JP5509829B2 - 冷媒回路装置 - Google Patents

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本発明は、冷媒回路装置に関し、より詳細には、例えば自動販売機等に適用され、自動販売機本体に画成された商品収容庫の内部雰囲気を冷却、あるいは加熱するための冷媒回路装置に関するものである。
従来、例えば自動販売機等に適用される冷媒回路装置として、ヒートポンプとしての機能を有する冷媒回路を備えたものが知られている。かかる冷媒回路は、庫内熱交換器、圧縮機、凝縮器及び膨張機構を冷媒配管にて順次接続して構成されたものである。
このような冷媒回路において、圧縮機で圧縮させた冷媒を凝縮器で凝縮させ、凝縮器で凝縮した冷媒を膨張機構にて断熱膨張させ、その後に庫内熱交換器に送出させると、供給された冷媒が所定の流路を通過して蒸発することにより、該庫内熱交換器が配設された商品収容庫の内部空気(内部雰囲気)を冷却することになる。
その一方、圧縮機で圧縮させた冷媒を分岐させ、分岐した冷媒の一部を加熱対象となる商品収容庫に配設された庫内熱交換器に送出させると、供給された冷媒が所定の流路を通過して凝縮することにより、該商品収容庫の内部空気を加熱することになる。ここで庫内熱交換器で凝縮した冷媒は、その後に膨張機構で断熱膨張して、冷却対象となる商品収容庫に配設された庫内熱交換器に送出されて蒸発することにより、該商品収容庫の内部空気を冷却することとなる。
このような冷媒回路装置においては、加熱対象となる商品収容庫に配設された庫内熱交換器に、圧縮機で圧縮させた冷媒の一部を供給して凝縮させることにより、該商品収容庫の内部空気を加熱することができるので、これにより冷凍サイクルにて生じた廃熱を有効活用して、加熱対象となる商品収容庫の内部空気を加熱するのに要するコストの低減化を図ることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−109942号公報
ところが、上述したような特許文献1に提案された冷媒回路装置では、冷媒回路の冷媒を途中で分岐させたり、途中で合流させたりする必要があるとともに、冷媒の流れを規制する必要もあり、部品点数が過大になるだけでなく、回路構成も複雑なものとなってしまい、結果的に製造コストの増大化を招来していた。
本発明は、上記実情に鑑みて、製造コストの低減化、並びに加熱に要するコストの低減化を図ることができる冷媒回路装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る冷媒回路装置は、冷却対象となる冷却室に配設され、供給された冷媒を蒸発させることにより前記冷却室の内部雰囲気を冷却する蒸発器と、前記蒸発器にて蒸発した冷媒を吸引して圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮した冷媒を断熱膨張させ、前記蒸発器に供給する膨張機構とを冷媒配管にて順次接続して閉回路として構成された冷却回路と、前記冷却回路における前記圧縮機から前記凝縮器に至る高温部から得た高熱を、作動流体を備えた熱伝達手段によって加熱対象となる加熱室に移送する高温移送回路とを備えた冷媒回路装置において、前記熱伝達手段は、前記高温部と熱的に接続させた蒸発部と、前記加熱室に配設された凝縮部と、前記蒸発部で蒸発した作動流体を前記凝縮部まで移動させる気体流路と、前記凝縮部で凝縮した作動流体を前記蒸発部まで移動させる液体流路と、前記気体流路及び前記液体流路の少なくとも一方に配設され、開成する場合には、当該流路を作動流体が通過することを許容する一方、閉成する場合には、当該流路を作動流体が通過することを規制する弁体とを備え、前記作動流体を循環させることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る冷媒回路装置は、上述した請求項1において、前記熱伝達手段は、前記作動流体を相変化させながら自然循環させることを特徴とする。
