JP5513108B2 - 航空燃料および自動車軽油の調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、航空燃料を調製するための方法に関する。本発明はまた、鉱物由来の灯油の供給源および鉱物由来の軽油の供給源からの自動車軽油と組み合わせた航空燃料を調製するための方法に関する。
粗製鉱物油原料から航空燃料および自動車軽油を調製する方法が、精油所環境において行われていることは良く知られている。通常、粗製鉱物油は、蒸留によって航空燃料範囲において沸騰する蒸留灯油留分および自動車軽油範囲において沸騰する蒸留軽油留分に分離される。必要な場合には、これら留分に水素化処理を施して硫黄および窒素水準を低下させる。より複雑な精油所において、粗製油の高沸点留分および残留留分に、場合によって水素を含む転換工程を施し、ここにおいて高沸点化合物の部分は、それぞれ航空燃料および自動車軽油範囲における低沸点化合物に転換される、すなわち、分解される。完成燃料製品を達成するために、上述の灯油および軽油の留分の供給源の配合が行われる。上述の精油所運転は、複雑なスケジューリング操作を一般に含み、これによって粗製油供給および所望するオイル生成物に基づいて、最適な処理および配合計画がもたらされる。粗製油供給源から航空燃料生成物および軽油を夏において調製する場合は、スケジューリング問題を解決しなければならない。夏においては、冬季に比べると休日の旅行が増加するため、航空燃料の需要が高くなる。
本発明は、上記スケジューリング問題のための技術的解決策を提供する。
本発明によれば、航空燃料および自動車軽油を、鉱物由来の軽油の供給源から調製する方法が提供され、ここにおいて鉱物由来の軽油から低沸点留分が航空燃料または航空燃料成分として使用するために分離され、鉱物由来の軽油の残存部分は、フィッシャー−トロプシュ(Fischer−Tropsch)由来の灯油留分および/またはフィッシャー−トロプシュ由来の軽油留分と配合され、自動車軽油の少なくとも一部として使用するのに適した配合物を得る。
出願人らは、鉱物軽油の低沸点留分が航空燃料として適していることを見出した。残存する鉱物軽油の高沸点留分をフィッシャー−トロプシュ灯油またはフィッシャー−トロプシュ軽油あるいはこれらの組合せと配合することによって、燃料、言い換えれば自動車軽油燃料として使用するのに適した燃料が得られる。フィッシャー−トロプシュ留分を使用することのさらなる利点は、フィッシャー−トロプシュおよび鉱物油から生成される軽油燃料の得られるセタン価が、出発の鉱物由来の軽油留分よりも高いことである。フィッシャー−トロプシュ由来の灯油を加えて航空燃料の体積を増加させることは、IP498[IQT]で測定して63から75にわたるフィッシャー−トロプシュ灯油の固有の高いセタン価の寄与により利用が少なくなるので魅力が低い。
鉱物軽油の比較的密度の高い鉱物灯油留分を、比較的密度の低いフィッシャー−トロプシュ由来の灯油または軽油と交換することの別の利点は、精油所スケジューラーが、一方では、完成燃料に関する密度の仕様を維持しながら、追加の分解軽油配合成分を最終軽油配合物に加えることができることである。
分解軽油は、追加水素無しで運転される、熱分解または接触分解の任意の方法で得られる軽油留分である。かかる方法は、炭素除去方法と呼ばれることがある。かかる方法の例は、流動式接触分解(FCC)法、熱分解法およびビスブレーキングプロセスであり、これらは全て良く知られた精油方法である。分解軽油は、軽油成分だけとして使用した場合、これらは自動車軽油燃料として資格を得ることができないことを特徴とする。特に、分解軽油は、15℃において845kg/m超の密度および/または51未満のセタン価を有している。15℃において845kg/m超、とりわけ860kg/m超の密度、および51未満、とりわけ45未満のセタン価を有する分解軽油を加えると有利である。15℃において分解軽油の密度の上限は一般に920kg/mであり、分解軽油のセタン価の下限は一般に25である。分解軽油は、硫黄含有量を1000ppmw未満の値、より好ましくは500ppmw未満の値、さらにより好ましくは100pppmw未満の値に低減するために、水素化脱硫工程を施すことが好ましい。
