4のスカート壁14内から離脱させる(図12参照)。
セット機200をキャップ本体4内から完全に離脱させた後(不図示)は、薄板部材6の下面の中心部に溶融樹脂P(図3参照)を供給し、成形工具110を溶融樹脂Pに作用させ、薄板部材6の下面に合成樹脂製ライナー8を型押成形する(図4参照)。
セット機200により突出部50を変形させた後は、ライナーを型押成形する際に、突出部50を更に押し拡げる必要はない。しかし、後述するように再度環状突出部50を押圧することで、更に平坦な形状となり、中栓の外径を拡げることもできる。そうすることで、中栓の脱落を確実に防止できるだけでなく、密封性能が良好になることも期待できる。
また逆に、ライナー成形工具110で突出部50を押圧し変形させる工程を予定している場合は、セット機200による押圧工程を必ずしも行う必要はない。
次に、本発明のキャップの製造方法の第5の実施形態について説明する。
図14には、本実施形態における環状突出部50を備えた薄板部材6がキャップ本体4に設置された状態が示されている。この環状突出部50は、先に述べた環状突部52と環状段差部54とから構成されている。このように、第5の実施形態においても、薄板部材6を中栓保持領域33に挿入した後に、環状突部52及び環状段差部54を軸方向天面壁12側に押圧して薄板部材6の外径を拡大することができる。
図15は、上記第1〜第5の実施形態に共通する本発明の製造方法において製造されたキャップによって密封された容器を開封する過程を示した図である。図15(A)は、図1に示す金属製キャップ2が金属製容器60の口頸部62に装着された状態を示す図である。飲料などの内容物を容器に充填した後、図1に示された金属製キャップ2を金属製容器60の口頸部62に被せ、密封する工程に入る。密封を確実にするために、図示しないツールにより、キャップ本体4の天面壁12とスカート壁14との境界領域の肩部を容器60の口頸部62の開口端に形成されたカール部64の外周面に向けて押圧する。この押圧動作により、ライナー8のシール面42の下面がカール部64に密着するが、同時に周縁曲げ部も押され中栓の外径も小さくなる。しかし、本発明の製造方法により、中栓の外径は十分に拡大されているので、中栓保持突出部32の内径より小さくなることはない。一方、図示しない別のツールによってスカート壁14のねじ形成領域に容器60の口頸部62に形成されている雄ねじ部66と係合する雌ねじ部68が形成される。同時に、タンパーエビデントバンド22が口頸部62のビード70の下面側に係合するようにビード70の下面が絞られる。充填後、開口30より図示しない洗浄水が滲入し、容器口頸部に付着した内容物を洗い流し、口頸部にシュガーセメントなどが残って開栓トルクが高くなることを防止する。この状態において、金属製容器60は、ライナー8のインナーリング40及びシール面42によって確実に密封される。また、中栓10の薄板部材6の周端縁6aは、スカート壁14の中栓保持突出部32の上方に離隔している。
次いで、図15(B)に示すように、内容物を消費するためにキャップ本体4を開栓方向に旋回すると、キャップ本体4とタンパーエビデントバンド22とを連結していた橋絡部26が破断され、タンパーエビデントバンド22を除いたキャップ本体4が上昇する。別体の中栓10は、中栓保持領域33内で軸方向に移動可能に保持され、かつライナー8を介してカール部64に密着しているため、キャップ本体4と共に回転することがなく、開栓に必要な回転トルクを低くでき、軽い力で容易に開栓することができる。この時点でも容器60はインナーリング40及びシール面42によって密封されている。
図15(C)に示すように、キャップ本体4の開栓方向への旋回を続け、さらにキャップ本体4が上昇すると、中栓10の周端縁7aが、中栓保持突出部32と確実に係止するので、中栓が中栓保持領域33から離脱することなくキャップ本体4と共に上昇する。その結果、キャップ2は、タンパーエビデントバンド22のみを容器口頸部62に残して口頸部62から取外され、内容物が安全に消費される。
次に、本発明のキャップの製造方法の第6の実施形態について説明する。
上記第1〜第5の図1〜図15の実施形態においては、キャップ本体が金属製の薄板から形成されているが、図16〜19の様にキャップ本体が合成樹脂から一体に成形された他の実施形態においても、本発明に係る製造方法を同様に適用することができる。
合成樹脂製キャップ本体300を備えている本発明に係るキャップについて金属製キャップ本体を備えているキャップの場合と異なる部分のみ、以下に説明する。図19を参照して、合成樹脂製キャップ本体300の雌ねじ310の最上端部は、中栓保持突出部310aを規定する。また、軸方向天面壁302の内面中央部には、キャップの下方に突出している凸部312(図19で下から矢印で指す)が形成されている。該凸部312は図1に示す金属製キャップ本体4に形成された本体凸部34と同様な形状をなしており、同じ目的を果たす。また、凸部312は、凸部の形状を規定する環状傾斜面の形状が、薄板部材の凹部における周縁部の上面の傾斜と合致する形状で中栓を中央に位置決めすることが出来れば、中栓で密封しているため、中央に穴が開いている形状でも問題ない。
薄板部材316は、図2に示す薄板部材6と比較して、周縁曲げ部6bの下端にカール部318が形成されている以外の構成は実質的に同じである。薄板部材316の中栓凹部36は本体の凸部312に嵌合され、同軸上に位置決めされる。薄板部材316のカール部318の外周面によって規定される薄板部材316の外径は、キャップ本体300の雌ねじ310の内径よりも若干大きく形成されているので、該挿入に際し、カール部318は半径方向内側に弾性的に変位させられる。