本発明の冷媒回路装置によれば、高温移送回路の熱伝達手段が、蒸発部、気体流路、凝縮部及び液体流路の間で作動流体を循環させて冷却回路の高温部から得た高熱を加熱室に移送するので、加熱室の内部に配設された加熱手段の駆動に要するエネルギーを低減させることができ、加熱に要するコストを低減させることができる。しかも冷却回路は、従前の閉回路のままであり、冷却回路とは独立して熱伝達手段を設けただけなので、部品点数を過大なものとせず、回路構成も複雑なものにする虞れがない。これにより、製造コストの低減を図ることができる。従って、製造コストの低減化、並びに加熱に要するコストの低減化を図ることができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態である冷媒回路装置が適用された自動販売機の内部構造を正面から見た場合を示す断面図である。 図2は、図1に示した自動販売機の内部構造を示すものであり、右側の商品収容庫の断面側面図である。 図3は、本発明の実施の形態である冷媒回路装置を概念的に示す概念図である。 図4は、図3に示した蒸発部を模式的に示す断面図である。 図5は、本実施の形態である冷媒回路装置の特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。 図6は、図5に示したコントローラが実施する高熱移送処理の処理内容を示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る冷媒回路装置の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である冷媒回路装置が適用された自動販売機の内部構造を正面から見た場合を示す断面図である。ここで例示する自動販売機は、本体キャビネット1を備えている。
本体キャビネット1は、前面が開口した直方状の形態を成すものである。この本体キャビネット1には、その内部に例えば2つの断熱仕切板2によって仕切られた3つの独立した商品収容庫3が左右に並んだ態様で設けてある。この商品収容庫3は、缶入り飲料やペットボトル入り飲料等の商品を所望の温度に維持した状態で収容するためのもので、断熱構造を有している。
図2は、図1に示した自動販売機の内部構造を示すものであり、右側の商品収容庫3の断面側面図である。尚、ここでは右側の商品収容庫(以下、適宜右庫とも称する)3aの内部構造について示すが、中央の商品収容庫(以下、適宜とも称する)3b及び左側の商品収容庫(以下、適宜左庫とも称する)3cの内部構造も右庫3aと略同じような構成である。尚、本明細書における右側とは、自動販売機を正面から見た場合の右方を示し、左側とは、自動販売機を正面から見た場合の左方を示す。
かかる図2に示すように、本体キャビネット1の前面には、外扉4及び内扉5が設けてある。外扉4は、本体キャビネット1の前面開口を開閉するためのものであり、内扉5は、商品収容庫3の前面を開閉するためのものである。この内扉5は、上下に分割してあり、上側の扉5aは商品を補充する際に開閉するものである。
上記商品収容庫3には、商品収納ラック6、搬出機構7及び搬出シュータ8が設けてある。商品収納ラック6は、商品を上下方向に沿って並ぶ態様で収納するためのものである。搬出機構7は、商品収納ラック6の下部に設けてあり、この商品収納ラック6に収納された商品群の最下位にある商品を1つずつ搬出するためのものである。搬出シュータ8は、搬出機構7から搬出された商品を外扉4に設けられた商品取出口4aに導くためのものである。
図3は、本発明の実施の形態である冷媒回路装置を概念的に示す概念図である。ここで例示する冷媒回路装置10は、冷却回路20と高温移送回路30とを備えて構成してある。
冷却回路20は、圧縮機21、凝縮器22及び蒸発器24を冷媒配管25にて順次接続して閉回路として構成してある。
圧縮機21は、図2にも示すように機械室9に配設してある。機械室9は、本体キャビネット1の内部であって商品収容庫3と区画され、かつ商品収容庫3の下方側の室である。この圧縮機21は、吸引口を通じて冷媒を吸引し、吸引した冷媒を圧縮して高温高圧の状態(高温高圧冷媒)にして吐出口より吐出するものである。
凝縮器22は、図2にも示すように圧縮機21と同様に機械室9に配設してある。この凝縮器22は、通過する冷媒を凝縮させるものである。より詳細に説明すると、圧縮機21で圧縮され、かつ吐出口から吐出されて冷媒配管25を通じて送出された冷媒を周囲空気と熱交換させて凝縮させるものである。
蒸発器24は、複数(図示の例では3つ)設けてあり、各商品収容庫3の内部低域であって、背面ダクトD(図2参照)の前面側に配設してある。これら蒸発器24と凝縮器22とを接続する冷媒配管25は、その途中に配設された分配器26により3つに分岐され、右庫3aに配設された蒸発器24(以下、右蒸発器24aとも称する)の入口側に、3bに配設された蒸発器24(以下、中蒸発器24bとも称する)の入口側に、左庫3cの内部に配設された蒸発器24(以下、左蒸発器24cとも称する)の入口側にそれぞれ接続してある。