かかる分解軽油配合成分は、これらの高密度、高芳香族含有および低セタン価寄与のために自動車軽油用途において使用することは難しい。低密度、低芳香族含有および高セタン価寄与を有するフィッシャー−トロプシュ由来の燃料を使用することによって、高密度軽油配合留分を使用する不利点の多くは克服される。加えることのできる分解軽油の体積は燃料仕様、特に密度によって決まる。
フィッシャー−トロプシュ由来の灯油は、在来のディーゼルベース燃料よりも揮発性であるだけでなくより高いセタン価を有しているというさらなる利点を有する。これら2つの結合した性質によって、より良い燃焼がもたらされることが見出された。より良い燃焼は、言い換えればかかる燃料組成物で走っている車のより良好な加速時間として現れる。
航空燃料は、130から300℃において90体積%超が沸騰し、15℃において(例えばASTM D4502により)、775から840kg/m、好ましくは780から830kg/mの密度を有し、130から160℃の範囲の初留点および220から300℃の範囲の終留点を有し、−20℃における運動学的粘度(ASTM D445)が1.2から8.0mm/sで、凝固点が−40℃未満、好ましくは−47℃である生成物である。
航空燃料は、一般に以下の基準の1つに合致する。DEF STAN91−91におけるJet A−1要件(タービン燃料、航空「灯油型」、Jet A−1、NATOコードF−35、共同サービス指定AVTURに関する英国国防省基準DEF STAN91−91/2005年2月8日付け第5刊行物、または試験時の最新版)、または「チェックリスト」(共同運転航空燃料品質要件(Aviation Fuel Quality Requirements for Jointly Operated Systems:AFQRJOS)は、Jet A−1に関するASTM D1655およびDEF STAN91−91の最も厳しい要件、ならびに航空タービン燃料仕様に関するIATAガイダンス資料IATA Guidance Material for Aviation Turbine Fuels Specificationsの一部の空港取扱い要件に基づく。AFQRJOSに合致するジェット燃料は、通常「チェックリストに対するJet A−1」または「チェックリストJet A−1」と呼ばれる。)。Jet A−1要件に適合している鉱物由来の灯油およびJet A−1生産に使用されている灯油流を表1に記載する。
Figure 0005513108
鉱物軽油から分離された低沸点留分はそのままでまたは同じ生産位置において適切に作製された鉱物由来の灯油と組み合わせて使用することもできる。低沸点留分は、既に航空燃料仕様に適合していることもあるので、成分と鉱物灯油の間の配合比を自由に選択することもできるのは明らかである。鉱物由来の灯油は、グレードおよび用途に基づき、130から300℃の通常の灯油範囲内で90体積%超が一般に沸騰する。これは一般に15℃において、(例えば、ASTM D4502またはIP365)775から840kg/m、好ましくは780から830kg/mの密度を有している。これは130から160℃の範囲の初留点および220から300℃の範囲の終留点を一般に有している。これの−20℃における運動学的粘度(ASTM D445)は、1.2から8.0mm/sが適切であると考えられる。
鉱物灯油留分は、鉱物油供給源から蒸留によって分離された直留灯油留分または一般的な精油所転換工程、好ましくは水素化分解工程の流出物から分離された灯油留分であることもできる。灯油留分は、直留灯油および水素化分解工程で得られた灯油の配合物とすることもできる。鉱物由来の灯油の性質が、上で定義した望ましい航空燃料の性質であることが適切である。
自動車軽油は、適合可能な現行の標準仕様、例えばヨーロッパにおけるEN590:2004に適合する燃料である。この燃料は、適切には275から360℃のT95、15℃における820から845kg/mの密度、55℃超の引火点、51超のセタン価および40℃における2と4.5cSt(mm/s)の間の運動学的粘度を有している。燃料のCFPP(冷間フィルター目詰まり点)は、使用する地域の気候に依存し、例えばEUにおいて温暖地域では+5℃未満、寒冷地域では−20℃未満である。燃料の芳香族含有量は、0から40重量%であることが適切である。燃料の硫黄含有量は、適切には1000ppmw未満、好ましくは350ppmw未満である。