図示されていないが、金属製キャップ本体の場合と同様、この挿入時に、セット機によって外径を押し拡げる実施例もあり、また、この後説明するように挿入時には押し拡げず、ライナー成型時に成形工具によって押し拡げる実施例もあり、両方の手段を用いて一つの薄板部材を2度押し拡げても良い。
セット機200(図9参照)がキャップ本体300から離脱させられた後、図16〜図17のように、成形工具110が、キャップ本体300内に挿入され、中間押圧スリーブ114の環状平坦下面114cが、薄板部材6の環状突部52を軸方向天面壁302側に押圧して変形させるので、薄板部材316の外径が拡大される。
なお、薄板部材316の周縁曲げ部7bを成形工具110又はセット機200によりキャップ開口側から軸方向天面壁302側に押圧することにより薄板部材316の外径を更に拡大する他の実施形態、成形工具110又はセット機本体202をカール部318の半径方向内側から外側に押圧することにより薄板部材316の外径を更に拡大する更に他の実施形態もある。これらの実施形態は、環状突出部50を押圧し変形させた後に又は同時に行うことは、先の実施形態におけるのと同じである。
成形工具110により、薄板部材の外径を拡大した後は、溶融樹脂(不図示)が圧縮されて薄板部材316の下面にライナー320が一体成形される(図18参照)
なお、中栓保持突出部については、スカート壁304、14の内面における雌ねじ310、68の上方に、雌ねじ310、68とは別に中栓保持突出部(不図示)を形成する他の実施形態もある。また、先の実施形態における金属製キャップ本体4において、雌ねじ部68の上端面を中栓保持突出部として利用する実施形態もある。
2 金属製キャップ、4 金属製キャップ本体、6 金属製薄板部材、
7 外周部、7a 周端部、 7b 周縁曲げ部、7c 環状平坦領域、
8 ライナー、10 中栓、12 天面壁、14 スカート壁、32 中栓保持突出部、 33 中栓保持領域、50 環状突出部、 52 環状突部、 54 環状段差部 60 金属製容器、110 成形工具、200 セット機、 300合成樹脂製キャップ。

Claims (7)

  1. 円形天面壁及び該天面壁の周縁から垂下する円筒形スカート壁を有するキャップ本体と、外周部に環状平坦領域を有する円形金属製薄板部材及び該薄板部材の下面に配設された合成樹脂製ライナーを有する中栓とを備え、該キャップ本体の該スカート壁の上端部には、半径方向内側に突出させられた中栓保持突出部が形成されているキャップの製造方法において、
    該薄板部材の該環状平坦領域に、該下面側もしくは上面側に突出する環状突出部を形成し、該薄板部材を該キャップ本体の該スカート壁内の該中栓保持突出部より上方の中栓保持領域に挿入設置した後に又は挿入設置すると同時に、該環状突出部を該キャップ本体の軸方向に該天面壁側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて該薄板部材の外径を拡大することにより、該中栓を、該スカート壁内から離脱できないようかつ該中栓保持突出部と該天面壁の内面との間を軸方向に移動可能に保持する、
    ことを特徴とするキャップの製造方法。
  2. 該薄板部材の該環状突出部は、該環状平坦領域の該下面側もしくは該上面側に断面アーチ状に突出する環状突部又は、該下面側もしくは該上面側にかつ半径方向外側に傾斜して突出してから半径方向外側に延びる環状段差部である、請求項1に記載のキャップの製造方法。
  3. 該薄板部材を該キャップ本体の該スカート壁内の該中栓保持領域に挿入設置するセット機により挿入設置すると同時に、該セット機により該環状突出部を軸方向に該天面壁側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて該薄板部材の外径を拡大する、請求項1又は請求項2に記載のキャップの製造方法。
  4. 該キャップ本体の該スカート壁内の該中栓保持領域に挿入設置した該薄板部材の該下面側に溶融樹脂を圧縮して該薄板部材の該下面側に該ライナーを一体成形する成形工具により該ライナーと該薄板部材を一体成形する際に、該成形工具により該環状突出部を軸方向に該天面壁側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて該薄板部材の外径を拡大する、請求項1又は請求項2に記載のキャップの製造方法。
  5. 該薄板部材の該外周部は、円形の周端縁を含む周縁部領域と、該周縁部領域から半径方向内側に続く該環状平坦領域とを有し、該周縁部領域は、該環状平坦領域の周縁から該周端縁が該下面側に向くように該下面側に曲げられた周縁曲げ部からなり、該周縁曲げ部の該周端縁が該薄板部材の周端縁を規定する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャップの製造方法。
  6. 該環状突出部を軸方向に該天面壁側に押圧して平坦な形状に近づくよう変形させて該薄板部材の外径を拡大すると同時に又は拡大した後に、該該周縁曲げ部を該下面側から軸方向に該天面壁側に押圧して半径方向外側に押し広げることにより、該薄板部材の外径を更に拡大する、請求項5記載のキャップの製造方法。
  7. 該キャップ本体が金属製薄板からなり、該キャップ本体の該スカート壁の上端部には、周方向に間隔をおいて複数個の開口が形成されており、該開口の各々は該スカート壁に周方向に刻設した切断線の下部領域を半径方向内側に突出させることによって形成され、該中栓保持突出部は該下部領域によって規定される、請求項1〜6のいずれか1項に記載のキャップの製造方法。
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