また、この冷媒配管25においては、分配器26から右蒸発器24a、中蒸発器24b及び左蒸発器24cのそれぞれに至る途中に低圧側電磁弁271,272,273が設けてある。低圧側電磁弁271,272,273は、開閉可能な弁体であり、後述するコントローラ40から開指令が与えられた場合には開成して冷媒の通過を許容する一方、閉指令が与えられた場合には閉成して冷媒の通過を規制するものである。低圧側電磁弁271,272,273と蒸発器24との間には、キャピラリーチューブ23が配設してある。キャピラリーチューブ23は、図2にも示すように機械室9の分配器26と庫内の蒸発器24との間に配設してあり、通過する冷媒を減圧して断熱膨張させる膨張機構である。
右蒸発器24a、中蒸発器24b及び左蒸発器24cの出口側に接続された冷媒配管25は、途中の合流点P1で合流し、アキュムレータ28を介して圧縮機21に接続している。ここでアキュムレータ28は、通過する冷媒が気液混合冷媒である場合に、液相冷媒を貯留して気相冷媒を通過させるためのものである。
ここで、上述した中庫3b及び左庫3cには、中庫内ヒータ29b及び左庫内ヒータ29cがそれぞれ設けてある。中庫内ヒータ29bは、中庫3bの内部に配設、より詳細には、中庫3bの底部であって庫内送風ファンの近傍に配設してある。この中庫内ヒータ29bは、コントローラ40からの駆動指令により駆動すると通電状態となり、中庫3bの内部空気を加熱する加熱手段である。左庫内ヒータ29cは、左庫3cの内部に配設、より詳細には、左庫3cの底部であって庫内送風ファンの近傍に配設してある。この左庫内ヒータ29cは、コントローラ40からの駆動指令により駆動すると通電状態となり、左庫3cの内部空気を加熱する加熱手段である。
高温移送回路30は、熱伝達手段であるヒートパイプ30aを備えてなるものである。ヒートパイプ30aは、その内部に作動流体を封入してあり、蒸発部31と、凝縮部32と、気体流路33と、液体流路34とを備えて構成してある。ここで作動流体としては、特に限定されるものではないが、例えば水、炭化水素、フロン、アルコール等を用いることができ、上述した冷却回路20に封入された冷媒と同じものであっても良い。
蒸発部31は、冷却回路20の圧縮機21から凝縮器22に至る冷媒配管25の所定個所に熱的に接続してある。図4は、図3に示した蒸発部31を模式的に示す断面図である。この図4に示すように、圧縮機21と凝縮器22とを接続する冷媒配管25の所定個所の内壁面及び外壁面に例えば銅等からなる伝熱板311,312を、熱伝導性ネジ313及びナット314からなる締結部材により面接触する態様で配設し、冷媒配管25の外壁面に面接触する伝熱板312の外表面に作動流体の流路となる管路31aを該伝熱板312に接触させて構成している。このような蒸発部31では、冷却回路20から得た高熱により、作動流体が気化される。蒸発部31は、例えば庫内から流れるドレン水を蒸発させるための蒸発パイプである。
凝縮部32は、本実施の形態においては、左庫3cの内部に配設してある。この凝縮部32は、図には明示しないが、通常の熱交換器と同様にその内部に作動流体の流路が形成してあるとともに、その外部に熱交換用フィンが設けられている。この凝縮部32では、熱交換用フィンを介して左庫3cの内部空気から得た熱により流路を流れる作動流体が凝縮される。換言すると、凝縮部32の周辺の左庫3cの内部空気は、作動流体が凝縮することによって熱が与えられることになり加熱される。そして、左庫3cの内部に配設された庫内送風ファンを利用して左庫3c内を循環する。
気体流路33は、蒸発部31と凝縮部32とを繋ぐ流路である。この気体流路33は、蒸発部31で気化された作動流体を、蒸発部31から凝縮部32まで移動させるためのものである。液体流路34は、蒸発部31と凝縮部32とを繋ぐ流路である。この液体流路34は、凝縮部32で凝縮された作動流体を、凝縮部32から蒸発部31まで移動させるためのものである。それら気体流路33と液体流路34との配置関係は、気体流路33が液体流路34の上方に位置するようになっている。これは、気体流路33を通る作動流体の密度の方が、液体流路34を通る作動流体の密度よりも小さいためである。このようなヒートパイプ30aは、上述のように、気体流路33と液体流路34とが別個に設けられており、ループ型サーモサイフォン式ヒートパイプと呼ばれるものである。