鉱物由来の軽油留分は、一般に鉱物粗製由来のディーゼルベース燃料である。かかる燃料は、150から400℃の通常のディーゼルの沸点範囲内の沸点を有する。ベース燃料は、一般に15℃において0.75から0.9g/cm、好ましくは0.8から0.86g/cmの密度(例えば、ASTM D4502またはIP365)、および15℃においてIP498[IQT]で測定して35から80、より好ましくは40から75のセタン価を有する。これは、一般に150から230℃の範囲の初留点および290から400℃の終留点を有する。これの40℃における運動学的粘度(ASTM D445)は、1.5から4.5センチストーク(mm/s)であることが適切と思われる。
鉱物由来の軽油留分は、鉱物粗製供給源を精製および場合により(水素化)処理することで得ることもできる。これは、かかる精油プロセスから得られる単一軽油流でも、またはさまざまな処理経路を経由して精油プロセスで得られる幾つかの軽油留分の配合物でもよい。かかる軽油留分の例は、直留軽油、真空軽油、熱分解プロセスで得られた軽油、流動式接触分解装置中で得られた軽質および重質環式オイルおよび水素添加分解装置から得られた軽油である。
かかる軽油は、これらの硫黄含有量をディーゼル燃料組成物中に含有させるのに適した水準に低減するために、水素化脱硫(HDS)装置中で処理することもできる。
鉱物由来の軽油留分の低沸点留分は、上で定義した鉱物軽油留分の低沸点部分であると定義される。低沸点留分は、上で述べた航空燃料仕様に適合することが好ましい。
「フィッシャー−トロプシュ由来の」とは、燃料が、フィッシャー−トロプシュ縮合プロセスの合成生成物であること、またはこれから誘導されることを意味する。「非フィッシャー−トロプシュ由来の」という用語は、これに応じて説明される。フィッシャー−トロプシュ反応は、一般に適切な触媒の存在下、一般に、例えば125から300℃、好ましくは175から250℃の高温において、および/または例えば5から100バール、好ましくは12から50バールの圧力において、一酸化炭素および水素を、長鎖の、通常はパラフィンの炭化水素に転換する。
n(CO+2H)=(−CH−)+nHO+熱
所望する場合は、2:1以外の水素:一酸化炭素比を使用することもできる。
一酸化炭素および水素それ自体は、有機または無機、天然または合成供給源、一般に石炭、バイオマス、例えば木材チップ、残留燃料留分またはより好ましくは天然ガスあるいは有機的に誘導されたメタンから生成することもできる。フィッシャー−トロプシュ由来の燃料は、GTL(Gas−to−Liquids)燃料と呼ばれることがあるが、これは最も一般に公表された一酸化炭素および水素の供給源が天然ガスであることによる。本発明の状況において、GTL燃料は、石炭またバイオマス由来のものも指す。
フィッシャー−トロプシュ由来の灯油または軽油留分は、フィッシャー−トロプシュ反応から直接得ることもできるまたは例えばフィッシャー−トロプシュ合成生成物の分留によって、もしくは水素化処理フィッシャー−トロプシュ合成生成物から間接的に得ることもできる。水素化処理は、例えばGB−B−2077289およびEP−A−0147873に記述されているような沸騰範囲を調節するための水素化分解および/または分枝パラフィンの割合を増加させることで低温流動特性を改良することのできるハイドロ異性化を含むことができる。EP−A−0583836は、2段階の水素化処理方法を記述しており、ここでフィッシャー−トロプシュ合成生成物は最初に実質的に異性化または水素化分解無しで行われるような条件の下で水素化転換され(これはオレフィン性および酸素含有成分を水素化する。)、次いで得られた生成物の少なくとも一部を水素化分解および異性化が起こるような条件の下で水素化転換して、実質的にパラフィン性の炭化水素燃料を得る。所望する灯油留分または軽油留分は、その後例えば蒸留によって分離することもできる。
パラフィン系炭化水素のフィッシャー−トロプシュ合成のための典型的な触媒には、触媒的に活性な成分として周期律表のVIII族からの金属、特にルテニウム、鉄、コバルトまたはニッケルが挙げられる。適切なかかる触媒は、例えばEP−A−0583836に記載されている。フィッシャー−トロプシュ反応装置は、例えば多管式反応装置またはスラリー反応装置でよい。
フィッシャー−トロプシュ基準プロセスの例は、van der Burgt他の「シェル中間留出物合成方法」に記載されているSMDS(シェル中間留出物合成(Shell Middle Distillate Synthesis))である。シェル「Gas−To−Liquids」または「GTL」技法と呼ばれることもあるこの方法は、天然ガス(主としてメタン)由来の合成ガスの重質長鎖炭化水素(パラフィン)ワックスへの転換によって、中間留出物範囲の生成物を生成し、次いでこれを水素化転換および分留して、灯油留分などの本発明で使用される液体輸送燃料を産出する。触媒転換工程に固定床反応装置を使用するSMDSプロセスの変型が、現在マレーシアのBintuluにおいて使用されている。SMDSプロセスによって分離された灯油および軽油留分は、例えばShell社から市販されている。
フィッシャー−トロプシュプロセスのおかげで、フィッシャー−トロプシュ由来の灯油または軽油留分は、基本的に硫黄および窒素の含有が無いまたは検出不能な水準である。これらヘテロ原子を含む化合物は、フィッシャー−トロプシュ触媒に関して毒として作用する傾向があり、それ故合成ガス供給原料から除去される。これは、本発明による燃料組成物における触媒性能の効果から見て、付加的な利益をもたらす。
さらに、通常運転のフィッシャー−トロプシュプロセスは、芳香族成分を生成しないまたは実質的に生成しない。フィッシャー−トロプシュ由来の燃料の芳香族含有量は、ASTM D4629によって測定するのが適切であり、典型的に1%w/w未満、好ましくは0.5%w/w未満、より好ましくは0.1%w/w未満である。
一般に言えば、フィッシャー−トロプシュ由来の灯油および軽油留分は、極性成分、特に極性界面活性物質の水準が、例えば石油由来の燃料に比べて比較的低い。これが、最終自動車軽油燃料における消泡および鮮明化性能の改良に寄与していると考えられる。かかる極性成分には、例えば、酸素化物ならびに硫黄および窒素含有化合物を挙げることもできる。フィッシャー−トロプシュ由来の燃料中の硫黄の低い水準は、一般に酸素化物および窒素含有化合物両方の水準が低いことの指標となる。これは全てが同じ処理手順で除去されることによる。
フィッシャー−トロプシュ由来の灯油燃料は、蒸留範囲が適切には140から260℃、好ましくは145から255℃、より好ましくは150から250℃または150から210℃の液体中間留出炭化水素燃料である。これは、一般に190から260℃の終留点を有し、例えば、典型的な「ナロウカット(narrow−cut)」灯油留分に関しては190から210℃、典型的な「フルカット(full−cut)」留分に関しては240から260℃の終留点を有する。これの初留点は、好ましくは140から160℃、より好ましくは145から160℃である。
フィッシャー−トロプシュ由来の灯油燃料は、15℃において好ましくは0.730から0.760g/cm、例えばナロウカット留分に関しては0.730から0.745g/cm、フルカット留分に関しては0.735から0.760g/cmの密度を有する。これは、好ましくは5ppmw(重量基準百万分の一)以下の硫黄含有量を有する。特にこれは63から75、例えばナロウカット留分に関しては65から69、フルカット留分に関しては68から73のセタン価を有する。
フィッシャー−トロプシュ由来の軽油は、適切には90体積%超が150と380℃の間で沸騰し、好ましくは15℃において0.76から0.79g/cmの密度を有する。これは、5ppmw(重量基準百万分の一)以下の硫黄含有量を有することが好ましい。特に、これは70超、適切には74から85のセタン価、40℃において2.0から4.5、好ましくは2.5から4.0、より好ましくは2.9から3.7cSt(mm/s)の運動学的粘度を有する。
鉱物軽油の5体積%超が、航空燃料または航空燃料配合成分として鉱物軽油から分離されることが好ましい。分離することもできる最大百分率は、出発鉱物軽油、航空燃料要件およびこの低カットが配合されることもできる任意の鉱物灯油の性質に依存する。鉱物軽油から分離された体積は、フィッシャー−トロプシュ燃料によって完全に置き換えることもでき、またはフィッシャー−トロプシュ燃料によって部分的に置き換えることもできる。最初に分離された低沸点留分よりも多いフィッシャー−トロプシュ燃料を加えることさえもできる。30体積%までのフィッシャー−トロプシュ灯油または40体積%までのフィッシャー−トロプシュ軽油を適切に加えることもできることが見出された。鉱物軽油に対して加えることもできるフィッシャー−トロプシュ燃料の体積は、鉱物軽油の密度および任意添加分解軽油の利用可能性に依存する。