このような気体流路33及び液体流路34の少なくとも一方、例えば液体流路34においては、その途中に移送用電磁弁35が配設してある。移送用電磁弁35は、開閉可能な弁体であり、コントローラ40から開指令が与えられた場合には開成して作動流体の通過を許容する一方、閉指令が与えられた場合には閉成して作動流体の通過を規制するものである。
図5は、本実施の形態である冷媒回路装置10の特徴的な制御系を模式的に示すブロック図である。この図5に示すように、冷媒回路装置10は、左庫内温度センサS1、蒸発部温度センサS2及びコントローラ40を備えている。
左庫内温度センサS1は、左庫3cの内部に配設してあり、左庫3cの庫内温度(左庫内温度)を検出する検出手段である。この左庫内温度センサS1で検出された温度に関する情報は、温度信号としてコントローラ40に与えられる。
蒸発部温度センサS2は、高温移送回路30のヒートパイプ30aを構成する蒸発部31の近傍に配設してあり、蒸発部31近傍の温度(蒸発部温度)を検出する検出手段である。この蒸発部温度センサS2で検出された温度に関する情報は、温度信号としてコントローラ40に与えられる。
コントローラ40は、メモリ50に記憶されるプログラムやデータにしたがって上記冷却回路20及び高温移送回路30の各部の動作を統括的に制御するものであり、入力処理部41、比較部42、電磁弁駆動処理部43及びヒータ駆動処理部44を備えて構成してある。
入力処理部41は、各温度センサ(左庫内温度センサS1、蒸発部温度センサS2)から温度信号として与えられる温度に関する情報を入力処理するためのものである。
比較部42は、入力処理部41を通じて入力処理された左庫内温度が、同じく入力処理部41を通じて入力処理された蒸発部温度よりも高いか否かを比較するものである。
電磁弁駆動処理部43は、各電磁弁、すなわち低圧側電磁弁271,272,273及び移送用電磁弁35のそれぞれに対して開指令、あるいは閉指令を与えてこれらを個別に開成、あるいは閉成させるものである。
ヒータ駆動処理部44は、中庫内ヒータ29b及び左庫内ヒータ29cに対してそれぞれ駆動指令、あるいは駆動停止指令を与えて、これらを通電状態、あるいは非通電状態にするものである。
以上のような構成を有する冷媒回路装置10は、次のようにして商品収容庫3に収容された商品を冷却、あるいは加熱する。
まず、CCC運転(すべての商品収容庫3の内部空気を冷却する運転)を行う場合について説明する。この場合、コントローラ40は、電磁弁駆動処理部43を通じて移送用電磁弁35を閉成させ、低圧側電磁弁271,272,273を開成させる。
これにより圧縮機21で圧縮された冷媒は凝縮器22に至り、該凝縮器22を通過中に周囲空気(外気)に放熱して凝縮する。凝縮器22で凝縮した冷媒は、分配器26で3つに分岐され、キャピラリーチューブ23で断熱膨張する。キャピラリーチューブ23で断熱膨張した気液二相状態の冷媒は、右蒸発器24a、中蒸発器24b及び左蒸発器24cに至り、各蒸発器24で蒸発して商品収容庫3の内部空気から熱を奪い、該内部空気を冷却する。冷却された内部空気は、各庫内送風ファン(F1)の駆動により内部を循環し、これにより各商品収容庫3に収容された商品は、循環する内部空気に冷却される。各蒸発器24で蒸発した冷媒は、アキュムレータ28にて気液分離された後、気相部分が圧縮機21に吸引され、圧縮機21に圧縮されて上述した循環を繰り返す。
次にHCC運転(左庫3cの内部空気を加熱し、かつ中庫3b及び右庫3aの内部空気を冷却する運転)を行う場合について説明する。この場合、コントローラ40は、電磁弁駆動処理部43を通じて低圧側電磁弁273を閉成させ、低圧側電磁弁271,272を開成させる。また、コントローラ40は、ヒータ駆動処理部44を通じて左庫内ヒータ29cに駆動指令を与えて通電状態にさせる。
これにより圧縮機21で圧縮された冷媒は凝縮器22に至り、該凝縮器22を通過中に周囲空気(外気)に放熱して凝縮する。凝縮器22で凝縮した冷媒は、分配器26で2つに分岐され、キャピラリーチューブ23で断熱膨張する。キャピラリーチューブ23で断熱膨張した気液二相状態の冷媒は、右蒸発器24a及び中蒸発器24bに至り、各蒸発器24で蒸発して商品収容庫3の内部空気から熱を奪い、該内部空気を冷却する。冷却された内部空気は、各庫内送風ファン(F1)の駆動により内部を循環し、これにより各商品収容庫3に収容された商品は、循環する内部空気に冷却される。各蒸発器24で蒸発した冷媒は、アキュムレータ28にて気液分離された後、気相部分が圧縮機21に吸引され、圧縮機21に圧縮されて上述した循環を繰り返す。