上述の範囲内で、より好ましい組成物範囲さえも存在することが見出された。フィッシャー−トロプシュ由来の燃料成分を鉱物軽油に加えることによって、ある場合には得られた配合物で走行するエンジンまたは車の性能が鉱物ベース燃料だけで走行する場合に比べて改良される結果をもたらすことが見出された。この影響は、フィッシャー−トロプシュ由来の成分によるセタン価および発熱量の増加が、配合物の密度において引き起こされる減少によって未だ相殺されていないある濃度において特に注目に値する。例えば、加速時間の減少によって明らかにされるこの影響は、特に12から18体積%の濃度におけるフィッシャー−トロプシュ由来の軽油を含有する配合物、および特に1から8体積%の濃度におけるフィッシャー−トロプシュ由来の灯油燃料を含有する配合物に関して観察された。
本発明を、以下の実施例によって実証する。
表2に記載する性質を有する鉱物由来の軽油留分から、10体積%の低沸点留分Bを蒸留により分離した。低沸点留分Bの性質を表3に記載する。
Figure 0005513108
Figure 0005513108
表3の結果は、鉱物由来の軽油から分離された低沸点留分が、航空灯油として使用するためのJet Alチェックリストに適合することを示している。この留分は、航空灯油を調製する場合に他の精油灯油留分と配合することもできることは明らかである。
中間生成物Aは、フィッシャー−トロプシュ由来の灯油の(配合物基準で計算して)10体積%およびフィッシャー−トロプシュ由来の軽油の(配合物基準で計算して)10体積%と配合された。フィッシャー−トロプシュ配合成分の性質を表4に記載する。得られた配合物の性質を表5に記載する。
Figure 0005513108
Figure 0005513108

Claims (8)

  1. 鉱物由来の軽油から低沸点留分を航空燃料または航空燃料成分に使用するために分離し、鉱物由来の軽油の残存部分をフィッシャー−トロプシュ由来の灯油留分および/またはフィッシャー−トロプシュ由来の軽油留分と配合して自動車軽油の少なくとも一部として使用するために適した配合物を得るものであり、該鉱物由来の軽油は鉱物由来のディーゼルベース燃料であり、かつ、該低沸点留分が、130から300℃において90体積%超が沸騰し、775から840kg/mの密度を有し、初留点が130から160℃の範囲であり、終留点が220から300℃の範囲であり、該フィッシャー−トロプシュ由来の灯油燃料は、0.730から0.760g/cm の密度を有し、63から75のセタン価を有し、該フィッシャー−トロプシュ由来の軽油は、0.76から0.79g/cm の密度を有し、74から85のセタン価を有する、航空燃料および自動車軽油を鉱物由来の軽油の供給源から調製する方法。
  2. 低沸点留分を鉱物由来の灯油留分と配合する、請求項1に記載の方法。
  3. 鉱物軽油の5体積%超を、前記鉱物軽油から低沸点留分として分離する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 鉱物軽油から分離される体積が、得られた配合物が30体積%までのフィッシャー−トロプシュ由来の灯油を含むように、フィッシャー−トロプシュ由来の灯油の体積で置き換えられる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 得られた配合物が、1から8体積%のフィッシャー−トロプシュ由来の灯油を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 鉱物軽油から分離される体積が、得られた配合物が40体積%までのフィッシャー−トロプシュ由来の軽油を含むように、フィッシャー−トロプシュ由来の軽油の体積で置き換えられる、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  7. 得られた配合物が、12から18体積%のフィッシャー−トロプシュ由来の軽油を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 自動車軽油の少なくとも一部として使用するのに適した配合物に、分解軽油配合成分も加えられる、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
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