このようなHCC運転を行う場合において、コントローラ40は、次のような高熱移送処理を実施する。
図6は、コントローラ40が実施する高熱移送処理の処理内容を示すフローチャートである。
まず、図6に示す高熱移送処理において、移送用電磁弁35を開成させている場合には(ステップS101:Yes)、高温移送回路30においては作動流体が次のように循環する。
蒸発部31においては、凝縮液である作動流体が冷却回路20から得た高熱により気化して蒸気(気体状態)になる。そうすると、蒸気になった作動流体は、凝縮液のときに比してその密度が小さくなるため、その重力差に基づき上方に向かって流れる。そして、蒸気である作動流体は、気体流路33を通じて凝縮部32まで移動することになる。左庫3c内に配設してある凝縮部32においては、蒸気である作動流体(気体状態)は、熱交換用フィンを介して左庫3cの内部空気から得た熱により凝縮される。これにより、作動流体は、凝縮液(液体状態)になる。換言すると、凝縮部32の周辺領域の左庫3cの内部空気は、作動流体が凝縮されることにより、熱交換が行われて加熱される。その結果、庫内送風ファンの駆動により左庫3c内を循環することになる。つまり、冷却回路20の高温部からの高熱は、左庫3cまで移送されたことになる。
一方、凝縮された作動流体は、蒸気のときに比してその密度が大きくなるため、その重力により下方に向かって流れる。そして、凝縮液である作動流体は、液体流路34を通じて蒸発部31まで移動することになる。このようにして蒸発部31に移動した作動流体は、再び気化され、上記の相変化を繰り返すことになる。このように作動流体を相変化させながら、上記蒸発部31、気体流路33、凝縮部32及び液体流路34の間を循環させることにより、冷却回路20の高温部(圧縮機21から凝縮器22に至る所定の個所)から得た高熱を加熱対象となる左庫3cに移送することができる。
このように移送用電磁弁35が開成した状態で入力処理部41を通じて左庫内温度センサS1及び蒸発部温度センサS2から温度信号をそれぞれ入力した場合(ステップS102:Yes)、コントローラ40は、比較部42を通じて左庫内温度と蒸発部温度とを比較して左庫内温度が蒸発部温度よりも高い場合には(ステップS103:Yes)、移送用電磁弁35に閉指令を与えて閉成させ(ステップS104)、その後に手順をリターンさせて、今回の処理を終了する。
これによれば、ヒートパイプ30aにおいて作動流体の循環が停止することとなり、蒸発部31よりも温度が高い左庫3c内が、作動流体の循環により温度が低下してしまうことを回避することができる。
左庫内温度が蒸発部温度を超えない場合(ステップS103:No)、すなわち左庫内温度が蒸発部温度以下の場合には、コントローラ40は、移送用電磁弁35に対して何等指令等を与えずに移送用電磁弁35の開成を維持し(ステップS105)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
これによれば、蒸発部31、気体流路33、凝縮部32及び液体流路34の間で作動流体を循環させることにより、冷却回路20の高温部(圧縮機21から凝縮器22に至る所定の個所)から得た高熱を加熱対象となる左庫3cに移送することができる。
一方、移送用電磁弁35が閉成した状態で入力処理部41を通じて入力処理部41を通じて左庫内温度センサS1及び蒸発部温度センサS2から温度信号をそれぞれ入力した場合(ステップS101:No,ステップS106:Yes)、コントローラ40は、比較部42を通じて左庫内温度と蒸発部温度とを比較して左庫内温度が蒸発部温度よりも高い場合には(ステップS107:Yes)、移送用電磁弁35に対して何等指令等を与えずに移送用電磁弁35の閉成を維持し(ステップS108)、その後に手順をリターンさせて今回の処理を終了する。
これによれば、ヒートパイプ30aにおいて作動流体の循環の停止が維持されることとなり、蒸発部31よりも温度が高い左庫3c内が、作動流体の循環により温度が低下してしまうことを回避することができる。
左庫内温度が蒸発部温度を超えない場合(ステップS107:No)、すなわち左庫内温度が蒸発部温度以下の場合には、コントローラ40は、移送用電磁弁35に開指令を与えて開成させ(ステップS109)、その後に手順をリターンさせて、今回の処理を終了する。
これによれば、蒸発部31、気体流路33、凝縮部32及び液体流路34の間で作動流体を循環させることにより、冷却回路20の高温部(圧縮機21から凝縮器22に至る所定の個所)から得た高熱を加熱対象となる左庫3cに移送することができる。
以上のように説明した冷媒回路装置10によれば、ヒートパイプ30aは、作動流体を相変化させながら、蒸発部31、気体流路33、凝縮部32及び液体流路34の間を循環させて冷却回路20の高温部から得た高熱を移送するので、加熱対象となる商品収容庫3(ここでは左庫3c)の左庫内ヒータ29cの駆動に要する電力量を低減させることができ、加熱に要するコストを低減させることができる。しかも冷却回路20は、従前の閉回路のままであり、冷却回路20とは独立してヒートパイプ30aを設けただけなので、部品点数を過大なものとせず、回路構成も複雑なものにする虞れがない。これにより、製造コストの低減を図ることができる。従って、製造コストの低減化、並びに加熱に要するコストの低減化を図ることができる。
上記冷媒循環回路によれば、冷却回路20は従前の閉回路のままで、冷却回路20とは独立してヒートパイプ30aを設けただけなので、既に設置されている自動販売機についても適用可能であり、汎用性に優れたものとなる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態においては高温移送回路30におけるヒートパイプ30aは、作動流体を相変化させながら自然循環させるものであったが、本発明においては、例えばポンプ等により作動流体を循環させるようなものであっても構わない。
また本発明においては、ヒートパイプ30aのおける作動流体の流路を構成する管路、特に凝縮部32を構成する管路、並びに液体流路34を構成する管路の内壁には、毛管現象によって液対を移動させるウィックを配設することが好ましい。このウィックとしては、管路の内壁面に微細な溝を形成するグループ加工の他、エッチング等の疎面加工、網や繊維状の材料等により形成できる。
また上述した実施の形態においては、高温移送回路30は、冷却回路20の高温部として、圧縮機21から凝縮器22に至る途中の冷媒配管25から高熱を得ていたが、本発明においては、高温移送回路を構成する蒸発部は、圧縮機の外面に熱的に接していてもよいし、凝縮器に熱的に接していてもよい。これによっても上述した実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
以上のように、本発明に係る冷媒回路装置は、適用される自動販売機の自動販売機本体に画成された商品収容庫の内部雰囲気を冷却、あるいは加熱するのに有用である。
10 冷媒回路装置
20 冷却回路
21 圧縮機
22 凝縮器
23 キャピラリーチューブ
24 蒸発器
25 冷媒配管
26 分配器
29c 左庫内ヒータ
30 高温移送回路
30a ヒートパイプ
31 蒸発部
32 凝縮部
33 気体流路
34 液体流路
35 移送用電磁弁
40 コントローラ
41 入力処理部
42 比較部
43 電磁弁駆動処理部
44 ヒータ駆動処理部
50 メモリ
S1 左庫内温度センサ
S2 蒸発部温度センサ
D 背面ダクト

Claims (2)

  1. 冷却対象となる冷却室に配設され、供給された冷媒を蒸発させることにより前記冷却室の内部雰囲気を冷却する蒸発器と、前記蒸発器にて蒸発した冷媒を吸引して圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器で凝縮した冷媒を断熱膨張させ、前記蒸発器に供給する膨張機構とを冷媒配管にて順次接続して閉回路として構成された冷却回路と、
    前記冷却回路における前記圧縮機から前記凝縮器に至る高温部から得た高熱を、作動流体を備えた熱伝達手段によって加熱対象となる加熱室に移送する高温移送回路と
    を備えた冷媒回路装置において、
    前記熱伝達手段は、
    前記高温部と熱的に接続させた蒸発部と、
    前記加熱室に配設された凝縮部と、
    前記蒸発部で蒸発した作動流体を前記凝縮部まで移動させる気体流路と、
    前記凝縮部で凝縮した作動流体を前記蒸発部まで移動させる液体流路と
    前記気体流路及び前記液体流路の少なくとも一方に配設され、開成する場合には、当該流路を作動流体が通過することを許容する一方、閉成する場合には、当該流路を作動流体が通過することを規制する弁体と
    を備え、前記作動流体を循環させることを特徴とする冷媒回路装置。
  2. 前記熱伝達手段は、前記作動流体を相変化させながら自然循環させることを特徴とする請求項1に記載の冷媒回路装置。
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